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JBMIA フォーラムパネル展示資料 静脈物流委員会 回収機交換システムの概要と歩み 2013 年 6 月 14 日 ビジネス機械 情報システム産業協会静脈物流委員会

産業廃棄物の処理に係る管理体制に関する事項 ( 管理体制図 ) ゼロエミッション推進体制 ( 第 2 面 ) 滋賀水口工場長 定期会議事務局会議 1 回 /W 担当者会議 1 回 /M 推進報告会 1 回 /2M 推進責任者 : 工務安全環境部長 実行責任者 : 安全環境課長 事務局 中間膜製造部機

Microsoft Word - 様式2-8 産廃処理計画


資料 4 平成 26 年報告書に提言された取組のうち 回収率目標達成アクションプラン以外の取組状況について 平成 29 年 12 月 4 日 経 済 産 業 省 環 境 省

Microsoft Word - 産業廃棄物処理計画書(平成27年6月提出分)

様式第二号の九 ( 第八条の四の六関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画実施状況報告書 平成 30 年 5 月 18 日 広島県知事 様 提出者 住所 氏名 広島県三原市須波 1 丁目 23-8 藤井建設 代表取締役藤井啓文 ( 法人にあっては, 名称及び代表者の氏名 ) 電話番号 (08

福井県建設リサイクルガイドライン 第 1. 目的資源の有効な利用の確保および建設副産物の適正な処理を図るためには 建設資材の開発 製造から土木構造物や建築物等の設計 建設資材の選択 分別解体等を含む建設工事の施工 建設廃棄物の廃棄等に至る各段階において 建設副産物の排出の抑制 建設資材の再使用および

参考資料2 プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況 2016年

新システム概念図 変更点及び今後の課題 新システムの検討にあたっては 当初 シールを用いた徴収方法を検討していたが 関係者との調整の結果 以下のような変更及び課題が生じている 1 変更点 : 製品価格に内部化する費用の性質発炎筒の流通は 主として 新車搭載用として自動車製造業者等 交換用として自動車

プラ協マテリアル2017.indd

再生材料や部品の利用促進を具体的に進めていることから その努力を示すものとして 本規格では マテリアルリサイクル及びリユースのみを対象としている 機器製造業者が直接その努力に関わるという 観点からも 本規格では 再生資源をマテリアルリサイクルのみに限定している Q5) 自らが資源循環利用をコントロー

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様式第二号の九 ( 第八条の四の六関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画実施状況報告書 平成 30 年 6 月 14 日 広島県知事 様 提出者 住所 氏名 広島県府中市本山町 佐々田土建株式会社 代表取締役三島俊美 電話番号 廃棄物の処理及び清掃

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12年~16年

様式第二号の九 ( 第八条の四の六関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画実施状況報告書 平成 30 年 6 月 29 日 広島県知事 様 提出者 住所 広島県尾道市美ノ郷町本郷 氏名 日東電工株式会社 尾道事業所 事業所長岡田和之 電話番号 廃棄物の処

様式第二号の二(第八条の四の四関係)

様式第二号の八 ( 第八条の四の五関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画書 令和元年 5 月 30 日 松山市長殿 提出者 住所 広島市中区中町 8 番 6 号 氏名 株式会社フジタ 広島支店 執行役員支店長安東則好 ( 法人にあっては 名称及び代表者の氏名 ) 電話番号

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目 次 1 計画策定の意義 1 2 基本的方向 2 3 計画期間 2 4 対象品目 各年度における容器包装廃棄物の排出量の見込み 4 6 容器包装廃棄物の排出の抑制の促進するための方策に 関する事項 5 7 分別収集をするものとした容器包装廃棄物の種類及び当該容器 包装廃棄物の収集に係る

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岸和田市分別収集計画

ツールへのデータ入力前にすべきこと 一般廃棄物処理に係るフロー図を作成 < 収集 : 直営 > < 直接搬入 > 粗大ごみ **t <A 破砕施設 : 直営 > <D 最終処分場 > 粗大ごみ **t 粗大ごみ **t 粗大ごみ **t 燃やすごみ **t アルミ缶 **t スチール缶 **t びん

計画の策定にあたって 本計画は 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第 6 条第 1 項の規定される網走市における一般廃棄物処理に関する基本計画です 網走市では 平成 4 年に策定した基本計画に基づき ごみの減量化の推進 リサイクルセンターや最終処分場を整備するとともに 平成 16 年度にはごみ処理の

目標を達成するための指標 第 4 章計画における環境施策 一般廃棄物焼却量 ( 家庭 事業所 ) ごみ 資源物の総排出量 平成 27 年度 (2015 年度 ) までに平成 15 年度 (2003 年度 ) に比べ 30% 削減平成 27 年度 (2015 年度 ) までに平成 15 年度 (200

目次 1. 指定引取場所の適正配置原則について 2.A B 両グループの指定引取場所の現状について 3. 指定引取場所の A B 共有化のメリットについて 4. 指定引取場所の A B 共有化に伴う統合のメリットについて 5. 指定引取場所の A B 共有化 統合について留意すべき点 6. 離島にお

様式第二号の十四 ( 第八条の十七の三関係 )( 第 1 面 ) 特別管理産業廃棄物処理計画実施状況報告書 平成 30 年 7 月 20 日 広島県知事 様 提出者 住所 氏名 広島県安芸高田市甲田町下甲立 1624 湧永製薬株式会社広島事業所 代表取締役 湧永寛仁 電話番号

条例施行規則様式第 26 号 ( 第 46 条関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画書 平成 30 年 6 月日 長野県知事 様 提出者 住 所 東御市下之城畔 ( 法人にあっては 主たる事業所の所在地 ) 氏 名 川西保健衛生施設組合長花岡利夫 ( 法人にあっては 名称及び代

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廃棄物・リサイクル部会小型電気電子機器リサイクル制度及び使用済製品中の有用金属の再生利用に関する小委員会使用済製品中の有用金属の再生利用に関するワーキンググループ産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会合同会合

資料3    既存品目の再商品化等について

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目 次. 計画策定の意義 2. 基本的方針 3. 計画期間 4. 対象品目 5. 各年度における容器包装廃棄物の排出量見込み ( 第 8 条第 2 項第 号 ) 2 6. 容器包装廃棄物の排出の抑制のための方策に関する事項 ( 第 8 条第 2 項第 2 号 ) 3 7. 分別収集をするものとした容

新興国市場開拓事業平成 27 年度概算要求額 15.0 億円 (15.0 億円 ) うち優先課題推進枠 15.0 億円 通商政策局国際経済課 商務情報政策局生活文化創造産業課 /1750 事業の内容 事業の概要 目的 急速に拡大する世界市場を獲得するためには 対象となる国 地

第1 機構・組織・人員及び予算

Q2-4: 水銀を回収した後のガラスくず ( 破砕したもの ) や 破損した水銀使用製品 は水銀使用製品産業廃棄物になるのか 水銀使用製品産業廃棄物には卒業基 準はないのか P.3 3. 廃水銀等について P.4 Q3-1: 当社は水質汚濁防止法の特定施設からは外れているが 廃棄物処理法でも今 P.

1 計画策定の意義 私たちが暮らす現代社会は これまで快適で潤いのある生活環境を築くため 大量生産 大量消費 大量廃棄という使い捨てのライフスタイルを恒常化させてきた それに伴い排出される廃棄物は 多様化 増大化を続けたため 処理場や処分場の確保は次第に困難になり 廃棄物処理を取り巻く環境は厳しくな

様式第二号の九 ( 第八条の四の六関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画実施状況報告書 平成 30 年 6 月 27 日 広島県知事 様 提出者 住所 氏名 広島県豊田郡大崎上島町中野 977 番地 大崎工業株式会社広島工場 工場長樽本伸正 電話番号 廃棄物の処理

1 事業場における事業の概要 産業廃棄物適正処理報告書 産業廃棄物の減量及び適正な処理を図るために山口支店で講じている取組について 次のとおり報告します ホームページ URL 資本金又は資本金 記入者 全社員数 山口支店社員数 山口支店完工高 山口支店事業内容 山口支店事業展望

産業廃棄物の種類 : 汚泥 事業者コード : 8JS 地域コード : 事業者コード J で始まる全 桁コード が不明の場合 事業所名称を記入ください 単位 : +8 自ら再生利用を行った量 自ら熱回収を行った量 + 自ら埋立処分又は海洋投入処分を行った量 全処理委託量 優良認定処理業者への処理委託量

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様式第二号の九 ( 第八条の四の六関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画実施状況報告書 平成 30 年 8 月 25 日 広島県知事 様 提出者 住所 氏名 広島県東広島市志和町志和堀 株式会社ヒロタニ取締役社長廣谷清 ( 法人にあっては, 名称及び代表者の氏名 ) 電話番

川口市環境基本計画 .indb

平成 27 年度一般廃棄物処理等の概要 出典 : 一般廃棄物処理事業実態調査 < 平成 27 年度実績 > ( 環境省大臣官房廃棄物 リサイクル対策部廃棄物対策課 )

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目次 建設副産物適正処理推進要綱...3 第 1 章 総則... 3 第 1 目的... 3 第 2 適用範囲... 3 第 3 用語の定義... 3 第 4 基本方針... 4 第 5 関係者の基本的責務... 4 第 2 章 計画の作成等... 4 第 6 発注者による計画の作成 条件明示等..


様式2-14特管処理実績

効果 1 環境負荷の削減効果 リデュース 従来行われている洗浄排水の 無害化放流 方式を, めっき工程毎に設置 した 可搬式ボンベ型イオン交換樹脂塔 によって, 洗浄排水を精製循環使用し, クロ ーズド化する リユース 飽和したイオン交換樹脂塔は集中再生施設に搬送 再生し, 再生した樹脂塔 を使用工

A. 1 管理責任者に変更がない場合書面で ( 書式はありません ) 速やかに所有者の住所 氏名 電話番号及び管理責任者に変更がない旨お知らせ下さい 2 管理責任者に変更がある場合書面で ( 書式はありません ) 速やかに所有者変更の旨お知らせいただき 30 日以内に 管理責任者選任届 を提出して下

ごみ焼却施設の用地設定

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に個人 企業情報が残っているか否かの調査等を行うこととし 今回は 中古乗用車に実 装されていた HDD ナビゲーション装置 を評価しましたので その結果をご報告申し上げ ます (1) 個人 企業情報の消去 破壊を前提としたリユース ( リペアメントを含む ) リサイクルの推進を目指すガイドラインの策

計画の実施状況 ( 産業廃棄物の種類 : 廃プラスチック ) 8. 3 出量 自ら熱回収を行った量 7 全. 優良認定処理業者への 再生利用業者への 3 再生利用業者への 4 熱回収認定業者以外の熱回収を行う業者への 5 7. のうち再生利用業者への のうち熱回収認定業者への 3

東洋インキグループの環境データ(2011〜2017年)

様式第二号の八 ( 第八条の四の五関係 ) ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画書 平成 29 年 6 月 27 日 千葉市長熊谷俊人 殿 提出者 住所千葉県船橋市浜町 ららぽーと三井ビル 12 階 氏名三井ホーム株式会社千葉支店 電話番号 支店長五井尚人 廃

P179 P179 P181 P182 P183 P184 P185 P186 P187 P188 P189 P189 P191 P192 P193 P194 P195 P195 P197 P197 P209 P209 P199 P199 P201 P202 P210 P210 P203 P203

新座市分別収集計画

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様式第二号の九 ( 第八条の四の六関係 ) 第 1 面 ) 産業廃棄物処理計画実施状況報告書 平成 28 年 6 月 29 日 下関市長 殿 提出者住所氏名 山口県下関市彦島西山町一丁目 1 番 1 号彦島製錬株式会社代表取締役西嶋章 電話番号 廃棄物の処理及び清掃に関す

2.2 環境配慮設計の高度化に向けて (1) 製品アセスメントマニュアルの活用 家電製品協会は 新製品の環境配慮設計への改善度を評価し 環境負 荷をより低減したものづくりを行う具体的な設計指針として 家電製品 製品アセスメントマニュアル を作成しており 製造業者等は同マニュ アルを各社で活用している

家庭ごみ有料化制度の 導入是非の検討について

東京都知事殿 ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処分業者の処理状況報告書 ( 報告対象の期間 : 平成 26 年 10 月 ~ 平成 27 年 03 月 ) 報告者住所東京都品川区東大井二丁目 1 番 8 号 平成 27 年 06 月 08 日 東京都廃棄物用例第 14 条の 3 第 1 項に基づき 処

( お知らせ ) 家電メーカー各社による家電リサイクル実績の公表について 参考資料 4 平成 19 年 6 月 12 日 ( 火 ) 環境省大臣官房廃棄物 リサイクル対策部企画課リサイクル推進室直通 : 代表 : 室長補佐 : 相澤寛史 ( 内線

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使用済自動車の再資源化等に関する法律の概要

Microsoft Word - 特記例

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資料 3 1 ごみ減量化についての課題分析 1) 原因の抽出 課題 : どうして 家庭ごみの排出量が減らないのか? ごみが 減らな い原因 1 使い捨て製品やすぐにごみになるものが身の回りに多い 2ごみを減らしたり リサイクルについての情報が少ない 3 分別収集しているごみの品目が少なく 資源化が十

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答申


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図 ごみの減量化方策及び資源化方策の検討の進め方 2 市民 事業者 行政の役割資料 2-2 に示したとおり 今後のごみ処理においては ごみの減量化 資源化の推進が重要となり これらを実現するためには 各主体がそれぞれの役割を認識し 相互に協力しながら取り組む体制を整備する必要があります

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様式2-9産廃処理実績

資料4 使用済小型家電回収の現状と課題

24 ごみ減量分野様式 2 ごみゼロをめざすまち 分野目標 1 ごみゼロ都市 なかの を実現するために 区民 事業者 区が連携して3Rの取組みを進め ごみの排出量が減少するまちをめざす 2 循環型社会を実現するために 資源の再使用 再生利用などの資源の有効利用が広がっているまちをめざす 成果指標 区

社会・環境コミュニケーションレポート2008

はじめに 個人情報保護法への対策を支援いたします!! 2005 年 4 月 個人情報保護法 全面施行致しました 個人情報が漏洩した場合の管理 責任について民事での損害賠償請求や行政処分などのリスクを追う可能性がござい ます 個人情報を取り扱う企業は いち早く法律への対応が必要になります コラボレーシ

Microsoft Word doc

多量排出事業者の産業廃棄物処理計画実施状況報告書 ( 平成 2 年度実績 日清食品株式会社下関工場 多量排出事業者名称日清食品株式会社下関工場 所在地 ( 市町名 下関市事業の種類めん類製造業別紙 1-3 区分 産 業 廃 棄 物 種 類 燃え殻 汚泥 1,8 1, 廃油 廃酸 1 1

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様式2-9産廃処理実績_xls (989KB)


産業廃棄物処理計画実施状況報告書

産業廃棄物処理計画実施状況報告書(H24実績)

概要:プラスチック製容器包装再商品化手法およびエネルギーリカバリーの環境負荷評価(LCA)

東京都知事殿 ( 第 1 面 ) 産業廃棄物処分業者の処理状況報告書 ( 報告対象の期間 : 平成 27 年 10 月 ~ 平成 28 年 03 月 ) 報告者住所東京都品川区東大井二丁目 1 番 8 号 平成 28 年 04 月 19 日 東京都廃棄物用例第 14 条の 3 第 1 項に基づき 処

1. 実施事業ごとにみた検証 検討 再構築にあたっては ごみ処理基本計画 ( 中間見直し ) に記載される実施事業ごとに実効性等を踏まえ (1) スケジュールの修正を要する実施事業 (2) 達成状況により目標値を改める実施事業 (3) 新たに取り組む実施事業 の 3 つに分け検証等を行いました (1

い さ だ く の残 銀 ご確認 水 科用 歯 に 棚 など せん ま り りは あ か 歯科用水銀 歯科用アマルガムの 使わなく なった 早期処理にご協力ください 2013年10月 採択されました 水銀含有廃棄物の適正処理を お願いいたします 適 正 な 処 理 は どうしたら い い の 歯科用

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-20% 減量をめざして - (2) 年齢構成 年齢は 40~49 歳が最も多いですが 世代間の割合に大きな差はありま せん 図 2-5 年齢構成 60~69 歳 11.1% 50~59 歳 11.7% 70 歳以上 ~ 14.5% 40~49 歳 17.6% 0~9 歳 9.0% 10~19 歳

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Transcription:

JBMIA 成果報告会 2016 静脈物流委員会使用済み製品の共同再資源化に関する考察 廃棄物処理法 資源有効利用促進法という二つの法制令により 事業者が自らの責任により世の中に送り出した製品を回収し廃棄 リサイクル処理を行なっている状況下 効果的かつ効率の良い回収 再資源化の方法を求めて静脈物流委員会は活動をしています 前回は回収部分で成果を上げている回収機交換システムについてご紹介させて頂きましたので 今般は再資源化の工程にスポットを当てて 使用済み製品の再資源化について考察しつつ その理想的な姿を描きます 発表 : 2016 年 7 月 15 日 ビジネス機械 情報システム産業協会静脈物流委員会

私たちが使用済み製品を回収 再資源化しなければならない背景 複写機 複合機 デジタル印刷機業界に関わる産業廃棄物処理関連法律 1. 廃棄物処理法産業廃棄物は排出事業者が責任を持って処理しなければなりません 一般廃棄物 ( 家庭ごみ ) は自治体が処理責任を負う 2. 資源有効利用促進法処理に際しては単純に廃棄 埋立するのではなく極力再資源化する努力を行わなくてはなりません 最終処分場の延命 資源の少ない日本の状況を鑑みて制定 複写機 複合機は指定再利用促進製品に上げられています 事業者の責任で回収する責務むやみに捨ててはダメ ( 不法投棄防止 ) 回収した使用済み製品は極力再資源化する責務 製造事業者は 2 つの責務を負っています 1

3R 活動の定義 3R( スリーアール ) は 環境と経済が両立した循環型社会を形成していくための 3 つの取組の頭文字をとったものです 3R は リデュース リユース リサイクルの順番で取り組むことが求められています 1. Reduce( リデュース ) 廃棄物の発生抑制 2. Reuse( リユース ) 再使用 3. Recycle( リサイクル ) 再資源化 リサイクルには以下の3 種類があります プロダクトリサイクル : 再生利用 ( リユースにかなり近い概念 ) マテリアルリサイクル : 材料 製品への再資源化 サーマルリサイクル : 燃料化 2

使用済み製品の回収 ~ 再資源化の流れ 顧客より引取された使用済み製品は各メーカーの再資源化施設に輸送され 解体作業を経て素材毎に分別され 再資源化されます 顧客 収集運搬 各社再資源化拠点 交換センター 本日スポットライトをあてる部分 3

使用済み製品の回収 ~ 再資源化の流れ 再資源化施設はメーカーごとに持っており 全国に点在しています それは 自社グループで運営しているケースもありますが 大体は 中間処理業者 と呼ばれる解体処理業者と処理を委託する契約を結び 解体 廃棄 再資源化を実施しています 札幌 盛岡 仙台 再資源化施設では技術や手法に若干のレベル差とばらつきがありますが 概ね次頁以降のような処理をしています 仙台 金沢 福岡 広島 東京 大阪 那覇 再資源化施設 4

使用済み機器の処理の概要 部品選別 ~ 洗浄 ( リユース ) 交換センター 物流業者 回収された使用済み機器の搬入 ( 前処理 ) 手解体 分離 選別 減容 破砕機 再生設備 圧縮機 減容機 選別機 有価物の取り出し 再資源化施設 ( 中間処理業者 ) 二次業者 ( 有価物の売却 ) 資源として再利用 再資源化率約 98~99% 最終処分場へ 単純焼却 埋立 最終処分率約 1~2% 5

高度なリサイクルのための条件 ( 排出事業者の視点から ) Key Word : コスト 利便性 コンフ ライアンス 排出拠点からできるだけ近くに処理施設があることが望ましい 処理施設が遠方にあると長距離輸送を余儀なくされ 輸送費がかさむため 処理業者はできるだけ高い処理技術を持ち キャパシティが多い方が良い 専用の処理ラインを持ち 速やかな処理を継続して行えることが理想 コンプライアンス遵守がベースにないと処理を委託できない 処理費を取りながら不法投棄をすることの無いよう *2012 年 2014 年に各一件ずつ刑事事件にまで発展した事例あり 排出事業者側は定期的な現地監査を励行 ; 牽制効果複数の排出事業者が共同で再資源化を行なうことが解の一つ 6

共同再資源化の実例紹介と効果の確認 < 現在実施している共同再資源化 > 沖縄地区 ( 委託業者 : 拓琉金属 )/ cf. 収集運搬業者 : 琉球物流 成立した経緯 回収機交換システムを拡張していた時期に沖縄地区は業者を絞り 共同輸送 ( 琉球物流 ) 共同再資源化 ( 拓琉金属 ) を一気に進めた ( それまでは各社とも海上輸送で九州の処理委託業者まで搬送していた ) 処理委託実績 ( 単位 :kg) 2011 年度 2012 年度 2013 年度 2014 年度 2015 年度 処理委託量 368,650 335,900 357,680 371,513 356,610 7

沖縄共同再資源化の紹介 沖縄地区一帯の使用済み複写機 複合機が琉球物流の倉庫に集積され交換される そこから拓琉金属に向けて共同輸送されます 収集運搬 琉球物流 ( 株 ) 琉球物流の倉庫が実質的に沖縄交換センターの役割を果たす 処理 ( 株 ) 拓琉金属 共同輸送 処理委託契約を結ぶメーカー キヤノン コニカミノルタ 京セラドキュメントソリューションズ 東芝テック パナソニック リコー 理想科学工業 * 契約メーカーは同じ水準の処理を享受 8

廃複写機 複合9 解体 手選別拓琉金属の処理フロー図 : 廃棄物 : 再生品 ( 有価売却 ) 売却 ( 再生品 ) 最終処分場 鉄 61.8% 破砕 ( ギロチン ) 鉄 61.8% 売却 鉄原料 61.8% アルミ 0.7% 溶解 ( アルミ溶解炉 ) アルミインゴット 0.7% 売却 アルミ原料 0.7% 機株式会社拓琉金属手銅 2.0% プリント基板 ケーブル ユニット類 2.1% 基盤類 2.6% 6.0% アルミ 溶解 0.1% プラスチック 24.9% トナー インク オイル ゴム プラスチックゴミ 0.4% ガラス 2.0% 破砕 選別 ( シュレッタ ー ) 破砕 (2 軸破砕機 ) 鉄 3.0% プラスチック 0.3% 破砕 (1 軸破砕機 ) ( アルミ溶解炉 ) 破砕 (1 軸破砕機 ) 燃料 ( アルミ溶解炉 ) 委託 売却 売却 売却 アルミインゴット 0.1% プラスチック 25.2% 売却 売却 再資源化率 100% 銅原料 2.0% プリント版 4.7% 鉄原料 3.0% アルミ原料 0.1% プラスチック原料 25.2% ガラス原料 2.0%

ではどのように再資源化が行われているか ( 拓琉金属のケース ) 搬入された使用済み機器は先ず手解体により分解し 素材分けが行われる 鉄 手解体後の機器の姿 筐体はほとんど鉄だけの姿にまで解体される 再生鉄として売却 10

フ ラスチック 手解体もしくは破砕機にかけられたプラスチックは選別機にかけ PS PC ABS などの種別に分け それぞれ再生プラとして別の製品に組み込まれる 破砕 分別後のプラ ; 再生プラ業者に売却される プラスチック選別機 11

破砕機にかけた後の混合廃棄物で 選別機で分別でききれなかった 部分は手分別により素材分けする 12

ハードディスクの解体取出し工程 取り出したハードディスクは専任者により 磁気破壊 ( 右 ) を行ない 更に物理破 ( 左 ) を経てアルミ 鉄に分別し マテリアルリサイクルされる 13

ドラム カートリッジや廃トナーボトルから残トナーを吸引 回収する工程 ドラム部分はアルミ素材なので溶解され再生アルミに ( 後述 ) 廃トナーは補助燃料として熱回収される 14

アルミ溶鉱炉 炉の温度差を使いアルミを液体にして不純物と分けて取り出す 吸引された廃トナーは廃タイヤとともに溶鉱炉の補助燃料として使われる 再生アルミのインゴット 業者へ売却 15

拓琉金属から見た共同再資源化とは (2015/11 ヒアリング実施 ) 複数メーカーの機器を扱うことのメリット 解体技術が飛躍的に高まっていった 解体する機体がコンスタントに運び込まれ 人員 ライン等処理の計画が立てやすい 入庫待ちがなくなり効率的な作業が行えるようになった メーカーからのアドバイスを多くもらい 運用上の改善が進み 技術 設備に反映できている 今後あるべき姿をどのように思い描くか 処理業者としては 処理量により対応人員 ラインを変えていかなくてはならない ~ 今後も共同で受託する体制を続けていただきたい リユース メーカー内マテリアルリサイクル等への対応可能性 対応は可能 価格との兼ね合いで 双方メリットがあれば進められる 雇用促進 社会貢献への影響 安定した処理量により人員確保にも安定性 ( 家電 OA 担当人員が最も多い ) 16

共同再資源化サマリー ~ 共同再資源化を進めるメリット ~ < 排出事業者側 > 安定的で効率的な処理の確保 速やかな処理の担保 一様の再資源化率の維持 共同輸送による効率化 < 処理業者側 > 高い処理技術の確保 安定した処理の実施 雇用の確保 素材売却益の安定化 一方で沖縄地区のような共同再資源化が進まない理由 各社の収集運搬 ~ 処理網が確立されきっている ~ 処理業者が排出事業者のグループ企業であったり 取引関係 ( 互恵 ) である場合は容易に委託先を変更することが出来ない 17

共同再資源化推進に向けた今後の課題 共同再資源化の拡大 ( 可能な地区の選定 ) 全てのメーカーの参加を前提にするとどの地区も共同再資源化は実現しない少しでもメリットを引き出すためには 部分最適でも進めることができるよう検討を重ねることが重要 現在の各社委託先マップ作成 共同再資源化の可能性模索 候補北海道 1 社宮城 1 社東京 1 社石川 1 社 標準化 共有化委託先選定 委託先監査方式の標準化 より適切な処理委託の改善 維持 ( コンプライアンス 再資源化技術 ) 再資源化ノウハウの共有 : 再資源化技術 処理委託先情報 18