処分済み

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11総法不審第120号

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第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項に より いずれも棄却すべきである 第 5 調査審議の経過審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日審議経過 平成 30 年 3 月 6 日 諮問 平成 30 年 4 月 26 日審議 ( 第

被上告人に対し, 上記各賦課決定の取消しを求めている事案である 2 原審の適法に確定した事実関係等の概要は, 次のとおりである (1) 上告人は, 東京都渋谷区内に所在する面積が200m2以下である本件土地及びこれを敷地とする第 1 審判決別紙物件目録記載の建物 ( 以下 旧家屋 という ) を所有

11総法不審第120号

保険業務に係る情報提供料は 請求人の事業に基づいた収入であるとは いえない 第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項によ り 棄却すべきである 第 5 調査審議の経過 審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日 審議経過 平成 30

11総法不審第120号

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ウ商業地等である 町の土地の平成 28 年度分の固定資産税の課税標準額は 法附則第 18 条第 5 項及び第 25 条第 5 項の規定により 課税標準となるべき価格に0.7を乗じた額となる なお 岐阜市税条例 ( 昭和 25 年岐阜市条例第 14 号 以下 条例 という ) においては これと異なる

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取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない

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の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

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高島市職員措置請求に係る監査の結果について 第 1 請求の受付 1 請求書の提出平成 29 年 9 月 28 日 2 請求人 3 請求の要旨 ( 高島市職員措置請求書 の原文のまま記載) 1 請求の要旨高島市長による平成 29 年度の固定資産税の賦課において 別紙の固定資産について 家屋の未評価によ

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02 条の3に規定する固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例 ( 以下 本件特例 という ) の適用を受ける住宅用地に該当せず, その余の部分に限り上記の住宅用地に該当するものとして, 平成 26 年 6 月 2 日付けで平成 26 年度分の固定資産税及び都市計画税の各賦課決定 ( 以下, 併せて

ら退去を迫られやむを得ず転居したのであるから本件転居費用について保護費が支給されるべきであると主張して 本件処分の取消しを求めている 2 処分庁の主張 (1) 生活保護問答集について ( 平成 21 年 3 月 31 日厚生労働省社会援護局保護課長事務連絡 以下 問答集 という ) の問 13の2の

平成  年(オ)第  号

遺者であったが 事情があって遺贈の放棄をした 民法 986 条の規定によれば 受遺者は 遺言者の死亡後 いつでも 遺贈の放棄をすることができ 遺贈の放棄は 遺言者死亡のときに遡ってその効力を生じるとされているから 前所有者から請求人に対する本件各不動産の所有権移転の事実は無かったものであり 請求人は

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

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が成立するが 本件処分日は平成 29 年 3 月 3 日であるから 平成 24 年 3 月 3 日以降 審査請求人に支給した保護費について返還を求めることは可能であ る 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件処分に係る生活保護

総務省が所管する地方税法ではなく 財務省が所管する国有財産法の適用を受けるとのことであり 実施機関の本件決定は失当である (2) 本件は 国税庁からの教示による公文書公開請求であり これを実施機関が非公開決定するとは言語道断である (3) 尖閣諸島の国有化は 日本と中国の外交問題に発展していることも

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Microsoft Word - H30 市税のしおり最終版

Microsoft Word - 385y浅妻最H230325

11総法不審第120号

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所得税関係 ( 住宅ローン控除の特例 ) の改正 ⑵ 震災税特法の制度 ( 適用期間の特例 ) の概要東日本大震災によって被害を受けたことにより 住宅ローン税額控除の適用を受けていた家屋 ( 以下 従前家屋等 といいます ) を居住の用に供することができなくなった居住者については その居住の用に供す

録された保有個人情報 ( 本件対象保有個人情報 ) の開示を求めるものである 処分庁は, 平成 28 年 12 月 6 日付け特定記号 431により, 本件対象保有個人情報のうち,1 死亡した者の納める税金又は還付される税金 欄,2 相続人等の代表者の指定 欄並びに3 開示請求者以外の 相続人等に関

住民監査請求監査結果 第 1 請求の収受 1 請求人 ( 省略 ) 2 請求書の受付日平成 28 年 8 月 16 日 3 請求の内容請求人から提出された ( 省略 ) 建物への固定資産税の賦課において 公金の賦課を怠る事実に該当する福井市職員措置請求 ( 住民監査請求 ) 書 の要旨及び事実を証す

平成 30 年 9 月 25 日 諮問 平成 30 年 11 月 13 日審議 ( 第 27 回第 4 部会 ) 平成 30 年 12 月 11 日審議 ( 第 28 回第 4 部会 ) 第 6 審査会の判断の理由審査会は 請求人の主張 審理員意見書等を具体的に検討した結果 以下のように判断する 1

非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

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長は 特措法第 39 条第 1 項に規定する地域福利増進事業等を実施しようとする区域内の土地の土地所有者等の探索に必要な限度で その保有する同項に規定する土地所有者等関連情報を その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができることとなります ( 特措法第 39 条第

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

特例適用住宅 という ) が新築された場合 ( 当該取得をした者が当該土地を当該特例適用住宅の新築の時まで引き続き所有している場合又は当該特例適用住宅の新築が当該取得をした者から当該土地を取得した者により行われる場合に限る ) においては, 当該土地の取得に対して課する不動産取得税は, 当該税額から

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

ウ 特定個人 a に訂正してほしいとは, 私は書いてない これも日本年金機構の単純ミスなのか? それとも他に理由があるのか? 事実に基づいて, 説明を求める 私の公共職業安定所における氏名は, カタカナの 特定個人 b のスペースなしで管理されている 私の資格画面も氏名欄はカタカナである 国民年金保



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11総法不審第120号

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仕事の依頼に諾否の自由はなく 業務の内容及び遂行方法について本件会社の指揮命令を受け アシスタント雇用等に関する規程等により 業務を他人に代替させえない 所得税の源泉徴収 雇用保険 厚生年金 健康保険の保険料徴収がある 営業所 机 パソコン 文具等は本件会社の提供に係るものであり 経費は立替精算であ

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

耐震減免通達

固定資産評価審査申出とは

諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声

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査請求人 ) が 平成 5 年分所得税確定申告書 ( 以下 本件請求保有個人情報 1 という ) の開示を求めるものである 処分庁は, 本件開示請求に対し, 本件請求保有個人情報 1は文書保存期間 (7 年 ) が満了し, 既に廃棄しているとして, 平成 27 年 12 月 2 2 日付け特定記号第

1. 固定資産税 都市計画税について 固定資産税は 毎年 1 月 1 日 ( 賦課期日 といいます ) 現在に土地 家屋 償却資産 ( こ れらを総称して 固定資産 といいます ) を所有している人が その固定資産の所在する 市町村に納める税金です 都市計画税は 下水道 街路 公園などの都市計画事業

スライド 1

附則 この規則は 平成 29 年 3 月 1 日から施行する

自治基本条例素案のたたき台大和市自治基本条例をつくる会

がある 7 平成 28 年 3 月 28 日 処分庁は 同日付で審査請求人に対し 借入金収入 円の未申告により生じた保護費過払い分について 法第 78 条第 1 項の規定により費用徴収を行う決定を行い 同年 7 月 7 日 費用徴収決定通知書を審査請求人に手交した 8 審査請求人は 平成 28 年

である なお 国の通達でも 生命保険外交員は 代理業でない限り個人事業税の課税は不可とされている 仕事の依頼に諾否の自由はなく 業務の内容及び遂行方法について本件会社の指揮命令を受け アシスタント雇用等に関する規定等により 業務を他人に代替させえない 所得税の源泉徴収 雇用保険 厚生年金 健康保険の

所得税確定申告セミナー

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

諮問庁 : 株式会社日本政策金融公庫諮問日 : 平成 28 年 2 月 8 日 ( 平成 28 年 ( 独個 ) 諮問第 3 号 ) 答申日 : 平成 28 年 4 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 独個 ) 答申第 1 号 ) 事件名 : 本人に関する融資審査の検討資料の不訂正決定に関する件

することが適当であることから 本通達では 特定施設の敷地の用に供される土地等には 土地又は土地の上に存する権利を取得した時において 現に特定施設の敷地の用に供されているもの及び特定施設の敷地の用に供されることが確実であると認められるものが該当することを明らかにしている なお 取得の時において特定施設

北上市空家等対策規則 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は 北上市空家等対策条例 ( 平成 28 年北上市条例第 17 号 以下 条例 という ) の実施に関し必要な事項を定めるものとする ( 守秘義務 ) 第 2 条条例第 7 条に定める空家等対策審議会の委員は 職務上知り得た秘密を他に漏らしてはな

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶



ている しかしながら 本件処分は条例の理念と条文の解釈運用を誤った違法なものであり 取り消されなければならない ⑶ 条例第 7 条第 1 項本文は 個人情報の外部提供の原則禁止を規定している また 同条同項ただし書の趣旨は 単に外部提供の原則禁止規定を解除したにとどまる すなわち 当該法令等が存在す

⑴ ⑵ ⑶ ⑷ 1

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11総法不審第120号

19 条の4 第 2 項の規定により, 特別職の公務員であるから, 本件不開示情報は, 公務員としての職務遂行情報であり, 精神保健指定医が, 客観的な生体検査もなく, ただその主観に基づいて, 対象者を強制入院させることができるという性質の資格であること, 本件開示請求に係る精神保健指定医らが対象

旨の申告 ( 以下 本件申告 という ) をしたところ, 処分行政庁から, 本件不動産取得税を還付しない旨の処分 ( 以下 本件処分 という ) を受けたため, 処分行政庁が所属する東京都を被告として, 本件処分の取消しを求める事案である 原判決は, 控訴人の請求を棄却したので, これを不服とする控

7 固定資産税に関する事務 基礎項目評価書

異議申立てしていますが, 協会 ( 原文ママ ) として黙認しています 本件に関しても, 諮問庁は国のトップなのだから, もっともっと労働問題に積極的に取り組み, 労基法厳守で, 場合により, 行政処分すべきである 警察なら, スピード違反すれば即行政処分されますが, 労基法では, 基本強い行政処分

ナショナル・トラスト税制関係通知

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Transcription:

答 申 審査請求人 ( 以下 請求人 という ) が提起した地方税法 ( 以下 法 という ) に基づく固定資産税及び都市計画税賦課処分に係る審査請求について 審査庁から諮問があったので 次のとおり答申する 第 1 審査会の結論 本件審査請求は 棄却すべきである 第 2 審査請求の趣旨本件審査請求の趣旨は 都税事務所長 ( 以下 処分庁 という ) が請求人に対して平成 2 8 年 6 月 1 日付けで行った 平成 2 8 年度分の固定資産税及び都市計画税 ( 以下 固定資産税等 という ) 賦課決定処分のうち 別紙物件目録記載の各土地 ( 以下 同目録記載の番号に応じて 本件土地 1 本件土地 2 といい 両土地を併せて 本件各土地 という ) に係る部分 ( 以下 本件処分 という ) の取消しを求めるものである 第 3 請求人の主張の要旨請求人の主張は おおむね以下のとおりであり 本件処分は違法又は不当であると主張するものと解される 分筆前 番 の土地には埋設されたコンクリート製の防火水槽があり 使用されない状態であった この防火水槽は 地権者と東京都との間での土地の使用貸借契約に基づき設置されたものである

請求人は同土地及び敷地上の建物 ( 本件既存家屋 ) を取得し 東京都に対し 使用貸借契約終了に伴う防火水槽の撤去と土地明渡しを請求したが 撤去を行うための前提として敷地上の建物撤去が条件とされた 都の要請に従って既存建物の収去に応じ 且つ東京都側の事情で工事の実施が本年 3 月 2 3 日までずれ込んだ 課税庁の都合で更地の状態を保持させたものであって かかる場合に課税庁において当該土地を非住宅用地と認定し 減免措置の適用を廃したのは極めて失当であるから 取り消されるべきである 第 4 審理員意見書の結論 本件審査請求は理由がないから 行政不服審査法 45 条 2 項の 規定を適用し 棄却すべきである 第 5 調査審議の経過 審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日 平成 2 8 年 10 月 19 日 諮問 審議経過 平成 2 8 年 1 1 月 24 日審議 ( 第 3 回第 3 部会 ) 平成 28 年 12 月 16 日審議 ( 第 4 回第 3 部会 ) 第 6 審査会の判断の理由審査会は 請求人の主張 審理員意見書等を具体的に検討した結果 以下のように判断する 1 法令等の定め ⑴ 法 3 5 9 条によれば 固定資産税の賦課期日は当該年度の初 - 2 -

日の属する年の 1 月 1 日とするとされており また 法 7 0 2 条の 6 によれば 都市計画税についても同様とされている そして 固定資産税等の課税客体 課税標準等の課税要件は 賦課期日現在の状況によって確定されるものであり 住宅特例の適用を受ける土地として所有者にとって有利な認定をされるためには 当該土地が 賦課期日現在において 専ら人の居住の用に供する家屋又はその一部を人の居住の用に供する家屋の敷地の用に供されている土地 ( 法 3 4 9 条の 3 の 2 第 1 項及び法 7 0 2 条の 3 第 1 項 ) でなければならないものとされている ⑵ 上記の 敷地の用に供されている土地 とは 地方自治法 2 4 5 条の 4 第 1 項の規定に基づく技術的な助言である 地方税法の施行に関する取扱いについて ( 市町村税関係 ) ( 平成 2 2 年 4 月 1 日付総税市第 1 6 号 総務大臣通知 以下 取扱通知 という ) によれば 特例対象となる家屋を維持し又はその効用を果すために使用されている一画地の土地で賦課期日現在において当該家屋の存するもの又はその上に既存の当該家屋に代えてこれらの家屋が建設中であるもの をいうとされている ( 第 3 章第 2 節第 1 2 0 ⑴ ) ⑶ また 取扱通知における 既存の当該家屋に代えてこれらの家屋が建設中であるもの の具体的な取扱いに当たっては 更に 住宅建替え中の土地に係る固定資産税及び都市計画税の課税について ( 平成 6 年 2 月 2 2 日付自治固第 1 7 号 自治省税務局固定資産税課長通知 以下 建替え通知 という 別紙 2 参照 ) を参照することとされている ( 取扱通知第 3 章第 2 節第 1 2 0 ⑴ なお書き ) そして 建替え通知は 取扱通知における 既存の当該家屋に代えてこれらの家屋が建設中であるもの として取り扱う要件として 既存の住宅に代えて住宅 - 3 -

を建設している土地で 当該年度の前年度に係る賦課期日における当該土地の所有者と 当該年度に係る賦課期日における当該土地の所有者が 原則として同一であること 等を挙げている ( 建替え通知 1 ⑷ ) ⑷ 東京都では 住宅建替え中の土地に係る住宅用地の認定について ( 平成 2 8 年 3 月 2 5 日付 2 7 主資評第 5 1 6 号 主税局資産税部長通達 以下 都通達 という 別紙 3 参照 ) を定め 既存の住宅に替えて住宅を新築する土地のうち 都通達の 2 に掲げる適用基準の全てに該当するものについては 従前の住宅用地の認定を継続するものとしている 2 以上を前提として 本件処分に違法又は不当な点がないかどうかについて検討する ⑴ 本件各土地の本件賦課期日現在における現況は更地であり 本件各土地上に人の居住の用に供する家屋は存在しない また 分筆前 番 の土地に埋設されていた防火水槽の撤去工事は 工事敷地として利用する西側隣地に存した家屋 ( 家屋番号 番 ) が平成 2 7 年 1 2 月に取り壊された後 平成 2 8 年 3 月までの間に行われたものと認められ 当該工事の終了後でなければ住宅の建設はできないであろうから 本件賦課期日現在において 本件各土地は取扱通知の その上に既存の当該家屋に代えてこれらの家屋が建設中であるもの (1 ⑵) に該当しないものと推認される 以上のとおり 本件賦課期日における本件各土地の現況は 賦課期日現在において家屋の存する土地 に該当しないことは明らかであるが その上に既存の家屋に代えて家屋が建設中であるもの に該当するか否かを検討すれば 請求人は本件各土地を平成 2 7 年中に取得しており 平成 2 7 年 1 月 1 日の本件土地 1( を含む分筆前 番 の土地 ) の所有者は請求人で - 4 -

はないから 建替え通知 1 ⑷ の 当該年度の前年度に係る賦課期日における当該土地の所有者と 当該年度に係る賦課期日における当該土地の所有者が 原則として同一であること との要件を満たさない さらに 請求人は平成 2 7 年 1 月 1 日における本件既存家屋の所有者ではないと思料され ( 登記上の所有者は取壊しに至るまで請求外 であり 請求人による本件既存家屋の購入は本件各土地の購入に伴ってなされたものと推測される ) 仮に請求人が同日における本件既存家屋の所有者であったとしても 本件土地 1 の所有権は平成 2 8 年 2 月 2 4 日に請求外 外 1 名に移転しており 本件土地 1 上に本件賦課期日後に建てられるであろう住宅については 建替え通知 1 ⑸ の 当該年度の前年度に係る賦課期日における当該住宅の所有者と 当該年度に係る賦課期日における当該住宅の所有者が 原則として同一であること との要件に該当しないものと推測される上 都通達 2 ⑷の 住宅の建替えが同一の者により行われていること との要件に該当することの証拠は提出されていない 以上から 本件各土地は 本件賦課期日において 法が定める住宅特例の要件 ( 人の居住の用に供する家屋の敷地の用に供されている土地 ) に該当しない ⑵ したがって 請求人に対し 本件各土地 ( 道路非課税となる部分を除く ) について住宅特例を適用することなく 本件各土地に係る平成 28 年度分の固定資産税等を賦課した本件処分は 上記 1 に掲げる法令等の定めに沿ってなされたものと認められ 違法又は不当な点はない なお 本件処分の税額算出に当たって違算等は認められない 3 請求人は 都の要請に従って既存建物の収去に応じ 且つ東 - 5 -

京都側の事情で工事の実施が本年 3 月 23 日までずれ込んだ 課税庁の都合で更地の状態を保持させたものであって かかる場合に課税庁において当該土地を非住宅用地と認定し 減免措置の適用を廃したのは極めて失当であるから 取り消されるべきである と主張する しかし 租税法律主義の見地から 一般に租税法の規定はみだりに拡張適用すべきではないが 中でも特則 例外規定については 租税負担公平の原則から不公平の拡大を防止するため 解釈の狭義性 厳格性が要請されるものと解されているところ 上記 1 の法令等には 請求人の主張するような 東京都 ( 消防署 ) の工事に協力して賦課期日に更地になったとの事情をもって 固定資産税等の賦課に当たり住宅特例を適用するとの定めはない 上記の請求人の主張は 住宅政策上の見地から住宅用地に係る税負担の緩和を定めた住宅特例について 租税法規の解釈の範囲を超えて適用要件のさらなる創設を求めるものであり 採用することはできない 4 請求人の主張以外の違法性又は不当性についての検討その他 本件処分に違法又は不当な点は認められない 以上のとおり 審査会として 審理員が行った審理手続の適正性や法令解釈の妥当性を審議した結果 審理手続 法令解釈のいずれも適正に行われているものと判断する よって 第 1 審査会の結論 のとおり判断する ( 答申を行った委員の氏名 ) 外山秀行 渡井理佳子 羽根一成 - 6 -

別紙 1( 略 ) 別紙 2( 略 ) 別紙 3( 略 ) - 7 -