業務説明書 奈良公園 ( 仮称 ) 登大路バスターミナル交通運用検討業務委託 ( 奈良公園移動円滑化支援事業 ( 主プロ )) 平成 29 年 10 月 奈良県奈良公園事務所
1. 業務の目的奈良県では現在 奈良公園への車両の流入を抑制し 周遊環境を向上させるため 奈良公園内での周遊バスなどの乗り継ぎ拠点や観光バスの乗降 駐機場所として 県庁舎東側に ( 仮称 ) 登大路バスターミナル ( 以下 バスターミナル ) を整備中である バスターミナルには 奈良公園に来訪する観光バス等のコントロールシステムを整備するほか これまで複数の関係機関に分散していた 奈良公園に関連した交通対策システムを集約し これらを一体的に運用するコントロールセンターの開設を予定している 本業務では 既往の検討業務の成果を参考にし 3-1. バスターミナル内に設置するコントロールセンターの運用検討 3-2. 交通情報システムの検討 3-3. コントロールセンターの実施設計を行い 渋滞対策としてバスターミナル内に設置するコントロールセンターの運用方法について決定することを目的とする ( 図 1 参照 ) なお 運用方法の検討にあたっては 下記の考え方を基本とする 運用方針 通常期乗降 : バスターミナル駐機 : 高畑駐車場 繁忙期乗降 : バスターミナル ( 必要に応じて大仏殿前駐車場を活用 ) 駐機 : 高畑駐車場 大仏殿前駐車場 その他 想定されるされる課題 繁忙期の渋滞時におけるバスの乗降場所の取り扱い バスターミナルのバス IN OUT の輻輳による周辺交差点への交通負荷の増加 乗降場所 ~ 駐機場所までのバス移動による周辺交通環境への交通負荷の増加 無予約バスの増加 団体バスや一般車への適切な交通情報の提供等 運用計画の作成作成にあたってのにあたっての視点視点 バスターミナル開業後において 奈良公園中心部への観光バスの流入を防ぐと ともに 大宮通等の主要道の交通渋滞を悪化させないことを目的とした バス ターミナル及び駐車場 ( 高畑 大仏殿前 登大路 ) 郊外の駐機スペース 交 通誘導員の配置等の運用手法についての考え方 奈良公園周辺の迷走車両を減少させることを目的とした 交通情報の効果的な 提供手法として 1 観光バスを対象とした駐車場案内システムの活用 2 一般 車を対象としたカーナビの活用 3 ライブカメラの利用についての考え方図 1 運用検討のフロー
2. 業務の概要 (1) 業務名称奈良公園 ( 仮称 ) 登大路バスターミナル交通運用検討業務委託 ( 奈良公園移動円滑化支援事業 ( 主プロ )) (2) 業務場所奈良市登大路町地内 ( 奈良公園及びその周辺 ) (3) 業務期間平成 29 年契約日から平成 30 年 3 月 23 日まで 3. 業務の内容 3-1. バスターミナル内に設置するコントロールセンターの運用検討バスターミナル及び バスターミナル開業後の団体バス駐車場 ( 大仏殿前自動車駐車場 高畑自動車駐車場等 ) 団体バス駐車場予約システムの運用について 周辺の渋滞状況 無予約バス対策 ( 全体の約 4-5 割 ) 郊外駐車場の活用等の現状の課題を踏まえた上で 次の観点等を参考に検討を行い 運用計画を作成する 1 繁忙期 ( 修学旅行等 ) のバスターミナル周辺を含めた渋滞対策 2 現行の交通形態 ( 一方通行等 ) の変更も含めたバスターミナル周辺の交通流動の検討 3 乗降場所 ~ 駐機場所へのバス移動による交通負荷の軽減のための動線検討 4 駐機場所 ( 近隣 郊外等 ) に応じた利用料金の設定 5 ノンストップ型自動料金収受システムの検討 6 車番認識システム等の活用による 駐機状況のリアルタイム管理 7 将来需要も含め 駐機台数の不足に応じた郊外駐車場の検討 8 予約バス到着 出庫時の交通誘導員の運用方法 ( 通常期 ピーク期 ) 9 無予約バス到着時の交通誘導員の運用方法 3-2. 交通情報システムの検討奈良公園周辺の交通情報 ( 駐車場の満空車 道路渋滞情報等 ) を効果的に提供する手法として 1 観光バス等を対象とした 団体バス駐車場案内システム の活用 2 一般乗用車を対象とした 道路交通情報通信システム (VICS) の活用 3ライブカメラの利用について 次の観点等を参考に設計検討を行う 1 団体バス駐車場案内システム については 既存の駐車場案内システムを利用するため 必要な利用検討を行う 2 VICS 等を活用し 一般車に対して 奈良公園周辺の交通情報をカーナビで提供する上で必要な設計検討を行う 3 既存 新規のライブカメラの設計検討を行う 3-3. コントロールセンターの実施設計 コントロールセンターに必要な機器 ( 種類 数量 ) 費用 ( 初期 運用コスト等 )
レイアウト図 システム構成図等をとりまとめ 実施設計を行う なお 作成する 図面等の縮尺は 1/300~1/500 程度を基本とする 3-4. 概算費用等の算出 上記にかかる概算費用等の算出にあたっては 単価根拠資料を作成するものとする なお 必要な見積徴収は受注者にて行うこと 3-5. 設計協議業務の実施における設計協議は 業務着手時 中間打合せ 3 回 成果品納入時の計 5 回行うものとする ただし 中間打合せは 監督職員と協議の上 打合せ回数を変更できるものとする なお 初回 ( 業務着手時 ) および終回 ( 成果品納入時 ) には 管理技術者が立ち会うものとする 重要な事項についての指示 承認または協議した内容を打合せ記録簿に記録し 監督職員 受注者の両者が確認の上 各々一部以上保管するものとする 3-6. 報告書作成前述した業務内容及び作成資料をとりまとめた報告書を作成するとともに 設計業務の成果として 設計内容の決定経緯と理由 留意事項 費用算定の根拠などの項目について解説し とりまとめて記載した設計概要書を作成するものとする なお 作成する報告書等は A4 または A3 サイズを基本とする 3-7. 参考資料技術提案書の作成にあたっては 以下の資料等を参照すること 1 奈良公園団体バス駐車場予約システム http://www.pref.nara.jp/5816.htm 2 第 11 回奈良公園地区整備検討委員会資料 (( 仮称 ) 登大路バスターミナルの整備 ) http://www.pref.nara.jp/dd.aspx?menuid=30696 3-8. 貸与資料 (1) 参加表明書及び技術提案書の作成にあたり 必要に応じて下記の資料を貸与する 貸与資料は 技術提案書の提出期限までに返却すること (2) 業務実施にあたり 下記の資料を貸与するものとし 初回打合せ時に貸与する なお そのほかに受注者が必要と考える資料については その都度 監督職員と協議すること
(3) 貸与を受けた資料は 参加表明書及び技術提案書の作成 本業務の実施以外に使用してはならない また 貸与された調査 資料等を業務完了後 速やかに県に返還しなければならない (4) 貸与資料 1 平成 27 年度 第 16- 委 -1 他号 ( 仮称 ) 登大路ターミナルコントロール施設検討業務 報告書 CD-R 1 部 3-9. 照査技術者及び照査の実施 (1) 本業務は照査技術者により照査を行うものとする (2) 照査技術者は 下記に示す事項を標準として照査を行い 管理技術者に提出するものとする 1 基本条件の決定に際し 現地の状況のほか 基礎情報を収集 把握しているかの確認を行い その内容が適切であるかについて照査を行う 2 一般図を基に整合が適切にとれているかの照査を行う 3 設計方針及び設計手法が適切であるかの照査を行う 4 設計計算 設計図の適切性及び整合性に着目し照査を行う (3) 照査を実施する時期は次のとおりとする 1 業務計画書提出の際 2 基本方針の精査と修正の際 3 実施設計の検討の際 4 図面作成及び数量計算書作成の際 5 報告書作成の際 4. 電子納品について本業務は電子納品対象業務とする 電子納品とは設計 工事などの各業務段階の最終成果を電子データで納品することをいう ここでいう電子データとは 国土交通省が策定した 土木設計業務の電子納品要領 ( 案 ) ( 以下 両者を総称して 要領 という ) に示されたファイルフォーマットに基づいて作成されたものを指す なお 書面における署名又は押印の取り扱いについては 別途調査職員と協議すること 提出する成果品と数量は次のとおりとするが 要領 で特に記載のない項目については 調査 ( 監督 ) 職員との協議の上決定するものとする 1 CD-R に納めた電子データ 3 部 ( 正 副 控 ) 2 製本版 ( 報告書 ( 簡易製本等 )) 2 部 ( 正 副 )
5. 技術者の資格要件について管理技術者及び照査技術者は次に掲げる 1~4のいずれかの資格を有すること なお いずれの資格も 選択科目もしくは技術部門が1 2は 道路 または 都市及び地方計画 3 4は 道路 または 都市計画及び地方計画 であること 1 技術士 ( 総合技術監理部門 ( 建設 )) 2 技術士 ( 建設部門 ) 3 設コンサルタント登録規程第 3 条第 1 号ロに該当する者 4シビルコンサルティングマネージャ (RCCM) 6. 業務上の留意事項 (1) 本業務の履行にあたっては 特定された提案書と本業務説明書から作成される 特記仕様書によるほか 土木設計業務等共通仕様書 ( 平成 22 年 4 月奈良県土木部 ) によるものとする (2) 業務の履行に際し疑義が生じた場合は 調査職員と協議し その指示に従わな ければならない (3) 業務に用いる諸基準については 最近のものに準拠し 運用その他が改訂され ていないか十分注意を払うこと (4) 業務に伴う必要な経費は 本業務説明書に明記のないものであっても原則とし て請負者の負担とする (5) 委託契約の完了にかかわらず 成果品に誤りがあった場合は 請負者の責任に おいて速やかにその誤りを訂正しなければならない (6) 業務実施体制について 配置予定技術者は発注者と密に連絡できる体制を取ら なければならない (7) 請負者は 県から提供された情報 ( 文書 電磁的記録その他情報の形態を問わ ず その複製物及び提供された情報をもとに作成された資料を含む ) 及び業務上 知り得た秘密を絶対に他人に漏らしてはならない (8) 成果品及び作業工程において作成された資料等に対する一切の権利は 県に帰 属するものとする また これら成果品等の第三者への提供や内容の転載について は 県の承諾を必要とする 以 上