習志野市の台所事情

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習志野市の財政状況はどうなっているの? 財政は厳しいの? こうした市民の皆様の疑問に対して億単位の数値をお示ししても 現実的ではなく 実感が わかなくなってしまいます そこで 習志野市の財政状況を一般の家計に置き換えて わかりやすいものにするとともに 10 年前と比較することで 推移が見えるように資

習志野市の財政状況はどうなっているの? 財政は厳しいの? こうした市民の皆様の疑問に対して億単位の数値をお示ししても 現実的ではなく 実感が わかなくなってしまいます そこで 習志野市の財政状況を一般の家計に置き換えて わかりやすいものにするとともに 10 年前と比較することで 推移が見えるように資


その 1 の財政状況は? 平成 28 年度一般会計決算からの財政状況を説明します 1 平成 28 年度の主なお金の使い道は? その他の経費 212 億 93 万円 扶助費 82 億 3,606 万円 16.7% 43.0% 義務的経費 219 億 7,332 万円 人件費 44.5% 79 億 8,

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歳入総額 区分 平成 年度の財政フレーム ( 単位 : 百万円 ) 30 年度 31 年度 合計 構成比 構成比 構成比 263, % 265, % 529, % 一般財源特別区税特別区交付金その他特定財源国 都支出金繰入金特別区債 167

報告事項     平成14年度市町村の決算概要について

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おしえて!熊野市の予算の仕組み ~ー市の予算ができるまでー~

1. 財政状況の年度推移 ( 一般会計 ) (1) 決算概況 ( 単位 : 億円 ) グラフの解説 一般会計の歳入 歳出の規模は増加傾向にあり 平成 27 年度の決算規模は 歳入 歳出ともに過去最大規模となっています 実質収支は 黒字を継続しており 27 年度は約 49 億円 前年度と比べると約 1

~ わかりやすい決算報告をめざして ~ 市ではさまざまな事業を行っています どのような事業を行うのか 資金調達はどうするか どのように支出するかを 歳入 歳出 という形でお金で表し とりまとめた計画が 予算書 です その予算に沿って事業を行った一年間の結果を報告したものが 決算書 です 決算書 には

さぬき市普通会計決算状況 普通会計決算状況及び財政指標等 1P 普通会計歳入決算状況 普通会計歳出決算状況 主な一般財源の推移 ( 市税及び地方交付税 ) 普通建設事業費と義務的経費の推移 基金 市債及び元利償還金等の状況 2P 3P 4P 5P 6~8P

2 決算収支 実質収支は 59 億 63 百万円の黒字で 11 年連続で全団体黒字となった 単収支は 9 億 92 百万円の黒字となった また 赤字団体は35 団体中 15 団体となり 前と比べて8 団体減少した 実質単収支は 189 億 82 百万円の赤字となり 前と比べて41 億 47 百万円赤

2. 歳入の状況 ( 単位 : 億円 ) 1,8 1,6 1,4 1, 1, 1, 市債 国庫 県支出金 地方交付税 地方譲与税 交付金 市税以外の自主財源 市税 自主財源総額 比率 1,384 1,525 1,529 1,539 1, ,564

資料 5 公共施設更新コスト試算 1 試算ケース ケース1: 旧耐震基準のうち 築 60 年以上は建替え それ以外は大規模改修 新耐震基準は老朽箇所修繕 耐用年数を 60 年と想定した場合 旧耐震基準の施設のうち 築 60 年以上の施設は 築 60 年が経過した施設から建替える 建替え対象以外の旧耐

市税収入額(人口推移)

⑴ 練馬区の予算規模はどのくらいですか? どんなことに予算が多く使われているのですか? 平成 27 年度の予算規模は約 2,500 億円で 児童 高齢者 障害者 生活困窮者などを支援するための経費の割合が増えています 平成 27 年度における予算額は約 2,500 億円で前年度より約 55 億円増加

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沖縄県の財政2015検討(最終)

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沖縄県の財政2017

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沖縄県の財政2018

平成 28 年度予算編成方針 我が国の経済は 景気は引き続き緩やかな回復基調を維持しているが その影響が地方経済にまで十分に行き渡っているとは言えず 我々地方の行財政運営の基本となる税等一般財源を確保するためには 臨時財政対策債に頼らざるを得ない状況が続くものと考える また 税制改正も予測されること

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15 小郡市 13.9% 13.5% 比較する財政の規模 ( 分母 ) の内訳について 計算式 : 標準財政規模 (c) - 算入公債費等の額 (b) 標準財政規模 (c) の内訳 ( 単位 : 千円 %) H22 決算 H23 決算 H24 決算 H25 決算 標準税収入額等 7,265,856

下呂市は今後 市税の減収や地方交付税特例措置 の終了を見据え 大幅に支出をカットし 身の 丈に合った市政運営をしていかなければ なりません 広報紙 11月号参照 今月は支出をどう見直していく のか 予算規模縮減に向け たお話です 3 と 年度 は 前 下呂市の財政の弾力性を示す経 進む財政の硬直化

1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.4% 10.8% 実質公債費比率 平成 21 年度 9.9% 平成 22 年度 11.7% 平成 23 年度 11.4% 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の

1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.8% 12.6% 実質公債費比率 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 平成 26 年度 11.8% 平成 27 年度 12.6% 平成 28 年度 13.7% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等


スライド 1

29 那珂川町 実質公債費比率の状況と推移 4.6% 4.0% 実質公債費比率 平成 23 年度 5.6% 平成 24 年度 5.1% 平成 25 年度 4.6% 平成 26 年度 4.0% 平成 27 年度 3.6% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の額を その

目 次 1. 作成の目的 P2 2. 推計方法 P2 3. 歳入の推移 P4 4. 歳出の推移 P5 5. 歳入歳出の比較 P6 6. 基金の状況 P7 7. 地方債残高の状況 P8 8. 経常収支比率の状況 P9 9. 実質公債費比率の状況 P まとめ P11-1 -

エ. 納税義務者数の推移 単位 : 人平成 納税義務者数土地 63,685 納 税 義 務 者 数 の 推 移 単位 : 人 土地 償却資産 6,582 61,53 61,587 62,552 63,69 63,685 償却資産 2,2 1,77 1,786 1,798 1,827 1,894 2,

スライド 1

2 決算規模及び収支 (1) 決算規模 特別の平成 26 年度普通会計決算は 歳入総額 3 兆 5,779 億 31 百万円 歳出総額 3 兆 4,423 億 40 百万円となった 決算規模は 前年度に比べて歳入は8.0% の増 歳出は8.3% の増となり 歳入 歳出ともに4 年連続の増となった (

財 政 の 現 状

23家計簿syuusei.xls

Taro-★【2月Ver】01~05. ⑲計

(1) 市税 1 個人市民税 12,, 9, 1,, 75, 8,, 6, 6,, 45, 4,, 3, 2,, 15, 4,518,685 4,345,532 4,24,78 4,425,177 4,542,579 4,451,591 4,548,613 4,83,99 5,245,539 6,1

平成 30 年 (2018 年 )9 月 20 日 財政局 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率等の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に基づき 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率を算定いたしましたのでお知らせします 健全化判断比率については すべての

平成17年度の決算状況

14 中間市 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 7.65% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地

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(1) 市税 1 個人市民税 12,, 12, 1,, 1, 8,, 8, 6,, 6, 4,, 4, 2,, 2, 4,425,177 4,542,579 4,451,591 4,548,613 4,83,99 5,245,539 6,124,689 6,342,477 6,436,251 6,1

Ⅰ 平成 24 年度高鍋町財務書類の公表について 平成 18 年 6 月に成立した 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律 を契機に 地方の資産 債務改革の一環として 新地方公会計制度の整備 が位置づけられました これにより 新地方公会計制度研究会報告書 で示された 基準モデル

出雲市の決算を家計に例えると 出雲市の平成 23 年度の決算を年収 48 万円 (1 か月あたり 4 万円 ) の家庭に例えてみると このようになります 収入 給料うち基本給 ( 市税 ) うち諸手当 ( 地方交付税 ) パート収入 ( 使用料 手数料など ) 平成 23 年度決算 859 億円 2

< 図 2: 歳出決算 ( 性質別内訳 ) の状況 > 区分 義務的経費 人件費扶助費公債費小計投資的経費その他経費他会計繰出金合計 年度

57 みやこ町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 9.49% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

16 筑紫野市 22.91% 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

47 大木町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 22.96% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

2007財政健全化判断比率を公表いたします

54 赤村 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 1.59% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地方

(2) 市税の決算状況 平成 24 年度調定済額の比較 税目 項目 平成 23 年度調定済額 平成 24 年度調定済額 増減 ( 単位 : 千円 ) 増減率 個人 10,113,609 10,412, , 市民税 法人 1,844,663 2,109, ,056

⑵ 繰越金 5 億円を当初予算で措置市では 前決算の剰余金である繰越金が2 千万円を切る決算が平成 と続き ぎりぎりの財政運営を行っていました そのため 繰越金を当初予算で市民サービスに活用することができず 平成 19 当初予算まで科目存置 1 千円としていました しかしながら 平成 1

外部監査

健全化比率及び資金不足比率の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 により 藤枝市の健全化判断比率及び資金不足比率につい て 以下のとおり算定しました これは 平成 19 年 6 月に公布された上記法律に基づき 毎年度 監査委 員の審査に付した上で 議会に報告及び公表するものです 本市

Ⅸ 財政健全化の取り組み 1 財政健全化の取り組みの状況 平成 28 年度行革効果額 歳入対策 歳出抑制 約 4.4 億円 約 2.4 億円 合計約 6.8 億円 平成 28 年度は 第 4 次東村山市行財政改革大綱第 3 次実行プログラム ( 平成 2 8 年度 ~30 年度 ) の初年度として

資産の部 道路 小 中学校など公共施設の現在価値のほか 他団体に対する出資金や預金など これまで積み上げてきた金額 負債の部 借入金の残高 退職手当の引当金など 将来の世代が負担しなければならない金額 純資産の部 資産のうち税金などによって形成され これまでの世代が負担した金額 公共資産 自治体が所

P10 第 2 章主要指標の見通し 第 2 章主要指標の見通し 1 人口 世帯 1 人口 世帯 (1) 人口 (1) 人口 平成 32 年 (2020 年 ) までの人口を 国勢調査 ( 平成 7 年 ~22 年 ) による男女各歳人口をもとにコーホー 平成 32 年 (2020 年 ) までの人口

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はじめにこの 釧路市の財政 は 釧路市の歳入 歳出等の状況をグラフを使って経年的に表すことにより 市民の皆様に釧路市の財政状況を出来るだけわかりやすくお知らせするために作成いたしました 本資料を通じて 釧路市の財政について 一人でも多くの市民の皆様にご理解をいただき ご意見をいただきながら今後の財政

15 小郡市 将来負担比率の状況と推移 将来負担比率 平成 21 年度 118.0% 平成 22 年度 102.9% 平成 23 年度 平成 24 年度 81.4% 92.7% 81.4% 平成 25 年度 76.4% 将来負担比率は 地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め その地

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目 次 (1) 財政事情 1 (2) 一般会計税収 歳出総額及び公債発行額の推移 2 (3) 公債発行額 公債依存度の推移 3 (4) 公債残高の累増 4 (5) 国及び地方の長期債務残高 5 (6) 利払費と金利の推移 6 (7) 一般会計歳出の主要経費の推移 7 (8) 一般会計歳入の推移 8

1 北九州市 将来負担比率の状況と推移 将来負担比率 平成 20 年度 171.8% 平成 21 年度 173.5% 平成 22 年度 平成 23 年度 166.9% 166.0% 166.9% 平成 24 年度 170.3% 将来負担比率は 地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め

目 次 (1) 財政事情 1 (2) 一般会計税収 歳出総額及び公債発行額の推移 2 (3) 公債発行額 公債依存度の推移 3 (4) 公債残高の累増 4 (5) 国及び地方の長期債務残高 5 (6) 利払費と金利の推移 6 (7) 一般会計歳出の主要経費の推移 7 (8) 一般会計歳入の推移 8

貝監第  号

新しい地方公会計制度 これまで南阿蘇村では 総務省方式改訂モデル ( 以後 改訂モデルと言います ) の財務書類を作成してきました 南阿蘇村がこれまで積み上げてきた資産と この先返済する必要がある負債 すでに支払いが終わっている純資産などの情報を表示した貸借対照表など 今までの決算書では把握できなか

2 主な歳入 ( 総合予算編成団体 ) 地方税は, 市町村民税の増加により10.2% の増 ( 地財計画では+15.7%) となっている 地方譲与税は, 所得譲与税の廃止により55.7% の減 ( 地財計画では 81. 0%) となっている 地方交付税は, 税収の伸び等により6.4% の減 ( 地財

5 財政見通し地方交付税の減少等に伴い歳入額が大きく減少する一方で, 歳出は緩やかに減少することから, 期間を通じて収支不足が生じるものの, 財源対策 ( 財政調整基金の取崩し ) を講じることにより, 対象期間中は収支均衡を図ることができる見込みとなった しかしながら, 平成 33 年度末の財政調

平成15年度小金井市一般会計決算概要

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キャッシュ・フロー計算書について

1★⑥H26決算概要公表

Taro-中期計画(別紙)

平成 27 年度高浜町の健全化判断比率及び資金不足比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 が平成 21 年 4 月から全面施行され この法律により地方公共団体は 4 つの健全化判断比率 ( 実質赤字比率 連結実質赤字比率 実質公債費比率 将来負担比率 ) と公営企業ごとの資金不足比率を議会に報

3 流動比率 (%) 流動資産流動負債 短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 平成 26 年度からは 会計制度の見直しに伴い 流動負債に 1 年以内に償還される企業債や賞与引当金等が計上されることとなったため それ以前と比べ 比率は下がっている 分析にあたっての一般的な考え方 当該指標は 1

歳出 一般会計の歳出については図表 2 図表 3のとおりとなっています 普通建設事業費 7,84 万円 前年度比 :6,162 万円 (19.9%) 増 公債費 7,169 万円 前年度比 : 6,452 万円 ( 8.8%) 減 人件費 2,72 万円 前年度比 : 1,96 万円 ( 3.%)

平成27年度 決算の概要

平成 27 年度の大田原市の予算については 合併からの 10 年を振り返り 50 年後 100 年後の将来を見据え 知恵と愛のある共同互恵のまちづくり をスローガンに掲げ 市民一人ひとりが主役となって頑張ることができて 幸せ感を得られる大田原 の実現を目指し 新大田原レインボープラン に掲げる 7

人件費 7 億 6282 万円 6.6%( 前年度比 106.8%) 予備費 2000 万円 0.2%( 前年度比 37.1%) 予備費の減 義務的経費 16.9% 人件費の増 扶助費 7 億 7681 万円 6.7%( 前年度比 97.2%) 補助費等 31 億 791 万円 26.9%( 前年度

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繰出金 6 億 1585 万円 3.9%( 対前年度 100.4%) 農業集落排水特別会計繰出金等の増 積立金 68 億 3643 万円 43.1%( 対前年度 140.5%) ふるさと寄附金基金積立金等の増 維持補修費 1625 万円 0.1%( 対前年度 78.6%) 町営住宅等修繕費の減 補助

新しい地方公会計制度 これまで氷川町では 総務省方式改訂モデル ( 以後 改訂モデルと言います ) の財務書類を作成してきました 氷川町がこれまで積み上げてきた資産と この先返済する必要がある負債 すでに支払いが終わっている純資産などの情報を表示した貸借対照表など 今までの決算書では把握できなかった

新しい地方公会計制度 これまで錦町では 総務省方式改訂モデル ( 以後 改訂モデルと言います ) の財務書類を作成してきました 錦町がこれまで積み上げてきた資産と この先返済する必要がある負債 すでに支払いが終わっている純資産などの情報を表示した貸借対照表など 今までの決算書では把握できなかった情報

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Ⅳ 地方交付税

9 地方歳入中に占める地方税収入の割合の推移 ( その 1) 区 都道府県 分 昭和 2 年度昭和 5 年度昭和 10 年度昭和 15 年度 金額比率 % 金額比率 % 金額比率 % 金額比率 % 地方税

H28秋_24地方税財源

バランスシート等による都留市財政の分析

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配当割交付金株の特定配当等に課税され 府に納入される配当割収入額から一定割合を市町村の個人府民税額を基礎に按分して交付されるものです 株式等譲渡所得割交付金株の譲渡益等に課税され 府に納入される配当割収入額から一定割合を市町村の個人府民税額を基礎に按分して交付されるものです 地方消費税交付金府に納入

平成 26 年度 佐賀市財務諸類の公表について Ⅰ 平成 18 年 6 月に成立した 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律 を契機に 地方の資産 債務改革の一環として 新地方公会計制度の整備 が位置づけられました これにより 新地方公会計制度研究会報告書 で示された 基準モデ

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1 習志野市の台所事情 ( 平成 29 年度決算版 )

習志野市の財政状況はどうなっているの? 財政は厳しいの? こうした市民の皆様の疑問に対して億単位の数値をお示ししても 現実的ではなく 実感が わかなくなってしまいます そこで 習志野市の財政状況を一般の家計に置き換えて わかりやすいものにするとともに 10 年前と比較することで 推移が見えるように資料を作成しました 構成としては 前半は 家計に置き換えたものとし 後半部分は詳しく分析したものになっています なお 今回説明に用いた数値は 毎年度総務省が全国の自治体の財政状況を一律に比較するために調査する平成 29 年度普通会計決算のものを使用しています ( 市の会計年度は4 月 1 日から3 月 31 日の1 年間を示し 29 年度といった場合 29 年 4 月 1 日から30 年 3 月 31 日のことを指します ) 目 次 第 1 部家計に置き換えてみたら 1 収入と支出について ( 平成 29 年度決算から ) P 3 2 財政状況の今と昔 (19 年度と 29 年度の比較 ) P 7 第 2 部もっと詳しく見てみたら 3 歳入歳出決算の推移 P 9 4 職員数の推移 P12 5 借金と貯金の推移 P13 6 経常収支比率の推移 P16 これから習志野市の財政状況を見てみよう 2

第 1 部 家計に置き換えてみたら 1 収入と支出について ( 平成 29 年度決算から ) (1) 収入についてまず習志野市の1 年間の収入 ( 市ではこれを歳入と言います ) を見てみましょう 29 年度習志野市の収入合計は約 590 億円となりました ずいぶん大きな数字ですが 県内 37 市のなかでは9 番目に位置しています しかし このままでは額が大きすぎてなかなか実感がわいてきません そこで 給料の年収が 500 万円として 家計に置き換えてみましょう それが下表の右側です 自主 財源 依存 財源 29 年度決算 : 収入の部 習志野市の状況を表したもの 市税 使用料 財産収入など 繰入金 国県支出金 地方交付税など 市債 収入の合計 335 億 5,573 万 8 千円 26 億 8,972 万 6 千円 171 億 8,651 万 5 千円 56 億 590 億 913 万 6 千円 4,111 万 5 千円 給料 貯金の取り崩し 年金や児童手当 奨学金など 借入金 収入の合計 家計に置き換えた場合 年間 1 ヶ月 500 万円 41 万 7 千円 40 万 1 千円 3 万 3 千円 256 万 1 千円 21 万 3 千円 83 万 6 千円 7 万円 879 万 8 千円 73 万 3 千円 上の表を見てみると 給料 ( 市税など ) だけでなく色々な種類の収入があることがわかります もちろん 給料は全体の約 56.8% を占めていてもっとも多いのですが 年金や児童手当 奨 学金などや借入金などで収入を賄っている状況です その他 これまでの貯金の取り崩し ( 繰入金 ) や 国や金融機関等から借り入れ ( 市債 ) をしています 収入の内訳 ( 家計に置き換えたもの ) 収入の合計 借入金 9.5% さまざまな種類の収入で 生計を立てているということ をまず念頭においてください 年金や児童手当 奨学金など 29.1% 給料 56.8% 貯金の取り崩し 4.6% 3

収入におけるポイント 自主財源と依存財源 収入を見るうえで重要なポイントは 表の一番左にある自主財源と依存財源の割合です その前に自主財源と依存財源とは何でしょうか 自主財源とは 文字どおり地方公共団体が自主的に収入できるお金のことを言い 市税や使用料などがこれに該当します 市税であれば習志野市が課税をして徴収することができますし スポーツ施設等の使用料も習志野市が独自に決めて収入することができます このような収入が自主財源です 依存財源とは 自主財源の反対語が依存財源です 国や県の決定により交付される 収入のことで 補助金や地方交付税 市債などがこれに該当します 依存財源が多くなると 外部からの借入などに頼る部分が多いため 結果として市の自由度が 減ります 財政の独立を図るためには 自主財源の確保が重要な課題となっています 習志野市の場合 29 年度決算の収入の合計に占める自主財源の割合 ( 自主財源比率と言いま す ) が 61.4% で 県内 37 市のうち高い順から 12 番目に位置しており 今後も高い自主 財源の確保が重要です 4

(2) 支出について 今度は お金の使い道である支出 ( 市ではこれを歳出と言います ) を見てみましょう 29 年度決算 : 支出の部 人件費 公債費 扶助費 物件費 習志野市の状況を表したもの 普通建設事業費 維持補修費 繰出金 補助費等 投資及び出資金 貸付金 積立金 支出の合計 112 億 1,470 万 4 千円 40 億 8,702 万 2 千円 123 億 9,029 万 4 千円 107 億 6,736 万 2 千円 98 億 53 億 25 億 5,584 万円 6,960 万 7 千円 5,686 万 9 千円 4 億 2,411 万 4 千円 566 億 6,581 万 2 千円 食費 家計に置き換えた場合 年間 167 万 1 千円 1 ヶ月 13 万 9 千円 借金の返済 60 万 9 千円 5 万 1 千円 医療費 光熱水費や消耗品など 家の増改築 補修費 1 人暮らしの家族への仕送り 184 万 6 千円 15 万 4 千円 160 万 4 千円 146 万 9 千円 13 万 4 千円 12 万 2 千円 その他の生活費 38 万 1 千円 3 万 2 千円 貯金 支出の合計 80 万円 6 万 7 千円 6 万 3 千円 5 千円 844 万 3 千円 70 万 4 千円 支出の中で食費 ( 人件費 ) については 全体の約 19.8% を占めています 生計費中に占める食費の割合を示す係数のことをエンゲル係数と言いますが 習志野市はそのエンゲル係数が高いと言えます なぜ食費 ( 人件費 ) が多いかと言いますと 習志野市は文教住宅都市憲章を掲げ 幼稚園 (9 園 ) 保育所(9ヶ所) こども園(3 園 ) 習志野高校などを運営しているので そこで働く職員が必要となっているためです 光熱水費や消耗品など ( 物件費 ) は 上記の施設をはじめ 小学校 (16 校 ) 中学校 (7 校 ) 公民館(7 館 ) 図書館(5 館 ) など 施設に係る維持費が多くかかっています また 家の増改築 補修費 ( 普通建設事業費 維持補修費 ) も たくさんの施設が老朽化していることで多大なお金が必要になっています 他には家族の医療費 ( 扶助費 ) や 借金の返済 ( 公債費 ) 1 人暮らしの家族への仕送り ( 繰出金 ) も必要です 将来のことを考えて わずかですが貯金 ( 積立金 ) もしています このように支出にもさまざまなものがあります 5

支出の内訳 ( 家計に置き換えた場合 ) 貯金 その他の生活費 1 人暮らしの家族への仕送り家の増改築 補修費 光熱水費や消耗品など 医療費 借金の返済 食費 0 20 40 60 80 120 140 160 180 200 万円 支出におけるポイント 義務的経費 支出のうち 食費 ( 人件費 ) 借金の返済 ( 公債費 ) 医療費 ( 扶助費 ) の 3 つを市では義務 的経費と呼びます 義務的経費とは その支出が法令などで義務づけられ 任意に減らすことが 出来ない経費のことです つまり絶対払わなければならないものです この義務的経費が大きければ大きいほど 自由に使うお金が少なくなりますから 義務的経費 が増えることは財政の健全化を図るにあたっての大きな障害となってきます 習志野市の場合 29 年度決算の支出の合計に占める義務的経費の割合 ( 義務的経費比率と言います ) が48.9% で 県内 37 市のうち低い順から16 番目に位置していますが 更なる財政の健全化のためには 支出の約半分を占める義務的経費の削減に取り組まなければなりません 6

2 財政状況の今と昔 (19 年度と 29 年度の比較 ) これまでは 29 年度の状況をお伝えしてきましたが 10 年前と比べてどのように変化して いるのか比較してみましょう 万円 600 500 400 300 200 0 466 500 38 収入の比較 40 126 256 給料 貯金の取り崩し 年金や児童手当 奨学金など 37 84 借入金 19 年度 29 年度 19 年度 29 年度 自主財源依存財源貯金の年金や児童給料手当 奨学取り崩し金など 504 万円 466 万円 38 万円 163 万円 126 万円 540 万円 500 万円 40 万円 340 万円 差引 36 万円 34 万円 2 万円 177 万円 借入金 37 万円 256 万円 84 万円 合計 667 万円 880 万円 130 万円 47 万円 213 万円 10 年前に比べると 収入全体は増えています これは給料 ( 市税 使用料 財産収入など ) や年金や児童手当 奨学金など ( 国県支出金 地方交付税など ) が増えているためです 収入の合計に占める自主財源の割合 ( 自主財源比率 :P4 参照 ) の変化をみると 自主財源比率は減少していることがわかります 29 年度は 民間保育施設の整備などを行ったことにより 国庫補助金等の依存財源が増加したため自主財源比率が減少しています 19 年度 75.6% 自主財源の占める割合の変化 29 年度 61.4% 年金や児童手当 奨学金など 18.9% 貯金の取り崩し 5.7% 借入金 5.5% 給料 69.9% 19 年度 29 年度 年金や児童手当 奨学金など 29.1% 貯金の取り崩し 4.6% 借入金 9.5% 給料 56.8% 7

支出 万円 200 180 160 140 120 80 60 40 20 0 185 167 食費 19 年度支出の合計 643 万円 68 61 69 借金の返済 医療費 185 支出の比較 130 160 消光耗熱品水な費どや消耗品など 70 147 補家修の補費増修改費築 77 80 家 1 族人へ暮のら仕し送のり 19 年度 29 年度 38 23 21 その他の生活費 貯金 6 29 年度支出の合計 844 万円 10 年前と比較すると 支出全体は増えています 医療費 ( 扶助費 ) は約 2.7 倍に 家の増改築 補修費 ( 投資的経費 維持補修費 ) は約 2.1 倍になっており 増加するこれらの費用に対応するため 食費 ( 人件費 ) を削減し 支出を抑える努力をしていることがわかります 支出の合計に占める義務的経費の割合 ( 義務的経費比率 :P6 参照 ) の変化をみると 医療費 ( 扶助費 ) の伸びが大きいですが 食費 ( 人件費 ) の割合が減少しており 義務的経費比率は減少しています 義務的経費の占める割合の変化 19 年度 50.1% 29 年度 48.9% 1 人暮らしの家族への仕送り 12.0% 家の増改築 補修費 10.8% その他の生活費 3.6% 光熱水費や消耗品など 20.2% 貯金 3.3% 医療費 10.7% 食費 28.8% 19 年度 借金の返済 10.6% 29 年度 1 人暮らしの家族への仕送り 9.5% 家の増改築 補修費 17.4% 光熱水費や消耗品など 19.0% その他の生活費 4.5% 貯金 0.7% 食費 19.8% 借金の返済 7.2% 医療費 21.9% 8

第 2 部 もっと詳しく見てみたら 3 歳入歳出決算の推移 (1) 歳入 億円 700 600 500 400 300 582 46 23 87 37 18 114 554 45 26 過去 5 ヶ年の歳入決算額の推移 574 40 36 92 103 43 43 20 15 61 68 637 68 32 103 33 27 98 590 56 36 114 22 27 55 市債地方消費税等国県支出金地方交付税繰入金 200 257 267 269 276 280 使用料 財産収入等 市税 0 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度 1 歳入全体は増加国の様々な経済対策などに対応したことなどにより 近年は増加傾向にありました なお 特殊要因として25 年度は1 件で56 億円 28 年度は1 件で29 億円の不動産売払収入がありました 2 歳入の根幹である市税は増加市税は歳入の約 5 割を占める大黒柱です 歳入の柱である市税は 20 年度後半の世界金融危機の影響を受け 景気低迷が続くことにより 減少傾向にありました 29 年度は 景気回復及び奏の杜地区の居住者増加に伴い 市民税は個人市民税が増加し マンション等の新築により 固定資産税 都市計画税も増加したため 市税は増加となりました 3 市税の不足分は交付税 特例債で補てん市税が減少すると 地方交付税 ( 普通交付税 ) と特例債による借入金で補ってきました 普通交付税は 全ての地方公共団体が一定レベルの行政を行うことができるように 財源が不足している地方公共団体に国から交付されるお金のことです 習志野市では平成元年度から3 年度 5 年度から7 年度は普通交付税をもらっていませんでしたが 市税の減少により12 年度の40 億円をピークに 29 年度は14 億円もらっています ちなみに29 年度 県内で普通交付税をもらっていないのは 市川市 市原市 浦安市 君津市 袖ケ浦市 成田市の6 市です ( ただし 成田市は合併算定の特例による交付がなされています ) 9

それでは歳入の根幹である市税について もう少し詳しく見てみましょう 億円 300 250 200 150 50 0 265 30 96 95 19 13 過去 10 ヶ年の市税収入の推移 257 253 252 251 257 29 30 31 30 31 97 95 91 93 267 269 32 32 97 98 276 280 32 33 固定資産税 14 17 18 21 22 21 22 21 120 120 112 109 112 112 116 118 122 125 個人市民税 法人市民税 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度 101 その他の税 市税は 市が直接収入する税で 個人市民税 法人市民税 固定資産税 その他の税 ( 軽自動車税 たばこ税など ) に大きく分けられます 個人市民税は 緩やかな景気の回復や税制改正によって増加傾向にありましたが 平成 20 年秋に発生した金融不安の影響などにより22 年度からは減少に転じました しかしながら 24 年度には年少扶養控除の廃止等により 29 年度は景気回復及び奏の杜地区の居住者増加に伴う納税義務者数の増加により増加となりました 法人市民税は 企業の業績による影響を受けるため 増減の幅がもっとも顕著に現れる税目です 29 年度は 主要法人の減収により 前年度と比べ約 6 千万円の減少となりました 固定資産税は マンション等の新築により前年度と比べ約 1 億 5 千万円の増加となりました 160 150 140 130 120 110 90 80 70 60 20 年度を とした場合の税収の推移 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 年度 個人市民税法人市民税固定資産税その他の市税計 市税収入は歳入の根幹を占めるものであり 自立したまちづくり を進めるためには 税収の確保が大きな課題です そのために 未利用地の有効活用による課税客体 ( 個人 法人 ) の増加を図るなどの取り組みが必要と考えられます 10

(2) 歳出 億円 700 600 500 400 300 200 0 過去 5ヶ年の歳出決算額の推移 614 548 567 534 87 515 36 86 54 44 98 92 66 61 58 49 49 57 56 54 97 103 107 108 108 46 45 40 37 41 91 105 116 124 12 10 8 8 7 101 103 105 104 105 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度 その他の支出普通建設事業費繰出金物件費公債費扶助費人件費 ( 退職手当 ) 人件費 ( 職員給等 ) 歳出の状況を使い方ごと ( 性質別 ) に見ていきます 人件費は これまで職員数の減少 給与改定 各種手当の見直しなどにより削減を進めてきましたが 近年では ほぼ同額で推移しています 扶助費は 近年待機児童対策として民間保育所等の整備を進めているため 民間保育所等への 運営費助成が大幅に増加しています 普通建設事業費は その年に行う工事の内容によって変動がありますが 上昇傾向にあり 平成 29 年度は前年度に本体工事を実施した新庁舎建設工事が完了したことから減となりました 350 20 年度を としたときの支出の推移 ( 仮称 ) 第二斎場用地売却による基金積立金の増 人件費 300 250 仲よし幼稚園跡地売却による基金積立金の増 扶助費 公債費 200 150 新庁舎建設工事による増 物件費繰出金普通建設事業費その他の支出 50 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 年度 11

4 職員数の推移 企業局や公共下水道などに従事する職員を含めた全職員数の推移を見てみましょう 全職員数の推移 (4 月 1 日現在 ) 1,807 1,793 1,766 1,737 1,700 人 1,657 1,625 1,603 1,565 1,540 1,506 1,486 1,451 1,435 1,429 1,421 1,417 1,417 1,432 1,426 1,426 1,424 1,436 8 年 9 年 10 年 11 年 12 年 13 年 14 年 15 年 16 年 17 年 18 年 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 26 年 27 年 28 年 29 年 30 年 習志野市では8 年度より職員の削減に取り組み 退職者不補充 新規採用の抑制及び業務の委託化などを進めてきた結果 8 年から30 年までの22 年間で 371 人 20.5% の削減を達成しました しかしながら 他市と比較しても職員数は多く 義務的経費である人件費の削減を進めるためには これまでマンパワーによる行政サービスの充実に努めてきた分野についても 事務事業の見直しや民間活力の活用などを検討し 適正な定員管理を行うことが求められています 12

5 借金と貯金の推移 市には家計でいうところの借金と貯金があります これを市では 市債と基金と言います この 2 つの数値の推移を見てみましょう 900 800 700 億円市債と基金の残高の推移 779 754 788 789 797 796 749 761 782 市債残高 ( 下水会計含む ) 基金残高 757 732 710 697 700 707 699 693 688 681 708 714 600 500 400 300 200 79 72 81 62 50 50 47 45 44 46 51 51 43 47 53 67 121 118 120 144 133 0 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 年度 1 借金 ( 市債 ) と貯金 ( 基金 ) の傾向は 借金は減少傾向 貯金は増加傾向 市債残高のピークは15 年度末で 約 797 億円ありましたが 新規の借り入れを抑制することで年々減少を続け 27 年度末までに116 億円減少しました しかし 新庁舎建設など公共施設再生の取組を進める中で増加に転じ 平成 29 年度末で約 714 億円となっています 一方で基金残高は 公共施設等再生整備基金の取り崩しが増加したため 29 年度末では約 133 億円となっています 借金 ( 債務 ) に比べて 貯金 ( 基金 ) は少ないと言えます 2 ではなぜ借金するのでしょうか 市の借金は一般的に考える借金とは意味合いが異なります 習志野市では 道路 公園 下水道 学校などを整備する際にもお金を借りています お金を借りるということは分割払いをすると言い換えられますが その理由は大きく2つあります 1 点目として 道路のように整備した年に住んでいる人だけが使うのではなく 将来習志野市に住む人も使うものの場合に 整備した年に住んでいる人の税金だけで支払うのではなく お金を借り 将来住む人にも借金の返済をしていただくことで 負担を公平にできることがあげられます また 税金だけではなく 下水道のようにサービスを利用する際の下水道使用料を返済にあてる場合などがあり より利用者が公平に費用負担することができます 2 点目に お金を借りて分割で返済することによって その年の費用負担を少なくすることが出来るため 大規模な建設工事を実施しなければならない年においても その他の行政サービスを維持しながら 取り組むことができるからです 13

3 なぜ714 億円もの借金があるのですか 必要のある事業をいろいろと行ってきました 1 下水道や道路 街路整備を積極的に進めてきたためです 下水道 道路 街路関係で約 287 億円の市債残高があります ( 東日本大震災分を除く ) 最も多いのが下水道で 約 250 億円 かつては大雨になると市内各地でしばしば冠水がみられたため その対策として下水道建設を推し進めてきました 道路 街路分としては約 37 億円あります 習志野市はもともと国道 14 号線をはじめとする東西に走る道路は整備されていましたが 南北を貫く幹線道路がありませんでした そこで JR 津田沼駅から国道 14 号線に抜ける都市計画道路 3 3 2 号線 ( まろにえ通り ) などの道路を重点的に整備してきました また 今後の都市計画道路の整備として 新習志野駅からJR 線 京成線を縦断しハミングロードに達する3 3 3 号線などの整備に向けた用地取得代金として市債の他に債務負担行為として約 4 億円の債務があります 2 東日本大震災からの復旧などに財源確保を図りました 東日本大震災関連で下水道の復旧などに充てた借金が 約 9 億円あります 3その他他にも 人口急増期の小中学校の増築分などや耐震化 老朽化などに対応するための耐震補強 芝園清掃工場大規模改造工事などによる債務が約 48 億円 ダイオキシン対策のために新たに建設した芝園清掃工場の整備による債務が約 15 億円あります さらに国の地方財政対策として発行が認められ 将来地方交付税で補てんすることが約束されている債務もあります 主なものは 地方交付税の財源不足分として発行が認められている臨時財政対策債で約 226 億円 減税による減収対策として発行が認められていた減税補てん債で約 10 億円などです これらのように お金を借りることには理由があり 将来への投資として実施している 事業に対して 将来の習志野市民にも負担していただくわけです 4 どのくらいの借金 ( 債務 ) が適正なのか 財政指標では適正な範囲となっております どの程度の債務残高が 習志野市にとって適正値であるかは非常に難しいです より良いまちづくりのためには ある程度積極的に投資していくことは必要なことだと考えていますが 債務が多くなりすぎると返済額が多大となり 他の事業への財源が不足する危険性があるのも事実です 返済額の割合を示す指標のひとつとして 実質公債費比率 というものがあります この比率が25% を超える団体は新たにお金を借りる場合に一部制限を受けることになりますが 習志野市は3.7% で 県内 37 市中低いほうから14 番目 平均が5.8% なので 平均よりも少し低いという状況です 14

5 ひとりあたりの借金 ( 市債 ) と貯金 ( 基金 ) の額は市民ひとりあたりで換算すると 29 年度末で市債が約 41 万円 基金は約 8 万円です 推移を見ると 27 年度までは市債は若干減少していますが 28 年度以降は新庁舎建設工事などの影響により増加しています 基金は市有地の売払収入などにより増加しています 円 500,000 450,000 市民ひとりあたり借金 ( 市債 ) と貯金 ( 基金 ) の残高推移 市債残高基金 418,923 413,200 403,566 411,972 413,870 400,000 350,000 300,000 250,000 200,000 150,000,000 50,000 72,935 70,597 70,834 83,830 77,283 0 25 26 27 28 29 上記グラフは下水道会計を含んでおり 各市の状況が異なります 県内類似団体と比較する ために 普通会計のみの比較をすると下表のとおりで 市債残高はひとりあたり約 27 万円で ほぼ平均に位置しています 基金はそれぞれの事情により大きく異なっています 県内類似団体 ( 人口規模 産業構造が類似している市 ) との市債残高比較表 習志野市 八千代市 流山市 佐倉市 市債現在高 市民ひとりあたり市債残高 45,595,878 千円 264,122 円 54,614,138 千円 48,967,063 千円 30,534,883 千円 264,030 円 浦安市 23,309,550 千円 138,799 円 県内類似団体 ( 人口規模 産業構造が類似している市 ) との基金比較表 八千代市 流山市 佐倉市 13,109,557 千円 74,363 円 浦安市 5,866,384 千円 39,133,542 千円 276,287 円 173,207 円 野田市 47,350,985 千円 305,917 円 習志野市 基金 13,341,435 千円 市民ひとりあたり基金 77,283 円 3,999,543 千円 20,233 円 31,632 円 233,024 円 野田市 5,733,703 千円 37,043 円 15

6 経常収支比率の推移 最後に 地方財政指標として重要視されているもののひとつ 経常収支比率について紹介します 1 経常収支比率とは経常収支比率とは 財政的な面で市民ニーズに臨機に対応できるかどうかを示す指標で 財政構造の弾力性を示す指標です 市税など経常的に収入されるものが どれだけ経常的な支出 ( 人件費 扶助費 公債費など ) に充てられたかの割合で表します 家計で言えば 給料に対する毎月かかる生活費 ( 食費や光熱水費 借金の返済など ) の割合です 2 経常収支比率は低いほうが優秀 次の表を見てください 経常収支比率が低いほうが望ましいことは一目瞭然です 給料 a 毎月かかる生活費 b 経常収支比率 b a A さん 40 万円 30 万円 75% 余裕のあるお金 a-b 10 万円 見解 自由に使えるお金が多く 急な支出に対応できる B さん 40 万円 36 万円 90% 4 万円 自由に使えるお金が少なく 急な支出に対応できない 3 習志野市の経常収支比率は P5で説明のとおり 習志野市では経常的な支出である人件費が多いことから経常収支比率はやや高くなっています 8 年度に97.2% と過去最高になりましたが 行政改革を進めていく中で徐々に改善されてきました 16 年度以降は再び上昇傾向にありましたが 22 年度に減少し 25 年度以降はやや上昇傾向にあります 29 年度は94.9% で 県内 37 市の平均である 92.1% より高く 低い方から27 番目となっています % 経常収支比率の推移.0 96.7 95.7 94.9 94.4 95.0 住宅都市憲章を掲げ 幼稚園 (13 園 ) 保育所(11ヶ所) こども園(2 園 ) 習志野高校 94.5 92.1 92.8 92.9 89.6 88.9 92.8 90.2 92.8 90.0 87.8 91.7 89.7 89.7 89.9 90.3 90.3 88.4 85.0 80.0 75.0 9 年度 11 年度 13 年度 15 年度 17 年度 19 年度 21 年度 23 年度 25 年度 27 年度 29 年度 4 適正範囲 習志野市の目標地方財政において 一般的に80% を超えると財政構造の弾力性が失われているといわれています 29 年度は前年度より2.0ポイント高い94.9% となりました その主な要因は民間認可保育所運営費助成事業などの扶助費や公債費が増加したことによるものです 16

みなさん 市の財政について少しでもご理解いただけましたでしょうか 本市をはじめ地方自治体を取り巻く財政環境は 少子高齢化 人口減少時代の到来による社会構造の変化を受け 歳入面では生産年齢人口の減少による市税収入への影響が懸念されています 一方 歳出面では社会保障関係費の増加等が避けられず 併せて公共施設の老朽化対策などによって一層厳しさを増しており 地方公共団体が担うべき役割とこれに伴う財政措置がますます重要となってきます こうした中 本市では基本構想で定めた将来都市像である 未来のために ~ みんながやさしさ でつながるまち ~ 習志野 の実現に向けて 健康なまち 快適なまち 心豊かなまち の 3 つの目標を掲げ これらの目標を支える自立的な都市経営の推進に取り組んでまいります 問い合わせ習志野市政策経営部財政課 電話 047-451-1151( 内線 230) 17