平成 29 年度以降導入を検討するもの トップランナー方式の導入について 2 検討対象業務 基準財政需要額の算定項目都道府県分市町村分 図書館管理 その他の教育費 その他の教育費 博物館管理 その他の教育費 - 公民館管理 - その他の教育費 児童館 児童遊園管理 - 社会福祉費 青少年教育施設管理

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1. ポイント 躍動感ある改革推進が重要 柱は 見える化 と ワイズ スペンディング 一億総活躍社会の実現に資するもの 見える化 -1 関係主体 地域間で比較できて差異が分かる 2 行政の運営改善や成果の有無 程度が分かる 3 改革への課題の所在が分かる 改革への国民の理解 納得感を広げる ワイズ

報告事項     平成14年度市町村の決算概要について

Web用-広報4月号-Vol.169.indd

H28秋_24地方税財源

目 次 1 章策定の趣旨 1 1 これまで経緯 1 2 さらなる行財政改革の必要性 1 2 章行財政改革の基本的な考え方 2 1 推進期間 2 2 基本方針 2 3 重点項目 2 (1) 事務 事業の効率化の推進 3 (2) 定員管理の適正化及び人材育成の推進 4 (3) 民間活力の活用 4 (4)

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健全化比率及び資金不足比率の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 により 藤枝市の健全化判断比率及び資金不足比率につい て 以下のとおり算定しました これは 平成 19 年 6 月に公布された上記法律に基づき 毎年度 監査委 員の審査に付した上で 議会に報告及び公表するものです 本市

1 北九州市 将来負担比率の状況と推移 将来負担比率 平成 20 年度 171.8% 平成 21 年度 173.5% 平成 22 年度 平成 23 年度 166.9% 166.0% 166.9% 平成 24 年度 170.3% 将来負担比率は 地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め

15 小郡市 将来負担比率の状況と推移 将来負担比率 平成 21 年度 118.0% 平成 22 年度 102.9% 平成 23 年度 平成 24 年度 81.4% 92.7% 81.4% 平成 25 年度 76.4% 将来負担比率は 地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め その地

公共施設等総合管理計画について 公共施設等総合管理計画は平成 28 年度末までにほぼ全ての地方公共団体 (1,756/1,788 団体 ) において策定されたが 策定後も不断の見直しを実施し 順次充実させていくことが適当 総務省においては 地方公共団体における総合管理計画の充実のため 当該計画の改訂

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

県医労.indd

<4D F736F F D A6D92E8817A95BD90AC E937895EF8A87944E8E9F8DE096B195F18D908F912E646F63>


1. 財政状況の年度推移 ( 一般会計 ) (1) 決算概況 ( 単位 : 億円 ) グラフの解説 一般会計の歳入 歳出の規模は増加傾向にあり 平成 27 年度の決算規模は 歳入 歳出ともに過去最大規模となっています 実質収支は 黒字を継続しており 27 年度は約 49 億円 前年度と比べると約 1

14 中間市 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 7.65% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地

2 決算収支 実質収支は 59 億 63 百万円の黒字で 11 年連続で全団体黒字となった 単収支は 9 億 92 百万円の黒字となった また 赤字団体は35 団体中 15 団体となり 前と比べて8 団体減少した 実質単収支は 189 億 82 百万円の赤字となり 前と比べて41 億 47 百万円赤

47 大木町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 22.96% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

資料 5 公共施設更新コスト試算 1 試算ケース ケース1: 旧耐震基準のうち 築 60 年以上は建替え それ以外は大規模改修 新耐震基準は老朽箇所修繕 耐用年数を 60 年と想定した場合 旧耐震基準の施設のうち 築 60 年以上の施設は 築 60 年が経過した施設から建替える 建替え対象以外の旧耐

54 赤村 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 1.59% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地方

PowerPoint プレゼンテーション

57 みやこ町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 9.49% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

16 筑紫野市 22.91% 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

2. 歳入の状況 ( 単位 : 億円 ) 1,8 1,6 1,4 1, 1, 1, 市債 国庫 県支出金 地方交付税 地方譲与税 交付金 市税以外の自主財源 市税 自主財源総額 比率 1,384 1,525 1,529 1,539 1, ,564

資料3

総合行政ネットワーク-9.indd


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地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

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沖縄県の財政2015検討(最終)

Microsoft Word - 資料3-4①.doc

Microsoft Word - 第4次計画

1

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歳入総額 区分 平成 年度の財政フレーム ( 単位 : 百万円 ) 30 年度 31 年度 合計 構成比 構成比 構成比 263, % 265, % 529, % 一般財源特別区税特別区交付金その他特定財源国 都支出金繰入金特別区債 167

第14回税制調査会 総務省説明資料(・地方税務手続の電子化等2・個人住民税2)

~ わかりやすい決算報告をめざして ~ 市ではさまざまな事業を行っています どのような事業を行うのか 資金調達はどうするか どのように支出するかを 歳入 歳出 という形でお金で表し とりまとめた計画が 予算書 です その予算に沿って事業を行った一年間の結果を報告したものが 決算書 です 決算書 には

( 歳 入 ) ( 単位 : 千円 ) 款 項補正前の額補正額計説明区分金額目 20. 農林水産業費補 270,3 58, , 農業費,026 農業生産体制強化総合推進対策事業費,026 助金 0. 林業費 47,330 林業振興対策費 47, 財産収入 40,

市場と経済A

平成 27 年度高浜町の健全化判断比率及び資金不足比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 が平成 21 年 4 月から全面施行され この法律により地方公共団体は 4 つの健全化判断比率 ( 実質赤字比率 連結実質赤字比率 実質公債費比率 将来負担比率 ) と公営企業ごとの資金不足比率を議会に報

沖縄県の財政2018

0 事前準備 公共施設等の更新費用比較分析表作成フォーマット の作成に当たっては 地方公共団体の財政分析等に関する調査研究会報告書 公共施設及びインフラ資産の更新に係る費用を簡便に推計する方法に関する調査研究 における更新費用試算ソフト ( 以下 試算ソフト という ) を用います 試算ソフトは今回

1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.4% 10.8% 実質公債費比率 平成 21 年度 9.9% 平成 22 年度 11.7% 平成 23 年度 11.4% 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の

1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.8% 12.6% 実質公債費比率 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 平成 26 年度 11.8% 平成 27 年度 12.6% 平成 28 年度 13.7% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等

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スライド 1

目 次 1 林地台帳の公表 情報提供 1-1 公表 情報提供の範囲 1-2 公表の方法 1-3 情報提供の方法 2 林地台帳の修正 更新 2-1 修正申出の方法 2-2 情報の修正 更新手順 3 林地台帳管理システム 3-1 管理システムの機能 3-2 林地台帳情報と森林資源情報の連携 4. 運用マ

沖縄県の財政2017

29 那珂川町 実質公債費比率の状況と推移 4.6% 4.0% 実質公債費比率 平成 23 年度 5.6% 平成 24 年度 5.1% 平成 25 年度 4.6% 平成 26 年度 4.0% 平成 27 年度 3.6% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の額を その

スライド 1

15 小郡市 13.9% 13.5% 比較する財政の規模 ( 分母 ) の内訳について 計算式 : 標準財政規模 (c) - 算入公債費等の額 (b) 標準財政規模 (c) の内訳 ( 単位 : 千円 %) H22 決算 H23 決算 H24 決算 H25 決算 標準税収入額等 7,265,856

目 次 1. 作成の目的 P2 2. 推計方法 P2 3. 歳入の推移 P4 4. 歳出の推移 P5 5. 歳入歳出の比較 P6 6. 基金の状況 P7 7. 地方債残高の状況 P8 8. 経常収支比率の状況 P9 9. 実質公債費比率の状況 P まとめ P11-1 -

市場と経済A

平成17年8月24日市長交渉想定質問

平成 30 年 (2018 年 )9 月 20 日 財政局 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率等の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に基づき 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率を算定いたしましたのでお知らせします 健全化判断比率については すべての

2007財政健全化判断比率を公表いたします

最上町バランスシートを読むにあたって

Microsoft Word - fcgw03wd.DOC

Microsoft Word - H290324優先的検討規程(裁定).docx

用への助成を除くと 住宅に関する融資や助成制度等の情報提供の充実 との回答割合が高い( 子育て住み替え意識調査 ) 以上のことから 住宅が手狭であることを理由に市外へ転出する若い世代が相当数存在し また その傾向が強まっていることがうかがえる また 住み替え後は4LDKの間取りを中心とした持ち家 (

(2) 消費税率 10% への引上げ時に導入が予定されている軽減税率制度については 消費税 地方消費税の引上げ分のうち地方交付税原資分も含めると 約 3 割が地方の社会保障財源であり 仮に減収分のすべてが確保されない場合 地方の社会保障財源に影響を与えることになることから 確実に代替財源を確保するこ

Taro-★【2月Ver】01~05. ⑲計

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1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

連結実質赤字比率 ) 実質赤字比率 =A/B*100が負一般会計等 2 会計名学童等災害共済学童等災害共済事業 数の場合における A/B*100の絶対 一般会計等 2 実質収支額 値 一般会計等 3 会計名 中小企業従業員中小企業従業員退職金等

資料 5 自治体クラウド推進 業務改革について 平成 27 年 9 月 14 日

Microsoft PowerPoint - kobetsuB4-slide-静山.ppt [互換モード]

設 機能の見直しハード面の効率化財源確保1-3. 再配置パターン ( 手法 ) の考え方 再配置計画の検討に向けて 公共施設の再配置を う場合の基本的なパターン ( 手法 ) について整理し それらの効果についても確認していきます 施設の再配置にあたっては 厳しい財政状況の中 人口が減少傾向にあるこ

3 流動比率 (%) 流動資産流動負債 短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 平成 26 年度からは 会計制度の見直しに伴い 流動負債に 1 年以内に償還される企業債や賞与引当金等が計上されることとなったため それ以前と比べ 比率は下がっている 分析にあたっての一般的な考え方 当該指標は 1

Ⅰ 平成 24 年度高鍋町財務書類の公表について 平成 18 年 6 月に成立した 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律 を契機に 地方の資産 債務改革の一環として 新地方公会計制度の整備 が位置づけられました これにより 新地方公会計制度研究会報告書 で示された 基準モデル

4 合併を選択した理由 合併を選択した理由は 直面する財政危機への対応よりも 将来に向けた行政体制の充実 強化や行政サービスの維持 向上 合併を選択した理由 地方分権時代にふさわしい基礎自治体としての行政体制の充実 強化を図るため 20 市町村 効率的 効果的な行財政運営により 行政サービスを維持

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉 伝染病 0 0

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉 伝染病 0 0

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

1-041 団体情報 -7 議員公務災害 一部事務組合 非常勤公務災害 加入の状況 退職手当 ( 加入 1) 事務機共同 税務事務 老人福祉

Microsoft PowerPoint - ☆PTポイント・概要(セット)

地方税法等の一部を改正する法律案の概要 総務省 1 地方法人課税における新たな偏在是正措置 平成 31 年 10 月 1 日施行 都市 地方の持続可能な発展のための地方税体系の構築の観点から 特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律案 において特別法人事業税 ( 国税 ) を創設することに併


☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

普通財産の売却及び利活用の基本方針

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ツールへのデータ入力前にすべきこと 一般廃棄物処理に係るフロー図を作成 < 収集 : 直営 > < 直接搬入 > 粗大ごみ **t <A 破砕施設 : 直営 > <D 最終処分場 > 粗大ごみ **t 粗大ごみ **t 粗大ごみ **t 燃やすごみ **t アルミ缶 **t スチール缶 **t びん

N0.252

市町村合併の推進状況について

次期行財政改革プラン ( 仮称 ) の策定に向けて H 第 2 回行財政改革推進委員会 Ⅰ これまでの取組 Ⅱ 地方を取り巻く情勢 Ⅲ 中津市の行財政運営の課題 Ⅳ 基本方針と基本目標

地方公共団体財政健全化法

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - PPPPFI手法導入における優先的検討に係る指針

1. 復興基本法 復興の基本方針 B 型肝炎対策の基本方針における考え方 復旧 復興のための財源については 次の世代に負担を先送りすることなく 今を生きる世代全体で連帯し負担を分かち合うこととする B 型肝炎対策のための財源については 期間を限って国民全体で広く分かち合うこととする 復旧 復興のため

長野県観光地の概要

Microsoft PowerPoint - 【事前配布】論点(都道府県).pptx


目次 市有財産活用基本方針について 1 第 1 章市有財産の現状と対象財産 2 1 市有財産 ( 土地 建物 ) の保有状況 2 2 市有財産の現状の整理 3 3 公共施設マネジメントとの関連 3 4 基本方針における対象財産 3 第 2 章市有財産の活用の推進 4 1 新たな活用における庁内要望の

山形県庄内町平成 28 年 11 月 ( 訂正版 ) 平成 26 年度決算に基づく健全化判断比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律第 3 条第 1 項の規定により 健全化判断比率を公表 いたします 健全化判断比率は 自治体の財政が健全かどうかを表す指標です 地方公共団体の財政の健全化に関する法

P10 第 2 章主要指標の見通し 第 2 章主要指標の見通し 1 人口 世帯 1 人口 世帯 (1) 人口 (1) 人口 平成 32 年 (2020 年 ) までの人口を 国勢調査 ( 平成 7 年 ~22 年 ) による男女各歳人口をもとにコーホー 平成 32 年 (2020 年 ) までの人口

2 決算規模及び収支 (1) 決算規模 特別の平成 26 年度普通会計決算は 歳入総額 3 兆 5,779 億 31 百万円 歳出総額 3 兆 4,423 億 40 百万円となった 決算規模は 前年度に比べて歳入は8.0% の増 歳出は8.3% の増となり 歳入 歳出ともに4 年連続の増となった (

女性が働きやすい制度等への見直しについて

Transcription:

トップランナー方式の導入について 1 基本方針 2015 に基づき 歳出の効率化を推進する観点から 歳出効率化に向けた業務改革で他団体のモデルとなるようなものを地方交付税の基準財政需要額の算定に反映する取組を推進 その際 財源保障機能を適切に働かせ 住民生活の安心 安全を確保することを前提として取り組む 取組の概要 地方行政サービス改革に係る調査によって把握することとしている地方団体の業務改革のうち 単位費用に計上されている全ての業務 (23 業務 ) についてトップランナー方式の検討対象とする 法令等により国が基準を定めている業務や産業振興 地域振興等の業務はトップランナー方式になじまないことから対象としていない このうちできる限り多くの業務 (16 業務 ) について平成 28 年度に着手 地方団体への影響等を考慮し 複数年 ( 概ね 3~5 年程度 ) かけて段階的に反映 地方団体の人口規模の違い等の地域の実情を踏まえて算定 残る業務について 平成 29 年度以降 課題等を検討し 可能なものから導入 平成 28 年度に着手する取組 対象業務 基準財政需要額の算定項目基準財政需要額の算定基礎と都道府県市町村する業務改革の内容 学校用務員事務 ( 小学校 中学校 高等学校 特別支援学校 ) 高等学校費特別支援学校費 小学校費 中学校費 高等学校費 道路維持補修 清掃等 道路橋りょう費 道路橋りょう費 本庁舎清掃 案内 受付 公用車運転民間委託等包括算定経費包括算定経費 本庁舎夜間警備 電話交換 ( 現行 : 直営 一部民間委託等 ) 一般ごみ収集 - 清掃費 学校給食 ( 調理 ) 学校給食 ( 運搬 ) - 小学校費 中学校費 体育館管理 プール管理指定管理者制度導入 その他の教育費その他の教育費 競技場管理民間委託等 公園管理 その他の土木費 公園費 ( 現行 : 直営 一部民間委託等 ) 庶務業務 ( 人事 給与 旅費 福利厚生等 ) 包括算定経費 包括算定経費 庶務業務の集約化 情報システムの運用 ( 住民情報 税務 福祉関連等の情報システム ) - 戸籍住民基本台帳費 徴税費 包括算定経費 下線の項目については 既に業務改革を前提とした経費水準としており 平成 28 年度から経費区分を給与費から委託料等に見直し 情報システムのクラウド化 4

平成 29 年度以降導入を検討するもの トップランナー方式の導入について 2 検討対象業務 基準財政需要額の算定項目都道府県分市町村分 図書館管理 その他の教育費 その他の教育費 博物館管理 その他の教育費 - 公民館管理 - その他の教育費 児童館 児童遊園管理 - 社会福祉費 青少年教育施設管理 その他の教育費 - 業務改革の内容 指定管理者制度導入等 課題等 地方団体から以下の意見がある 教育機関 調査研究機関としての重要性に鑑み 司書 学芸員等を地方団体の職員として配置している 福祉分野は業務の専門性が高く 直営を選択している 実態として指定管理制度の導入が進んでいない 社会教育法等の一部改正法 (2008 年 ) の国会審議において 社会教育施設における人材確保及びその在り方について 指定管理者制度の導入による弊害についても十分配慮し 検討すること 等の附帯決議あり 地方団体から以下の意見がある 公立大学運営その他の教育費その他の教育費地方独立行政法人化 小規模な公立大学については 法人化にコストがかかることから効率化が困難となる可能性がある 学部によって 民間との共同研究等による外部資金の獲得等 効率化可能な程度が異なる 窓口業務 ( 戸籍業務 住民基本台帳業務 税証明業務 福祉業務等 ) - 戸籍住民基本台帳費 徴税費 社会福祉費 高齢者保健福祉費 保健衛生費 総合窓口 アウトソーシングの活用 第 31 次地方制度調査会において 窓口業務に係る外部資源の活用方策について検討中である 政府内において 窓口業務等の民間委託の為の業務マニュアル 標準委託仕様書 ( 案 ) を作成予定 ( 平成 28 年度 ) である 5

基準財政収入額の算定に用いる徴収率の見直し 地方税の実効的な徴収対策を行う地方自治体の徴収率を標準的な徴収率 ( ) として基準財政収入額の算定に反映 基準財政収入額 = 標準的な課税見込額 標準的な徴収率 0.75 等 取組の概要 現行 見直し後 全国の平均的な徴収率を標準的な徴収率として算定 上位 3 分の 1 の地方自治体が達成している徴収率 ( ) を標準的な徴収率として算定 過去 5 年平均 実効的な徴収対策の一層の取組を促進 < 対象税目 > 基準財政収入額の算定において徴収率を設定している以下の税目 個人住民税( 均等割 ) 個人住民税( 所得割 ) 不動産取得税 ゴルフ場利用税 鉱区税 固定資産税 事業所税 < 実施時期 > 平成 28 年度から実施 ( 地方自治体への影響等を考慮し 5 年間で段階的に反映 ) 6

地方財政の全面的な 見える化 1 ~ 決算情報の 見える化 の徹底 ~ 現状と課題 全ての都道府県 市区町村の決算情報については 財政状況資料集 ( ) をはじめとして 総務省ホームページにおいて公表 各団体の歳入歳出決算の生データや 17 種類の各種財政指標等 それらの経年比較 類似団体比較 自らの分析結果等を網羅的にとりまとめたもの (Excel ファイル形式 ) 財政状況資料集 において 住民一人当たりコストは 人件費 普通建設事業費 公債費のみ掲載されており 性質別 目的別で項目が網羅されていない 今後の対応 決算情報の 見える化 の徹底 財政分析においては 他団体と一律に比較するのではなく 1 当該団体における経年比較や2 類似団体との比較が重要 上記を踏まえた上で 住民一人当たりコストにイメージ歳出決算額分析表ついて 性質別 目的別で網羅的に 見える化 H27 決算 ~ < 性質別 > 下線部の項目が新規追加するもの人件費 物件費 維持補修費 扶助費 補助費等 普通建設事業費 ( 新規整備 既存更新 ) 公債費 繰出金 < 目的別 > 議会費 総務費 民生費 衛生費 労働費 農林水産業費 商工費 土木費 教育費 公債費 繰出金 農林水産業費 商工費 これにより 例えば 維持補修費 普通建設事業費 ( 新規整備 既存更新 ) 等の性質別 民生費 衛生費 教育費等の目的別の内訳が 見える化 さらに 経年比較や類似団体の中での順位等に加え 各団体の分析コメントを付すことにより 財政分析の内容も 見える化 民生費 衛生費 土木費 教育費 この他 利用者目線からホームページを大幅改善 1 過去 10 年間の決算情報の生データを全面的に 見える化 2 データ検索機能や分析のためのグラフ作成機能の追加等 上記データは実際の地方公共団体のものではない 7

地方財政の全面的な 見える化 2 ~ 新たな課題への積極的な対応 ~ 現状と課題 公共施設等の老朽化対策が大きな課題となっているが 財政状況資料集 には 公共施設等の老朽化度合いを示す指標 施設類型毎のストック情報や固定資産台帳が含まれていない 今後の対応 新たな課題への積極的な対応 公共施設等の老朽化対策という課題に積極的に対応していくため 地方公会計 ( 固定資産台帳 ) のデータを経年比較 類似団体比較等に活用することで 財政状況資料集 の内容を大幅に充実 1 資産老朽化比率の追加固定資産台帳の整備に合わせてH29 決算までに順次地方公会計により把握可能となる 資産老朽化比率 を新たな財政分析指標として追加 2 新たな分析手法の導入新たな分析手法として 将来負担比率と資産老朽化比率の 組合せ分析 を導入 3 施設類型毎のストック情報 や 土地情報 の追加固定資産台帳により把握可能となる道路 学校 公営住宅等の施設類型毎の一人当たり面積や資産老朽化比率といったストック情報を追加するとともに 同台帳により土地情報も 見える化 これまで分からなかったストック情報も全面的に 見える化 公共施設等全体及び施設類型毎の資産老朽化比率や保有量の 見える化 自治体が保有する未利用地や売却可能地をはじめとする土地情報の 見える化 公共施設等総合管理計画の進捗度合いについては 資産老朽化比率に加え 例えば 公共施設の一人当たり床面積等の経年比較や横比較により把握可能 ( 進捗度合いの把握のために他に有効な方法があるかさらに検討 ) イメージ 1 資産老朽化比率の追加 類似団体内順位 / 県平均. 資産老朽化比率の分析欄 社会経済情勢の変化を踏まえ 横比較の対象団体 ( 類似団体 ) のあり方についても研究 2 新たな分析手法の導入 3 施設類型毎のストック情報 や 土地情報 の追加 類似団体内順位 / 県平均. 類似団体内順位 / 県平均. 地方債現在高や退職手当支給予定額等を対象とした 将来負担比率 を 資産老朽化比率 と組み合わせて分析することにより 公共施設等の除却 更新といった老朽化対策の必要性が 見える化 され 将来負担をより総合的に把握することが可能 土地情報 固定資産台帳からの抜粋 上記データは実際の地方公共団体のものではない 8

参考資料 9

その他 ( 地方行財政改革全般 見える化 地方交付税改革 ) について < 地方行財政改革全般について > 地方行財政改革の推進にあたっては 地方自治体の意見を聞きながら丁寧に議論を進め その内容について地方自治体の理解と納得を得ることが必要 < 見える化 について > 成果 ( アウトカム ) の徹底した 見える化 行政コスト及び公共施設の維持管理コストについては 前述のとおり 全面的な 見える化 を図る なお アウトカム目標やパフォーマンス指標については 各行政分野を所管する関係省庁において検討すべきもの 事業等の進捗 成果について評価する仕組み 地方行財政改革の進捗状況について 自治体がどのように改革に取り組んだのかを事後的に検証することは重要であるが 実施主体である地方自治体の理解を得られるものとすることが必要 このような観点も踏まえ 総務省としては 例えば公共施設の老朽化対策については 各自治体の 資産老朽化比率 に加え 公共施設の一人当たり床面積 等を組み合わせて 見える化 することを提示しているところ < 地方交付税改革について > まち ひと しごと創生事業費への地域の活性化等の取組の成果の反映 多くの団体で 地方版総合戦略 を策定中であり その内容や 取組の成果の実現具合等を見極める必要があることから 現段階で 必要度 から 成果 へシフトしていく時期等を決めるのは困難であり 地方団体の理解も得られない 留保財源率の見直し 財政力格差是正の観点から引き下げるべきとの意見 税収確保インセンティブ強化の観点から引き上げるべきとの意見などさまざまな意見があり 慎重な検討を要することから 検討の期間をあらかじめ区切り 結論を出す方法はなじまない 地方交付税の見える化 地方交付税の各自治体への配分の考え方 内訳の詳細 経年変化の 見える化 については 平成 28 年度から進める 10