味の素グループ サステナビリティレポート 2014

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8. 内部監査部門を設置し 当社グループのコンプライアンスの状況 業務の適正性に関する内部監査を実施する 内部監査部門はその結果を 適宜 監査等委員会及び代表取締役社長に報告するものとする 9. 当社グループの財務報告の適正性の確保に向けた内部統制体制を整備 構築する 10. 取締役及び執行役員は

6 当社は 反社会的勢力に対しては一切の関係をもたず 不当要求を受けた場合等の 事案発生時には 総務部を対応統括部署として警察および顧問弁護士等と連携し毅然とした態度で対応する (2) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制 1 当社は 取締役の職務の執行に関する情報 ( 株主総会議

5. 内部統制推進部内部統制推進部は NEC グループ企業行動憲章 および NEC グループ行動規範 の周知をはじめとしたコンプライアンス徹底のための各種施策を企画立案し 実施しています また 事業部門およびスタッフ部門が実施するリスクマネジメントが体系的かつ効果的に行われるように 必要な支援 調整

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CSR(企業の社会的責任)に関するアンケート調査結果《概要版》

直しも行う これらの事務については 稟議規程 文書管理規程 契約書取扱規程は管理本部長が所管 情報管理規程 情報セキュリティ管理規程はコンプライアンス推進部長が所管し 運用状況の検証 見直しの経過等 適宜取締役会に報告する なお 業務を効率的に推進するために 業務システムの合理化や IT 化をさらに

本日のポイント 事業のグローバル化の進展に伴い 長期ビジョンVG2020 * と共に現在のリスクマネジメントがスタート 経営陣とオムロンらしいリスクマネジメントは何かについて議論しながら 社会的責任の遂行 等を目標とする グローバル に 統合 された仕組み作りを目指して活動をしてきた 現在 取締役会

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マイナンバー制度 実務対応 チェックリスト

目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

2019 年 6 月 26 日 各 位 会社名 代表者名 問合せ先 株式会社スターフライヤー代表取締役社長執行役員松石禎己 ( コード番号 :9206 東証第二部 ) 取締役常務執行役員柴田隆 (TEL ) コーポレートガバナンス方針 の改定について 当社は 2019 年 6

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イ -3 ( 法令等へ抵触するおそれが高い分野の法令遵守 ) サービスの態様に応じて 抵触のおそれが高い法令 ( 業法 税法 著作権法等 ) を特に明示して遵守させること イ -4 ( 公序良俗違反行為の禁止 ) 公序良俗に反する行為を禁止すること イ利用規約等 利用規約 / 契約書 イ -5 (

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はじめに サントリーグループは 企業理念として定める 人と自然と響きあう と Growing for Good 及びサントリーグループ企業倫理綱領に基づき 安全 安心で高品質な商品 サービスをお届けするために 国連グローバル コンパクト 署名企業として公正 公平な取引を実施し サプライチェーン上のお

また 代表取締役社長直属の内部監査部門を設置し 法令遵守 内部統制の有効性と効率性 財務内容の適正開示 リスクマネジメントの検証等について 各部門 工場 グループ会社などの監査を定期的に実施し チェック 指導するとともに 監査役との情報共有等の連携を図っております 1-4( 中長期的な経営戦略等 )

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( 内部規程 ) 第 5 条当社は 番号法 個人情報保護法 これらの法律に関する政省令及びこれらの法令に関して所管官庁が策定するガイドライン等を遵守し 特定個人情報等を適正に取り扱うため この規程を定める 2 当社は 特定個人情報等の取扱いにかかる事務フロー及び各種安全管理措置等を明確にするため 特

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2 政策保有株式に係る議決権行使の基準政策保有株式の議決権行使に当たっては 投資先企業の中長期的な企業価値向上が株主利益への向上にも繋がるものであることを前提とし 株主への還元方針 コーポレートガバナンスや企業の社会的責任への取組み等総合的観点から議決権を行使する (4) 買収防衛策は 経営陣 取締

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( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の

第 1 章 第 1 条 シャルレコーポレートガバナンス基本方針総則 ( 基本方針 ) 原則 3-1-(ⅰ),3-1-(ⅱ) 当社は 基本理念 及び わたしたちの誓い に基づき お客様 従業員 株主等のステークホルダーの立場を踏まえて 持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し コーポレートガバナ


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2 改善命令 1への対応 TIB 審査会は ファーマコビジランス部門が委員長および事務局を務め 営業部門から独立した組織として運営しており 更に 2014 年 4 月より 審査体制の強化を目指し 法的観点から法務部員を メディカルサイエンスの立場からメディカルアフェアーズ部員 ( 医師 ) を委員に

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コーポレートガバナンス CORPORATE GOVERNANCE 当社のコーポレート ガバナンスの状況は以下のとおりです Nagase Brothers Inc. 最終更新日 :2018 年 7 月 5 日 株式会社ナガセ 代表取締役社長永瀬昭幸問合せ先 : 問合せ先 : 総務本部 0422(45)

第 分科会 / 分科会 B 改正会社法等への対応状況と今後の課題 ディスカッションポイント ( 例 ) 参考資料 関西支部監査役スタッフ研究会報告書 改正会社法及びコーポレートガバナンス コードへの対応状況と監査役 監査役スタッフの役割と今後の課題. 監査役会の運営 改正会社法等により監査役会の開催

いないか B レ 野生生物や生物多様性への悪影響を及ぼ C レ 先住民族 居住者の生活や土地 文化を 侵害 D レ 児童労働や 劣悪な環境での労働を行っ ていないか E レ 武装勢力の資金源となる等 紛争に関連 F その他 ( 特定せず特定せず特定せず 金(Au タンタル (Ta タングステン (W

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各位 平成 30 年 11 月 27 日 株式会社池田泉州ホールディングス 当社及び当社子会社における本部組織の一部変更について 株式会社池田泉州ホールディングス ( 社長鵜川淳 ) 及び株式会社池田泉州銀行 ( 頭取鵜川淳 ) は 第 4 次中期経営計画で掲げた 地域への弛まぬ貢献 と パラダイム

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平成 24 年 11 月 13 日 新潟縣信用組合 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 第 1 第 6 条第 1 項第 1 号に規定する法第 4 条及び第 5 条の規定に基づく措置の実施に関する方針の概要 当組合は 地域に根差し 地

4

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(2) 変更の内容 定款変更の内容は別紙のとおりであります (3) 日程 定款変更のための株主総会開催日平成 28 年 6 月 17 日 ( 金曜日 ) 定款変更の効力発生日平成 28 年 6 月 17 日 ( 金曜日 ) 以上 - 2 -

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2011年度 九州航空株式会社 「安全報告書」

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第3章 指導・監査等の実施

取締役会規定

Transcription:

責任ある経営で企業価値を高める 企業の競争力を強化し 社会性を保ち 企業価値を向上させるためには コーポレート ガバナンスの強化 充実は重要な経営課題です 加えて 確かなグローバル スペシャリティ カンパニー を目指すためには確固たるコンプライアンス体制の構築も不可欠です の全役員および従業員は 一丸となって 行動規範 に基づく行動と実践に努めることで 理念 の実現を目指していきます INDEX P39 P41 P45 コーポレート ガバナンス コーポレート ガバナンスの体制 リスクマネジメントの体制コンプライアンス体制 行動規範 の遵守 行動規範 の改定 従業員へのコンプライアンス教育 企業行動委員会によるコンプライアンス活動 情報セキュリティの徹底 C S R マネジメント CSR 推進体制 サステナビリティレポート 2 014 38

コーポレート ガバナンス 味の素 株 は 競争力強化 企業の社会性の観点から コーポレート ガバナンスの強化 充実を経営の最優先課題と位置づけています 社内外の事例を教訓として踏まえつつ 日本型経営のよい側面を残した実効性のある執行とその監督の体制をつくり上げるとともに 事業本部制のもとで事業競争力の強化に取り組み グループ経営全般にわたる企業価値の向上を目指します コーポレート ガバナンスの体制 業務遂行 監査 監督 味の素 株 の取締役会は 経営の最高意思決定機関として 社外取締役を選任し 独立 公正な立場から業務執行を監督して 法令および定款に定める事項ならびにその他重要な事項を決議し います また 監査部を設置し 内部監査規程および監査計画に従 また取締役および執行役員の業務を監督しています い 業務運営組織に対して業務監査を 関係会社に対して経営監 また 経営会議は 取締役たる役付執行役員で構成され 会社の 査 業務監査を 実施しています 経営に関する基本的方針について協議し 会社の業務執行に関す さらに監査役を設置し 社外監査役3名を含めた5名の監査役に る重要事項を決定しています 業務運営組織は 企画 事業支援部 よる 監査役監査を実施しています 監査役会は 取締役会の議題 門 事業部門および生産部門に区分し 各業務運営組織は 担当執 についての事前審査 各監査役の活動状況 活動結果の共有 意見 行役員の指揮監督を受け 所管する業務を処理しています 交換を行っています コーポレート ガバナンス体制図 指名 報酬 透明性と客観性を高めるため 味の素 株 取締役会の諮問機関 株主総会 として 社外取締役を含めた取締役数名で構成される役員等指名 監査役会 取締役会 社内監査役 取締役会長 社外監査役 取締役社長 社内取締役 社外取締役 監査役室 経営 監督 役員等指名 諮問委員会 取締役会 最高意思決定機関 業務執行の監督 役員等報酬 諮問委員会 経営会議 業務執行 経営会議 最高経営責任者 取締役社長 経営に関する 基本方針の決定 重要な事項の決定 取締役副社長執行役員 取締役専務執行役員 取締役常務執行役員 諮問委員会および役員等報酬諮問委員会を設置し 取締役および 執行役員などの 候補者の選任案および報酬について各々審議し 審査結果を取締役会に答申しています 内部統制 味の素 株 では 金融商品取引法に基づき 全社的な内部統制 の整備および運用状況を評価 改善するとともに 業務プロセスを 分析した上で 想定されるリスクを洗い出しました そして 重要性の 高いリスクに対する内部統制を整備し 日常的にモニタリングを行う 企画 事業支援部門 執行役員 事業部門 執行役員 生産部門 執行役員 関係会社 関係会社 関係会社 執行役員 業務の執行 ことにより 体制の維持に努めています これらに基づき 日常業務から独立した部門である 味の素 株 監査部内部統制評価グループが主導する運用テストにより 財務報 告に係る内部統制の有効性の評価を行っています またあわせて 監査部 企業行動 委員会 リスク マネジメント 委員会 投融資 事業審査 委員会 内部統制 リスク管理 新日本有限責任監査法人の監査も受けています 2013年度は上記の評価の結果 2013年度末日時点において の財務報告に係る内部統制は有効であると判断し ました リンク コーポレートガバナンス 役員紹介 http://www.ajinomoto.com/jp/ir/about/corp_gov.html 今後もこの活動を通じ 内部統制の有効性を保持することで 財務報告の信頼性を確保し 企業としての社会的責任を果たしてい きます 39 サステナビリティレポート 2014

リスクマネジメントの体制 は2002年にリスクマネジメント委員会を設置し 2013年度以降 リスクマネジメントの運用を強化し 全社的な重要 国内外で事故や事件などの危機が発生した際の対応とともに 未然 リスクへの対応に取り組んできました 特に 事業のグローバル展開 にリスクを発見し 予防することを目的としたリスクマネジメントを徹 が進み よりリスクが高いと考えられる国 地域への進出増加が予測 底しています される中 海外の安全管理 危機管理の体制整備を進めています 企業継続計画 ECP の策定 2011年の東日本大震災を受け 従来の事業継続計画 BCP Business Continuity Plan に人命重視や地域社会への貢献を 2014年度は 定常的なリスクマネジメントの取り組みとしてECP を定着させるべく 訓練を中心に取り組みます 盛り込み発展させた企業継続計画 ECP Enterprise Continuity Plan の策定を リスクマネジメント委員会の下部組織として ECP 運営小委員会 を設けて進めています 2012年度は大 震災を想 定したECPを国内グループ各 社で 2013年度はパンデミック 新型インフルエンザの蔓延 により出勤 可能人数が半減するというシナリオを想定したECPを海外も含め たグループ全体で策定しました 具体的には 安全確保ステージ 支援 復旧ステージ 事業再開ステージ の3つのステージを設 定し それぞれの課題の解決に向け取り組みを進めています 参照 P70 労働慣行 自然災害に備え 人命を守るために 外国公務員贈賄禁止法対応 昨今 米国の海外腐敗行為防止法による外国企業の摘発増加 や 域外適用される英国の贈収賄防止法の制定などにより 外国 員贈賄禁止法の違反を防止し 公正で透明なビジネスを確かなも のとするための体制づくりに向け取り組んでいます 公務員贈賄禁止法への違反は企業の海外ビジネスにおける大き なリスクの一つとして認識されるようになってきました グローバル 参照 P50 公正な事業慣行 汚職の防止 に事業を展開する企業グループとして は外国公務 サステナビリティレポート 2014 40

コンプライアンス体制 は の全役員および従業員に対して 法令等の遵守だけにとどまらず 行動規範 に基づく行動と実践を求めています 確かなグローバル スペシャリティ カンパニー を目指し その基盤となるコンプライアンス体制をさらに確固たるものにしていきます 行動規範 の遵守 行動規範 以下 行動規範 とは 味の素 会社を含め 全役員 従業員への 行動規範 の周知徹底を図るべ グループ共通の価値観である Way に則り 味の く 企業行動委員会による様々な取り組み および企業活動のチェッ 素グループ理念 を実現するために 役員 従業員一人ひとりが日々 クを行っています 理解し実践すべき行動の在り方を示したものです 国内外グループ 行動規範 の改定 員 従業員への浸透を目的として 今後 日本語 英語を基本言語と した18言語への翻訳版を発行し公開する予定です 改定 理由 1 グループの統一行動規範を制定 グローバル ガバナンスの強化に向けて 最新のグローバルの社会基準に 早期に対応する これまでの 行動規範 には 特に 人権 に関する内容について最 新のグローバルの社会基準に対応できていない点がありました そこで ビジョン 理念 理念 Way Way れれ す流 す流 み出 み出 を生 を生 ラス ラス プ プ かし かし を活 を活 強み 強み 2 改定後 業業 務 務 の の適 適 正化 正化 を を 確 確保 保 する する た た め めの の 流れ 流れ 改定 理由 ビジョン 分野別規範 規程類など 分野別規範 規程類など たこと等の理由により グループの統一行動規範が不明確であるという 全グループで統一しました Way 行動基準 行動基準 各社における 行動基準 の制定は 実質的には各社の裁量に任せてき グローバル ガバナンス体制の強化を目的として 行動規範 を改定し Way 行動規範 せて定められることとなっていました しかし 味の素 株 以外のグループ そこで 確かなグローバル スペシャリティ カンパニー の実現に向け 理念 行動規範 行動規範 には従来 具体的な行動指針である 行動基準 があわ 課題がありました 理念 れれ す流 す流 み出 み出 を生 を生 ラス ラス プ プ かし かし を活 を活 強み 強み 改定前 業業 務 務 の の適 適 正化 正化 を を 確 確保 保 する する た た め めの の 流れ 流れ 2014年8月 行動規範 を改定しました 全役 ビジョン 行動規範 ビジョン 行動規範 今回の 行動規範 の改定においては 人権 の章を新たに設けると ともに 次のテーマについて記載内容を追加しました ❶ 国際人権基準および国際労働基準への支持と取引先への期待事 項の明示および協働 実践の要請 日本語 英語を基本言語とした18言 語 への翻訳 展開 PDFファイル 化 Webサイトへの掲載 ❷ 万が一品質基準を満たせないおそれが生じた場合の原因特定 発 生防止の処置の実施 ポルトガル語 スペイン語 フランス語 ❸ 広告 マーケティング活動 特に子ども向け における適正な表現の 実施 ロシア語 トルコ語 アラビア語 ❹ 災害や事故を予防するための従業員教育や装備などを含む社内体 制の整備 タイ語 ベトナム語 マレーシア語 オランダ フラマン 語 ポーランド語 中国語 繁体字 中国語 簡体字 韓国語 インドネシア語 フィリピノ語 クメール語 ベンガル語 行動規範 41 サステナビリティレポート 2014

従業員へのコンプライアンス教育 では 行動規範 の周知徹底のために 教育 会的なテーマとなっているSNS利用時のマナーや注意点について 研修の実施 ポスターの掲示 社内イントラネットを使ったメッセー 各種研修や勉強会において問題事例の紹介やリスクの説明などを ジ発信などを行っています 行い 啓発活動を推進しています 味の素 株 では情報セキュリティを2013年度の重点コンプライア ンステーマに設定し 情報セキュリティ点検シート を全職場に配 布し 各職場での管理状況の確認および注意喚起を行いました さ らに 情報セキュリティに関する法令等および社内ルールの啓発に ついては 国内グループ各社のラインマネージャーを対象とした情報 セキュリティの研修を計6回開催し 289名が受講したほか 最近 社 パソコンの起動時に立ち上がる 行動規範 啓発画面 行動規範 推進のための 啓発ポスター 日本語版 各社におけるAjinomoto Group Principles AGP の教育 普及活動 ❶ 社内広報 タイ味の素社 ベトナム味の素社 社 内 報 の2012年10-11月 号 から 独自のAGPポスターを作成し 2013年4-5月号まで4回シリーズ で 社内の浸透を図っています AGP 行動規範 のページを設け 行動規範の解説を掲載しました 行動規範のイメージキャラクターをつ くって ポスターなどに使用しています イメージキャラクターを使用した ポスター ❷ 訓練 教育 味の素 株 および日本国内のグループ各社 インドネシア味の素社 2カ月に1 回 日本国内のグループ各社のラインマネージャーを 2012年 2013年 日本で実施する新任基幹職研修のカリキュ 対象としたコンプライアンス研修を実施しており 年間で約300名 ラムに AGP を盛り込み 味の素 株 企業行動委員会事務局 が参加しています の総務 リスク管理部からレクチャーを受けました 味の素 中国 社 上海味の素調味料社 味の素 株 企業行動委員会作成のケーススタディを中国語に 翻訳して活用しています FDグリーン社 AGP/コンプライアンスに関するクイズを作成し 従業員の理解 度向上に使用しています タイ味の素社 独自にシナリオを作成したケーススタ ディを 昼休みに社内放送で流す ジング ル を実施しています また 2013年3月 に日本の 企業行動委員会 事務局の 支援のもと マネージャー層を対象とした ワークショップ型のコンプライアンス研修 を実施しました 以降 コンプライアンス 研修を展開しています サステナビリティレポート 2014 42

企業行動委員会によるコンプライアンス活動 味の素 株 企業行動委員会は 行動規範 以 プ各社独自の企業行動委員会を設置し 取り組みを推進しています 下 行動規範 の周知徹底と 行動規範 に則った企業活動が行わ 海外のグループ会社についても主要な法人を中心に独自の企業行 れているかをチェックする組織として 1997年5月に設立され コンプ 動委員会を設置し 行動規範 を周知徹底する活動を推進してい ライアンス活動推進の中核として活動しています また 主要なグルー ます 企業行動委員会の役割 事務局 総務 リスク管理部 リスクマネジメント委員会事務局と兼務 報告 指示 味の素 株 経営会議 味の素 グループ各社 企業行動委員会 窓口 企業行動委員会事務局 ミッション 構成 ❶ 行動規範の周知徹底 ❷ 経営活動のチェック ❸ 問題のある事案への対応 ❹ 法律改正の動向把握と対応 委員長 取締役専務執行役員 委員 16 名 労組代表1名含む 監査役1名オブザーバー参加 開催 3カ月に一度 1997年 5月設立 味の素 株 各事業所 窓口 総務人事担当部門 ホットライン 行動規範 職場検討会 味の素 株 では1998年より 企業行動委員会の委員が各職場 Ajinomoto Group Principles AGP に 関する意識調査アンケート AGPアンケート に出向き 職場でのコンプライアンスに関する課題提起を直接従業 味の素 株 および国内グループ会社では 毎年11月に無記名方 員から聞く場として 行動規範 職場検討会 以 式の AGPアンケート を実施し AGP に関する理解度 実践度の 下 職場検討会 を毎年開催しています 2013年度は計30回開催し モニタリングおよび職場でのコンプライアンス上の課題についての確 323名が参加しました 職場検討会で問題提起されたテーマのうち 認を行っています この内容は企業行動委員会にて報告するとともに 全社レベルで取り組むべきものについては 企業行動委員会で議 イントラネットにおいて全従業員が閲覧できるようになっています 論し具体的な活動に反映しています 職場検討会の内容はイントラ ネットに掲載し 全従業員が確認できるようになっています 国内グループ会社においても 従業員の声を直接聞くための職場 検討会が開催されています 内部通報制度 ホットライン および ハラスメントに関する相談窓口の設置 味の素 株 および主要国内グループ会社では ホットライン を 内部通報制度の柱として設け 電話 eメール FAX 手紙など複数 の経路で グループ会社の社員を含め幅広く通報や相談を受け付け ています 通報や相談を行った人のプライバシーを遵守し 通報など を行ったことにより不利益を被ることがないよう社内規程で定めると ともに イントラネットやポスターにおいても周知を図っています また 味の素 株 および一部の国内グループ会社では ハラスメ ントの相談窓口として社内に担当者を配置するとともに 社外にも 専用の窓口を設置しています これらは イントラネットおよび利用 方法を記載したカードを配布することで周知を図っています 参照 43 サステナビリティレポート 2014 P55 人権 従業員に対する人権教育 啓発活動

各社におけるコンプライアンス推進体制 ブラジル味の素社職責で任命されたメンバーで構成されるAGP 全国委員会と 各事業所の従業員による 2 年に1 度の選挙で選出された委員と職責で任命された委員長からなる AGPローカル委員会があります AGP 全国委員会は3カ月に 1 回開催され AGPローカル委員会は毎月開催されます ペルー味の素社職責によって任命された 5 名の委員で AGP 委員会が構成されます 委員長は5 名の中で持ち回り制となっており 毎月委員会が開催されています タイ味の素社取締役および各工場等の事業所長で構成され 方針等を審議する 企業行動規範委員会 と 実務を実行する現地スタッフによって構成される 企業行動小委員会 が設置されています 委員会の開催は3カ月に 1 度 小委員会は毎月開催されます ベトナム味の素社副社長を委員長に 15 名の役員および事業所長によって構成される 行動規範実施に関するコンプライアンス委員会 が設置されています 委員会の開催は 3カ月に 1 度です 海外関係会社における内部通報制度 ブラジル味の素社 各事業所に AGPボックス を設置し 各事業所で選出された AGPローカル委員会メンバーによって毎週通報案件が回収されます 職責で任命される AGPローカル委員会委員長による恣意的な取り扱いができないよう 通報案件の回収は厳密な手続きに則って行われます 回収された案件は 毎月開催される AGPローカル 委員会で議論され 必要に応じて事業所経営層に改善事項の協議に付されます また 全社的な影響を持つ案件は 3カ月に 1 度開催される AGP 全社委員会に上げられ対応を協議 案件に対する AGP 委員会の回答および対応結果は 掲示板に張り出されます 参照 P55 人権 : 従業員に対する人権教育 啓発活動 サステナビリティレポート 2 014 44

情報セキュリティの徹底 では 情報の取り扱いを適正に行うため ルール を定めてこれを周知し 取扱状況を点検し 業務改善につなげる 情報セキュリティのPDCAサイクルを運用しています セキュリティ点検 毎年定期的に全職場セキュリティ点検を実施しています 主な点 検項目はIT機器や機密情報 個人情報の管理状況など 情報取扱 の基本的事項です 2013年9月には国内外のWeb 新たなガイドラインの策定 サイトの管理状況について総点検しました のセキュリティルールとして2004年4月に 味の素グ ループ情報セキュリティポリシー 情報取扱規程 を制定しましたが 新たなリスクへの対応 昨今 急速に進化するIT技術に対応し 2013年度は 外部クラウド利 IT技術の進化に伴い想定される新たなリスクへの対応に着手 用ガイドライン および スマートデバイスガイドライン の策定作業を しています 2013年度には 不正通信や不正ソフトの検知といった 進めました これらガイドラインは 2014年度中に制定予定です 技術施策のほか セキュリティ情報収集 周知を迅速にするための セキュリティ問い合わせデスク設置を実施しました セキュリティ教育 セキュリティ教育として新人 管理者向けに集合教育を実施していま す これに加えて 職種別のeラーニングコースを作成し 実施しています 参照 P113 消費者課題 お客様情報 個人情報取り扱いの徹底 リンク のセキュリティポリシー http://www.ajinomoto.com/jp/aboutus/vision/securitypolicy/ CSRマネジメント のCSRは 企業活動を通じて 理念 を実現することだと考えています 創業100周年を迎えた2009年 この理念に いのちのために働く の文言を加えて明記しました 地球上のすべての生き物の いのち への貢献を改めて宣言し この理念実現に向けてグループ一丸となって取り組みを進めています CSR 推進体制 味の素 株 では グループ全体のC SR活動を推進する専任 45 また 事業を通じてサステナビリティに貢献するにあたって 組織としてCSR部を設置し CSR主要部門の総務 リスク管理部 行動規範 やISO 9001 ISO 14001などのマネ 人事部 品質保証部 環境 安全部 研究開発企画部 グループ ジメントシステムを活用してそのプロセスの適正化を確保してきま 調達センターと連携をとりながら推進しています 国内主要グルー したが 現在のグローバル社会が求めるレベルに対応できている プ会社のCSR担当者とは連絡会を定期的に開催し 東日本大震 かを確認するために 2012年度にはISO 26000を活用して 私た 災の復興支援活動でのグループ連携をはじめとして よりグルー ちの取り組み状況の把握と課題の整理を行いました 今後は 既 プ一体となってCSR活動を推進できるように取り組んでいます 存のマネジメントシステムをベースとしつつ ISO 26000の提起す 主要海外法人のCSR担当者とも適宜連携し 取り組みを進めて る社会課題に対して 企業として考慮すべき内容を関係部門と検 います 討しながら 補完的にISO 26000の活用を進めていきます サステナビリティレポート 2014