Microsoft PowerPoint - 第11回岡山支部評議会 資料2

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Microsoft PowerPoint - 1 H22年度事業実施状況について

平成21年度秋田支部事業の実施状況(上期).xlsx

スライド 1

医療費適正化計画の概要について 国民の高齢期における適切な医療の確保を図る観点から 医療費適正化を総合的かつ計画的に推進するため 国 都道府県は 医療費適正化計画を定めている 根拠法 : 高齢者の医療の確保に関する法律作成主体 : 国 都道府県計画期間 :5 年 ( 第 1 期 : 平成 20~24

日本赤十字社健康保険組合特定健康診査等実施計画 Ⅰ 計画策定にあたって 1 背景及び趣旨我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務

平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

特定健康診査等実施計画 ( 第 3 期 ) ベルシステム 24 健康保険組合 平成 30 年 3 月 1 日 ( 最終更新日 : 平成 30 年 7 月 27 日 )

Ⅰ 目標達成

特定健康診査等実施計画

別 資格取得日 資格喪失日など 有資格者か資格喪失者かについて回答します 資格喪失者の資格喪失後の受診などが疑われる場合 他の保険者や医療機関との重複給付調整のため マスター の保険証の記号番号 氏名 生年月日 性別 資格取得日 資格喪失日などについて 他の保険者等に照会し確認します 算定基礎届 月

特定健康診査等実施計画 ( 第 2 期 ) ベルシステム 24 健康保険組合 平成 25 年 3 月 1 日

背景及び趣旨我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律に

議題1 介護納付金課税額に係る税率及び課税限度額について(諮問)

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(この実施計画は「高齢者の医療の確保に関する法律」第19条の規定に基づき作成し、

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた し かし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医 療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する

特定健康診査等実施計画

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

特定健康診査等実施計画 ( 第二期 ) 三重交通健康保険組合 平成 25 年 7 月

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☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

特定健康診査等実施計画 ( 第 3 期 ) 三菱製紙健康保険組合 平成 30 年 4 月

加入者の連絡等にも利用します マスター の住所 氏名等の連絡先を用いて 当組合の資格喪失後も必要に応じて 届出等に記載された連絡先にご連絡することもあります 医療機関や他の保険者 ( 区市町村 年金事務所を含む ) から資格喪失か否かなど保険診療の照会があった場合 相手先確認の上 マスター の保険証

健康保険限度額適用認定申請書

マスター に登録されているデータに変更や追加があるときは 適用関係に関する変更 ( 訂正 ) 届出により データの変更等を行います マスター を用いて 給付データ レセプトデータ 健診データ等と連動させて 給付の支払い等のチェック 医療費通知 各種保健事業実施のための対象者抽出や加入者の連絡等にも利

日本赤十字社健康保険組合 ( 以下 当組合 という ) におきましては 被保険者やその家族 ( 以下 加入者 という ) からいただいた各種届出や申請書などに記載されている個人情報 医療機関等に受診された際に 医療機関等から当組合に請求される 診療報酬明細書 ( 以下 レセプト という ) に記載さ

三鷹市健康福祉総合計画2022

内部統制ガイドラインについて 資料

個人情報の利用目的の公表について

特定健康診査等実施計画書 ( 第 3 期 ) JXTG グループ健康保険組合 平成 20 年 4 月 1 日制定平成 22 年 4 月 1 日改訂平成 25 年 4 月 1 日改正平成 30 年 4 月 1 日改正 - 1 -

特定健康診査等実施計画

国 都道府県による財政リスクの軽減 運営については 保険料徴収は市町村が行い 財政運営は都道府県単位で全市町村が加入する広域連合が行う 広域連合の財政リスクの軽減については 国 都道府県が共同して責任を果たす仕組みとする 2 年単位の財政運営 負担 負担 高額医療費に係る公費負担 給付増リスク 後期

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

平成18年度標準調査票

平成 29 年 3 月改定 特定健康診査等実施計画 ( 第 2 期 ) 協和発酵キリン健康保険組合 平成 29 年 3 月

国民健康保険制度改革の施行に向けて

特定健康診査等実施計画 第二期 ( 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) 第一版 三菱鉛筆健康保険組合 平成 25 年 5 月

(7)健診データの受領方法

第3章 指導・監査等の実施

平成 28 年度健康診断について 基本健康診断 ( 一次検査 ) 健康保険組合は疾病予防事業として被保険者 被扶養者の皆様の健康診断を実施しています 健診種類 ( いずれかを選択 ) 生活習慣病健診 人間ドック 被保険者 対象者 対象年齢 ( 該当年度末日 (3 月 31 日 ) 基準 ) 年齢制限

特定健康診査等実施計画 東京スター銀行健康保険組合 平成 25 年 4 月

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特定健康診査等実施計画 豊田合成健康保険組合 平成 30 年 3 月

マスター に登録されているデータに変更や追加があるときは 適用関係に関する変更 ( 訂正 ) 届出により データの変更等を行います マスター を用いて 給付データ レセプトデータ 健診データ等と連動させて 給付の支払い等のチェック 医療費通知 各種保健事業実施のための対象者抽出や加入者の連絡等にも利

第三期 特定健康診査等実施計画 ウシオ電機健康保険組合 平成 30 年 4 月

マスター に登録されているデータに変更や追加があるときは 適用関係に関する変更 ( 訂正 ) 届出により データの変更等を行います マスター を用いて 給付データ レセプトデータ 健診データ等と連動させて 給付の支払い等のチェック 医療費通知 各種保健事業実施のための対象者抽出や加入者の連絡等にも利

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24 ごみ減量分野様式 2 ごみゼロをめざすまち 分野目標 1 ごみゼロ都市 なかの を実現するために 区民 事業者 区が連携して3Rの取組みを進め ごみの排出量が減少するまちをめざす 2 循環型社会を実現するために 資源の再使用 再生利用などの資源の有効利用が広がっているまちをめざす 成果指標 区

デパート健康保険組合が保有する個人情報の 利用目的の公表について デパート健康保険組合 ( 以下 当組合 という ) におきましては 被保険者やその家族 ( 以下 加入者 という ) からいただいた各種届出や申請書などに記載されている個人情報 医療機関等に受診された際に 医療機関等から当組合に請求さ

背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律

(案)

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

要に応じて 届出等に記載された連絡先にご連絡することもあります 医療機関や他の保険者 ( 区市町村 年金事務所を含む ) から資格喪失か否かなど保険診療の照会があった場合 相手先確認の上 マスター の保険証の記号番号 氏名 生年月日 性別 資格取得日 資格喪失日など 有資格者か資格喪失者かについて回

特定健康診査等実施計画 ( 第二期 : 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) リクルート健康保険組合 平成 25 年 4 月 1

(2) 事業別歳出決算額一覧表 ( 国民健康保険特別会計 )[2/7] 単位 : 千円 02 目 : 退職被保険者等療養給付費 国庫支出金 0 退職被保険者等保険給保険年金課 111,987 都支出金 0 退職被保険者等の療養の給付について 保険者が負担する診療報酬

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

【別紙】リーフレット①

【通知】海外療養費・出産育児一時金の支給の適正化に向けた対策等について

Microsoft Word - 特定健康診査等実施計画2期(YNK).docx

健康保険とは?[ 健康保険組合 ] 健康保険に加入する人は?[ 被保険者 / 被扶養者 ] 保険証が交付されます [ 保険証 ] 保険料を納めます [ 標準報酬月額 / 保険料率 ] いろいろな保険給付 [ 保険給付 ] 病気やけがをしたとき [ 療養の給付 / 入院時食事療養費 ] 医療費が高額に

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱


チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

番号制度の実施に伴う社会保障関係システムの改修について 国 都道府県 市町村 市町村 医療保険者等 システム名 社会保険オンラインシステム 労災行政情報管理システム ハローワークシステム 障害者福祉システム 児童福祉システム 生活保護システム 国民年金システム 国民健康保険システム 後期高齢者医療シ

データヘルス計画 ~健康増進に向けた医療保険者の機能強化~

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件


5 市町村における保険税の徴収の適正な実施 18 ページ 口座振替 口座振替の利用促進については 現状でも行っているのであれば 今までと違ってどのように取り組んでいくかしっかり考える必要があるのではないか 納期内納付の促進 取組 : 口座振替納付の促進 ( 原則化の推進等 ) 納期内納付の広報 に修

PowerPoint プレゼンテーション

審査の品質管理において取り組むべき事項 ( 平成 27 年度 ) 平成 27 年 4 月 28 日 特許庁 特許 Ⅰ. 質の高い審査を実現するための方針 手続 体制の整備 審査の質を向上させるためには 審査体制の充実が欠かせません そこで 審査の効率性を考慮しつつ 主要国と遜色のない審査実施体制の確

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中期行動計画成24 年度の具体的な行動計画成24 年度の取組結果18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター [ 所管課 : 経 ) 雇用推進課 ] 1 団体目標 新方針重点取組目標 18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター 1 団体の廃止 新公益法人制度への対応平成 28 年度までは 施設の用

17 石川県 事業計画書

[ 指針 ] 1. 組織体および組織体集団におけるガバナンス プロセスの改善に向けた評価組織体の機関設計については 株式会社にあっては株主総会の専決事項であり 業務運営組織の決定は 取締役会等の専決事項である また 組織体集団をどのように形成するかも親会社の取締役会等の専決事項である したがって こ

1. 保険運営の企画 実施 (2) 情報提供 広報の充実 評価の視点 加入者の立場からわかりやすい積極的な情報提供を適切に実施しているか 機関誌等による情報提供 ( 広報 ) を定期的かつ効率的に実施しているか 加入者や船舶所有者への情報提供 広報については ホームページや関係団体の機関誌等を活用し

第三期特定健康診査等実施計画 ニチアス健康保険組合 最終更新日 : 平成 30 年 02 月 20 日

. 当年度目標取組み事項及びその内容関連施策 ( 総合計画 ) 基本政策行政改革の推進 中期行財政運営方針に基づき 計画的に行財政運営基盤の充実強化を図るため 平成 年度行財政運営方針を 8 月に策定します ( 公民連携セクションの設置 働き方見直しの推 事務事業の見直しについては 見直しに向けた取

将来返上認可 過去返上認可 6 基金 解散認可 1 基金 一括納付による解散である 3 指定基金制度ア概要年金給付等に要する積立金の積立水準が著しく低い基金を 厚生労働大臣が指定します この指定された基金に対して 5 年間の財政健全化計画を作成させ これに基づき事業運営を行うよう重点的に指導すること

施策の体系 本目標3 地域力と行政の連携がつくる人と地球に優しいまち179

地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

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事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

本日のテーマ

12 保険料減免申請書の受理及び減免額の決定に関する事務 保険料納付困難者の救済方法として保険料を減額決定する ,184 なし 13 保険料収納環境推進に関する事務 国民健康保険事業に要する費用に充てる保険料の収納率の向上を図るために行う ,834 11,259 一部委

平成22 年 11月 15日

各種健診等の連携についての考え方 一現行制度における各種健診等の連携. 基本健診において生活機能評価を同時実施 () 現在 老人保健法において 65 歳以上の対象者については 生活機能評価を基本健診において同時に実施するよう求めている 同時実施は 本人の利便性 受診率の向上 検査重複の回避に資する

中小法人の地方法人二税の eltax の利用率 70% 以上という目標達成に向けて 下記の eltax の使い勝手改善等の取組を進めるとともに 地方団体の協力を得つつ 利用勧奨や広報 周知等 eltax の普及に向けた取組を一層進める また 中小法人の地方法人二税の eltax の利用率の推移等を踏

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第 2 章計画の推進及び進行管理 1 計画の推進 県 市町村及び県民が 関係機関等と相互に連携を図りながら 県民の歯 口腔の健康づくりを推進します 県における推進 (1) 全県的な推進 県全域の課題を踏まえた基本的施策や方向性を示すとともに 取組の成果について継続的な評価を行い 県民の生涯を通じた歯

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平成21年度 指定管理業務評価シート(様式)

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Microsoft PowerPoint 六路 (2)配布資料.ppt

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制度 後期高齢者医療制度とは 3 資格 被保険者 4 被保険者証 保険証 5 保険料の算定 6 保険料の納付方法 7 保険料の軽減と納付相談 8 お医者さんにかかるときの自己負担割合 10 療養費 12 接骨院 整骨院 柔道整復 のかかり方 13 訪問看護療養費 移送費 13 高額療養費 14 特定

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Transcription:

協会けんぽ岡山支部 資料 2

Ⅰ. 事業運営の基本方針 理念 平成 22 年度事業計画案 ( 協会けんぽ全体版 ) 協会は 保険者として健康保険事業を行い 加入者の健康増進を図るとともに 良質かつ効率的な医療が享受できるようにし もって加入者及び事業主の利益の実現を図ることを基本使命としている 協会としては こうした使命を踏まえ 民間の利点やノウハウを積極的にとり入れ 保険者機能を十分に発揮し 次の事項を基本コンセプトとして運営していく 加入者及び事業主の意見に基づく自主自律の運営 加入者及び事業主の信頼が得られる公正で効率的な運営 加入者及び事業主への質の高いサービスの提供 被用者保険の受け皿としての健全な財政運営 1

平成 22 年度の事業運営の基本方針 平成 21 年度末に準備金残高が大幅な赤字となるなど 極めて厳しい財政状況にある 平成 22 年度においても財政を維持しつつ 被用者保険の受け皿としての機能が確実に果たせるよう制度運営を行う このような厳しい状況を踏まえ 医療費の適正化 業務改革 経費の節減等のための取組みを強化する他 平成 21 年度から概ね 2~3 年程度を保険者機能の強化のための集中的な取組期間と位置づけており 平成 22 年度においても 加入者の疾病の予防や健康増進 医療の質の向上等のための取組みを総合的に推進するものとする また 大幅な保険料率引上げについて 加入者 事業主の方々の理解と納得が得られるよう 周知広報に万全を期す こうした観点から 保険者機能強化アクションプラン を改定し 調査研究の成果 パイロット事業等を踏まえ 実施していく あわせて 都道府県支部間の医療費の地域差の状況に鑑み その差の縮小に向けて 医療費の低い支部等に関する情報を収集し 他の支部において参考にできるものは積極的に取入れることができるよう 必要な支援を行っていく また 協会の組織面においても 実績や能力本位など民間にふさわしい人事制度や組織基盤を定着させていくとともに 協会のミッションの徹底や 人材育成等を通じて 職員の意識改革を進め 新たな組織文化 風土を形成していく 協会の運営については 情報発信を強化し スピード感をもって実行に移していくとともに 指標 ( 数値 ) 化を行い 定期的に公表を行うものとし 運営委員会及び評議会を基軸として 加入者及び事業主の意見に基づき PDCA サイクルを適切に機能させていく 2

Ⅱ. 重点事項 1. 保険運営の企画 (1) 保険者機能の発揮による総合的な取組みの推進 地域の医療費や健診データを分析するとともに 地域の実情を踏まえ 加入者の疾病の予防や健康増進 医療の質の確保 医療費適正化のため 以下のような取組みを総合的に推進していく 医療に関する情報提供 関係方面への積極的な発信 保健事業の効果的な推進 ジェネリック医薬品 ( 後発医薬品 ) の使用促進 効果的なレセプト点検の推進等 医療費適正化に向け パイロット事業等の成果を全国的に普及する (2) ジェネリック医薬品 ( 後発医薬品 ) の更なる使用促進 ジェネリック医薬品 ( 後発医薬品 ) については その名称を普及させるとともに 加入者が安心して使用できるよう 加入者の視点から広報の推進を図る また 後発品の使用に関する患者の意思表示を容易にする 希望カード の配布を行う さらに 生活習慣病に重点を置き ジェネリック医薬品に切り替えた場合の自己負担額の削減効果等を通知するサービスの全国展開の定着を図る あわせて ジェネリック医薬品の在庫の確保など 使用促進のための環境整備を関係方面に働きかけていく 赤線で囲んだ部分は岡山支部で特に重点的に取り組む項目であること 3

(3) 関係方面への積極的な発信 保険者間の連携のもと 医療費や健診データの分析結果を活かし 中央社会保険医療協議会をはじめ関係方面に対して 加入者 事業主の立場に立った保険者としての意見を積極的に発信していく (4) 調査研究の推進等 これまでの調査研究の成果を踏まえ 次期の医療 介護の報酬改定に向けた調査研究を行う 調査研究に当たっては 医療の質の向上 効率化等の観点から 医療費等に関するデータベースの充実を図るとともに 加入者に対して レセプト情報等に関してさらに詳細な情報が提供できるよう 先進的な取組み事例も踏まえ 検討する また 医療費分析マニュアルの活用を推進する (5) 加入者に響く広報の推進 加入者及び事業主に対する情報提供や広報については ホームページのほか 支部ごとに定期的なお知らせを実施するとともに 携帯サイトを活用し 加入者の視点から積極的な情報提供を行う また テレビ ラジオ 新聞 雑誌などメディアへの発信力を強化する モニター制度をはじめ加入者から直接意見を聞く取組みを進め これらの方々の意見を踏まえ 創意工夫を活かし わかりやすく 迅速に加入者 事業主に響く広報を実施する 地域の医療資源が公共性を有するものであり また 有限でもあることについて 加入者の意識が高まるよう広報に努める (6) 的確な財政運営 健康保険財政については 財政運営の状況を日次 月次で適切に把握 検証するとともに 直近の経済情勢や医療費の動向を踏まえ 財政運営を図る 各支部の自主性が発揮され 地域の医療費の適正化のための取組などのインセンティブが適切に働くような都道府県単位の財政運営を行う 赤線で囲んだ部分は岡山支部で特に重点的に取り組む項目であること 4

2. 健康保険給付等 (1) サービス向上のための取組 加入者等のご意見や苦情等を迅速に また 正確に現場にフィードバックし サービスの改善に結びつける さらに お客様満足度調査等を実施し 加入者等の意見やニーズを適切に把握しサービスの改善や向上に努める その際 各支部の創意工夫を活かしていく 健康保険給付については 申請の受付けから給付金の振込みまでの期間をサービススタンダードとして定め その状況を適切に管理し 着実に実施する 教育研修の実施等を通じて 加入者本位の理念について職員への一層の徹底を図るとともに お客様に対する接遇の向上を図るなど お客様の満足度を高める 社会保険委員の協力や公募により 健康保険委員 ( 健康保険サポーター ) の委嘱を進め 各支部の健康保険事業に関する広報 相談 各種事業を推進していく 申請書等の様式や記載要領 パンフレット等については 加入者等の立場からみてわかりやすく改善するとともに 手続きの簡素化を進める 各種広報や健康保険委員による相談対応 申請書類の配備場所の拡大 わかりやすい記載要領の作成等を通じて 郵送による申請や電子申請の促進のための環境整備を進める インターネットを活用した医療費の情報提供サービスや 任意継続被保険者保険料の口座振替の利用の促進を図る 赤線で囲んだ部分は岡山支部で特に重点的に取り組む項目であること 5

(2) 窓口サービスの展開 各種申請等の受付や相談等の窓口サービスについては 地域の実情を踏まえ 創意工夫を活かして 年金事務所等への職員の巡回や外部委託を適切に組み合わせ 効率的かつ効果的にサービスを提供する また 届書の郵送化の進捗状況や窓口の利用状況を踏まえ 支部窓口のサービスの充実を図りつつ 年金事務所等の窓口のあり方を検討する (3) 健康保険証の検認 被扶養者資格の再確認 健康保険証の検認について 日本年金機構との連携の下 的確に行っていく 医療費の適正化及び高齢者医療制度への納付金の適正化を目的に 被扶養者の資格の再確認業務を日本年金機構との連携の下 的確に行っていく (4) 適正な給付業務の推進 パイロット事業の成果を踏まえ 不適切な申請事例へ対処するため 効果的な審査 調査手法を全国的に実施していく (5) レセプト点検の効果的な推進 平成 23 年 4 月からのレセプトの電子化に向け システムにより点検できるレセプトの範囲や項目を大幅に拡充し 点検業務を充実強化する また 各支部の点検効果向上に向けた改善 査定事例の共有化 研修の充実 点検員の勤務成績に応じた評価の導入等により 点検技術の全国的な底上げを図り 効果的なレセプト点検を推進する 赤線で囲んだ部分は岡山支部で特に重点的に取り組む項目であること 6

3. 保健事業 (1) 保健事業の総合的かつ効果的な推進 加入者の疾病の予防や健康の増進を目指し 健診及び保健指導を中核として その他の保健事業を適切に組み合わせ 保健事業の総合的かつ効果的な推進を図る その際 支部ごとの 健康づくり推進協議会 などにおいて 保健事業に関する全体像などを描く 保健事業の効果的な推進を図るため 本部と支部の共同で実施したパイロット事業の成果を広めていく (2) 特定健康診査及び特定保健指導の推進 特定健康診査及び特定保健指導については 適切な広報等とともに 加入者の家族の受診券の交付手続きを簡素化する取組みを全国展開するなどして 加入者への定着を進めるなど 健診受診率や保健指導の実施率の向上を図る 事業主健診については 事業所に対する意識啓発及び 特定健康診査との共通検査データを保険者として取得する方法を工夫するなどにより その特定健康診査実施目標の到達に努めていく 保健指導については 生活習慣病のリスクに応じた行動変容の状況や予防の効果を把握 評価 検証し より効果的な保健指導に向けた取組みを進める また 保健指導や生活習慣の改善が継続されるよう 事業の実施方法を工夫する (3) 各種事業の展開 保険者協議会や地域 職域連携推進協議会等の場を通じて自治体や他の保険者との連携を推進し 健康づくりや生活習慣改善に関する教育や相談 普及啓発など 地域の実情に応じて 創意工夫を活かし 保健事業を推進する 国の施策との連携のもと 肝炎やエイズに対する正しい理解や予防のための普及啓発を推進する 赤線で囲んだ部分は岡山支部で特に重点的に取り組む項目であること 7

4. 組織運営及び業務改革 (1) 組織や人事制度の適切な運営 組織運営体制の強化 本部と支部の適切な支援 協力関係 本部と支部を通じた内部統制 ( ガバナンス ) 支部内の部門間連携を強化するとともに 必要に応じて組織体制を見直し 組織運営体制の強化を図る 実績や能力本位の人事の推進 目標管理制度を活用した人事評価制度を適切に実施するとともに 必要に応じて制度の見直しを行い 実績や能力本位の人事を推進する 新たな組織風土 文化の定着 協会のミッションや目標の徹底 職場におけるコミュニケーションの強化 人材育成 働きがいを実感できる職場づくりを行うとともに 仕事を通じて職員の意識改革を更に進め 加入者本位や 主体性と実行性の重視 自由闊達な気風と創意工夫に富んだ組織風土 文化の定着を図る コンプライアンス 個人情報保護等の徹底 法令等規律の遵守 ( コンプライアンス ) については 内部 外部の通報制度を実施するとともに 研修等を通じて その遵守を徹底する また 個人情報保護やセキュリティについては 各種規程の順守やアクセス権限 パスワードの適切な管理等を常時点検し 徹底する リスク管理 リスク管理については 適切な運営を脅かす様々なリスクの点検や分析 リスク管理能力の向上のための研修の実施 平時からの訓練やリスク管理委員会の開催など リスク管理体制を整備する 赤線で囲んだ部分は岡山支部で特に重点的に取り組む項目であること 8

(2) 人材育成の推進 職員として各階層に求められる能力や知識の習得に併せ 企画 サービス向上 コンプライアンス 個人情報保護 レセプト点検 保健事業等の重点的な分野を定め 研修等を通じて人材育成を推進する (3) 業務改革の推進 よりよいサービスの標準化を目指し地域の実情を踏まえて 複数の支部単位で設置された業務改革会議等により 各支部の創意工夫を提案 検討できる機会を作り具体的な改善を実現していく 入力業務等の定型的な業務や繁忙期の業務については アウトソーシングを一層推進するとともに 業務プロセスや職員の配置等の不断の点検等を通じて 職員のコア業務や企画的業務への重点化を進める IT ガバナンスのもと レセプトのオンライン化などの医療の IT 化に適切に対応するとともに 業務処理の状況等を踏まえたシステムの改善を推進する さらに効果的な IT 活用の在り方を検討する (4) 経費の節減等の推進 職員のコスト意識を高め 競争入札や全国一括入札 適切な在庫管理等により 経費の節減に努める 調達や執行については 調達審査委員会のもと これらを適切に管理するとともに ホームページにより調達結果等を公表することにより 透明性の確保に努める 本部及び支部に帰属する経費の明確化等により 支部別の財務状況の適時 的確な把握に努める 赤線で囲んだ部分は岡山支部で特に重点的に取り組む項目であること 9

目標指標 サービス関係指標 サービススタンダードの遵守 協会の運営に関する各種指標 ( 数値 ) について 健康保険給付の受付から振込までの日数の目標 (10 営業日 ) の達成率健康保険給付の受付から振込までの日数 100% 健康保険証の交付資格情報の取得から健康保険証送付までの平均日数 2 日以内 お客様満足度 窓口での待ち時間の満足度 職員の応接態度に対する満足度 施設の利用の満足度 訪問目的の達成度 平成 22 年 3 月時より減少 平成 21 年度調査より改善 平成 21 年度調査より改善 平成 21 年度調査より改善 平成 21 年度調査より改善 窓口サービス全体としての満足度 平成 21 年度調査より改善 保健事業関係指標 健診の実施 特定健康診査実施率 被保険者 45% 被扶養者 55% ( 岡山支部目標 : 被保険者 43% 被扶養者 20.5%) 事業主健診の実施 事業主健診のデータの取込率 20% 保健指導の実施 特定保健指導実施率 被保険者 37.1% 被扶養者 32.4% ( 岡山支部目標 : 被保険者 25.4% 被扶養者 10.1%) 保健指導の効果 メタボリックシンドローム該当者及び予備群の減少率 ( 平成 24 年度 ) 10% 生活習慣病予防健診検査項目別指導区分の改善状況 生活習慣病 ( 問診票区分 ) の改善度医療費適正化関係指標被保険者 1 人当たり資格点検効果額 レセプト点検効果額 被保険者 1 人当たり内容点検効果額 被保険者 1 人当たり外傷点検効果額 後発医薬品の使用促進後発医薬品使用額 21 年度の状況より改善 21 年度の状況より改善 21 年度実績を上回る 21 年度実績を 15% 程度以上上回る 21 年度実績を 20% 程度以上上回る 後発医薬品の使用の実績を従前より増加 青字は岡山支部の目標数値を示していること 10

検証指標 各種サービスの利用状況 インターネットによる医療費通知の利用割合 任意継続被保険者の口座振替利用率 事務処理誤りの防止 事務処理誤り 発生件数 お客様の苦情 意見 苦情 意見の受付件数とその内容 ホームページの利用申請 届出の郵送化業務の効率化 経費の削減 ホームページへのアクセス件数申請 届出の郵送化率 健康保険給付担当職員の1 人当たり給付業務処理件数 随意契約の割合( 件数 ) 内訳 コピー用紙等の消耗品の使用状況 上記のほか 決算を踏まえ 本部 支部毎の管理 業務コストの試算を検討 ( 注 ) 検証指標については 目標の設定が馴染まない又は具体的な数値目標の設定が困難であるが 運営状況を数値により検証 確認することが必要と考えられる指標をまとめたものであり 運営状況を踏まえて 今後 適宜 追加 11

Ⅲ. 事業体系 保険運営の企画 健康保険給付等 事項運営委員会 評議会の運営 保険料率の設定財政運営運営の企画 調査分析 統計 広報 情報発信等健康保険被保険者証の交付 保険給付 内容 本部に運営委員会 各都道府県支部に評議会を設置し その運営を行う 都道府県単位保険料率を設定する 健康保険の財政運営を行う 加入者の疾病の予防や健康増進 医療の質の確保 医療費適正化や業務改革 サービス向上等に関する企画を行い 保険者機能の発揮による取組みの統合的な推進を図る 医療費等に関する調査分析を行うとともに 統計を作成する 広報 関係方面への情報発信や情報提供を行う 健康保険証の交付や被扶養者資格の再確認等を行う 被保険者数:19,587 千人 被扶養者数 :15,148 千人 ( 岡山支部被保険者数 :399 千人 被扶養者数 :307 千人 ) 健康保険の給付を行う 現物給付( 保険医療機関等に対しては社会保険診療報酬支払基金を通じて医療費の支払いを行う 審査支払手数料は114 円 20 銭 ( うち電子媒体請求促進分は108 円 20 銭 オンライン請求促進分は104 円 ) 現金給付( 傷病手当金 高額療養費 出産手当金 出産育児一時金 家族出産育児一時金 療養費等 ) レセプトの点検 任意継続被保険者業務 窓口サービス 相談 情報提供 青字は岡山支部の加入者数及びレセプト件数を示していること レセプトの資格点検 内容点検 外傷点検を行う レセプト件数 :365,440 千件 ( 岡山支部 :7,366 千件 ) レセプト電子化に対応 任意継続被保険者の資格の登録 保険料の収納等を行う 任意継続被保険者 :494 千人 ( 岡山支部 :14 千人 ) 支部の窓口や職員の巡回 外部委託により各種申請等の受付や相談等の窓口サービスを行う 医療費通知やインターネットを活用した医療費に関する情報提供等を行う 12

事項 内容 保健事業 健診 被保険者 (35 歳以上の者 ) については 健診機関と契約し 被保険者に対して生活習慣病予防健診を行い その費用の一部を負担する 被扶養者については 他の保険者と共同して地域の医師会等と契約し 受診券を配布し 地域の特定健康診査機関で健診を受けられるようにし その費用の一部を負担する ( 健診費等の支払については 社会保険診療報酬支払基金を代行機関として利用 ) 胃部 胸部レントゲン検査 乳がん 子宮がん検査 肝炎ウィルス検査を実施する 目標 特定健康診査実施率:62.3%( 岡山支部 :52.1%) ( 被保険者 65.0% 被扶養者 55.0%) ( 岡山支部被保険者 63.0% 被扶養者 20.5%) 保健指導 健康づくり事業 被保険者については 保健師が事業所を訪問し 健診結果に基づき保健指導 ( 情報提供 動機づけ支援 積極的支援 その他支援 ) を実施する 被扶養者については 他の保険者と共同して地域の医師会等と契約し 利用券を配布し 地域の特定保健指導機関で保健指導が受けられるようにし その費用の一部を負担する 目標 特定保健指導実施率 :35.9%( 岡山支部 :24.5%) ( 被保険者 37.1% 被扶養者 32.4%) ( 岡山支部被保険者 25.4% 被扶養者 10.1%) 健康増進や疾病予防のための運動プログラムの実施や教育 相談 普及啓発のための広報等を行う 情報提供 健康増進や疾病予防に関する情報提供を行う 福祉事業 高額療養費等の貸付 高額療養費や出産費用の貸付けを行う 貸付予定額: 約 29 億円 その他 健康保険委員の委嘱等 健康保険委員の委嘱を行う 保険料の納付に関する広報や勧奨を行う 青字は岡山支部の目標数値を示していること 13