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< スキームの概要 > 原債権レベル 1 クレディ アグリコル銀行東京支店は 複数の TMK に対して 貸し付け ( 本件貸付 ) の実行及び特定社債 ( 本件特定社債 本件貸付と総称して原債権 ) の引き受けを行った 各 TMK は それぞれ異なる不動産 ( 総称して裏付不動産 ) を対象とした不

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

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< 本制度の仕組みの概要 > 5 ポイント付与 委託者 当社 3 自己株式の処分 1 役員株式交付規程の 制定 2 信託 < 他益信託 > を設定 ( 金銭を信託 ) 3 払込 受託者 ( 予定 ) 三井住友信託銀行 ( 再信託受託者 : 日本トラスティ サービス信託銀行 当社株式 株式交付信託 信

( 今後の展望 ) 2019 年以降に発行が予定されているグリーンボンドを見ると トヨタファイナンスや住宅金融支援機構等の大型の発行体や リニューアブルジャパン 北陸グリーンボンド等のプロジェクトボンドの発行が予定されている ( 図 1-2 参照 ) これまでにはない発行体や債券種類にも発行のすそ野

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3. 格付対象 委託者三菱 UFJ モルガン スタンレー証券裏付資産損害担保手数料 定期預金 名称 信託契約番号 信託受益権 A 号受益権 信託契約番号 信託受益権 B 号受益権 注 ) 償還方法 HB: 満期一括償還 発行金額 ( 通貨 ) 25,500,000,0

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1

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バイオマス比率をめぐる現状 課題と対応の方向性 1 FIT 認定を受けたバイオマス発電設備については 毎の総売電量のうち そのにおける各区分のバイオマス燃料の投入比率 ( バイオマス比率 ) を乗じた分が FIT による売電量となっている 現状 各区分のバイオマス比率については FIT 入札の落札案

< スキームの概要 > (1) Japan Multi-Strategy( 以下 JMS )Fund 及びそのサブトラストとして JMS Fund IX がケイマン諸島の法律によって 慈善信託として設立される (2) JMS Fund IX は投資家からの払込金をもって ケイマン諸島の法律によって慈

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発行体は グリーンボンド発行を通じて明確な環境面の便益を有するプロジェクトに資金提供を行うことによって 社内外において グリーン及び環境問題に対する自らのコミットメントを表明することができる また 投資家層の拡大により 潜在的な投資家需要拡大とそれに伴うメリットを享受することができる 4. プロジェ

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1 制度の概要 (1) 金融機関の破綻処理に係る施策の実施体制金融庁は 預金保険法 ( 昭和 46 年法律第 34 号 以下 法 という ) 等の規定に基づき 金融機関の破綻処理等のための施策を 預金保険機構及び株式会社整理回収機構 ( 以下 整理回収機構 という ) を通じて実施してきている (2

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FIT/ 非 FIT 認定設備が併存する場合の逆潮流の扱いに関する検討状況 現在 一需要家内に FIT 認定設備と非 FIT 認定設備が併存する場合には FIT 制度に基づく買取量 ( 逆潮流量 ) を正確に計量するため 非 FIT 認定設備からの逆潮流は禁止されている (FIT 法施行規則第 5


地域金融機関 CLO シンセティック型 ( 合同会社クローバー 2016) 発行後情報開示サマリー ( 平成 31 年 3 月 31 日時点 ) 1. 発行の概要 項目 A 号無担保社債 C 号無担保保証付社債 発行証券総額 6,000,000,000 1,500,000,000 利率 ( 注 1)

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ブページにて公表し 本フレームワークに基づいて発行されたグリーンボンドに係る法的書類やステークホルダーに開示する書類 資料に本フレームワークで定めた内容を記載しステークホルダーにご案内します 2.1 調達資金の使途 Use of Proceeds グリーンボンドで調達された資金は 以下の指定期間 (

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ホールディングカンパニー制移行に伴う一般担保付社債の取扱いについて(契約締結等)

加ドル N3031 カナタ 国債 ( セ ロクーホ ン ) % 2025/06/01 9 年 6 ヶ月 AAA(S&P) Aaa(MDY) ユーロ ( 年 1 回複利 ) Q2132 フランス国債 ( セ ロクーホ ン ) % 2029

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A.3 排出削減量の算定方法 A.3.1 排出削減量 ER EM BL EM PJ ( 式 1) 定義単位 数値 4 ER 排出削減量 1 kgco2/ 年 0 t<1 年 年 t<2.5 年 年 <t EM BL ベースライン排出量 2 kgco2/

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五有価証券 ( 証券取引法第二条第一項に規定する有価証券又は同条第二項の規定により有価証券とみなされる権利をいう ) を取得させる行為 ( 代理又は媒介に該当するもの並びに同条第十七項に規定する有価証券先物取引 ( 第十号において 有価証券先物取引 という ) 及び同条第二十一項に規定する有価証券先

楽天証券ポイント利用規約

また 関係省庁等においては 今般の措置も踏まえ 本スキームを前提とした以下のような制度を構築する予定である - 政府系金融機関による 災害対応型劣後ローン の供給 ( 三次補正 ) 政府系金融機関が 旧債務の負担等により新規融資を受けることが困難な被災中小企業に対して 資本性借入金 の条件に合致した

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CC2: 連結貸借対照表の科目と自己資本の構成に関する開示項目の対応関係 株式会社三井住友フィナンシャルグループ ( 連結 ) 項目 資産の部 イロハ 公表連結貸借対照表 (2019 年 3 月末 ) 現金預け金 57,411,276 コールローン及び買入手形 2,465,744 買現先勘定 6,4


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平成27年5月20日

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平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠 UP!Consulting Up Newsletter 無対価での会社分割 バックナンバーは 当事務所のホームページで参照できます 1

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間を検討する 締約国が提出した 貢献 は 公的な登録簿に記録される 締約国は 貢献 ( による排出 吸収量 ) を計算する また 計算においては 環境の保全 透明性 正確性 完全性 比較可能性及び整合性を促進し 並びに二重計上の回避を確保する 締約国は 各国の異なる事情に照らしたそれぞれ共通に有して

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浮上した主要テーマの検討の恩恵を受けている GBP 執行委員会のほか GBP メンバーとオブザーバーからも関連する専門家を加え ワーキンググループを拡大することにも注力した 本改訂は 幅広いグリーンボンドのステークホルダー コミュニティからのフィードバックを反映し 最近の市場発展に関して更新すること

はじめに 戸田建設株式会社 ( 以下 戸田建設 または 同社 ) は グリーンボンドを発行するためのグリーンボンドフレームワーク ( 以下 フレームワーク ) を策定し その調達資金を浮体式洋上風力発電施設の建設に関連する支出に充当します 戸田建設は サステイナリティクスとの間で 国際資本市場協会

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格付け対象商品(資産)の概要と格付けのポイント

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日本版スクーク ( イスラム債 ) に係る税制措置 Q&A 金融庁

止するとともに 取締役等に付与済みのストックオプションとしての新株予約権で未行使の ものにつきましては 本制度に基づく応分のポイントを付与することを条件として 当 該取締役等において権利放棄することといたします 2. 本制度の概要 (1) 本制度の概要本制度は 当行が拠出する金銭を原資として当行株式

手続には 主たる債務者と対象債権者が相対で行う広義の私的整理は含まれないのでしょうか 手続には 保証人と対象債権者が相対で行う広義の私的整理は含まれないのでしょうか A. 利害関係のない中立かつ公正な第三者 とは 中小企業再生支援協議会 事業再生 ADRにおける手続実施者 特定調停における調停委員会

1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

目 次 1. タムラグループの環境活動 1 2. グリーン調達基準 1 第 1 章総則 1 第 2 章取引先様への要求事項 3 第 3 章材料 部品等の選定基準 3 第 4 章取引先様への調査内容 4 附則 5

第 5 条確認事項 1. お客様が本サービスを利用して抽選および購入のお申込みを行える時間 ( 以下 取扱時間 といいます ) につきましては 当社が別途定めることとします お客様はオンライントレードのご利用により ご自身で取扱時間をご確認ください 2. 本サービスにおけるお客様の抽選申込み状況 抽

株式併合、単元株式数の変更および定款の一部変更に関するお知らせ

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特別勘定運用レポートをご覧いただくにあたって 当資料をご覧いただく際にご留意いただきたい事項 当資料はご契約者さま等に対し 三井住友海上プライマリー生命のえがお ひろがる 積立金自動移転特約付通貨選択一般勘定移行型変額終身保険 の特別勘定および特別勘定が主たる投資対象とする投資信託の運用状況を開示す

2. BIP 信託の仕組み 1 本株主総会決議 株式市場 9 残余財産の給付 8 残余株式の無償譲渡 消却 4 当社株式 5 配当 委託者 当社 受託者 ( 共同受託 ) ( 予定 ) 三菱 UFJ 信託銀行 ( 株 ) 日本マスタートラスト信託銀行 ( 株 ) 本信託 3 信託設定 7 当社株式等

はじめに サントリーグループは 企業理念として定める 人と自然と響きあう と Growing for Good 及びサントリーグループ企業倫理綱領に基づき 安全 安心で高品質な商品 サービスをお届けするために 国連グローバル コンパクト 署名企業として公正 公平な取引を実施し サプライチェーン上のお

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07 SDGsとCSV演習

資料 - 3 流山市浄水場運転及び維持管理等業務委託 落札者決定基準 平成 30 年 10 月 流山市上下水道局

金融円滑化に対する当金庫の取組状況 平成 27 年 11 月 13 日 高岡信用金庫

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 奄美信用組合 奄美信用組合は 奄美地区における金融の円滑化への取り組みをこれまで以上に強化するとともに その取り組み姿勢をお客様にご理解していただき 借入の条件変更等に関する ご要望 ご相談に迅速

新株予約権 取得請求権等が付された上場有価証券等については これらの権利を行使できる期間に制限がありますのでご留意ください また 新株予約権証券は あらかじめ定められた期限内に新株予約権を行使しないことにより 投資金額全額を失う場合があります 外国証券については 我が国の金融商品取引所に上場されてい

平成30年公認会計士試験

有価証券管理規程 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 株式会社 ( 以下 会社 という ) の有価証券の運用および管理を適正に行うため 会社の保有する有価証券に関する管理基準および管理手続を定めるとともに 余裕資金の有効運用ならびに経営効率の向上を図ることを目的とする ( 有価証券の

受益者の皆様へ 平成 28 年 2 月 15 日 弊社投資信託の基準価額の下落について 平素より弊社投資信託をご愛顧賜り 厚くお礼申しあげます さて 先週末 2 月 12 日 ( 金 ) 以下のファンドの基準価額が 前営業日の基準価額に対して 5% 以上下落しており その要因につきましてご報告いたし

電磁的方法による書面の交付及び 電磁的方法による交付に対する同意書 第 1 電磁的方法による書面の交付 1 契約締結前の電磁的交付ラッキーバンク インベストメント株式会社 ( 以下 当社 といいます ) は お客様が契約をご締結するにあたっては あらかじめ 下記事項を 書面によらず電磁的方法により交

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IR 活動の実施状況 IR 活動を実施している企業は 96.6% 全回答企業 1,029 社のうち IR 活動を 実施している と回答した企業は 994 社 ( 全体の 96.6%) であり 4 年連続で実施比率は 95% を超えた IR 活動の体制 IR 専任者がいる企業は約 76% 専任者数は平

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積立 NISA の創設 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 1 家計の安定的な資産形成を支援する観点から 少額の積立 分散投資を促進するための 積立 NISA が創設される (2) 内容 1 積立 NISA は 20 歳以上の居住者等が金融機関に開設した非課税口座内に 積立 NISA 専用の累

退職等年金給付積立金等の管理運用の方針

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平成 30 年 8 月 31 日 平成 31 年度の財政投融資計画要求書 ( 機関名 : 株式会社日本政策金融公庫 ( 特定事業等促進円滑化業務 )) 1. 平成 31 年度の財政投融資計画要求額 ( 単位 : 億円 %) 平成 31 年度平成 30 年度対前年度比区分要求額当初計画額金額伸率 (1

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2. 株式併合 (1) 株式併合の目的上記 1. 単元株式数の変更 に記載のとおり 当社株式の単元株式数を変更するにあたり 中長期的な株価変動を勘案しつつ 投資単位を証券取引所が望ましいとする水準 (5 万円以上 5 0 万円未満 ) に調整することを目的として 株式併合 (2 株を1 株に併合 )

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平成 27 年度 環境にやさしい企業行動調査 結果のまとめ 調査期間 平成 28 年 10 月 28 日 ( 金 )~ 平成 28 年 12 月 28 日 ( 水 ) 調査対象及び回収状況 : 調査対象 回収数 回収率 上場企業 1, % 非上場企業 3,170 1,364 4

(1,000 円未満切捨 ) に対して 1,000 円につき 1 ポイントを約定支払い日に 前条 1 項の区分にしたがい 本人会員 法人会員 ならびにコーポレート会員 ( 以下総称して 本会員 という ) に付与します 2. 会員が支払い方式として 2 回払いを指定した場合 ショッピングサービス利用

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Transcription:

JCR グリーンボンド評価 by Japan Credit Rating Agency, Ltd. 18-D-0897 2018 年 12 月 28 日 株式会社日本格付研究所 (JCR) は 以下のとおりグリーンボンド評価の結果を公表します リフォームローン ソーラーローン信託受益権 201812 ( 契約番号 00012883) A 号優先受益権 メザニン I-1 受益権 メザニン I-2 受益権 メザニン Ⅱ 受益権 劣後受益権に Green 1 を付与 評価対象 : 分 発行額 : リフォームローン ソーラーローン信託受益権 201812 ( 契約番号 00012883) A 号優先受益権 メザニン I-1 受益権 メザニン I-2 受益権メザニン Ⅱ 受益権 劣後受益権 類 : 信託受益権 受益権譲渡日 : 2018 年 12 月 28 日 信託期間満了日 : 2039 年 12 月 30 日 A 号優先受益権 :8,610,000,000 円メザニン I-1 受益権 :805,000,000 円メザニン I-2 受益権 :525,000,000 円メザニン Ⅱ 受益権 :1,435,000,000 円劣後受益権 :958,037,618 円 償還方法 : 月次パススルー償還 シークエンシャルペイ 資金使途 : 太陽光発電システム等の設置を主な目的とするリフォームローンの取得 < グリーンボンド評価結果 > 総合評価 Green 1 グリーン性評価 ( 資金使途 ) 管理 運営体制および透明性評価 g1 m1 1/11

第 1 章 : 評価の概要 本件のオリジネーターであるイオンプロダクトファイナンス株式会社は イオンフィナンシャルサービス株式会社の連結子会社である 2013 年 5 月にイオンフィナンシャルサービスグループの一員となった イオンフィナンシャルサービスグループの中では 個品割賦を取り扱う会社として位置づけられている イオンプロダクトファイナンスは イオンフィナンシャルサービスとともにイオングループの一員として CSR に係るビジネスの推進を強化するとしている イオンにおいては イオンサステナビリティ基本方針 において脱炭素社会の実現をかかげており イオン脱炭素ビジョン 2050 などを具体的な目標として環境に貢献しうる活動を行っている 今般の評価対象は イオンプロダクトファイナンスが顧客に対して実行するリフォームローンおよびソーラーローンを裏付けとして 三井住友信託銀行株式会社を受託者として組成される信託受益権のうちの一部である [ スキーム図 ] 顧客 ( 債務者 ) リフォームローン契約ソーラーローン契約 元利金支払 イオンプロダクト A 号優先受益権ファイナンス株式会社投資家 ( 委託者兼オリジネーター ) 受益権譲渡 リフォーム ソーラーローン債権信託契約 受益権交付 メザニン Ⅰ-1 受益権投資家 三井住友信託銀行株式会社 ( 受託者 ) B 号優先受益権も証券化対象であるがスキーム図には本件グリーンボンド評価の対象のみを示している メザニン Ⅰ-2 受益権投資家 メザニン Ⅱ 受益権投資家 イオンプロダクトファイナンスは リフォームローン ソーラーローンおよび金銭を三井住友信託銀行に信託し A 号優先受益権 B 号優先受益権 メザニン I-1 受益権 メザニン I-2 受益権 メザニンⅡ 受益権 劣後受益権の交付を受ける これらの信託受益権は劣後受益権を除いて投資家に譲渡される予定であり これによって証券化される 証券化期間中は 顧客から返済されるローンの元利金を原資とし 信託契約によってあらかじめ決められた方法によって 各信託受益権への配当の支払いおよび元本の償還が行われる 裏付け資産のうち ソーラーローンはイオンプロダクトファイナンスが個人顧客および法人顧客に対して実行するローンのうち 太陽光発電システム 蓄電池 オール電化設備等の設置を目的としたものをさし 設置対象となる設備はいずれも省エネ性能の高い設備であることを確認している また 対象となる設備は (1) 小規模な太陽光発電システムの設置が中心であり 深刻な環境への負の影響を及ぼす事態は想定されないこと (2) 工事はイオンプロダクトファイナンスの審査で選定された加盟店によって行われ ローンの実行に際しては 顧客から工事完了の連絡を確認することから 適切に環境改善効果を発現する蓋然性が高いことにより 環境面で懸念されるリスクが適切に回避されていることを確認した したがっ 2/11

て 今般の資金使途の対象は 再生可能エネルギープロジェクトとして環境改善に資するグリーンプロジ ェクトであると JCR は評価している 今般の証券化では 総額約 176 億円の信託受益権が組成され その うち A 号優先受益権 メザニン I-1 受益権 メザニン I-2 受益権 メザニン Ⅱ 受益権 劣後受益権 ( 総額 約 123.3 億円 ) がグリーンボンド評価対象であり 資金使途をソーラーローンとしている 本信託受益権の発行代わり金は 信託契約をはじめとした本件に関する諸契約書で定められた方法によ って適切に支払われていることを確認している また イオンプロダクトファイナンスがイオングループ の一社として 環境問題を重要な課題と認識し 明確な目標を持って取り組んでいることについても確認 した 以上より 本信託受益権について JCR グリーンファイナンス評価手法に基づき グリーン性評価 ( 資 金使途 ) を g1 管理 運営体制および透明性評価 を m1 とした この結果 JCR グリーンボン ド評価 を Green1 とした 詳細な評価結果については次章で詳述する また 本信託受益権は グリ ーンボンド原則 1 および環境省によるグリーンボンドガイドライン 2 において求められる項目について基準を 満たしていると考えられる 第 2 章 : 各評価項目における対象事業の現状と JCR の評価 評価フェーズ 1: グリーン性評価 JCR は評価対象について 以下に詳述する現状およびそれに対する JCR の評価を踏まえ 本信託受益権の資金使途の 100% がグリーンプロジェクトであると評価し 評価フェーズ 1: グリーン性評価は 最上位である g1 とした (1) 評価の視点本項では最初に 調達資金が明確な環境改善効果をもたらすグリーンプロジェクトに充当されているかを確認する 次に 資金使途がネガティブな環境への影響が想定される場合に その影響について社内の専門部署又は外部の第三者機関によって十分に検討され 必要な回避策 緩和策が取られているかについて確認する 最後に 持続可能な開発目標 (SDGs) との整合性を確認する (2) 評価対象の現状と JCR の評価資金使途の概要 a. プロジェクトの環境改善効果について i. 資金使途の 100% が太陽光発電システムおよび付帯設備の設置を目的としたリフォームローンであり CO 2 削減効果が期待される 本信託受益権の資金使途は イオンプロダクトファイナンスが個人および法人顧客に対して実行したソーラーローンである ソーラーローンは イオンプロダクトファイナンスが顧客に対して提供している リフォームローン ECO 設備ローン のうち 太陽光発電設備 蓄電池 またはオール電化の設備等を設置の目的としたローンである リフォームローン および ECO 設備ローン は イオンプロダクトファイナンスが加盟店契約を結んでいる加盟店を通じ 個人または法人の顧客に対して実行する立替払債権で 加盟店が取り扱うリフォーム工事にかかる代金を顧客が分割払いを希望した場合に同社が加盟店に対して一括して立替払いを行うものである 1 ICMA(International Capital Market Association) グリーンボンド原則 2018 年版 2 環境省グリーンボンドガイドライン 2017 年版 3/11

イオンプロダクトファイナンスでは リフォームローン については 2003 年から ECO 設備 ローン に関しては 2008 年に取扱を開始しており 2018 年度における 9 月時点での累積取扱高は 2 種類合計で 374 億円となる 今般証券化の裏付け資産となったソーラーローンのうち 設置された設備別の内訳は以下の通 りである 太陽光発電システムに関しては 金額規模の最頻値は 200 万円以上 300 万円未満で 設 置される太陽光パネルに関して想定される平均の定格出力は 5.91kW である 蓄電池に関しては 平均的な工事によって設置される定格容量は 9.8kW である 太陽光発電設備は オール電化設備 や蓄電池と共に設置されることで 昼間のエネルギーを蓄電し 夜間に使用するなど エネルギー を効率的に使用することが可能となる 太陽光をはじめとする再生可能エネルギーは 日照量など 自然環境に発電量が左右されることから 安定的な供給には蓄電池の性能向上と普及が非常に重要 であるほか 蓄電池からの電気を家庭で使用するための設備としてオール電化設備は有効である 裏付け資産における設置対象別件数一覧 件数 太陽光発電システム * 2,557 蓄電池 1,385 オール電化 2,317 *: 太陽光発電システムを含むリフォームを含む 劣後受益権の元本金額のうち 一部はイオンプロダクトファイナンスが受託者である三井住友 信託銀行に信託した現金が含まれている 当該現金は 本件の仕組みを実行するにあたり必要とさ れる現金準備金として信託勘定内に備えられるものであるため ソーラーローンと同様にグリーン 性に資するものと考えられる ii. 資金使途は グリーンボンド原則または環境省のグリーンボンドガイドラインに定義されている グリーンプロジェクトのうち再生可能エネルギーおよび省エネルギー ( エネルギーの効率化 ) に該 当する 政府のエネルギー基本計画では 2050 年に向けた技術革新の一つとして分散型エネルギー システムの改善 普及を推進している 再生可能エネルギーの中でも 住宅用太陽光発電設備は 需要地に隣接して分散配置される分 散型電源の一つとして 日本の電力供給の安定およびリスク分散の観点から重要である 将来の電 力供給形態を大規模集中型から小規模分散型へ移行しようとする動きもある 第五次エネルギー基 本計画では 国内資源が限られ 自然災害の多い日本にあっては 個人等需要家に近接した小規模 太陽光発電設備は非常用電源としても利用可能であり 今後一層の普及が期待されている また ピーク時の供給過剰を勘案すると 蓄電池等との組み合わせにより長期安定的な電源として成熟し ていくことが期待されている 2009 年に開始された余剰電力買取制度の適用を受け導入された住宅用太陽光発電設備は 2019 年以降順次 10 年間の買取期間が終了する 政府は 買取期間終了後は小売電気事業者との相対 契約による余剰電力の売電 電気自動車の普及やオール電化住宅の増加に伴う自家消費を促進する ことを意図している 買取制度終了直後は需要が一時的に低下する可能性があるものの 中期的に は 自家消費型ライフスタイルの浸透 小売電気事業者等の業容拡大等による相対契約の普及等に よって 住宅用太陽光発電設備に対する継続的な資金需要が見込まれる エネルギー基本計画では 地域とエネルギーセキュリティ この双方の観点から 技術に裏打ちされ経済的で安定した分散型 エネルギーシステムの開発を主導し 世界に提案することを 2050 年までの長期ビジョンの一つと して掲げており 本グリーンプロジェクトは 政府の再生可能エネルギーおよびエネルギー効率化 のための施策に整合的である 4/11

b. 環境に対する負の影響についてイオンプロダクトファイナンスでは リフォームローンおよびソーラーローンの実行に際して 対象となるリフォームが適切に行われるよう顧客と契約内容の確認を行っている リフォームにかかる工事の完了が顧客によって確認された後は連絡を受けることとなっており 太陽光発電システム等が確実に稼働する仕組みを確保している これにより リフォームローンおよびソーラーローンによる負の影響はほとんどないことを確認している c. SDGs との整合性について JCR は 資金使途の対象となるソーラーローンは再生可能エネルギーに分類される事業であり ICMA の SDGs マッピングに照らすと 以下の SDGs の目標およびターゲットに貢献すると判断した 目標 3: すべての人に健康と福祉をターゲット 3.9 2030 年までに 有害化学物質 ならびに大気 水質および土壌の汚染による死亡および疾病の件数を大幅に減少させる 目標 7: エネルギーをみんなにそしてクリーンにターゲット 7.2. 2030 年までに 世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる ターゲット 7.3. 2030 年までに 世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる 目標 8: 働きがいも経済成長もターゲット 8.2. 高付加価値セクターや労働集約型セクターに重点を置くことなどにより 多様化 技術向上およびイノベーションを通じた高いレベルの経済生産性を達成する 目標 9: 産業と技術革新の基礎をつくろうターゲット 9.1. すべての人々に安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援するために 地域 越境インフラを含む質の高い 信頼でき 持続可能かつ強靱 ( レジリエント ) なインフラを開発する ターゲット 9.4. 2030 年までに 資源利用効率の向上とクリーン技術および環境に配慮した技術 産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により 持続可能性を向上させる すべての国々は各国の能力に応じた取組を行う 目標 11: 住み続けられる街づくりをターゲット 11.3. 2030 年までに 包摂的かつ持続可能な都市化を促進し すべての国々の参加型 包摂的かつ持続可能な人間居住計画 管理の能力を強化する 目標 12: 作る責任 使う責任ターゲット 12.4. 2020 年までに 合意された国際的な枠組みに従い 製品ライフサイクルを通じ 環境上適正な化学物質やすべての廃棄物の管理を実現し 人の健康や環境への悪影響を最小化するため 化学物質や廃棄物の大気 水 土壌への放出を大幅に削減する 5/11

目標 13: 気候変動に具体的な対策を ターゲット 13.1. すべての国々において 気候関連災害や自然災害に対する強靱 性 ( レジリエンス ) および適応の能力を強化する 評価フェーズ 2: 管理 運営体制および透明性評価 JCR は評価対象について 以下に詳述する現状およびそれに対する JCR の評価を踏まえ 管理 運営体制がしっかり整備され 透明性も非常に高く 計画どおりの事業の実施 調達資金の充当が十分に期待できると評価し 評価フェーズ 2: 管理 運営体制および透明性評価は 最上位である m1 とした 1. 資金使途の選定基準とそのプロセスに係る妥当性および透明性 (1) 評価の視点 本項では グリーンボンドを通じて実現しようとする目標 グリーンプロジェクトの選定基準とそのプロセスの妥当性および一連のプロセスが適切に投資家等に開示されているか否かについて確認する (2) 評価対象の現状と JCR の評価 a. 目標本信託受益権の発行代わり金の資金使途は イオンプロダクトファイナンスが実行したソーラーローンである イオンプロダクトファイナンスの環境への取り組みは 親会社であるイオンフィナンシャルサービスの方針にしたがって行われており ソーラーローンの実行は イオンフィナンシャルサービスの CSR における 4 つのテーマのうち 持続可能な環境 社会の実現 に貢献する取り組みであると考えられる CSR における 4つのテーマ 1) お客さま本位の金融サービスの追求 2) 持続可能な環境 社会の実現 3) 地域社会への貢献 4) コーポレートガバナンスの充実 b. 選定基準裏付け資産であるソーラーローンは イオンプロダクトファイナンスが個人および法人の顧客に対して実行したリフォームローンのうち 太陽光発電システム 蓄電池 もしくはオール電化設備等の設置を目的としたものの中で 予め決められた適格基準を満たすものとして定められている [ 適格基準 ]( 抜粋 ) 貸倒債権または延滞債権に該当しないこと 初回 最終回およびボーナス月の支払を除く支払方法が毎月支払いであること 契約締結日が 2018 年 11 月 30 日以前であること 信託開始日(2018 年 12 月 27 日 ) において 1 回以上の返済履歴があること 信託開始日において 残存支払回数が 2 回以上 240 回以下であること 6/11

本信託受益権の資金使途の対象の選定に際しては 財務部の担当者が商品性を調査したうえで グリーン性を確認している また 当該選定基準は下記 c. に記載されたプロセスを経て経営陣の承認を得ている c. プロセス今般 本信託受益権の資金使途の対象となる資産をソーラーローンとすることに関しては 財務部の担当者がグリーン適格性を判断したうえで起案し 代表取締役社長含む取締役および本部長などで構成される経営会議および取締役会の承認を経て決定されている 上述の選定基準およびプロセスは 本評価レポートに概要が記述されており 投資家に対する透明性が確保されている 2. 資金管理の妥当性および透明性 (1) 評価の視点 調達資金の管理方法は 発行体によって多種多様であることが通常想定されるが グリーンボンドの発行により調達された資金が 確実にグリーンプロジェクトに充当されること また その充当状況が容易に追跡管理できるような仕組みと内部体制が整備されているか否かを確認する また グリーンボンドにより調達した資金が 早期にグリーンプロジェクトに充当される予定となっているか また 未充当資金の管理 運用方法の評価についても重視している (2) 評価対象の現状と JCR の評価本証券化によって組成された信託受益権の発行代わり金は 実質的に裏付け資産の取得に充当される 裏付け資産の残高は 債務者からの元利金の返済により減少するが これにともない信託受益権の元本も償還され減少することを信託契約書により確認している また 本証券化によって組成された信託受益権の発行代わり金が実質的に裏付け資産の取得に向けられていることは 信託契約書および受益権譲渡契約書において明確に定められているため 追跡管理は不要である 裏付け資産の取得のため信託受益権が交付され 投資家に譲渡されるまでの取引は 諸契約書で明確に定められている したがって 諸契約書に沿って業務が行われている限り 統制は確保されていると考えられる なお 本証券化によって組成された信託受益権の発行代わり金は 受益権譲渡日においてイオンプロダクトファイナンスに支払われることにより 実質的に裏付け資産の取得に充当されるとみなされるため 未充当資金は発生しない よって 未充当資金の管理方法を定める必要はない 裏付け資産が繰上返済された場合 信託契約において予め定められたウォーターフォールにしたがって 本証券化によって組成された信託受益権も償還されるため 再充当の必要はないと判断される 3. レポーティング体制 (1) 評価の視点 本項では グリーンボンド発行前後の投資家等への開示体制が詳細かつ実効性のある形で計画されているか否かを グリーンボンド発行時点において評価する 7/11

(2) 評価対象の現状と JCR の評価 a. 資金の充当状況に係るレポーティング前項で確認した通り 本証券化によって組成された信託受益権により調達した資金は 全額が実質的に裏付け資産の取得に向かうものとみなされるため 未充当資金にかかる期中のレポーティングは想定されない イオンプロダクトファイナンスでは 受益権譲渡日時点および証券化期間中に未充当資金が発生していない旨 受託者である三井住友信託銀行から投資家に宛てて月次で作成される信託財産状況報告書の中に記載することで 投資家に対してレポーティングを行う予定である b. 環境改善効果に係るレポーティング資金使途の対象となるソーラーローンの概要については本評価レポートの評価フェーズ 1 に記載のとおりである 今後 イオンプロダクトファイナンスは信託財産状況報告書内で ソーラーローンの対象となる太陽光発電システム等の設置を行ったことによる環境改善効果 ( 推定発電量および推定 CO 2 削減量など ) について定期的な開示を行うことを予定している 4. 組織の環境への取り組み (1) 評価の視点 本項では 発行体の経営陣が環境問題について 経営の優先度の高い重要課題と位置づけているか 環境分野を専門的に扱う部署の設置または外部機関との連携によって グリーンボンド発行方針 プロセス グリーンプロジェクトの選定基準などが明確に位置づけられているか 等を評価する (2) 評価対象の現状と JCR の評価イオンプロダクトファイナンスは イオングループが展開する事業のうち 総合金融事業の一角を担っており CSR に関しては イオンおよび親会社であるイオンフィナンシャルサービスの方針に則して取り組んでいる a. イオンの環境に対する取り組みイオンプロダクトファイナンスの属しているイオンは 1980 年代後半から CSR 活動を組織的に取り組むための体制づくりを進めてきている 1989 年 イオングループ 1% クラブ ( 現 ( 公財 ) イオンワンパーセントクラブ ) の発足を皮切りに 地球にやさしいジャスコ委員会 ( 財 ) イオングループ環境財団 ( 現 ( 公財 ) イオン環境財団 ) の設立を通して 環境問題および社会問題に対して取り組んできた 2018 年 9 月 イオンは イオンサステナビリティ基本方針 を改訂し それに伴い サステナブル経営をさらに前進させるために 2014 年に設定した ビッグチャレンジ 2020 を見直した 特に 環境面の重点課題への 3 つの挑戦として イオン脱炭素ビジョン 2050 イオン持続可能な調達方針 2020 年目標 イオングループ食品廃棄物削減目標 (2025 年 ) を中長期的な目標として定めている 8/11

イオンサステナビリティ基本方針 < 環境面での重点課題 > 1) 脱炭素社会の実現 2) 生物多様性の保全 3) 資源循環の促進 < 社会面での重点課題 > 1) 社会の期待に応える商品 店舗づくり 2) 人権を尊重した事業活動の実践 3) コミュニティとの協働この中で イオン脱炭素ビジョン 2050 は 2050 年までに店舗で排出する総量でゼロにすることを目指すとともに 店舗 商品 物流 お客さまとともに の 3 つの視点で 温室効果ガス排出削減に取り組み 脱炭素化の実現に貢献することを目的とするものである 2012 年から行っているエネルギー使用量および CO 2 排出量の削減への取り組みである イオンの eco プロジェクト に続く活動となっており より強いコミットメントを達成するために イオングループの活動に関し 全方位的に具体的な計画がたてられており 強い意識を持ち環境問題へ対応していることがわかる ( 出所 : イオン株式会社ウェブサイト ) また イオンは 2018 年 3 月より国際的なイニシアティブである RE100(Renewable Energy 100 国際環境 NGO の The Climate Group が 2014 年に開始したイニシアティブで 2018 年 9 月末時点で世界全体で 152 社が加盟 ) に日本の大手小売業として初めて参加しており 100% 再生エネルギーでの事業運営 を目標に掲げ取り組みをより強化している b. イオンフィナンシャルサービスの環境に対する取り組みイオンフィナンシャルサービスは 金融サービスを通じ お客さまの未来と信用を活かす生活応援企業 という経営方針のもと 社会の持続可能な発展に貢献するためのビジネスを推進するとしている CSR 基本方針において イオンフィナンシャルサービスはイオングループの CSR 活動に参画する旨宣言しているため イオングループの一社として ともに環境問題に取り組むものと考えられる イオンフィナンシャルサービスにおけるより具体的な CSR 方針は CSR 委員会においてグループ全体の CSRの取り組みを転換し 改善を図っていく体制をとっている 9/11

以上により JCR では 環境問題がイオンおよびイオンフィナンシャルサービスにとって重要なもの であると評価している 評価結果本信託受益権について JCR グリーンファイナンス評価手法に基づき グリーン性評価 ( 資金使途 ) を g1 管理 運営体制および透明性評価 を m1 とした この結果 JCR グリーンボンド評価 を Green1 とした また 本信託受益権は グリーンボンド原則および環境省によるグリーンボンドガイドラインにおいて求められる項目について基準を満たしていると考えられる JCR グリーンボンド評価マトリックス 管理 運営 透明性評価 g2 Green 2 Green 2 Green 3 Green 4 Green 5 g3 Green 3 Green 3 Green 4 Green 5 評価対象外 g4 Green 4 Green 4 Green 5 評価対象外評価対象外 m1 m2 m3 m4 m5 グリーン性評価g1 Green 1 Green 2 Green 3 Green 4 Green 5 g5 Green 5 Green 5 評価対象外評価対象外評価対象外 本件の信用格付については 2018 年 12 月 28 日付ニュースリリース 18-p-0261 をご覧ください 評価対象 新規 A 号優先受益権 メザニン Ⅰ-1 受益権 メザニン Ⅰ-2 受益権 メザニン Ⅱ 受益権 対象発行額受益権譲渡日信託期間満了日評価 8,610,000,000 円 805,000,000 円 525,000,000 円 1,435,000,000 円 2018 年 12 月 28 日 2039 年 12 月 30 日 グリーンボンド評価 :Green1 グリーン性評価 :g1 管理 運営 透明性評価 :m1 劣後受益権 958,037,618 円 ( 担当 ) 梶原敦子 菊池理恵子 10/11

本件グリーンボンド評価に関する重要な説明 1. JCR グリーンボンド評価の前提 意義 限界日本格付研究所 (JCR) が付与し提供する JCR グリーンボンド評価は 評価対象であるグリーンボンドの発行により調達される資金が JCR の定義するグリーンプロジェクトに充当される程度ならびに当該グリーンボンドの資金使途等にかかる管理 運営および透明性確保の取り組みの程度に関する JCR の現時点での総合的な意見の表明であり 当該グリーンボンドで調達される資金の充当ならびに資金使途等にかかる管理 運営および透明性確保の取り組みの程度を完全に表示しているものではありません JCR グリーンボンド評価は グリーンボンドの発行計画時点または発行時点における資金の充当等の計画又は状況を評価するものであり 将来における資金の充当等の状況を保証するものではありません また JCR グリーンボンド評価は グリーンボンドが環境に及ぼす効果を証明するものではなく 環境に及ぼす効果について責任を負うものではありません グリーンボンドの発行により調達される資金が環境に及ぼす効果について JCR は発行体または発行体の依頼する第三者によって定量的 定性的に測定されていることを確認しますが 原則としてこれを直接測定することはありません 2. 本評価を実施するうえで使用した手法本評価を実施するうえで使用した手法は JCR のホームページ () の グリーンファイナンス ESG に JCR グリーンファイナンス評価手法 として掲載しています 3. 信用格付業にかかる行為との関係 JCR グリーンボンド評価を付与し提供する行為は JCR が関連業務として行うものであり 信用格付業にかかる行為とは異なります 4. 信用格付との関係本件評価は信用格付とは異なり また あらかじめ定められた信用格付を提供し または閲覧に供することを約束するものではありません 5. JCR のグリーンボンド評価上の第三者性本評価対象者と JCR の間に 利益相反を生じさせる可能性のある資本関係 人的関係等はありません 留意事項本文書に記載された情報は JCR が 発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです ただし 当該情報には 人為的 機械的 またはその他の事由による誤りが存在する可能性があります したがって JCR は 明示的であると黙示的であるとを問わず 当該情報の正確性 結果 的確性 適時性 完全性 市場性 特定の目的への適合性について 一切表明保証するものではなく また JCR は 当該情報の誤り 遺漏 または当該情報を使用した結果について 一切責任を負いません JCR は いかなる状況においても 当該情報のあらゆる使用から生じうる 機会損失 金銭的損失を含むあらゆる種類の 特別損害 間接損害 付随的損害 派生的損害について 契約責任 不法行為責任 無過失責任その他責任原因のいかんを問わず また 当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず 一切責任を負いません JCR グリーンボンド評価は 評価の対象であるグリーンボンドにかかる各種のリスク ( 信用リスク 価格変動リスク 市場流動性リスク 価格変動リスク等 ) について 何ら意見を表明するものではありません また JCR グリーンボンド評価は JCR の現時点での総合的な意見の表明であって 事実の表明ではなく リスクの判断や個別の債券 コマーシャル ペーパー等の購入 売却 保有の意思決定に関して何らの推奨をするものでもありません JCR グリーンボンド評価は 情報の変更 情報の不足その他の事由により変更 中断 または撤回されることがあります JCR グリーンボンド評価のデータを含め 本文書に係る一切の権利は JCR が保有しています JCR グリーンボンド評価のデータを含め 本文書の一部または全部を問わず JCR に無断で複製 翻案 改変等をすることは禁じられています 用語解説 JCR グリーンボンド評価 : グリーンボンドの発行により調達される資金が JCR の定義するグリーンプロジェクトに充当される程度ならびに当該グリーンボンドの資金使途等にかかる管理 運営および透明性確保の取り組みの程度を評価したものです 評価は 5 段階で 上位のものから順に Green1 Green2 Green3 Green4 Green5 の評価記号を用いて表示されます グリーンファイナンスの外部評価者としての登録状況等 環境省グリーンボンド外部レビュー者登録 ICMA ( 国際資本市場協会に外部評価者としてオブザーバー登録 ) その他 信用格付業者としての登録状況等 信用格付業者金融庁長官 ( 格付 ) 第 1 号 EU Certified Credit Rating Agency NRSRO:JCR は 米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization) の 5 つの信用格付クラスのうち 以下の 4 クラスに登録しています (1) 金融機関 ブローカー ディーラー (2) 保険会社 (3) 一般事業法人 (4) 政府 地方自治体 米国証券取引委員会規則 17g-7(a) 項に基づく開示の対象となる場合 当該開示は JCR のホームページ (http://www.jcr.co.jp/en/) に掲載されるニュースリリースに添付しています 本件に関するお問い合わせ先情報サービス部 TEL:03-3544-7013 FAX:03-3544-7026 11/11