個人情報保護法って? 自治会との関係は? 個人情報保護法って? 個人情報保護法 は 個人の権利と利益を保護することを目的に制定され 平成 17 年 4 月 1 日に施行されました この法律の対象は 5,000 人以上の個人情報を有する民間の事業者です 自治会との関係は? 斜里町内の自治会は 5,000 人を超える世帯を有するところは ありませんので この法律の事業者にはあたりません しかし 個人情報を保護するという点では 自治会でも法律に準じた取り扱いをすることが必要です 1
自治会では どのように 取り扱ったらいいの ですか? 自治会における情報の取り扱い 個人情報保護法では 持っている情報を適正に扱うことを規定しています 自治会が会員の氏名や住所 電話番号などの個人情報を持つことは 活動する上で不可欠です これからは 自治会においても大切な情報を守るため 正しい管理に努めましょう 個人情報保護の取り扱い ステップ 1 自治会は会員個人の情報を持ち それを活用することを会員に知らせる 3 ページ参照 ステップ 2 取得した個人情報の管理の仕方を文書にして整理する 4 ページ参照 2
ステップ 1 会員に利用目的を通知する 自治会で持っている会員の情報は その利用目的を会員本人に 知らせる ( 通知する ) ことが必要です これにより 自治会で情報を利用 ( 名簿作成など ) することに対して本人の 同意を得た ことになります また 行政や自治会連合会 学校など公共目的の団体への名簿の提供はこれまで通り行うことができます すでに取得している会員情報の利用目的は 回覧や総会などで 早めに会員に通知するとよいでしょう 通知例 当自治会では 皆さんから取得した個人 情報を自治会活動の推進や名簿 地図な どの作成に利用し 適正に管理します 3
ステップ 2 管理の仕方を文書にする 次に 管理の仕方をきちんと決める場合は 詳細を 個人情報取扱方法 として文書にまとめ 規約に定めます 規約( 会則 ) 改正 個人情報取扱方法 10ページ~ 個人情報取扱方法 を作る場合は 次にあげる 4 つの取り 扱いポイントをもとに 具体的内容を決めましょう 取り扱いのポイント 自治会において必要な取り扱いポイントは次の 4 つです 1 取得するとき取得する情報の内容を決めておきます このとき すべきこと してはならないこと に注意します 5ページ参照 2 利用するにあたってその情報をどう利用するかを決めておきます このとき主な使途や内容を周知しましょう 6ページ参照 3 管理の方法情報の安全な管理の仕方を決めておきます このとき分かりやすい文章にしておきましょう 7ページ参照 4 提供する場合情報の提供先 ( 第三者 ) を決めておきます このとき提供に同意されていることが必要です 8ページ参照 4
1 取得するとき 会員から情報を取得するときは 氏名 住所 生年月日 電話 番号などの自治会活動に必要な内容を決めます その際 すべき こと と してはならないこと の二つに注意しましょう すべきこと! 利用目的を本人に知らせる この情報は自治会活動に利用します という内容を 取得する会員 ( 世帯 ) カードに書いて知らせる してはならないこと! 宗教 政治 本籍地にかかわる 情報をもらうこれらは 個人の権利や差別にかかわること なの で もらってはいけない 5
2 利用するにあたって 自治会が取得した個人情報をどのように利用するのか その内容 利用目的 提供先などをあらかじめ自治会で決めて 会員に知らせ ておくとよいでしょう 主な使途や内容 1) 自治会でどのような情報を持っているか ( 氏名 住所 電話番号 生年月日など ) 2) どのように利用しているか ( 自治会活動や名簿 地図の作成のためなど ) 3) 提供先は ( 行政 自治会連合会 学校など ) 4) 提供の目的は ( 緊急時連絡先の通知のためなど ) 以上の内容を 個人情報取扱方法 の中で決めて 会員には 総会議案書か回覧で年 1 回 また 新会員には提示することで周 知しましょう 個人情報取扱方法 参照 11 ページ 6
3 管理の方法 大切な会員の情報は適正に管理しましょう 自治会であらかじめ 会員 ( 世帯 ) カードなどを保管する人を決めておくことや 必要のなくなった情報 ( カードなど ) を廃棄する時期も決めておきましょう 個人情報取扱方法 参照 11 ページ Q: 自治会の総会議案書に会員名簿を添付しているが これは管理上問題ないものか? A: 総会議案書に添付することは問題ありませんが ステップ 1(3 ページ ) で述べたように 情報を利用する旨を通知しておくとよいでしょう また 総会議案書に個人情報取扱方法を添付することも周知になります 名簿を作成して 総会議案書などに添付する時は 名簿の欄外に下記のような注意書きをして 会員に対しても情報保護を呼びかけるとよいでしょう 例 いただいた皆さんの個人情報は自治会で保管し 自治会活動推進のために用います 会員は個人の義務として 適正に管理しましょう 7
4 提供する場合 自治会の情報を第三者 ( 行政や自治会連合会 学校など ) に提供 する場合は あらかじめ本人の同意が必要です ここで言う 同意 とは 1 取得するとき (5ページ) にあるように 本人に対して利用目的を事前に知らせる 通知する ことで これにより 同意を得た ことになります 他の機関に提供する場合があることから 自治会活動に利用する旨と 個人情報取扱方法 を年に1 回は周知 確認するとよいでしょう ただし 次の場合は自治会においても 例外 にあたり 本人 の同意を得なくてもかまいません 例外となるもの 1 国 地方自治体及びその委託先からの要請があった場合 2 人の生命 身体または財産の保護のために必要な場合 3 本人のためになり 従来からおこなわれていることで 本人も もくじ反対するはずのないこと 黙示の同意 もくじ 黙示の同意 については Q&A(12 ページ参照 ) を ご覧ください 8
周知はいつしたらいいので すか? 取扱方法 はいつま でに作ればいいのですか? 周知の時期は自治会で決める 文書で通知する時期はいつでもかまいませんが 総会の議案書に その旨を掲載したり 班回覧する機会に併せて 早めに通知すると よいでしょう 3 ページ参照 取り組みの方法は自治会で決める 自治会で 個人情報取扱方法 を作成しておくことで 個人情 報の管理方法が明確になり 会員の理解と安心も得られる ものです すぐには無理でも 自治会でぜひご検討ください 皆さんで話し合って進めましょう! 9
自治会の取り扱い事 自治会において 個人情報の取り扱いを規約に盛り込み 具体的内容を決めるためには下記のような手順になると思われますので 参考にしてください 規約への追加 規約に追加する場合は 規約改正が必要になります 文言の追加は 本文 附則のどちらでもかまいません 個人情報取扱方法の作成 ここで 取り扱いに関する詳細を決めます 1 自治会の規約 ( 会則 ) 改正の事例 規約の本文 または附則に盛り込む場合 ( 個人情報保護の取り扱い ) 第 条本会が自治会活動を推進するため必要とする個人情報の取得 利用 提供および管理については 個人情報取扱方法 に定め 適正に運用するものとする 規約 ( 会則 附則 ) だけに定める場合は 個人情報取扱方法 に定め の部分を省く! 2 個人情報取扱方法 の作成 個人情報を管理する方法を示した 個人情報取扱方法 の事例を次 ページのとおり作成しましたので 参考にしてください なお 詳細については各自治会で実情に合わせて決めてください 10
( 例 ) 自治会個人情報取扱方法 ( 平成 年 月総会議決 ) ( 目的 ) 第 1 条本会が保有する個人情報の適正な取り扱いと事業の円滑な運営を図るため 個人の権利利益を保護することを目的とする ( 責務 ) 第 2 条本会は 個人情報保護に関する法令等を遵守するとともに 自治会活動において個人情報の保護に努めるものとする ( 周知 ) 第 3 条個人情報取り扱いの方法は 総会資料 または回覧で会員に周知する ( 個人情報の取得 ) 第 4 条前条の個人情報とは 会員 ( 世帯 ) カード などとして会長に提出された次の事項を記したものとする 氏名 ( 家族 同居人を含む ) 生年月日 性別 住所 電話番号 勤務先 ( 必要に応じ ) 通学校先 ( 義務教育 ) その他 必要な事項で同意を得た事項 ( 利用 ) 第 5 条取得した個人情報は 次の目的に沿った利用をおこなうものとする ( 1) 会費請求 管理 その他文書の送付等 ( 2) 自治会員名簿の作成及び地図の作成 ( 3) 緊急時 災害時の連絡網及び要支援者リストの作成 ( 管理 ) 第 6 条個人情報は会長または会長が指定する役員が保管するものとし 適正に管理する 2 不要となった個人情報は会長立会いのもとで 適正かつ速やかに廃棄するものとする ( 提供先 ) 第 7 条個人情報は次にあげる場合を除き あらかじめ本人の同意を得ないで第三者に提供しない ( 1) 法令に基づく場合 ( 2) 人の生命 身体又は財産の保護のために必要な場合 ( 3) 公衆衛生の向上又は児童の健全育成の推進に必要がある場合 ( 4) 国の機関もしくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合 ( 5) 自治会連合会 学校 これらに準じる公共目的の団体 ( 6) その他 自治会であらかじめ決めた提供先 11