航空機及び装備品等の検査に関する一般方針 の一部改正に対する パブリックコメントの結果公示について 平成 3 0 年 11 月 29 日 < 問い合わせ先 > 航空局安全部航空機安全課 TEL:03-5253-8111 ( 内線 50245) 国土交通省は 平成 30 年 6 月 14 日から平成 30 年 7 月 13 日まで 航空機及び装備品等の検査に関する一般方針 の一部改正 ( 予備品証明関係等 ) に対する意見の募集を行いました その結果 6 件のご意見を頂きました ご意見の概要及びそれに対する国土交通省の考え方を以下のとおり取りまとめましたので 公表いたします 皆様方のご協力に深くお礼申し上げるとともに 今後とも国土交通行政の推進にご協力いただきますよう 宜しくお願い申し上げます ご意見の概要国内にある外国の認定を持った事業場が新規で製造した重要装備品は みなし予証扱いにはならず 予証受検が必要となる理由はなぜでしょうか? 改正案の ( 注 4) では 当該国から認定を受けた第三国に所在する者が製造した新規製造品については予備品証明は不要としていますが 一方で 我が国に所在する者が製造した新規製造品については 予備品証明は必要としています 第三国が許容され 我が国が許容されないというのは 米国等による認定を有する事業場等が発行した耐空性を保証するタグが添付された新規製造品等を受け入れることと矛盾しているのではないかと考えます また タグの確認において 国内製なのか外国製なのか誤認する可能性が新たに生じることになります 改正概要において 我が国による認定は有しないものの 外国による認定を有する事業場が 国内において製造し 耐空性を確認した装備品については 当該事業場が外国による認定を受けていることを考慮し 予備品証明 国土交通省の考え方今般の改正案は 国内において装備品を製造又は修理若しくは改造する場合 本来的には我が国の事業場認定を有する者が行うべきであり また 航空法第 17 条第 3 項第 4 号で規定する予備品証明を受けたものとみなす 輸入した装備品 については 国内で製造又は修理若しくは改造した装備品は 輸入 とみなせないとの考えに基づくものです しかしながら 頂いたコメント等を踏まえ 国内において我が国の認定を有しないものの 外国当局による認定を有する者が製造等をした装備品の取扱いについては 引き続き検討することとし 今回の改正では見送ることとします 航空機検査制度等検討小委員会で検討されている内容に関しては 現在検討中のため 回答は差し控えさせて頂きますが 上記と同様に 外国当局による認定を有する者が製造した装備品の取扱いについては 引き続き検討す
検査の受検の際の提出書類としては 当該事業場が発行した耐空性を証明するタグのみを求めることとします とあります これについては 現在 航空機検査制度等検討小委員会において検討されている 国による 予備品証明検査 を廃止し 航空機に取り付ける全ての装備品 部品には 認定事業場が発行する装備品基準適合証が添付されていることを必須とした場合 当該国 ( 例えば FAA) から認定を受けた我が国に所在する者が製造した新規製造品にも装備品基準適合証が必須となります 航空機及び装備品等が国際共同開発で進められる現状において FAA Form 8130-3 では許容されないとなると 弊社も含め 影響を受ける事業場 品目が多数発生する恐れがあると懸念されます 改正概要において 予備品証明検査の受検の際の提出書類について 我が国による認定は有しないものの 外国による認定を有する事業場が 国内において修理又は改造を行い 耐空性を確認した装備品については 当該事業場が外国による認定を受けていることを考慮し 外国による認定を有する事業場が修理又は改造を行い 耐空性を確認した輸入装備品と同様の取り扱いを行うこととします とありますが これについては 下記が懸念されます 1 現在 FAA 等諸外国との整備に係る BASA 締結を進めて頂いておりますが 締結された暁には 国内の事業場は 外国による直接の認定を受けるのではなく 我が国による認定を有したうえで 外国の特別要件を満足することを我が国が確認した後に 外国の認定を取得できるような枠組みになるかと考えられます 外国による認定を有するが 我が国による認定を有さない事業場は 我が国による認定取得に向けて準備を促す必要があろうかと思いますが 本改正案は これを阻害する ることとし 今回の改正では見送ることとします 上記の製造品の場合と同様 頂いたコメント等を踏まえ 国内において我が国の認定を有しないものの 外国当局による認定を有する者が修理又は改造を行った装備品の取扱いについては 引き続き検討することとし 今回の改正では見送ることとします なお 航空機検査制度等検討小委員会で検討されている内容に関しては 現在検討中のため 回答は差し控えさせて頂きます
要因にならないかと危惧しております 2 上記に加えまして 航空機検査制度等検討小委員会において 国による 予備品証明検査 を廃止し 航空機に取り付ける全ての装備品 部品には 認定事業場が発行する装備品基準適合証が添付されていることを必須とする方向で見直しを進めていると理解しております この方向で法改正が行われる場合 少なくとも 国内の事業場においては 我が国による認定を取得させていく必要があると考えられますが 本改正案は これを阻害する要因にならないかと危惧しております サーキュラー No. 3-009 PMA 部品の取扱い について 5.(2) 項 当該 PMA 部品には FAA( 又は FAA が定めた基準及び手続きにより FAA の認定を受けた者 ) の正規の輸出のための耐空性を証明する書類が付されていること となっています 一方 サーキュラー No.1-001の改正案では 予備品証明対象部品には 輸出耐空証明書 という表現から 耐空性が証明又は確認された証等 に変更されるため サーキュラー No.3-009 において PMA 部品の取扱いに記述されている上記表現は あたかも輸出耐空証明を意図しているものと考えられるため 表現を変更して頂きたい 今回の改正で 予備品証明受検の際の提出書類に一部変更がなされるとの理解であるが 受検要領に変更が生じないことを確認したいため 変更された文言の解釈に関して下記事項について確認させてください ご指摘のとおり サーキュラー No.3-009 の記載を No1-001 の改正案の記載と同じ記載内容といたします 1) 新旧対照表 P19( 注 1) について 1-1) 備考欄に補足説明の記載がございませんでしたので 改正の経緯等ご教示願います ご質問 1-1) について FAA は 平成 28 年に Policy memorandum を発行し FAA Form8130-3 に "Export airworthiness approval" の記載を行わないこととしました ( ただし 引き続き 輸出者は輸入国の特別要件への合致の確認を行う義務を有します ) このため これ
に合わせ 輸出耐空証明書 を 耐空性を証明又は確認された ( もの ) ( 輸出耐空証明書には ) 一般に Export Airworthiness Approval と記載される を 承認された設計データへの適合及び安全に作動することの証明が行われている としたものです 1-2) 新規製造品に対する EASA Form1( 添付書類 ) の Block.12 になにも記載されない場合がありますが その場合においても ( 注 1) の証明が行われているとの理解で正しいことを確認させてください ご質問 1-2) について改正案の ( 注 1) にも記載しているとおり Form が発行された時点において有効な各国の規則に従って発行されていることが重要です 例えば ご質問の Block12 に何も記載がない場合でも 当該規則に従った方法であれば 耐空性が証明又は確認されたものとなります 個別のケースについて疑義が生じた場合には 最寄りの航空機検査官室など担当部署にご相談ください 2) 新旧対照表 P19( 注 3) について 2-1) " 機能試験記録 " の提示が不要となっております 該当する条件に合致する装備品の予備品証明受検の際の提出書類としては FAA form 8130-3 の Block.12 に AD/SB/CMM 等の記載があれば 作業記録や機能試験記録の提示は不要となり "FAA form 8130-3 のみ " となりますが その理解で正しいでしょうか 2-2) 改正により 実施された作業及び機能試験の概要説明ができなければならない旨明文化されましたが 今後予証受検の際に概要説明が求められるとの理解で正しいでしょうか 現行サーキュラー 1-001では 第 Ⅴ 部予備品証明関係 3-2 輸入した装備品 において 複数の装備品に対し一葉のタグしか発行されていない場合にのみ写しを原本とみなすことができると記載されています 一方で FAA ORDER 8130.21H(Chapter1-10) において ご質問 2-1) についてそのとおりです ご質問 2-2) について検査の過程で疑義等が生じれば説明を求める場合があります ご意見にある紛失した際の取扱いなど 輸出国当局が定める 耐空性を証明するタグ の発行要領に基づく方法であれば受入可能であると考えますので その旨 改正いたします
は FAA Form 8130-3 を紛失した際の写しの取り扱いも定められています 現行制度では タグを紛失した際にその写しでは予備品証明検査を受検することができず 場合によっては輸入した装備品を返送せざるをえない状況が発生しているため より合理的な事業運営が可能になるよう このようなタグ紛失の場合にも写しを原本とみなすことができるようにサーキュラーを改正していただけないでしょうか 第 Ⅳ 部修理改造検査関係 (2) (a) 大改造について耐空性への影響度に係わらず 国の承認を受けていない設計変更による改造は全て大改造とし 国の修理改造検査が必要としています 例えば 客室内のパーティションに正月飾りなどを取り付けるための小さなフックを貼り付ける場合 これも設計変更データに対する国の承認を受けないと国の修理改造検査が必要なのでしょうか? 米国では 作業区分が Major なもののみを FAA Approved Data が必要とし 検査については Major/Minor にかかわらず Repair Station での確認を可能としています また 修理や改造に対する検査は 認められた技術データ通りに修理改造されているかを検査するものであり 国の承認を受けていないものによる改造 というものが存在して良いのでしょうか? MRJ の運航を控えた今日 妥当性があり欧米にハーモナイズしたものにするための抜本的な見直しが必要ではないでしょうか? 当該改正は 施行規則との整合を意図したものです 施行規則では 国の承認を受けていない装備品を用いて行う改造は 耐空性の影響度にかかわらず大改造としていますので これに整合させるものです また 国の承認を受けていないものによる改造 の意図は 型式証明や追加方式設計承認等の設計承認を受けていない方法等により改造するものを意図しており 修理改造検査等の計画段階で 国が改造に係る設計審査を行うことになります なお ご意見の小さなフック等を貼り付けるような場合は 設計変更に該当しないと考えますが 判断に迷う場合は 適宜 最寄りの航空機検査官室など担当部署にご相談ください 以上