格建築物が対象である このため 建基法による完了検査済証が交付されていない場合 その確認をどのように行うかが課題となる ( 古い戸建住宅は完了検査を受検していない事例が特に多い ) また 要件が厳しく判断基準も明確ではないため実際の適用は難しく また 建築物所有者にとって不利益処分であるため 行政庁

Similar documents
新設住宅着工戸数と地価公示変動率の推移(埼玉県)

( 別添 ) 大雨 の基準値平成 30 年 5 月 30 日現在 南中部 さいたま市 南中部 さいたま市 南中部 さいたま市 南中部 さいたま市 南中部 さいたま市

埼玉県就業者流入状況

2018 年 ( 平成 30 年 )1 月市郡別 メーカー別 小型乗用車 登録台数 川越市 熊谷市 川口市 さいたま市


条例用

平成 29 年度 埼玉県学力 学習状況調査の結果について 1 埼玉県学力 学習状況調査について (1) 調査の概要 実施日平成 29 年 4 月 13 日 ( 木 ) 調査対象調査概要特徴 県内の公立小 中学校 ( さいたま市を除く ) に在籍する小学校第 4 学年から中学校第 3 学年の全児童生徒

本庄市 東松山市 春日部市 狭山市 羽生市 鴻巣市 深谷市 上尾市 草加市 埼玉りそな銀行 埼玉りそな銀行 埼玉りそな銀行 みずほ銀行 埼玉りそな銀行 埼玉りそな銀行 埼玉りそな銀行 埼玉りそな銀行 埼玉りそな銀行 群馬銀行 三菱東京 UFJ 銀

練馬区空き家等対策に関する基本的な方針

熊谷地方気象台対象地域埼玉県 平成 26 年 2 月 8 日から 9 日にかけての大雪に関する 埼玉県気象速報 1 資料作成の目的 2 気象の状況 3 警報等の発表状況 4 災害の状況 平成 26 年 2 月 10 日 熊谷地方気象台 この資料は速報として取り急ぎまとめたもので 後日内容の一部訂正や

<4D F736F F D2090AC89CA95A887458F8A974C8ED282AA95A CC8FEA8D8782CC97AA8EAE91E38EB78D732E646F6378>

女 男 埼衛研所報第 47 号 2013 年 討した. (2) 市町村の状況算出で得られた埼玉県内 63 市町村における平均余命, 健康寿命, 要介護期間及び健康割合の年次推移について検討した. また, 平成 13 年と 23 年の健康寿命の分布を検討した. 結果及び考察 1 各指標の算出結果埼玉県

地震動推計の考え方 最新の科学的知見や過去の被害地震を踏まえ 5 つの想定地震を設定し 検証 首都圏に甚大な被害が想定される東京湾北部地震について 震源深さが従来の想定より浅いという最新の知見を反映した再検証の実施 1703 年に発生した巨大地震 ( 元禄型関東地震 ) を想定し 本県への影響を新た

●空家等対策の推進に関する特別措置法案

改正案現行 法第四十六条第三項の規定による勧告及び命令 法第四十六条第三項の規定による勧告及び命令 法第四十六条第四項の規定による意見の聴取及び命令 法第四十六条第四項の規定による意見の聴取及び命令 法第五十八条第一項の規定による認可の取消し 法第五十八条第一項の規定による認可の取消し 0 施行規則

平成 30 年度 1 埼玉県学力 学習状況調査について 伸びが分かることで 良く伸ばしている 力が伸びた児童生徒の割合伸び悩み学力レベル学低 学力が低くても良く伸ばしている学校 学力も低く伸び悩んでいる学校 学力も高く良く伸ばしている学校 学力が高くても伸び悩んでいる学校 高 H29 クラス 学力が

<4D F736F F D FF095B6817A BF389C CE8DF482CC C98AD682B782E993C195CA915B A594D48D8692C789C D97528DED8F9C816A>

1 埼玉県 問合せ先 10 月 4 日から専用電話 : 埼玉県総務部入札審査課審査担当 ( 工事 ) TEL: 埼玉県に申請する場合は 申請日時点ですべての税目 ( 次の (1) ~(3)) について 未納がないことが要件です (2) 法人事業税 (

国語社会算数理科英語 =============== 採択地区 =============== 国語地理歴史公民数学理科英語光村東書東書東書 * 採択中 * 富士見市光村東書東書東書啓林館東書東書 光村東書東書東書 * 採択中 * 坂戸市光村東書東書東書啓林館東書東書 光村東書東書東書 * 採択中

平成28年度幸手市特別職報酬等審議会(第1回)

家族構成 三世代 4.3% その他.8% 無回答.3% 単身 8.% 単身 3 夫婦のみ 16 二世代 16 二世代 42.7% 夫婦のみ 44.% 三世代 16 その他 3 無回答 1 家族人数 6 人以上 人 3.7%.6% 4 人 17.3% 3 人 19.% 無回答.3% 1 人 8.% 2

自治基本条例素案のたたき台大和市自治基本条例をつくる会

11埼玉県・基準

⑶ 特定空家等法第 2 条第 2 項に規定する特定空家等をいう ⑷ 居住建築物等区内に存する居住の用に供されている建築物その他の建築物またはこれに付属する工作物およびその敷地 ( 立木その他の土地に定着する物を含む ) であって 空家等に該当しないものをいう ただし 国または地方公共団体が所有し ま

その他の法令等 消防法京都市火災予防条例道路法廃棄物の処理及び清掃に関する法律 対象 状況屋外における火災予防上危険なもの ( 火災の危険が迫っている場合のみに限定 ) 空き家, 空き地で火災予防上危険なもの認定区域内に生じている道路の交通に支障を及ぼすおそれのある行為自己所有地でごみ ( 一般廃棄

埼玉県北足立郡伊奈町

<4D F736F F D2081A181798E9197BF82572D32817A92B7956C8E738BF389C C98AD682B782E98FF097E18E7B8D738B4B91A C4816A89FC2E646F63>

坂戸市条例第 号

<4D F736F F D2092B7956C8E738BF389C C98AD682B782E98FF097E18E7B8D738B4B91A B95B6816A2E646F63>

平成 24 年 7 月 26 日 区長会議 老朽家屋問題検討部会 経過とりまとめ報告書 ~ たたき台 ~ 1. 検討部会等開催状況 (1) 平成 24 年 3 月 16 日幹事区 ( 西成区 生野区 東淀川区 ) 打合せ各区の現状および課題を共有し 関係局を交えての検討会のあり方について議論 (2)

( 措置完了報告 ) 第 13 条法第 14 条第 1 項から第 3 項までの規定による助言等及び行政代執行法第 3 条第 1 項の規定による戒告に対し措置を行った場合は 措置完了報告書 ( 様式第 14 ) により報告するものとする ( 標識 ) 第 14 条法第 14 条第 11 項の規定による

北上市空家等対策規則 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は 北上市空家等対策条例 ( 平成 28 年北上市条例第 17 号 以下 条例 という ) の実施に関し必要な事項を定めるものとする ( 守秘義務 ) 第 2 条条例第 7 条に定める空家等対策審議会の委員は 職務上知り得た秘密を他に漏らしてはな

( 別式第 7 ) をもって 当該所有者等に対し代執行の内容を通知するものとする 5 町長は 法第 14 条第 9 項に基づき行政代執行法による特定空家等の処分を行う場合は その代執行の現場に責任者を派遣し 当該責任者に対し行政代執行法第 4 条に基づく証票として 執行責任者証 ( 別式第 8 )

第 5 章液状化の想定液状化とは 地震により地盤が揺すられ それまでしっかりしていた地盤が泥水のように軟らかくなり 場合によっては横に動くことのある現象である 液状化可能性の想定手法については 5.1 節に 物性値については 5.2 節に示した これらを踏まえ 相対的な液状化のしやすさについて 5.

第 7 章鹿児島県と連携した耐震改修促進法による指導及び助言等 国の基本方針では 所管行政庁はすべての特定建築物の所有者に対して法に基づく指導 助言を実施するよう努めるとともに 指導に従わない者に対しては必要な指示を行い その指示に従わなかったときは 公表すべきであるとしている なお 指示 公表や建

また 立入調査は 市職員又は市長が委任した者が行い 調査者については身分等を示す証明書を携帯し 関係者からの請求があった場合は提示しなければならないため 立入調査員証 ( 様式第 2 号 ) により身分を証明するものとします 参考 < 基本指針 > 一 7(p.12~13) <ガイドライン> 第 3

川越市 川越市総務部契約課 ( ) 埼玉県川越市元町 ( 直通 ) 資本金 使用印鑑 () 許可通知書 ( 証明書 ) の写し () 許可が更新されなかったとき 更新がされなかった旨を記載した書面 許可が取り消されたとき 許可の取消又は消除の通知書の写し () 履歴事

子どもの貧困第2稿.indd

第 8 条を削り, 第 9 条を第 8 条とし, 第 10 条から第 12 条までを 1 条ずつ繰り上げる 別記第 1 号様式を次のように改める

修課程修了者を含む ) 又は当該事業所における勤続年数と同一法人の経営する他の介護サービス事業所 医療機関 社会福祉施設等において直接処遇職員として勤続年数の合計が3 年以上の介護職員が送迎時に行った居宅内介助等 ( 電気の消灯 点灯 窓の施錠 着替え ベッドへの移乗等 ) を通所リハビリテーション

○登米市空き家等の適正管理に関する条例 (素々案)

附則 この規則は 平成 29 年 3 月 1 日から施行する

(2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており かつ 区域外の相当規模の道路と接続していること (3) 区域内の排水路その他の排水施設が その区域内の下水を有効に排出するとともに その排出によって区域及びそ

( 定義 ) 第 2 条この条例において 次の各号に掲げる用語の意義は それぞれ当該各号に定めるところによる (1) 空き家等本市の区域内に所在する建物その他の工作物で 正当な権限を有する者の用に現に継続して供されていないもの及びその敷地並びに空き地 ( 原則として農林業用地を除く 以下同じ ) を

ア建築物の部材等が落下し 飛散するおそれのある状態イ建築物の老朽化又は台風等の自然災害により 倒壊又は損傷するおそれのある状態ウ建築物の外壁 窓等が剥落し 建築物の外部から内部が見通せる状態エ竹木その他の土地の定着物が 道路との境界線を越え通行の妨げになっている状態オ物が大量に堆積されている状態カね

3 市長は 第 1 項の規定により指定した土地の区域を変更し 又は廃止しようとするときは あらかじめ久喜市都市計画審議会 ( 以下 審議会 という ) の意見を聴くものとする 4 第 1 項及び第 2 項の規定は 第 1 項の規定により指定した土地の区域の変更又は廃止について準用する ( 環境の保全

< F2D F090E0967B95B C52E6A7464>

空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく立入検査の実施について ( 通知 ) 貴の所有 ( 管理 ) する下物件 ( 建築物又はそれに付属する工作物及びその敷地を含む 以下同じ ) について 空家等対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 26 年法律第 12 7 号 以下 法 という ) 第 9

ガラスびん ( その他の水海道産業株式 戸田工場 557 2,120 石下工場 423 5,800 小山化学株式 本社工場 1,564-23,270 紙製容器包装 丸富第 1 グループ 株式丸富 ( 選別 ) 大林開発株式 ( 固形燃料化 ) 秋田エコプラッシュ株式 本社工場 1,90

づき通知及び公告をした期日又は場所において意見の聴取を行うことができないときは 意見の聴取の期日を延期し 又は場所を変更することができる 4 市長は 前 2 項の規定に基づき 意見の聴取の期日を延期し 又は場所を変更するときは 法 14 条 7 項の規定に準じて通知し かつ 公告する ( 議長 )

富士見市都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例

第 2 節 監督処分等 ( 監督処分等 ) 第 81 条 国土交通大臣 都道府県知事又は市長は 次の各号のいずれかに該当する者に対して 都市計画上必要な限度において このの規定によってした許可 認可若しくは承認を取り消し 変更し その効力を停止し その条件を変更し 若しくは新たに条件を付し 又は工事

目 次 個人住民税について 1 特別徴収の義務 1 (1) 特別徴収義務者の指定 1 (2) 対象になる方 2 (3) 給与支払報告書の提出 2 (4) 特別徴収税額決定通知書の送付 4 (5) 納期と納入方法 5 (6) 税額の変更通知 6 (7) 退職者 休職者の徴収方法 6 (8) 異動届の提

- 1 - 参照条文建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令案建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令(平成七年政令第四百二十九号)(抄) (通行障害建築物の要件)第四条法第五条第三項第二号の政令で定める建築物は そのいずれかの部分の高さが 当該部分から前面道路の境界線までの水平

名張市地域振興券交付事業特別会計条例

目次 I. エリア別地図グラフの作成 事前の準備 保健所担当区域の作成 各種設定 埼玉県保健所 地図ファイルへの表 1の取り込み 重ね合わせ レイアウトの調整 地図ファイル保存...

( 案 ) 土地区画整理事業の施行に伴い設置される 公共施設の管理及び帰属等に関する協議書 埼玉県 ( 以下 甲 という ) と ( 土地区画事業施行 ( 予定 ) 者 ) ( 以下 乙 と いう ) とは 土地区画整理法に基づく土地区画整理事業の施行により設置される公共 施設の管理及び帰属等につい

及びその周辺の地域における自然的条件 建築物の建築その他の土地利用の状況等を勘案し 集落の一体性を確保するために特に必要と認められるときは この限りでない (2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており か

都民の健康と安全を確保する環境に関する条例 ( 平成十二年東京都条例第二百十五号 ) 新旧対照表 ( 抄 ) 改正案現行目次 ( 現行のとおり ) 目次 ( 略 ) 第一条から第百十二条まで ( 現行のとおり ) 第一条から第百十二条まで ( 略 ) ( 土壌汚染対策指針の作成等 ) 第百十三条知事

スライド 1

( その他 ) 第 11 条この規則に定めるもののほか, 必要な事項は, 市長が別に定める 附則この規則は, 平成 30 年 4 月 1 日から施行する

( 空家等対策計画 ) 第 6 条町は 空家等に関する対策を総合的かつ計画的に実施するため 法第 6 条第 1 項に規定する空家等対策計画 ( 以下 空家等対策計画 という ) を定めなければならない 2 法で定めるもののほか 空家等対策計画の策定等に関し必要な事項は 町長が別に定める ( 協議会

名前 第 1 日目 建築基準法 2 用途規制 1. 建築物の敷地が工業地域と工業専用地域にわたる場合において 当該敷地の過半が工業地域内であると きは 共同住宅を建築することができる 2. 第一種低層住居専用地域内においては 高等学校を建築することができるが 高等専門学校を建築する ことはできない

目次 第 1 章 計画の方針 1 背景と目的 1P 2 基本方針 3 対象地域 4 計画期間 2P 5 対象とする空家等の種類 6 空家等対策の目標値 7 計画の公表 3P 第 2 章 空家等の対策 1 空家等の調査 3P 2 所有者等による空家等の適切な管理の促進 3 空家等の活用及び跡地 ( 解

公益社団法人大分県不動産鑑定士協会では 不動産鑑定評価制度に関する社会一般の理解と信頼性をより一層高め 県民からの不動産に関するあらゆる相談に適切に対処するため 毎年 2 回 4 月 ( 不動産鑑定評価の日 ) と 10 月 ( 土地月間 ) に 県内の各市役所などで 不動産に関する無料相談会を行っ

平成11年6月8日

Microsoft Word - 別添資料

個人情報の保護に関する規程(案)

1 測定の概要 (1) 測定期間平成 28 年 5 月 ~ 平成 29 年 2 月 (2) 測定機関埼玉県 国土交通省 さいたま市 川越市 越谷市 熊谷市 川口市 所沢市 春日部市 草加市 狭山市 上尾市 久喜市 (3) 測定の種類 1 概況調査地域の全体的な地下水質の状況を把握するための調査 (

<4D F736F F D AE8A4F8D4C8D9095A CC8A FF38BB52E646F63>

平成 2 9 年度 大気汚染物質の常時監視測定結果について 平成 3 0 年 8 月 3 日埼玉県環境部大気環境課 (1) 測定結果の概要ア大気汚染常時監視体制県 大気汚染防止法の定める政令市 ( さいたま市 川越市 川口市 所沢市 越谷市 ) 及びその他の2 市 ( 草加市 戸田市 ) では 大気

鹿嶋市都市計画法の規定による市街化調整区域における

_11

1 現地及び所有者等の調査現地調査及び所有者等の調査は 以下の記載順によらず事案に応じて判断するものとする ( 同時並行も可 ) 実施手順 現地調査 (1) 現地調査による空家等の状態の把握事案の発生を受け 当該事案に係る空家等が特定空家等に該当するか否かを判定するために必要な調査を行う 1 特定空

2 前項の規定による通知を行った場合において 市長は 当該特定空家等の所有者等が除却 修繕 立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置を講じたことにより特定空家等の状態が改善され 特定空家等でないと認めるときは 遅滞なくその旨を 特定空家等状態改善通知書 ( 様式第 7 号 ) に

邑南町空き家等の適正管理に関する条例

5 仙台市債権管理条例 ( 中間案 ) の内容 (1) 目的 市の債権管理に関する事務処理について必要な事項を定めることにより その管理の適正化を図ることを目的とします 債権が発生してから消滅するまでの一連の事務処理について整理し 債権管理に必要 な事項を定めることにより その適正化を図ることを目的

目 次 第 1 章総則頁第 1 条目的 1 第 2 条定義 2 第 3 条所有者等の管理義務 7 第 4 条市長, 市民及び事業者の責務 8 第 2 章市民等からの情報提供及び調査の実施等第 5 条立入調査等 9 第 6 条類似空家等又は空地等の所有者等に関する情報の利用等 11 第 7 条データベ

資料01 和光市特別職報酬等審議会条例 H27.8

本局不動産 法人登記部門 午前 ( 金 ) 午後 ( 金 ) 午前 ( 木 ) 午後 ( 木 ) 午後 ( 金 ) 午後 ( 金 ) 午後 ( 木 ) 午後 午前 12 月 3 日 ( 月 ) 午後 12 月 3 日 ( 月 ) 午前 12 月 3 日 ( 月 ) 午後 ( 月 ) 午後 12 月

特定個人情報の取扱いの対応について

1 法の目的

中止中止

第 2 条ガイアは 関係法令等及びこれに基づく告示 命令によるほか業務要領に従い 公正 中立の立場で厳正かつ適正に 適合審査業務を行わなければならない 2 ガイアは 引受承諾書に定められた期日までに住宅性能証明書又は増改築等工事証明書 ( 以下 証明書等 という ) を交付し 又は証明書等を交付でき

<8A C581698A6D92E8816A2E786477>

様式 1 P3-(1) 空家等相談受付台帳 : 裏面 不動産登簿又は固定資産税台帳による所有者等の確認 所在地番地目地積 土 東伊豆町 東伊豆町 東伊豆町 m2 m2 m2 地 所有権 そ の 他 の 権 利 無 有 ( 有の場合 権利の内容を下欄に入 ) 家屋番号 1 種類 2 構造 床面積 原因

一般廃棄物焼却施設の排ガス中のダイオキシン類測定結果一覧表

1 測定の概要 (1) 調査期間平成 26 年 5 月 ~ 平成 27 年 2 月 (2) 調査機関埼玉県 国土交通省 さいたま市 川越市 熊谷市 川口市 所沢市 春日部市 草加市 越谷市 狭山市 上尾市 (3) 調査の種類 1 概況調査地域の全体的な地下水質の状況を把握するための調査 ( 山岳部を

5-1から3許可・不許可

目次 1 資料 1 略式代執行について 1 2 資料 2 空き家データベースについて 3 3 資料 3 命令に係る措置の履行が不十分な状態の 特定空家等への対応について 4 4 資料 4 その他報告事項 7 ( 別添資料 ) 1 空家等対策の推進に関する特別措置法 2 姫路市老朽危険空家等の対策に関

目 次 個人住民税について 1 特別徴収の義務 1 (1) 特別徴収義務者の指定 1 (2) 対象になる方 2 (3) 給与支払報告書の提出 2 (4) 特別徴収税額決定通知書の送付 4 (5) 納期と納入方法 5 (6) 税額の変更通知 6 (7) 退職者 休職者の徴収方法 6 (8) 異動届の提

第5章 その他

する 2 行政代執行に係る行政代執行法 3 条 2 項の規定による通知は 代執行令書 ( 式 8 ) により行うものとする 3 行政代執行に係る行政代執行法 4 条の証票の式は 執行責任者証 ( 式 9 ) のとおりとする 4 行政代執行に係る行政代執行法 5 条の規定による納付の命令は 代執行費用

目次 Ⅰ 特定空家等 ( 老朽危険空き家 ) の認定基準について 1 Ⅱ 老朽危険空家等に対する対応 5 Ⅲ その他報告事項について 6 ( 添付資料 ) 1 特定空家等に対する措置 に関する適切な実施を図るために必要な指針 ( ガイドライン ) 抜粋 8 2 ガイドライン [ 別紙 1]~[ 別紙

東京都市計画高度地区変更(練馬区決定) 【原案(案)】

<4D F736F F D E63188C4816A8D4C93878CA78BC696B18AC7979D91CC90A78A6D94468C9F8DB88EC08E7B97768D6A816989FC90B38CE3816A2E646F63>

資料1-1 多頭飼育の適正化について

<4D F736F F F696E74202D D4C8D EA9935D8ED482CC93508B8E816991E682558D65816A8C698ACF8EBA8DC48F4390B38CE3205B8CDD8AB B83685D>

第 4 条公共の場所に向けて防犯カメラを設置しようとするもので次に掲げるものは, 規則で定めるところにより, 防犯カメラの設置及び運用に関する基準 ( 以下 設置運用基準 という ) を定めなければならない (1) 市 (2) 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 260 条の2

Taro-03_H3009_ただし書同意基準

Transcription:

参考資料 管理不全空家指導に関する関係法令 1 建築物等の指導に関する他法令建築物等の指導に関しては 空家等対策の推進に関する特別措置法 ( 以下 法 という ) 及び空家対策関係条例のほか 他法令においても制度が整備されている 国が作成した 特定空家等に対する措置 に関する適切な実施を図るために必要な指針 ( ガイドライン ) においても 各法令の目的 措置の内容や空家等の状況などを総合的に判断し 手段を選択する必要がある旨の記載がある ここでは 関連する他法令の制度とその内容 運用状況を整理した (1) 建築基準法 法制度 1 命令 行政代執行( 第 9 条 ( 違反建築物 )) 違反建築物については 除却 移転 改築 使用禁止 制限等を命令できる ( 建築基準法 ( 以下 建基法 という ) 第 9 条第 1 項 ) 措置を講じないとき等は 代執行できる ( 建基法第 9 条第 12 項 ) 運用 通常 建基法に違反する建築物への指導は 所管部局が建基法第 12 条第 5 項に基づく報告を所有者等に求め 建築物の違反を明確にし 当該違反事項に対し指導を行う 指導にあたっては 所有者等と建基法の違反をどのように是正するか相当の期間をかけ調整し 進めているものである このため 建基法の違反発覚から是正完了まで長期間となる場合が多い また 法による空家等の指摘事項が必ずしも建基法の違反にならないケースが また逆に建基法の違反指導や措置命令による是正が 必ずしも空家等の改善に至らないケースも想定される 建基法の違反事項が不明な状況では 当該条文を根拠とした除却等の命令を行える可能性は極めて低く 迅速な法的措置を行うことができない ( 建基法第 9 条第 7 項の規定による仮命令があるが これは使用禁止 使用制限の措置となる ) 法制度 2 勧告 命令 行政代執行( 第 10 条 ( 保安上危険な建築物 )) 既存不適格建築物である劇場 映画館等の特殊建築物や一定規模以上の事務所等で 放置すれば著しく保安上危険となるおそれがある建築物等については 除却 移転 改築等を勧告できる 勧告に従わない場合 命令できる ( 建基法第 10 条第 1 2 項 ) 著しく保安上危険であり または著しく有害な既存不適格建築物等については 用途 規模によらず 除却 移転 改築等を命令できる ( 建基法第 10 条第 3 項 ) 措置を講じないとき等は 代執行できる ( 建基法第 10 条第 4 項 ) 運用 建基法第 10 条は 構造等の規定が現行の基準に適合していない いわゆる既存不適 19

格建築物が対象である このため 建基法による完了検査済証が交付されていない場合 その確認をどのように行うかが課題となる ( 古い戸建住宅は完了検査を受検していない事例が特に多い ) また 要件が厳しく判断基準も明確ではないため実際の適用は難しく また 建築物所有者にとって不利益処分であるため 行政庁は処分基準を定めなければならないが 処分基準を定めているところは少ない 国交省によると 全国で建基法第 10 条第 3 項による命令を実施した件数は 平成 17 年から平成 25 年までで 16 件である 既存不適格建築物建基法及びこれに基づく命令 条例等 ( 以下 建基法等 という ) の施行又は適用の際に 現に存する建築物で建基法等の基準に適合していない建築物 ここで対象としている基準は 建基法第 2 章 ( 建築物の敷地 構造及び建築設備 ) であり 建築年次が昭和 56 年 5 月以前 ( 構造基準 ) 昭和 54 年 3 月以前 ( 外装材等の構造基準 ) であることが一つの目安と考えられる 参考 建基法第 9 条 第 10 条の行為主体は 特定行政庁 とされ 特定行政庁は建築主事を置く市町村となるが 建築主事のいない市町村では県が対応することとなる 特定行政庁 : すべての建築物を市で対応できる [12 市 ] 限定特定行政庁 : 木造 2 階建て建築物等の小規模な建築物 (4 号建築物 ) のみそれ以外の建築物は県が特定行政庁 [30 市町 ] 上記以外の町村 : すべての建築物について 県が特定行政庁 [21 町村 ] 平成 28 年 10 月 13 日現在 市町村名 特定行政庁限定特定行政庁 市町村名 特定行政庁限定特定行政庁 市町村名 特定行政庁限定特定行政庁 1 さいたま市 22 入間市 43 毛呂山町 2 川越市 23 朝霞市 44 越生町 3 熊谷市 24 志木市 45 滑川町 4 川口市 25 和光市 46 嵐山町 5 行田市 26 新座市 47 小川町 6 秩父市 27 桶川市 48 川島町 7 所沢市 28 久喜市 49 吉見町 8 飯能市 29 北本市 50 鳩山町 9 加須市 30 八潮市 51 ときがわ町 10 本庄市 31 富士見市 52 横瀬町 11 東松山市 32 三郷市 53 皆野町 12 春日部市 33 蓮田市 54 長瀞町 13 狭山市 34 坂戸市 55 小鹿野町 14 羽生市 35 幸手市 56 東秩父村 15 鴻巣市 36 鶴ヶ島市 57 美里町 16 深谷市 37 日高市 58 神川町 17 上尾市 38 吉川市 59 上里町 18 草加市 39 ふじみ野市 60 寄居町 19 越谷市 40 白岡市 61 宮代町 20 蕨市 41 伊奈町 62 杉戸町 21 戸田市 42 三芳町 63 松伏町 計 12 30 20

(2) 消防法 法制度 命令( 第 5 条 ) 消防長 消防署長は 火災の予防に危険であると認める場合等に 当該防火対象物の改修 移転 除却等の必要な措置を命令できる 措置を講じないとき等は代執行できる 運用 命令の内容は 火災予防に必要な最小限度の物件の除却とされているため 空家対策としての効果は低いと考えられる (3) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 ( 廃棄物処理法 ) 法制度 命令( 第 19 条の 4) 一般廃棄物処理基準に適合しない一般廃棄物の収集 運搬 処分が行われた場合に 生活環境の保全上支障が生じると認められるときは 市町村長は 支障の除去及び支障の発生の防止のために必要な措置を講じることを命令することができる 運用 空家自体を 一般廃棄物 と認定することは困難であり 空家問題に廃棄物処理法を適用することは極めて限定的と考えられる (4) 道路法 法制度 命令( 第 44 条 ) 道路の構造に及ぼすべき損害を予防し又は道路の交通に及ぼすべき危険を防止するため 道路に接続する区域を 沿道区域 として指定し ( 指定基準を条例で定める 道路の各一側について幅 20m 以内 ) その損害又は危険を及ぼす竹林や工作物等について 道路管理者において その損害又は危険を防止するため特に必要があると認める場合には その工作物等の管理者に対し その損害又は危険を防止するため必要な措置を講じることを命令できる 運用 沿道区域が指定された道路に危険を及ぼす空家に限り 適用できる可能性がある ( 確認できた範囲では 埼玉県内で沿道区域の指定は無い ) (5) 民法 法制度 事務管理( 応急措置及び継続した管理 ) と費用償還請求 ( 第 697 条から 702 条 ) 行政機関が義務なく他人のために事務を始めた者として 所有者に代わって事務管理となる応急措置をとり ( 第 697 条 ) 費用償還請求( 第 702 条 ) により要した費用を所有者に請求することは可能と考えられる 運用 21

地方自治体の空家対策条例マニュアル等に 事務管理を根拠として説明しているものもあるが 民法第 700 条では義務なく他人のために事務を始めた者は 本人又は相続人等が管理することができるに至るまでは管理を継続しなければならないとなっている 応急措置だけでは済まない可能性が高く 行政機関の対応として支障があると考えられる (6) 災害対策基本法 法制度 市町村長による応急措置義務( 第 62 条 ) 市町村長は 災害が発生し 又はまさに発生しようとしているときには 災害の発生を防御し 又は災害の拡大を防止するために必要な応急措置を速やかに実施しなければならない 運用 応急措置を実施するために支障となる工作物を除去することは認められているが 予防的に倒壊の恐れのある空家の撤去を認めているものではないと解釈されている (7) 景観法 法制度 命令( 第 70 条 ) 景観地区が定められる際現に存し基準に適合しない建築物で 形態意匠が景観地区における良好な景観の形成に著しく支障があると認められる場合 形態意匠の制限に適合するために必要な改築 模様替え等の措置を命令できる 運用 景観地区に限定される 平成 28 年 10 月現在 埼玉県内では指定なし 22

2 法の特徴と他法令との関係 1のとおり 他法令における建築物等に対する措置を空家等に対する措置としても適用できる可能性はあるが いずれも空家等に対する措置のみを前提とするものではないため 適用できる条件は限定的である ここでは あらためて法の特徴を整理し 空家等に対する措置として法と他法令との関係 ( 法の優位性 ) について整理する (1) 法の特徴法は他法令と比べ空家等の対策に特化しているため 一貫した対応が制度化されている 特に次の下線の内容は 空家対策において他法令にはない効率的かつ効果的な制度として規定されている 1 調査及び立入り ( 第 9 条 ) 市町村長は 空家等の所在及び所有者等を把握するため必要な調査をすることができる 市町村長は 所有者等に対する助言又は指導 勧告 命令等を実施するために必要な限度で 市町村の職員又は委任した者を立ち入らせて調査することができる 2 固定資産税情報等の利用 ( 第 10 条 ) 市町村の税務部局が保有している固定資産税の納税者に関する情報や その他の事務のために利用する目的で保有する情報は 空家等の所有者などを把握するために限り内部で利用することができる 関係する地方公共団体やその他の者( 例 : 電気 ガス等の供給事業者 ) にも空家等の所有者等の把握に関し必要な情報の提供を求めることができる 3 助言又は指導 ( 第 14 条第 1 項 ) 市町村長は 特定空家等の所有者に対し 除却 修繕その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとるよう助言又は指導をすることができる 4 勧告 ( 第 14 条第 2 項 ) 市町村長は 3の助言又は指導をした場合に なお当該特定空家等の状態が改善されないときは その者に対し 相当の猶予期限を付けて 必要な措置をとることを勧告できる 勧告した場合 地方税法第 349 条の 3 の 2 第 1 項の規定に基づき 当該特定空家等に係る敷地について 固定資産税及び都市計画税 ( 同法第 702 条の 3 第 1 項 ) の住宅用地特例の対象から除外される 5 命令 ( 第 14 条第 3 項 ) 市町村長は 4の勧告を受けた者が正当な理由がないのに勧告された改善措置をとらなかった場合には その者に対し 相当の猶予期限を付けて 勧告にかかる措置をとることを命令できる 23

6 行政代執行 ( 第 14 条第 9 項 ) 市町村長は 5の命令を発した場合において その措置を命ぜられた者がその措置を履行しないときは 行政代執行法の定めるところに従い 自ら義務者の行うべき行為をし 又は第三者にこれをさせることができる 7 略式代執行 ( 第 14 条第 10 項 ) 市町村長は 過失がなくて前期の措置を命ずべき者を確知できないときは その者の負担においてその処置を自ら行い 又は委任した者に行わせることができる (2) 法と他法令との関係 ( 法の優位性 ) 以上のことから 空家等に該当する場合は より迅速でより効率的 効果的な空家等の改善対応を行うことが可能な 法に基づく措置を第一に講ずるべきである また 法の制定により 他法令に基づく措置の実施の有無に関わらず 各市町村の空家担当部局においては 法に基づく措置を講ずる必要がある しかし 他法令による措置も必要となる可能性もあるため 法に基づく措置を講ずる前に 関係部局と十分な情報共有を図る必要がある < 考え方 > 他法令と比べた空家対策に係る法の優位性 法は 空家等に対する調査又は立ち入り 固定資産税情報の利用から助言又は指導 勧告 命令 行政代執行など 空家等の対応に特化した法律の構成となっている 特に 特定空家等に対し勧告を行うことにより 地方税法の規定に基づき固定資産税等の住宅用地特例の対象から除外されることは 所有者に対する管理不全空家の改善を促す対策として 他法令にはないものである 他法令は 空家対策を目的として定められたものではないため 目の前の危険を防ぐための応急措置など 対応できる場合が限定されている しかしながら 空家は建物の老朽化による飛散 倒壊 管理不全による草木の繁茂 害虫による近隣への影響のみならず 所有者の高齢化や相続など建築物等だけではない様々な問題を含んでいる可能性がある これを踏まえ 個人情報の取扱いには配慮しつつ 各市町村の組織全体で情報共有を図り 法に基づく措置を講ずる前に各部局が所管する法律上の対応の必要性について確認するべきである 市町村の責務 市町村は 法の施行に伴い他法令の規定による措置や空家対策条例の有無に関わらず 法に基づく空家等に対する措置を行う必要がある 措置を講じていない場合 不作為による国家賠償請求を求められる可能性もある 空家等 データベースの整備 ( 第 11 条 ) 適切な管理の促進( 第 12 条 ) 跡地の情報提供 活用対策 ( 第 13 条 ) 特定空家等 助言又は指導 勧告 命令 行政代執行 ( 第 14 条 ) 24

参考図書 空家 空き地をめぐる法律実務 ( 編集 : 旭合同法律事務所 ) 25