QPHY-PCIe PCI Express Serial Data オペレーターズ マニュアル 915746 Revision D July, 2010 Relating to the Following Release Versions: Software Option Rev. 6.0 PCIe Script Rev. 1.0 Style Sheet Rev. 1.2
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QPHY-PCIe Software Option TABLE OF CONTENTS はじめに...5 互換性... 5 PCI Express Compliance Test Fixtures... 5 QUALIPHY コンプライアンス試験プラットフォーム...8 オシロスコープのオプション キーのインストール... 10 一般 ( 推奨 ) 構成... 10 リモート ( ネットワーク ) 構成... 10 オシロスコープの選択... 10 QPHY-PCIe ソフトウェアへのアクセス...11 QualiPHY のカスタマイズ... 13 QPHY-PCIe Operation... 15 QPHY-PCIE 試験構成...16 Demo... 16 Empty Template... 16 Signal Quality Test (CEM) add-in card... 16 Signal Quality Test (CEM) system (with SSC)... 16 QPHY-PCIE 試験...17 2.5GT/s Signal Quality Tests... 17 5.0GT/s Signal Quality Tests... 18 QPHY-PCIE スクリプト変数...20 FormFactor... 20 Deskew Value in picoseconds... 20 Deskew measure mode method... 20 Device type... 20 Saved Waveform Path... 20 Test Mode... 20 CleanClock... 20 QPHY-PCIE リミット セット...21 PCIe 2.1... 21 SIGTEST マネージャ ( オシロスコープ内の機能 ) の利用...22 キャリブレーション手順...24 Fast Edge を使ったデスキュー手順 (WavePro 7 Zi and WaveMaster 8Zi only)... 24 FirstEdge を使わないケーブルのスキュー補正... 27 915746 Rev D 3
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QPHY-PCIe Software Option はじめに QPHY-PCIe PCI Express の仕様に適合していることを検証するために 波形の捕捉 解析 リポートを行うようにデザインされたソフトウェア パッケージです 仕様のコピーはこの Web サイトに掲載されています www.pcisig.com. 互換性 QPHY-PCIe は次の X-Stream オシロスコープと互換性があります : WaveMaster 813Zi, SDA813Zi, DDA813Zi (4x40 GS/s, 2x80GS/s) と同等又はそれ以上の帯域 WaveMaster 8Zi では SDA II が必要です WavePro 760Zi, SDA 760Zi, DDA 760Zi (4x20 GS/s, 2x40GS/s) WavePro 7Zi では SDA II が必要です SDA 6000A, SDA 6020, SDA 9000, SDA 11000 and SDA 13000 Note: 2.5GT/s の試験では 6GHz 以上の帯域のオシロスコープが必要です 5.0GT/s の試験では 13GHz 以上の帯域のオシロスコープが必要です PCI Express Compliance Test Fixtures PCI Express 規格は対象デバイスへ接続するために使われる 2 つのフィクスチャについて記述しています そのフィクスチャはコンプライアンス ロードボード (CLB) とコンプライアンス ベースボード (CBB) です CLB はシステムボードをテストするために使われます CBB はアドインカードをテストするために使われます CLB CBB 両方とも PCI-SIG から購入可能です Revision1.1 の CEM や Base 規格に準拠している Gen1 アドイン カードやシステムボードのフィクスチャは QPHY-PCIe Gen1 テストを実行するために必要とされます また Revision 2.0 の CEM や Base 規格に準拠している Gen2 アドイン カードやシステムボードのフィクスチャは QPHY-PCIe Gen2 テストを実行するために必要とされます Gen 1 フィクスチャでは SMA ケーブルを使い Gen2 フィクスチャでは SMA-SMP ケーブルを使います 両フィクスチャは差動信号のポジティブ ネガティブのラインをオシロスコープの別々のチャンネルへ直接接続することを可能にします 各チャンネルの 50Ω インピーダンスはコンプライアンス テストのための最適な負荷を提供します 全ての PCI Express アドインカードやシステムボードはそれぞれのラインが 50Ω で終端され かつ対抗デバイスからの信号がまったく受信されない場合に コンプライアンス パターンを送信しなければなりません フィクスチャはコンプライアンス テストロードに適用できるようにデザインされています CBB はフィクスチャに接続されたアドインカードによって使われる 100MHz システムクロックや電源用に標準 ATX ソケットを提供します 915746 Rev D 5
コンプライアンス ロードボード (CLB) はマザーボードに接続されます このフィクスチャは 1,4,8,16 レーンの信号をプロービングすることができます 2.5GT/s の試験を実行する場合のみこのボードを使用します 図 1. 1 4 8 および 16 レーンコネクタに対応したコンプライアンス ロードボード (CLB1) コンプライアンス ベースボード (CBB1) は Gen 1.1 アドインカードを接続します このフィクスチャは 1,4, 8,16 レーンの信号をプロービングすることができます 2.5GT/s の試験を実行する場合のみこのボードを使用します 図 2. 1 4 8 および 16 レーンコネクタに対応したコンプライアンス ベースボード (CBB1) 6 915746 Rev D
QPHY-PCIe Software Option コンプライアンス ロードボード (x1/x16 CLB2) は Gen2 マザーボードに接続されます このフィクスチャは 1, 16 レーンの信号をプロービングすることができます 図 3.1 および 16 レーンコネクタに対応したコンプライアンス ロードボード (x1/x16 CLB2) コンプライアンス ロードボード (x4/x8 CLB2) は Gen2 マザーボードに接続されます このフィクスチャは 4, 8 レーンの信号をプロービングすることができます 図 4. 4 および 8 レーンコネクタに対応したコンプライアンス ロードボード (x4/x8 CLB2) コンプライアンス ベースボード (CBB2) は Gen 2.0 アドインカードを接続します このフィクスチャは 1,4, 8,16 レーンの信号をプロービングすることができます CBB2 はクリーン リファレンス クロックを提供しクロック ノイズを挿入することができます 図 5. コンプライアンス ベースボード (CBB2) 915746 Rev D 7
QUALIPHY コンプライアンス試験プラットフォーム QualiPHY はコンプライアンス テストの実行を助けるレクロイのコンプライアンス テスト フレームワークです QualiPHY は接続図をユーザーに示し 試験の実行を確実にします そしてオシロスコープを自動的に設定し コンプライアンス テスト レポートを生成します QualiPHY アプリケーションはテストやレポートの生成を自動化します 図 6. QualiPHY の General Setup のレポート メニュー 8 915746 Rev D
QPHY-PCIe Software Option QualiPHY フレームワークの使用方法の詳細は QualiPHY Operator s Manual を参照してください 図 7. テスト レポートの例 ( 要約されたサマリー テーブルは 詳細情報にリンクされています ) 915746 Rev D 9
オシロスコープのオプション キーのインストール QPHY-PCIE オプションを有効にするためオプションキーを購入する必要があります 詳しくは弊社営業所までお問い合わせください キーを入力してオプションを入力する方法 : 1. オシロスコープのメニューから Utilities Utilities Setup... を選択します 2. Options タブを選択し Add Key ボタンを押します. 3. オンスクリーンキーボードを使ってキーを入力します. 4. オプションを有効にするため再起動します 一般 ( 推奨 ) 構成 QualiPHY ソフトウェアはオシロスコープ又はホストコンピュータから実行することができます 最初のステップは QualiPHY をインストールすることです QualiPHY オペレーターズマニュアルを参照してください. レクロイはオシロスコープにオプションのデュアルディスプレイを取り付けて QualiPHY を動作させることをお勧めします ( DMD-1 は外部ディスプレイ オプションです ) QualiPHY が動作している間 オシロスコープに計測された波形を表示し セカンドモニターにテスト結果を表示させることができます QualiPHY はオシロスコープ上での実行がデフォルトです QualiPHY からオシロスコープへの接続はローカル ホストのように見えます そのため Oscilloscope Selection の IP アドレスが 127.0.0.1 に設定されていることを確認してください リモート ( ネットワーク ) 構成 QualiPHY をホストコンピュータ上にインストールし ネットワークを通してオシロスコープをコントロールする事ができます オシロスコープの IP アドレスを割り当て 既に接続が確立している状態にしなければなりません. オシロスコープの選択 LAN 経由で QualiPHY を使う設定は次のようにします 1. ホストコンピュータはオシロスコープと同じ LAN 上に接続されていることを確認してください もし確かではないなら 御社のシステム アドミニストレータにお問い合わせください 2. オシロスコープメニューで Utilities Utilities Setup を選択 3. Remote タブを選択します 4. オシロスコープが IP アドレスを取得し コントロールが TCP/IP に設定されていることを確認します 5. ホストコンピュータ側で QualiPHY を起動して General Setup ボタンをクリックします 10 915746 Rev D
QPHY-PCIe Software Option 6. Connection タブを選択します 7. ステップ 4 で得られた IP アドレスを入力します 8. Close ボタンをクリックします QualiPHY でオシロスコープを操作する準備ができました QualiPHY テストは Start ボタンをクリック後 オシロスコープに接続されます もし接続に問題がある場合 ユーザーに接続の失敗がポップアップで知らせます また QualiPHY の Scope Selector 機能を使用して QualiPHY の設定時に接続を確認することもできます Scope Selector を使用方法は QualiPHY Operator s Manual を参照してください QPHY-PCIe ソフトウェアへのアクセス ここでは QualiPHY の機能の概要を説明します 詳細については QualiPHY 操作マニュアル を参照してください QPHY-PCIE へのアクセスは次の順番のように行います 1. オシロスコープが開始されるまで待ちます 2. オシロスコープに QualiPHY をインストールした場合 Analysis メニューから QualiPHY を起動します ホストコンピュータに QualiPHY をインストールしている場合 デスクトップのアイコンから起動します 3. QualiPHY メイン ウィンドから Standard, ボタンを押し PCIE をポップアップメニューから選択します Pause on Failure のチェックがされると 測定が失敗するたびに測定を再試行するかどうかを確認するメッセージが表示されます 図 8. QualiPHY のメイン メニューと試験規格の選択メニュー 915746 Rev D 11
4. QuliPHY メインメニューで Configureation ボタンをクリック : 5. ポップアップメニューから試験構成を選択 : 6. Start ボタンを押す. 図 9. QualiPHY configuration 選択メニュー 7. ポップアップウィンドが開き 試験が開始. 12 915746 Rev D
QPHY-PCIe Software Option QualiPHY のカスタマイズ [Configuration] 画面にある鍵マークの付いた工場出荷時の定義済み試験構成は変更することができません 但し 鍵マークの付いた定義済み試験構成のコピーを作成し そのコピーに修正を加えて独自の試験構成を作成する事ができます 試験構成を選択すると その試験の内容が下の説明フィールドに表示されます 図 10. QualiPHY 試験項目選択メニュー 915746 Rev D 13
一度カスタム試験構成が定義されると スクリプト変数やテスト リミットは Edit/View Configuration 内の Variable Setup や Limits Manager タブで変更することができます 図 11. Variable Setup と Limits Manager 画面 14 915746 Rev D
QPHY-PCIe Operation QPHY-PCIe Software Option QualiPHY のメニューの中で Start ボタンを押した後 ソフトウェアはポップアップ接続図を使ってどのようにテストを設定するかをユーザーに指示します 図 12. スタートボタン 図 13. ポップアップで表示される接続図とダイアログの例 915746 Rev D 15
QPHY-PCIe 試験構成 試験構成は試験項目の選択の他にスクリプト変数やリミットセットを含んでいます 各スクリプト変数の説明やデフォルトの値については QPHY-PCIe スクリプト変数の項を参照してください Demo この試験構成は D:\Waveforms\PCIe\Demo ディレクトリに保存されている波形ファイルを使って実行します この試験は QPHY-PCIe の試験がその場で行えない場合簡単にデモンストレーションするために使われます Empty Template この試験構成は意図的に空にしてあり ユーザーがカスタム試験構成を簡単にコピーして作れるようにしています このリミットセットは PCIe 2.1 を使い 全てのスクリプト変数はデフォルトです Signal Quality Test (CEM) add-in card この試験構成はアドインカードの全てのトランスミッタ試験が実行されます スクリプト変数は Device Type が Add-In そして CleanClock が Yes に設定されている以外は全てデフォルトの値になります リミット セットは PCIe 2.1 が使われます 次の試験が実行されます 2.5Gbps Signal Quality tests 5.0Gbps Signal Quality tests Signal Quality Test (CEM) system (with SSC) この試験構成はシステム ボードの全てのトランスミッタ試験が実行されます スクリプト変数は全てデフォルトの値になります リミット セットは PCIe 2.1 が使われます 次の試験が実行されます 2.5Gbps Signal Quality tests 5.0Gbps Signal Quality tests 16 915746 Rev D
QPHY-PCIe Software Option QPHY-PCIE 試験 次の試験は PCI-SIG から提供される SigTest ライブラリを使い実行されます 個々のテストの詳細は PCI-SIG にコンタクトしてください 2.5GT/s Signal Quality Tests 次の試験が 2.5GT/s コンプライアンス パターンで実行されます Mean Unit Interval Max Unit Interval Min Unit Interval Min Time Between Crossovers Data Rate Per Edge RMS Jitter Mean Median to Peak Jitter Max Median to Peak Jitter Min Median to Peak Jitter Mean peak-to-peak jitter Max peak-to-peak jitter Min peak-to-peak jitter Minimum transition eye voltage Maximum transition eye voltage Minimum non-transition eye voltage Maximum non-transition eye voltage Minimum transition eye voltage margin above eye Minimum transition eye voltage margin below eye Minimum non-transition eye voltage margin above eye Minimum non-transition eye voltage margin above eye Transition eye mask violations Non-transition eye mask violations Minimum Eye Width Differential peak to peak voltage これらの試験は SDAII 解析ソフトウェアからの PCIe Compliance Signal Type を使います PCIe Compliance が選択された場合 SDA II はアイ ダイアグラム試験やジッタの結果を生成するためバックグランドで SigTest を使います これは 2.5GT/s 信号を使用するときのみ実行することができます 915746 Rev D 17
5.0GT/s Signal Quality Tests 次の試験は 3.5dB や 6.0dB のデエンファシスが適用された 5.0GT/s コンプライアンス パターンで実行されます Mean Unit Interval Min Time Between Crossovers Data Rate Max Peak to Peak Jitter Total Jitter at BER of 10e-12 Deterministic Jitter Delta-Delta Random Jitter (RMS) Minimum Transition Eye Voltage Maximum Transition Eye Voltage Minimum Non Transition Eye Voltage Maximum Non Transition Eye Voltage Minimum Transition Eye Voltage Margin Above Eye Minimum Transition Eye Voltage Margin Below Eye Maximum Non Transition Eye Voltage Margin Above Eye Maximum Non Transition Eye Voltage Margin Below Eye Mask Violations Transition Eye Mask Violations Non Transition Eye これらの試験はオシロスコープの中に組み込まれた SigTest 解析パッケージを使います SigTest の設定は SigTest ソフトウェアを単独で実行したときと同じになります それらは次のように設定されます Bit Rate = 5.0 GHz BER = -12 Eye Type = Monochrome UIsPerEye = 1.67UI Jitter Filter Settings o Order = Brick Wall o Corner Freq = 1.5 MHz o Damping = 707.11e-3 o Extra Pole = 0 Hz o Delay = 0 fs Standard = PCIe2.0 Compliance Masks o System Testing = System Dual Port 250mV o Add-in Card 3.5dB Testing = Add-in card 3.5dB 18 915746 Rev D
QPHY-PCIe Software Option o Add-in Card 6.0dB Testing = Add-in card 6.0dB 915746 Rev D 19
QPHY-PCIE スクリプト変数 FormFactor 試験対象デバイスが PCI Express の Desktop 又は Mobile のいずれかを選択するために使われます この変数は SigTest のフォームファクタの値に直接連動します デフォルトの値は Desktop です Deskew Value in picoseconds この変数は C2 と C3 の間の + チャンネル側のデスキューを入力するために使われます この値はピコセカンドとして入力し C2 に適用されます Deskew measure mode 変数の中で User Defined が選択されている場合のみ有効になります Deskew measure mode method この変数はケーブル間のスキュー方法を選択することができます User Defined. ( 自ら値を入力する ) か Wizard Method を使う ( デスキューウィザード ) かを選択できます Wizard Measured はデスキューの計測を自動的に行うために使われます User Defined. は Deskew value in picoseconds の値が使われます デフォルトは Wizard_Measured です Device type 試験対象デバイスを System Add-In カードのいずれかの中から選択することができます システムでの計測はクロック信号とデータ信号を同時に計測しなければなりません Add-In カードの場合データ信号だけになります デフォルト値は System です Saved Waveform Path この変数はデモ モードでの動作 又は TestMode で Use Saved Data. が選択されている場合に呼び出される波形が保存されているパスを指定するために使われます デフォルト値は D:\Waveforms\PCIe. です 波形はこのパスの下に Device Under Test の名前でディレクトリに保存されます 保存された波形の名前のチャンネル名から始まり ビットレート デエンファシスの設定 レーン番号が続き ".trc" の拡張子が付きます 例 : C2_2.5GT_3.5dB_L0.trc Test Mode の変数が Use Saved Data ならば スクリプトは対応するディレクトリで正確なこれらの名前のファイルを探し 保存されたデータを使って試験が繰り返されます Test Mode この変数は試験が新しく捕捉されたデータを使い実行されるか 以前に保存された波形を使用して試験するかを選択することができます Acquire New Data と Use Saved Data. の 2 つの選択があります Use Saved Data. の場合の波形は Saved Waveform Path 変数に保存された波形が使われます デフォルト値は Acquire New Data. です CleanClock この変数はクリーンクロックを使用するかどうかを選択します この値は SigTest の Clean clock 変数と直接連動します Yes が選択された場合 この値はクロックに SSC がなく状態が良いことを保証しています アドイン カードで試験する場合には Yes を設定します (CBB がクロックを生成している ) No はシステムボードで使います ( システムボードがクロックを生成しているので ) このコントロールは 2.5GT/s の試験にだけ使われます 5G の新しい SigTest アルゴリズムはこの入力について聞きません デフォルト値は No です 20 915746 Rev D
QPHY-PCIE リミット セット PCIe 2.1 QPHY-PCIe Software Option PCIe 1.1a と PCIe 2.1 の全てのリミットが含まれています QPHY-PCIe によってサポートされている全てのリミットはリミットセットに含まれています 915746 Rev D 21
SIGTEST マネージャ ( オシロスコープ内の機能 ) の利用 QPHY-PCIe ソフトウェア オプションがオシロスコープに追加された場合 SIGtest マネージャが有効になります これはオシロスコープ内に組み込まれている SIGtest ライブラリに直接アクセスすることができます これは PCIe 2.0 (5GT/s) や USB 3.0 の試験で使用することができます SIGtest マネージャは Analysis メニューからアクセスします 図 14. SIGtest マネージャ (Analysis メニュー内 ) SIGtest マネージャには SigTest, Settings, Params の 3 つのタブがあります 図 15. SigTest タブ SigTest タブでは ユーザは信号ソースを選択する必要があります またクロックソースについてもオプションで選択することができます ユーザは 1 つ又は 2 入力信号を選択や 1 つ又は 2 つのクロック信号を選択します 2 入力が選択された場合 ソフトウェアは 2 つの信号の差が自動的に計算されます 注意 : PCIe 2.0 システムテストではクロックソースを指定する必要があります 更にユーザは Show Input チェックボックスを有効にして入力信号を表示 又は Show Eye チェックボックスを有効にして SIGtest ライブラリにより作られたアイパターンを表示させることができます また ジッタパラメータやアイ パラメータを該当するチェックボックスを有効にして表示させることができます 22 915746 Rev D
QPHY-PCIe Software Option 図 16. Settings タブ Settings タブでは ユーザは Show Eye チェックボックスをチェックして SIGtest ライブラリからのアイパターンを表示させることができます これは SigTest タブにあるものと同じです また Split Eye チェックボックスにより 遷移ビットと非遷移ビットのアイパターンを分けて表示させることができます BitRate や BER を適切なダイアログで指定されなければなりません ユーザは 2 種類のアイの表示形式を選択することができます Monochrome と Color の選択があり Eye Type 選択ボックスを使い選択させることができます また ユーザーはアイパターンが表示されるユニット インターバルを指定することができます これは UIsPerEye オプションボックスで入力することができます Order 選択ボックスを使って A Brick Wall, First Order, Second Order のジッタフィルタ (PLL) を選択することができます コーナー周波数 ダンピング ファクタ エクストラ ポール ディレイが対応するダイアログで設定することができます オプションの Continuous Time Linear Equalizer (CTLE) は CTLE チェックボックスをクリックすることにより使われます DC gain, Zero Frequency, Pole 1 Frequency, Pole 2 Frequency が指定されていなければなりません マスクはアイパターン試験に対して選択しなければなりません マスクは Standard オプションボックスで指定された規格仕様により異なります PCIe 2.0 Compliance では次のマスクが可能です :Add-in Card 3.5db, Add-in Card 6.0dB non-transition, Add-in Card 6.0dB transition, System Dual Port 250mV 図 17. Params タブ Params タブでは ユーザは画面に表示させるジッタやアイ パラメータを選択することができます 全てのジッタパラメータ 又はアイ パラメータは対応するチェックボックスを無効にすることができます SigTest タブに表示される同じチェックボックスがあります 計算される全てのパラメータは SigTest ライブラリを使って実行されます 更に ユーザはジッタ値を推定する BER を指定することができます これは Settings タブから行える物と同じです 最後に ユーザはジッタの分離に使われる Rj (rms) 値を指定することができます この機能は USB 3.0 仕様によりはじめに CP1 パターンを使って Rj が計測され CP0 パターンで Tj や Dj が計測される場合に必要とされます 915746 Rev D 23
キャリブレーション手順 Fast Edge を使ったデスキュー手順 (WavePro 7 Zi and WaveMaster 8Zi only) ここでは T コネクタアダプタを使わずに FastEdgeOutput を使って 2 つのチャンネルをどのようにデスキューするのかを示します デスキューはオシロスコープの温度が安定するまで待つ必要があります オシロスコープ電源投入後 少なくても 30 分間程度はウォームアップをしなければなりません この手順はオシロスコープの温度が数度変わった場合 もう一度行う必要があります この手順の中でデスキューされる 2 つのチャンネルは ChannelX と ChannnelY として表します 基準とするチャンネルは ChannnelX そしてデスキューされるチャンネルは ChannelY とします 1. DefaltSetup を呼び出します 2. 下記のようにオシロスコープを設定します : タイムベース i. Fixed Sample Rate を選択 ii. サンプルレートを 40 GS/s に設定 iii. Time/Division を 1 ns/div に設定 図 18 - Fast Edge 出力でデスキューをするためのタイムベース設定 チャンネル i. Channel X やChannel Yを表示 ii. Channel X や Channel YのV/div を 100mV/divに設定 iii. Channel X や Channel Y のアベレージを500 sweepsに設定 iv. Channel X や Channel Y のInterpolationを Sinx/xに設定 トリガ 図 19 - Fast Edge 出力でデスキューをするためのチャンネル Pre-Processing 設定 i. トリガソースを FastEdge に設定 ii. Slope を Positive に設定 24 915746 Rev D
QPHY-PCIe Software Option 図 20 - Fast Edge 出力でデスキューをするためのトリガ設定 パラメータ計測 : i. P1の source で CX を選択し measure は Delayに設定 ii. P2の source で CY を選択し measure tは Delayに設定 iii. P3の source で M2 を選択し measure は Delayに設定 図 21 - Fast Edge 出力でデスキューをするための計測設定ディスプレイをシングル グリッドに設定します Click Display -> Single Grid 適切なアダプタを使用し ChannelXをオシロスコープのFast Edge Outputに接続します Channel X 信号のクロスポイントが画面中央に来るようにトリガディレイを調節します Timebase を 50 ps/divに設定 図 22 デスキューのためのタイムベース調整 ChannelXのクロスポイントが正確に画面の中央に来るようにトリガディレイを微調整します アベレージをリセットするためフロントパネルの Clear Sweeps を押します 画面上で波形が安定するまで複数回アクイジションさせます チャンネルXをM2に保存します File -> Save Waveformをクリック Save To のMemoryを選択 Source から CXを選択 Destination を M1 に選択 Save Nowをクリック 915746 Rev D 25
図 23 - Fast Edge 出力でデスキューをするための波形保存 Fast Edge 出力からChannel X を外し Channel Y を Fast Edge Outputに接続します Clear Sweepsボタンを押し アベレージをクリアします. 画面上で 波形が案定するまで複数回アクイジションします Channel Y メニューから, M1トレースにChannel Yがそのまま重なるようにChannel Yの Deskew を調整します P3 と P2 の値がほぼ同じになることを確認します ( おおよそ < 5ps の差 ) 図 24 デスキューされた後の Ch2,Ch3 26 915746 Rev D
QPHY-PCIe Software Option FirstEdge を使わないケーブルのスキュー補正 これは : 前項の手順より複雑なマルチステップ手順です これの優位な点は 手順 : アダプタを必要としません 計測される環境と同じ V/div でデスキューできます ( この手順では計測するデータを捕捉して使うためです ) 差動データ信号がオシロスコープの AUX OUT よりエッジ速度が速い場合 速いエッジでよいタイミング計測を簡単にすることができます これは当然 PCI-Expres のケースです 1. ほぼ同質の 2 本のケーブルを使用して 差動データ信号を C2 と C3 に接続します 使用目的に合わせてオシロスコープをセットアップします 数回分のコンプライアンス 試験 パターン ( 少なくとも十数個のエッジ ) の時間軸を設定します Auto ボタンを押して波形を捕捉します 2. C3 の設定メニューで右下にある [Invert] チェックボックスをオンにします C2 と C3 の波形が同じように見えることを確認してください 3. [Measure Setup] メニューで C2 と C3 のスキューを測定するように P1 を設定します [Measure Setup] メニューの [Statistics] をオンにします スキュー値が安定したら スキュー平均値を書き留めます このスキュー平均値は データのスキュー + ケーブルのスキュー + チャンネルのスキュー で計算された値です 4. 試験 フィクスチャの Data ソース側のケーブル接続を入れ替えた後 オシロスコープの [Clear Sweeps] ボタンを押します ( 入力を変更したため 蓄積された統計データをクリアする必要があります ) 5. スキュー値が安定したら スキュー平均値を書き留めます このスキュー平均値は (- データのスキュー )+ ケーブルのスキュー + チャンネルのスキュー で計算された値です 6. 上記 2 つのスキュー平均値を加算し その合計を 2 で割ります U[Data skew + cable skew + channel skew] + [ (-Data skew) + cable skew + channel skew]u 2 7. 上記の式を簡略にした式 : [cable skew + channel skew] 8. 上記の式の計算結果を C2 メニューでスキュー補正値として指定します 915746 Rev D 27
9. ケーブル接続を上記のステップ 1 の状態に戻します オシロスコープの [Clear Sweeps] ボタンを押します スキュー平均値はほぼゼロになるはずです ( これはデータのスキューを意味します ) 通常 試験 フィクスチャでは差動ペア上のスキューが最小限に抑えられるため 計算結果は 1ps 未満になります 10. C3 メニューで [Invert] チェックボックスをオフにした後 パラメータをオフにします 上記の手順では スキュー パラメータのデフォルト設定を使用しました 上記の手順では スキュー パラメータのデフォルト設定を使用しました (50% 水準で 2 つの信号の正エッジが検出されます ) また C2 と C3 の両方で正エッジが同時に検出されるように C3 を反転させました 代わりに C3 を明確に反転させず P1 パラメータメニューの Skew clock 2 タブを選択する代わりに 2 番目の入力 (C3) で立下りエッジ探すように設定します しかし C2 と C3 を同じ極性で表す表示から前の手順は見て美しいことがわかります 図 25. スキュー パラメータ メニューの [Skew Clock 2] タブ ( デフォルト設定の状態 ) 28 915746 Rev D