2 多摩 26 市平均の家計簿 収入 東村山市 544 万円 多摩 26 市平均 600 万円 支出 東村山市 529 万円 多摩 26 市平均 583 万円 貯金残高 東村山市 95 万円 多摩 26 市平均 114 万円 ローン残高 東村山市 415 万円 多摩 26 市平均 319 万円 東村山市と多摩 26 市平均の決算状況について 収入 支出の億円単位を万円単位に置き換え 家計に例えて1 年間の家計簿を作成しました [ 収入 ] [ 支出 ] 収入の内容 金額構成比 (%) 支出の内容 東村山市多摩 26 市東村山市多摩 26 市東村山市多摩 26 市東村山市多摩 26 市 給与 280 万円 329 万円 51.6 54.8 食費基本給 ( 人件費 ) 240 万円 316 万円 44.2 52.6 ( 市税など ) 医療費や教育費諸手当 ( 扶助費 ) 40 万円 13 万円 7.4 2.2 ( 地方交付税 ) 住宅などのローンの返済家賃や駐車場収入 ( 公債費 ) 16 万円 18 万円 2.9 2.9 ( 使用料や手数料など ) 子どもへの援助銀行からの借入金 ( 繰出金 ) 31 万円 25 万円 5.7 4.2 ( 地方債 ) 親や親戚などへの援助金預金の引き出し ( 補助費等 貸付金 出資金 ) 15 万円 18 万円 2.7 3.0 ( 繰入金 ) 家屋の増改築や修繕費など親戚からの援助 ( 投資的経費 維持補修費 ) 190 万円 182 万円 34.9 30.3 ( 国 都支出金など ) 銀行などへの預金預金利子や土地売払など ( 積立金 ) 1 万円 2 万円 0.2 0.3 ( 財産収入 ) 光熱水費 仕事を依頼した 金額構成比 (%) 78 万円 82 万円 14.7 14.1 169 万円 177 万円 31.9 30.3 41 万円 32 万円 7.8 5.5 71 万円 64 万円 13.4 11.0 50 万円 56 万円 9.5 9.6 45 万円 65 万円 8.5 11.2 4 万円 21 万円 0.8 3.5 前年度の黒字経費 車や電化製品の購入 7 万円 20 万円 1.2 3.4 ( 繰越金 ) 冠婚葬祭などその他の収入 ( 物件費 ) 4 万円 6 万円 0.8 1.1 ( 諸収入など ) 71 万円 86 万円 13.4 14.8 収入合計 544 万円 600 万円 100.0 100.0 支出合計 529 万円 583 万円 100.0 100.0 貯金とローンの残高 東村山市 多摩 26 市 貯金残高 ( 基金残高 ) 95 万円 114 万円 ローン残高 ( 地方債残高 ) 415 万円 319 万円 62
Ⅸ 財政健全化の取り組み 1 財政健全化の取り組みの状況 平成 28 年度行革効果額 歳入対策 歳出抑制 約 4.4 億円 約 2.4 億円 合計約 6.8 億円 平成 28 年度は 第 4 次東村山市行財政改革大綱第 3 次実行プログラム ( 平成 2 8 年度 ~30 年度 ) の初年度として 市税や国民健康保険税における収納率向上な どの取り組みや庁舎内に広告付き案内板を設置するなど歳入確保を進めたほか 防 犯街路灯 街路灯の一括 LED 化などの取り組みで歳出削減にも努めました 歳入効果額 収納率 徴収率の向上 市税 国民健康保険税の収納率 徴収率の向上使用料 手数料等の見直し 国民健康保険税の見直しによる国民健康保険事業特別会計の健全化下水道使用料の見直しによる下水道事業特別会計の健全化利用者負担 ( 保育料 ) の適正化 交付金 補助金の確保 国民健康保険事業健全運営化の取り組みによる交付金の確保 市有財産の売却廃止した道路敷地及び水路敷地 7 件の売払いごみ集積所跡地 17 件の売払いその他の収入確保 庁舎内に広告付き案内板を設置がんばれ東村山 ( ふるさと納税 ) 寄附制度の活用による寄附額増廃棄予定の放置自転車 717 台 公用車 2 台の売払い幼児相談室 教育相談室の一元化による運営形態の見直しによる補助金の確保 歳入効果額合計 取組内容 32,846 千円等 192,156 千円 47,759 千円 18,539 千円 8,899 千円 3,013 千円 204 千円 4,028 千円 1,608 千円 13,032 千円等 合計 ( 千円 ) 34,565 258,454 113,585 11,912 19,692 438,208 歳出効果額 業務内容の見直し 土地開発公社の土地買戻しによる利子等助成金の減生活困窮者及び生活保護被保護者への就労 生活相談の充実による早期の経済的自立支援資産調査業務による生活保護受給費の適正化防犯街路灯 街路灯の一括 LED 化 ( リース方式 ) での光熱費等の削減 歳出効果額合計 取組内容 783 千円 10,084 千円 6,564 千円 11,292 千円等 合計 ( 千円 ) 247,379 247,379 63
2 これまでの財政健全化の取り組み (1) 社会経済情勢の変化東村山市は都心から比較的近い地理条件を備え 昭和 30 年以降 日本の高度経済成長と共に都心部近郊の住宅都市として人口が急激に増加していきました 新たに市を1つ生み出すほどの急激な人口の増加により 行政需要が著しく拡大する中 市民の価値観や生活様式の変化に伴う市民ニーズの多様化に対応するため 学校や保育園 ごみ処理施設や福祉 医療といった社会保障制度の充実を図るなど 様々な施策を実施してきました また こうした行政需要に対応するため多くの職員を採用し 福祉関連経費や公共施設整備費のほかに人件費も増えるなど 自治体経営における様々な経費が増加しました 歳出規模は市制施行の昭和 39 年に8 億円であったものが 昭和 50 年度は105 億円 昭和 60 年度は215 億円 平成 10 年度は409 億円 平成 20 年度は441 億円と急激に増加しています 一方 歳入についても人口の増加や経済発展に伴い 歳入の根幹となる市税等をはじめとした一般財源が増加し 歳出の増加に対応してきました この間 第 1 次 第 2 次石油危機など数度の不況にも見舞われましたが 何とかこれを乗り越え 昭和の終わりに始まったバブル経済期には 市税などの経常一般財源等が大幅な伸びを示し始め 歳出における経常経費充当一般財源等の伸びを大きく上回るものとなりました しかし 平成に入ってからバブル経済の崩壊が始まり 当市では平成 3 年度から市税や税外収入の伸びが弱まるようになり 財政運営は厳しくなってきました さらに 平成 16 年度から平成 18 年度に実施された 三位一体の改革 による地方交付税の削減がこれに追い打ちをかけ 平成 16 年度からは経常一般財源等が前年度の額を下回るようになりました 一方で 生活保護費などの扶助費の増加や医療費の増加による特別会計への繰出金の増などにより経常経費充当一般財源等は大幅に伸びる状況となり こうした傾向はおおむね平成 19 年度まで続きました (20 年前の平成 8 年度を100とすると 平成 28 年度は経常一般財源等が117.8 経常経費充当一般財源等が124.9と経常経費充当一般財源等の伸びの方が大きくなっています ) さらに 平成 20 年後半に生じたリーマンショック及びその後の欧州政府債務危機や 平成 2 3 年に発生した東日本大震災と福島第一原子力発電所事故による物流 生産停止やエネルギー制約などは 日本経済へ大きな影響を及ぼしました 様々な財政需要が増える一方で 当市の市税収入は依然として伸び悩んでいる状況ですが 今日の財政状況における課題は 長年の行財政運営の中で 社会経済情勢の変化等々 様々な要因が複雑に絡み合って生じているものです (2) これまでの財政危機への対応これまで 不況による市税収入等の低迷に見舞われるたびに 当市は財政危機に陥り 経費削減をはじめとする行財政改革に取り組んできました 近年では 平成 9 年 3 月に策定された 東村山市行財政改革大綱 ( 現在は 第 4 次行財政改革大綱 ) に基づき 市民サービスの低下を招かないように 財政健全化に向けて様々な方策を実施し 歳入の確保 歳出削減を行い さらに平成 17 年 12 月より 緊急財政対策実施計画 も併せて実施してきました しかし この全庁あげての財政健全化の取り組みの効果は 長期にわたる景気の低迷と 三位一体の改革 のマイナスの影響で打ち消される状況となりました 64
一方で 少子高齢化よる社会保障関係経費などの増加や 国民健康保険事業の赤字補てんのための特別会計繰出金の増加など財政需要は膨らんでいる状況です また 団塊の世代の職員の大量退職のピークに伴う退職金の負担増にあたっては 給与構造改革をはじめとする行財政改革に一層努めるとともに 平成 20 年度から平成 23 年度までは退職手当債を活用しながらの財政運営を行っています (3) 行財政改革への取り組み市では 平成 9 年度から平成 12 年度までの 第 1 次行財政改革大綱 平成 13 年度から平成 17 年度までの 第 2 次行財政改革大綱 平成 18 年度から平成 22 年度までの 第 3 次行財政改革大綱 を策定し また 平成 17 年 12 月から 緊急財政対策実施計画 に基づき 行財政改革に取り組んできました 上記の 2 これまでの財政危機への対応 で述べたように 行財政改革の取り組みにより 一定の成果を得ることができましたが まだまだ脆弱な財政状況にあるといえます 今後も 社会保障関係経費の増大など 厳しい状況が続くことが予測され 現在の行政サービスの水準を維持するために 平成 23 年 3 月に策定した 第 4 次東村山市行財政改革大綱 の基本理念 財政を健全化し 持続可能で安定した自治を築く に基づき 平成 28 年度から平成 3 2 年度を計画期間とする後期基本方針に沿った 平成 28 年度から平成 30 年度までの第 3 次実行プログラムを進めていくこととしています 65
東村山市第 4 次行財政改革大綱第 3 次実行プログラム ( 平成 28 年度 ~30 年度 ) における 財政の構造的課題などに対する取り組み 後期基本方針 1 市の経営ビジョンの徹底と市民との共有 2) 財政状況についての認識の共有 No.2 財政状況についての認識の共有 後期基本方針 4 市民満足度を高め 財源の確保を目指す業務プロセスの構築 1) 業務プロセスの見直しによる徹底したスリム化 全庁的に関わる課題 No.17 民間活力の導入の検討 ( 窓口業務 ) No.18 ワンストップサービス機能の導入 No.19 民間活力の導入の検討 ( その他業務 ) No.20 公共施設再生計画の推進 No.21 包括管理委託導入の検討 No.22 出退勤管理システムの導入及び人事給与システム更新の検討 No.23 時間外勤務の抑制に向けた環境整備 No.24 住民票の写しなどのコンビニエンスストア交付の検討 特別会計の健全化 No.25 国民健康保険事業特別会計の健全化 No.26 下水道事業特別会計の健全化 関連団体などの経営改革の支援及び補助金の適正化 No.27 土地開発公社の経営改革の継続 No.28 補助金見直しガイドラインの策定 各課における取り組み No.29 児童館 児童クラブの運営体制の見直し No.30 公立保育園の民間移管 No.31 公民館の運営形態の見直し No.32 生活困窮者や生活保護受給者への自立支援 No.33 防犯街路灯の一括 LED 化 2) アウトソーシング業務の選定と適切な管理運営 No.34 民間活力の導入の検討 ( 窓口業務 ) No.35 民間活力の導入の検討 ( その他業務 ) 3) 財源の確保 No.36 債権管理強化の検討 No.37 後期高齢者医療保険料 介護保険料 児童クラブ使用料 保育所の利用者負担 ( 保育料 ) 徴収率の維持 向上の取り組み No.38 広告収入の拡充 No.39 市有財産の整理 売却 活用 No.40 がんばれ東村山 ( ふるさと納税 ) 寄附制度の活用の検討 66
前期基本方針 5 計画的な人材育成と組織力強化 1) 東村山市定員管理計画にもとづく定員管理とわかりやすい簡素な組織の構築 No.41 ワンストップサービス機能の導入 No.42 専門的な人材の経験者採用 No.43 組織機構の見直し 2) 職員の資質 能力向上と組織力の強化 No.44 人材育成ビジョンの適切な運用 No.45 職員の健康保持増進 No.46 人事評価制度と給与体系の関連付けの実施 検証 後期基本方針 6 行政活動の成果の検証と改善後期基本方針 1 から 5 の行政活動の成果を測り 評価 検証する指標 1 実質的な財政収支指標 2 経常収支比率指標 3 公債費比率指標 4 財政調整基金残高の標準財政規模に対する比率指標 5 地方債残高指標 6 行革効果額 67