知的財産法の産業教育上の意義

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意匠法第十七条の三意匠登録出願人が前条第一項の規定による却下の決定の謄本の送達があつた日から三月以内にその補正後の意匠について新たな意匠登録出願をしたときは その意匠登録出願は その補正について手続補正書を提出した時にしたものとみなす 2 前項に規定する新たな意匠登録出願があつたときは もとの意匠登

基本的な考え方の解説 (1) 立体的形状が 商品等の機能又は美感に資する目的のために採用されたものと認められる場合は 特段の事情のない限り 商品等の形状そのものの範囲を出ないものと判断する 解説 商品等の形状は 多くの場合 機能をより効果的に発揮させたり 美感をより優れたものとしたりするなどの目的で

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弁理士試験短答 逐条読込 演習講座 ( 読込編 ) 平成 29 年 6 月第 1 回 目次 平成 29 年度短答本試験問題 関連条文 論文対策 出題傾向分析 特実法 編集後記 受講生のみなさん こんにちは 弁理士の桐生です 6 月となりましたね 平成 29 年度の短答試験は先月終了しました 気持ちも

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【資料3】商標制度に係る検討事項

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商標の説明 : に る ン ブ と る 本 商標の説明 : ライ ンの 米国登録 米国登録 P. 商標の説明 : 及 の 体に ント ンの 462 に する トブラ ン 本 米国登録 nited Parcel ervice of merica

租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) 第十条の二 第四十二条の五 第六十八条の十 租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) ( 高度省エネルギー増進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除 ) 第十条の二青色申告書を提出する個人が 平成三十年四月一日 ( 第二号及

Taro-官報原稿 TPP省令

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五有価証券 ( 証券取引法第二条第一項に規定する有価証券又は同条第二項の規定により有価証券とみなされる権利をいう ) を取得させる行為 ( 代理又は媒介に該当するもの並びに同条第十七項に規定する有価証券先物取引 ( 第十号において 有価証券先物取引 という ) 及び同条第二十一項に規定する有価証券先

異議の決定 異議 東京都荒川区東日暮里 3 丁目 27 番 6 号商標権者株式会社エドウイン 東京都渋谷区広尾 商標異議申立人 EVISU JAPAN 株式会社 東京都港区西新橋 1 丁目 18 番 9 号西新橋ノアビル4 階朝比 増田特許事務所代理人弁理士朝比

イ特許専門業務特許戦略 法務 情報 調査 特許戦略に関し 次に掲げる事項について専門的な知識を有すること (1) 特許出願戦略 ( ポートフォリオ戦略等 ) (2) 研究開発戦略と特許戦略の関係 (3) 事業戦略と特許戦略の関係 (4) 標準化戦略 法務に関し 次に掲げる事項について専門的な知識を有

間延長をしますので 拒絶査定謄本送達日から 4 月 が審判請求期間となります ( 審判便覧 の 2.(2) ア ) 職権による延長ですので 期間延長請求書等の提出は不要です 2. 補正について 明細書等の補正 ( 特許 ) Q2-1: 特許の拒絶査定不服審判請求時における明細書等の補正は

厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

条第一項に規定する国際平和協力業務の実施等に関する重要事項九自衛隊法 ( 昭和二十九年法律第百六十五号 ) 第六章に規定する自衛隊の行動に関する重要事項 ( 第四号から前号までに掲げるものを除く ) 十国防に関する重要事項 ( 前各号に掲げるものを除く ) 十一国家安全保障に関する外交政策及び防衛政

2.2.2 外国語特許出願の場合 2.4(2) を参照 2.3 第 184 条の 5 第 1 項に規定された書面 (1) 日本語特許出願 外国語特許出願を問わず 国際特許出願の出願人は 国内書面提出期間 ( 注 ) 内に 出願人 発明者 国際出願番号等の事項を記載した書面 ( 以下この部において 国

- 2 - 収納した歳入を その内容を示す計算書(当該計算書に記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式 磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 以下同じ )を含む )を添えて 会計管理者又は指定金融機

法人及び地方独立行政法人法 ( 平成 15 年法律第 118 号 ) 第 2 条第 1 項に規定する地方独立行政法人ホ医療法 ( 昭和 23 年法律第 205 号 ) 第 1 条の 2 第 2 項に規定する医療提供施設又は獣医療法 ( 平成 4 年法律第 46 号 ) 第 2 条第 2 項に規定する

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はしがき 茶園成樹編 商標法 ( 有斐閣 2014 年 ) を基に 知的財産研究科 1 年次における 商標法要論 の講義を念頭において作成した 内容は 知的財産学部 2 年次における 商標法 と共通である ただし 以下は 小野昌延 = 三山峻司 新 商標法概説 第 2 版 ( 青林書院 2013 年

- 1 - 法務省 令第一号国土交通省宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第二十七条第二項の規定に基づき 宅地建物取引業者営業保証金規則の一部を改正する省令を次のように定める 平成二十九年三月二十四日法務大臣金田勝年国土交通大臣石井啓一宅地建物取引業者営業保証金規則の一部を改正する省令法

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に表現したものということはできない イ原告キャッチフレーズ1は, 音楽を聞くように英語を聞き流すだけ/ 英語がどんどん好きになる というものであり,17 文字の第 1 文と12 文字の第 2 文からなるものであるが, いずれもありふれた言葉の組合せであり, それぞれの文章を単独で見ても,2 文の組合

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第26回 知的財産権審判部☆インド特許法の基礎☆

(2) 電子計算機処理の制限に係る規定ア電子計算機処理に係る個人情報の提供の制限の改正 ( 条例第 10 条第 2 項関係 ) 電子計算機処理に係る個人情報を国等に提供しようとする際の千葉市情報公開 個人情報保護審議会 ( 以下 審議会 といいます ) への諮問を不要とし 審議会には事後に報告するも

入院おむつ代支給事業実施要綱

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ことができる 1. 特許主務官庁に出頭して面接に応じる と規定している さらに 台湾専利法第 76 条は 特許主務官庁は 無効審判を審理する際 請求によりまたは職権で 期限を指定して次の各号の事項を行うよう特許権者に通知することができる 1. 特許主務官庁に出頭して面接に応じる と規定している なお

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( 権限の委任等 ) 第十五条内閣総理大臣は, この法律の規定による権限 ( 政令で定めるものを除く ) を消費者庁長官に委任する 2 及び3 略 4 この法律に規定する農林水産大臣の権限に属する事務の一部は, 政令で定めるところにより, 都道府県知事又は地方自治法 ( 昭和二十二年法律第六十七号

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( イ ) 極めて簡単で かつ ありふれた音 ( 第 3 条第 1 項第 5 号 ) 1 単音及びこれに準じるような極めて単純な音 後述の 各国の審査基準比較表 ( 識別力 ) の 類型 3 に該当 資料 2 ( ウ ) その他自他商品役務の識別力が認められない音 ( 第 3 条第 1 項第 6 号

い ( ただし 当該書面を交付しないで是正の要求等をすべき差し迫った必要がある場合 は この限りでない ) こととされていることに留意すること (2) その他地方自治法第 245 条の5 第 5 項の規定により 是正の要求を受けた地方公共団体は 当該事務の処理について違反の是正又は改善のための必要な

事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

調査規則の改正 別紙案1・2

平成 30 年度新潟県自殺対策強化月間テレビ自殺予防 CM 放送業務委託契約書 ( 案 ) 新潟県 ( 以下 甲 という ) と ( 以下 乙 という ) とは 平成 30 年度新潟県自殺対 策強化月間テレビ自殺予防 CM 放送業務について 次の条項により委託契約を締結する ( 目的 ) 第 1 条

松本市補助金交付規則 昭和 37 年 7 月 27 日規則第 16 号改正昭和 45 年 9 月 12 日規則第 31 号昭和 53 年 12 月 8 日規則第 25 号昭和 63 年 4 月 1 日規則第 18 号 ( 目的 ) 第 1 条この規則は 法令又は条例等に特別の定めのあるもののほか 補

目次 商標審査基準 改訂第 13 版 1 第 1 第 3 条第 1 項 ( 商標登録の要件 ) 2 一第 3 条第 1 項全体 2 二 第 3 条第 1 項柱書 3 三 第 3 条第 1 項第 1 号 ( 商品又は役務の普通名称 ) 15 四 第 3 条第 1 項第 2 号 ( 慣用商標 ) 16

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( 使用承認期間 ) 第 6 条第 3 条第 3 項の規定によるキャラクターの使用の承認の期間は 当該承認の日から起算して1 年を経過する日以後の最初の3 月 31 日までとする ただし 更新することができる 2 第 4 条の規定によるキャラクターの使用内容変更承認の期間は 前項に定める当該承認の元

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藤沢市木造住宅簡易耐震改修工事補助金交付要綱 ( 趣旨 ) 第 1 条この要綱は, 木造住宅の耐震改修工事を促進することにより, 災害に強い安全なまちづくりを推進するため, 藤沢市耐震改修促進計画に基づき, 簡易耐震改修工事のための補強設計及び簡易耐震改修工事並びに工事監理に要する費用に対する補助金

●自転車競技法及び小型自動車競走法の一部を改正する法律案

●生活保護法等の一部を改正する法律案

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き県が負担する負担金の額 ( 当該負担金の額が他の法令の規定により軽減される場合にあつては, その軽減されることとなる額を控除した額 以下 県負担額 という ) から当該事業に要する費用の額 ( 加算額がある場合にあつては, 加算額を控除して得た額 ) に100 分の25 以内で規則で定める割合を乗

総額表示義務に関する消費税法の特例に係る不当景品類及び不当表示防止法の 適用除外についての考え方 平成 25 年 9 月 10 日一部改定平成 27 年 4 月 1 日一部改定平成 28 年 4 月 1 日一部改定平成 28 年 11 月 28 日消費者庁 第 1 はじめに 1 法律の概要等消費税の

平成 25 年 3 月 25 日判決言渡 平成 24 年 ( 行ケ ) 第 号審決取消請求事件 口頭弁論終結日平成 25 年 2 月 25 日 判 決 原 告 株式会社ノバレーゼ 訴訟代理人弁理士 橘 和 之 被 告 常磐興産株式会社 訴訟代理人弁護士 工 藤 舜 達 同 前 川 紀 光

消防法 ( 抄 ) ( 昭和 23 年 7 月 24 日法律第 186 号 ) 最終改正 : 平成 27 年 9 月 11 日法律第 66 号 第 17 条 ( 消防用設備等の設置 維持と特殊消防用設備等の適用除外 ) 学校 病院 工場 事業場 興行場 百貨店 旅館 飲食店 地下街 複合用途防火対象

山梨県産業廃棄物処理業者等不利益処分要領 ( 目的 ) 第 1 条この要領は 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 ( 昭和 45 年法律第 137 号 以下 法 という ) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令 ( 昭和 46 年政令第 300 号 ) 及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則

個人情報の保護に関する規程(案)

指定 ( 又は選択 ) 官庁 PCT 出願人の手引 - 国内段階 - 国内編 - ベトナム国家知的所有権庁 (NOIP) 国内段階に入るための要件の概要 3 頁概要 国内段階に入るための期間 PCT 第 22 条 (3) に基づく期間 : 優先日から 31 箇月 PCT 第 39 条 (1)(b)

- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

2. 登録講習を実施している機関一般社団法人マンション管理業協会登録年月日平成 13 年 8 月 10 日所在地東京都港区虎ノ門 連絡先 株式会社プライシングジャパン 登録年月日 平成 26 年 10 月 3 日 所在地 埼玉県三郷市上口 連絡先

法律事務所等の名称等に関する規程

会員に対する処分等に係る手続に関する規則 (2018 年 7 月 30 日制定 ) 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条本規則は 定款第 15 条に規定する会員に対する処分及び不服の申立てに係る手続の施行に関し 必要な事項を定めることを目的とする ( 定義 ) 第 2 条本規則において 次の各号

海外質問票調査 ( 商標 の定義 ) 6 オーストラリア 1. 商標 の定義の変遷について (1) 貴国の商標に関する法律における 1 過去の 商標 の定義規定 ( 施行日 法律名 条文番号 条文 ) 及び 2 現行法の 商標 の定義規定 ( 施行日 法律名 条文番号 条文 ) を教えてください ま

災害弔慰金の支給等に関する法律施行令(昭和四十八年十二月二十六日政令第三百七十四号)内閣は 災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律(昭和四十八年法律第八十二号)第三条第一項 第五条 第八条第一項から第三項まで 第九条第二項 第十条第二項 第十一条第一項 第十二条及び第十三条の規定に基づ

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

イ果実果実 ( 濃縮果汁を除く 以下この項において同じ ) の名称を表示する なお 三種類以上の果実を使用した場合は 使用量が上位三位以下の果実の名称を その他果実 と表示することができる ロ濃縮果汁濃縮果汁を希釈したものは 濃縮還元 果汁 と 濃縮果汁を希釈していないものは 濃縮 果汁 と表示する

b c.( 略 ) 2 不動産取得税の軽減に係るの発行信託会社等の地方税法附則第 11 条第 12 項に基づく不動産取得税の軽減のための同法施行令附則第 7 条第 12 項に規定するの発行等については 以下のとおり取り扱うものとする イ ロ.( 略 ) 載があること c d.( 略 ) 2 不動産取

パラグアイ共和国 (PY) REPUBLIC OF PARAGUAY パラグアイの概要パラグアイ共和国は 南米大陸の内部に位置しブラジルやアルゼンチン又ボリビアと国境を接しております 総面積は約 41 万 k m2で 日本の約 1.1 倍の面積があります 総人口は約 607 万人で首都はアスンシオン

目次 < 共通情報 > 1. 加盟している産業財産権関連の条約 2. 現地代理人の必要性有無 3. 現地の代理人団体の有無 4. 出願言語 5. その他関係団体 6. 特許情報へのアクセス < 特許制度 > 1. 現行法令について 2. 特許出願時の必要書類 3. 料金表 4. 料金減免制度について

平成 23 年 10 月 20 日判決言渡同日原本領収裁判所書記官 平成 23 年 ( 行ケ ) 第 号審決取消請求事件 口頭弁論終結日平成 23 年 9 月 29 日 判 決 原 告 X 同訴訟代理人弁護士 佐 藤 興 治 郎 金 成 有 祐 被 告 Y 同訴訟代理人弁理士 須 田 篤

都民の健康と安全を確保する環境に関する条例 ( 平成十二年東京都条例第二百十五号 ) 新旧対照表 ( 抄 ) 改正案現行目次 ( 現行のとおり ) 目次 ( 略 ) 第一条から第百十二条まで ( 現行のとおり ) 第一条から第百十二条まで ( 略 ) ( 土壌汚染対策指針の作成等 ) 第百十三条知事

PCT 出願人の手引 - 国内段階 - 国内編 -AL AL 1 頁 工業所有権総局 (GDIP) ( アルバニア ) ( 指定官庁又は選択官庁 ) 目 次 国内段階 - 概要 国内段階の手続 附属書手数料 附属書 AL.Ⅰ 委任状 附属書 AL.Ⅱ 略語のリスト国内官庁 : 工業所有権総局 (GD

措置法第 69 条の 4(( 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 )) 関係 ( 被相続人等の居住の用に供されていた宅地等の範囲 ) 69 の 4-7 措置法第 69 条の 4 第 1 項に規定する被相続人等の居住の用に供されていた宅地等 ( 以下 69 の 4-8 までにおいて 居

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REPORT あいぎ特許事務所 名古屋市中村区名駅 第一はせ川ビル 6 階 TEL(052) FAX(052) 作成 : 平成 27 年 4 月 10 日作成者 : 弁理士北裕介弁理士松嶋俊紀 事件名 入金端末事件 事件種別 審決取消

1 アルゼンチン産業財産権庁 (INPI) への特許審査ハイウェイ試行プログラム (PPH) 申請に 係る要件及び手続 Ⅰ. 背景 上記組織の代表者は

10 解説 p1 ⑵⑶ ⑷ 11

医療用医薬品製造販売業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約 ( 昭和 59 年 3 月 10 日公正取引委員会認定 ) ( 昭和 59 年 3 月 14 日官報 公正取引委員会告示第 8 号 ) 改定 ( 平成 6 年 1 月 20 日公正取引委員会認定 ) ( 平成 6 年 2 月 3

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法律第三十三号(平二一・五・一)

○大阪府建設業法施行細則

問 2 戦略的な知的財産管理を適切に行っていくためには, 組織体制と同様に知的財産関連予算の取扱も重要である その負担部署としては知的財産部門と事業部門に分けることができる この予算負担部署について述べた (1)~(3) について,( イ ) 内在する課題 ( 問題点 ) があるかないか,( ロ )

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(9) 商法 会社法 (10) 民事執行法 (11) 民事保全法 5 前各号に掲げる科目のほか次に掲げる科目のうち 受検者が選択するいずれか一の科目イ特許専門業務 A 戦略 A-1 知的財産戦略 B 管理 B-1 法務 C 創造 ( 調達 ) C-1 情報 調査 知的財産戦略に関し 次に掲げる事項に

二頁第三条第三項中 国家公安委員会 を 前項に定めるもののほか 国家公安委員会 に改め 同項を同条第五項とし 同条第二項の次に次の二項を加える 3国家公安委員会は 毎年 犯罪による収益の移転に係る手口その他の犯罪による収益の移転の状況に関する調査及び分析を行った上で 特定事業者その他の事業者が行う取

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

4 年 7 月 31 日に登録出願され, 第 42 類 電子計算機のプログラムの設計 作成 又は保守 ( 以下 本件役務 という ) を含む商標登録原簿に記載の役務を指定役 務として, 平成 9 年 5 月 9 日に設定登録されたものである ( 甲 1,2) 2 特許庁における手続の経緯原告は, 平

国税通則法施行令新旧対照表

社会福祉法人○○会 個人情報保護規程

万八千六百円 ) 3 現に機関登録を受けている者が他の機関登録を受けようとする場合における法第十四条第一項の政令で定める額は 前二項の規定にかかわらず 同条第一項の農林水産省令で定める各区分について 当該各区分が次の各号に掲げる区分のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める額とする 一法第二条第二項

- 2 - 第一条農林物資の規格化等に関する法律の規定に基づく公聴会等に関する内閣府令(平成二十一年内閣府令第五十四号)の一部を次のように改正する 第十一条の見出し中 都道府県知事 の下に 又は指定都市の長 を加える (健康増進法に規定する特別用途表示の許可等に関する内閣府令の一部改正)第二条健康増

1 関税法上の用語の定義 輸入 外国貨物を本邦に引き取ること輸出 内国貨物を外国に向けて送り出すこと 外国貨物 1 輸出の許可を受けた貨物 2 外国から本邦に到着した貨物 ( 外国の船舶により公海で採捕された水産物を含む ) で輸入が許可される前のもの内国貨物 1 本邦にある貨物で外国貨物でないもの

学校教育法等の一部を改正する法律案(参照条文).jtd

Ⅰ. 規程の例 ここでは 職務発明に係る権利の承継等及びその対価について定める 規程 ( 一般的には 職務発明取扱規程 職務発明報償規程 等と呼ばれています ) において規定されていることが多い事項や規定されることが想定される事項について 参考としていただけるよう必要最小限の範囲で具体的な条項を例示

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平成  年 月 日判決言渡し 同日判決原本領収 裁判所書記官

Transcription:

知的財産論 茨城工業高等専門学校 2018 年度前期 6 月 15 日授業 担当櫻井博行 1

シラバス ( 第 9 週 ) 9 週商標制度 ( 商標法 ) 商標法上の商標 保護対象 商標登録制度の内容 商標の識別力 使用による識別力の獲得 立体商標 商標の類否 商品 役務の類否 登録要件 周知 著名商標の保護等について理解し これらについて説明ができる 前回 (8 週 ) の確認 8 週意匠制度 ( 意匠法 ) 画面デザインの保護 要旨変更 出願の分割 出願変更 意匠権 権利の利用 抵触 実施権 権利侵害 (37 条 ~41 条 ) 判定 審判 再審 訴訟等について理解し これらについて説明ができる 前回 (6 週 ) で説明不足となった意匠法固有の概念について組物の意匠 (8 条 ) 秘密意匠 (14 条 ) 関連意匠 (10 条 ) 部分意匠 (2 条 8 条 ) ( 既配の資料を参照しつつ ) 2

審判制度既習範囲 ( 特許 ) 説明の補充 (1) 3

審査前置 既習範囲 ( 特許 ) 説明の補充 (2) 審査前置 とは 拒絶査定不服審判の請求の際 ( 請求の日から 30 日以内 ) に補正がなされた場合には 審判に先立って 審査官に再審査させることをいう ( 特許法第 162 条 ) この再審査を 前置審査 という 審査官の拒絶査定に不服の場合には 出願人は拒絶査定不服審判を請求できる拒絶査定不服審判の請求がなされた場合には 審判官がその審理を行うのが原則しかし 拒絶査定不服審判を請求するとともに補正を行った場合 もとの審査官がその補正内容に基づいて審査を行えば 迅速に特許査定を行うことができる場合もあるそこで 補正があった場合には 一旦 審査官による前置審査を行うこととしている 前置審査の結果 特許できるものであれば 審査官は拒絶査定を取り消して特許査定を行う やはり特許できないものであれば 審判官の審理に移行する なお 審査前置制度は特許法にのみある制度で意匠法 商標法にはない 4

商標法上の商標商標法の目的 P65~ 商標とは商品やサービスにつける目印 ( 識別マーク ) のこと 商標法上の定義 ( 定義等 ) 第 2 条この法律で 商標 とは 人の知覚によつて認識することができるもののうち 文字 図形 記号 立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合 音その他政令で定めるもの ( 以下 標章 という ) であつて 次に掲げるものをいう 一業として商品を生産し 証明し 又は譲渡する者がその商品について使用をするもの二業として役務を提供し 又は証明する者がその役務について使用をするもの ( 前号に掲げるものを除く ) 2 前項第 2 号の役務には 小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供が含まれるものとする 3~6 項略 ( 目的 ) 第 1 条この法律は 商標を保護することにより 商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り もつて産業の発達に寄与し あわせて需要者の利益を保護することを目的とする 5

商標法上の商標 (2 条 1 項本文 ) p66 6

商標法上の商標 (2 条 1 項本文 ) p67 7

出願から商標権取得までの流れ (P79) P79 8

立体商標 法 2 条 1 項において 立体的形状 を導入した趣旨 ( 平成 8 年改正 ) 1 平成 8 年改正前の商標法においては 標章は平面的なものに限定され 立体的形状は商標の構成要素としては認められていなかった 2 しかし 現実の取引社会においては 例えば 店頭の広告用の人形や商品に付される立体物のような立体的形状であっても 平面的なものと同様に自他商品又は役務の識別標識として機能するにもかかわらず商標登録はできなかった ( 周知であることを条件として不正競争防止法によって保護されるにとどまっていた ) 諸外国では立体も商標としての登録が認められていた ( 商標制度の国際的調和の必要性 ) 3 上記の事情を背景に 平成 8 年改正で商標法 2 条 1 項において 商標を構成する標章に 立体的形状 を追加し 立体的形状や立体的形状と文字 図形 記号等の結合も商標を構成し得ることとした 9

立体商標の例 (1) 特許情報プラットフォームより 10

立体商標の例 (2) 大隈重信像 登録番号 第 4164983 号 権利者 学校法人早稲田大学 指定商品 指定役務 印刷物, 技芸 スポーツ又は知識の教授 etc ヤクルト ( 乳酸菌飲料 ) の包装用容器 登録番号 第 5384525 号 権利者 株式会社ヤクルト本社 指定商品 指定役務 乳酸菌飲料 11

商標法上の商標 ( イメージ : テキストの補足商標の使用対象 ) 12

商標法上の保護対象 ( 形式的には ) (1) 形式的な保護対象商標法上の商標そのもの 2 条 1 項この法律で 商標 とは 人の知覚によつて認識することができるもののうち 文字 図形 記号 立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合 音その他政令で定めるもの ( 以下 標章 という ) であつて 次に掲げるものをいう 一業として商品を生産し 証明し 又は譲渡する者がその商品について使用をするもの二業として役務を提供し 又は証明する者がその役務について使用をするもの ( 前号に掲げるものを除く ) 既出 13

商標法上の保護対象 ( 実質的には )& 商標の機能 (2) 実質的な保護対象 実質的な保護対象は 商標に化体した 業務上の信用 1 業務上の信用 とは グッドウィル (goodwill:1 好意 善意 親切心 2 店の信用 暖簾 ) 即ち 営業上の顧客吸引力により形成される商品等に関する名声をいうものと解され それ自体営業と離れて独自の経済的価値を有するもの 2 業務上の信用 の商標への化体 (ⅰ) 商標の識別力 ( 識別力を有すること ) 自他商品 ( 役務 ) の識別がその本質的機能 (ⅱ) 商標が使用されること ( 使用とは : 次の駒 ) 商標の機能 (P69) 1 商品又は役務の出所を表示する機能 ( 出所表示機能 ) 2 商品の品質又は役務の質を保証する機能 ( 品質保証機能 ) 3 商品又は役務の広告的機能 ( 広告機能 ) 14

商標の使用 P69 商標の使用とは商標の使用とは標章 ( マーク ) を用いて 以下の行為を行うことをいう ( 商標法第 2 条第 3 項 ) 15

商標の類否 13 要素の比較 ⅰ) 外観 ( 見た目 ) ⅱ) 称呼 ( 読んだ場合の音 ) ⅲ) 観念 ( 商標から想起される考え ) 2 取引の実情 の考慮商標の類否の判断に当たっては 1 で述べた外観 称呼 観念の対比において またこれに加えて 取引の実情を考慮される ( つまり 外観 称呼 観念の類否判断にあたっては取引の実情が考慮される ) 3 誤認混同のおそれ当該商品やサービスの需要者が 取引時に通常払う注意の程度が基準 大森林 という登録商標( 指定商品 : 石けん類 歯磨き等 ) と 木林森 という商標との類否最高裁判所第三小法廷平成 4 年 9 月 22 日判決 大森林 の楷書体の漢字から成る登録商標と 木林森 の行書体の漢字から成る商標は 全体的に観察し対比してみて 少なくとも外観 観念において紛らわしい関係にあり 取引の状況によっては 類似する関係にあるものと認める余地がある 16

最高裁判所第三小法廷 平成 4 年 9 月 22 日判決 17

商標登録出願第 5 条 商標登録出願 : 商標法 5 条 特許法 36 条 実用新案法 5 条 意匠法 6 条に相当 ( 商標登録出願 ) 第 5 条商標登録を受けようとする者は 次に掲げる事項を記載した願書に必要な書面を添付して特許庁長官に提出しなければならない 一商標登録出願人の氏名又は名称及び住所又は居所二商標登録を受けようとする商標三指定商品又は指定役務並びに第 6 条第 2 項の政令で定める商品及び役務の区分 2 次に掲げる商標について商標登録を受けようとするときは その旨を願書に記載しなければならない 一商標に係る文字 図形 記号 立体的形状又は色彩が変化するものであつて その変化の前後にわたるその文字 図形 記号 立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合からなる商標二立体的形状 ( 文字 図形 記号若しくは色彩又はこれらの結合との結合を含む ) からなる商標 ( 前号に掲げるものを除く ) 三色彩のみからなる商標 ( 第 1 号に掲げるものを除く ) 四音からなる商標五前各号に掲げるもののほか 経済産業省令で定める商標 3~6 項略 18

商標登録出願第 6 条 ( 一商標一出願 ) 第 6 条商標登録出願は 商標の使用をする一又は二以上の商品又は役務を指定して 商標ごとにしなければならない 2 前項の指定は 政令で定める商品及び役務の区分に従つてしなければならない 特許法 37 条 実用新案法 6 条 意匠法 7 条に相当 商標法施行令 ( 昭和三十五年三月八日政令第十九号 ) ( 商品及び役務の区分 ) 第二条商標法第六条第二項の政令で定める商品及び役務の区分は 別表のとおりとし 各区分に属する商品又は役務は 千九百六十七年七月十四日にストックホルムで及び千九百七十七年五月十三日にジュネーヴで改正され並びに千九百七十九年十月二日に修正された標章の登録のための商品及びサービスの国際分類に関する千九百五十七年六月十五日のニース協定第一条に規定する国際分類に即して 経済産業省令で定める 19

商標登録出願 ( 商品 役務の類否 ) 政令で定める商品の区分 別表 ( 第二条関係 ) 第一類 第二類 第三類 第四類 第五類 第六類 第七類 第八類 第九類 工業用 科学用又は農業用の化学品 塗料 着色料及び腐食の防止用の調製品 洗浄剤及び化粧品 工業用油 工業用油脂 燃料及び光剤 薬剤 卑金属及びその製品 加工機械 原動機 ( 陸上の乗物用のものを除く ) その他の機械 手動工具 科学用 航海用 測量用 写真用 音響用 映像用 計量用 信号用 検査用 救命用 教育用 計算用又は情報処理用の機械器具 光学式の機械器具及び電気の伝導用 電気回路の開閉用 変圧用 蓄電用 電圧調整用又は電気制御用の機械器具 以下略 20

商品 役務の類否 ( 肯定事例 ) 商品 役務の類似性の基本的な考え方 1 取引の実情を考慮し 2 当該商品 当該役務に当該標章を付した場合 3 出所の混同が生じるか否か 類似性が肯定された事案 ヴィラージュ白山 事件 ( 東京地裁平成 11 年 10 月 21 日判決 ) 分譲マンションの販売 ( 株式会社プロパスト ) にあたり ヴィラージュ白山 とする標章を 表示板 立看板 チラシ等に付して 販売した行為と 登録商標 ( 住友不動産株式会社 ) ヴィラージュ の指定役務である 土地の売買 建物の売買 との類否が争点 裁判所は 建物の売買 という役務と 建物 という被告の商品の間では 役務提供の主体が商品販売の主体でありと認識され 通常需要者も一致するから 出所の混同を招くおそれがあるという理由で 類似性を肯定 21

商品 役務の類否 ( 否定事例 ) (500) 商品及び役務の区分の数 1 (511) 商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務 第 9 類 CCD カメラ ドーム型 CCD カメラその他のビデオカメラ, ビデオカメラ用交換レンズ,AC アダプター,DC プラグ, マイクロフォン, コネクター, ケーブル,CCD カメラの附属品, その他の電気通信機械器具 国際分類第 7 版 (210) 出願番号 商願 2000-94607(T2000-946 07) (220) 出願日 平成 12 年 8 月 10 日 (2000.8.10) (732) 商標権者 識別番号 593192368 氏名又は名称 ワテック株式会社 登録番号 2491887 号 (450) 発行日 平成 13 年 10 月 2 日 (2001.10.2) 公報種別 商標公報 (111) 登録番号 商標登録第 4502781 号 (T4502781) (151) 登録日 平成 13 年 8 月 31 日 (2001.8.31) (540) 登録商標 22

商品 役務の類否 ( 否定事例 ) 裁判所の判断 指定商品中の商品に該当するか否かの判断例 CCD カメラ事件 ( 東京地裁平成 15 年 12 月 10 日判決 ) 原告 : ワテック株式会社 1 被告商品の用途は主として業務用であって 一眼レフカメラ デジタルカメラ等の写真機械器具が一般の消費者を需要者とするのと異なる 2 写真機械器具と被告商品とは製造業者も異なる 3 写真機械器具を扱っている店舗でも 特に大型の店舗でない限り 一般的には監視用 CCD カメラを扱っておらず 販売経路が異なる 4 大型店舗においても 監視用 CCD カメラと写真機械器具の売り場は異なる 23

商標登録の要件 (3 条 ) 一般的登録要件 ( 商標登録の要件 ) 第 3 条自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標については 次に掲げる商標を除き 商標登録を受けることができる 一その商品又は役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標二その商品又は役務について慣用されている商標三その商品の産地 販売地 品質 原材料 効能 用途 形状 ( 包装の形状を含む 第 26 条第 1 項第 2 号及び第 3 号において同じ ) 生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴 数量若しくは価格又はその役務の提供の場所 質 提供の用に供する物 効能 用途 態様 提供の方法若しくは時期その他の特徴 数量若しくは価格を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標四ありふれた氏又は名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標五極めて簡単で かつ ありふれた標章のみからなる商標六前各号に掲げるもののほか 需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標 2 前項第 3 号から第 5 号までに該当する商標であつても 使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものについては 同項の規定にかかわらず 商標登録を受けることができる 24

商標登録の要件 (3 条 ) 商標登録を受けることができない商標 P71 25

3 条 2 項による登録例 P71~73 26

商標登録の要件 (4 条 ) 不登録事由 ( 商標登録を受けることができない商標 ) 第 4 条次に掲げる商標については 前条の規定にかかわらず 商標登録を受けることができない 一国旗 菊花紋章 勲章 褒章又は外国の国旗と同一又は類似の商標二パリ条約 (1900 年 12 月 14 日にブラッセルで 1911 年 6 月 2 日にワシントンで 1925 年 11 月 6 日にヘーグで 1934 年 6 月 2 日にロンドンで 1958 年 10 月 31 日にリスボンで及び 1967 年 7 月 14 日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する 1883 年 3 月 20 日のパリ条約をいう 以下同じ ) の同盟国 世界貿易機関の加盟国又は商標法条約の締約国の国の紋章その他の記章 ( パリ条約の同盟国 世界貿易機関の加盟国又は商標法条約の締約国の国旗を除く ) であつて 経済産業大臣が指定するものと同一又は類似の商標三国際連合その他の国際機関 ( ロにおいて 国際機関 という ) を表示する標章であつて経済産業大臣が指定するものと同一又は類似の商標 ( 次に掲げるものを除く ) イ自己の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似するものであつて その商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をするものロ国際機関の略称を表示する標章と同一又は類似の標章からなる商標であつて その国際機関と関係があるとの誤認を生ずるおそれがない商品又は役務について使用をするもの以下略 27