老齢年金の繰下げ支給に係る支給開始時期の見直し 70 歳に達した後に繰下げ支給の申出を行った場合に 年金額は 70 歳の時点で申出を行った場合と変わらないにもかかわらず 申し出のあった月の翌月以降の年金しか支払われない扱いとしていることについて 繰下げの申出を行うまでの期間の給付も行うこととする (

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制度改正の概要について

事務取扱通知

第14章 国民年金 

高齢者福祉

国民年金

1

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年金・社会保険セミナー

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1 2

被用者年金一元化法

260401【厚生局宛て】施行通知

第 1 号被保険者 資格取得の届出の受理 種別変更の届出の受理 資格喪失の承認申請 ( 任意脱退 ) の受理 資格喪失届出の受理 資格喪失の申出 第 1 号被保険者 任意加入被保険者 付加保険料の納付の申出の受理 付加保険料の納付しないことの申出の受理 に申請 届出または申出をした場合 被保険者 世

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日付なしT2-01-2_紙上Live_ダイジェスト版(2)_①_(10分)_

現在公的年金を受けている方は その年金証書 ( 請求者及び配偶者 請求者名義の預金通帳 戸籍謄本 ( 受給権発生年月日以降のもの ) 請求者の住民票コードが記載されているもの ( お持ちの場合のみ ) 障害基礎年金 受給要件 障害基礎年金は 次の要件を満たしている方の障害 ( 初診日から1 年 6か

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 15,250 円 ( 平成 26 年度 ) 付加保険料月額 400

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 16,490 円 ( 平成 29 年度 ) 付加保険料月額 400

Microsoft Word ①概要(整備令)

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0 表紙

伊丹市市民福祉金条例の一部を改正する条例(平成12年  伊丹市条例第  号)

第9章 国民年金制度について

老齢基礎年金 老齢基礎年金を受けられる方 老齢基礎年金は 原則として受給資格期間が 25 年 (300 ヵ月 ) 以上ある方が 65 歳になったときから受けられます 受給資格を満たしているときは 本人の希望により 60 歳から 70 歳までの間で年金を受け始める年齢を変更することができます (17

02【通知案】年管管発 第号(周知・機構宛)

第 50 号 2016 年 10 月 4 日 企業年金業務室 短時間労働者に対する厚生年金の適用拡大及び厚生年金の標準報酬月額の下限拡大に伴う厚生年金基金への影響について 平成 28 年 9 月 30 日付で厚生労働省年金局から発出された通知 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能

時効特例給付制度の概要 制度の概要 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 ( 平成 19 年 7 月 6 日施行 ) に基づき 年金記録の訂正がなされた上で年金が裁定された場合には 5 年で時効消滅する部分について 時効特例給付として給付を行うこととされた 法施行前

問 28 保険医療機関等 保険医等 (1) 難度 B 64 問 29 保険医療機関等 保険医等 (2) 難度 B 68 問 30 保険医療機関等 保険医等 (3) 難度 B 70 問 31 療養の給付の一部負担金難度 C 74 問 32 入院時食事療養費難度 B 76 問 33 入院時生活療養費難度

監 事 監 査 規 程

Microsoft Word - T2-06-1_紙上Live_老齢(1)_①支給要件(9分)_

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退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

スライド 1

ただし 対象期間の翌年度から起算して3 年度目以降に追納する場合は 保険料に加算額が上乗せされます 保険料の免除や猶予を受けず保険料の未納の期間があると 1 年金額が減額される 2 年期を受給できない3 障害基礎年金や遺族基礎年金を請求できない 場合がありますのでご注意ください 全額または一部免除

1. 指定運用方法の規定整備 今般の改正により 商品選択の失念等により運用商品を選択しない者への対応として あらかじめ定められた指定運用方法 に係る規定が整備されます 指定運用方法とは 施行日(2018 年 5 月 1 日 ) 以降 新たに確定拠出年金制度に加入された方が 最初の掛金納付日から確定拠

特定個人情報保護評価書 ( 基礎項目評価書 ) 評価書番号評価書名 5 国民年金関係事務基礎項目評価書 個人のプライバシー等の権利利益の保護の宣言 亀山市は 国民年金関係事務における特定個人情報ファイルの取扱いにあたり 特定個人情報ファイルの取扱いが個人のプライバシー等の権利利益に影響を及ぼしかねな

Taro 【セット版】施行

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年金額の改定について 公的年金制度は平成 16 年の法改正により永久に年金財政を均衡させる従来の仕組みから おおむね ( 100 ) 年間で年金財政を均衡させる仕組みへと変わった この年金財政を均衡させる期間を 財政均衡期間 という これにより 政府は少なくとも ( 5 ) 年ごとに財政の検証をおこ

 

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特定個人情報保護評価書 ( 基礎項目評価書 ) 評価書番号評価書名 9 国民年金に関する事務基礎項目評価書 個人のプライバシー等の権利利益の保護の宣言 羽島市は 国民年金に関する事務における特定個人情報ファイルの取扱いにあたり 特定個人情報ファイルの取扱いが個人のプライバシー等の権利利益に影響を及ぼ

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第 2 節強制被保険者 1 第 1 号被保険者頻出 択 ( 法 7 条 1 項 1 号 ) 資格要件 日本国内に住所を有する20 歳以上 60 歳未満の者 ( 第 2 号 第 3 号被保険者に該当する者を除く ) 例 ) 自営業者 農漁業従事者 無業者など 適用除外 被用者年金各法に基づく老齢又は退

強制加入被保険者(法7) ケース1

表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c

ブック 1.indb

特定退職被保険者制度のご案内

国民年金基金にご加入いただいたみなさまへ

平成 28 年 9 月度実施実技試験 損保顧客資産相談業務 139

強制加入被保険者(法7) ケース1

2 社会保障協定のねらい 社会保障協定とは 国際間の人的移動の活発化に伴う年金等における課題の解決 協定発効前 二重負担の課題 在ルクセンブルク日本企業勤務の日本人 厚生年金保険料の徴収 ルクセンブルク年金保険料の徴収 年金受給資格の確保の課題 ルクセンブルク年金の最低加入期間である10 年を満たさ

階層 国民年金階層 異動 国民年金異動届 (10) 国民健康保険 国民健康保険情報 (10) 国民健康保険 取得届書種別変更 ( 第 1 号被保険者該当 ) 届書 国民健康保険情報 国民年金処理結果一覧表 居所未登録者整理結果通知書 (11.1.1) 取得 (11.1.7

年管管発 0928 第 6 号平成 27 年 9 月 28 日 日本年金機構年金給付業務部門担当理事殿 厚生労働省年金局事業管理課長 ( 公印省略 ) 障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて 厚生年金保険法施行規則等の一部を改正する省令 ( 平成 2

2 厚年と国年の加入期間がある人 昭和 36 年 3 月以前 20 歳未満および 60 歳以後の厚年の被保険者期間 昭和 36 年 3 月以前の厚年期間のみの人 坑内員 船員 ( 第 3 種被保険者 ) の場合 昭和 61 年 3 月までの旧船員保険の

飯塚市在日外国人高齢者福祉給付金支給要綱

第 7 章 年金 福祉 1 年金 日本の公的年金制度は, 予測できない将来へ備えるため, 社会全体で支える仕組みを基本としたものです 世代を超えて社会全体で支え合うことで給付を実現し, 生涯を通じた保障を実現するために必要です 働いている世代が支払った保険料を高齢者などの年金給付に充てるという方式で

(3) 父又は母が規則で定める程度の障害の状態にある児童 (4) 父又は母の生死が明らかでない児童 (5) その他前各号に準ずる状態にある児童で規則で定めるもの 3 この条例において 養育者 とは 次に掲げる児童と同居して これを監護し かつ その生計を維持する者であって その児童の父母及び児童福祉

他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

社会保障 税一体改革大綱(平成24 年2月17 日閣議決定)社会保障 税一体改革における年金制度改革と残された課題 < 一体改革で成立した法律 > 年金機能強化法 ( 平成 24 年 8 月 10 日成立 ) 基礎年金国庫負担 2 分の1の恒久化 : 平成 26 年 4 月 ~ 受給資格期間の短縮

Q1 社会保険とはどのような制度でしょうか 会社などで働く人たちが収入に応じて保険料を出し合い いざというときの生活の安定を図る目的でつくられた制度のことで 一般的に健康保険や厚生年金保険のことを 社会保険 といいます 健康保険法第 1 条では 労働者の業務外の事由による疾病 負傷若しくは死亡又は出

老発第    第 号

加入者月別掛金額登録 変更届 ご記入にあたっての注意事項 1 年とは ~1 ( 当年 11 月分 ) の 12 ヶ月を指しています 加入申出書と併せてご提出いただく場合は 加入申出の翌月 26 日引落以降の掛金額欄からにご記入ください 加入申出月より前に掛金額が記入されているときは 取消訂正が必要と

2 障害厚生年金障害厚生年金は次の1~3の条件すべてに該当する方が受給できます 1 障害の原因となった病気やケガの初診日 ( 1) が 厚生年金保険の被保険者である期間にあること 2 障害の原因となった病気やケガによる障害の程度が 障害認定日 ( 2) に法令により定められている障害等級表 ( 3)

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無年金・低年金の状況等について

別紙 1 地方厚生 ( 支 ) 局保険年金 ( 企業年金 ) 課長殿 年企発 0422 第 1 号 平成 28 年 4 月 22 日 厚生労働省年金局 企業年金国民年金基金課長 ( 公印省略 ) 平成 28 年熊本地震に係る厚生年金基金及び国民年金基金の事務処理に関する 指導等について 今般 熊本県

170214_【社労士会】事務連絡(期間短縮省令)

議案第49号-医療福祉費支給に関する条例の一部改正【確定】

Microsoft Word - T2-04-1_紙上Live_被保険者期間と届出_(13分)_

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はじめに 1 掛金は毎月 1 日に引き落としいたします 国民年金基金にご加入いただきありがとうござい ます 国民年金基金は 自営業者などの国民年金の第 1 号被保険者の方々の多様化するニーズに応え より豊かな老後を過ごすことができるよう 国民年金 ( 老齢基礎年金 ) に上乗せした年金を受け取るため

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

特定退職被保険者制度のご案内

年管発 0331 第 1 号 平成 29 年 3 月 31 日 日本年金機構理事長殿 厚生労働省大臣官房年金管理審議官 ( 公印省略 ) 国民年金の保険料を追納する場合に納付すべき額を定める件等について 国民年金の保険料を追納する場合に納付すべき額を定める件 ( 平成 29 年厚生労働省告示第 12

強制加入被保険者(法7) ケース1

K-030 号 加入者月別掛金額登録 変更届記入要領 1P < 注意事項 > この届書は以下の届書において 掛金額区分で 納付月と金額を指定して納付します を選択した場合に添付する書類です 個人型年金加入申出書 (K-001 号 ) 加入者掛金額変更届 ( 第 1 号被保険者用 ) 付加保険料納付等

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と事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を 配偶者 には 婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を 婚姻 には 婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含むものとする 5 この条例において 医療保険各法 とは 国民健康保険法 ( 昭和 33 年法律第 192

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第 9 回社会保障審議会年金部会平成 2 0 年 6 月 1 9 日 資料 1-4 現行制度の仕組み 趣旨 国民年金保険料の免除制度について 現行制度においては 保険料を納付することが経済的に困難な被保険者のために 被保険者からの申請に基づいて 社会保険庁長官が承認したときに保険料の納付義務を免除す

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

年金・社会保険セミナー

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達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

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042 外人重度障害者給付金支給要綱

に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者とする 3 病院等に入院等したことにより 本市の区域内に住所を変更したと認められる第 1 項各号に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者としない 4 第 1 項及び第 2 項の規定にかかわらず 次の各号のいずれかに該当する者は

【資料8】振替加算の総点検とその対応について

平成 27 年 10 月から全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 1 ) が年金の決定 支払いを行います ~ 各種届出等の手続き及び各種相談は 今までどおり共済組合で行います ~ 平成 24 年 8 月 22 日に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部

Transcription:

年管管発 0510 第 4 号 平成 25 年 5 月 10 日 地方厚生 ( 支 ) 局 年金調整課長 年金管理課長 殿 殿 厚生労働省年金局事業管理課長 ( 公印省略 ) 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国 民年金法等の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令 の公布について 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令 ( 平成 25 年政令第 1 36 号 ) が本日付けで公布され この政令により 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律 ( 平成 24 年法律第 61 号 ) のうち下記の改正事項が平成 26 年 4 月 1 日から施行することとされたところである これらの改正事項について別添の参考資料を送付するので 貴管内各市町村に対する施行期日の周知及び参考資料の送付方よろしく取り計らわれたい 記 1. 老齢年金の繰下げ支給に係る支給開始時期の見直し 2. 国民年金任意加入者の国民年金保険料未納期間の合算対象期間への算入 3. 障害年金の額改定請求に係る待機期間の一部緩和 4. 特別支給の老齢厚生年金に係る障害特例の支給開始時期の見直し 5. 未支給年金の請求権者の範囲拡大 6. 国民年金保険料の免除期間に係る保険料の取扱いの改善 7. 国民年金保険料の免除に係る遡及期間の見直し 8. 産休期間中の保険料免除及び従前標準報酬月額の特例 9. 付加保険料の納付期間の延長 10. 所在不明の年金受給者に係る届出制度の創設

老齢年金の繰下げ支給に係る支給開始時期の見直し 70 歳に達した後に繰下げ支給の申出を行った場合に 年金額は 70 歳の時点で申出を行った場合と変わらないにもかかわらず 申し出のあった月の翌月以降の年金しか支払われない扱いとしていることについて 繰下げの申出を行うまでの期間の給付も行うこととする ( 老齢基礎年金の場合の例 ) ( 年金月額 ) 9.4 万円 6.6 万円 0 受給開始を 1 月遅らせるごとに 0.7% の割合で増額 通常の受給総額 65 歳支給なし 70 歳 受給開始を遅らせても増額なし 申出 繰下げ後の受給総額 申出のあった月の翌月分から支給 ( 受給開始年齢 ) ( 老齢基礎年金の場合の例 ) ( 年金月額 ) 支給する 9.4 万円 6.6 万円 通常の受給総額 繰下げ後の受給総額 申出 0 65 歳 70 歳 遡って申出があったものとみなす ( 受給開始年齢 ) 70 歳到達月の翌月分から支給 1

国民年金任意加入者の国民年金保険料未納期間の合算対象期間への算入 国民年金の任意加入被保険者 ( 基礎年金制度導入前のサラリーマンの妻や 基礎年金制度導入後の海外在住者など ) が その保険料を納付しなかった場合についても 任意加入を行わなかった期間と同様に 法改正の施行後以降 当該期間を合算対象期間として取扱うこととする < 対象となる任意加入未納期間 > 基礎年金制度導入前のサラリーマンの妻で任意加入をしたが保険料納付を行わなかった期間 20 歳以上の学生で任意加入をしたが保険料納付を行わなかった期間 基礎年金制度導入後の海外在住者で任意加入をしたが保険料納付を行わなかった期間 これらの期間について 任意加入をしなかった期間と同様に 合算対象期間とする 受給資格期間 (25 年 ) 保険料納付済期間任意加入しなかった期間任意加入未納期間受給権なし 保険料納付済期間任意加入しなかった期間任意加入未納期間 受給権あり 2

障害年金の額改定請求に係る待機期間の一部緩和 障害年金の受給者の障害の程度が増進した場合の額改定請求に 1 年の待機期間が設けられていることについて 明らかに障害の程度が増進したことが確認できる場合には 待機期間を要しないこととする < 額改定請求について > 障害年金の額改定請求には 事務負担等を考慮し 1 年間の待機期間が設けられている 今後 明らかに外見的に障害の程度が増進したことが確認できる場合などには 額改定の請求を認める こととする なお 具体的な事例は省令等で定めることとする 1 年 額改定請求 ( 認められず ) 再請求できない 再請求できる 額改定請求 ( 認められず ) 再請求できる 再請求できる 3

特別支給の老齢厚生年金に係る障害特例の支給開始時期の見直し < 改正内容 )> 特別支給の老齢厚生年金 ( 特老厚 ) の支給開始年齢に達しており 障害等級の 1 級から 3 級に該当している者については 本人からの請求があれば 請求の翌月から特老厚の定額部分を支給することとしている これについて 障害年金受給者については 請求時以降とはせず 障害状態にあると判断される時 ( 特老厚の支給開始年齢以前から障害状態にある場合は 支給開始年齢到達時 ) に遡って障害特例による支給を行うこととする < 特別支給の老齢厚生年金の支給開始に係る障害特例の見直し> 現在 請求時以降の支給となっているが これについて 障害状態にあると判断されるときに遡って支給することとする ( 障害特例のイメージ図 ) 障害等級 1~3 級に該当 した日に遡って支給 請求日 報酬比例部分 定額部分 定額部分 定額部分 60 歳 64 歳 65 歳 定額部分の支給開始が早まる 定額部分についての本来の支給開始年齢 傷病の固定しているとき又は初診日から 1 年 6 ヶ月以上経過した日に障害状態にあるとき 4

未支給年金の請求権者の範囲拡大 年金受給者が死亡した場合 死亡月分の年金については 受取人がいないこととなるが その受給者と生計を同じくする一定範囲の親族に限り 年金が一身専属の権利であり 他の人が代わって受け取ることができないことの例外として 当該親族が 未支給年金 として受給を請求することができる この未支給年金を請求することができる親族の範囲を 現在の範囲( 生計を同じくする2 親等以内の親族 ) から 生計を同じくする3 親等以内の親族 ( 甥 姪 子の配偶者等 ) までに拡大する < 未支給年金の支給範囲 > 生計を同じくしていた 配偶者 子 父母 孫 祖父母 兄弟姉妹 生計を同じくしていた 配偶者 子 父母 孫 祖父母 兄弟姉妹 甥 姪 子の配偶者 叔父 叔母 曾孫 曾祖父母 上記の者の配偶者等 5

国民年金保険料の免除期間に係る保険料の取扱いの改善 1 国民年金保険料を前納した後に法定免除に該当 又は申請免除が承認された場合に 既に納付された前納保険料のうち法定免除該当日 ( 申請免除の場合は申請日 ) の属する月分以後の保険料について 還付を可能とする 2 遡及して法定免除に該当 ( 障害基礎年金の受給権者となったとき等 ) した場合に 法定免除該当日後に納付されていた保険料が必ず還付される取扱いについて 本人が希望する場合には 当該期間を保険料納付済期間として取り扱えるようにする 3 法定免除に該当した後に 将来の年金権確保のために 保険料の納付を希望する者については 保険料を納付 ( 前納を含む ) することを可能とする < 前納保険料の還付可能化 ( 改正内容 1)> 前納 納付済 前納 前納 障害基礎年金受給権発生 裁定請求 納付済 前納 免除期間 法定免除該当日前に前納されたものは 法定免除該当日以後に係る分も還付されない 法定免除該当日 ( 申請免除の場合は申請日 ) の属する月分以後の保険料について 還付を可能とする 6

< 法定免除遡及該当の場合の保険料納付済期間可能化 ( 改正内容 2)> 納付 障害基礎年金受給権発生 裁定請求 納付 免除期間 保険料 還付 免除該当日以後に納付した保険料は全て還付される 納付済の保険料を還付せずに保険料納付済期間のままとすることを可能とする 将来 障害が軽快した場合には 障害基礎年金が支給停止となり 老齢基礎年金を受給することになるので 保険料を納めたままにしてほしいと希望する者がいる 現行においても 免除期間について 保険料を追納することが可能であるが 上乗せ年金 ( 付加年金や国民年金基金等 ) に加入できないことや 前納割引ができないといった問題点があった < 法定免除該当の場合の保険料納付 ( 前納を含む ) の可能化 ( 改正内容 3)> 障害基礎年金受給権発生 裁定請求 納付 免除期間 免除に該当すると納付 ( 前納 ) はできない 追納のみ可能 法定免除該当期間について 申出により保険料の納付 ( 前納を含む ) を行うことを可能とする 7

国民年金保険料の免除に係る遡及期間の見直し ( 具体的な改正内容 ) 申請免除等の遡及期間について 現行では 申請時点の直近の 7 月まで遡ることができるが 保険料の徴収権について消滅時効が成立していない過去 2 年分まで 遡及して免除を行うことができるようにする 現行制度における申請免除申請日の前年 ( 又は前々年 ) の所得により免除の審査を行っている 24 年 11 月 保険料負担能力がなかったことが確認できる場合であっても 免除にならず 資力のない者は未納になっていた期間 26 年 7 月 免除承認期間 申請月 26 年 12 月 ( 例 ) 見直し後は 当該保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の前年 ( 又は前々年 ) の所得により免除の審査を行うもの 24 年 11 月 26 年 7 月 免除承認期間 申請月 26 年 12 月 ( 例 ) 学生納付特例制度 若年者納付猶予制度も同様に過去 2 年分まで遡及して免除を行うことができるようにする 8

産休期間中の保険料免除及び従前標準報酬月額の特例 次世代育成支援の観点から 産前産後休業を取得した者に 育児休業同様の配慮措置を講ずる 産前産後休業期間中の保険料徴収の特例 産前産後休業期間 ( ) 中の厚生年金保険料を免除する ( ) 産前 6 週間 ( 多胎妊娠の場合 14 週間 ) 産後 8 週間のうち 被保険者が労務に従事しなかった期間 産前産後休業を終了した際の標準報酬の改定 産前産後休業終了後に育児等を理由に報酬が低下した場合に 定時決定まで保険料負担が改定前のものとならないよう 産前産後休業終了後の 3 ヶ月間の報酬月額を基に 標準報酬月額を改定する ( ) 育児休業終了後についても 同様の措置あり 国民年金被保険者に対する保険料免除措置の検討 ( 衆議院の修正により追加 ) 国民年金の第 1 号被保険者に対する産前 6 週間 産後 8 週間に係る国民年金保険料の免除措置を検討 現行と施行後の保険料負担のイメージ 就業産前 産後休業中育児休業中復帰後 保険料負担保険料負担保険料免除保険料負担 ( 標準報酬改定の特例 ) 保険料免除 産前産後休業を終了した際にも同様の標準報酬の改定 9

付加保険料の納付期間の延長 国民年金の上乗せの年金であり 任意加入である付加年金の保険料については 通常の国民年金保険料と異なり 納期限 ( 翌月末日 ) までに保険料を納付しなかった場合は 加入を辞退したものとみなされ その後は納付することができない しかし 実際の納付は 国民年金保険料と付加保険料を一体的に行われることを踏まえ 国民年金保険料と同様に 過去 2 年分まで納付できるようにする 現行 加入を辞退したものとみなされる 見直し案 加入を辞退したものとみなされる規定を廃止する 付加保険料 (400 円 ) 付加保険料 納付不可 納付月 納期限 2 年 納付月 納期限 2 年 ( 納付月の翌月末日 ) ( 納付月の翌月末日 ) 保険料の徴収権が時効消滅する期間 国民年金保険料 (15,020 円 ) 国民年金保険料 納付月 納期限 2 年 納付月 納期限 2 年 ( 納付月の翌月末日 ) 保険料の徴収権が ( 納付月の翌月末日 ) 保険料の徴収権が 時効消滅する期間 時効消滅する期間 年金制度に関する改善要望 < 日本年金機構平成 23 年 3 月 > 国民年金本体保険料は 2 年以内納付が可能なのに対し 付加保険料は翌月末の納期限以降は納付することができないため 付加保険料の納期限をめぐるトラブルが多く また 付加保険料の納期限経過ケースでは 付加保険加入を取消し 本体のみ保険料納付者への変更を行う等 本人 年金事務所双方にとって事務負担が大きい このため 予め付加保険料を申し出ていることを前提として付加保険料納付期間を本体同様 2 年とする 10

11 所在不明の年金受給者に係る届出制度の創設 年金受給権者の所在が明らかでない場合に 受給権者の属する世帯の世帯員に対して 所在不明である旨の届出 を義務化し 年金支給の一時差止めを行う 年金受給権者が所在不明となった場合 現在は同居の世帯員等に届出義務を課しておらず 家族等から所在不明である旨の相談等があった場合に 日本年金機構が受給権者の生存確認を行った上で 年金の支給を一時差し止めている 近年 年金受給者の所在が明らかでないにもかかわらず 年金が支給され続けている事例が問題となっており 同居の親族等から所在不明である旨の届出を義務化して年金の支給を一時差し止めることとする 具体的には 所在不明の届出があった場合には 受給権者本人に対し生存を確認できる書類の提出を求めた上 その提出がない場合には 年金の支給を一時差し止める 届出を行わない者に対する取組 届出を行わない者に対する取組として 後期高齢者医療の利用情報を活用し 一定期間にわたって利用実績のない者を対象に 日本年金機構の職員による訪問調査を行っている 後期高齢者医療の対象とならない者については 一定期間おきに生存確認の届出の提出を求める等 過払いを防止する取組を今後検討する