太陽光発電用 パワーコンディショナの出荷量動向調査報告 一般社団法人 日本電機工業会 PV パワコン統計委員会 1 まえがき からは より詳細な動向調査のため 年度を の 2 期に分けて調査を開始した 本報告は 太陽光発電システムの出荷量動向調査は 1987 年に 旧通産省工業技術院委託事業である新発電システムの標 準化に関する調査研究の一環として 社団法人 日本電 機工業会 JEMA 当時 太陽光発電システム 機器分 科会が調査内容を審議し 1987 年度出荷分から本格調 査を開始した 21 年度からは JEMA の自主事業とし て実施していたが システム数の増加および流通経路の 複雑化により システム単位での出荷量を把握すること が困難になってきた そのため JEMA 太陽光発電シス テム技術専門委員会で調査方法および調査内容について 審議し 28 年度から対象をパワーコンディショナ 以 下 PCS に絞り調査を行うこととした 211 年度から の結果をまとめ データを分析したもので ある 調査では 合計 46 社に対して調査票を 送付し 35 社 表 からの回答を得た 調査の結果 自社生産のなかった会社および取扱いのなかった会社も含まれて いる 2 太陽光発電システム用 PCS 出荷量の調査方法 a 調査対象期間 分 218 年 4 月 1 日 9 月 3 日 b 調査項目 上記対象期間中に出荷された太陽光発電 は コンプライアンスの観点から 統計を専門に扱う PV 用 PCS について 次の項目について調査した パワコン統計委員会を新たに設置し JEMA 会員を対象 仕向け先 海外向 に調査を行った さらに 212 年度からは より確度の け 別の出荷台数 容量 高い調査を行うため 対象を JEMA 会員外にも拡大し AC 定格出力容量 出力電圧 た 213 年度からはおよびの区分を 方式 単相 三相 入力電圧 75V 以下 75V 追加し 電気事業法上の低圧および高圧の境となる直流 超 自立運転機能の有無 75V 超か否かも併せて追加した 表 愛知電機 太陽光発電用 PCS 出荷量動向調査回答会社一覧表 山洋電気 東芝三菱電機産業システム 五十音順 ウエストホールディングス GS ユアサ ニチコン ABB シャープ 日新電機 エクソル 新電元工業 パナソニックグループエコソリューションズ社 三洋電機 SMA ジャパン ソーラーエッジテクノロジージャパン 日立アプライアンス エリーパワー ダイヘン 日立製作所 オムロン ダイヤモンド電機 富士電機 KACO new energy Inc. 高砂製作所 三菱電機 サニックス 田淵電機 村田製作所 サングロウジャパン デルタ電子 明電舎 サンケン電気 東光高岳 安川電機 三社電機製作所 東芝 IT コントロールシステム 計 35 社 58 電 機 218 December
3 調査結果 内非住宅向け出荷は前年同期比容量ベースで 82.1 台 3 1 量 図 5 および容量帯別出荷台数 図 6 を見ると 数ベースで 81.9 と減少している 容量帯別出荷容 はじめに 分 分 分および 218 1kW 未満の容量ベースで前年同期比 94.5 台数ベー 年度分の調査結果においては 仕向け先の区分け スで 94.4 1kW 以上 1kW 未満の容量ベースで 2 b 参照 のうち の集計結果が統計規 前年同期比 115.1 台数ベースで 13.4 1kW 約を満たさないことから 当該年度の出荷量を 以上の容量ベースで前年同期比 71.1 台数ベースで として扱った このため 分 55.4 となった 分 分および 分の 集計結果が となっていることに留意いただきたい 3 3 PCS の各仕様の内訳 1 単相 三相 3 2 単相 三相の区別について図 7 容量ベース 図 8 総出荷容量 台数 の総出荷容量 図 1 は 2.48 GW と 台数ベース に示す は従来どおり単相の なり 前年同期の 2.83 GW に対して 87.5 と減少 総 みとなっている では 容量ベースでは 出荷台数 図 2 は 22 万 4295 台で 前年同期の 23 万 三相の割合が高く 台数ベースでは単相の割合が高い 6836 台に対して 94.7 と減少した また 用途別出荷容量 図 3 および用途別出荷台 2 直流入力電圧 75V 超 75V 以下 数 図 4 を見ると 出荷は容量ベースで 入力電圧 75V 超の割合 図 9 は 容量ベースで前 前年同期比 12.7 台数ベースで 11.9 と増加 国 年同期 43.6 1234MW から 44.1 194MW と 6.18(11.6%) 2.65(65.6%) 1. 図1 総出荷容量 GW 図3 648,946 4. 5. 6. 7. 1, 図2 1,725,853 3,858,79 4,458,114 3,439,78 3,686,142 2,59,988 2,986,784 2,84,747 1,823,845 1,711,36(82.1%) 1,459,178 1,127,655 989,498 764,713 87,773 1,56,38 748,51 828,141 768,884(12.7%) 1,, 2,, 3,, 4,, 5,, 用途別出荷容量 kw 2, 391 1,235 図4 3, 4, 5, 6, 総出荷台数 台 3. 255,259(73.7%) 224,295(94.7%). 2. 236,836(82.) 2.48(87.5%) 346,27(122.) 2.83(83.8%) 288,923(78.7%) 4.4(65.5%) 3.38(66.6%) 367,16(66.8%) 283,849(64.1%) 442,722 5.8(95.5%) 549,67 5.59 5.32 25,191 21,688 167,464 126,769 112,467 129,78 85,555 9,73 7,94(81.9%) 299,416 232,34 199,251 155,845 176,456 216,499 151,281 164,556 154,21(11.9 ) 5, 1, 15, 2, 25, 3, 35, 用途別出荷台数 台 59
増加 台数ベースも前年同期 3.8 96 台 から 4.7 合が容量ベースで 36.6 から 7.3 ポイント上がり 43.9 台数ベースでは 29.6 から 8.5 ポイント上がり 38.1 1 万 518 台 と増加している と増加した 次に 容量別 の割合を図 14 容 3 自立運転機能 自立運転機能の有無を図 1 容量ベース 図 11 台 量ベース 図 15 台数ベース に示す 1kW 以上 数ベース に示す において 自立運転 1kW 未満の容量帯での割合が高い状況が続い 機能 あり の割合が減少した ている なお 本調査では の定義として次の事項を定 3 4 めている の割合 用途別 の割合を図 12 容量ベー 1 国内企業が海外の生産拠点で生産して出荷したもの ス 図 13 台数ベース に示す では輸 2 一度海外に輸出したものの再度日本に輸入されたもの 入品の割合が容量ベースで 23.5 から 1.8 ポイント上が 3 海外メーカの日本法人として または代理店として り 25.3 台数ベースでは 24.5 から.2 ポイント上が 仲介し出荷するもの り 24.7 となった では の割 海外で生産し 海外に輸出したもの アウト アウト品 は除く 図5 3,,.1% 28.2% 17.9% 24.3% 12. 15.8% 15.4% 16.1% 2.1% 15.3% 図7 図6 3 単相 三相 5 7 単相 三相の容量割合 電 機 218 December 8 9 1 45,969 34,435 255,428 26,775 313,621 217,83 235,363 25,581(94.4%) 71.8% 82.1% 75.7% 88. 84.2% 84.6% 83.9% 84.7% 6,7 7,398 5,79 6,769 2,927 2,994 2,11 1,459 1,115(55.4%) 32,579 29,355 2,962 21,652 25,221 29,592 17,22 18,437 17,599(13.4%) 4,, 5,, 99.9% 1 容量帯別出荷容量 kw 6 1,, 2,, 1kW 未満 4,41,676 1kW 以上 1kW 未満 1kW 以上 1,44,116 1,721,516 1,231,417 933,245 875,287(71.1%) 351,837 356,15 3,819 339,74 552,599 654,897 444,69 452,895 511,678(115.1%) 2,74,25 2,243,96 1,876,899 1,435,291 1,388,47 1,666,751 1,157,15 1,265,847 1,92,955(94.5%) 1kW 以上 1kW 未満 1kW 未満 2,261,17 2,985,758 2,9,57 1kW 以上 51,958 1, 2, 3, 4, 5, 6, 容量帯別出荷台数 台 1.3% 2 98.7% 8 1 77.4% 65.9% 81.1% 6.1% 64.1% 63.1% 69. 7.2% 64.3% 3 単相 図8 5 22.6% 34.1% 18.9% 39.9% 35.9% 36.9% 31. 29.8% 35.7% 7 三相 単相 三相の台数割合 8 9 1
3 5 容量帯別出荷量 す 1kW 以上 75kW 未満の容量帯の前年同期比は 容量 kw 図 5 および図 6 をさらに細かく分類した 容量帯別出 荷量を図 16 容量ベース 図 17 台数ベース に示 4,93,711(9.4%) 4,733,31 84.7%) 3,47,399(68.3%) 3,173,24(51.4%) 2,253,49(66.6%) 2,42,61(59.9%) 1,599,349(56.4%) 1,597,148 6.2%) 1,385,575(55.9%) 容量ベース 台数ベースともに大幅に減少しているが 1kW 以上 1kW 未満の容量帯においては容量ベース 台数 台 で 115.1 台数ベースでは 13.4 と増加した 4 あとがき 1,233,98(43.6%) 1,54,839(39.8%) 1,94,345(44.1%) 548,93(99.9%) 439,57(99.3%) 3,152(.7%) 361,863(98.6%) 5,243(1.4%) 275,735(97.1%) 277,83(95.9%) 11,84(4.1%) 332,17(95.9%) 14,37(4.1%) 227,776(96.2%) 245,249(96.1%) 749(.1%) 8,114(2.9%) 9,6(3.8%) 1,1(3.9%) 213,777(95.3%) 調査結果は 容量ベース 台数ベース 1,518(4.7%) 75V 以下 図9 1,127,713(33.4%) 1,622,553(4.1%) 内非住宅向けは減少傾向にあるが は増加 1,67,825(31.7%) 3,3,467(48.6%) ともに減少という結果となった 以降 国 522,954(9.6%) 852,468(15.3%) 8 1 75V 超 直流入力電圧 75V 以下 75V 超の割合 % した 1 3.6% 7 8 なし 3,964,486(88.9%) 2,999,459(87.2%) 2,92,357(79.2%) 1,753,436(69.9%) 756,552(3.1%) 2,19,712(7.6%) 877,72(29.4%) 1,32,749(63.4%) 763,998(36.6%) 1,19,178(65.3%) 633,668(34.7%) 図 11 244,65(6.3%) 1,31,527(89.2%) 928,133(82.3%) 799,49(8.8%) 64,162(79.) 628,19(72.1%) 845,93(8.1%) 572,34(76.5%) 566,269(68.4%) 574,574(74.7%) 97.4% 89.2% 85.3% 84.6% 76.3% 76.5% 75.1% 79.1% 74.6% 99.5% 44,321(12.8%) 765,785(2.8%) 751,754(43.9%) 157,651(1.8%) 199,522(17.7%) 16,551(21.) 242,664(27.9%) 21,45(19.9%) 176,17(23.5%) 261,872(31.6%) 194,31 (25.3%) 8 8 137,182(81.9%) 97,438(76.9%) 76,62(67.6%) 93,553(72.1%) 6,219(7.4%) 25,336(29.6%) 64,474(71.1%) 26,229(28.9%) 43,41(61.9%) 16,32(6.5%) 3,282(18.1%) 29,331(23.1%) 36,45(32.4%) 36,155(27.9%) 26,693(38.1%) 26,91(87.1%) 185,763(8.1%) 46,271(19.9%) 158,471(79.5%) 4,78(2.5%) 123,956(79.5%) 124,77(7.3%) 17,668(78.8%) 114,166(75.5%) 114,759(69.7%) 116,185(75.3%) 図 13 1 42,134(2) 自立運転有無の台数割合 233,889(93.5%) なし 168,554(8) 1 用途別 の容量割合 kw.5% 19,449(19.2%) 1.8% 14.7% 15.4% 23.7% 23.5% 24.9% 2.9% 2.1% 25.4% 493,628(11.1%) 959,282(56.1%) 2.6% 2.1% あり 3,613,429(93.7%) 9 1 図 12 5 自立運転有無の容量割合 61.5% 69.6% 71.3% 8.8% 76. 75.4% 7.4% 73.7% 78.6% 99.4% あり 図 1 38.5% 3.4% 28.7% 19.2% 24. 24.6% 29.6% 26.3% 21.4% 99.9%.1% 38,515(12.9%) 31,889(2.5%) 52,379(29.7%) 45,831(21.2%) 37,115(24.5%) 49,797(3.3%) 38,16(24.7%) 8 1 用途別 の台数割合 台 61
さて 29 年 11 月に開始した 1 年間を期限とした 点で検討範囲に入るであろう 購入当時のものに比べて 余剰電力の固定価格買取制度 太陽光発電が対象 から 系統連系技術も進化した現在 発電した電力を自家消費 既に 9 年目を迎え 来年 11 月には 1 年が経過する 買 し 余剰電力も蓄電池にためて 夕方から使うことがで 取期間満了後は 各発電所において その後の設備運用 きるなど 機能が充実したものも見られるようになった について次のような選択がなされると見られる 夕暮れ時からの電力消費のピークを抑えられるなど ユー 1 売電契約を結び直し 発電した電力を自家消費しな 導入されることが見込まれる また 産業用途において がら余剰電力を売る 2 売電契約を結ばず 発電した電力を自家消費するが 3 発電設備を取り外し 自家消費もせず 売電もしない このとき パワコンを交換することも設備を維持する観 224,577(13.) 944,83(76.7%) 32,64(91.1%) 284,18(79.8%) 213,569(71.) 87,16(29.) 191,955(56.5%) 147,745(43.5%) 1,23(15.3%) 386,396(86.9%) 67,28(14.8%) 385,687(85.2%) 54,665(1.7%) 457,13(89.3%) 2,478,951(91.7%) 225,299(8.3%) 1,86,85(82.9%) 1,552,741(82.7%) 1,129,79(78.8%) 1,25,459(73.9%) 1,358,5(81.5%) 383,11(17.1%) 324,13(17.3%) 34,143(21.2%) 362,588(26.1%) 38,251(18.5%) 89,713(77.) 266,438(23.) 912,47(72.1%) 353,377(27.9%) 82,4(73.4%) 29,951(26.6%) 675,762 95,675 356,15 64,4 62,2 2,74,25 138,574 26,25 1,876,899 788,932 767,76 654,897 667,239 11,38 449,85 13,65 444,69 471,234 47,856 44,55 9,65 452,895 2,268,594 5, 45(6.1%) 4,914(92.2%) 418(7.8%) 4,955(85.7%) 83(14.3%) 2,59(88.5%) 337(11.5%) 2,732(91.2%) 262(8.8%) 1,723(85.7%) 288(14.3%) 1,241(85.1%) 218(14.9%) 92(82.5%) 195(17.5%) 3,481(93.6%) 24,518(83.5%) 16,334(78.) 14,148(65.4%) 2,98(6.4%) 4,837(16.5%) 4,619(22.) 7,5(34.6%) 9,469(37.5%) 15,752(62.5%) 9,454(31.9%) 2,138(68.1%) 5,47(31.8%) 11,615(68.2%) 6,186(33.6%) 12,251(66.4%) 4,748(27.) 458,548(89.7%) 322,851(79.5%) 12,851(73.) 52,41(1.3%) 83,118(2.5%) 274,45(8.6%) 66,25(19.4%) 22,291(79.3%) 52,89(2.7%) 188,8(72.1%) 252,35(8.4%) 167,255(76.8%) 171,86(73.) 153,918(74.9%) 図 15 72,695(27.9%) 61,586(19.6%) 5,548(23.2%) 63,557(27.) 51,663(25.1%) 23 2,672 2,292 93 32,579 4733,432 2,561 932 29,355 8482,359 1,877 625 2,962 1,587 3,132 1,443 67 21,652 1,57 652 241 25,221 843 1,385 58 258 29,592 698 799 389 125 17,22 477 713 174 95 18,437 1,666,751 1,157,15 1,, 1,5, 2,, 2,5, 3,, 8 1 51,958 45,969 34,435 255,428 464 1,388,47 容量別 割合 台 1,435,291 1,265,847 598,131(89.6%) 246,965(54.9%) 26,366(26.) 3,825(29.3%) 511,678(115.1%) 1,92,955(94.5%) 2,243,96 1,676,92 393,962 339,74 1 1,778,661 39,91 846,885 177,471 24,85 552,599 39(5.1%) 6,948(93.9%) 1,73,338 1,252,735 51,34 3,819 5,761(94.9%) 435,66 8 1,373,32 6,265 351,837 容量別 割合 kw 94,625 554,694(84.7%) 58,294(13.1%) 192,96 427,255(77.3%) 図 14 31,197(8.9%) 71,925(2.2%) 125,344(22.7%) 198,1(22.6%) 156,476(16.8%) 677,187(77.4%) 26,775 313,621 217,83 235,363 543 (77.8%) 436 (54.6%) 1 (25.7%) 36 (28.8%) 17,599 (13.4%) 25,581 (94.4%) 1, 2, 3, 4, 5, 6, 75kW 以上 5kW 以上 75kW 未満 25kW 以上 5kW 未満 75kW 以上 5kW 以上 75kW 未満 25kW 以上 5kW 未満 1kW 以上 25kW 未満 1kW 以上 1kW 未満 1kW 未満 1kW 以上 25kW 未満 1kW 以上 1kW 未満 1kW 未満 図 16 62 287,334(23.3%) 776,769(83.2%) 1kW 未満 29,373(14.5%) 1,496,939(87.) 1kW 未満 1,23,743(85.5%) 1kW 以上 1kW 未満 474,448(17.7%) 1kW 以上 1kW 未満 219,48(9.7%) 2,22,774(82.3%) 1kW 以上 2,32,199(9.3%) 238,124(8.) 145,85(6.4%) 2,747,634(92.) 調査を継続していく所存である 2,115,365(93.6%) 委員会では 今後も公共の利益に資する活動を目指し 1kW 以上 も 太陽光発電を自家消費する検討が広まりつつある これらの動向を注視しつつ JEMA PV パワコン統計 余剰電力は売らない ザにも社会的にも有益な 蓄電池を併用したシステムが 容量帯別出荷容量 kw 電 機 218 December 図 17 容量帯別出荷台数 台