Microsoft PowerPoint - HARP_061030_著作権.ppt

Similar documents
Microsoft PowerPoint - SCPJ.ppt [互換モード]

いものです ( 下図 A) 査読後著者版とは, 査読を経たもので, 特に, アクセプトされることになった確定稿を 著者最終稿 と呼びます ( 下図 B) 雑誌掲載用にレイアウトされる前のものです 出版社版とは, 出版社が, アクセプトした著者最終稿を元にレイアウト調整や校正, デザインなどを行ったも


<4D F736F F F696E74202D F8CF68A4A97705F8B408AD6838A837C A82C692988DEC8CA05F8A54985F5F8CF68A4A97702E B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F D20948E8E6D8A7788CA985F95B6838A837C A936F985E82C98DDB82B582C482CC97AF88D38E968D E63594C5816A2E646F637


著作権譲渡契約 The author(s), and in the case of a Work Made For Hire, as defined in the U.S. Copyright Act, 17 U.S.C. 101, the employer named below, shall h








目次 1. 博士論文のインターネット公表について 1 2. やむを得ない事由 について 1 3. インターネットでの公表に伴う提出物について 2 4. 執筆にあたって留意すべきこと 3 5. 博士論文インターネット公表フローチャート 9 様式 11 博士論文の公表申請書 10 様式 12 公表に関す




九州工業大学 博士論文インターネット 公表と著作権 図書館 情報推進課図書館サービス係


スライド 1

機関リポジトリ概論

インターネットマガジン2003年4月号―INTERNET magazine No.99


Editorial Manager 1



著作権について このレポートは著作権法で保護されている著作物です このレポートの著作権は石曽根世陽子に属します 著作権者の許可なく このレポートの全部又は一部をいかなる手段においても複製 転載 流用 転売等することを禁じます このレポートに書かれた情報は 作成時点での著者の見解等です 著者は事前許可

Microsoft PowerPoint - 石井_図書館セミナー ppt [互換モード]


インターネットマガジン1996年12月号―INTERNET magazine No.23

インターネットマガジン2003年7月号―INTERNET magazine No.102

インターネットマガジン2003年8月号―INTERNET magazine No.103

インターネットマガジン2004年6月号―INTERNET magazine No.113

著者個人のサーバ著作者がアップロードや削除をほかの人の同意なしに行えるサーバ ( 例 : ブログなど ). 所属機関のサーバ機関が組織として包括的に管理運用している公開サイト ( 例 : 機関リポジトリ ). したがって, 研究室単位で運営しているサーバなどで研究室関係の論文のPDFファイルをまとめ

インターネットマガジン1998年6月号―INTERNET magazine No.41

インターネットマガジン1995年7月号―INTERNET magazine No.6

インターネットマガジン2003年11月号―INTERNET magazine No.106



インターネットマガジン1998年2月号―INTERNET magazine No.37

運用マニュアル

経セ第******号




インターネットマガジン1995年6月号―INTERNET magazine No.5

機関リポジトリ概論

Microsoft PowerPoint - 資料3)NIIELSoverview.pptx

インターネットマガジン2005年9月号―INTERNET magazine No.128


経セ第******号

ルとして送信してください ファイル形式は,Word 形式と PDF 形式の両方をお送りください なお, 郵送による投稿は受け付けません (a) 投稿票 (b) 投稿原稿 (c) 査読用原稿 ( 著者の氏名, 所属, 謝辞等をマスキングしたもの ) (d) 著作権譲渡書 教育実践方法学研究 投稿規程

橡ボーダーライン.PDF

59 Peer-to-Peer(P2P) 技 術 とファイル 共 有 ソフトの 功 罪 -Winny 事 件 をケーススタディとして- 神 谷 昌 孝 Key words


神戸法学雑誌 66 巻 2 号 1 神戸法学雑誌第六十六巻第二号二〇一六年九月 ALAI JAPAN B

Microsoft Word - RefWorksコース( _.doc

Microsoft Word - RefWorksコース doc

インターネットマガジン1999年3月号―INTERNET magazine No.50


インターネットマガジン1998年6月号―INTERNET magazine No.41


Microsoft PowerPoint - NILGS小林 GRS投稿時の要注意点.pptx


解説 査読の虎の巻 山里敬也通信ソサイエティ副編集長 Takaya Yamazato 佐波孝彦通信ソサイエティ和文論文誌編集副委員長 Takahiko Saba 塩田茂雄通信ソサイエティ英文論文誌編集副委員長 Shigeo Shiota 太田能 IEICE Communications Expres

インターネットマガジン2003年10月号―INTERNET magazine No.105

Microsoft PowerPoint - OA_introduction_final

研究者のお助けツールScopusで,

インターネットマガジン1999年1月号―INTERNET magazine No.48

9_別冊(博士論文の公表方法について)

Microsoft Word - CiNiiの使い方.doc


論文投稿前審査 学位論文審査の手順 論文投稿前審査 ( 予備審査 ) 名 学務課医歯学大学院係 学務課医歯学大学院係 論文の教授会 3 での受理可否について 医歯学大学院係から学位申請者へ結果をお知らせしますので 学位論文申請時にメール等の連絡先をお知らせください 医歯学大学院係へメールで送るかファ


紀 要

コリャ英和!一発翻訳 2014 for Mac ユーザーズガイド

2. 投稿マニュアル.xlsm

Microsoft PowerPoint - 12_4_[6月21日差換]研究集会(千葉大・高橋課長)


Excel で学ぶ統計解析入門 ―Excel 2013/2010 対応版―

C. 投稿者に認められる使用 C.PERMITTED USES BY CONTRIBUTOR 1. 提出版所有者は 投稿原稿の掲載用当初提出版について 投稿者に対し以下の権利をライセンスバックする a. 投稿者個人のウェブサイトにセルフアーカイブし または非営利の主題別プレプリント サーバーもしくは

スマホ利用によるコミュニケーションの変容 ( 上 ) SNS ( 概要 ) SNS , LINE 90 SNS SNS LINE 2011 SNS LINE LINE 2 SNS はじめに

システム連携・メタデータ

untitled

オープンアクセス方針策定ガイド 本文付録 1~3 付録 年 2 月改訂 オープンアクセスリポジトリ推進協会 OA 方針成果普及タスクフォース

Japanese Journal of Ophthalmologyへの論文投稿について

Slide 1

付録 1. 実施計画例 実施計画例 フェーズ1 計画フェーズ2 方針案作成 策定フェーズ3 プロモーション 認知向上フェーズ4 実施フェーズ5 フォローアップ 検討プロジェクト立上げ 他機関の OA 方針の研究 運用体制の確認( 人員 & 技術面 ) 策定 実施計画の作成 策定のキーパーソンの設定

インターネットマガジン1995年10月号―INTERNET magazine No.9

インターネットマガジン1997年1月号―INTERNET magazine No.24

大学院紀要 執筆要領 ( ) 紀要編集委員会執筆要領 1. 執筆者の資格は日本大学大学院総合社会情報研究科に所属する者 ( 修了生 退官者を含む ) とする 2. 1 つの紀要論文の執筆者は複数名でも可とする 但し その場合は筆頭著者 または紀要論文に第一義的に責任を有する立場の執筆者は

untitled

arxiv の Member Advisory Board (MAB) Meeting に行ってきました Library, Cornell Universitiy この会議はarXivのメンバーのうち コンソーシアムなどの代表者などを招集して 1 年に1 度開催 参加者 多くが

研究発表

インターネットマガジン2000年2月号―INTERNET magazine No.61

会員各位 社団法人日本畜産学会 理事長泉水直人 編集委員長友金弘 Animal Science Journal 掲載論文に関する使用権許諾書への署名について 日本畜産学会発行の AnimalScienceJournal(ASJ) への多数のご投稿, 誠にありがとうございます.ImpactFactor


CASHLESSMEDICAL SERVICE I, the undersigned, hereby irrevocably authorize the Medical Service Providers to file a claim for and on behalf of me and/or

00_AU_Guide_1.2

Transcription:

コンテンツと著作権 2006.10.30 HARP 第 1 回ミーティング コンテンツの種類 1) 海外出版社 学会の雑誌論文 2) 国内出版社 学会の雑誌論文 3) 学内紀要 4) 学位論文 1

リポジトリに関連する著作権 1) 著作権者は誰か? 2) 著作権者の許諾 ( 複製権 公衆送信権 ) は得たか? 海外出版社 学会の雑誌論文 著作権者 出版社や学会 * ほとんどの場合 なぜか? 著作権譲渡契約書の提出 著作権譲渡 ( 全部 / 一部 ) 2

著作権の譲渡 原稿形式 ( テキスト + 図表 ) 雑誌掲載レイアウト 出版社 (publisher) レイアウト調整 誤字 脱字校正出版社版 英文校正レベルの改変がある場合もある学術 B 雑誌 査読者 (referee) 1~3 回程度 accept 著作権譲渡 編集者 (editor) 著者 (author) A プレプリント 1 プレプリント n 著者最終稿 accept されることとなった最終確定稿 校正 Copyright 北海道大学附属図書館 投稿規程 Copyright Upon acceptance of an article, authors will be asked to transfer copyright. This transfer will ensure the widest possible dissemination of information. A form facilitating transfer of copyright will be provided upon acceptance of the manuscript. After transfer of copyright, authors retain rights as discussed below. Authors rights Post a revised personal version of the final text (including illustrations and tables) of the article (to reflect changes made in the peer review and editing process) on your personal or your institutional website or server, with a link (through the relevant DOI) to the article as published, provided that such postings are not for commercial purposes as described below; 3

著作権譲渡契約書 海外出版社 学会の許諾方針 著者がセルフアーカイブする権利は著者に残している 著者がセルフアーカイブすることを許諾している 著者がセルフアーカイブすることを認めない 4

出版社 学会 許諾条件 Elsevier Blackwell Springer Institute of Physics British Medical Journal Publishing Group American Physical Society IEEE American Chemical Soceity Endocrine Society 著者原稿 著者原稿 ( 数ヶ月から 1 年の embargo あり ) 著者原稿 著者原稿 出版社版 出版社版 出版社版 不可 不可 国内出版社 学会の雑誌論文 著作権者 著者または出版社や学会 なぜか? 著作権の規定を定めていない ( 著作権譲渡規定なし 著作権は著者 ) 著作権を著者に ( わざと ) 残している 5

国内出版社 学会の方針 著作権は学会にある セルフアーカイブの許諾についてはまだ決めていない 転載許可書を提出すれば可能 著作権は著者にあるので セルフアーカイブについては制限なし ただし 版面の権利は学会にある セルフアーカイブは認められない 学内紀要 著作権者 著者または紀要編集委員会 なぜか? 国内出版社 学会と同様の理由 著者に著作権があることが逆に足かせになる場合も 6

学内紀要投稿規程 マネジメント研究 広島大学社会科学研究科マネジメント専攻 ( 著作権 ) 9. マネジメント研究 に掲載された個々の論文等の著作物の著作権は著作者に属し, マネジメント学会は編集著作権をもつものとする また著作者は, マネジメント研究 に掲載された個々の著作物について, 著作権の行使を本学会に委任するものとする その場合にも, 当該著作者が自ら著作権を行使することを妨げないものとする 10. 著作者は, その著作物を原作あるいは, マネジメント研究 に掲載された型のまま電子的方式で複製した上で, マネジメント学会が現在及び将来において指定するサーバーにアップロードし, ウエッブ上にて公衆に提供することに許諾したものとする 学位論文 著作権者 基本的には著者 必ずしも著者でない? 別刷りを集めたもの 学術雑誌掲載論文を再構成 7

許諾確認作業 海外出版社 学会 SHERPA : セルフアーカイビングまとめサイト http://www.sherpa.ac.uk/romeo.php 国内学協会著作権の取扱いに関するアンケート ( 結果速報 ) http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/ir/ 学会のウェブページや各雑誌の投稿規程許諾状況がわからなければ 個別に確認 SHERPA 8

デジコン 著作権 FAQ( 広大版 ) Q: 著作権法上問題は無いのですか? A: 著作権が著者本人にある場合でしたら 著者の許諾により公開が可能です 著作権が出版社や学会にある場合は 出版社や学会の許諾があれば公開可能です Q: 電子ジャーナルのファイルを送ればいいですか? A: 多くの海外出版社 学会は 電子ジャーナルのファイル ( 出版社がレイアウトしたファイル ) のリポジトリへの登録を認めておりません 可能でしたら 原稿ファイルをお送り願います しかし 少数ですが電子ジャーナルファイルの登録を認めている学会もあります (IEEE や APS 等 ) このような場合は電子ジャーナルファイルで問題ありません 日本の学会では方針が決まっていないところが大部分ですので 個別に確認致します Q: この論文には共著者がいるのですが 登録には共著者の同意が必要ですか? A: 著作権が著者にある場合は 共著者の方へ同意確認をお願いします 図書館ではコンテンツをご提供頂いた段階で共著者の同意が得られているものと判断いたします 著者間で同意書を取り交わす必要がおありでしたら 書式を用意しておりますのでお使い下さい 著作権が出版社や学会にある場合は 共著者への同意確認は必要ありません 9

コンテンツ収集 IR の仕事で最も大切で困難 利用される IR になるには 利用価値のあるコンテンツが必要 何を収集するか? どうやって収集するか? コンテンツ別傾向と対策 学術雑誌論文 - 著者原稿ファイルの壁海外出版社の多くが許諾しているのは著者原稿 研究者が自分で保存しているのはほとんど別刷 3 年以上前の原稿ファイルはまず持っていない ターゲットを最新論文に絞る 過去分は出版社版 OK のやつのみ - 国内学会 出版社へどんどんコンタクトをセルフアーカイブに対するポリシーの確定していない所多数 持っていき方次第で 可能 の回答をくれる版元が多い 広大の個別交渉状況 (2006.9 現在 ) 国内 97 機関 ( 可 52 否 3 保留 16 未回答 26) 10

コンテンツ別傾向と対策 紀要論文 ( 学内出版物 ) - 初期データは NII 個別版に依存著作権は OK のはず 編集委員会に流用許可をもらう - 著作権ポリシーはわりと曖昧電子化支援の機にポリシーの整備をはたらきかける - 投稿規程への記載著作権譲渡や許諾は投稿規程に記載するのが効果的 - BN はどうするか? 著作権は各著者にある すべての著者に個別に当たるか 告知文の掲載で コンテンツ別傾向と対策 学位論文 - 分野による違い人文 教育 社会科学 : オリジナル 理工 医 : 別刷や雑誌論文の再構築 - 制度化へのはたらきかけタイミングと方法 特許 出版の問題 11

最後に ( 著作権 ) 判断に迷ったら誰かに聞いてみる 学内外に専門家 ( アドバイザー ) がいてくれたら安心 慎重になりすぎないこと 安易に考えすぎないこと 図書館の使命は 学術情報を円滑に流通させ 学術発展に貢献すること 著作権ごときでびびってはいけない よく分からないなら訴えられて戦ってみればいい ( 某大学法律関係の先生 ) 最後に ( コンテンツ収集 ) コンテンツ収集に王道なし 地道にこつこつと なぜやるのかを明確に 誰がやるのかも明確に 志は高く 実際は現実路線で コンテンツの質と量の確保がリポジトリ発展の鍵 12