技術通信 60-1 1/4 ( 東レ メディカル TR-3000MA シングルパス方式 ) 基本操作およびダイアライザ リクセルの準備 1) 基本操作は 透析装置の取扱説明書に従ってください また リクセルの治療に際しては 以下の条件にて実施してください 1 洗浄 : 1500mL 以上の逆ろ過透析液にて洗浄します 2 循環血液量 : 100~250mL/min( 標準 ) とします 3 返血時流量 : 100mL/min 程度とします 2) ダイアライザを血液入口側 ( 赤色ポート ) が上向きになるように ダイアライザホルダーに取り付けます 3) リクセルを血液入口側が上向きになるようにリクセルホルダーに垂直に取り付けます ( 図 1 参照 ) ダイアライザ 図 1 FK-S リクセル 2. 回路接続および洗浄 プライミング ( 充填 ) リクセルのプライミングの流れは 次のようになります 詳細は 各項をご覧ください 回路取付 ダイアライザ取付 リクセル取付 自動プライミング 確認 完了 1) 透析装置に動脈側血液回路を取り付けます 2) 動脈側血液回路のダイアライザコネクタ ( 赤色 ) の付近を鉗子で止め リクセル入口側に接続します ( 図 2 参照 ) 3) 廃液ライン ( ダミーチューブ ) を取り外し リクセル出口側にF K-Sタイプのコネクタ ( 青色 ) を接続します ( 図 3 参照 ) このとき リクセルにエアを混入させないように注意してください 図 2 図 3
技術通信 60-1 2/4 ( 東レ メディカル TR-3000MA シングルパス方式 ) 4) FK-Sタイプの中央部を鉗子止めして コネクタ ( 赤色 ) をダイアライザ血液入口側に接続します ( 図 4 参照 ) 5) 静脈側血液回路をセットし ダイアライザー血液出口側に接続します 動脈側と静脈側の血液回路アクセス部は排液ポートに接続してください ( 図 5 参照 ) 6) すべての回路が適正に接続されていることを確認し 鉗子をすべて取り外します 7) 透析装置の取扱説明書に従って 洗浄 プライミングを実施します ヘパリン加生理食塩液等の等張液 ( 生理食塩液 透析液など ) をリクセルに 1,500mL 通液するため 以下の設定を行なってください メニュー / 機能 / プラ補助 と進み プラ補助 の 7 ページ目にある No31 ステ ップ 8 プライミング量 を 900 ml に設定してください ( 設定値変更の詳細な操作手順は 透析装置の取扱説明書にてご確認ください ) 注意 変更した設定値は 治療終了後 忘れずに元に戻してください 8) プライミングが正常に完了したことを確認してください 確認は 特に静脈側エアートラップ チャンバの液面レベルに注意し 必要に応じて調整してください クランプ 気泡検出器 透 析 液 図 5 図 4
技術通信 60-1 3/4 ( 東レ メディカル TR-3000MA シングルパス方式 ) 3. 治療開始 1) 動脈側と静脈側の血液回路アクセス部を患者様に接続し 治療を開始します ( 図 6 参照 ) 2) 治療開始後は特に静脈側エアートラップチャンバの液面レベルに注意し 必要な場合は調整してください 3) 体外循環中はヘパリンを継続的に投与します ヘパリンの投与量には 個人差がありますので 医師の指示のもと 適時増減してください 4. 返血 図 6 リクセルの返血の流れは 次のようになります 詳細は 各項をご覧ください 返血開始 静脈側 / 動脈側自動返血 静脈側 / 動脈側追加返血 ( 必要な場合 ) 返血完了 1) 透析装置の取扱説明書に従って 返血を開始します ( エア返血はしないでください )( 図 7 参照 ) 2) 返血は 100mL/min 程度の血液流量で行ってください またリクセル内の返血が不十分な場合は 動脈側の追加返血を行ってください 3) 患者様から針を抜去し 治療を終了します 図 7 注意 変更した透析装置の設定は 忘れずに元に戻してください 使用上の注意 1) 血液回路との接続は確実に実施してください 2) プライミング終了後 液面が下がっていることがありますので 動脈側ならびに静脈側チャンバーの液面調整を実施してください 3) 血液循環中や返血中にリクセルを叩いたり 向きを替えると リクセルのポート部に残留したエアが流出する場合があります 作成 : 株式会社カネカ 協力 : 東レ メディカル株式会社
技術通信 60-1 4/4 ( 東レ メディカル TR-3000MA シングルパス方式 ) 補足資料 追加返血量の目安を実験的に試算した結果を以下に示します 試算方法 : S-15 ならびに S-35 について標準返血で返血を行った後 追加返血をそれぞれ 50~100mL 150~200mL 実施した時点で回路中に残血を認めない実験結果を得ました S-25 については プライミング容量に比例して S-15 と S-35 の結果を元に追加返血量を算出しました 追加返血量の試算 2 型式プライミング標準返血量動脈側の 1 容量動脈側静脈側追加返血量 総返血量 S-15 65mL 50~100mL 450~500mL 3 S-25 105mL 100mL 300mL 100~150mL 500~550mL 3 S-35 177mL 150~200mL 550~600mL 3 1: 上記の追加返血量は 目安であり 保証値ではありません 2: 初期値にて返血を実施した場合に 透析装置画面の返血量に表示される値です 3: 初期値での返血実施後 本手順書の追加返血を実施した場合の返血終了の目安となる透析装置画面の返血量に表示される値です
技術通信 60-2 1/4 ( 東レ メディカル TR-3000MA ループ方式 ) 1. 基本操作およびダイアライザ リクセルの準備 1) 基本操作は 透析装置の取扱説明書に従ってください また リクセルの準備 治療は 以下の条件にて実施してください 1 洗浄 : 1500mL 以上の逆ろ過透析液にて洗浄します 2 循環血液量 : 100~250mL/min( 標準 ) とします 3 返血時流量 : 50mL/min 程度とします 2) ダイアライザを血液流入側 ( 赤色 ) が下向きになるように ダイアライザホルダーに取り付けます 3) リクセルを血液入口側が下向きになるようにリクセルホルダーに垂直に取り付けます ( 図 1 参照 ) ダイアライザ 図 1 クランプ 気泡検出器 透 析 リクセル 液 FK-S 2. 洗浄 プライミング ( 充填 ) リクセルのプライミングの流れは 次のように行います 詳細は 各項をご覧ください 回路取付 ダイアライザ取付 リクセル取付 自動プライミング 確認 完了 1) 透析装置に動脈側血液回路を取り付けます 2) 動脈側血液回路のダイアライザコネクタ ( 赤色 ) の付近を鉗子で止め リクセル入口側に接続します ( 図 2 参照 ) 3) 廃液ライン ( ダミーチューブ ) を取り外し リクセル出口側にFK-S タイプのコネクタ ( 青色 ) を接続します ( 図 3 参照 ) このとき リクセルにエアを混入させないように注意してください 図 2 図 3
技術通信 60-2 2/4 ( 東レ メディカル TR-3000MA ループ方式 ) 4) FK-Sタイプの中央部を鉗子止めして コネクタ ( 赤色 ) をダイアライザ血液入口側に接続します ( 図 4 参照 ) 5) 静脈側血液回路をセットし ダイアライザ血液出口側に接続します 動脈側と静脈側の血液回路アクセス部を接続して循環系を構成してください ( 図 5 参照 ) 6) すべての回路が適正に接続されていることを確認し 鉗子をすべて取り外します 7) 透析装置の取扱説明書に従って 洗浄 プライミングを実施します 8) 洗浄 プライミングは ヘパリン加生理食塩液等の等張液 ( 生理食塩液 透析液など ) が 1,500mL 以上通液されるような設定で行ってください 9) プライミングが正常に完了したことを確認してください 確認は 特に静脈側エアートラップチャンバの液面レベルに注意し 必要に応じて調整してください 図 5 図 4 3. 治療循環 1) 動脈側と静脈側の血液回路アクセス部を患者様に接続し 治療を開始します ( 図 6 参照 ) 2) 治療開始後は特に静脈側エアートラップチャンバの液面レベルに注意し 必要な場合は調整してください 3) 体外循環中はヘパリンを継続的に投与します ヘパリンの投与量には 個人差がありますので 医師の指示のもと 適時増減してください 図 6
技術通信 60-2 3/4 ( 東レ メディカル TR-3000MA ループ方式 ) 4. 返血 リクセルの返血は 次のように行ないます 詳細は 各項をご覧ください 返血開始 静脈側 / 動脈側自動返血 静脈側 / 動脈側追加返血 ( 必要な場合 ) 返血完了 1) 透析装置の取扱説明書に従って 返血を開始します ( エア返血はしないでください )( 図 7 参照 ) 2) 返血は 100mL/min 程度の血液流量で行なってください また リクセル内の返血が不十分な場合は 動脈側の追加処置を行なってください 3) 患者様から針を抜去し 治療を終了します 図 7 注意 変更した透析装置の設定は 忘れずに元に戻してください 使用上の注意 1) 血液回路との接続は確実に実施してください 2) プライミング終了後 液面が下がっていることがありますので 動脈側ならびに静脈側チャンバーの液面調整を実施してください 3) 血液循環中や返血中にリクセルを叩いたり 向きを替えると リクセルのポート部に残留したエアが流出する場合があります 作成 : 株式会社カネカ 協力 : 東レ メディカル株式会社
技術通信 60-2 4/4 ( 東レ メディカル TR-3000MA ループ方式 ) 補足資料 追加返血量の目安を実験的に試算した結果を以下に示します 試算方法 : S-15 ならびに S-35 について標準返血で返血を行った後 追加返血をそれぞれ 50~100mL 150~200mL 実施した時点で回路中に残血を認めない実験結果を得ました S-25 については プライミング容量に比例して S-15 と S-35 の結果を元に追加返血量を算出しました 追加返血量の試算 2 型式プライミング標準返血量動脈側の 1 容量動脈側静脈側追加返血量 総返血量 S-15 65mL 50~100mL 450~500mL 3 S-25 105mL 100mL 300mL 100~150mL 500~550mL 3 S-35 177mL 150~200mL 550~600mL 3 1: 上記の追加返血量は 目安であり 保証値ではありません 2: 初期値にて返血を実施した場合に 透析装置画面の返血量に表示される値です 3: 初期値での返血実施後 本手順書の追加返血を実施した場合の返血終了の目安となる透析装置画 面の返血量に表示される値です