Microsoft VDI 環境における Lync 2013 の利用について 日本ヒューレット パッカード株式会社プリンティング パーソナル事業統括技術本部クライアント技術部 2013 年 7 月
本書の取り扱いについて 本書は 日本ヒューレット パッカード株式会社が販売する製品を検討されているお客様が実際のご利用方法に合わせた設定を行う際に役立つ手順の一例を示すものです いかなる場合においても本書の通りになる事を保証するものではありません 本書の内容は 将来予告なしに変更されることがあります HP 製品およびサービスに対する保証については 該当製品およびサービス保証規定書に記載されています 本書のいかなる内容も 新たな保証を追加するものではありません 本書の内容につきましては万全を期しておりますが 本書中の技術的あるいは校正上の誤り 省略に対して責任を負いかねますのでご了承ください この文書の著作権は日本ヒューレット パッカード株式会社に帰属します 日本ヒューレット パッカードの許可なく一部または全体の複製 転載 編集等を行うことや 許可されていない第三者への開示等の行為全てを禁止します 本文中使用される企業名 製品名 商標などはそれを保持する企業 団体に帰属します 2
目次 はじめに 1. Lync VDIの概要とメリット 2. Lync VDIのアーキテクチャ 3. システム要件 4. セットアップ 5. 仮想マシン上でのLync 2013のサインインと使用 6. MS VDI 環境でのLync 2013の制限事項 3
はじめに 本資料の目的とスコープ 本資料はインストール済みの Microsoft VDI 環境で Microsoft Lync 2013 クライアントを使用するための情報を提供します 本資料で提供される情報 Lyncサーバー 仮想マシン アクセスデバイスの要件 Lync VDIを使用するために必要となるソフトウェアのダウンロード先 ソフトウェアインストール時の注意点 Lync VDIを使用するために必要となる設定 本資料では提供されない情報 Microsoft Lync 2013 Serverのインストール手順 Microsoft Lync 2013の使用方法 Microsoft VDI 環境のインストール手順 4
1.Lync VDI の概要とメリット 概要 仮想デスクトップ (VDI) 環境で Microsoft Lync 2013 クライアントをサポート ユーザーはローカルデバイスに接続したヘッドセットやビデオカメラを使用して リアルタイムの音声とビデオ会話が可能に RDP によるサポート メリット Microsoft Lync および Office アプリケーションのコラボレーション機能の向上 リッチオーディオおよびビデオチャット機能によるコミュニケーションの強化 5
2.Lync VDI のアーキテクチャ 凡例 Lync 2013 クライアント ( ユーザー B) 全モードの通知 Lync Server 2013 通知 メディア オーディオ / ビデオメディア インスタントメッセージングプレゼンスデータコラボレーション Lync 2013 プラグイン ( ユーザー A) Lync 2013 クライアント ( ユーザー A) RDP クライアント シンクライアント RDP RDP サーバー Windows Server 6 http://blogs.technet.com/b/nexthop/archive/2012/07/31/microsoft-lync-2013-preview-in-a-virtual-desktop-infrastructure.aspx
3. システム要件 Lync サーバーの要件 Microsoft Lync 2013 サーバーコンポーネント すべての VDI ユーザーに対して EnableMediaRedirection が TRUE に設定されている事 仮想マシンの要件 OS:Windows 7 Windows 8 Windows Server 2008R2の最新のサービスパック Microsoft Lync 2013クライアント Lync Server 接続用の証明書必要な通信ポートがブロックされていない事 7
3. システム要件 アクセスデバイスの要件 シンクライアント サポートされる機種 :t610 t510 t5740e OSイメージバージョン :WES7 6.1.7601.252 以上 Lync VDIプラグイン Lync Server 接続用の証明書 ヘッドセットやビデオカメラが使用可能な状態になっていること リモートデスクトッププロトコル8.0 必要な通信ポート ( 5061/tcp) がブロックされていない 参照するDNSにLyncサーバーが登録されていること DNSからLyncサーバーが自動検出できない場合は以下のレジストリ設定が必要 [HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Office\15.0\Lync] ConfigurationMode=dword:00000001 ServerAddressInternal=lyncserver.example.local 8 ServerAddressExternal=lync.example.local
3. セットアップ Lync Server の事前準備 すべての VDI ユーザーに対して以下のコマンドレットを実行して Lync サーバーのメディアリダイレクション機能を有効にします Set-CsClientPolicy -EnableMediaRedirection $true 9
3. セットアップ 仮想マシンでの事前準備 Lync2013クライアントを全ての仮想マシンにインストールします Lync2013クライアントはMicrosoft Office 2013 Professional Plusに含まれています Lync Basic 2013ではVDIに対応していません Lync Server 接続用に発行された証明書を 証明書ストア [ 信頼されたルート証明機関 ] にインストールします 仮想マシン側のリモートデスクトッププロトコルは 必ずしも RDP8.0 である必要はありませんが RDP8.0 にバージョンアップしておく事が望ましいです Windows 7 SP1 の場合 OS のビット数に対応した KB2574819 と 2592687 をこの順にインストールします Windows 7 SP1(32 ビット用 )KB2574819 http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35391 Windows 7 SP1(32 ビット用 )KB2592687 http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35393 10
3. セットアップ 仮想マシンでの事前準備 Windows 7 SP1(64 ビット ) 用 KB2574819 http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35388 Windows 7 SP1(64 ビット ) 用 KB2592687 http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35387 インストール後はシステムの再起動が必要になります RDP8.0 のサーバー機能を有効にするにはグループポリシーエディターを使用して 以下の設定を 有効 にする必要があります コンピューターの構成 \ 管理用テンプレート \Windows コンポーネント \ リモートデスクトップサービス \ リモートデスクトップセッションホスト \ リモートセッション環境 \ リモートデスクトッププロトコル 8.0 を有効にする 設定変更後はシステムの再起動が必要になります 11
3. セットアップ シンクライアトの事前準備 Lync VDI プラグインをダウンロードし インストールします Lync VDI 2013 Plug-In(32 ビット ) http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=35457 シンクライアントでは 32 ビット版をインストールします シンクライアントにインストールするにはインストール前に以下の設定に変更し インストール後に元に戻します EWF を無効にします Administrator の環境変数の TEMP と TMP の値を C:\Temp に変更します (C:\Temp フォルダが無い場合は作成します ) Lync Server 接続用に発行された証明書を 証明書ストア [ 信頼されたルート証明機関 ] にインストールします HP Remote Graphics Software と HP RDP Multimedia and USB Enhancements をアンインストールします 12
3. セットアップ アクセスデバイスの事前準備 以下の Lync VDI プラグイン用更新プログラムをダウンロードし 以下の順にインストールします ( 必須ではありませんがインストールすることをお勧めします ) シンクライアントおよび 32 ビット OS のアクセスデバイスを使用している場合 Update for Microsoft Lync 2013 (KB2760512) 32-Bit Edition http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=36742 Update for Microsoft Lync 2013 (KB2767852) 32-Bit Edition http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=36747 Update for Microsoft Lync 2013 (KB2768004) 32-Bit Edition http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=39008 13
3. セットアップ アクセスデバイスの事前準備 Lync VDIを使用するためのリモートデスクトップ接続の設定を行います 1. リモートデスクトップ接続クライアントを起動します 2. [ オプションの表示 ] をクリックします 3. [ ローカルリソース ] タブをクリックします 4. { リモートオーディオ ] の下にある [ 設定 ] をクリックし 次の設定にします [ リモートオーティオ再生 ] の下の [ このコンピュータで再生 ] を選択します [ リモートオーディオ録音 ] の下の [ 録音しない ] を選択します 5. [OK] をクリックします 6. [ エクスペリエンス ] タブをクリックします 7. [ パフォーマンス ] の下にある [ ビットマップのキャッシュを保持 ] のチェックボックスをオフにします 8. [ 全般 ] タブをクリックします コンピュータに接続先のホスト名を入力して { 接続 } をクリックします 14
4. 仮想マシン上での Lync 2013 のサインインと使用 仮想マシンの操作 Lync VDI プラグインが有効になった後は ユーザーが Lync 2013 にサインインするときに以下のステップが発生します 1. 仮想マシン上で実行されている Lync 2013 クライアントにユーザーが自分の資格情報を入力してサインインします 2. Lync が VDI プラグインを検知すると Lync はユーザーに資格情報を再入力するように促します パスワードを保存しておくと次回以降は資格情報を要求されなくなります 3. Lync VDI が有効になっている場合 Lync は VDI プラグインのペアリングを開始します Lync の GUI の右下に VDI プラグインのペアリングが進行中である事を示すアイコンが表示されます 4. VDI ペアリングが成功すると 通話に使用するデバイスが表示され 右下のアイコンが以下のように VDI ペアリングに成功した事を示すアイコンに変わり ユーザーはローカルデバイスに接続されたオーディオデバイスやビデオカメラを使用できるようになります 15
5.MS VDI 環境での Lync 2013 の制限事項 VDI に関する既知の制限 VDI 環境で Lync 2013 を使用する際 以下の制限があります 代理呼び出しと応答グループエージェント匿名化の機能はサポートされません 以下の機能はサポートされません 統合オーディオデバイスとビデオデバイスのチューニングページ マルチビュービデオ 会話の録音 匿名での会議への参加 ( 自分の組織とフェデレーションを行っていない組織によってホストされた Lync 会議への参加 ) Lync VDI プラグインと Lync Phone Edition デバイスの併用 ネットワーク停止時の会話の継続 保留機能の音楽と着信音のカスタマイズ 16
Thank you Copyright 2013Hewlett-Packard Development Company, L.P. The information contained herein is subject to change without notice.