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市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

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別紙 町田市観光まちづくり リーディングプロジェクト ( 案 ) 町田市

~この方法で政策形成能力のレベルアップが図れます~

(3) アドバイスの内容 事前レクチャー ( 歩道の管理等についての考え方 ) (1) 管理者はさまざまであると思われるので 情報共有をしっかり行うこと (2) 歩道の荒廃した要因 ( 人為的あるは自然的 ) を把握すること (3) 上記 (2) を把握した上で 対策を検討すること 人為的 : 人に

24 ごみ減量分野様式 2 ごみゼロをめざすまち 分野目標 1 ごみゼロ都市 なかの を実現するために 区民 事業者 区が連携して3Rの取組みを進め ごみの排出量が減少するまちをめざす 2 循環型社会を実現するために 資源の再使用 再生利用などの資源の有効利用が広がっているまちをめざす 成果指標 区

2 おもてなしの推進 本県を訪れた旅行者がやすらぎと感動を覚え 再び訪れたくなる魅力ある地域づくりを進めるため 地域への誇りと愛着に基づくおもてなしを県民総参加により推進します 1 満足度 ( アンケート調査で非常に満足と答えた観光客の割合 ) 45% 以上 2 リピーター率 67% 以上 おもてな

5_【資料2】平成30年度津波防災教育実施業務の実施内容について

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により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地


渚泊推進対策 平成 29 年 3 月に閣議決定された 観光立国推進基本計画 において 農山漁村滞在型旅行をビジネスとして実施できる体制を持った地域を平成 32 年度までに 500 地域創出することにより 農泊 の推進による農山漁村の所得向上を実現する と位置づけられたところ 農泊 を持続的なビジネス

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平成18年度標準調査票

はじめに スノーリゾート地域の活性化は 国内外の旅行者がともに減少する冬期の観光振興を進める上で極めて重要であり 観光庁では平成 27 年から スノーリゾート地域の活性化に向けた検討会 を開催し スノーリゾート地域を取り巻く状況の調査 分析等を通じて 本年 4 月に今後の取組の方向性等について最終報

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4-(1)-ウ①

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が実現することにより 利用希望者は認証連携でひもづけられた無料 Wi-Fi スポットについて複数回の利用登録手続が不要となり 利用者の負担軽減と利便性の向上が図られる 出典 : ICT 懇談会幹事会 ( 第 4 回 )( 平成 27(2015) 年 4 月 24 日 ) 2. 現状 日本政府観光局

第2章マレーシア人海外旅行市場の現状

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5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要 棋士のまち加古川 をより幅広く発信するため 市内外の多くの人が 将棋文化にふれる機会や将棋を通じた交流を図ることができる拠点施設を整備するとともに 日本将棋連盟の公式棋戦 加古川青流戦 の開催や将棋を活かした本市独自のソフト事業を展開する 5-2

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中井町緑の基本計画(概要版)

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17日南市277_0324

施策吊

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な取組 日本や東京の文化 歴史を学び 日本人としての自覚と誇りを涵養主な取組 東京都国際交流委員会 * を再構築し 外国人への生活サポートを推進主な取 様々な広報媒体の活用などによる障害者への理解促進主2020 年に向けた取組の方向性 1 オリンピック パラリンピック教育を推進するとともに 多様性を

北海道ドライブ観光促進社会実験 実施結果 1 例N 3を表示凡アプリ利用者の属性 実験期間中 1,211 人の外国人観光客が北海道内でアプリ Drive Hokkaido! を利用 ( 実験期間中の全道の外国人レンタカー貸渡台数 19,543 台の約 6% に相当 ) 国 地域別では香港 シンガポー

( 参考様式 1) ( 新 ) 事業計画書 1 事業名 : 2 補助事業者名 : 3 事業実施主体名 : Ⅰ 事業計画 1 事業計画期間 : 年 月 ~ 年 月 記載要領 事業計画期間とは 補助事業の開始から事業計画で掲げる目標を達成するまでに要する期間とし その期限は事業実施年 度の翌年度から 3

平成 29 年 12 月 19 日知床五湖の利用のあり方協議会 ( 第 37 回 ) 平成 29 年度春期利用適正化実証実験アンケート調査の結果について 参考資料 4 1. 調査概要と解析サンプル 表 1. 調査票の概要 ( 複 = 複数回答 単 = 単一回答 ) 実施期間対象手法配布数 / 回収数

北部大阪都市計画彩都地区計画 ( 案 ) 北部大阪都市計画彩都地区計画を 次のとおり変更する 1. 地区計画の方針 名称彩都地区計画 位 置 茨木市大字粟生岩阪 大字宿久庄 大字清水 大字佐保 大字泉原 大字千提寺 大字大岩 大字福井 大字大門寺 大字生保 大字安威 山手台一丁目 山手台三丁目 山手

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

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一宮市住宅マスタープラン ~ 住み続けたいまち 住んでみたいまち 人々が生き生きと暮らせるまち ~ 概要版 平成 2 5 年 3 月 一宮市

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02 IT 導入のメリットと手順 第 1 章で見てきたように IT 技術は進展していますが ノウハウのある人材の不足やコスト負担など IT 導入に向けたハードルは依然として高く IT 導入はなかなか進んでいないようです 2016 年版中小企業白書では IT 投資の効果を分析していますので 第 2 章

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1. はじめに 本格的な地方分権の時代を迎え 市民に最も身近な地方自治体は 市民ニーズに応じた政策を自ら意志決定し それを自己責任の下に実行することがこれまで以上に求められており 地方自治体の果たすべき役割や地方自治体に寄せられる期待は ますます大きくなっています このような市民からの期待に応えるた

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社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

姫路市及びたつの市における連携中枢都市圏形成に係る連携協約 姫路市 ( 以下 甲 という ) 及びたつの市 ( 以下 乙 という ) は 連携中枢都市圏構想推進要綱 ( 平成 26 年 8 月 25 日付け総行市第 200 号総務省自治行政局長通知 ) に基づく連携中枢都市圏である播磨圏域 ( 以下

< 委託業務説明書 > 1 平成 20 年度事業実施において明らかとなった課題当初企画 予定していたとおり市民に使用しやすく 親しみが持て かつ利用価値が高い食育推進に資するポータルサイトの構築に努めてきた 食育情報の発信については 簡単に行うことができるようブログを活用した情報発信の仕組みの構築を

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(3) その他 全日制高校進学率の向上を図るため 更に公私で全体として進学率が向上するよう工夫する そのための基本的な考え方として 定員協議における公私の役割 を次のとおり確認する 公立 の役割: 生徒一人ひとりの希望と適性に応じて 多様な選択ができるよう 幅広い進路先としての役割を担い 県民ニーズ

平成 24 年 3 月改訂 茅ヶ崎海岸グランドプラン 西浜駐車場跡地北側に位置する茅ヶ崎警察署職員公舎が取り壊され 平成 23 年 3 月には グランドプランで駐車場機能の確保として位置づけのあった県営茅ヶ崎西浜駐車場が閉鎖された これを受け 海岸利用者のための駐車場を維持し かつ国道 134 号南

~明日のコア人材を育成する参加型研修~

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第 3 章課題と今後の方向性及び対策

第 3 章課題と今後の方向性及び対策 3-1 エコツーリズムの基本的な考え方大雪山国立公園でエコツーリズムを推進していく上において エコツーリズムとエコツアーの概念及びエコツーリズムの理念の整理を行った エコツーリズムとは 1. 自然 歴史 文化など地域固有の資源を生かした観光を成立させること 2. 観光によってそれらの資源が損なわれることがないよう 適切な管理に基づく保護 保全を図ること 3. 地域資源の健全な存続による地域経済への波及効果が実現することをねらいとする 環境保全 + 観光振興 + 地域振興の融合をめざす観光の考え方である それにより 旅行者に魅力的な地域資源とのふれあいの機会が永続的に提供され 地域の暮らしが安定し 資源が守られていくことを目的とする エコツアーとは エコツーリズムの考え方に基づいて実践されるツアーの一形態 地域 自然 文化と旅行者の仲介者 ( ガイド ) が存在することが望ましい 参考文献 : 日本エコツーリズム協会 HP 地域からのエコツーリズム 図 3-1-1 エコツーリズム概念図 ( 出典 : 環境省 HP より ) 3-1

-2エコツーリズムの3 環境保全 自然環境への負荷を小さくする少人数ツアーの実施 ツアーのルールをつくる ガイドが同行するなど 適切な利用の方法を定めるつの理念3 観光振興 新しい観光資源の発掘観光資源とみなされていなかった自然環境に焦点を当てる 観光資源の魅力を向上させる 地域振興 関係者のネットワークをつくるエコツアーを通じて地域の旅行業者 宿泊業者 飲食業者 運送業者 ガイドなどが結びつくことで 地域の経済循環や新たな雇用が創出 自然観光資源が損なわれないよう 生物多様性の確保に配慮をした利 用の方法を定める 順応的な管理を行う ガイドの解説によって自然環境や文化等の魅力に気づく 新たな需要を創出する観光環境保全活動等のエコツアー企画 地域住民と観光客が集うことによる にぎわい の創出地域住民と観光客との交流を通じて楽しみ 喜び 賑わいが生まれる 自然環境の継続的なモニタリング と評価に基づく管理を行う ( 持続可能な観光には環境保全が重要 ) 地域住民の地元に対する誇りや自信の醸成地域住民が地元の良さを知ることで 地元への愛着と自信が芽生える 比較的少ない投資で地域経済の活性化既存の地域資源を活かすことにより 比較的少ない投資で地域活性化が望める 3 つの理念 ( 考え方 ) に基づいて地域の課題を改善し 地域が主体となって持続可能な観光をめざす

3-2 上川地区の課題と方向性上川地区での意見交換会及び現地調査等から抽出された地域の課題を 地域資源の資質の保全 観光振興 地域振興 の観点より整理を行い エコツーリズムの考え方による解決のための方向性を図 3-2-1 に示す (1) 上川地区の課題上川地区における課題を 地域資源の資質の保全 観光振興 地域振興 の観点より 以下のとおり整理する 1) 地域資源の資質の保全 に関する課題 山岳エリアでは登山道や植生の荒廃が進み 景観や自然環境に悪影響が生じ 資源の資質が低下している 大雪山国立公園の特殊性を理解し 地域資源の資質 ( 魅力 ) を損なうことなく 将来にわたり活用できるように資源の保全を図ることが必要 利用できなくなった地域資源があり 層雲峡の魅力が減少している 小函遊歩道( 層雲峡の最大観光資源 ) の崩落による通行止め 沼の原林道通行止め 雲井ヶ原の木道老朽化 歩道のヤブ化 樹木の繁茂により ビューポイントからの眺望を阻害している 夏場は 銀河 流星の滝が駐車場から見えない 一部のエリアや時期に利用が集中し 自然環境への悪影響 質の高い自然体験を得られないことがある 2) 観光振興 に関する課題 情報発信の改善 情報集約と発信の一元化 外国人観光客の増加への対応( 冬期の観光への関心が高い ) インターネットで現地情報を収集する人が多いものの十分な情報を得られない 利用者の旅行形態の変化に対応した 団体向けの温泉地 ( マスツアーの宿泊地 ) からの方向転換 家族や小グループの割合が増加し 従来型のパッケージツアーは減少している一方 格安のフリープランのツアーが増えている 層雲峡での利用者の滞在時間を延ばす 山さんぽ事業 などガイド付モニターツアーを実施し 参加者がブログで情報を発信するなど 資源の発掘と新たな広報を試みている 地元在住のガイドがいない 冬期にガイドの仕事がなく生業とするのが難しいため地元ガイドが育たない 継続的にツアーや観察会を行うには ガイドの養成やガイドの人材センターが必要 3-3

自然観察( ガイド付きツアー ) のニーズがあり ガイド付ツアーの価格設定が課題 大雪山の玄関口としてのイメージづくり 層雲峡温泉に山のイメージがない 大雪山国立公園のイメージアップ 層雲峡温泉に子どもが遊べる場所 ( フィールドアスレチック等 ) をつくる 春先にヒグマが出没するので 安全面の対策が必要 現在通行止めの小函の活用方法とその体制づくり 地域で観光素材発掘の取組み 新たな観光資源を発掘し それを活用していく 一般向けではない歩道の活用( 朝陽山等への縦走路として活用 ) 3) 地域振興 に関する課題 上川町民に層雲峡温泉について知ってもらう コスト面と食品加工業者がないことから 地産地消がすすまない 上川町内と層雲峡温泉の結びつきが弱く 地域経済への波及効果が少ない 地域外の旅行業者が企画するツアーは 地域へのメリットが少ない 層雲峡から三国峠を通るルートの活用 ( 他地域との連携 帯広などの都市部から利用客の呼び込み ) (2) 上川地区の方向性上川地区における課題について エコツーリズムの考え方による解決のための方向性を示す 1) 地域資源の資質の保全 に関する方向性 魅力的な資源を発掘する 研究者や来訪者のアドバイスを参考に これまで注目されていなかった大雪山国立公園ならではの資源の魅力を知り 活かす 資源の価値と現状を地域の人が知り 行動する 利用者の分散を図り資源への負荷を軽減する 利用者が集中し荒廃している箇所の負荷が減り保全される 交通ネットワークの充実 現地の生情報の提供 ヤブ化した歩道の刈り払いなどによって 旅行者の行動エリアを広げ利用の分散を図る ガイドの解説によって資源 ( 環境 ) 保全の必要性に気づいてもらう 何気ない行動が荒廃につながることを来訪者に知らせ 自然環境や保全について観光客に理解してもらう 3-4

2) 観光振興 に関する方向性 人の交流 出会いを創出する 人との交流をとおし 地域の人の おもてなし の心を醸成する 温泉街に近い層雲峡園地等を利用し 交流や出会いの機会を創出する 観光客だけではなく 町民も楽しむことができる ガイドが解説することで地域資源の付加価値を高める 観光客は期待以上の満足が得られ リピーターの増加につながる 層雲峡エリアに新たな観光スタイルを生み出す 地域イメージの向上につながる 層雲峡での滞在時間を延ばす 歩く 観察する つくるなど 層雲峡を拠点にした時間を要するプログラムを提供する 現地申込みが可能な短時間のガイド付きツアーを行い 個人客やフリープランのツアー客のニーズに応える 地域イメージの向上と PR 大雪山系の登山口であることをアピールし 地域イメージの転換を図る 山岳エリアの環境保全活動など 社会的に注目されるオリジナリティがある活動に地域で取組む マスコミ等の取材対象となることで地域イメージが向上する 周辺市町と連携して大雪山国立公園全体の取組みとし全国に向け発信する 外国人観光客にもわかる多言語による標識整備 情報発信の改善 観光協会のホームページのリニューアルなど 情報の集約と広報の強化 外国人観光客のニーズに合う情報の提供 3) 地域振興 に関する方向性 地域経済が潤うしくみを考える 地域でツアー企画を立て実施することで収益性を高める 地域でツアーをマネジメントできるしくみをつくる 地域イメージのマイナスとなる さびれた施設 を改善する 地域住民が参加できる取組みを行う 来訪者との交流や出会いの機会をつくり 町民にも参加してもらう 町民向けのツアーやイベントを 層雲峡を拠点として行う 3-5

上川地区の現状と課題 解決のための方向性 地域資源の資質の保全 山岳エリアでの登山道や植生の荒廃の進行 景観や自然環境への悪影響による資源の資質の低下 持続可能な利用のため大雪山国立公園の特殊性を理解した資源の資質の保全 地域資源が利用できなくなり層雲峡の魅力が減少 小函遊歩道( 層雲峡の最大観光資源 ) の崩落による通行止め 沼の原林道通行止め 雲井ヶ原の木道老朽化 歩道のヤブ化 樹木の繁茂によるビューポイントからの眺望の阻害 夏場に銀河 流星の滝が駐車場から見えない 地域で観光素材発掘の取組み 新たな観光資源を発掘と活用( 朝陽山等への縦走路など ) 利用の集中による自然環境への悪影響 質の高い自然体験を得る機会の喪失 観光振興 情報発信の改善 情報の集約と一元化 外国人観光客の増加への対応 利用者の旅行形態の変化への対応 団体向け温泉地 ( マスツアー宿泊地 ) からの方向転換 家族や小グループの割合が増加 従来型のパッケージツアーは減少 格安のフリープランのツアーが増加 層雲峡での利用者の滞在時間を延ばす 地元在住のガイドがいない 冬期にガイドの仕事がなく 地元ガイドが育たない ガイド専門の人材センターが必要 ガイド付きツアーのニーズはあり ツアーの価格設定が課題 大雪山の玄関口としてのイメージづくり 層雲峡温泉に山のイメージがない 大雪山国立公園のイメージアップ 層雲峡温泉に子どもが遊べる場所をつくる 春先にヒグマが出没するので 安全面の対策が必要 現在通行止めの小函の活用方法とその体制づくり 地域振興 上川町民に層雲峡温泉について知ってもらう コスト面と地元に食品加工業者がないことから 地産地消がすすまない 上川町内と層雲峡温泉の結びつきが弱く 地域経済への波及効果が少ない 地域外の旅行業者が企画するツアーは 地域へのメリットが少ない 層雲峡から三国峠を通るルートの活用 ( 他地域との連携 帯広などの都市部から利用客の呼び込み ) エコツーリズムの考え方 地域資源の資質の保全 自然環境への負荷を小さくする 適切な利用の方法を定める 順応的管理 を行う ( 自然環境の継続的なモニタリングと評価に基づく管理 ) 観光振興 新しい観光資源を発掘する 観光資源の魅力を向上させる ( 価値の創出 ) 関係事業者による自主的かつ積極的な取組み 地域振興 関係者のネットワークをつくる 地域住民と観光客が集うことによる にぎわい の創出 地域住民の地元に対する誇りや自信の醸成 比較的少ない投資での地域経済の活性化 地域資源の資質の保全 魅力的な資源を発掘する 研究者や来訪者のアドバイスを参考に 注目されていなかった大雪山国立公園ならではの資源の魅力を知り 活かす 資源の価値と現状を地域の人が知り 行動する 利用者の分散を図り資源への負荷を軽減する 利用者が集中し荒廃している箇所の負荷が減り保全される 交通ネットワークの充実 現地の生情報の提供 ヤブ化した歩道の刈り払いなどによって 旅行者の行動エリアを広げ利用の分散を図る ガイドの解説によって資源 ( 環境 ) 保全の必要性に気づいてもらう 何気ない行動が荒廃につながることを来訪者に知らせ 自然環境や保全について観光客に理解してもらう 観光振興 人の交流 出会いを創出する 交流をとおし地域の人の おもてなし の心を醸成する 温泉街に近い層雲峡園地等を利用し交流の機会をつくる ガイドが解説することで地域資源の付加価値を高める 来訪者の満足度を高め リピーターを増やす 層雲峡エリアに新たな観光スタイルを生み出す 地域イメージの向上につながる 層雲峡での滞在時間を延ばす 歩く 観察する つくるなど層雲峡を拠点にした時間を要するプログラムをつくる 短時間のガイド付きツアーで個人客等のニーズに応える 地域イメージの向上と PR 大雪山系の玄関口をアピール 地域イメージの転換を図る 山岳エリアの環境保全活動など オリジナリティある活動に取組む マスコミ等の取材対象となりイメージが向上 周辺市町と連携し大雪山国立公園の取組みとしてアピール 外国人観光客にもわかる多言語による標識整備 情報発信の改善 観光協会のホームページのリニューアルなど 情報の集約と広報の強化 外国人観光客のニーズに合う情報の提供 地域振興 地域経済が潤うしくみを考える 地域でツアー企画を立て実施することで収益性を高める 地域でツアーをマネジメントできるしくみをつくる 地域イメージのマイナスとなる さびれた施設 の改善 地域住民が参加できる取組みを行う 来訪者との交流や出会いの機会をつくる 町民向けのツアーを層雲峡拠点で行う 3-6 図 3-2-1 上川地区の課題と解決策の方向性

3-3 東川地区の課題と方向性東川地区での意見交換会及び現地調査等から抽出された地域の課題を 地域資源の資質の保全 観光振興 地域振興 の観点より整理を行い エコツーリズムの観点より解決のための方向性を図 3-3-1 に示す (1) 東川地区の課題東川地区における課題を 地域資源の資質の保全 観光振興 地域振興 の観点より整理した 1) 地域資源の資質の保全 に関する課題 自然環境資源の荒廃 登山道荒廃などに対する利用者の認識が低い 保全作業に係わるひとのつながりと技術の向上 登山道の人為的荒廃が著しく進んでいる 登山道荒廃状況のモニタリングが十分にできていない 利用ルール等の周知徹底 エコツーリズムを実施していくうえでのルールづくり 現在国立公園内で行われている活動( 山菜取りなど ) の扱いについての整理 登山の心得 など利用マナーが十分に浸透していない 携帯トイレ普及のための下地が十分ではない 自然環境の適正な管理 外来種の侵入と対策が必要となっている 2) 観光振興 に関する課題 利用者への情報発信 情報発信が一体化されていない 登山者と観光客の客層の違いへの対応( 登山客への十分な情報発信ができていない ) 開館時間や動線等の問題によって ビジターセンターが有効に活用されていない 増加する外国人旅行者に対する情報提供が十分でない( 多言語化など ) 質の高いガイド の継続 質の高いガイドを提供する為の体制( ルール ) づくりが検討されている ガイド事業者が集まれる場の創出 アクセス方法 ( 公共交通等 ) の確保 / 維持 山岳域への交通手段が限られている アクセス方法( 公共交通等 ) の確保 / 維持 3-7

既存地域資源の維持と効果的な PR 地域資源へのアクセスが十分に確保できていない 大雪山国立公園 の魅力が十分に伝わっていない 3) 地域振興 に関する課題 山岳域とまちの連携 山岳域の雄大な自然資源 平野部の写真/ クラフト / グリーンツーリズム等との連携が十分でない 地域住民による地元に対する意識の向上 東川の歴史 文化 自然について地域住民も知らないことがある 地元ボランティアの集う場所や山岳域におけるやすらぎの場所が少ない 若い人たちの雇用創出 4) 全体に関する課題 地域関係者が連携 / 調整する機会がない (2) 東川地区の方向性東川町観光地活性化 雇用創造協議会地区における課題について エコツーリズムの観点より解決のための方向性を示す 1) 地域資源の資質の保全 に関する方向性 自然環境資源の荒廃 荒廃が著しく進行している箇所の把握ときめ細やかな対応 利用ルール等の周知徹底 利用マナーの周知方法( 周知場所等 ) の検討や 新たな利用動向に応じたルールや対策 ( 安全対策含む ) の検討 自然環境の適正な管理 基礎情報蓄積とモニタリングに応じたきめ細やかな対応 2) 観光振興 に関する方向性 既存地域資源の維持と効果的な PR 自然観光資源の更なる把握と効果的な提供方法の検討 質の高いガイド の継続 将来にわたって質の高いガイドを提供するための体制( ルール ) づくりの継続検討 外国人旅行者に対する対応 外国人旅行者に対する情報提供方法の具体的な検討と関係事業者による対策の実施 3-8

旬 の情報入手が困難 情報集約方法と提供方法の検討と関係事業者間との情報共有 アクセス方法 ( 公共交通等 ) の確保 / 維持 提供する自然観光資源へのアクセス方法の検討や関係事業者による既存交通手段の維持 3) 地域振興 に関する方向性 山岳域とまちの連携 山岳域と平野部の連携について すぐできること( 比較的予算を必要としない方法 ) を関係者で検討する 地域住民による地元に対する意識の向上 地元をよく知ってもらうための情報発信の検討やエコツーリズムへ参画を促し興味を持ってもらう 山岳域におけるやすらぎの場所( 集える場所 ) をつくる 4) 全体に関する方向性 地域関係者が連携 / 調整する機会がない 目的を共有するための連携/ 調整の場を設ける 3-9

東川地区の現状と課題 解決のための方向性 地域資源の資質の保全 自然環境資源の荒廃 登山道の人為的荒廃が著しく進んでいる 登山道荒廃などに対する利用者の認識が低い 保全作業に係わるひとのつながりと技術の向上 登山道荒廃状況のモニタリングが十分にできていない 利用ルール等の周知徹底 エコツーリズムを実施していくうえでのルールづくり 現在国立公園内で行われている活動( 山菜取りなど ) の扱いについての整理 登山の心得 など利用マナーが十分に浸透していない 携帯トイレ普及のための下地が十分ではない 自然環境の適正な管理 外来種の侵入と対策が必要となっている 観光振興 利用者への情報発信 情報発信が一体化されていない 登山者と観光客の客層の違いへの対応( 登山客への十分な情報発信ができていない ) 開館時間や動線等の問題によって ビジターセンターが有効に活用されていない 増加する外国人旅行者に対する情報提供が十分でない( 多言語化など ) 既存地域資源の維持と効果的な PR 地域資源へのアクセスが十分に確保できていない 質の高いガイド の継続 質の高いガイドを提供するための体制( ルール ) づくりが検討されている ガイド事業者が集まれる場の創出 アクセス方法 ( 公共交通等 ) の確保 維持 山岳域への交通手段が限られている アクセス方法( 公共交通等 ) の確保 維持 地域振興 山岳域とまちの連携 山岳域の雄大な自然資源 平野部の写真/ クラフト / グリーンツーリズム等との連携が十分でない 地域住民による地元に対する意識の向上 東川の歴史 文化 自然について地域住民も知らないことがある 地元ボランティアの集う場所や山岳域におけるやすらぎの場所がすくない 若い人たちの雇用創出 雇用の場が少ない 全体 地域関係者が連携 / 調整する機会がない エコツーリズムの考え方 地域資源の資質の保全 自然環境への負荷を小さくする 適切な利用の方法を定める 順応的管理 を行う ( 自然環境の継続的なモニタリングと評価に基づく管理 ) 観光振興 新しい観光資源を発掘する 観光資源の魅力を向上させる ( 価値の創出 ) 関係事業者による自主的かつ積極的な取組み 地域振興 関係者のネットワークをつくる 地域住民と観光客が集うことによる にぎわい の創出 地域住民の地元に対する誇りや自信の醸成 比較的少ない投資での地域経済の活性化 地域資源の資質の保全 自然環境資源の荒廃 荒廃が著しく進行している箇所の把握ときめ細やかな対応 修復保全作業に関わる人の技術の向上 方法論の共有 モニターツアーなどの実施による普及啓発 利用ルール等の周知徹底 利用マナーの周知方法( 周知場所等 ) の検討や 新たな利用動向に応じたルールや対策 ( 安全対策含む ) の検討 自然環境の適正な管理 基礎情報蓄積とモニタリングに応じたきめ細やかな対応 観光振興 利用者への情報発信 情報を共有化し 発信できる施設 体制の検討 利用者の特性( 観光客 登山者等 ) に合わせた情報発信 情報集約方法と提供方法の検討と関係事業者間での共有 外国人旅行者への情報提供の具体的な検討 既存地域資源の維持と効果的な PR 大雪山の環境保全 東川の歴史 アイヌ語などを織り交ぜた土地ならではのエコツアーの開発 自然観光資源の更なる把握と効果的な提供方法の検討 研究者や専門家と連携した 新しい魅力の発掘 質の高いガイド の継続 将来にわたって質の高いガイドを提供するための体制( ルール ) 作りの継続検討 アクセス ( 公共交通等 ) の確保 維持 自然観光資源へのアクセス方法の検討や 関係事業者による既存交通手段の維持 地域振興 山岳域とまちの連携 山岳域と平野部の連携について すぐできること( 比較的予算を必要としない方法 ) を関係者で検討する 地域住民による地元に対する意識の向上 地元をよく知ってもらうための情報発信の検討やエコツーリズムへ参画を促し興味を持ってもらう 山岳域におけるやすらぎの場所( 集える場所 ) をつくる 若い人たちの雇用創出エコツーリズムの推進で雇用を創出する 全体 地域関係者が連携 / 調整する機会がない 目的を共有するための連携/ 調整の場を設ける 3-10 図 3-3-1 東川地区の課題と解決策の方向性

3-4 今後の取組みについて上川地区と東川地区の課題と解決のための方向性からすると 東川地区では エコツーリズムを推進するための人材育成やモニターツアーなどが行われており ガイド事業者も参入していることから さらなる展開を検討している段階である 一方 上川地区は 近年の観光客減少に歯止めをかけようと 観光振興の方策を模索する中 エコツーリズムに関心を持ち始めた段階であり 現時点では地区在住のガイドもいない状況である このように両地区では エコツーリズムへの取組み状況に差があり 課題や方向性も異なることから それぞれの地区の状況を踏まえた取組みが必要となる 各地区にとって効果的であると考えられる今後の取組み ( 案 ) を以下に示す (1) 上川地区の今後の取組み上川地区では 団体向け温泉地からの方向転換を図る 大雪山の登山口としてのイメージづくり 層雲峡での滞在時間を延ばす など エコツーリズムを推進することによって解決できそうな課題が含まれている まずは エコツーリズムの展開による効果を検証する取組みを行い 効果があると評価された場合に 本格的に体制を整え 取組みを行っていくことが望ましい このような考えに基づき 上川地区における今後の取組み ( 案 ) を以下に示す なお 上川地区では現在 第 1 段階の取組みが行われている 次ページに第 1 段階の取組み案を示す 第 1 段階 関係者が地域の魅力に気づくための取組み 関係者が地域の魅力を知る 地域資源を知る 体験する お試しモニターツアーの実施 効果を体験する 第 2 段階 エコツーリズムに本格的に取組むか判断する プロのガイドによるモニターツアーの実施 利用者の満足度 反応を知る モニターツアーの結果を分析 評価する 方針を決める 第 3 段階 エコツーリズムを推進する体制をつくる 人材を育成する 企画運営スタッフを育てる プロのガイドを養成する 連携 協力 話合の場をつくる エコツーリズム推進協議会 ( 仮称 ) の設立 図 3-4-1 上川地区における今後の取組みの流れ 3-11

上川地区における具体的取組みの提案 山麓エリアでの取組み 取組み案 -1 温泉組合員が案内する早朝自然観察会の実施 概要 宿泊者を対象とした 自然観察会 を毎朝実施し 温泉組合員が交代でガイドを務める 毎朝 6 時頃集合し 1 時間程度行う 参加費は無料 開催案内は 宿泊施設のフロントやロビー 部屋にチラシ等を置いておく 申込み不要 参加したい人は当日集合場所に集まる テーマ( 案 ) : 観察会のテーマは日替わりとする 1バードウオッチング ( 紅葉谷散策路 層雲峡園地など ) 2クマゲラ生息地の観察 ( 紅葉谷散策路 ) 3 小動物の観察 ( 紅葉谷散策路 層雲峡園地など ) 4 巨木を訪れる ( 紅葉谷散策路 ) 5 草花を見る ( 層雲峡園地など ) 6 柱状節理の観察 ( 紅葉谷散策路など ) 7 石狩川の自然 ( 石狩川の河原 ) 層雲峡園地 やり方 自然観察会実施前に 温泉組合員等を対象とした研修会を開催する 研修時に説明のポイントを把握し 研修を受けた人が交代でガイドを務める (2~3 人 ) ねらい 効果 山麓エリアの地域資源の PR ができる 他地域で実施されているこのような観察会は概ね好評であり お客様に喜んでいただいている 温泉組合員の方はお客様が喜んでいることが実感でき ガイドをすることに満足感と楽しみが得られる お客様との交流が生まれ お客様の満足度が高まるとともに 地域に活気が生まれる 将来的にエコツアーの企画につながるアイディアが生まれる可能性あり 効果の検証方法 ツアー参加者および温泉組合員へのアンケート クマゲラ営巣木 カツラの巨木 山岳エリアでの取組み 取組み案 -2 厳しい気象条件下で形成された大雪山の自然を学び保全を考えるモニターツアー 概要 稜線に形成された構造土 火山性草原 遅くまで雪が残る雪田草原 湿原や沼など 火山活動や厳しい気象条件下で形成された大雪山の特徴的な自然について学ぶとともに 荒廃が進行している箇所にも訪れ 環境保全の必要性についての認識を深める 地域関係者及び周辺地域在住者を対象とする 参加者 8 名程度 参加費は無料 ルート ( 案 ) 銀泉台 第一花苑等 ( 雪田草原 ) コマクサ平( 火山性草原 ) 赤岳 構造土群 白雲避難小屋 緑岳 高原温泉 ( 沼めぐりコース修復状況 ) 早朝集合場所に集まり 全員で移動 やり方 ガイド付きのツアーとし 大雪山の自然を学びながら 荒廃の進行状況を確認する 時間があれば 高原温泉の沼めぐりコースで石組による流水コントロールの整備事例を見る ねらい 効果 大雪山国立公園の自然環境の特殊性を見るとともに 脆弱で荒廃が進行しやすいことを理解していただき環境保全意識の啓発を図る 参加者が将来的に環境保全活動の核として係わっていくことを期待する モニターツアーを通して交流が生まれ ネットワークができる 将来的にエコツアーの企画につながる可能性もある 効果の検証方法 ツアー参加者へのアンケート モニターツアー後にネットワークが形成されたか 取組みが次のステップに継続しているか 荒廃した登山道 ( 雪田 ) 構造土群 荒廃した登山道 ( 稜線 ) 石組による流水コントロール 3-12

ワーキングメンバー 地元産業:JA 商工会 飲食店 クラフト工房等 公共交通機関 上川総合振興局 山岳会 自然保護団体 関心がある人コアメンバー ガイド事業者 東川町 温泉組合 観光協会 旭岳ロープウェイ 振興公社 旅行事業者 環境省 アドバイザーとして協力 事務局 地元コアメンバー (2~3 名 ) 有識者 連携 他の地域におけるエコツーリズム 図 3-4-3 仮称 東川エコツーリズム推進協議会の構成 ( 案 ) 3-5 上川 東川両地区での連携エコツーリズムの推進における 上川 東川の両地区での連携が可能と考えられる取組みを以下にまとめた ガイド登録システムの運用上川 東川地区共同でガイド登録システムをつくり 地元在住のガイドが不在の上川地区においてもガイドツアーの促進を図る 当初は東川在住のガイドによる両地域のガイディングが中心となるが 上川在住のガイド事業者の養成を図っていくことも目的とする また 両地域のガイドを行うことによって 大雪山の裾野一体としての魅力を発信することが可能と考えられる 上川地区のガイド養成東川地区のガイドが講師となり 上川地区のガイドの養成を行う また併せて上川版ガイド養成テキストの作成も行う 講師の謝礼 交通費等が発生するため 行政等の支援が必要である 合同会議の実施年数回 上川 東川の関係者が集まり 互いの地区の課題や取組みなどの情報交換を行う 両地区合同での取組みなどについて意見交換を行う場を設ける 3-14