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~ エネルギーの効率的な利用のための ~ 施設運用マニュアル 施設名 :

目次 はじめに 1 1. 空調設備 (1)-1 パッケージエアコン 2 (1)-2 冷温水発生器 5 (1)-3 冷却塔 8 (1)-4 エアハンドリングユニット 10 (1)-5 冷凍機 12 (1)-6 チラー 14 2. 受変電設備 (2)-1 変圧器 進相コンデンサ 16 (2)-2 デマンド監視装置 18 3. 照明設備 (3)-1 照明 19 4. 給水設備 (4)-1 給湯器 22 5. その他設備 (5)-1 エレベーター 23 6. フロン排出抑制法への対応について 24 7. 駐車場 33 8. 点検シート 34

はじめに 施設運用マニュアルの目的 本マニュアルは 施設に導入されている設備ごとに運転方法 操作手順を定め 各設備が温室効果ガス削減 省エネのために効果的に運用されることを目的としています 使い方 本マニュアルの管理責任者 ( 施設 設備管理者等 ) は 施設に設置されている設備について その有無や運転状況を把握したうえで 本マニュアルに示す省エネ対策の実施について検討し 実施可能な省エネ対策を積極的に推進してください ( 職員への周知や 契約しているビル管理業者がある場合には 本マニュアルを提供する等 情報提供を行ってください ) また 本マニュアルに基づく省エネ対策の効果については 施設のエネルギー使用量 ( 前年同月比較 年度ごとの合計値の比較等 ) を確認してください 設備チェックリスト 開館時間時分 ~ 時分 休館日 本マニュアル 管理責任者 設備掲載頁有無 パッケージエアコン 2 冷温水発生器 5 冷却塔 8 エアハンドリングユニット 10 冷凍機 12 チラー 14 導入設備 変圧器 進相コンデンサ 16 デマンド監視装置 18 照明 19 給湯器 22 エレベーター 23 フロン排出抑制法の対象となる機器 ( 詳細は本マニュアルを参照の上のご確認ください ) 駐車場 ( 面積が 500 平方メートル以上又は自動車駐車台数が 40 台以上の駐車場のみ ) 24 33 1

1. 空調設備 (1)-1 パッケージエアコン 1 パッケージエアコンとは 室内機と室外機で構成された空調設備で業務用エアコンとも呼ばれています 冷暖房の原理は家庭用のエアコンと同じです 室内機室外機 2 日常の運転管理 温度設定 夏季室温が28 になるよう操作パネルの温度を設定してください また 空調の出力を調整できる場合は 100% から70% 程度に下げて運転してください さらに 省エネ運転モード等の設定が可能な場合は 省エネ運転モードに設定してください 冬季室温が 19 になるよう操作パネルの温度を設定し 湿度が少なくとも40% 以上になるよう運転してください また 空調の出力を調整できる場合は 100% から70% 程度に下げて運転してください さらに 省エネ運転モード等の設定が可能な場合は 省エネ運転モードに設定してください 中間期 基本的に運転しないように努めてください ただし 気候条件等により運転の必要があ る場合は 外気温 室温に応じて温度を設定してください 2

風向設定 夏季冷気は下降するため 風向を水平に調節して ムラなく冷房してください 冬季暖気は上昇するため 風向を下向きに調節して 足もとからムラなく暖房してください さらに 空気を循環すると効果的です 冷房の風向きは水平に 暖房の風向きは下向きに 室外機のクーリング( 障害物の撤去 日よけ ) 室外機は外気を吸いこみ 吹出すことで熱交換をしています そのため 吸込み口 吹出し口近くに障害物があると 冷暖房の効果が低下し エネルギー消費が増えます 室外機の周辺には物を置かないようにしてください また 夏季は室外機によしず等で日陰を作り 室外機周辺の外気の温度を低くしてください 室外機に蔦が絡んでいる場合や 障害物がある場合は 速やかに除去してください 室外機前に物がなく 奇麗な状態を保ってください 換気運転 全熱交換器 ( ロスナイ ) が設置されている場合 ロスナイ換気 によって 換気の際に 室内から排出される空気 と 外から取り入れる空気 の間で熱交換がされ 外気を室内の温度に近づけます そのために 暑い外気または冷たい外気を直接取り入れる場合よりも 冷暖房時のエネルギー消費を低減することができます 夏季 冬季 ( 冷暖房時 ) ロスナイ換気 に設定する 中間期や夏季の夜間等 ( 冷暖房稼働せず 外気を取り入れる際 ) 普通換気 に設定する 3

3 メンテナンス管理 室内機のフィルター清掃 空調を使用することで 室内機のフィルターには ほこりや汚れが付着します ほこりや汚れを除去することで運転効率が上がりますので 年 2 回 ( 冷暖房の切り替え時 ) 程度 清掃してください 室外機のフィンコイルの清掃 室外機側面のフィンコイルにホコリや汚れが溜まると目詰まりして運転効率が落ちる ため 年 2 回 ( 冷暖房の切り替え時 ) 程度 清掃してください 4 故障時などの連絡先 連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 4

1. 空調設備 (1)-2 冷温水発生機 1 冷温水発生機とは 空調の熱源設備の一種です 夏季には冷水 冬季には温水をつくり 空調機等に冷水 温水を供給することで 空調器から吹き出す空気の温度を調整しています 冷温水発生機の仕組み 5 出典 : YAZAKI HP

2 日常の運転管理 冷水出口温度の管理 冷水出口温度について ピーク時 ( 高負荷時 ) は7 付近 ピーク時以外 ( 低負荷時 ) は 10 付近に設定して運転してください < ポイント > 冷水出口温度とは 冷温水発生機から冷水を送る際の水温のことですが 冷房期間を通して一定温度に固定して運用しているケースが見られます 冷房ピーク時 ( 高負荷時 ) は7 付近の設定が適切ですが 冷房ピーク時以外 ( 低負荷時 ) は 10 付近に緩和することで効率が向上し 燃料使用量の削減を図ることができます 燃焼の管理 冷温水発生機の排ガス損失を低減するために 排ガス酸素濃度 を 4~5% に調整してください < ポイント > 燃料を燃焼する際には空気が必要となりますが その空気が多ければよく燃えて効率がよくなる訳ではありません 空気が少ないと不完全燃焼になり 空気が多いと過剰燃焼になります 燃焼効率が最も良いのは そのバランスがとれたところで 最適燃焼空気比は 1.2~1.3 とされています この最適燃焼空気比を 排ガス酸素濃度 に置き換えると 4~5% になります 早めの運転停止 空調停止時間より 30 分 ~1 時間程度早く冷温水発生機の運転を停止し 配管内の冷温 水を有効利用してください < ポイント > 冷温水発生機の運転終了時には冷温水配管内に残った冷温水を空調に利用することができます 空調停止時間より30 分 ~1 時間程度早く冷温水発生機を停止して 配管内の冷温水を有効利用することで 燃料使用量の削減を図ることができます 冷温水発生機を停止する時間は 施設や空調負荷によって異なりますので 検証 < < ポイント > > しながら進めてください 6

台数の制御運転 空調の負荷状況に応じて運転する冷温水発生機の台数を変えてください < ポイント > 季節や曜日によって空調の負荷状況の違いを考慮して 必要最小限の台数で運転してください また 省エネ効率の高い方の冷温水発生機を優先して稼働するようにしてください 3 メンテナンス管理 細管( チューブ ) の定期清掃 冷温水発生機内の細管 ( チューブ ) にスケールが付着すると機器の効率が低下します 数か月に1 度は細管 ( チューブ ) へのスケール付着状況を確認し 付着物が増加した際にはスケール除去のための清掃を行ってください ( 年に1 回程度 ) 配管の保温 冷温水の配管が保温されていなければ相当量の熱が逃げてしまいます 配管に保温材等を取り付けてください 4 故障時などの連絡先連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 7

1. 空調設備 (1)-3 冷却塔 1 冷却塔とは 冷温水発生機と対になっており 空調器に供給する冷水をつくるための設備です クーリングタワーとも呼ばれており 屋上に設置されています 冷却塔 冷却塔の仕組み 出典 : 日本冷却塔工業会 HP 8

2 日常の運転管理 冷却水温度の管理 冷却水温度について 冷房ピーク時 ( 高負荷時 ) は32 付近 ( 基準値 ) に設定し 冷房ピーク時以外 ( 低負荷時 ) は温度を下げて運転してください 機器の仕様にもよりますが 冷却水の下限温度は一般的に 22 程度です < ポイント > 冷却水温度とは 冷却塔から冷温水発生機に冷水を送る際の水温のことです 冷却水温度を下げることで 冷却塔の動力は増加しますが 一般的にはそれ以上に冷温水発生機の効率が向上するため トータルで考えるとエネルギー削減につながります 3 メンテナンス管理 充填材の清掃 冷却塔の充填材にスケールや藻が付着すると 冷却効果が下がるため 年 1 回程度 ( 夏季の冷房期間の終了時など ) 清掃を行ってください 4 故障時などの連絡先連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 9

1. 空調設備 (1)-4 エアハンドリングユニット 1 エアハンドリングユニットとは 冷温水発生機から送られてくる冷水や温水を熱交換して冷風や温風をつくり 各室に送っ ています 各フロアの機械室等に設置されています エアハンドリングユニット エアハンドリングユニットの仕組み 出典 : 三基計装株式会社 HP 10

2 日常の運転管理 外気取り入れ量の削減 外気を取り入れるダンパ開度の調整や間欠運転により 外気の取り入れ量を少なくしてください < ポイント > 取り入れる外の温かい空気 ( 又は冷たい空気 ) を少なくすることで 冷暖房の負荷が低減され省エネになります ただし CO 2 濃度測定を行いながら CO 2 濃度が 1000ppm を上回らないようにする必要があります ( ビル管法の基準 ) 夏季の排気ファン停止 夏季に排気ファンを運転すると外気負荷が掛かってしまいます 排気ファンの運転を止 め 外気を取り入れるのではなく室内の空気が循環するようにしてください 冷温水量の変更( 大温度差化 ) 中間期の低負荷時には 空調機への冷温水の供給量を少なく (= 空調機の出入り口温度差を大きく ) してください < ポイント > 空調機へ供給する冷温水量を少なくすれば ポンプ等の搬送エネルギーを削減することができます 3 メンテナンス管理 エアフィルターの清掃 交換 空調機のエアフィルターにホコリや汚れが溜まると目詰まりして 空調効率が悪くなるため 月に1 回程度 清掃 交換を行ってください 省エネ型 V ベルトの導入 送風ファンを回すための電動機 ( モーター ) の V ベルトを省エネタイプのものに更新す ることで 動力の伝達ロスを低減し 電力量を削減 (2~6% 程度 ) することができます 4 故障時などの連絡先連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 11

1. 空調設備 (1)-5 冷凍機 1 冷凍機とは 空調の熱源設備の一種で 冷水をつくって空調機等に供給し 冷房に使うことから chiller (chill= 冷やす ) とも呼ばれています 冷凍機 2 日常の運転管理 冷水出口温度の管理 冷水出口温度について ピーク時 ( 高負荷時 ) は7 付近 ピーク時以外 ( 低負荷時 ) は 10 付近に設定して運転してください < ポイント > 冷水出口温度とは 冷凍機から冷水を送る際の水温のことですが 冷房稼働期間を通して一定温度に固定して運用しているケースが見られます 冷房ピーク時 ( 高負荷時 ) は7 付近の設定が適切ですが 冷房ピーク時以外 ( 低負荷時 ) は 10 付近に緩和することで効率が向上し 燃料使用量の削減を図ることができます 12

3 メンテナンス管理 配管の保温 冷水の配管が保温されていなければ相当量の熱が逃げてしまうため 配管に保温材等 を取り付けてください 4 故障時などの連絡先 連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 13

1. 空調設備 (1)-6 チラー 1 チラーとは 空調の熱源設備の一種で 冷水をつくって空調機等に供給し 冷房に使うことから chiller(chill= 冷やす ) と呼ばれています また 暖房用に温水をつくることができるタイプもあります 一般的には屋外や屋上に設置されています チラーの例 チラーの仕組み 出典 ( 株 ) アピステ HP 2 日常の運転管理 冷水出口温度の管理 冷水出口温度について ピーク時 ( 高負荷時 ) は7 付近 ピーク時以外 ( 低負荷時 ) は 10 付近に設定して運転してください 14

< ポイント > 冷水出口温度とは チラーから冷水を送る際の水温のことですが 冷房稼働期間を通して一定温度に固定して運用しているケースが見られます 冷房ピーク時 ( 高負荷時 ) は7 付近の設定が適切ですが 冷房ピーク時以外 ( 低負荷時 ) は 10 付近に緩和することで効率が向上し 燃料使用量の削減を図ることができます 冷水出口温度を7 10 に変更した場合 チラーのエネルギー消費量を約 8% 削減できた例があります 3 メンテナンス管理 配管の保温 冷水の配管が保温されていなければ相当量の熱が逃げてしまうため 配管に保温材等を取り付けてください フィンコイルの定期清掃 チラー側面のフィンコイルにホコリや汚れが溜まると目詰まりして空調効率が落ちるた め 定期的に清掃を行ってください 裏側 4 故障時などの連絡先 連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 15

2. 受変電設備 (2)-1 変圧器 進相コンデンサ 1 変圧器 進相コンデンサとは 変圧器とは 送電線で送られてきた高電圧の電気を低電圧の電気に変換する装置です ( 例 :6600V 200V) 進相コンデンサとは 力率を改善 (100% に近づける ) するための装置です 変圧器の例 進相コンデンサの例 出典 : 環境省 16

2 日常の運転管理 電気室内の温度調整 電気室内に設置されている換気ファンの発停温度を32~35 程度に設定してください < ポイント > 配電機器は 40 まで耐えられるよう設計されているため 安全率を見て32~ 35 に発停温度を調整することで 電気使用量の削減を図ることができます 自動力率調整器の調整 自動力率調整器によって受電力率を調整している場合は 力率が100% になるように正しく調整してください < ポイント > 電気の基本料金は 力率 85% を基準として料金が割引 ( 割増 ) されます 力率改善を図れば 最高 15%( 力率 100% の場合 ) の割引となります これは 力率が高いほど送電線に流れる電流が少なくなり 変圧器の有効利用や 送電損失が減少するなどのメリットを考慮した電気料金の優遇措置です 3 メンテナンス管理 保守 点検 年 1 回の定期停電日を設け 保守 点検を実施してください 電気保安規程がある場合は 規程に基づいて保守 点検を実施してください 電気保安規程 : 自家用電気工作物設置者が 電気工作物の工事や運用に関する保安の確保を目的として 電気主任技術者を中心とする電気工作物の保安管理組織などの社内保安体制と 具体的な保安業務の基本事項を定めたもの 4 故障時などの連絡先 連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 17

2. 受変電設備 (2)-2 デマンド監視装置 1 デマンド監視装置とは デマンドとは 30 分間の平均電力のことで これを計測するのがデマンド監視装置です 電気の基本料金は 過去 1 年間で最も高かったデマンド値に基づいて算定されますので デマンド値を下げることによって基本料金を削減することができます なお 特定規模電気事業者 ( 新電力 ) と契約した施設については HP 等からデマンド値を確認することができます デマンド監視装置 2 日常の運転管理 段階的な空調設備の立ち上げ( 電源投入 ) 夏季 冬季の朝 ( 開館時 ) において段階的に冷温水発生機やエアコン等の空調設備の電源を入れてください ( 電力の使用を特定の30 分間に集中しないよう 一度に電源を入れないよう工夫してください ) 3 故障時などの連絡先 連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 18

3. 照明設備 (3)-1 照明 1 照明の種類 目的や使用場所によって 様々なタイプの器具があります 近年では 従来と比較して省エネ効果の優れた照明が普及しています 従来型照明 室内照明の種類と省エネ効果の例 高効率照明 種類 省エネ効果 ( 従来型との比較 ) 直管型蛍光灯 Hf 蛍光灯 消費電力: 約 4/5 寿命: 約 1.5 倍 LED 蛍光灯 消費電力 : 約 1/2 寿命 : 約 5 倍 白熱電球 電球型蛍光灯 消費電力: 約 1/5 寿命: 約 10 倍 LED 電球 消費電力 : 約 1/5 寿命 : 約 40 倍 屋外照明の種類と省エネ効果の例 水銀灯 従来型照明 種類 セラミックメタルハライ ドランプ 高効率照明 省エネ効果 ( 従来型との比較 ) 消費電力 : 約 1/2 寿命 : 約 2 倍 LED ランプ 消費電力 : 約 1/4 寿命 : 約 3 倍 19

2 日常の運転管理 不要時及び不要箇所の消灯 1 始業時間までは 事務室内の照明を極力点灯せず 昼休みは必要な場所 ( 窓口等 ) を除いて消灯し 退庁時には不要な照明の消灯を徹底してください 2 使用していない部屋や 日中 十分に明るいスペース等の消灯を徹底してください 3ロッカールーム 給湯室 ほぼ職員しか使わないトイレ等は 使用時のみ照明を点灯するようにしてください < ポイント > 以下の照度基準を参考にして 場所ごとに必要な明るさを確保するようにしてください 照度基準領域推奨照度事務室 会議室 集会室 300~500 ルクス廊下 階段 トイレ 100~200 ルクス休養室 ロッカールーム 倉庫 75~150 ルクスその他作業環境を勘案し 必要な明るさを確保 点灯時間の季節別調整 タイマー等の設定時間を調整し 季節に応じた点灯時間になるよう管理してください 街灯用タイマー 福岡県の日の出 日没の時間 季節 日の出 日没 1 月 ( 冬 ) 7:20 頃 17:20 頃 4 月 ( 春 ) 6:10 頃 18:40 頃 7 月 ( 夏 ) 5:10 頃 19:30 頃 10 月 ( 秋 ) 6:10 頃 18:00 頃 < ポイント > 夏と冬とでは日没と日の出の時間が 1 時間半近く違うため 点灯時間を通年同じ設定にしていると 夏は明るい時間に街灯が点灯することになります 目的から点灯時間を検討し ルールを設定してください 20

3 故障時などの連絡先 連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 21

4. 給水設備 (4)-1 給湯器 ( 給湯用ボイラー ) 1 日常の運転管理 水圧の調整 水道のバルブを絞るか または蛇口に節水コマを取り付けて 使用する水量を抑制してください 給湯温度の調整 給湯器 ( 給湯用ボイラー ) の温度設定を衛生上可能な範囲で下げることが省エネにつながります ただし レジオネラ菌の発生防止のため 貯湯温度は 60 以上必要です ( 設定温度 6 5 が目安 ) 2 メンテナンス管理 保守 点検 水道使用量を記録 点検し 漏水があれば早期に発見できるようにしましょう 3 故障時などの連絡先 連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 22

5. その他設備 (5)-1 エレベーター 1 日常の運転管理 運転台数 運転速度の調整 利用者の少ない夜間や休日は台数を制限して運転してください また 可能な場合は 運転速度を落としてください エレベーター機械室内の温度調整 エレベーター機械室内に設置されている換気ファンの発停温度を 32~35 程度に 設定してください < ポイント > 配電機器は 40 まで耐えられるよう設計されているため 安全率を見て 32~ 35 に発停温度を調整することで 電気使用量の削減を図ることができます 2 メンテナンス管理 保守 点検 保守点検を月 1 回程度 定期検査を年 1 回程度 実施してください 3 故障時などの連絡先 連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 23

6. フロン排出抑制法への対応について 対象製品 業務用の冷蔵機器及び冷凍機器 業務用の空調機器 ( エアコン ) オゾン層破壊効果を特つフロン類 (CFC 等 ) の排出量は着実に削減していますが 高い温室効果を特つフロン類等 (HFC 等 ) の排出量が急増しており 製品使用時の漏えいが問題となっています こうした背景を踏まえ フロン類の製造から廃棄までのライフサイク出典 : 改正フロン法説明会資料ル全体にわたる包括的な対策が取られるよう フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律 ( フロン排出抑制法 ) ( 平成 25 年 6 月に法改正 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) に基づき 業務用冷凍空調機器の管理者が取り組むべき事項が定められています 1 対応への責任者について 第一種特定製品 (2 参照 ) の管理者が対象となります 次の区分を参考に 事前に当事 者間で 誰が管理者であるか を明確にしておく必要があります 誰が管理者であるか は 当該製品の所有権 / 管理権限の有無によって判断します 所有及び管理の形態自己所有 / 自己管理製品自己所有でないリース / レンタル製品自己所有でないビル 建物付帯設備 管理者 となる者当該製品の所有権を有する者当該製品のリース / レンタル契約で管理責任を有する者当該製品を所有 管理する者 ( 建物のオ一ナー ) 24

2 対象製品について 第一種特定製品が対象となります 第一種特定製品とは 業務用の冷凍空調機器であっ て 冷媒としてフロン類が使用されているものです 事業所において使用している家庭用の冷蔵庫やエアコンは対象となりません 業務用の冷蔵機器及び冷凍機器 業務用冷蔵庫 冷凍庫 冷蔵 冷凍ショーケース 自動販売機 冷水機 ビールサー バー 輸送用冷蔵冷凍ユニット等 業務用の空調機器 ( エアコン ) パッケージエアコン ビル空調用ターボ冷凍機 チラー スクリュー冷凍機 ガスヒ ートポンプエアコン スポットエアコン等 これらの製品について 冷媒としてフロン類が使用されているものが対象となります 冷媒の確認方法 (1 2 3のいずれかの方法で確認できます ) 1プレートを確認するエアコンは室外機等に 冷蔵庫 冷凍庫は庫内に貼付されているプレートに 冷媒 が記載されているケースがあります 2 取扱説明書を確認する取扱説明書に 冷媒 が記載されています 3メーカーに問い合わせる 12で分からない場合は メーカーに問い合わせてください.. 3 全ての第一種特定製品に関する実施事項 設置 使用状況を確認 (1) 設置 使用場所の周囲に 著しい振動を発生する設備等がないこと ( 振動による第一種特定製品への損傷等を防止するため ) (2) 設置 使用場所の周囲に 必要な作業空間や通路等を適切に確保すること ( 第一種特定製品の点検及び修理の障害となることを防止するため ) (3) 定期的に 凝縮器 熱交換器等の汚れ等の付着物を除去し 排水受けに溜まった排水の除去その他の清掃を行うこと 25

簡易点検の実施 3 か月に 1 度以上 自身で簡易点検を実施します 簡易点検の項目 機器からの異常音の有無 機器の外観の損傷 摩耗 腐食及びさびその他の劣化 油漏れ並びに熱交換器への霜の付着の有無 ( 冷凍機器 冷蔵機器の場合 ) 貯蔵又は陳列する場所 ( 冷凍冷蔵室 ) の温度 ( 注 ) 機器の設置場所の周囲の状況や管理者の技術的能力により 簡易点検を行うことが困難な項目については 可能な範囲内で検査を行う 管理者における点検の参考とするため 国から 重点的に確認すべきポイントや点検実施方法などをまとめたガイドライン ( 簡易点検の手引き( 業務エアコン編 ) ( 冷凍冷蔵ショーケース 業務用冷凍冷蔵庫編 ) ) が出ています これらのガイドラインは FAQ へ掲載していますので 参考にして簡易点検を実施してください 専門点検の実施 機器の簡易点検により漏えい又は故障等を確認した場合 漏えい又は故障等を確認した後 可能な限り速やかに実施してください フロン類の性状及び取扱いの方法並びにエアコンディショナー 冷蔵機器及び冷凍機器の構造並びに運転方法について十分な知見を有する者が 検査を自ら行い又は検査に立ち会うこと (FAQ 掲載の 十分な知見を有する者とは を参照 ) 26

専門点検の方法 ( 専門家が実施しますが参考までにご覧ください ) (1) 直接法 (2) 間接法 冷媒漏えい検知器を用いた測定等により直接第一種特定製品からの漏えいを検知する方法蒸発器の圧力 圧縮器を駆動する電動機の電圧又は電流その他第一種特定製品の状態を把握するために必要な事項を計測し 当該計測の結果が定期的に計測して得られた値に照らして 異常がないことを確認する方法 (3) 直接法と間接法を組み合わせた方法 簡易点検の記録 点検の実施については 記録する必要があります 添付の 点検記録簿 ( 参考 ) を必要に応じてご利用ください ( 簡易点検の記録については 6 全ての機器の点検及び整備に係る記録を保存 に詳細を記載しています 簡易点検項目は一般的なものを示しています ) 4 大型機器に関する実施事項 定期点検の実施 下記のとおり定期点検を実施します 点検は専門家 ( ) に依頼します 第一種特定製品の区分第一種特定製品の種類定期点検の頻度 ( 圧縮機の出力で確認 ) 空調機器 ( エアコン ) 7.5kw 以上 50kw 未満 3 年に 1 回 以上 空調機器 ( エアコン ) 50kw 以上 1 年に 1 回以上 冷蔵機器 冷凍機器 7.5kw 以上 1 年に 1 回以上 専門家 : 冷凍空調機器に関し 十分な知見を有する者例 : 冷媒フロン類取扱技術者 高圧ガス保安責任者 ( 冷凍機械 ) 詳細は FAQ 掲載の 十分な知見を有する者とは を参照 また 専門家へ依頼する際の仕様書へ記載する事項を次ページに記載しています 3 年に1 度以上とありますが 法施行が平成 27 年 4 月 1 日ですので その後 3 年の間に1 回以上の点検を言います 計画的な実施をお願いします 27

定期点検の方法 ( 専門家が実施しますが参考までにご覧ください ) 機器からの異常音の有無 機器の外観の損傷 摩耗 腐食及びさびその他の劣化 油漏れ並びに熱交換器への霜の付着の有無 下記の(1) から (3) のいずれかの方法による検査冷媒漏えい検知器を用いた測定等により直接第一種特定製品からの漏えいを検 (1) 直接法知する方法蒸発器の圧力 圧縮器を駆動する電動機の電圧又は電流その他第一種特定製品の (2) 間接法状態を把握するために必要な事項を計測し 当該計測の結果が定期的に計測して得られた値に照らして 異常がないことを確認する方法をいう (3) 直接法と間接法を組み合わせた方法 定期点検を専門家に依頼 定期点検は 専門家への依頼が必要となります 契約時には 法定の内容について仕様書へ記載する等ご対応をお願いいたします 以下は 記載の一例ですので 参考にしてください 点検内容フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律第 16 条に基づく内容を満たすものとする 技術基準等点検 整備等行う者は フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律第 16 条等 その内容に応じた関係法令等を遵守できる必要な知識及び技能 資格を有する者とする 報告書の作成各点検および機器の整備後 報告書を作成し 市に一部提出するものとする 報告書には フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律第 16 条に基づく記載事項を含むものとする 28

.. 5 フロン漏えい時の対応 ( 全ての第一種特定製品が対象です ) 漏えい個所の修理 修理後のフロン充填 漏えい又は故障等を確認した場合は 速やかに 漏えい又は故障箇所の修理をしてく ださい ( 漏えいはその箇所が特定された場合に限ります ) 修理前にフロンを充填せず 修理を行ってからフロン類を充塡してください フロン類の充填や回収は 県知事の登録を受けている 第一種フロン類充填回収業者 が行います 修繕終了を確認する際 フロン類の 回収証明書 や 充填証明書 を 受け取り 保管するようにしてください 事業者全体で フロン類の算定漏えい量が 1,000CO2- トン以上 ( 各年度 ) の場合 国 ( 事業所管大臣 ) への報告が必要です 環境保全課において とりまとめ 報告します.. 6 全ての機器の点検及び整備に係る記録を保存 簡易点検の記録 第一種特定製品の管理者は 第一種特定製品ごとに 点検及び整備に係る記録事項 ( 以下参照 ) を記載した記録簿を備えること 当該第一種特定製品を廃棄するまで 記録簿を保存すること 売却時は 記録簿又は写しを第一種特定製品と合わせて売却の相手方に引き渡す 簡易点検の記録簿 記録簿の法定様式はありません また 記録簿は紙 電磁的記録どちらでも可です ( 機器を保有している限り保管しておく必要があるため保管しやすい方法でお願いします ) 簡易点検時に利用できる 点検記録簿 ( 参考 ) サンプルをご利用ください ( 簡易点検項目は一般的なものを示しています 実際の様式は FAQ に掲載しています ) 29

定期点検 修理 整備の記録簿 上記の簡易点検の記録簿には 定期点検 修理 整備時における記録欄はありませんので 別途記録が必要です 定期点検 修理 整備時における記録欄を含んだ国の点検記録簿の様式を参考として添付しておりますので 必要に応じてご参照ください (FAQ 掲載 国 点検記録簿 参照 ) 第一種特定製品の点検及び整備に係る記録事項 管理者の氏名又は名称( 法人にあっては 実際に管理に従事する者の氏名を含む ) 第一種特定製品の所在及び当該第一種特定製品を特定するための情報 第一種特定製品に冷媒として充塡されているフロン類の種類( 冷媒番号 ) 及び量 第一種特定製品の点検の実施年月日 当該点検を行った者の氏名( 法人の場合 法人名 点検を行った者の氏名 ) 点検の内容及び結果 ( 漏えい又は故障等が認められた場合は その箇所その他の状況に関する事項を含む ) ただし 簡易点検のみを行った場合は 点検を行った旨及びその実施年月日を記載すること 修理の実施年月日 当該修理を行った者の氏名( 法人の場合 法人名 修理を行った者の氏名 ) 修理の内容及びその結果 ( 次ページにつづく ) 30

漏えい又は故障等が確認されたが 速やかな修理が困難であった場合 その理由及び修理の予定時期フロン類を充填した場合 第一種特定製品に冷媒としてフロン類を充塡した年月日 第一種フロン類充塡回収業者の氏名( 法人の場合 法人名 充填を行った者の氏名 ) フロン類の種類及び量フロン類を回収した場合 第一種特定製品から冷媒として使用するフロン類を回収した年月日 第一種フロン類充塡回収業者の氏名 ( 法人の場合 法人名 回収を行った者の氏名 ) フロン類の種類及び量 7 その他 以下については 一部規制等が追加されます (1) フロン類の充塡及び回収の委託義務等について 1 整備時 ( 整備発注者として ) 第一種特定製品を整備する管理者は 当該製品に冷媒としてフロン類を充塡する必要があるときや 当該製品からフロン類を回収する必要があるときは 当該フロン類の充塡 回収を 第一種フロン類充塡回収業者 に委託する必要があります その際 5の算定漏えい量の計算や6の記録のために必要な 充塡証明書 回収証明書 が 第一種フロン類充塡回収業者 から整備発注者である管理者に対して交付されます なお 回収されたフロン類が再生又は破壊された後には 再生証明書 又は 破壊証明書 が回付されてきます 2 廃棄等時 ( 廃棄等実施者として ) 第一種特定製品の廃棄等を実施する者は フロン類を 第一種フロン類充塡回収業者 に引き渡すか フロン類の引き渡しを設備業者等に委託し 第一種フロン類充塡回収業者 に引き渡す必要があります また フロン類の引き渡しにあたっては 引き渡し方法に応じて 以下のとおり書面の交付や保存を行って下さい ( 詳細は下記表を参照 ) なお 1と同様に回収されたフロン類が再生又は破壊された後には 再生証明書 又は 破壊証明書 が回付されます ( 詳細次ページ ) 31

フロン類の引渡し方法 交付する書類 保存する書類 ( 保存期間は3 年間 ) 第一種フロン類充塡回収業者に引き渡す場合 回収依頼書 回収依頼書の写し 引取証明書( 第一種フロン類充塡回収業者から交付 ) フロン類の引渡しを設備業者等 ( 第一種フロン類引渡受託者 ) に委託する場合 委託確認書 委託確認書の写し 引取証明書の写し( 第一種フロン類充塡回収業者から送付 ) 引渡しを再委託する場合 委託確認書 再委託承諾書 委託確認書の写し 再委託承諾書の写し 引取証明書の写し( 第一種フロン類充塡回収業者から送付 ) (2) みだり放出の禁止 第一種特定製品からみだりにフロン類を放出すると 1 年以下の懲役又は 50 万円以下の罰金が 科せられます (3) 充塡されているフロン類以外のものを充塡する際の確認 第一種フロン類充塡回収業者 に適用される充塡基準では 第一種フロン類充塡回収業者 は 現に第一種特定製品に充塡されている冷媒とは異なるものを当該第一種特定製品に冷媒として充塡しようとする場合は あらかじめ 当該製品の管理者の承諾を得ることが必要とされています なお 第一種フロン類充塡回収業者 は 原則として法に基づき第一種特定製品に表示されたフロン類以外の種類のフロン類を充塡することができません (4) 解体工事元請業者への協力 建築物等の解体時には 第一種特定製品の設置有無の確認を行う解体工事元請業者へ協力 ( 図面 や電源の提供等 ) する必要があります 8 故障時などの連絡先 連絡先 : 所在地 : 電話番号 : e-mail : 32

7. 駐車場 アイドリング ストップ ( 長崎県未来につながる環境を守り育てる条例 ) 長崎県未来につながる環境を守り育てる条例では 大規模駐車場 ( 面積が 500 平方 メートル以上又は自動車駐車台数が 40 台以上 ) の設置者等に対して アイドリング ストップの周知 をすることが義務付けられています ( 条文抜粋 ) 第 17 条自動車等による温室効果ガスの排出を抑制するため 規模が相当程度大きい駐車場として規則で定めるものを設置し 又は管理する者 ( 以下 一部省略 ) は 当該駐車場を利用する者に対し アイドリング ストップに関する看板の掲出その他の方法により これを周知しなければならない 不必要なアイドリングをやめることで 自動車の燃料を節約できます 地球温暖化の防止のため駐車中はエンジンを切るよう ポスターなどを通して積極的 に利用者へ周知していきましょう 33

8. 点検シート ( 参考 ) 各設備のメンテナンス管理を行う際には 以下のような点検シートを作成し 適切な設備の運用を心がけてください 既に使用している日報等がある場合は そちらを継続してご使用ください 34