放課後居場所シンポジウム 地域の福祉資源とつながってみよう 障害者地域活動ホームとは 障害者地域活動ホームは昭和 55 年 (1980 年 ) に 障害福祉の地域拠点となることをめざしてスタートした横浜市独自の制度 最大の特徴は 幼児から大人までを対象としている ところにあり 障害の程度や年齢を問わず 様々な暮らしの支援をしていくことを目的としている ~ 配慮を要する子どもたちについて ~ 旭区社会福祉法人型地域活動ホームサポートセンター連白鳥基裕 障害者地域作業所ヶ所 機能強化型地域活動ホーム 22 ヶ所 社会福祉法人型地域活動ホーム 18 ヶ所 いちじいちじけあいち 日中活動支援事業 ( 日々 40 名規模 ) 生活支援事業一時ケア ショートステイ 余暇支援 おもちゃ文庫 障害児者の地域での生活を支援する拠点施設で横浜市では 各区 (18 区 ) に 1 館の整備をしている 相談支援事業 ( 委託相談 ) ( ネットワークづくり ) 委託相談の現状 23 年度実績から抜粋 区分区内区外 障害種別 年齢区別 身体障害 46 21 知的障害 1066 421 精神障害 66 2 重症心身障害 0 0 高次脳機能障害 11 0 発達障害 201 383 不明 2 1 区分 区内 区外 児童 434 434 成人 977 408 登校拒否 ( 児童 ) 無気力就労困難 ( 成人 ) 一次的なサービス利用では根本的な解決にならない 子どもの育ちに寄り添った家族支援の視点 重層的な課題を抱えて暮らしている家族が多い時代 重層的な課題を抱えている家族 医療費 生活費 生活困窮世帯 認知症の母親介護疲れでうつ病 ~ 夫とも離婚発達障がいがある兄弟 担当ケアマネジャー ( 区 ) 高齢障害 ( 高齢担当 ) ( 区 ) 高齢障害 ( 障害担当 MS W) 生活支援センター ( 区 ) 生活保護課 児童相談所 ( 区 ) こども家庭 (CW 保健師) 療育センター 学校 放課後児童デイ 学童など 多様なニーズは一機関では解決できない 地域の様々な資源の連携が必要! 家族が要となって関係機関とバラバラにつながる 扇形 の支援 本人が中心となって関係機関が一つになる 輪型 の支援チーム 区役所 児童相談所 情報共有 ニーズの確認 地域の事業所 A 学校 本人 学校 家族 本人 放課後居場所 調整機能 家族
相談ニーズに寄る自主的活動 茶話会 ( その 1) 発達障害のお子さんを持つ親御さんのグループワーク 当事者向けの活動 家族向けの活動 仲間同士の悩みを含めた情報交換 自立生活に向けたグループワーク 軽度の知的障がいの方を対象にした自立生活に向けた勉強会 (1 年コース 月 1 回 ) 各々にとって できることできないことと向き合える場 居場所づくり ( ソワール ) 中軽度知的障がいの方を対象とした余暇や仲間づくりの場 一般就労や福祉的就労をされている方が中心 ( 第 1 第 3 金曜日 ) 茶話会 ( 現在 2グループ ) 発達障がい児を持つ親のグループワーク ( 月 1 回で1 年コース ) 親同士がお互いの悩みを話せたり情報を共有できる場 居場所づくり ( 区福保健師と協力 ) 乳幼児の障がい児を持つ親を対象とした子育て交流会 (2 ヶ月に 1 回 ) 我が子の障がいを受け止め 将来の不安を話せる場 専門家を招いた勉強会 障害の特性を学び子育てに生かしたい! 子どもへの告知をどうしたらいいのか グループワーク ( 月 1 回で 1 年コース ) 茶話会 ( その 3) 放課後の居場所のこと 地域との交流 ( 地域に知り合いが増える ) 発達障害が疑われる子どもの割合 40 人学級であれば 2~3 人 / 30 人学級であれば 2 人 通常学級の 6.3% 小さい子のお世話係 ( 近所で声を掛けられる ) 結局ひとりあそび ( 家の中と同じ ) いじめ トラブル ( 大人が間に入ってほしい ) 同級生の親がスタッフ ( 個人情報が気になる ) LD( 学習障害 ) 聞く 話す 読む 書く 計算 推論など 学習面で著しい困難を示す 4.5%( 約 49 万人 ) ADHD ( 注意欠陥多動性障害 ) 不注意 落ち着きがないなど 行動面に著しい困難を示す 2.5%( 約 27 万人 ) 親の安心 = 子どもの安心 高機能自閉症 ( アスペルガー症候群含む ) コミュニケーションや対人関係に著しい困難を示す 0.8%( 約 9 万人 ) 発達障害の種類と特徴 LD( 学習障害 ) ADHD( 注意欠陥多動性障害 ) 自閉症 特徴 特性 特徴 特性 特徴 特性 聞く 話す 読む 書く 計算 気が散りやすい忘れっぽい 対人関係の難しさ ことばやコ 推論など基本的な学習能力のうち ひとつかふたつ以上の能力を習得するのが困難な状態 ( 不注意 ) 落ち着きがない ( 多動 ) 気持ちをコントロールしにくい ( 衝動性 ) などの状態がみられる ミュニケーションの発達の遅れ 特定のものへのこだわりの強さなど三つの特徴を持つ 自閉症全体の7~8 割は知的 基本的に知的な遅れはない タイプが三つに分かれる な遅れを伴うが 残りの2~3 基本的に知的な遅れはない 割は遅れがなく 高機能自閉 症 アスペルガー症候群 と 呼ばれる 重複しやすい障害 3~5 割が ADHD を併せ持っている 重複しやすい障害 3 割程度が LD を併せ持っている それぞれの障害の間には明確な線引きができない 発達障害スペクトラム ととらえる 重複しやすい障害 LD や ADHD の特性がみられる場合がある さまざまな発達の側面 立ったり歩いたり 紐を結んだり紙を切ったり ( 微細運動 ) 縄跳び キャッチボール ( 粗大運動 ) 言葉を話し 理解する ( 言語 ) 相手の気持ちを理解 関係をつくる ( 社会性 対人スキル ) 算数の計算や 読み書き ( 学習 ) 目や耳から得た情報を処理する ( 認知 ) 感情や行動 欲望を制御する ( 感情 行動コントロール ) 食事や排せつ 着替えなどができる ( 生活習慣 ) アンバランスな特徴を理解 発達アンバランス症候群 どの側面が遅れているか 算数の計算や 読み書き ( 学習 ) 算数の計算や 読み書き ( 学習 ) 言葉を話し 理解する ( 言語 ) 相手の気持ちを理解 関係をつくる ( 社会性 対人スキル ) 感情や行動 欲望を制御する ( 感情 行動コントロール ) 発達の側面によって できることとできないことの差が激しく 偏りの凹凸が大きい
言葉の表現力行動手先の動き視覚認知力対人スキル言葉の理解基本的生活習慣聴覚認知力コントロール 健常児 身の動き感情 障害なし発達障害の度合い知的障がいの度合14 才 12 才 10 才 8 才 10 歳を基準にしたグラフ スペクトラム ~ 連続した症状 連続帯 ~ その 1 6 才 4 才 2 才 0 才全 あれはできるのに どうしてこれができないんだろう?? ADHD LD アスペルガー症候群 知的障害 自閉症 ( カナータイプ ) 力A 高機能自閉症 アスペルガー D ADHD LD い知的障害自閉症 & 知的障害 B C スペクトラム ~ 連続した症状 連続帯 ~ その 2 親が拒否を示す 障害 ということば 障害 という言葉が持つマイナスイメージ 障害スペクトラム 発達障がい 支援スペクトラム 大きな支援 障害 = 知的障害のイメージが強い 知的障害にだけ目がいき そのほかの発達の遅れは性格や環境のせいにされがち 周りの大人は 注意し叱るばかりで その背景にある発達のアンバランスに気づかない あるいは拒否反応から認めたくないという気持ち 発達障がい 発達障がい 個性 中くらいの支援 わずかな支援 日本では 障害の 害 は妨げる 差障る かわいそうな 気の毒な人 何もできない人 そんなレッテルは貼られたくない! 特別な教育の割合 0.9% 受けることを 差別 と捉える アメリカでは 近年 障害者を チャレンジド と呼ぶ 神から使命や課題あるいはチャンスを与えられた人 前向きに捉えるようになっている 特別な教育の割合 10.4% 受けることは権利である 発達障害児の二次障害 発達障害が原因でおこる失敗や挫折の繰り返しから 感情や行動にゆがみが生じ周囲を困らせる行動をとってしまう それを二次障害と呼びます 何を入れるのかなぁ? 気合が入ってない! 自分の経験や力を信じられない 周囲の人や社会に不信感 反発心を抱く 故意に規則違反 刃向う 口論など すぐに腹を立てて乱暴したり 二次的問題が起きてくると 改善は難しい 困ったり 悩んだりすることに気付いてもらえなかったり 無意識に行った失態などをひどく叱責されたり 本人は精一杯努力しているのにそれを認められなかったり コンジョウナオセコンジョウナオセ バカにしやがって! 根性直せ! 定型発達の子との対応の違い NG! の代表格 叱る! と 頑張る! 叱るということ 本来の効果とは 自分や周囲が叱られることで して良いこと悪いことを学習する しかし 発達障がいの子どもは 周囲の状況や人の気持ちなど目に見えないことを理解する力が弱く 叱られてもその理由そのものが分からず行動の修正に繋がらない 頑張るということ 本来の効果とは 何か具体的な目標があり それに到達するための努力をすること しかし まず 頑張る という抽象的な表現では目標を見つけにくいという問題 頑張ることで何がどう変わるのか 自分にとって頑張るとはどういうことかが理解できない 状況や子どもによっても違いますが 一般的にあまり効果がない かえって状況を悪くするかもしれない対応です
二次障害にはどんなものがあるのか幼児期から見られる二次障害として まとめ 子ども自身の場所であってほしい! チック 爪かみ 抜毛癖 自立神経失調症頭痛 腹痛 吐き気 家族の都合で よりも 子ども自身が主体的に過ごせる場所であってほしい 分かりやすい場所であってほしい! 男の子に多い 顔などの筋肉が反射的に動く 重症になると音声チックや咳チックも発症する 両方の併発をトゥレット症候群という 女の子に多い 毛髪を抜く 眉毛を抜く 人形の毛を抜く 犬の毛を抜く など 一つの癖をやめさせようとすると 別の癖に移行してしまう ことば掛け 場所 スケジュールなど 分かりやすさは 安心 信頼 につながる家族とのコミュニケーションを大切にしてほしい! 子どもたちにとって 家族は一番身近なコーディネーター 福祉機関 ( 資源 ) とつながっていることを知っていてほしい! なにか放ってはおけない現場での気付きは 福祉に相談してみましょう