千葉大学先進科学プログラム概要 国立大学法人千葉大学 先進科学センター 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 1
目次 1. はじめに 2. 目的 3. 教育体制 4. プログラムの特徴 5. 志願者 入学者数 6. 入試方式 7. 卒業者数 ( 早期卒業を含む ) 8. 進路 9. 秋飛び入学の導入 10. 高大連携の取組み 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 2
千葉大学先進科学プログラム 高 2 修了後 通常より 1 年早く大学へ入学できる 日本の国立大学で唯一の 飛び入学 制度 アメリカ イギリス カナダなどの欧米諸国や 韓国 台湾 シンガポールなどのアジア諸国でも 若い才能の発掘に実績を上げている世界標準の制度 発足までの歩み 平成 7 年 6 月 丸山工作学長が与謝野馨文部大臣 ( 当時 ) に基本構想を説明 飛び入学の実現へ向け始動 準備期間の後 平成 9 年 6 月に 先進科学プログラム の導入を決定し 同年 9 月に 先進科学センター を設置 平成 10 年 4 月 工学部に第 1 期 3 名の学生が入学しスタート 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 3
目的 独創的な研究により科学技術の最先端を切り開く若手人材の発掘と育成 先進科学センター = Center for Frontier Science 先進科学センターは 科学のフロンティア ( 先進科学者 ) の養成を理想に掲げ 以下のような人材育成を目指し 先進科学プログラムを推進している 基礎を固め展開力に優れた専門家 人間性豊かな科学者 独自の課題に挑戦する研究者 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 4
教育体制 学生は先進科学プログラムの 4 コースいずれかに入学し 各学部学科に所属して 普遍教育科目 専門基礎科目 専門科目と先進科学プログラム独自のカリキュラムを並行して履修する 先進科学センター 早期高等教育研究部門 ( 専任 ) 教授 1 助教 1 国際研究部門 ( 専任 ) 教授 1 特任教授 1 特任助教 3 ( うち外国人 2) 兼務教員 89 ( 各学部の教員 ) 高大連携企画室特任教授 1( 高等学校教員 OB) 特任准教授 1( 高等学校教員 OB) 理学部工学部文学部 物理学コース 物理化学 生命化学コース 物理学科 化学科 フロンティアテクノロジー (FT) コース 建築 都市環境システム デザイン 機械工学 メディカルシステム工学 電気電子工学 ナノサイエンス 画像科学 情報画像科学の各学科 人間探究コース 行動科学科 ( 心理学 認知情報科学など ) 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 5
特徴 学生は所属学部の通常の授業に加え 以下のセンター独自のプログラムを受講する 先進科学セミナー セミナー形式で行われる双方向型の教育 各コースの基礎を固める 先進科学セミナー 幅広い教養を修得する 先進教養セミナー 少人数の個別指導を通じさまざまな領域の教員とふれあい 多様な価値観を学びとる 学内外の研究者による オムニバスセミナー 海外のゲストスピーカーの 先進国際セミナー 先端的科学や社会活動を理解するのみならず 学術の創造がいかに大切か 科学研究活動がいかに人間的であるかを知る 海外研修約 1 カ月の海外研修 ( 平成 25 はカナダ Waterloo 大学 ) 外国の文化に親しみ 語学を鍛錬するとともに 視野を広げる 先進研究キャリアパス海外派遣プログラム 3 年次以上を対象に 研究目的の海外短期留学をサポートする 学習環境の充実専用自習室や学年担任制のほか 入学料免除 海外研修経費支援を実施 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 6
特徴 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 7
入学者 志願者数 入学者数の推移 志願者数 入学者数 内 訳 平成 10 11 3 工学部 3 名 平成 11 14 3 理学部 2 名, 工学部 1 名 平成 12 17 3 理学部 2 名, 工学部 1 名 平成 13 8 3 理学部 3 名 ( 合格者 1 名辞退 ) 平成 14 14 2 理学部 2 名 平成 15 10 3 理学部 1 名, 工学部 2 名 平成 16 19 8 文学部 2 名, 理学部 2 名, 工学部 4 名 平成 17 19 7 文学部 4 名, 理学部 2 名, 工学部 1 名 平成 18 20 9 文学部 2 名, 理学部 4 名, 工学部 3 名 平成 19 23 6 文学部 1 名, 理学部 2 名, 工学部 3 名 平成 20 27 7 文学部 3 名, 理学部 2 名, 工学部 2 名 平成 21 28 5 文学部 2 名, 理学部 2 名, 工学部 1 名 平成 22 18 6 文学部 1 名, 理学部 3 名, 工学部 2 名 平成 23 16 2 理学部 1 名, 工学部 1 名 平成 24 22 1 文学部 1 名 ( 合格者 1 名辞退 ) 平成 25 15 4 文学部 1 名, 理学部 2 名, 工学部 1 名 合計 281 72 文学部 17 名, 理学部 30 名, 工学部 25 名 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 8
入学者 志願者数 合格者数の推移 工学部応物系募集開始 人間探求コース募集開始 方式 Ⅱ 開始 物理化学分野募集開始 30 25 工学部 FT コース募集開始 生命化学分野募集開始 20 物理学科募集開始 人数 15 10 受験者志願者合格者 5 0 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 9
入試方式 受験生の実力や潜在能力を多角的に観るため 複数方式で選抜を実施 課題論述試験では 7 時間以上をかけ 考える力を問う 平成 26 から高校 3 年の 9 月から入学する秋飛び入学 ( 方式 Ⅲ) を導入 入学時期 募集コース学部 学科 方式 Ⅰ 方式 Ⅱ 方式 Ⅲ 学部 : 理学部学科 : 物理学科 - 学部 : 工学部学科 : 建築学科 都市環境システム学科 デザイン学科 機械工学科 メディカルシステム工学科 電気電子工学科 ナノサイエンス学科 画像科学科 情報画像学科 4 月 ( 春飛び入学 ) 物理学コース 学部 : 理学部学科 : 物理学科 物理化学 生命化学コース 学部 : 理学部学科 : 化学科 FT コース 学部 : 工学部学科 : 電気電子工学科 ナノサイエンス学科 画像科学科 情報画像学科 9 月 ( 秋飛び入学 ) 学部 : 理学部学科 : 物理学科 - 学部 : 工学部学科 : デザイン学科 電気電子工学科 ナノサイエンス学科 選抜方法等 - 1. 書類 ( 自己推薦書 推薦書及び調査書 ) と課題論述による第一次判定 2. 第一次合格者に面接し 総合的に判定 物理学コースでは 全国物理コンテスト物理チャレンジの第 1 チャレンジ合格者の課題論述を免除 人間探求コース 学部 : 文学部学科 : 行動科学科 1. 書類 ( 自己推薦書 推薦書及び調査書 ) と千葉大学前期日程での指定科目の筆記試験の結果による第一次判定 2. 第一次合格者に面接し 総合的に判定 人間探究コースは課題論述と面接 人間探究コース以外の各コースでは科学コンクール等の実績を評価 - 1. 書類 ( 自己推薦書 推薦書及び調査書 ) と課題論述による第一次判定 2. 第一次合格者に面接し 総合的に判定 物理学コースでは課題論述を免除 実施時期 12 月 2~3 月 7 月 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 10
卒業者 理学部 工学部の 3 学科で早期卒業制度を導入済 これまでに 53 名が卒業し うち早期卒業は 4 名 ( 通常の学生よりも 2 年早く卒業 ) 先進科学プログラム 卒業者数 所属学部 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 合計 備 考 平成 13 平成 14 平成 15 平成 16 平成 17 平成 18 平成 19 平成 20 平成 21 平成 22 平成 23 平成 24 16.4.1 開設 文学部 2 4 1 1 3 1 12 理学部 1 1 3(1) 1 4(1) 0 3(1) 3(1) 3 0 2 0 18(4) 13.4.1 早期卒業制度 物理学科 導入 工学部 3 2 0 0 0 2 3 2 1 3 3 1 19 20.4.1 早期卒業制度 ナノサイエンス学科 導入 24.4.1 早期卒業制度 デザイン学科 導入 合計 4 3 3(1) 1 4(1) 2 8(1) 9(1) 5 4 8 2 53(4) 注 1 ( ) は 先進科学プログラム早期卒業者数について内数で示す 1 早期入学 ( 学校教育法第 90 条第 2 項ほか 本学学則第 20 条 ) 2 早期卒業 ( 学校教育法第 89 条ほか 本学学則第 50 条 ) 3 早期修了 4 早期修了 ( 大学院設置基準第 16 条 本学大学院学則第 32 条 ) ( 大学院設置基準第 17 条 本学大学院学則第 33 条 ) 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 11
進路 卒業時の進路 ( 平成 25 年 3 月末現在 ) 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 12
進路 先進科学プログラム過去 5 年の卒業生進路別卒業者数うち大学院へ進学うち大学院進学以外 20 ( 計 9 人 ) 21 ( 計 5 人 ) 9 人 5 人 千葉大学東京大学名古屋大学奈良先端科学技術大学院大学京都大学千葉大学東京大学総合研究大学院大学京都大学 0 人 0 人 22 ( 計 4 人 ) 2 人 千葉大学 2 人 東京医科歯科大学その他 23 ( 計 8 人 ) 24 ( 計 2 人 ) 6 人 2 人 千葉大学総合研究大学院大学 ( 研究生 ) 東京大学就職 ( 出版関係 ) 東京工業大学 2 人京都大学奈良先端科学技術大学院大学千葉大学東京大学 0 人 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 13
秋飛び入学 平成 26 から高校 3 年生を対象とした秋入学を導入 9 月入学 ( 秋飛び入学 ) は 公立中高一貫校など新たなタイプの高校が増えたことで 学習進度や課外活動の状況が多様化し 生徒の進路決定時期が一律でなくなっていることや 国際科学オリンピックの日本代表選手に選出された生徒が 出場前に大学に飛び入学した場合には出場資格を失うことなどに着目 優れた能力や資質を持つ より多くの若者に さらに入学の機会を提供するもの 秋飛び入学生は 9 月に大学へ入学後 1 ヶ月間集中講義を受講し 10 月からは 春飛び入学生と同じカリキュラムで履修 3 年半で早期卒業できる制度を検討中 秋入学を実施するコース ( 学科 ) 物理学コース 国際物理オリンピックの日本国内予選である全国物理コンテスト物理チャレンジの第 2 チャレンジに出場し, 日本代表選手候補者に選抜されたことのある者 フロンティアテクノロジーコース ( デザイン学科 ) フロンティアテクノロジーコース ( 電気電子工学科 ナノサイエンス学科 ) 工学に関して優れた資質を有し, その探究を志す者 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 14
秋飛び入学 先進科学プログラム 9 月入学 ( 秋入学 ) 実施日程 ( 予定 ) 履修スケジュール 春飛び入学生 平成 25 年 11 月下旬平成 26 年 6 月 9 日 ~19 日平成 26 年 7 月 12 日,13 日平成 26 年 7 月 24 日平成 26 年 7 月 31 日平成 26 年 9 月 1 日 募集要項 ( 方式 Ⅲ) の配布開始 出願期間 課題論述試験 (12 日 ) 面接 (13 日 ) 合否判定 ( 理学部, 工学部教授会 ) 合否発表 秋飛び入学生の入学 入学 普遍教育 専門基礎 専門各科目の履修 卒業研究 卒業 海外語学研修 1 年次 2 年次 3 年次 4 年次 前期後期前期後期前期後期前期後期 集中 留学 海外語学研修 早期卒業 秋飛び入学生 入学 普遍教育 専門基礎 専門各科目の履修 卒業研究 卒業 9 月集中講義 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 15
高大連携 飛び入学の推進に 高校生の向学心を育む活動は極めて重要 高大連携企画室を中心に 高校生を対象としたさまざまな活動を 高校の先生方をはじめ 教育界 産業界 マスコミなどと協力しながら推進している 高校生理科研究発表会 ( 平成 25 第 7 回 ) 平成 19 から高校生によるポスターセッションによる発表会を開催 参加者は年々増え 第 7 回の参加校は県外からも含め 59 校 応募は 276 件 見学者を含む参加者は 1200 人を超えた 数理科学コンクール ( 平成 25 第 16 回 ) 中高生を対象に高校の物理 数学 情報のカリキュラムにとらわれず 時には中学生の方が力を発揮するような 物理 数学 情報の本質に根ざした考えて楽しい問題を提供 優秀な回答やユニークな発想を行った生徒を表彰 例年 7 月に実施し 大学祭の時期に表彰式を行っている 平成 25 年 9 月 28 日 千葉大学教育学部で開催した第 7 回高校生理科研究発表会の様子 その他 出張講義 実験機材 Personal Desk Laboの貸し出し サイエンス パートナーシップ プロジェクト( 講座型学習活動支援 ) (SPP) スーパーサイエンスハイスクール(SSH) への協力など 教育再生実行会議千葉大学視察平成 25 年 12 月 11 日 16