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高浜発電所 4 号機第 20 回定期検査の概要 1. 燃料集合体の取替え 燃料集合体全数 157 体のうち 89 体を取り替えました 今回装荷した新燃 料集合体は 68 体 ( うち 4 体は MOX 燃料 ) です 高浜 4 号機は 再稼働禁止の仮処分命令決定後 平成 28 年 8 月 17 日から 19 日にかけて原子炉から燃料を取り出した 今回の起動にあたり この取り出した燃料を再装荷している 2. 次回定期検査の予定 平成 30 年夏頃 3. 定期検査中に発生した安全協定に基づく異常事象 (1) 管理区域内における水漏れについて ( 図 -1 参照 ) 平成 28 年 2 月 20 日 15 時 42 分頃 1 次冷却材系統の昇温に向け 化学体積制御系統の水をほう素熱再生系統に通水したところ 一次系床ドレン注意 警報が発信しました このため 現場を確認したところ 原子炉補助建屋の脱塩塔室前の床面に水溜まりを確認しました 原因は B- 冷却材脱塩塔の入口側弁の一部のボルトに適正な締付トルクがかかっていなかったことから 通水操作による系統の圧力の一時的な上昇に伴い 当該弁から漏えいが発生したものと推定しました 対策として 当該弁のダイヤフラムシートを新品に取替えるとともに 一次冷却材が流れる系統の同種の弁 ( 弁駆動軸が水平方向の弁 ) が適正に締付けられていることを確認しました また 圧力変動の影響が少なくなるよう 化学体積制御系統の抽出水の圧力が低い状態でほう素熱再生系統に通水することとし 運転操作所則に反映しました なお 本事象による周辺環境への影響はありませんでした [ 平成 28 年 2 月 20 日 22 日 25 日お知らせ済み ] (2) 発電機自動停止に伴う原子炉自動停止について ( 図 -2 参照 ) 平成 28 年 2 月 29 日 14 時 01 分 26 秒 並列操作を実施したところ 発電機が自動停止し 主変 発電機内部故障 の警報が発信し 14 時 01 分 27 秒 タービンおよび原子炉が自動停止しました 現地リレー盤において 当該警報の発信要素の動作リレーを確認したところ 主変圧器の故障を示す検出回路が動作していました 調査の結果 並列操作時において 今回の定期検査で交換したリレーの代 替として 当該リレーを 主変圧器を流れる電流の差を検知する運用から 系

統全体に流れる電流を検知する運用に変更していました その際 発電機と送電系統の位相差により生じる瞬間的な潮流の影響を考慮した動作設定値としていなかったため 当該リレーが並列時に発生した送電系統側から発電機側への潮流を検知し 動作したものと推定しました 対策として 当該リレーを主変圧器の定格以上の電流が系統に流れないことを監視する運用とし 設定値を変更します [ 平成 28 年 2 月 29 日 3 月 1 日 9 日お知らせ済み ]

図 -1 管理区域内における水漏れについて 発生箇所 原子炉補助建屋脱塩塔室前 位置図 原子炉格納容器 格納容器内 RCS C ルーフ 低温側 格納容器外 化学体積制御系統 冷却材脱塩塔 A 冷却材脱塩塔 B 水が付着していた弁 漏れた弁 逆洗ライン 2 ほう素熱再生系統 1 切替操作 1 閉 開 2 開 閉 ほう酸回収装置 化学体積制御系統原子炉冷却系統から 1 次冷却材の一部を抽出し浄化した後 保有水量やほう素濃度等を調整して 原子炉冷却系統に 1 次冷却材を充てんする系統 ほう素熱再生系統イオン交換により ほう素濃度の調整を行う系統 RCS B ルーフ 低温側 RCS 一次冷却材系統 充てん / 高圧注入ポンプ 化学体積制御タンク ほう酸タンク 一次系補給水タンク 現場の状況 平面図 ドレンポット 調査結果 ボンネット ボンネットボルト ナット 入口側 ダイヤフラムシート ハンドル 約 11m 脱塩塔 A 原因 現場が狭隘な場所でボルトの一部に適正なトルクがかからなかった 約 1.5m 撮影方向 弁 ハンドル 出口側 < 弁の仕様 > 大きさ 3 インチ ステンレス製 最高使用圧力 2.1MPa ハンドル 約 1m 当該弁 水位検知器 ( 今回警報を発信したもの ) A から見た図 入口側 2 1 出口側 規定のトルクで増締めした際の締まり量 1 30 2 30 ドレンポット 15 リットル 3 48 床面 8 リットル 4 3 4 72 補助建屋サンプへ 11 リットル

並列操作時 図 -2 発電機自動停止に伴う原子炉自動停止について 1 リレー (G87) 定期検査において取替えを実施 発電機 5% 出力にて健全性確認後に使用予定 G87 並列 ( 開閉器 入 ) 所内機器 所内変圧器 3 並列時の送電系統と発電機の電力の位相差により 瞬間的に 送電線側から発電機側に主変圧器の定格電流の約 35% の電流 (369A) が流れた 発電機開閉器主変圧器特高開閉所送電線側 同期検定器送電系統との位相差 10 以内で並列可能 ( インターロック ) M87B 2 リレー (M87B) G87 の代替として使用 動作設定として 主変圧器の定格電流 (1054A) の 30%(316A) とした 位相差 6 ~8 ( 今回の並列のタイミング ) 発電機側 MG87A 送電側 原因 (1)G87 の取替に伴い M87B を暫定運用する検討を行った際に 過渡的な電流変化を想定した設定値となっていなかった (2) メーカに工事を発注した際に M87B の設定値について 過渡的な電流変化を踏まえた影響評価を行うよう要求していなかった 対策 並列時に発生する過渡的な電流値の変化( 位相差 ±10 以内における電流増加 ) を考慮し 並列時のM87B の暫定的な設定値を90% にする メーカーに対して過渡的変化時を含めた定量的な電流評価を義務付けるよう 調達要求に明記した 今回の発電機 主変圧器保護リレー盤取替工事関係者に対して 過渡的変化時の潮流 に関する教育を実施するとともに メーカーで実施する対策の実施状況を確認した (*: 電力系統内の電力の流れ ) 100%(1054A) 定格電流 対策前 対策後 動作域 100%(1054A) 定格電流 90%(949A) < 設定値 30% の根拠 > 主変圧器本体の入口側電流と出口側電流の差分を検知するために設定していたが 今回は一時的に過電流リレーとして使用 ( 設定値は 30% のまま使用 ) 並列時に流れた一時的な電流 35%(369A) 30%(316A) 0%(0A) 動作域 機器の故障の影響が送電系統側へ拡大することを防ぐため 定格電流の 100% 以下で 検出計器の誤差等を考慮し設定 0%(0A) 同種事象の再発防止に向けた取り組み 前回停止以降 今回の定期検査までに実施した全ての工事 ( 約 1800 件 ) のうち 設定値の変更等を行ったもの (47 件 ) に対し 保護リレー 水位計 警報の設定値等の妥当性を再検証した 最終のヒートアップ ( 一次冷却材系統の昇温 昇圧 ) 開始以降に暫定的な運用を行うものについて プラントの過渡変化に対応できることを確認していく

高浜発電所 4 号機第 20 回定期検査の作業工程 ( 別紙 ) ( 平成 29 年 5 月 16 日現在 ) 平成 23 年 7 月 平成 23 年 8 月 平成 23 年 9 月 平成 23 年 10 月 ~ 平成 27 年 12 月 平成 28 年 1 月 平成 28 年 2 月 平成 28 年 3 月 平成 28 年 4 月 ~ 平成 29 年 2 月 平成 29 年 3 月 平成 29 年 4 月 ~ 平成 29 年 6 月 大津地裁の 高浜発電所 3 4 号機再稼動禁止仮処分命令 により停止 3/9 3/28 解列 (7/21) 福島第一原子力発電所事故を踏まえた 安全対策対応および新規制基準対応 並列時発電機トリップ (2/29) 並列時 (5/22 予定 ) 原子炉容器供用期間中検査 1 次冷却材系統降温 1 次系弁 ポンプ点検 原子炉容器組立 原子炉容器組立 原子炉容器開放燃料取出 600 系ニッケル基合金管台予防保全対策工事 燃料装荷 非常用ディーゼル発電機検査 起動試験 燃料装荷 非常用ディーゼル発電機検査 起動試験 総合負荷性能検査 主要工 蒸気発生器過流探傷検査 原子炉冷却系統設備小口径配管他取替工事 1 次冷却材系統漏えい検査 起動前弁点検 燃料取出し (H28.8/17~8/19) 停止時点検 ( 第 5 回 ) 1 次冷却材系統漏えい検査 起動前弁点検 程 1 次系強加工曲げ配管取替工事 1 次冷却材ポンプ保護リレーフェイルセーフ化改造工事 制御棒駆動装置制御盤他取替工事 注 : 黒塗りは実績を示す 定期検査の長期化に伴い 停止中においても使用している機器等について 概ね 1 年に 1 回 健全性確保のために実施する点検 ( 内容 ) 非常用ディーゼル発電機の分解点検および外観点検 海水ポンプの分解点検 放射線監視装置の校正等 ( 期間 ) 第 1 回停止時点検 (H24/5/28~8/31) 第 2 回停止時点検 (H25/1/8~9/10) 第 3 回停止時点検 (H26/6/4~12/26) 第 4 回停止時点検 (H27/6/5~H28/1/31) 第 5 停止時点検 (H28/10/17~H29/1/7)