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₁. ざぶとんわく裏込め工の概要 1 1 用途 本工法は 切土法面や自然斜面など地山の凹凸の大小に関係なく 受圧板の設置箇所に平らな設置面を作って 均一な反力を作用させることで 受圧板の変形や亀裂 ひびわれの発生を防止し設置を可能にします また 受圧板の角度調整が可能で設置角度の施工精度が向上します 適用範囲は 自然斜面から既存法面 切土法面 各種擁壁まで施工できます 特に自然斜面や既存法面では 法面整形の掘削量と残土処理が減量できます また 角度調整することで アンカー力を有効に活用でき 工費の縮減と工期の短縮 施工精度の向上が図れます 1 2 特長 本工法は 以下の特長があります (1) 地山の凹凸の大小に関係なく 切土法面や自然斜面での施工が可能で コンクリート擁壁や石積擁壁などにも適用できます (2) アンカー力を受圧板によって均一に地山に伝達し 受圧板に集中力が作用せず変形やひびわれの発生を防止します (3) 地山と受圧板との設置角度の調整が可能であり 丁張の役割をするので施工精度が向上します (4) 受圧板の種類を問わず適用できます また 特注形状 寸法での製作が可能です (5) 施工後 受圧板の底面や周囲の地山部分が雨水や湧水によって洗掘されることを防止できます (6) 空地部の緑化が確実にできます (7) 本工法を施工することで アンカー削孔時の口元地山の流失や受圧板設置前の小崩壊を防止でき安全です 1

1 3 ざぶとんわくの部材 ざぶとんわくの主な部材は 外周金網と中間金網でその仕様は以下の通りです 外周金網中間金網 クリンプ金網 φ2.3 15 35 溶接金網 φ5.0 150 150 平鋼 FB 25 4.5 1 4 ざぶとんわくの形状 ざぶとんわくは 受圧板の形状に合せて製作可能です 一般的な形状は 図 ₁および写真 ₁のとおりです 外周金網 ( 小 ) ( クリンプ金網 ) 中間金網 ( 小 ) ( 溶接金網 ) d a c b c 平鋼 外周金網 ( 大 ) ( クリンプ金網 ) 中間金網受け爪 中間金網 ( 大 ) ( 溶接金網 ) ボルト d a c b c ボルト 中間金網 ( 溶接金網 ) 平鋼 中間金網受け爪 c b c a 外周金網 ( クリンプ金網 ) c b c a クロスタイプ セミスクエアタイプ 中間金網 φ5 ( 外枠 ) 中間金網受け爪 H H= 50 H= 100 H= 200 H= 300 外周金網断面図 図 1 ざぶとんわくの一般的な形状 2

クロスタイプ セミスクエアタイプ 写真 1 ざぶとんわくの一般的な形状 1 5 対応範囲 本工法は 自然斜面から既存法面 切土法面 各種擁壁まで対応可能です 以下に 代表的な対応方法を示します (1) 切土法面の場合裏込め厚さは ₅cm または10 cm が標準となります 地山の凹凸が大きい場合や角度調整で部分的に裏込めが厚くなる場合は 200 mm または300 mm の外周金網を組み合わせて対応します ざぶとんわくの固定は アンカー : D13 L=300 50 程度を使用します 但しモルタル厚さが15 cm を超える場合は 根入れ長さを30 cm 程度確保して下さい 勾配が₁:₁ より急な法面あるいは平均裏込め厚さが10 cm を超える場合は 施工能率が低下しますので 施工条件を考慮した施工費を算出して下さい (2) 既存法面 自然斜面の場合既存法面の場合は 既設の法枠やモルタル吹付けなどの不安定な箇所のみ撤去して施工するケースがあります この場合は 受圧板を所定角度に設置するための測量が必要です 自然斜面の場合も測量が必要となります 測量方法は 予め一ヶ所毎ざぶとんわくの端部 ₄ 点の裏込め厚さを計測して下さい 裏込め最小厚さは 地山の凹凸の程度によって₅cm または10 cm として他の₃ 点の厚さを計測します その寸法に従って 50 mm 100 mm 200 mm 300 mmの外周金網を₁ヶ所毎組合わせて対応します 3

但し 本工法は地山の延長で構造物として評価できませんので その厚さはクロスタイプで受圧板のb 寸法 ( 図 ₁ 参照 ) を超えない程度として下さい 超える恐れのある場合は セミスクエアタイプのざぶとんわくをお使い下さい セミスクエア スクエアタイプの場合はa 寸法 ( 図 ₁ 参照 ) 0.5 を超えない程度として下さい (3) 擁壁の場合一般的に擁壁は 勾配が急でモルタルが厚いとだれがあり均しが困難になりますので 外周金網の高さは50 mm が標準となります 擁壁のカーブや段差が有っても裏込め最小厚さを₅cm とし 厚くなる箇所の空隙部分は補助金網で閉塞して下さい 受圧板を角度調整する場合は 外周金網の高さを変更して下さい 擁壁にざぶとんわくを設置する場合は コンクリートアンカーで固定します 使用するコンクリートアンカーの規格は M12 100 程度で 使用本数は₁ 基当たり₆ ₈ 本です しかし コンクリートの劣化状態や石積 ブロックなどその状態によってアンカーの規格と本数をご検討下さい 施工方法は 擁壁の場合の施工手順 (12 頁 ) を参照ください 4

₂. ざぶとんわく裏込め工の施工手順 2 1 施工フロー 標準的な施工フローは 図 ₂ のとおりです 図 2 標準的な施工フロー 5

2 2 ざぶとんわくの荷姿 (1) 中間金網クロスタイプは大 ₁ 枚 小 ₂ 枚に₃ 分割されて ₁ 組毎に結束されています 精度上の問題がありますので 結束された組合せをボルト ナットで組立てて下さい スクエア セミスクエアタイプは中心線で₂ 分割されていて ₁ 組毎に結束しています なお 運搬可能な寸法 ( 約 2,100 mm 以下 ) の中間金網は分割せず₁ 体になっていますので 直接外周金網を取付けて下さい (2) 外周金網形状はクロスタイプが₂ 種類 スクエア セミスクエアタイプが₁ 種類で形状別に結束されています ( 特殊寸法は種類が多くなる場合があります ) 2 3 施工 (1) ざぶとんわくの組立て組立方法は 1) 分割されている中間金網 ( 溶接金網 ) はボルトで組立てます ( 中間金網は平鋼がついている面が地山側 { 下面 } になります ) 2) 精度上の問題がありますので 結束された組合せで中間金網を組立てて下さい 3) 外周金網の爪に中間金網を結束線で取付けます (2) ざぶとんわくの設置地山に設置する際に中間金網が自重によって捻れやたわみが無く 同一平面になるよう十字定規等で十分チェックしながらアンカーピンや鉄筋で固定します ( 固定箇所は平鋼に₄ ₆ 箇所固定して作業時に人が載っても変形 移動しないようにし 残りの本数は外周金網を固定します ) (3) 補助金網の閉塞と吹付け作業地山と外周金網との間隙は補助金網で閉塞します 吹付け厚さが大きい場合 吹付け作業時に取り付けた補助金網が移動や変形しないよう固定して下さい ( 吹付け厚が30 cm 以上になる場合は 注 吹付け厚さが大きくなる場合を参照 ) 6

特にスクエアやセミスクエアの場合は ざぶとんわくの上に載ってノズルマンが吹付け作業をしますので 移動しないように地山に固定して下さい ( 写真 ₆ 参照 ) (4) 吹付けモルタルの配合地山と受圧板との間のモルタルが均等にアンカー力を伝達した場合 モルタルの圧縮強度は10 N/mm 2 程度で十分です 従って配合は セメント : 細骨材 =₁:₈ 10の貧配合でよく 均し工の施工性も良好になります その配合の一例を表 ₁に示します 表 1 モルタルの標準配合比 材料セメント細骨材 W/C(%) 空気量 (%) 配合比 1 8 10 45 60 3 5 ただし 凹凸が大きい地山や角度調整によって モルタルの吹付け厚さが 15 cm 以上になる場合は 従来と同じ₁:₄ 程度の配合で施工して下さい (5) モルタルの均し受圧板の底面に均等な反力が作用するためには 吹付けモルタルを平滑に仕上げる必要があります 1) モルタルを均し終えた後にも十字定規等で平滑に仕上げられていることを確認して下さい 2) 仕上げ面は 中間金網の上面を基準に仕上げる場合 ( 写真 ₉ 参照 ) と外周金網の上面で仕上げる場合 ( 写真 10 参照 ) があります 3) 貧配合のモルタルで表面を仕上げた場合 表面の平滑性を後でケレン棒や木板等でより精度良く修正することができます (6) 受圧板の据付作業平滑に仕上げた面に受圧板を設置します ( 写真 11 参照 ) なお アンカー先打ちで 吹付け厚さが30 cm 以下の場合 モルタルの硬化前の柔らかい状態で受圧板を設置することも出来ます ( 密着性がよくなる ) 7

注 : 吹付け厚さが大きくなる場合吹付け厚さが 1 地山の凹凸が大きい 2 受圧板の角度調整が必要である等の理由で部分的に30 cm 以上厚くなる場合があります この場合 特に勾配が急な法面では 設置したざぶとんわくの下方補助金網部分で打設したモルタルのだれや重量を保持できなくなる場合があります この対策として 対策 ₁ モルタルの吹付けを数回に分けて行い 補助金網部分に重量の負担がかからないようにして下さい 対策 ₂ 吹付けを分けることで能率が低下し また硬化したモルタルが地山との摩擦抵抗のみでは施工時に不安定であると思われる箇所は 下図のように地山へ直角に鉄筋 (D19 D25) を30 50 cm 間隔で打込み そこへ横鉄筋 (D10 D13) を 10 15 cm 間隔で取付けて モルタル重量を負担出来るようにして下さい 吹付け厚さが大きくなる場合の概念図 8

2 4 施工手順 標準的な施工手順は 以下のとおりです (1) 切土法面 既存法面 自然斜面の場合 写真 2 写真 3 ざぶとんわくは 平らな所で組み立てます 外周金網と中間金網は 番線で結束します 組立後に寸法を確認し 中間金網が平面になるよう十字定規等を使用して設置します 写真 4 写真 5 ざぶとんわくの固定は アンカーピンや鉄筋で行います 地山の凹凸が大きい場合 法面の凸部は外周金網を切断し 凹部は補助金網で閉塞します 9

写真 6 写真 7 セミスクエアタイプやスクエアタイプ 吹付け厚さが大きい場合等は ノズルマンがざぶとんわくの上に載って吹付け作業を行いますので ざぶとんわくが移動しないようにしっかり固定してください 貧配合の吹付けモルタルを打設します 写真 8 写真 9 木板やコテ等を使用してモルタルを削ぐようにして均します 中間金網の上面を基準に仕上げた場合 10

写真 10 外周金網の天端を基準に仕上げた場合 写真 11 外周金網の下端に受圧板の下端を合せ アンカー材を通してからざぶとんわくの上に受圧板を静かに設置します 写真 12 設置完了状況 11

(2) 擁壁の場合 写真 13 写真 14 コンクリートアンカーの為の削孔 ざぶとんわくの取り付け ( 十字定規等を使用する ) 写真 15 写真 16 モルタル吹付 モルタルの均し 12

₃. ざぶとんわく裏込め工の積算 法面の不陸による地山と受圧板との間にできる空隙を無くし アンカー力を均等に地山に伝達させることと受圧板が所定の位置 角度で据付けられることを目的に施工するものとして その施工歩掛は以下をご参照下さい (1) 受圧板の大きさ施工能率における受圧板の大きさは同一のタイプでも設置方法によって変わります 1) スクエア セミスクエアタイプの場合 は a 寸法の水平 垂直の大きい方の寸法 は d 寸法の水平 垂直の大きい方の寸法となります 2) クロスタイプの場合 +は水平 垂直の大きい方の寸法 はd 寸法の水平 垂直の大きい方の寸法となります なお a,dは図 ₁に示す寸法です (2) 法勾配が₁:₁ より急で高所作業が伴う場合など現場条件に応じて労務費に 1.3 2.0 程度を乗じて下さい (3) 角度補正に伴う法面工の角度設定作業は モルタルの平均厚さ15 cm 以上から₂ 名加えて₇ 人編成で行って下さい 従って平均厚さ15 cm 未満は 法面工の角度設定作業は無いものとして₅ 人編成として下さい (4) モルタルの平均が15 cm 以上で外周金網高さを50 mm または100 mm とし 補助金網のみを使用した場合は この施工能率とは合致しません ₁. 編成人員 ( 標準編成人員 ) 職種 世話役 法面工 特殊作業員 普通作業員 計 人数 1 2(0) 2 2 7(5) ₂. 施工歩掛 ( ざぶとんわく組立 据付の 1 日当たり施工能率 ) ( 組 / 日 ) 接地面の状況 施工能率クロスタイプ ( 設置縦又は横寸法の大きい方 ) スクエア セミスクエアタイプ ( 設置縦又は横寸法の大きい方 ) モルタル平均吹付厚 1.0~1.5 m 1.51~2.0 m 2.01~2.5 m 2.51~3.0 m 1.0~1.5 m 1.51~2.0 m 2.01~2.5 m 2.51~3.0 m 5.0 cm 50 33 30 27 40 24 22 20 10.0 cm 45 28 25 22 35 20 18 16 20.0 cm 38 18 15 12 28 14 12 10 30.0 cm 31 11 9 7 21 8 6 5 40.0 cm 25 6 3 1 14 5 4 3 50.0 cm 4 1.5 0.5 7 3.2 2.8 1.6 60.0 cm 4 2.6 1.5 1 70.0 cm 3 2 1.2 0.6 80.0 cm 1.6 0.8 0.4 90.0 cm 0.3 モルタルの吹付け最大厚さは実績から 3 ページ 1 5(2) に示す値を超えないことが原則です 塗りつぶしの範囲はその値を超える恐れがありますので アンカー力によって地山とモルタルの境界に生じるすべり力に対する対策 ( 地山に鉄筋を打ち込む ざぶとんわくを大きくする等 ) をご検討下さい 13

側面は含まず材料₃. ざぶとんわく裏込め工の概算工事費 1 組当り 工種 名称規格単位数量単価金額摘要労務費普通作業員 人 2 人 1 日当り基数 市場単価 組立 据付 世 話 役 人 1 人 1 日当り基数 市場単価 組立 据付 法 面 工 人 2 人 1 日当り基数 市場単価 角度補正 据付 特殊作業員 人 2 人 1 日当り基数 市場単価 組立 据付 法勾配による補正 式 小 計 t= 5 cm または10 cm モルタル吹付工 m 2 t=15 cm 以上 m 3 設置面均し工 m 2 割増係数 0.3 ~ 1.0 程度 吹付面積 吹付面積 ざぶとんわく 組 1 アンカーピン D13 L=300 50 本 12 アンカーピン D16 L=500 以上 50 本 15 労務費の合計 市場単価 市場単価 市場単価 必要に応じて計上 市場単価 ( モルタル吹付工 ) 市場単価 ( 水切りコンクリート ) 市場単価 ( 表面コテ仕上げ ) 平均吹付厚 t = 5 cm または10 cm 平均吹付厚 t = 15 cm 以上 小計諸雑費式 0.005 労務費の合計労務費 0.5 % 概算工事費 円 / 基 14

₄. ざぶとんわくの選定フロー 15

(2015.06)