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月例経済報告

月例経済報告

週刊経済指標 xlsx

米国の利上げ見送りと日本の長期化した金融緩和

平成24年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度(閣議了解)

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不動産流通動向月次概況

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

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( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 金 25, 2, 15, 12, 営業利益率 経常利益率 額 15, 9, 当期純利益率 6. 1, 6, 4. 5, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 8 社 214 年度 215 年度前年度差 ( 単位 : 億円 ) 前年

富山県金融経済クォータリー(2018年秋)

長と一億総活躍社会の着実な実現につなげていく 一億総活躍社会の実現に向け アベノミクス 新 三本の矢 に沿った施策を実施する 戦後最大の名目 GDP600 兆円 に向けては 地方創生 国土強靱化 女性の活躍も含め あらゆる政策を総動員することにより デフレ脱却を確実なものとしつつ 経済の好循環をより

1. 総論 総括判断 都内経済は 回復している 項目前回 ( 1 月判断 ) 今回 (3 年 1 月判断 ) 前回比較 総括判断回復している 回復している ( 注 )3 年 1 月判断は 前回 1 月判断以降 1 月に入ってからの足下の状況までを含めた期間で判断している ( 判断の要点 ) 個人消費

資料1

中小企業の動向

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( 平成 31 年 1 月判断 ) 平成 31 年 1 月 財務省北陸財務局 富山財務事務所 富山市丸の内 1 丁目 5 番 13 号 ( 富山丸の内合同庁舎 5 階 ) TEL(076) ( 財務課直通 )

富山県金融経済クォータリー(2018年夏)

1 ( ) 4.1% 4.4% 4.% 1 ( ) 1.2%( ) 1.6% 3.8% 1( ) 5.6% 4, % 8 6.5% % 2 4.3% 47.8% 18.8% % 13 2, % 2.2% 13.% 218 ( ).

関西経済レポート (2019 年 9 月 ) 令和元年 (2019 年 )9 月 30 日 ~ 輸出減少が継続 インバウンド消費はプラスの伸びを維持 ~ 足元の経済情勢と当面の見通し 関西経済は輸出 生産が斑模様であるが 内需が下支えとなり底堅く推移している 企業部門では 輸出は中国経済の減速等によ

第2章_プラントコストインデックス

金融政策決定会合における主な意見

平成10年7月8日

October vol

中国:PMI が示唆する生産・輸出の底打ち時期

北陸 短観(2019年6月調査)

関西の景気動向 2013 年 11 月株式会社日本総合研究所調査部関西経済研究センター 1. 景気の現状関西の景気は 持ち直しのペースがひところと比べて鈍化している 輸出 ( 円ベース )

○ユーロ

kd2017txHP

北陸 短観(2016年12月調査)

平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

北陸 短観(2019年3月調査)

【No

経済指標カレンダー 8 月 5, 月 10,2018 AUD 1.50% NZD 1.75% EUR 0.00% CAD 1.50% GBP 0.75% USD 2.00% CHF -0.75% JPY -0.10

第 70 回経営 経済動向調査 公益社団法人関西経済連合会 大阪商工会議所 < 目次 > 1. 国内景気 2 2. 自社業況総合判断 3 3. 自社業況個別判断 4 4. 現在の製 商品およびサービスの販売価格について 8 参考 (BSI 値の推移 ) 11 参考 ( 国内景気判断と自社業況判断の推

経済・物価情勢の展望(2016年10月)

平成 31 年 1 月 17 日東北経済産業局 管内 ( 東北 6 県 ) の経済動向 ( 平成 30 年 11 月分 ) ~ 一部に弱い動きがみられるものの 緩やかに持ち直している ~ 鉱工業生産 : 個人消費 : 住宅着工 : 公共投資 : 設備投資 : 持ち直しの動きとなっている足踏み状態とな

関西の景気動向 2013 年 5 月株式会社日本総合研究所調査部関西経済研究センター 1. 景気の現状関西の景気は 持ち直している 輸出は 円安が進み 米国経済も回復基調をたどるなど 環境が

当面の金融政策運営について(貸出増加支援資金供給の延長等、12時29分公表)

管内 ( 東北 6 県 ) の経済動向 平成 27 年 1 月 15 日 < 管内の経済動向 > ~26 年 11 月の経済指標を中心として ~ 全体の動向 : 緩やかな持ち直し傾向にあるものの 一部に弱い動きがみられる 鉱工業生産 : 生産は一進一退で推移している 個人消費 : 持ち直し傾向にある

サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

経済・物価情勢の展望(2017年7月)

1. 総論 総括判断 県内経済は 緩やかに回復しつつある 項目前回 (3 年 4 月判断 ) 今回 (3 年 7 月判断 ) 前回比較 総括判断緩やかに回復しつつある 緩やかに回復しつつある ( 注 )3 年 7 月判断は 前回 4 月判断以降 足下 (7 月末 ) の状況までを含めた期間で判断して

1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長

経済・物価情勢の展望(2018年1月)

不動産経済 表紙OL

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経済見通し

現代資本主義論

経済・物価情勢の展望(2017年10月)

2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

各資産のリスク 相関の検証 分析に使用した期間 現行のポートフォリオ策定時 :1973 年 ~2003 年 (31 年間 ) 今回 :1973 年 ~2006 年 (34 年間 ) 使用データ 短期資産 : コールレート ( 有担保翌日 ) 年次リターン 国内債券 : NOMURA-BPI 総合指数

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平成 23 年 3 月期 決算説明資料 平成 23 年 6 月 27 日 Copyright(C)2011SHOWA SYSTEM ENGINEERING Corporation, All Rights Reserved

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経済指標カレンダー 5 月 7, 月 13,2017 AUD 1.50% NZD 1.75% EUR 0.00% CAD 0.50% GBP 0.25% USD 0.75% CHF -0.75% JPY -0.10

1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

2017年夏のボーナス見通し

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グラフで見る関西経済

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2018年夏のボーナス見通し

平成22年7月30日

生活衛生関係営業の景気動向等調査 平成17年7~9月期

けた この間 生産指数は 上昇傾向で推移した (2) リーマン ショックによる大きな落ち込みとその後の回復局面平成 20 年年初から年央にかけては 米国を中心とする金融不安 景気の減速 原油 原材料価格の高騰などから 景気改善の動きに足踏みが見られたが 生産指数は 高水準で推移していた しかし 平成

SERIまんすりー2月号 今月のみどころ

Economic Indicators   定例経済指標レポート

( 公社 ) 近畿圏不動産流通機構市況レポート市況トレンド /1 年 7~9 月期の近畿圏市場 1. 中古マンション市場の動き 成約価格は前年比で 3 期連続上昇 1 年 7~9 月期の近畿レインズへの成約報告件数は,9 件と 前年同期比で 1.% 増加した (P1 図表 1) 新規登録件数は 15

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2019 年 3 月期決算説明会 2019 年 3 月期連結業績概要 2019 年 5 月 13 日 太陽誘電株式会社経営企画本部長増山津二 TAIYO YUDEN 2017

(2) 住宅投資 住宅投資は 横ばい圏内で推移している 新設住宅着工戸数の内訳をみると 持家は 増加に転じてきている 貸家 や分譲は 水準を切り下げている (3) 設備投資設備投資は 受注や収益の好調を背景に水準を切り上げている 建設投資の先行指標である建築着工床面積 ( 非居住用 ) は 振れがあ

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経済金融・情勢資料  15年7月 

○ユーロ

< 日本経済の基調判断 > < 現状 > 景気は 緩やかな回復基調が続いている < 先行き > 先行きについては 雇用 所得環境の改善が続くなかで 各種政策の効果もあって 緩やかに回復していくことが期待される ただし 海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある 1

1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

NZD NZDANZActivityOutlook 01:00 21: NZD ニュージーランド NBNZビジネス信頼感指数 01:00 21: AUD オーストラリア HIA 新規住宅販売件数 (MoM) 01:00 21:00 0.6% AUD オーストラリア民間事業

Monthly San-in Economy グラフでみる経済動向 1. 公共投資 2. 設備投資 持ち直しの動きが弱まる 公共工事請負額 ( 対前年比 ) 全産業で前年度を上回る計画 設備投資額 ( 対前年度比 ) 年度実績 18 年度計画 ( 単位 :%) 全国 18 年度計画 全

Monthly San-in Economy グラフでみる経済動向 1. 公共投資 2. 設備投資 持ち直しの動きが弱まる 公共工事請負額 ( 対前年比 ) 全産業で前年度を上回る計画 設備投資額 ( 対前年度比 ) 17 年度実績 18 年度計画 ( 単位 :%) 18 年度計画 全産業 3.9

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物価の動向 輸入物価は 2 年に入り 為替レートの円安方向への動きがあったものの 原油や石炭 等の国際価格が下落したことなどから横ばいとなった後 2 年 1 月期をピークとし て下落している このような輸入物価の動きもあり 緩やかに上昇していた国内企業物価は 2 年 1 月期より下落した 年平均でみ

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九経マンスリー ( 平成 3 年 2 月 ) 平成 3 年 4 月 12 日経済産業局 今月の管内経済動向 : 地域の経済は 緩やかに改善している 生産は横ばい傾向 輸出は 2 か月連続のマイナス 個人消費は持ち直している 雇用情勢は改善している 国内需要や海外経済の動向などを引き続き注視する必要が

目次 調査結果の概要 1 小企業編 中小企業編 概況 3 概況 15 調査の実施要領 4 調査の実施要領 16 業況判断 5 業況判断 17 売上 1 売上 2 採算 11 利益 21 資金繰り 借入 12 価格 金融関連 22 経営上の問題点 13 雇用 設備 23 設備投資 価格動向 14 経営

今回の金融政策報告書では 米国内の投資活動が弱いために輸出が想定ほど伸びていないとしながらも 金融業などサービス関連の好調さを示す分析や 商品価格下落がカナダ企業の投資活動を抑制する動きは底打ちしたとの指摘など カナダ景気に前向きな材料も散見されます 当面は 政策金利の据え置きを続けると見通します

平成23年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度(閣議了解)

ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

我が国中小企業の課題と対応策

経済情報:日銀短観(2011年6月)の結果について.doc

不動産経済 表紙OL

建設経済モデルによる建設投資の見通し

個人消費の回復を後押しする政策以外の要因~所得の減少に歯止め、節約志向も一段落

東京都の経済情勢報告 平成 31 年 1 月 30 日 財務省関東財務局 東京財務事務所 掲載した経済指標等については速報値を含む

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

< 豪州債券市場の市況および今後の見通し > 2016 年の豪州債券市場では 金利が低下しました 年初から 2 月にかけては 中国株をはじめ世界の株式市場が下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まる中 金利低下が進みました 1 月末に日銀のマイナス金利導入発表を受け 欧州など他国でもさらなる金融緩和期

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第45回中期経済予測 要旨

Transcription:

( 平成 21 年 8 月 ) - 景気は 厳しい状況にあるものの このところ持ち直しの動きがみられる - 先行きについては 当面 雇用情勢が悪化するなかで 厳しい状況が続くとみられるものの 在庫調整の一巡や経済対策の効果に加え 対外経済環境の改善により 景気は持ち直しに向かうことが期待される 一方 生産活動が極めて低い水準にあることなどから 雇用情勢の一層の悪化が懸念される 加えて 世界的な金融危機の影響や世界景気の下振れ懸念など 景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある 平成 21 年 8 月 11 日 内閣府

[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 7 月月例 8 月月例 景気は 厳しい状況にあるものの このところ持ち直しの動きがみられる 輸出 生産は 持ち直している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 大幅に減少している 雇用情勢は 急速に悪化しており 厳しい状況にある 個人消費は このところ持ち直しの動きがみられる 景気は 厳しい状況にあるものの このところ持ち直しの動きがみられる 輸出 生産は 持ち直している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 大幅に減少している 雇用情勢は 急速に悪化しており 厳しい状況にある 個人消費は このところ持ち直しの動きがみられる 政策態度 先行きについては 当面 雇用情勢が悪化するなかで 厳しい状況が続くとみられるものの 在庫調整の一巡や経済対策の効果に加え 対外経済環境の改善により 景気は持ち直しに向かうことが期待される 一方 生産活動が極めて低い水準にあることなどから 雇用情勢の一層の悪化が懸念される 加えて 世界的な金融危機の影響や世界景気の下振れ懸念 金融資本市場の変動の影響など 景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある 政府は 当面 景気対策を最優先で進めるため 経済危機対策 等を着実に実施する また 6 月 23 日 安心 活力 責任 の3つの目標を同時に達成するための道筋を示す 経済財政改革の基本方針 2009~ 安心 活力 責任 ~ を閣議決定した 今後 本基本方針に基づき経済財政運営を進める 日本銀行に対しては 我が国経済が 物価安定の下での持続的成長経路に復帰するため 引き続き政府との緊密な連携の下で 適切かつ機動的な金融政策運営を期待する 先行きについては 当面 雇用情勢が悪化するなかで 厳しい状況が続くとみられるものの 在庫調整の一巡や経済対策の効果に加え 対外経済環境の改善により 景気は持ち直しに向かうことが期待される 一方 生産活動が極めて低い水準にあることなどから 雇用情勢の一層の悪化が懸念される 加えて 世界的な金融危機の影響や世界景気の下振れ懸念など 景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある 政府は 当面 景気対策を最優先で進めるため 経済危機対策 等を着実に実施する また 安心 活力 責任 の 3 つの目標を同時に達成するための道筋を示す 経済財政改革の基本方針 2009~ 安心 活力 責任 ~ に基づき経済財政運営を進める 日本銀行に対しては 我が国経済が 物価安定の下での持続的成長経路に復帰するため 引き続き政府との緊密な連携の下で 適切かつ機動的な金融政策運営を期待する 7 月月例 8 月月例 住宅建設 大幅に減少している 減少している 輸入下げ止まりつつある 持ち直しの動きがみられる ( 注 ) 下線部は 先月から変更した部分

月例経済報告 平成 21 年 8 月 総 論 ( 我が国経済の基調判断 ) 景気は 厳しい状況にあるものの このところ持ち直しの動きがみられる 輸出 生産は 持ち直している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 大幅に減少している 雇用情勢は 急速に悪化しており 厳しい状況にある 個人消費は このところ持ち直しの動きがみられる 先行きについては 当面 雇用情勢が悪化するなかで 厳しい状況が続くとみられるものの 在庫調整の一巡や経済対策の効果に加え 対外経済環境の改善により 景気は持ち直しに向かうことが期待される 一方 生産活動が極めて低い水準にあることなどから 雇用情勢の一層の悪化が懸念される 加えて 世界的な金融危機の影響や世界景気の下振れ懸念など 景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある ( 政策の基本的態度 ) 政府は 当面 景気対策を最優先で進めるため 経済危機対策 等を着実に実施する また 安心 活力 責任 の3つの目標を同時に達成するための道筋を示す 経済財政改革の基本方針 2009~ 安心 活力 責任 ~ に基づき経済財政運営を進める 日本銀行に対しては 我が国経済が 物価安定の下での持続的成長経路に復帰するため 引き続き政府との緊密な連携の下で 適切かつ機動的な金融政策運営を期待する - 1 -

各論 1. 消費 投資などの需要動向 個人消費は このところ持ち直しの動きがみられる 個人消費は 経済対策の効果もあって このところ持ち直しの動きがみられる 消費者マインドは 低水準ながら持ち直している 実質雇用者所得は緩やかに減少している 需要側統計 ( 家計調査 等 ) と供給側統計 ( 鉱工業出荷指数等 ) を合成した消費総合指数は 6 月は前月に比べ増加した 個別の指標について 6 月の動きをみると 家計調査 では 実質消費支出は前月から減少した 販売側の統計をみると 小売業販売額は前月に比べて減少した 新車販売台数は 6 月に増加した後 7 月も増加した 旅行は 国内 海外ともに前年を下回った 外食は 前年を下回った 先行きについては 消費者マインドが持ち直している中で 経済対策の効果が引き続き見込まれるものの 雇用 所得環境の悪化による影響などを注視する必要がある 設備投資は 大幅に減少している 設備投資は 大幅に減少している これを需要側統計である 法人企業統計季報 でみると 2008 年 10-12 月期及び 2009 年 1-3 月期は減少している 機械設備投資の供給側統計である資本財出荷は 減少している ソフトウェア投資は 弱含んでいる 日銀短観 によれば 2009 年度設備投資計画は大企業製造業 大企業非製造業でともに2 年連続の減少が見込まれている また 設備投資の動きに先行性がみられる設備過剰感は やや高まっている 先行指標をみると 機械受注は 緩やかに減少している 建築工事費予定額は 減少している 先行きについては 企業収益が極めて大幅に減少し 世界景気の下振れ懸念など先行き不透明感が高いなかで 企業の設備投資計画においても大幅な減少が見込まれており 一層の減少が懸念される - 2 -

住宅建設は 減少している 住宅建設は 減少している 持家の着工は下げ止まりつつある 貸家 分譲住宅の着工は大幅に減少している 総戸数は 6 月は前月比 1.2% 減の年率 74.9 万戸となった 総床面積は 前月比 0.5% 増となったが これは1 戸当たり床面積が広い持家が増加した影響による 先行きについては 経済対策の効果が期待されるものの 雇用 所得環境の悪化などから 当面 減少傾向が続くと見込まれる 公共投資は 堅調に推移している 公共投資は 堅調に推移している 公共投資の関連予算をみると 2009 年 5 月 29 日に成立した国の平成 21 年度補正予算において 底力発揮 21 世紀型インフラ整備 や 防災 安全対策 等にかかる公共投資関係費として約 5.2 兆円の予算措置を講じることとしたため 補正後の公共投資関係費は前年度を上回った また 平成 21 年度地方財政計画では 投資的経費のうち地方単独事業費について 中期的に計画的な抑制を図る中で前年度比 3.0% 減としつつ 重点的な配分を行うとしている 2009 年 4-6 月期の公共工事請負金額は前年を上回った 先行きについては 関連予算の執行により 強めの動きとなることが見込まれる 輸出は 持ち直している 輸入は 持ち直しの動きがみられる 貿易 サービス収支は 黒字へと転じた 輸出は 持ち直している 地域別にみると アジア向けの輸出は 増加している アメリカ向け EU 向けの輸出は ともに持ち直しの動きがみられる 先行きについては 世界的な在庫調整の進展やアジアを中心として景気持ち直しの動きが広がっていることなどから 当面 持ち直しが続くとみられる 輸入は 持ち直しの動きがみられる 地域別にみると アジアからの輸入は 増加している アメリカからの輸入は 緩やかに減少している EUからの輸入は 下げ止まりつつある 国際収支をみると 輸出金額が緩やかな増加 輸入金額が横ばいとなっており 貿易収支は 黒字へと転じた後 黒字幅は拡大している また サービス収支の赤字幅は横ばいとなっている そのため 貿易 サービス収支は 黒字へと転じた - 3 -

2. 企業活動と雇用情勢 生産は 持ち直している 鉱工業生産は 輸出が持ち直していることや 在庫面からの生産下押し圧力が弱まっていることなどから 持ち直している 先行きについては 輸出の持ち直しや在庫調整の一巡などから 当面 持ち直しが続くことが期待される なお 製造工業生産予測調査においては 7 月 8 月ともに増加が見込まれている また 第 3 次産業活動は 減少している 企業収益は 極めて大幅に減少している また 企業の業況判断は 厳しい状況が続いているが 大企業においては持ち直しの動きがみられる 倒産件数は おおむね横ばいとなっている 企業収益の動向を 法人企業統計季報 でみると 2009 年 1-3 月期の経常利益 ( 金融持株会社を除く ) は 売上高が減収となったこと等により前年同期比 70.1% 減となり 7 四半期連続の減益となった 業種別にみると 製造業が 141.7% の減益 非製造業が24.0% の減益となっている 日銀短観 によると 2009 年度の売上高は 2 年連続の減収 経常利益は3 年連続の減益を見込んでいる 企業の業況判断について 日銀短観 をみると 厳しい状況が続いているが 大企業においては持ち直しの動きがみられる 大企業製造業 大企業非製造業の業況判断は10 四半期ぶりの改善となった 中小企業製造業の業況判断は横ばい 中小企業非製造業の業況判断は9 四半期連続の悪化となった また 企業倒産は おおむね横ばいとなっている 倒産件数は 5 月 1,203 件の後 6 月は1,422 件となった 負債総額は 5 月 5,398 億円の後 6 月は4,771 億円となった 雇用情勢は 急速に悪化しており 厳しい状況にある 雇用情勢は 急速に悪化しており 厳しい状況にある 完全失業率は上昇しており 6 月は前月比 0.2% ポイント上昇し 5.4% となった 完全失業者数は増加し 就業者数は減少した 15 ~24 歳層の完全失業率は上昇している 新規求人数は減少傾向で推移している 有効求人倍率は一段と低下している 雇用者数は大幅に減少している 製造業の残業時間は生産が持ち直していることを反映し 増加している 賃金の動きをみると 定期給与は持ち直しの動きがみられる ボ - 4 -

ーナスを含む特別給与の大幅な減少に伴い 現金給与総額は大幅に減少している 3. 物価と金融情勢 国内企業物価は 緩やかに下落している 消費者物価は 緩やかに下落している 国内企業物価は 緩やかに下落している 6 月の国内企業物価は 前月比で 0.3% 下落した 輸入物価 ( 円ベース ) は 上昇している 企業向けサービス価格の基調を 海外要因を除くベース でみると 緩やかに下落している 消費者物価の基調を 生鮮食品 石油製品及びその他特殊要因を除く総合 ( いわゆる コアコア ) でみると 緩やかに下落している 6 月は 季節調整済前月比で 0.2% 下落した 生鮮食品を除く総合 ( いわゆる コア ) は 緩やかに下落している 6 月は 季節調整済前月比で 0.2% 下落した 先行きについては 消費者物価 ( コアコア ) は 当面 緩やかな下落傾向で推移すると見込まれる 株価 ( 日経平均株価 ) は 9,200 円台から 10,400 円台まで上昇している 対米ドル円レートは 93 円台から 95 円台まで円安方向で推移している 株価は アメリカ株価の動向等を背景に 9,200 円台から 10,400 円台まで上昇している 対米ドル円レートは 93 円台から 95 円台まで円安方向で推移している 短期金利についてみると 無担保コールレート ( オーバーナイト物 ) は 0.1% 付近で推移している ユーロ円金利 (3ヶ月物) は 0.5% 台半ばで推移している 長期金利は アメリカの長期金利の動向等を背景に 1.3% 台前半から 1.4% 台前半まで上昇している 企業金融については 企業の資金繰り状況はやや改善しており 民間債と国債との流通利回りスプレッドは総じて横ばいとなっている マネタリーベースは 前年比 6.1% の伸びとなっている M2は 前年比 2.5% の伸びとなっている - 5 -

4. 海外経済 世界の景気は後退しており 引き続き深刻な状況にあるが アジアを中心に持ち直しの動きが広がっており 底入れに向かっている 先行きについては 金融危機と実体経済悪化の悪循環により 下振れするリスクがある アメリカでは 景気は後退しており 引き続き深刻な状況にあるが 収縮のテンポは緩やかになっており 一部に下げ止まりもみられる 先行きについては 金融危機と実体経済悪化の悪循環により 景気後退が長期化するリスクがある 2009 年 4-6 月期のGDP 成長率は 個人消費が減少したものの 政府支出の増加に加え 設備投資の減少幅が縮小したことから 前期比年率 1.0% 減となった 足元を見ると 消費は政策効果による下支えもあり 下げ止まりつつある 設備投資は減少のテンポが緩やかになっている 住宅着工は低水準にあるものの 持ち直しに向けた動きがみられる 生産は減少している 雇用面では 雇用者数は減少しており 失業率は上昇傾向にある 物価面では コア物価は落ち着きがみられる アジアでは 中国では景気は回復しつつあり それ以外の国 地域でも総じて景気はこのところ持ち直しつつある 中国では 景気刺激策の効果もあり 景気は内需を中心に回復しつつある 2009 年 4-6 月期のGDP 成長率は 前年同期比 7.9% となった 消費は堅調に増加している 固定資産投資は伸びが高まっている 輸出は下げ止まりの兆しがみられる 生産は回復しつつある 消費者物価は下落している 韓国では 景気刺激策の効果や中国向け輸出の増加もあり 景気はこのところ持ち直している 台湾では 景気刺激策の効果や中国向け輸出の増加もあり 景気はこのところ持ち直しの動きがみられる タイでは 景気は底入れしている シンガポールでは 景気は底入れの兆しがみられる マレーシアでは 景気は後退しており 深刻な状況にあるが 生産は持ち直しつつある - 6 -

ヨーロッパでは 景気は後退しており 引き続き深刻な状況にあるが 収縮のテンポは緩やかになっている 先行きについては 金融危機と実体経済悪化の悪循環により 景気後退が長期化するリスクが高い ユーロ圏では 景気は後退しており 引き続き深刻な状況にあるが 輸出 生産が下げ止まりつつあるなど 収縮のテンポは緩やかになっている 政策効果による下支えはあるものの 消費は弱い動きとなっている 英国では 内需を中心に景気は後退しており 引き続き深刻な状況にあるが サービス業を含め生産は下げ止まりつつあるなど 収縮のテンポは緩やかになっている 2009 年 4-6 月期のGDP 成長率は 前期比年率 3.2% 減となった 失業率は ユーロ圏では ドイツ フランス スペインを中心に上昇しており 英国でも急速に上昇している 消費者物価は ユーロ圏では 前年のエネルギー価格上昇の影響により 前年比では下落している 英国では 消費者物価上昇率 ( 前年比 ) は低下している 中 東欧等の新興国の景気悪化により 欧州の金融機関の貸出の不良債権化が進み 金融危機が深刻化するリスクがある 欧州中央銀行は 8 月 6 日の理事会で 政策金利を1.0% で据え置くことを決定した イングランド銀行は 8 月 6 日の金融政策委員会で 政策金利を0.5% で据え置くことを決定するとともに 資産買取プログラムの上限を1,750 億ポンドに拡大することを発表した 国際金融情勢等金融情勢をみると 世界の主要な株価は 上昇した 短期金利についてみると ユーロドル金利 (3か月物) がおおむね横ばいで推移した 主要国の長期金利は アメリカでは上昇し ヨーロッパではおおむね横ばいで推移した ドルは 円以外の主要通貨に対してやや減価した 原油価格は 70 ドル前後に上昇した - 7 -