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別紙1:第一種特定製品の種類

第一種特定製品の管理者が取り組むべき措置について フロン類の漏えい防止対策が必要です 第一種特定製品とは 1 業務用のエアコンディショナー 1 及び 2 業務用の冷蔵機器及び冷凍機器であ って 冷媒としてフロン類が使用されているもの 管理者とは原則として 当該製品の所有権を有する者 ( 所有者 )

第一種特定製品をお持ちの方へフロン排出抑制法に関するお知らせ 秋田県生活環境部環境管理課大気 水質班 第一種特定製品とは 1 業務用のエアコン 1 及び 2 業務用の冷蔵機器及び冷凍機器であって 冷媒としてフ ロン類が使用されているもの 業務用のエアコン パッケージエアコン ビル空調用ターボ冷凍機

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業務用のエアコンや冷凍 冷蔵庫を使用されている皆様へ 平成 27 年 4 月よりフロン排出抑制法が施行され 新たにフロン類使用機器の管理方法に関する基準の遵守が必要となります 高い温室効果を持つフロン類 (HFC 等 ) の排出量が冷凍空調機器の冷媒用途を中心に 今後増加していくと見込まれていること

岐阜県 ( 県主催説明会等での質問 ) フロン排出抑制法 Q&A No. 大分類小分類質問回答 1 全般法対象機器 第一種特定製品とは具体的にどのような製品か ( 真空脱脂洗浄機は第一種特定製品となるのか 工場で使用するドライヤーは第一種特定製品になるのか等 ) 国 Q&A No.1 業務用のエアコ

別紙 十分な知見を有する者について 1. 定期点検について専門点検 ( 簡易点検により 漏えい又は故障等を確認した場合に 可能な限り速やかに実施することとされている ) 及び定期点検については フロン類の性状及び取扱いの方法並びにエアコンディショナー 冷蔵機器及び冷凍機器の構造並びに運転方法について

フロン類充塡回収業者

別紙 フロン排出抑制法に基づく平成 28 年度のフロン類の再生量等及び破壊量等の集計結果について 環境省 1. 再生量等の集計結果 (1) 再生量フロン排出抑制法に基づき第一種フロン類再生業者から報告のあった平成 28 年度におけるフロン類の再生量の合計は約 1,248 トンであり 平成 27 年度

(公表用)150114_10h30_フロン排出抑制法Q&A集(第1版)

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PowerPoint プレゼンテーション

H1

フロン回収・破壊法の改正内容等について

もくじ Ⅰ. フロン対策の必要性 Ⅱ. フロン排出抑制法の概要 1

Microsoft PowerPoint 改正法の概要(FULL)

Microsoft PowerPoint - (別紙1・表示なし)フロン排出抑制法の概要

150415_フロン排出抑制法Q&A集(第2版)【溶け込み】

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もくじ Ⅰ. フロン対策の必要性 Ⅱ. フロン排出抑制法について Ⅲ. 注意喚起 1

別紙 1 フロン排出抑制法の概要 ~ 改正法に基づき必要な取組 ~ 2015 年 1 月環境省 経済産業省

フロン類充塡回収業者

Taro-フロン排出抑制法施行令

目次 1 フロン排出抑制法の概要 3 コマ 2 管理者への立入検査等 7 3 東京都のフロン対策 24 2

ガスヒートポンプエアコン メンテナンス契約のおすすめ|2018年11月

オゾン層の保護、地球温暖化防止のため

資料1 最終版

平成○○年○○月○○日

6 全般法対象機器 自社で試作した機器を 社内にて試験用途のみに使用している場合 当該機器は 第一種特定製品 に該当するか 業務用として製造 販売された機器ではないため 第一種特定製品 には該当しません ただし 試験実施期間の途中で 当該製品が市販された場合には 市販のタイミングをもって フロン排出

代代替( ノンフロン低 GWP 化 ) フロン類とは何か? フロン類とは何か フルオロカーボン ( フッ素と炭素の化合物 ) の総称であり CFC( クロロフルオロカーボン ) HCFC( ハイドロクロロフルオロカーボン ) HFC( ハイドロフルオロカーボン ) をフロン排出抑制法ではフロン類と呼

6 全般法対象機器 自社で試作した機器を 社内にて試験用途のみに使用している場合 当該機器は 第一種特定製品 に該当するか 業務用として製造 販売された機器ではないため 第一種特定製品 には該当しません ただし 試験実施期間の途中で 当該製品が市販された場合には 市販のタイミングをもって フロン排出

フロン排出抑制法に係る 知識等の習得を伴う講習の確認申請要領 平成 29 年 2 月 13 日 公表 環境省地球環境局地球温暖化対策課フロン対策室 経済産業省製造産業局化学物質管理課オゾン層保護等推進室

項目 コンプレッサに関する下記 4 つの法令についてご紹介します 騒音規制法 振動規制法 第二種圧力容器 フロン排出抑制法 水質汚濁防止法 下水道法 Corporation, Inc. All rights reserved 2

フロン類製造業者等の フロン類の使用合理化の状況

フロン回収・破壊法第一種特定製品のフロン回収に関する運用の手引き第3版(平成18 年度改正対応)

資料2 フロン類等対策の現状と課題及び今後の方向性について(案)

( 考慮すべき視点 ) 内管について 都市ガスでは需要家の所有資産であるがガス事業者に技術基準適合維持義務を課しており 所有資産と保安責任区分とは一致していない LPガスでは 一般にガスメータの出口より先の消費設備までが需要家の資産であり 資産区分と保安責任区分が一致している 欧米ではガスメータを境

資料4  道路運送車両法改正後(平成17年1月以降)の処理状況

第二種冷媒フロン類取扱技術者講習

様式 10( 表 ) 第一種 一般社団法人日本冷凍空調設備工業連合会殿 業務用冷凍空調機器 第一種冷媒フロン類取扱技術者更新講習 更新申請書 標記講習を受講したいので 関係書類を添えて下記のとおり申し込みます 冷媒フロン類取扱技術者証の有無 有 無 技術者証の有無にチェックを入れる 技術者証を紛失し

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板橋区環境マネジメント関係文書文書番号 ページ 1/7 1 目的エアコンや冷蔵庫等の冷媒として使用されているフロン類 ( フルオロカーボン ) は オゾン層を破壊する物質として モントリオール議定書やオゾン層保護法により 生産量の段階的な削減などが行われてきた その後 特定家庭用機器再商

モントリオール議定書キガリ改正の内容 2009 年以降 地球温暖化対策の観点から モントリオール議定書に代替フロンを追加するという議論が行われてきたが 2016 年 10 月にルワンダ キガリで開催された MOP28( 第 28 回締約国会合 ) で 代替フロン (HFC) を新たに議定書の規制対象

4 推進体制別途添付いたします 5 公表の方法等 ホームページアドレス 閲覧場所 窓口で閲覧 所在地 冊 子 閲覧可能時間 冊子名 入手方法 その他

資料2_【愛知県】_国のフロン講習会PPT

改正前のオゾン層保護法の概要 オゾン層破壊効果のあるフロンの生産量 消費量の削減義務を課した オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書 の国内担保措置として オゾン層保護法 に基づき 特定フロン の製造 輸入を規制し オゾン層破壊効果のない 代替フロン への転換を図ってきた モントリオール

のと定めています ( 該当する事業者を 特定漏えい者 といいます ) 対象となるフロン類は CFC(R11 R12 等 ) HCFC(R22 等 ) HFC(R404A R407C 等 ) であり 一部の冷凍機等に用いられるアンモニア (R717) 二酸化炭素(R744) 炭化水素(R600 等 )

第1種フロン類回収業登録手引き

( 社 ) 日本冷凍空調設備工業連合会 ( 以下日設連と略 ) では, 不活性フルオロカーボンを冷媒とする業務用冷凍空調機器の使用時漏えいを削減するため, 以下の規程並びにガイドラインを制定した ( 制定日時 : 平成 22 年 10 月 1 日 ) (1) 業務用冷凍空調機器フルオロカーボン漏えい

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参考資料1-1 フロン類等対策の現状と課題及び今後の方向性について(中間整理)

1 いるいかんそうき私たちの家にあるエアコン 衣類乾燥機 自動車 スプレーなどにはフロンが使われています どのような種類のフロンが使われているか見てみましょう 以前は冷蔵庫にもフロンが使われていましたが ほとんどがノンフロンになりました 他の製品もノンフロン化を進めましょう エアコン カーエアコン

スライド 1

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Microsoft Word - 【案1】登録認証機関立入要領改正通知(Ver )

特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律(オゾン層保護法)の一部改正法律案の概要

目次 Ⅰ. すべての機器ユーザーの皆様へ 1. 背景 2 2. 簡易点検 について 2 3. 手引きの内容 3 4. ショーケース 業務用冷凍冷蔵庫例 4 5. 別置型と一体 ( 内蔵 ) 型との違い 5 Ⅱ. 簡易点検 ( 漏えいチェック ) の方法 1. 冷凍冷蔵ショーケース 業務用冷凍冷蔵庫

資料 4 平成 26 年報告書に提言された取組のうち 回収率目標達成アクションプラン以外の取組状況について 平成 29 年 12 月 4 日 経 済 産 業 省 環 境 省

1 法の目的

ください 5 画像の保存 取扱い防犯カメラの画像が外部に漏れることのないよう 一定のルールに基づき慎重な管理を行ってください (1) 取扱担当者の指定防犯カメラの設置者は 必要と認める場合は 防犯カメラ モニター 録画装置等の操作を行う取扱担当者を指定してください この場合 管理責任者及び取扱担当者

はじめに 本マニュアルは フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律 ( 以下 フロン排出抑制法 といいます ) に基づく フロン類算定漏えい量報告 公表制度 について 各事業者が報告対象かどうかを判定し フロン類漏えい量を算定 報告するために必要な事項を解説するものです 主に本制度の報告対

もくじ 1. 我が国のフロン類対策 排出の現状 と国際的な動き 2. 改正フロン法の概要 ( フロン類製造業者 冷凍空調機器等 製造業者関係 ) 1

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の概要 目的国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため 遺伝子組換え生物等の使用等の規制に関する措置を講ずることにより 生物多様性条約カルタヘナ議定書 ( 略称 ) 等の的確かつ円滑な実施を確保 主務大臣による基本的事項の公表 遺

高圧ガス(第580号),P50-56

食品衛生の窓

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有資格者一覧表 ( 全 107 種類 ) 資格名称技術 ( 専門 ) 部門二次試験の選択科目資格名称技術 ( 専門 ) 部門二次試験の選択科目 測量士 河川砂防及び海岸 海洋 測量士補 港湾及び空港 1 級建築士 電力土木 2 級建築士 道路 構造設計 1 級建築士 鉄道 設備設計 1 級建築士 上

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目次 2 級管工事施工管理技術検定学科試験の合格発表まで 2 2 級管工事施工管理技術検定学科試験 はじめに 2 級管工事施工管理技術検定は 建設業法第 27 条に基づき 管工事に従事する施工管理技術者の向上 技術水準の確保を図ることを目的とした国家試験で 同法第 27 条 2 に基づく国土交通大臣

町田市土砂等による土地の埋立て等の規制に関する条例

昇降機の状況等 ( 第二面 ) 1. 昇降機に係る確認済証交付年月日等 イ. 確認済証交付年月日 昭和 平成年月日第号 ロ. 確認済証交付者 建築主事 指定確認検査機関 ( ) ハ. 検査済証交付年月日 昭和 平成年月日第号 ニ. 検査済証交付者 建築主事 指定確認検査機関 ( ) 2. 検査日等

「犯罪被害者等の安全・安心の確保」への取組状況及び今後の方針

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目次 資料 1 フロン排出抑制法の概要... 1 資料 2 フロン類漏えい量の算定 報告方法について 資料 3 フロン類漏えい防止対策と省エネ対策のポイント 資料 4 管理者の冷媒フロン類排出抑制の取組み状況 参考資料 1 報告書作成支援ツール (v2.2) につ

特定個人情報の取扱いの対応について

地球温暖化対策計画書

個人情報保護規定

消防法 ( 抄 ) ( 昭和 23 年 7 月 24 日法律第 186 号 ) 最終改正 : 平成 27 年 9 月 11 日法律第 66 号 第 17 条 ( 消防用設備等の設置 維持と特殊消防用設備等の適用除外 ) 学校 病院 工場 事業場 興行場 百貨店 旅館 飲食店 地下街 複合用途防火対象

Q5: 点検で不合格になった場合は? A5: 点検で不合格になった容器弁は 新品の容器弁に更新する必要があります Q6: 点検ではなく更新することはできるの? A6: 更新することはできます 更新した場合は 容器弁の安全性 の点検は必要ありません 劣化の著しいものや当工業会が交換を推奨する期間 (1

お知らせ

湯河原町訓令第  号

14個人情報の取扱いに関する規程

住宅の省エネエネ改修改修に伴う固定資産税固定資産税の減額制度減額制度について 平成 20 年 1 月 1 日以前に建てられた住宅 ( 賃貸住宅を除く ) について 平成 20 年 4 月 1 日から平成 32 年 3 月 31 日までの間に 一定の要件を満たす省エネ改修工事を行った場合 120 m2

既存の高越ガス設備の耐震性向上対策について

防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン

調査の目的 全国の自動はかりの設置 使用状況等の実態把握 この度の計量制度見直しにより 平成 年 月より順次 取引又は証明に使用される自動はかりを検定の対象とすることとなった 検定システムを構築するには これらの 自動はかり の全国的な設置状況の実態を把握し 検定に必要なリソースを検討するため 全国

平成22年度

特定個人情報の取扱いに関する管理規程 ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 特定個人情報の漏えい 滅失及び毀損の防止その他の適切な管理のための措置を講ずるに当たり遵守すべき行為及び判断等の基準その他必要な事項を定めるものとする ( 定義 ) 第 2 条 この規定における用語の意義は 江戸川区個人情報保

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Microsoft Word - hikitori-kisaire2407.doc


帳簿一覧 フローチャート 品質の確保に関するフローチャート 苦情処理フローチャート 不具合及び回収に関するフローチャート 設置管理医療機器の取扱に関するフローチャート 記録書式 管理者の継続的研修受講状況記録票 品質等点検表 苦情処理記録票 不具合等に関する報告書 回収処理記録票 教育訓練実施記録票

土木工事に係る設計 調査等業務委託における管理技術者及び照査技術者等の資格要件 別紙 2 1. 管理技術者 照査技術者の資格要件 業務の種類管理技術者照査技術者 設計業務 技術士法 ( 昭和 58 年法律第 25 号 ) 第 2 条に規定する技術士 [ 総合技術 監理部門 ( 業務に該当する選択科目

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( お知らせ ) 家電メーカー各社による家電リサイクル実績の公表について 参考資料 4 平成 19 年 6 月 12 日 ( 火 ) 環境省大臣官房廃棄物 リサイクル対策部企画課リサイクル推進室直通 : 代表 : 室長補佐 : 相澤寛史 ( 内線

個人情報の保護に関する規程(案)

業界で躍進する 工事現場 の 要 登録基幹 技能者 登録基幹技能者制度推進協議会 一財 建設業振興基金

キガリ改正への対応に関する基本的な視点 我が国は従来より地球温暖化対策を重要な課題と捉えて パリ協定等を含めた国際協調的な枠組みに積極的に貢献し取り組んでいるという現状を踏まえ 2019 年 1 月の発効 ( 見込み ) 時までにキガリ改正を確実に遵守するための国内制度を整備することは必須である 執

Transcription:

フロン排出抑制法の概要について ~ 管理者 ( ユーザーなど ) に求められること ~ 2015 年 10 月日立アプライアンス株式会社 0

フロン排出抑制法の全体像 フロン類の製造から廃棄まで ライフサイクル全体を包括的な対策を実施するよう 平成 27 年 4 月 フロン回収 破壊法が改正施行されました GWP= 地球温暖化係数 フロンメーカー 再生品 再生品 低 G W P 1 フロン類の転換 再生利用による新規製造量等の削減 低 GWP 自然冷媒等 フロン類 製品メーカー CO 2 ショーケース ノンフロン断熱材 低 GWP エアコン ノンフロンダストブロワー 2 冷媒転換の促進 ( ノンフロン 低 GWP フロン製品への転換 ) 3 業務用機器の冷媒適正管理 ( 使用時漏えいの削減 ) ユーザー ( 回収率向上 ) 一部再生利用 5 再生行為の適正化 証明書による再生 / 破壊完了の確認 破壊 再生業者 充塡回収業者 ( 回収 ) 定期点検 不調時の修理 充塡回収業者 ( 充塡 ) 漏えい量算定 報告 4 充塡行為の適正化 破壊義務 1

管理者 ( ユーザーなど ) とは ( 管理者の定義 ) 業務用の冷凍空調機器の管理者とは わかりやすく言うと業務用の冷凍空調機器の所有者 ( その他 冷凍空調機器の使用等を管理する責任を負う者 ) となります 実際には機器の所有者と管理者が異なる場合などがあると思いますが その場合の管理者とはどうなるのでしょうか 所有及び管理の形態 ( 例 ) 自己所有 / 自己管理の製品 管理者 となる者 当該製品の所有権を有する者 自己所有でない場合 リース契約 レンタル契約 一般的にリースによる機器の保守 修繕の責務は 使用者側にあるとされているため 使用者が管理者にあたる場合が多いと考えられます 一般的にレンタルにおける物件の保守 修繕の責務は 所有者側にあるとされているため 所有者が管理者にあたる場合が多いと考えられます 自己所有でない場合 ( ビル 建物等に設置された製品で 入居者が管理しないもの等 ) 当該製品を所有 管理する者 ( ビル 建物等のオーナー ) 管理者には点検やフロンの漏えい量を報告する義務がありますので 管理責任の所在に問題が生じないように 事前に関係当事者間で 誰が管理者であるのか を明確にしておくことが必要です 2

管理者 ( ユーザーなど ) の役割について 管理者の管理意識を高め 業務用冷凍空調機器からの使用時漏えいを防止するため管理者の機器管理に係る 判断の基準 において 以下の事項が求められます 1 適切な場所への設置等 平常時の対応 2 機器の点検 漏えい発見時の対応 3 漏えい防止措置 修理しないままの充塡の原則禁止 機器の損傷等を防止するため 適切な場所への設置 設置する環境の維持保全 全ての第一種特定製品を対象とした簡易点検の実施 一定 の第一種特定製品について 専門知識を有する者による定期点検の実施 冷媒漏えいが確認された場合 やむを得ない場合を除き 可能な限り速やかに漏えい箇所の特定 必要な措置の実施 4 点検等の履歴の保存等 適切な機器管理を行うため 機器の点検 修理 冷媒の充塡 回収等の履歴を記録 保存 機器整備の際に 整備業者等の求めに応じて当該記録を開示すること 当該機器の圧縮機の用いられる電動機の定格出力が 7.5kW 以上の機器など 3

適切な設置と設置する環境の維持保全 機器の損傷等を防止するため 以下のとおり 適切な場所への設置 設置する環境の維持安全を図る必要があります 機器に損傷をもたらすような振動源を周囲に設置しないこと 機器の周囲に点検 修理のために必要な作業空間を確保すること 機器周辺の清掃を行うこと 4

管理者 ( ユーザーなど ) が取りくむべき事項 管理している第一種特定製品 ( 機器 ) の規模によって 次のように 機器の定期点検 点検の記録 記録の保存 等が順守事項となります 全ての第一種特定製品の管理者 一定規模以上の第一種特定製品の管理者 機器の点検点検の記録記録の保存漏えい量の報告 簡易定期点検 簡易定期点検 + 有資格者の定期点検 機器を廃棄するまで記録も保存 1 事業者 1,000t CO 2 以上漏えいの場合 第一種特定製品の種類エアコンディショナー 冷蔵機器及び冷凍機器にそれぞれ分類されている機器については 日本標準商品分類の大分類 6: 中分類 56 冷凍機 冷凍応用製品および装置を基本にして 以下のように分類されます 分類番号商品名分類番号商品名 (1) エアコンディショナー (2) 冷蔵機器及び冷凍機器 5612 コンデンシングユニット 5631 冷凍冷蔵庫 冷蔵庫及び冷凍庫 562119 自動車用エアコンディショナー ( 自動車リサイクル法の対象の製品を除く ) 道路運送車両法第 3 条に規定する小型自動車又は軽自動車であって 二輪車のもの ( 側車付きのものを含む ) 道路運送車両法第 3 条に規定する大型特殊自動車及び小型特殊自動車 被けん引車 5632 ショーケース ( 内蔵型ショーケース 別置型ショーケース ) 5633 5634 製氷機 飲料用冷水機及び氷菓子装置 ( 冷水機 ビール ソーダデイスペンサ ソフトアイスクリームフリーザ等 ) 5635 輸送用冷凍 冷蔵ユニット 5636 定置式冷凍 冷蔵ユニット 56371 冷凍冷蔵用リキッドチリングユニット ( 遠心冷凍機 スクリュー冷凍機等 ) 56212 鉄道車両用エアコンディショナー 56372 ユニットクーラー ( ブライン 直膨 ) 56213 航空機用エアコンディンョナー 5639 その他冷凍冷蔵格器 56219 その他輸送機械用エアコンディショナー 5641 ヒートポンブ式給湯器等 5622 ユニット型エアコンディショナー 5652 冷凍冷蔵装置 ( 倉庫用 凍結用 原乳用等 ) 5623 除湿機 5659 その他の冷凍機応用製品 562411 圧縮式空気調和用リキッドチリングユニット ( 違心式 容積圧縮式 ) 58111 飲料自動販売機 5629 その他の空気調和器 58112 食品自動販売機 5651 空気調和装置 ( クリーンルーム等 ) 84481 ワゴン ( 搬送車 ) 5

管理者 ( ユーザーなど ) に求められる点検について 全ての管理者は 日常的な温度点検や外観検査等 < 簡易定期点検 > を 一定規模以上の業務用機器 については専門家による冷媒漏えい検査 < 定期点検 > を行う必要があります 漏えいが確認された場合は 可能な限り速やかに冷媒漏えい箇所を特定し 原則 充塡回収業者に充塡を依頼する前に 漏えい防止のための修理等を義務づけられます 点検には 簡易定期点検 定期点検 の二種類があり 管理者に求められる点検の内容の詳細は 次のとおりとなります 点検種別対象機器と規模点検方法点検頻度 簡易定期点検 全ての第一種特定製品 目視確認 製品からの異音 製品外観の損傷 腐食 錆び 油にじみ 熱交換器の霜付き等 3 か月に 1 回以上 1 ( 季節ごとの運転切り替えなどを考慮した点検 ) 定期点検 エアコンディショナー 冷蔵機器及び冷凍機器 7.5~50kW ( ビル用マルチエアコン等 ) 有資格者による 50kW 以上 ( 中央方式エアコン等 7.5kW 以上 ( 冷凍冷蔵ユニット等 ) 1 間接法, 機器の運転状況などの記録などから判断等 2 直接法 発泡液で確認 蛍光剤で確認等 ( ア ) 3 年に 1 回以上 2 ( イ ) 年に 1 回以上 2 ( ウ ) 年に 1 回以上 2 1 3 か月に 1 回以上行うこととされているのは 季節ごとに運転に係る負荷に変動が生じるためです なお 稼働していない第一種特定製品についても 経年劣化等により 充塡されているフロン類が漏えいするおそれがあることから 当該期間においても 簡易点検を行う必要があります 2 フロン排出抑制法の施行時点 ( 平成 27 年 4 月 1 日 ) で既に設置されている第一種特定製品の第 1 回目の定期点検については ( イ ) と ( ウ ) については 平成 27 年 4 月 1 日から 1 年以内に ( ア ) については 3 年以内に実施することが必要です ただし 点検実施の期限の直前となる 施行から 1 年後 ( 平成 28 年 3 月頃 )(3 年後以内の機器の場合は 平成 30 年 3 月頃 ) には 多くの点検発注が行われることが想定されるため できるだけ早期に計画的に実施をお願いします 長期間運転を停止している第一種特定製品については 停止期間中の定期点検は不要だが 再度稼働する前には 事前に専門点検を実施することが望ましい 一定規模以上の業務用機器 とは管理する第一種特定製品の機器 3 の圧縮機に用いられる電動機の定格出力 4 が 7.5kW 以上の機器です 3 対象機器は ひとつの冷凍サイクルを構成する機器の圧縮機に用いられる電動機の定格出力により判断します 例えば ひとつの冷凍サイクルに 2 台の機器が使われている場合は 2 台の合計の定格出力で判断します 4 ガスヒートポンプを用いた第一種特定製品及びサブエンジン方式の輸送用冷凍冷蔵ユニットについては 圧縮機に用いられる電動機の定格出力 を 動力源となるエンジンの定格出力 に読み替えます 6

定期点検を実施する有資格者 ( 十分な知見を有する者 ) とは A. 冷媒フロン類取扱技術者 冷媒フロン類取扱技術者は 第一種と第二種が存在し 第一種は 一般社団法人日本冷凍空調設備工業連合会が 第二種は 一般財団法人日本冷媒 環境保全機構が認定する民間の資格で フロン排出抑制法の施行に合わせ 設置された資格である B. 一定の資格等を有し かつ 点検に必要となる知識等の習得を伴う講習を受講した者 一定の資格等としては 例えば 以下の 6 資格が挙げられる 冷凍空調技士 ( 日本冷凍空調学会 ) 高圧ガス製造保安責任者 : 冷凍機械 ( 高圧ガス保安協会 ) 上記保安責任者 ( 冷凍機械以外 ) であって 第一種特定製品の製造又は管理に関する業務に 5 年以上従事した者 冷凍空気調和機器施工技能士 ( 中央職業能力開発協会 ) 高圧ガス保安協会冷凍空調施設工事事業所の保安管理者 自動車電気装置整備士 ( 対象は 自動車に搭載された第一種特定製品に限る )( ただし 平成 20 年 3 月以降の国土交通省検定登録試験により当該資格を取得した者 又は平成 20 年 3 月以前に当該資格を取得し 各県電装品整備商工組合が主催するフロン回収に関する講習会を受講した者に限る ) C. 十分な実務経験を有し かつ 点検に必要となる知識等の習得を伴う講習を受講した者 十分な実務経験とは 例えば 日常の業務において 日常的に冷凍空調機器の整備や点検に 3 年以上携わってきた技術者であって これまで高圧ガス保安法やフロン回収 破壊法を順守し 違反したことがない技術者を指す 以上 A~C が考えられる 7

点検の記録と保存 点検の記録は 該当する機器ごとに必要となります 管理者 点検実施者 修理実施者 第一種フロン類充塡回収業者 の名称 氏名 点検を行った機器の設置場所および当該機器を特定するための情報 フロン類の初期充塡量 点検 故障時に係る修理の日時および内容 結果 充塡 回収の日時および充塡 回収したフロン類の種類 充塡量 回収量など 第一種フロン類充塡回収業者 法施行と同時に 従来の 第一種フロン類回収業者 は 次の業者登録の更新まで充塡行為が可能な 第一種フロン類充塡回収業者 にみなされます 記録の保存期間 当該機器の廃棄まで保存 8

点検記録簿の例 出典元 : 一般社団法人日本冷凍空調設備工業連合会 http://www.jarac.or.jp/kirokubo/index.html 漏えい点検整備記録簿 ( フロン排出抑制法対応 )Excel マクロ実行形式通常版 9

管理者 ( ユーザーなど ) による算定漏えい量報告 業務用冷凍空調機器の管理者によるフロン類の漏えい量の把握を通じた自主的な管理の適正化を促すため 一定量以上の漏えいを生じさせた場合 管理する機器からのフロン類の漏えい量を国に対して報告する必要があります 国に報告された情報は 整理した上で公表されます 充塡回収業者 証明冷書媒の充交塡付 A 事業所 B 事業所 =( 漏えい量 ) の報告 冷媒種ごとに充塡量 第一種特定製品の管理者 本社 ( 全事業所分を集計 ) 事業者として全国で一定量以上の漏えい量 (CO2 換算 ) がある場合 漏えい量報告対象 報告項目 事業者の名称 所在地 フロン類算定漏えい量 (CO2 換算 全国集計及び都道府県別集計 一定量以上漏えいした事業所 ) 等 毎年度報告 事業所管大臣 通知 環境 経済産業大臣 集計結都果道を府通県知別 の公表 都道府県 情報処理センター 当該センターを活用したデータ集計が可能 一定量未満の場合 複数の業種に該当する場合 該当する全ての事業所管大臣に同一内容を報告 漏えい量報告対象外 10

算定漏えい量報告の対象について 算定漏えい量報告の対象となる事業者は 漏えいによる環境影響及び報告に係る事務負担を考慮し 使用時漏えい量の過半数を占めることとなる 年間 1,000 CO2-t 以上の事業者 ( 特定漏えい者 ) が報告対象となります また 報告対象となる事業者の事業所であって 1 つの事業所からの算定漏えい量が 1,000 CO2-t 以上の事業所についても合わせて報告する必要があります 報告対象となる算定漏えい量の裾切り値 1,000 CO2-t/ 年 報告対象となることが想定される主な管理者の目安 代表的な事業規模から対象となりうる業態を示したものであって 所有する機器 事業規模 管理状況によっては対象となる場合もある 総合スーパー等の大型小売店舗( 床面積 10,000m2程度の店舗 ) を 6 店舗以上有する管理者 食品スーパー( 床面積 1,500m2程度の店舗 ) を8 店舗以上有する管理者 コンビニエンスストア( 床面積 200m2程度の店舗 ) を80 店舗以上有する管理者 飲食店( 床面積 600m2程度 ) を820 店舗以上有する管理者 商業ビル( 床面積 10,000m2程度のビル ) を28 棟以上有する管理者 食品加工工場( 床面積 300m2程度の工場 ) を20ヵ所以上有する管理者等 想定される報告数 約 2,000 事業者 想定される報告数は 今回の試算において国土交通省の法人建物統計等を用いて試算した結果から 統計データの制約から統計全体の母数となる建物保有法人数 ( 約 74 万法人 ) の半数程度になっていることを踏まえて拡大したもの 参考 冷媒種類 GWP 値 1000CO2-t R410A 2,090 約 479kg R404A 3,920 約 255kg R407C 1,770 約 565kg R32 675 約 1482kg 11

算定漏えい量の算定方法 第一種特定製品から漏えいしたフロン類の量は直接には把握ができないことから 算定漏えい量は第一種フロン類充塡回収業者が発行する充塡証明書及び回収証明書から算出することになります その際の具体的な算定漏えい量の算定方法は 以下のとおりです 算定漏えい量 (CO2-t) = Σ( 冷媒番号区分ごとの (( 充塡量 (kg)- 整備時回収量 (kg) ) GWP) 1,000) = 漏えい量 算定漏えい量報告 算定漏えい量 (CO2-t) 等 = 充塡証明書 充塡した冷媒種(R404A 等 ) 充塡量(kg) 等 ー 回収証明書 整備時回収した冷媒種 (R404A 等 ) 整備時回収量 (kg) 等 GWP 1,000 具体的な算定イメージ パターン 1: 整備時に回収を行う場合 機器に封入される全冷媒量 漏えい量 整備時回収量 充塡量 機器整備の際に 全量回収を行い 再充塡を行った場合 充塡量から整備時回収量を差し引いた量が 漏えい量 となる パターン 2: 充塡のみ行う場合 機器に封入される全冷媒量 漏えい量 充塡量 機器に充塡のみを行った場合 当該充塡量が 漏えい量 となる 冷媒番号区分ごとの充塡量 : 改正法第 37 条第 4 項の充塡証明書に記載された充塡量 ( 設置時に充塡した充塡量を除く ) 冷媒番号区分ごとの回収量 : 改正法第 39 条第 6 項の回収証明書に記載された回収量冷媒番号区分ごとの GWP: 環境大臣 経産大臣 事業所管大臣が告示等で定める値 (IPCC 第 4 次報告書の値とする予定 ) 算定にあたっては 管理者の全ての管理第一種特定製品について交付された充塡証明書及び回収証明書の値から算出する必要がある 12

情報処理センターの仕組み 充塡回収業者による充塡 回収証明書を 電子的に管理することで効率化 利便性向上等を図るため 情報処理センターを通じた登録により 各証明書の交付を不要としています 情報処理センターの仕組みを利用することで 都度発行される紙による証明書の内容について 電子的に集計することが可能となり 算定漏えい量報告のための集計が容易に行えます センターを通じて登録した場合 証明書の交付不要 全国で約 3 万事業所 事業所管大臣 通知 算定漏えい量報告 第一管種理特者定製品の 整備の発注 第一整種備特者定製品の 充塡量 回収量等の通知 充塡 回収の委託 整備を発注した第一種特定製品の管理者の氏名等の情報を通知 充塡回収業者 A 充塡量 回収量等の登録 第一種フロン類 充塡回収業者 B 第一種フロン類 充塡回収業者 C 第一種フロン類 経済産業大臣環境大臣 指定 監督等 情報処理センター 2015 年 1 月 30 日に 一般財団法人日本冷媒 環境保全機構 が 情報処理センター の指定法人として認可されました 13

管理者 ( ユーザーなど ) の判断の基準に対応するための準備 1 所有する機器をリスト化し 定期点検の対象となる機器を整理するとともに 点検 整備記録簿を整備すること 2 定期点検 簡易点検の実施スケジュールを計画的に検討すること 3 所有する機器の漏えい状況をあらかじめ確認すること また 会社ごと 事業所ごとに点検を誰が行うか 管理担当者を決めるなど 管理体制を準備することが重要です 14

罰則 ( 管理者 ( ユーザーなど ) 関係 ) 1) 1 年以下の懲役又は 50 万円以下の罰金 1 フロンのみだり放出 2) 50 万円以下の罰金 1 管理者の判断基準違反 2 行程管理票交付違反 3) 20 万円以下の罰金 1 管理の適正化の実施状況報告 の未報告 虚偽報告 2 立入検査の収去の拒否 妨げ 忌避 4) 10 万円以下の過料 1 算定漏えい量の未報告 虚偽報告 15

注意事項 機器の買い換え 冷媒の入れ替えなどを強制するものではありません 改正法は 機器の点検等を求めるものであって 使用する冷媒の入れ替え等を強制的に求めるものではありません HCFC 機器は 2020 年以降も使用可能 モントリオール議定書に基づきオゾン層破壊効果を有する HCFC(R22 など ) の生産等が 2019 年末をもって中止されますが HCFC 使用機器の使用の中止を求めるものではないので 2020 年以降も使用し続けることは可能です ただし 補充用冷媒の入手が困難になる可能性があるので 計画的な設備更新をご検討ください メーカー指定冷媒等以外への入れ替えの禁止 第一種充塡回収業者の充塡の基準として 1 充塡するものが法律に基づき機器に表示された冷媒に適合していること 又は 2 当該冷媒よりも温暖化係数が低いもので当該製品に使用して安全上支障がないものであることを当該製品の製造業者等に確認することが定められます 環境省 経産省の指示により冷媒入れ替えが必要 として冷媒を販売する事業者に注意してください 16

引用文献 P1 3~6 10~13 16 フロン排出抑制法の概要 環境省 経済産業省 http://www.env.go.jp/earth/gaiyou.pdf P2 フロン排出抑制法 Q&A( 第 2 版 ) 環境省 http://www.env.go.jp/earth/ozone/cfc/law/kaisei_h27/index.html P2 6 8 14 第一種特定製品管理者の役割と責務 一般財団法人日本冷媒 環境保全機構 http://www.jreco.or.jp/data/guidance_2.pdf P2 5 7 フロン排出抑制法管理者の手引き ( 初版 ) 環境省 http://www.env.go.jp/earth/ozone/cfc/law/kaisei_h27/index.html P10 漏えい点検整備記録簿 ( フロン排出抑制法対応 )Excel マクロ実行形式通常版 一般社団法人日本冷凍空調設備工業連合会 http://www.jarac.or.jp/kirokubo/index.html P15 ユーザーによる冷凍空調設備機器の維持管理について 一般社団法人日本冷凍空調設備工業連合会 http://www.jarac.or.jp/houkanren/dl/04user.pdf 17