労働基準法の一部を改正する法律案要綱

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(3) 始業 終業時刻が労働者に委ねられることの明確化裁量労働制において 使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化する (4) 専門業務型裁量労働制の対象労働者への事前通知の法定化専門業務型裁量労働制の導入に当たり 事前に 対象労働者に対して 1 専

中央教育審議会(第119回)配付資料

労働基準法等の一部を改正する法律案要綱

の業務について派遣先が九の 1 に抵触することとなる最初の日 六派遣先への通知 1 派遣元事業主は 労働者派遣をするときは 当該労働者派遣に係る派遣労働者が九の 1の ( 二 ) の厚生労働省令で定める者であるか否かの別についても派遣先に通知しなければならないものとすること ( 第三十五条第一項関係

PowerPoint プレゼンテーション

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二頁労働時間を延長し 又は休日に労働させることができる場合( 三 ) 対象期間における一日 一箇月及び一年のそれぞれの期間について 労働時間を延長して労働さ( 四 ) せることができる時間又は労働させることができる休日の日数労働時間の延長及び休日の労働を適正なものとするために必要な事項として厚生労働

改正労働基準法


一公職の候補者となる労働者の雇用の継続の確保のための立候補休暇に関する法律案目次第一章総則 ( 第一条 第二条 ) 第二章立候補休暇 ( 第三条 第六条 ) 第三章雑則 ( 第七条 第九条 ) 附則第一章総則 ( 目的 ) 第一条この法律は 立候補休暇の制度を設けることにより 公職の候補者となる労働

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改正労働基準法

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厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

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第 11 条育児休業を終了して復帰する教職員の年次有給休暇については 理事長が別に定める ( 育児短時間勤務 ) 第 12 条小学校就学の始期に達するまでの子と同居し 当該子を養育する教職員が申し出た場合には 当該子がその始期に達するまで 当該教職員の所定勤務時間を 6 時間とすること ( 以下 育

によっては認識することができない方式で作られる記録であって 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 二及び三において同じ )をいうものとすること 二この法律において 電子契約 とは 事業者が一方の当事者となる契約であって 電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法に

法律第三十三号(平二一・五・一)

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●労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案

等により明示するように努めるものとする ( 就業規則の作成の手続 ) 第 7 条事業主は 短時間労働者に係る事項について就業規則を作成し 又は変更しようとするときは 当該事業所において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めるものとする ( 短時間労働者の待遇の原

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- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

( 休憩時間 ) 第 3 条 任命権者は 1 日の勤務時間が 6 時間を超える場合においては 少な くとも45 分 8 時間を超える場合においては 少なくとも1 時間の休憩時間を それぞれ所定の勤務時間の途中に置かなければならない 2 前項の休憩時間は 職務の特殊性又は当該公署の特殊の必要がある場合

必要とする家族 1 人につき のべ 93 日間までの範囲内で 3 回を上限として介護休業をすることができる ただし 有期契約従業員にあっては 申出時点において 次のいずれにも該当する者に限り 介護休業をすることができる 一入社 1 年以上であること二介護休業開始予定日から 93 日を経過する日から

株式会社フロンティアビジネス 別紙 1 1 処分内容 (1) 労働者派遣法第 21 条第 2 項に基づく労働者派遣事業停止命令 ( 労働者派遣事業停止命令の内容は 3 のとおり ) (2) 労働者派遣法第 49 条第 1 項に基づく労働者派遣事業改善命令 ( 労働者派遣事業改善命令の内容は 4 のと

改正要綱 第 1 国家公務員の育児休業等に関する法律に関する事項 育児休業等に係る職員が養育する子の範囲の拡大 1 職員が民法の規定による特別養子縁組の成立に係る監護を現に行う者 児童福祉法の規定により里親である職員に委託されている児童であって当該職員が養子縁組によって養親となることを希望しているも

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( イ ) 従業員の配偶者であって育児休業の対象となる子の親であり 1 歳 6か月以降育児に当たる予定であった者が死亡 負傷 疾病等の事情により子を養育することが困難になった場合 6 育児休業をすることを希望する従業員は 原則として 育児休業を開始しようとする日の1か月前 (4 及び5に基づく1 歳

1 適用範囲 対象事業場 対象となる事業場は 労働基準法のうち労働時間に係る規定 ( 労働基準法第 4 章 ) が適用される 全ての事業場です 対象労働者 対象となる労働者は 労働基準法第 41 条に定める者及びみなし労働時間制が適用される労働者 ( 事業場外労働を行う者にあっては みなし労働時間制

★HP版調整事件解説集h28[023]

申出が遅れた場合は 会社は育児 介護休業法に基づき 休業開始日の指定ができる 第 2 条 ( 介護休業 ) 1 要介護状態にある対象家族を介護する従業員 ( 日雇従業員を除く ) 及び法定要件を全て満たした有期契約従業員は 申出により 介護を必要とする家族 1 人につき のべ 93 日間までの範囲で

Taro-(番号入り)案文・理由

育児 介護休業規程 第 1 章 目的 第 1 条 ( 目的 ) 本規程は社員の育児 介護休業 育児 介護のための時間外労働および深夜業の制限並びに育児 介護短 時間勤務等に関する取り扱いについて定めるものである 第 2 章 育児休業制度 第 2 条 ( 育児休業の対象者 ) 1. 育児のために休業す

Press Release 参考配布 平成 30 年 10 月 5 日 照会先 職業安定局需給調整事業課課長 牛島 聡 主任中央需給調整事業指導官新田峰雄 課長補佐 冨田英晴 ( 代表電話 )03(5253)1111( 内線 ) ( 直通電話 )03(3502)5227 常時雇用す

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2 政府は 必要があると認めるときは 予算で定める金額の範囲内において 機構に追加して出資することができる 3 機構は 前項の規定による政府の出資があったときは その出資額により資本金を増加するものとする 第二章役員及び職員 ( 役員 ) 第六条機構に 役員として その長である理事長及び監事二人を置

一労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案要綱第一労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律の一部改正一題名の改正題名を 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律 に改めるものとす

目 次 第 1 条 目的及び内容 1 第 2 条 育児休業 2 第 3 条 パパ ママ育休プラス 2 第 4 条 1 歳 6 か月までの育児休業 2 第 5 条 育児休業の申出の手続等 3 第 6 条 パパ休暇の特例 3 第 7 条 介護休業 3 第 8 条 介護休業の申出の手続等 4 第 9 条

町田市土砂等による土地の埋立て等の規制に関する条例

ただし 日雇従業員 期間契約従業員 ( 法に定める一定の範囲の期間契約従業員を除く ) 労使協定で除外された次のいずれかに該当する従業員についてはこの限りではない (2) 週の所定労働日数が2 日以下の従業員 (3) 申出の日から93 日以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員 2 要介護状態に

( 育児又は介護を行う職員の深夜勤務及び時間外勤務の制限 ) 第 9 条略 4 前 3 項の規定は, 第 16 条第 1 項に規定する日常生活を営むのに支障がある者を介護する職員について準用する この場合において, 第 1 項中 小学校就学の始期に達するまでの子のある職員 ( 職員の配偶者で当該子の

調査規則の改正 別紙案1・2

育児休業及び育児短時間勤務に関する規則

として採用するものとする 第 2 条の3 前条に定めるほか 職員就業規則第 11 条第 1 項により退職 ( 以下 定年退職という ) した者であって 退職後引き続き研究所以外の機関 ( 以下 再就職先 という ) において勤務する者 ( 定年退職後 任期付職員就業規則または契約職員就業規則の適用を

個人情報の保護に関する規程(案)

内閣府令本文

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子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

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二の徹底等1派遣元事業主は 第七条第一項第一号の厚生労働省令で定める場合を除き 各事業年度(その期間が一年を超える場合には当該期間をその開始の日以後一年ごとに区分した各期間 事業年度が設けられていない場合には各年)において 労働者派遣の役務について厚生労働省令で定めるところにより計算した量に関し 一

都民の健康と安全を確保する環境に関する条例 ( 平成十二年東京都条例第二百十五号 ) 新旧対照表 ( 抄 ) 改正案現行目次 ( 現行のとおり ) 目次 ( 略 ) 第一条から第百十二条まで ( 現行のとおり ) 第一条から第百十二条まで ( 略 ) ( 土壌汚染対策指針の作成等 ) 第百十三条知事

4-1 育児関連 育児休業の対象者 ( 第 5 条 第 6 条第 1 項 ) 育児休業は 男女労働者とも事業主に申し出ることにより取得することができます 対象となる労働者から育児休業の申し出があったときには 事業主は これを拒むことはできません ただし 日々雇用される労働者 は対象から除外されます

基発第 号

二頁一週間の所定労働日数が五日の労働者について第一項の規定により労働させる場合における同項の規定の適用については 同項各号列記以外の部分(前項の規定により読み替えて適用する場合を含む )中 第三十二条第一項の労働時間 とあるのは 第三十二条第一項の労働時間(当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組

025 of 訪問介護員のための魅力ある就労環境づくり

規定例 ( 育児 介護休業制度 ) 株式会社 と 労働組合は 育児 介護休業制度に関し 次 のとおり協定する ( 対象者 ) 育児休業の対象者は 生後満 歳に達しない子を養育するすべての従業員とする 2 介護休業の対象者は 介護を必要とする家族を持つすべての従業員とする 介護の対象となる家族の範囲は

【全文】就業規則(今井保育園H29.1.1)

題名

パートタイマー就業規則

Microsoft Word - 土壌汚染対策法施行規則の一部を改正する省令

二頁第三条第三項中 国家公安委員会 を 前項に定めるもののほか 国家公安委員会 に改め 同項を同条第五項とし 同条第二項の次に次の二項を加える 3国家公安委員会は 毎年 犯罪による収益の移転に係る手口その他の犯罪による収益の移転の状況に関する調査及び分析を行った上で 特定事業者その他の事業者が行う取

Microsoft Word - 22育児・介護休業等規程

2. 使用者は 労働者を解雇しようとする場合においては 少なくとも30 日前にその予告をしなければならない 30 日前に予告をしない使用者は 30 日分以上の平均賃金を支払わなければならない 但し 天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合又は労働者の責に帰すべき事由に基づ

千葉市水道局契約規程及び千葉市水道局会計規程の一部を改正する規程をここに公布する

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雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項 第 1 趣旨 この留意事項は 雇用管理分野における労働安全衛生法 ( 昭和 47 年法律第 57 号 以下 安衛法 という ) 等に基づき実施した健康診断の結果等の健康情報の取扱いについて 個人情報の保護に関する法律についての

制度名 No. 1 ( 働 1) フレックスタイム制度 対象者: 営業職の正社員 労働時間の清算期間: 毎月 1 日から末日までの1か月 1 日の所定労働時間は 8 時間 清算期間内の総労働時間: 1 日あたり8 時間として 清算期間中の労働日数を乗じて得られた時間数 ただし 清算期間内を平均し1

独立行政法人大学改革支援・学位授与機構役員退職手当( 改正)

第 1 章育児休業 第 1 条 ( 対象者 ) 生後 1 年未満 ( 第 5 条による育児休業の場合は 1 歳 6 ヶ月 ) の子と同居し養育する従業員であって 休業後も引き続き勤務する意思のある者は 育児のための休業をすることができる ただし 日々雇用者 期間雇用者 ( 申出時点において雇用期間が

- 2 - 状の信頼性が確保されることが電子契約における課題となっていることに鑑み 電子委任状の普及を促進するための基本的な指針について定めるとともに 電子委任状取扱業務の認定の制度を設けること等により 電子契約の推進を通じて電子商取引その他の高度情報通信ネットワークを利用した経済活動の促進を図るこ

指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準 ( 平成 12 年厚生省告示第 20 号 ) 介護保険法第 46 条第 2 項及び第 58 条第 2 項の規定に基づき 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準を次のように定め 平成 12 年 4 月 1 日から適用する 一指定居宅介護支

Microsoft Word - 最新版租特法.docx

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四住宅の貸与 ( 昭六三労令三三 一部改正 平一〇労令七 旧第二条繰上 一部改正 平一二 労令四一 平一八厚労令一八三 一部改正 ) ( 実質的に性別を理由とする差別となるおそれがある措置 ) 第二条法第七条の厚生労働省令で定める措置は 次のとおりとする 一労働者の募集又は採用に関する措置であつて

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●生活保護法等の一部を改正する法律案

 

会計年度任用職員の勤務時間 休暇等に関する条例 ( 案 ) ( 趣旨 ) 第一条この条例は 会計年度任用職員 ( 以下 職員 という ) の勤務時間 休暇等に関し必要な事項を定めるものとする ( 勤務日数及び勤務時間 ) 第二条職員の勤務日数ならびに勤務日の割振りは職務の性質に応じて任命権者が定める

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Taro-(確定版) H31.1第22回厚年特例法国会報告.jtd

に該当する者に支給されるものに限る ) 移転費及び 3の求職活動支援費の支給対象とすることとされた ( 第 56 条の3 第 1 項第 2 号及び同条第 2 項関係 ) 3 高年齢被保険者 ( 教育訓練を開始した日が高年齢被保険者でなくなった日から1 年以内にある者を含む ) について 教育訓練給付

万八千六百円 ) 3 現に機関登録を受けている者が他の機関登録を受けようとする場合における法第十四条第一項の政令で定める額は 前二項の規定にかかわらず 同条第一項の農林水産省令で定める各区分について 当該各区分が次の各号に掲げる区分のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める額とする 一法第二条第二項

育児・介護休業規程

議案第49号-医療福祉費支給に関する条例の一部改正【確定】

(案)

社団法人今治地方国立公園協会

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36協定で定める時間外労働及び休日労働 について留意すべき事項に関する指針 (労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針)

09資料4-3<統合版> (300216差し替え)雇用型テレワークガイドライン(案)

36協定で定める時間外労働及び休日労働 について留意すべき事項に関する指針 (労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針)

4-1 育児関連 休業期間を有給にするか 無給にするかは 就業規則等の定めに従います また 雇用保険に加入している労働者には 国から給付金が支給されます (P106 参照 ) 産前産後休業期間中及び育児休業期間中は 労働者 使用者とも申請により社会保険料が免除になります 育児休業の対象者 ( 第 5

無期契約職員就業規則

●租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律案

1市町村の選挙管理委員会は 政令で定めるところにより 登録月の一日現在により 当該市町村の選挙人名簿に登録される資格を有する者を同日(同日が地方公共団体の休日に当たる場合(登録月の一日が選挙の期日の公示又は告示の日から当該選挙の期日の前日までの間にある場合を除く )には 登録月の一日又は同日の直後の

●自転車競技法及び小型自動車競走法の一部を改正する法律案

号外53号 生涯学習条例あら indd

Transcription:

一労働基準法の一部を改正する法律案要綱第一労働基準法の一部改正違法な時間外労働をさせた者の罰則を 一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に引き上げること (第百十八条第一号関係)第二労働基準法の一部改正一フレックスタイム制(第三十二条の三及び第三十二条の三の二関係)1フレックスタイム制の清算期間の上限を三箇月とするとともに 使用者は 清算期間が一箇月を超える場合においては 当該清算期間をその開始の日以後一箇月ごとに区分した各期間ごとに当該各期間を平均し一週間当たりの労働時間が五十時間を超えない範囲内において労働させることができるものとすること 2一箇月を超える清算期間を定めるフレックスタイム制の労使協定(その事業場に 労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合 労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定をいう 以下同じ )については 行政官庁への届出

二を要するものとすること 3フレックスタイム制が適用される一週間の所定労働日数が五日の労働者について 労使協定により 労働時間の限度について 清算期間における所定労働日数を八時間に乗じて得た時間とする旨を定めたときは 使用者は 当該清算期間を平均し一週間当たりの労働時間が当該清算期間における日数を七で除して得た数をもってその時間を除して得た時間を超えない範囲内で労働させることができるものとすること 4使用者は 清算期間が一箇月を超えるものであるときの労働させた期間が当該清算期間より短い労働者について 当該労働者を労働させた期間を平均し一週間当たり四十時間を超えて労働させたときは その超えた時間の労働について法定割増賃金に係る規定の例により割増賃金を支払わなければならないものとすること 二休息時間(インターバル)規制(第三十三条 第三十四条の二 第三十六条の二及び第四十条第二項関係)1使用者は 労働者の健康の保持及び仕事と生活の調和を勘案して厚生労働省令で定める時間以上の

三継続した休息時間を 労働者ごとに始業から二十四時間を経過するまでに確保して与えなければならないものとすること 2使用者は 当該事業場に 労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合 労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし 厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては 休息時間に関する規定にかかわらず その協定で定めるところにより休息時間を短縮することができるものとすること 3厚生労働大臣は 休息時間の短縮を適正なものとするため 2の協定で定める休息時間の短縮の限度その他の必要な事項について 労働者の健康及び福祉その他の事情を考慮して基準を定めることができるものとすること 42の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者は 当該協定で休息時間の短縮を定めるに当たり 当該協定の内容が3の基準に適合したものとなるようにしなければならないものとすること

四5行政官庁は 3の基準に関し 2の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者に対し 必要な助言及び指導を行うことができるものとすること 6災害その他避けることのできない事由によって 臨時の必要がある場合においては 使用者は 行政官庁の許可を受けて その必要の限度において休息時間を短縮することができるものとすること ただし 事態急迫のために行政官庁の許可を受けるいとまがない場合においては 事後に遅滞なく届け出なければならないものとすること 76の届出があった場合において 行政官庁が休息時間の短縮を不適当と認めるときは その後に 休息時間の短縮を補うために必要な措置をとるべきことを 命ずることができるものとすること 8公務のために臨時の必要がある場合においては 6にかかわらず 一定の官公署の事業に従事する国家公務員及び地方公務員については 休息時間を短縮することができるものとすること 9公衆の不便を避けるために必要な事業その他特殊の必要がある事業については その必要避くべからざる限度で 1について 厚生労働省令で別段の定めをすることができるものとすること 三週休制の例外についての労使協定の要件化(第三十五条第二項関係)

五使用者は 当該事業場に 労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合 労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により 四週間を通じ四日以上の休日を与える定めをしたときは 毎週一回以上の休日の付与義務にかかわらず その協定で定めるところにより休日を与えることができるものとすること 四時間外労働の上限規制(第三十六条 第百三十九条から第百四十二条まで関係)1使用者は 当該事業場に 労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合 労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし 厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては 第三十二条から第三十二条の五まで若しくは第四十条の労働時間又は第三十五条の休日に関する規定にかかわらず その協定で定めるところによって労働時間を延長し 又は休日に労働させることができるものとすること 21の協定においては 次に掲げる事項を定めるものとすること 1により労働時間を延長し 又は休日に労働させることができることとされる労働者の範囲

六対象期間(1により労働時間を延長し 又は休日に労働させることができる期間をいい 一年間に限るものとする 以下同じ )労働時間を延長し 又は休日に労働させることができる場合対象期間における一日 一箇月及び一年のそれぞれの期間について労働時間を延長して労働させることができる時間又は労働させることができる休日の日数労働時間の延長及び休日の労働を適正なものとするために必要な事項として厚生労働省令で定める事項32のの労働時間を延長して労働させることができる時間は 当該事業場の業務量 時間外労働の動向その他の事情を考慮して通常予見される時間外労働の範囲内において 限度時間を超えない時間に限るものとすること 43の限度時間は 一箇月について四十五時間及び一年について三百六十時間(一年単位の変形労働時間制の対象期間として三箇月を超える期間を定めて労働させる場合にあっては 一箇月について四十二時間及び一年について三百二十時間)とすること

七51の協定においては 2のからまでに掲げるもののほか 当該事業場における通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に3の限度時間を超えて労働させる必要がある場合において 一箇月について労働時間を延長して労働させ 及び休日において労働させることができる時間(2のに関して協定した時間を含め百時間未満の範囲内に限る )並びに一年について労働時間を延長して労働させることができる時間(2のに関して協定した時間を含め七百二十時間を超えない範囲内に限る )を定めることができるものとすること この場合において 1の協定に 併せて対象期間において労働時間を延長して労働させる時間が一箇月について四十五時間(一年単位の変形労働時間制の対象期間として三箇月を超える期間を定めて労働させる場合にあっては 一箇月について四十二時間)を超えることができる月数(一年について六箇月以内に限る )を定めなければならないものとすること 6使用者は 1の協定で定めるところによって労働時間を延長して労働させ 又は休日において労働させる場合であっても 次に掲げる時間について それぞれ後段に定める要件を満たすものとしなければならないものとすること

八坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務について 一日について労働時間を延長して労働させた時間二時間を超えないこと 一箇月について労働時間を延長して労働させ 及び休日において労働させた時間百時間未満であること 対象期間の初日から一箇月ごとに区分した各期間に当該各期間の直前の一箇月 二箇月 三箇月 四箇月及び五箇月の期間を加えたそれぞれの期間における労働時間を延長して労働させ 及び休日において労働させた時間の一箇月当たりの平均時間八十時間を超えないこと 7厚生労働大臣は 労働時間の延長及び休日の労働を適正なものとするため 1の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項 当該労働時間の延長に係る割増賃金の率その他の必要な事項について 労働者の健康 福祉 時間外労働の動向その他の事情を考慮して指針を定めることができるものとすること 81の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者は 当該協定で労働時間の延長及び休日の労働を定めるに当たり 当該協定の内容が7の指針に適合したものとなるようにしなけ

九ればならないものとすること 9行政官庁は 7の指針に関し 1の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者に対し 必要な助言及び指導を行うことができるものとすること 9の助言及び指導を行うに当たっては 労働者の健康が確保されるよう特に配慮しなければならないものとすること 3から5まで及び6(及びに係る部分に限る )は 新たな技術 商品又は役務の研究開発に係る業務については適用しないものとすること 工作物の建設の事業については この法律の施行の日から五年間は 3から5まで及び6(及びに係る部分に限る )は適用しないものとすること この法律の施行の日から五年間を経過した後 工作物の建設の事業のうち災害時における復旧及び復興の事業については 5のうち一箇月について労働時間を延長して労働させ 及び休日において労働させることができる時間の制限並びに6(及びに係る部分に限る )は適用しないものとすること 自動車の運転の業務については この法律の施行の日から五年間は 3から5まで及び6(及び

一〇に係る部分に限る )は適用しないものとすること 医業に従事する医師については この法律の施行の日から五年間は 3から5まで及び6(及びに係る部分に限る )は適用しないものとすること この法律の施行の日から五年間を経過した後 医業に従事する医師のうち医療提供体制の確保に必要な者として厚生労働省令で定める者については 3 5及び6に定める時間等を3の限度時間等並びに労働者の健康及び福祉を勘案して厚生労働省令で定めることができるものとし 4は適用しないものとすること 鹿児島県及び沖縄県における砂糖を製造する事業については この法律の施行の日から五年間は 5のうち一箇月について労働時間を延長して労働させ 及び休日において労働させることができる時間の制限並びに6(及びに係る部分に限る )は適用しないものとすること 五専門業務型裁量労働制の要件の厳格化(第三十八条の三関係)1専門業務型裁量労働制において 使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化すること 2次の事項を労働基準法第三十八条の三第一項の協定で定める事項とすること

一一対象業務に従事する労働者の健康管理を行うために当該労働者が事業場内にいた時間(当該協定において厚生労働省令で定める労働時間以外の時間を除くことを定めたときは 当該協定に係る時間を除いた時間)と事業場外において労働した時間との合計の時間(及びにおいて 健康管理時間 という )を把握し 及び記録する措置(厚生労働省令で定める方法によるものに限る )を当該協定で定めるところにより使用者が講ずること 対象業務に従事する労働者に対し 健康管理時間を労働者の健康の保持及び仕事と生活の調和を勘案して厚生労働省令で定める時間を超えない範囲内とする措置を当該協定及び就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより使用者が講ずること 対象業務に従事する労働者の健康管理時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置であって 当該労働者に対する有給休暇(第三十九条の規定による有給休暇を除く 六の3のにおいて同じ )の付与 健康診断の実施その他の厚生労働省令で定める措置のうち当該協定で定めるものを使用者が講ずること 使用者は 労働者を対象業務に就かせようとするときは あらかじめ 当該労働者に対し 次に

一二掲げる事項について通知しなければならないこと イ対象業務に従事する労働者について第三十八条の三第一項第二号の時間労働したものとみなすこと ロ当該協定の内容その他の当該事業場における専門業務型裁量労働制の概要(当該労働者を就かせようとする対象業務の範囲及び当該労働者の裁量に委ねる当該対象業務の遂行の方法を含む )ハ当該事業場における専門業務型裁量労働制において当該労働者に適用される人事評価の方法及びこれに対応する賃金の決定の方法32の又はの措置を使用者が講じていない場合は 専門業務型裁量労働制の適用を受けることができないものとすること 六企画業務型裁量労働制の要件の厳格化等(第三十八条の四関係)1企画業務型裁量労働制において 使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化すること 2対象業務に従事する労働者は 対象業務を適切に遂行するために十分なものとして厚生労働省令で

一三定める基準に該当する知識 経験等を有するものに限るものとすること 3次の事項を労働基準法第三十八条の四第一項の決議をする事項とすること 対象業務に従事する対象労働者(第三十八条の四第一項第二号に掲げる労働者をいう 以下同じ )の範囲に属する労働者の健康管理を行うために当該労働者が事業場内にいた時間(当該決議において厚生労働省令で定める労働時間以外の時間を除くことを定めたときは 当該決議に係る時間を除いた時間)と事業場外において労働した時間との合計の時間(及びにおいて 健康管理時間 という )を把握し 及び記録する措置(厚生労働省令で定める方法によるものに限る )を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること 対象業務に従事する対象労働者の範囲に属する労働者に対し 健康管理時間を労働者の健康の保持及び仕事と生活の調和を勘案して厚生労働省令で定める時間を超えない範囲内とする措置を当該決議及び就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより使用者が講ずること 対象業務に従事する対象労働者の範囲に属する労働者の健康管理時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置であって 当該労働者に対する有給休暇の付与 健康診断の

一四実施その他の厚生労働省令で定める措置のうち当該決議で定めるもの(7のにおいて 健康確保措置 という )を使用者が講ずること 使用者は 対象労働者の範囲に属する労働者を対象業務に就かせようとするときは あらかじめ 当該労働者に対し 次に掲げる事項について書面を交付して説明しなければならないこと イ当該決議の内容その他の当該事業場における企画業務型裁量労働制の概要(当該労働者を就かせようとする対象業務の範囲及び当該労働者の裁量に委ねる当該対象業務の遂行の方法を含む )ロ当該事業場における企画業務型裁量労働制において当該労働者に適用される人事評価の方法及びこれに対応する賃金の決定の方法ハ当該労働者がの同意をしなかった場合における当該労働者の配置及び待遇使用者は 第三十八条の四第一項第三号の時間労働したものとみなすことについて当該労働者の書面による同意を得なければならないこと 当該同意をした労働者は三十日前までに予告して当該同意の撤回をすることができること並びに当該同意をしなかった当該労働者及び当該同意の撤回をした当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと

一五43の又はの措置を使用者が講じていない場合は 企画業務型裁量労働制の適用を受けることができないものとすること 5第三十八条の四第一項の決議をする委員は 当該決議の内容が同条第三項の指針に適合したものとなるようにしなければならないものとすること 6行政官庁は 第三十八条の四第三項の指針に関し 同条第一項の決議をする委員に対し 必要な助言及び指導を行うことができるものとすること 7第三十八条の四第一項の規定による届出をした使用者は 厚生労働省令で定めるところにより 定期的に 次に掲げる事項を行政官庁に報告しなければならないものとすること 対象業務に従事する対象労働者の範囲に属する労働者の健康管理時間の状況3のの措置及び健康確保措置の実施状況3のの同意をした労働者並びに当該同意をしなかった労働者及び同意の撤回をした労働者の人数3のの同意をしなかった労働者及び同意の撤回をした労働者のその後の配置及び待遇

一六8厚生労働大臣は 毎年度 7により行政官庁が報告を受けた7のからまでに掲げる事項を取りまとめ その概要を公表するものとすること 9行政官庁は 使用者が次のいずれかに該当する行為をした場合において 使用者が当該行為に係る事業場において更に反復して次のいずれかに該当する行為をするおそれがあり かつ 労働者の健康及び福祉を確保するため特に必要があると認めるときは 一年を超えない範囲内において期間を定めて 当該事業場に係る第三十八条の四第一項の規定による届出(当該期間内に新たにされた当該事業場に係る同項の規定による届出を含む )の効力を停止することができるものとすること 次に掲げる労働者について第三十八条の四第一項の適用があるものとして同項第三号に掲げる時間労働したものとみなして労働時間を算定する行為イ対象業務に従事する労働者以外の労働者ロ対象労働者以外の労働者ハ3のの同意をしない労働者又は同意の撤回をした労働者ニ3の又はの措置が講じられていない労働者

一七のほか 企画業務型裁量労働制に係る法令又は労使委員会の決議において定められた事項に違反する行為七年次有給休暇(第三十九条第七項及び第八項関係)1使用者は 年次有給休暇の日数が十日以上の労働者に対し 年次有給休暇のうち五日については 基準日(継続勤務した期間を六箇月経過日(雇入れの日から起算して六箇月を超えて継続勤務する日をいう )から一年ごとに区分した各期間(最後に一年未満の期間を生じたときは 当該期間)の初日をいう 1において同じ )から一年以内の期間に 労働者ごとにその時季を定めることにより与えなければならないものとすること ただし 年次有給休暇を当該年次有給休暇に係る基準日より前の日から与えることとしたときは 厚生労働省令で定めるところにより 労働者ごとにその時季を定めることにより与えなければならないものとすること 21にかかわらず 労働者の時季指定又は計画的付与制度により年次有給休暇を与えた場合は 当該与えた日数分については 使用者は時季を定めることにより与えることを要しないものとすること 八法令違反行為を行った場合の氏名等の公表(第百五条の三関係)

一八厚生労働大臣は 適正な労働条件の確保及び労働者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは 厚生労働省令で定めるところにより 労働基準法又は同法に基づく命令に違反する行為を行った者の氏名又は名称 その違反行為の内容その他必要な事項を一般に公表することができるものとすること 九法令等の周知義務(第百六条関係)使用者は 二の2及び四の協定を 常時各作業場の見やすい場所へ掲示し 又は備え付けること 書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法により 労働者に周知させなければならないものとすること 十労働時間管理簿(第百七条の二及び第百九条関係)1使用者は 厚生労働省令で定めるところにより 各事業場ごとに労働時間管理簿を調製し 各労働者に係る労働した日ごとの始業し 及び終業した時刻並びに労働時間(専門業務型裁量労働制が適用される労働者については五の2のの健康管理時間 企画業務型裁量労働制が適用される労働者については六の3のの健康管理時間)その他厚生労働省令で定める事項を記入しなければならないものとすること

一九2労働者又は労働者の配偶者(婚姻の届出をしていないが 事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む ) 子 父母 孫 祖父母若しくは兄弟姉妹は 使用者に対し 当該労働者に係る労働時間管理簿に記入されている事項に係る情報の開示を請求することができるものとすること 3使用者は 労働時間管理簿を三年間保存しなければならないものとすること 十一罰則(第百十八条 第百十九条及び第百二十条関係)1四の6に違反した者は 一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処すること 2二の1に違反した者は 六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処すること 3次のいずれかに該当する者は 三十万円以下の罰金に処すること 一の2又は七の1に違反した者十の労働時間管理簿を調製せず 若しくはこれに記入すべき事項を記入せず 又はこれに虚偽の記入をした者十二中小事業主に対する一箇月について六十時間を超える時間外労働に対する割増賃金率の適用(第百三十八条関係)

二〇中小事業主に対する一箇月について六十時間を超える時間外労働に対する通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金の支払義務の適用猶予に係る規定を廃止すること 十三その他その他所要の規定の整備を行うこと 第三附則一施行期日(附則第一条関係)この法律は 平成三十一年四月一日から施行すること ただし 三の2 4から7まで及び9にあっては公布の日 第一にあっては公布の日から起算して二十日を経過した日 第二の二にあっては公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日 第二の十二にあっては平成三十四年四月一日から施行すること 二経過措置等(附則第二条から第十一条まで及び第十三条から第二十四条まで関係)この法律の施行に伴い必要な経過措置を定めるとともに 関係法律について所要の規定の整備を行うこと

二一三検討規定(附則第十二条関係)1政府は この法律の施行後三年を目途として 第二による改正後の労働基準法(1及び8において 新法 という )の労働時間等に関する規定に違反する行為(1において 違反行為 という )に対する罰則の在り方について 違反行為を効果的に抑止する観点から 新法の施行の状況を勘案しつつ 違反行為をした者が事業主のために行為した代理人 使用人その他の従業者であり かつ 事業主が法人である場合に 当該法人に対し当該違反行為をした者よりも高額の罰金刑を科す制度の導入も含めて検討を加え 必要があると認めるときは その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること 2政府は 労働基準法第四十一条各号に該当する労働者に係る労働時間等に関する規定の適用除外について 当該労働者の業務の内容 責任及び権限 勤務形態 待遇 労働時間の管理体制等の実態について調査し 必要に応じ 当該労働者の適切な範囲の在り方について検討を加えるものとすること 3政府は 工作物の建設の事業に係る第二の四のの特例の廃止について この法律の施行後の労働時間の動向その他の事情を勘案しつつ引き続き検討するものとすること

二二4政府は 教育職員が長時間にわたり労働している実態があり その改善が喫緊の課題となっていることに鑑み この法律の施行後三年を目途として 教育職員の勤務時間に係る制度 教育職員の業務の範囲等について 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の改廃を含めて検討を加え その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること 5政府は 民法の一部を改正する法律の施行の日までに 労働基準法第百十五条の規定による賃金 災害補償その他の請求権に係る消滅時効の期間の在り方について 労働者の保護を図ることの重要性及び民法の規定による消滅時効の期間との均衡を考慮しつつ検討を加え その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること 6政府は 事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がない場合において 労働基準法第三十六条第一項等の規定による労働者の過半数を代表する者と使用者との協定の締結及び労使委員会が行う決議等の手続が重要であるにもかかわらず 必ずしもそれらの手続が適正に行われていない現状に鑑み この法律の施行後三年を目途として 当該協定の締結等を公正で民主的な手続により行うために必要な制度の整備について検討を加え その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること

二三7政府は 雇用や就業の形態が多様化し 副業又は兼業を行う労働者が増加している現状において その健康及び福祉の確保が重要であることに鑑み この法律の施行後三年を目途として 副業又は兼業を行う労働者の労働時間に関する規制の在り方その他のこれらの労働者の健康及び福祉を確保するために必要な制度の整備について検討を加え その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること 81から7までのほか 政府は この法律の施行後三年を目途として 新法の規定について その施行の状況等を勘案しつつ検討を加え 必要があると認めるときは その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること 9政府は 雇用や就業の形態が多様化し 雇用と類似の就業形態の者が増加している現状に鑑み この法律の施行後三年を目途として これらの者に労働者に準じた保護を及ぼすために必要な制度の整備について検討を加え その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること