目次 1. 指定引取場所の適正配置原則について 2.A B 両グループの指定引取場所の現状について 3. 指定引取場所の A B 共有化のメリットについて 4. 指定引取場所の A B 共有化に伴う統合のメリットについて 5. 指定引取場所の A B 共有化 統合について留意すべき点 6. 離島にお

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目次 1. 指定引取場所の適正配置原則について 2.A B 両グループの指定引取場所の現状について 3. 指定引取場所の A B 共有化のメリットについて 4. 指定引取場所の A B 共有化に伴う統合のメリットについて 5. 指定引取場所の A B 共有化 統合について留意すべき点 6. 離島における収集運搬の課題について 2

1. 指定引取場所の適正配置原則について 家電リサイクル法第 17 条では 製造業者等が廃家電を引き取る場所として自ら指定した場所 ( 指定引取場所 ) において 廃家電の引取義務を定めている また 家電リサイクル法第 29 条では 製造業者等に 円滑な引渡の確保 と リサイクルの能率的な実施の確保 という双方の要請を踏まえた 指定引取場所の適正配置義務を定めている これらの規定にもとづいて 現在 A B 各グループが 全国に190カ所ずつの指定引取場所を指定しているところ 法の要請 Ⅰ 法の要請 Ⅱ 円滑な引渡の確保 リサイクルの能率的な実施の確保 指定引取場所が少なすぎると 小売業者や市町村による引渡に支障が生じ 収集運搬料金が上昇する 指定引取場所が多すぎると その設置 維持費等により リサイクル料金が上昇する 現在 A B 各グループ 190 カ所ずつ 全国に 380 カ所の指定引取場所が配置されている (A B1 カ所づつは共有化されているため 物理的には全国 379 カ所 ) 3

2.AB 両グループの指定引取場所の現状について 1 A B 両グループとも人口の多い地域 ( 東京都及び神奈川県周辺 愛知県周辺 大阪府周辺等の大都市圏 札幌市 新潟市などの地方中核都市 ) には 引取台数の多い指定引取場所が分布している 一方 指定引取場所を全国に配置するために 人口の少ない地域にも数多くの指定引取場所が分布しており これらの指定引取場所での引取台数は極めて少ない ( 引取量全体の約 8 割を 全体の半分以下 ( 約 41%) の指定引取場所で対応している ) 25 ( 万台 ) H16 年度全国 379 カ所の指定引取場所を引取台数の多い順に並べたグラフ 20 15 10 引取量全体の 80% を 157 カ所 ( 全体の 41%) で対応 5 0 No.1 No.157 No.379 4

2.A B 両グループの指定引取場所の現状について 2 指定引取場所が A B 両グループに分かれていることにより 引取量と立地状況について下記の 4 ケースに分類することが可能 A グループ指定引取場所 B グループ指定引取場所小売業者 丸の大きさは当該引取場所の引取量を表す ケース Ⅰ 近隣に両グループとも存在し 両グループとも引取量が多いケース ケース Ⅱ 近隣に両グループ存在するが 両グループとも引取量が少ないケース ケース Ⅲ 近隣に両グループとも存在するが グループ毎の引取量に差があるケース ( 例 : 都市部など ) ( 例 : 郊外など ) ケース Ⅳ 近隣に他グループが存在せず ばらばらに点在しているケース ( 例 : 指定引取場所の能力差等の固有事情ケース ) ( 例 : 過疎地など )

3. 指定引取場所の A B 共有化のメリットについて 前頁のケースⅣのように 近隣に他グループが存在せず ばらばらに点在している場合は A B 共有化で 小売業者がグループに関わらず最も近い指定引取場所に運ぶことが可能となるため輸送距離が減少するメリットが大きい ケース IV のような地域 ( 下図参照 ) で AB の指定引取場所を共有化することにより 小売業者から製造業者等の指定引取場所の運搬を効率化し 収集運搬料金の低減化につながる効果が期待できるのではないか ケース Ⅳ 地域の例 共有化により小売業者は 全てのメーカーの廃家電を の通り 近くの指定引取場所へ運べる 6

4. 指定引取場所の A B 共有化に伴う統合のメリットについて A B 共有化を行うことで 例えばケースⅡ ケースⅢのような場合において 将来的に引取能力の大きい一方の指定引取場所に一本化 ( 統合 ) される可能性がある 結果として 全国の指定引取場所が効率化 ( 数の減少を含む ) され 製造業者等のリサイクル料金の低減化につながるというメリットがあるのではないか ケース Ⅲ のような地域 ( 下図参照 ) で AB の指定引取場所を共有化することにより 将来的に引取能力の大きい一方の指定引取場所の一本化 ( 統合 ) される可能性があり 製造業者等の指定引取場所管理を効率化し リサイクルコストの低減化につながる効果が期待できるのではないか ケース Ⅲ 地域の例 共有化により小売業者は 全てのメーカーの廃家電を の通り 引取能力の高い指定引取場所に運べる 7

5. 指定引取場所の A B 共有化 統合について留意すべき点 前述の通り 指定引取場所の共有化については 1. 小売業者の収集運搬の効率化による収集運搬料金低減効果 2. 指定引取場所の将来的な一本化によるリサイクルコスト低減効果 などのメリットが期待できるため 製造業者等はこれについて積極的に進めるべきではないか ただし 1. その効果の程度は地域条件によって異なる 2. 例えばケース Ⅰ で 指定引取場所のキャパシティに余裕がない場合 対象メーカーが増えることによる作業量増加に伴う混乱 ( 引取量が指定引取場所の容量を超過し 円滑な引渡に支障が生ずる ) というデメリットが生じる可能性もある などの点についても留意する必要があり 地域の実情に応じながら 指定引取場所の共有化を進めていくことが望ましいのではないか 8

5. 離島における収集運搬の課題について 1 全国の離島に 製造業者等が指定引取場所を個々に設置 運営することは その管理費の増加によるリサイクル料金の上昇につながる 従って 法第 29 条の要請する リサイクルの能率的な実施の確保 の観点から 指定引取場所の適正な配置とは言えない 一方 離島地域の小売業者においては 本土の小売業者に比べて 高い収集運搬料金の請求を行わざるを得ない状況になっており 離島地域の排出者に対する収集運搬料金の不公平性の問題が発生しているとの指摘がある 円 4500 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 義務品の引取に際して小売業者が請求する収集運搬料金 エアコンブラウン管テレビ冷蔵庫 冷凍庫洗濯機 離島家電小売店 全国地域小売店 小売業者アンケート調査結果 ( 平成 18 年 ) より 9

5. 離島における収集運搬の課題について 2 離島地域の自治体や小売店などの地域コミュニティの協力による自主努力 ( 小売店回収分 行政回収分をまとめ 運送業者の協力を得ながら島外搬出する等 ) により 一定の収集運搬料金の低減化は可能 ( 鹿児島県の奄美大島地域では 施行後 5 年間で各品目約 5,000 円の料金低減化に成功している ) これらの取組は今後とも促進させていくべきではないか 離島市町村による収集運搬料金低減化の取組 島内保管 海上輸送 荷揚げ 本土輸送 輸送全般 島内保管場所の共同化 ( 八重山地域 ) 既存施設の活用 ( 伊豆大島地域 八重山地域 ) トラックによる一括輸送 ( 奄美大島地域 ) コンテナの海上輸送において コンテナの引取日時を指定しない ( 奄美大島地域 ) 船の到着時刻に合わせた引き取り ( 小笠原地域 ) 本土輸送用トラックに合わせた島外搬出量の調整 ( 小笠原地域 ) 島内保管 島外搬出 本土輸送のルートの共同化 ( 伊豆大島地域 小笠原地域 八重山地域 ) 船会社との共同交渉 ( 伊豆大島地域 ) 円滑な家電リサイクル実現のための対策 行政と小売店等の協力により運送業者から見積りを取って安い業者に委託 ( 徳之島地域 喜界島地域 種子島地域 ) 第 3 回合同会合ヒアリング及び離島地域へのアンケート調査 ( 平成 18 年 ) より 10

5. 離島における収集運搬の課題について 3 収集運搬料金の低減化に成功した離島地域においても 近年の貨物船の燃料コストに直結する原油高の影響で 値上げを行わざるを得なかったケースがあるなど 海上輸送によるコスト高は 本土地域には存在しない離島独特のコスト増要因となっている 一方 海上輸送についても 離島地域の自治体や小売業者が島内で協力を行い 中間集積所に廃家電をまとめて保管すること等で 一定程度の効率化が可能 離島における収集運搬料金の内訳 21.7% 19.1% 59.3% n=59 島内での回収コスト海上輸送コスト本土での輸送コスト 離島地域の自治体や小売業者が協力して島内に中間集積所を設置するなど 地域コミュニティの自主努力による収集運搬の効率化が図られている場合には その取組を一層促進するためにも 離島独特の物流コスト増加要因である本土 ~ 離島間の海上輸送コスト分について 製造業者等を含む関係者間の協力が必要ではないか なお 廃棄物処理法上の処理基準に従って自治体が廃家電のリサイクルを行う場合 自治体が希望すれば 製造業者等がリサイクル技術について協力を行うことも考えられる 11