シップデータセンター

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Transcription:

バリシップ 2017 海事 IT セミナー 船舶 IoT データ利活用によるイノベーション創出を促進するオープンプラットフォーム ~Internet of Ships Open Platform~ 2017 年 5 月 26 日 シップデーターセンター代表取締役社長永留隆司 1

本日の内容 他分野製造業でのデータ活用 船舶ビッグデータを取り巻く現状 NK が提案するデータ利用の形式 シップデータセンターのこれまで 船舶 IoT 利活用における課題 Internet of Ships Open Platform 構想 第 1 回フォーラム (2017 年 4 月 17 日 ) ワークショップ (2017 年 5 月 16 日 ) 以降のご講演について 2

他分野製造業でのデータ活用 他分野ではデータ利用が活発化している POS システムによる売り上げと購買者データの紐付 生産計画 仕入れ調整 新商品開発など 自動車プローブ センサーデータや通過情報 ( 光ビーコン ) による道路交通状況の把握 渋滞情報提供 最適ルート提案 交通システム改善使用燃料削減など 航空機エンジンの状態遠隔監視 故障予知 メンテナンス最適化など ドローン利用 ドローン画像とオリジナルのデジタルデータ比較による異常発見 3

他分野製造業でのデータ活用 GE のサービス事業モデルの進化 ( 製造からサービスへ ) 高 データに基づくトラブル回避 生産性向上 顧客価値 依頼ベースの対応 故障 / 修理 包括メンテナンス契約 トータルコストの低減 機器販売からサービス化 データ分析を活用した意思決定支援顧客の課題解決 ソフトウェアを駆使 低 パーツ販売と修理 1995-2000 2012-2015 4

他分野製造業でのデータ活用 海事業界でも業務契約体系の変化 Wärtsilä (2017 年 1 月 27 日発表 ) DMP(Dynamic Maintenance Planning) CBM(Condition Based Maintenance) カーニバル保有客船 79 隻のエンジンに関するメンテナンスやモニタリング業務 契約期間 :12 年間 契約金額 : 約 9 億 6,000 万ドル = 約 1,056 億円 (1$= 110) 5

船舶ビッグデータを取り巻く現状 VDR に集められるデータ (IMO MSC.333(90)5.5 で規定 ) 位置 船速 進路 水深 舵角 軸回転数 等 データロガーに集められるデータ要求されるのは M0 A 以上で主機 LO 入口圧力など 5 項目が規定されているのみ 一般に船主殿がデータを選定するため 船毎に差がある 主機 発電機に重要ポンプなどわずかな補機を加えたデータとするのが一般的 今後データの活用が広がっていく中で様々なデータを集めるようになることを期待 6

NK が提案するデータ利用の形式 データの利用価値 経済性 パフォーマンス 安全性 輸送品質 ウェザールーティング 実海域性能解析 機関状態診断 予防保全 貨物セキュアリング 7

NK が提案するデータ利用の形式 機器メーカー 製造者推奨保守期間の見直し シップデータセンター利用による検査の高度化イメージ 保険会社 蓄積データを基にした保険金の支払 蓄積データの確認 評価 審査 (CMAXS 又は同等の状態監視 ) 状態指数トレンド 警報履歴 メンテ履歴等のデータ NK 機器開放検査の延期や省略の承認 Ship 8

シップデータセンターのこれまで 名 称株式会社シップデータセンター 所在地東京 設立年月日 2015 年 12 月 7 日 資本金 1 億円 出資者一般財団法人日本海事協会 (100% 出資 ) 業務概要 1. 船舶に関連する運航データの収集 蓄積 2. 蓄積されたデータの利用者への提供 9

シップデータセンターのこれまで July 2016 国土交通省 i-shipping プロジェクト参画 May 2016 April 2016 日本気象協会 (JWA) 殿が気象海象情報を提供開始 データ提供サービスを開始 生データのダウンロード 地図上に航路表示 Feb 2016 トライアルプロジェクト始動 Dec 2015 株式会社シップデータセンターを設立 容易なグラフ作成 10

船舶 IoT 利活用における課題 現状 (Closed Platform) 各社で閉じた利用 選択困難 船舶 = データ発生者 将来 (Open Platform) 関係者が繋がる分業体制により得意分野への選択と集中が可能に 船舶 = データ発生者 船上データ収集装置 A 船上データ収集装置 B 船上データ収集装置 C 船上データ収集装置 A 船上データ収集装置 B 船上データ収集装置 C 船上 陸上サーバー A 船上 陸上サーバー B 船上 陸上サーバー C 船上 陸上サーバー A 船上 陸上サーバー B 船上 陸上サーバー C データ解析アプリソフトウェア A 社 データ解析アプリソフトウェア B 社 データ解析アプリソフトウェア C 社 データ解析アプリソフトウェア データ解析アプリソフトウェア データ解析アプリソフトウェア 船主 オペレーター造船所 主機 舶用機器 メーカー メーカー 各データ利用者 船主 オペレーター造船所 主機 舶用機器 メーカー メーカー 各データ利用者 11

船舶 IoT 利活用における課題 Closed Platform が潜在的に内包する課題 解析目的が限定され 様々なデータ活用可能性が見逃されている 船上に設置された収集装置により提供されるサービスが決まり 選択の余地がない 対象の異なるサービスを受けようとすると船上機器類も別途追加しなければならない メーカ等が自社製品データを様々な船舶から取得しようとすると交渉の相手が多岐にわたる 同じく そもそもデータは誰のものか不明で誰と交渉すべきか判然としない 船毎にデータフォーマットやデータ名称 データ取得頻度等が異なり総括的な解析が困難 船上機器設置やデータ通信が SP の専門分野でなくコストやトラブルを増加させている恐れ 売上規模が小さい場合プラットフォーム全体の提供 維持は負担が大きく成り立たない IT 技術の進歩が速くサービス刷新の際プラットフォーム自体を作り直す場合がある 他業界では closed platform にデータが囲い込まれた例がある データ取得対象機器製造者とソリューションフ ロハ イタ ー (SP) が競合者である場合の対処がモラルに依存している 12

Internet of Ships Open Platform 構想 データ収集 保管プロセスをオープンプラットフォーム化し 各関係者がそれぞれの得意分野に特化することで サービスの競争 データの利活用を目指します PU プラットフォームユーザー 船主 PP プラットフォームプロバイダ シップデータセンター SP ソリューションプロバイダ SU ソリューションユーザー 船主 オペレータ 造船所 船上のデータ収集装置 サービスを提供 販売する会社 送信されたデータの集約 保管 標準化とその提供 その他のデータとの統合 提供 ShipDC のデータを利用したアプリケーション サービスの提供 オペレータ 船舶管理 乗組員 ソリューションプロバイダー DB データバイヤー 造船所 舶用機器メーカー 気象会社 保険会社等 13

Internet of Ships Open Platform 構想 データ利用関係者の定義 役割 内容 船舶 / 船主データの創出船舶の運航を通して IoT データ創出と維持管理を実施 プラットフオームユーザー費用負担 Platform User ( PU ) データ収集 / データ利用権の管理 プラットフォームプロバイダーやデータセンターが提供するサービスの費用負担ソリューションユーザーの認定利用されるデータセットの許可 プラットフォームプロバイダー船上基盤設置 Platform Provider ( PP ) シップデータセンター陸上集中データベース Data Center ( DC ) プラットフォームユーザーへのサービス提供者 船上でのデータ収集や船陸通信に関する機器 サービスの提供 データ収集サービス船上データ収集機器の売主 ( 標準化されたデータ ) データ管理者データの蓄積 ( 標準化されたデータ ) セキュリティとアクセスコントロールの管理気象データなどの外部データと船舶 IoT データの統合 API を経由したソリューションプロバイダーへのデータ提供 ソリューションプロバイダーサービス提供 Solution Provider ( SP ) ソリューションユーザーサービス利用 Solution User ( SU ) データバイヤーデータ購入 Data Buyer ( DB ) アプリケーションサービスの提供者 アプリケーションサービスを経由したデータ利用者 蓄積されたデータセット利用者 ソリューションユーザーへのアプリケーションサービスの提供 アプリケーションサービスの利用者 データセットの利用者 14

Internet of Ships Open Platform 構想 被取得者 船主 データ収集者 収集サービス提供者 データ収集許諾データ利用権管理データ品質管理収集コスト負担に関する合意 PU プラットフォームユーザー PP プラットフォームプロバイダ データ利用権についての整理 IoS オープンプラットフォームの枠組ではデータ収集者 =PU が 船主との合意に基づき データ利用権を管理する データ収集者は 船主との合意により誰もがなれる 保管 整理サービス提供者 シップデータセンター DB データバイヤー 解析サービス提供者 SP ソリューションプロバイダ SP ソリューションプロバイダ SU ソリューションユーザー SU ソリューションユーザー SU ソリューションユーザー データ利用者 オペレーター 船主 船舶管理 データ利用権 造船所 舶用メーカー 気象会社 保険会社 船級等 データ 15

Internet of Ships Open Platform 構想 IoS オープンプラットフォームを進める上での論点 1. 共通ルールの整備 1. そもそもデータは 誰のものか? 2. 誰が利用できるのか? 2. データ管理スキーム整備 1. サイバーセキュリティ ( セキュリティとアクセスコントロール ) 2. 船舶データ標準化 (ISO) との連携 3. 不具合データへの対応 ( データ未達 ファイル欠損 データ欠落等 ) 3. 普及に向けた環境整備 1. 海事産業関係者の理解と合意 16

Internet of Ships Open Platform 構想 第 1 回目フォーラム ( 済 ) 1 回目 (4 月 17 日 ) 参加者 : 約 150 名 ( 船社 造船所 舶用工業 保険 大学 研究機関等 ) 基調講演国交省 経産省 パネルディスカッション ( 船社 造船所 舶用工業 ソリューションフ ロハ イタ ー 船級 ) 特別講演コマツ社建機事例紹介 オープンプラットフォームへの期待 早急にルール作りが必要 理解を深める場の開催 ワークショップ 5 月 16 日 バリシップ ( 本日 ) 第 1 部技術 舶用工 新スマートナビゲーション研究会で進めてきた標準化 陸上データセンターの機能紹介 ( セキュリティ含む ) 第 2 部法務 契約 経産省 : データオーナーシップにおける主要な論点 船舶 IoT における法的論点 第 2 回目フォーラム ( 予定 ) 2 回目 (7 月 4 日 ) 総括 ワークショップでの討議結果について 今後の活動 理解を深める活動 17

第 1 回フォーラム (2017 年 4 月 17 日 ) 趣旨説明 ( フォーラムチェアマンからのご挨拶 ) 東京大学名誉教授国立研究開発法人海上 港湾航空技術研究所理事長大和裕幸様 基調講演 Ⅰ 海事生産性革命の基盤となるオープンプラットフォームへの期待国土交通省大臣官房技術審議官 ( 海事 ) 大坪新一郎様 基調講演 Ⅱ IoTデータ利活用促進のためのデータ協調戦略経済産業省商務情報政策局情報経済課課長佐野究一郎様 講演 Ⅰ 秩序ある船舶 IoTデータ流通に向けたNKの取り組み日本海事協会新事業開発本部長髙野裕文 講演 Ⅱ 船舶 IoTオープンプラットフォーム構想とShipDCが担う機能 ~Internet of Ships Open Platform~ 株式会社シップデータセンター代表取締役社長永留隆司 パネルディスカッション ファシリテーター フォーラムチェアマン大和裕幸様 パネリスト 三菱重工業株式会社交通 輸送ドメイン船舶 海洋事業部技師長上田直樹様株式会社商船三井常務執行役員川越美一様日本郵船株式会社技術アドバイザー株式会社 MTI 代表取締役社長田中康夫様 Napa Japan 株式会社代表取締役社長水谷直樹様日本舶用工業会新スマートナビゲーションシステム研究会幹事長寺崎電気産業株式会社シニア アドバイザー諸野普様ジャパンマリンユナイテッド株式会社商船事業本部技監商船企画部長山田久行様日本海事協会開発本部長有馬俊朗 ( 氏名五十音順 ) 特別講演 KOMTRAX( コマツでの建機データの活用 ) コマツ ICTソリューション本部副本部長三輪浩史様 総括 フォーラムチェアマン大和裕幸様 18 18

第 1 回フォーラム (2017 年 4 月 17 日 ) データ利活用によるイノベーションへの期待 船社 安全と環境技術の向上 現在陸上でも利用されている IT 技術が船舶でも利用できるようになること ライフサイクルや机上の空論ではない実運航におけるデータ それにより技術開発がなされること イノベーティブな出会いの場を求めたい 造船 自社製品の実海域性能把握 船舶の安全性向上 環境への影響改善に向けた実運航データの次製品への活用 新しい規則に対してデータを提供して 適正な規則制定がなされること 海事産業の生産性革命により造船の輸出拡大と地方創生 将来の先進船舶 ( 自動運転等 ) 運航状態に対応した先進的省エネおよびメンテナンス 舶用工業 ソリューション 期待 モノを売るビジネスから データを売る データを分析した結果を売る 等のビジネスへ拡がっていく可能性がある イニシャルコストだけでなく ランニングコストが評価されることを期待する メーカーとして提供する保守業務を今までより便利に リーズナブルに提供することができると考えている 各プレイヤー間でのシナジー創出 体制変化による新しいビジネスの可能性 他業界とのコラボレーションによる新たなサービス ますますのスピードアップ ダイナミックな変化 保険 保険業界でもリスクを見る上でのプラットフォームができる リアルデータを活用した事故防止策の高度化 船体構造 運航面での安全性向上 新たなサービスの提供 2017 年 4 月 17 日開催 NK フォーラムのアンケートより抜粋 19

第 1 回フォーラム (2017 年 4 月 17 日 ) オープンプラットフォーム構想に対して 早急にルールを策定 今後何をなすべきか 理解を深める場の開催 関与の方針 時期尚早 積極的に協力 様子見 自社内クローズドプラットフォーム 船社 60% 55% 5% 55% 20% 10% 造船 64% 71% 0 64% 29% 7% 舶用工 61% 64% 0 70% 18% 6% 小計 61% 63% 1% 64% 21% 7% ソリューション 60% 65% 0 85% 5% 5% 保険 60% 60% 0 60% 40% 0 その他 63% 25% 0 69% 13% 0 合計 61% 57% 1% 69% 18% 1% ルールの策定および理解を深める場の開催を要望されている また 各業種とも積極的に協力の意向が寄せられた 20

ワークショップ (2017 年 5 月 16 日 ) - 第 1 部技術プログラム - 開会挨拶東京大学名誉教授国立研究開発法人海上 港湾航空技術研究所理事長大和裕幸様 第 1 回フォーラムの振り返り船舶 IoTオープンプラットフォーム構想とShipDCが担う機能 ~Internet of Ships Open Platform~ オープンプラットフォームの事例紹介 1. 活動概要とユースケースの紹介 JRCS 株式会社ソリューション営業グループチームリーダー補佐中野和昌様 2. ISO19847のご紹介渦潮電機株式会社イノベーション本部 ITイノベーショングループエキスパート山田隆志様 3. ISO 19848 寺崎電気産業株式会社システム事業開発設計部開発設計 2 課主任森本峰行様 陸上データセンターの事例紹介 - 第 2 部法務 契約プログラム - 開会挨拶東京大学名誉教授国立研究開発法人海上 港湾航空技術研究所理事長大和裕幸様 第 1 回フォーラムの振り返り船舶 IoTオープンプラットフォーム構想とShipDCが担う機能 ~Internet of Ships Open Platform~ データオーナーシップにおける法務 契約面での主要な論点経済産業省商務情報政策局情報経済課課長補佐明石幸二郎様 船舶 IoTオープンプラットフォームにおける法的論点の整理渥美坂井法律事務所 外国法共同事業パートナー弁護士西田亮正様 まとめ東京大学名誉教授国立研究開発法人海上 港湾航空技術研究所理事長大和裕幸様 21

ワークショップ (2017 年 5 月 16 日 ) 経産省様 データオーナーシップにおける法務 契約面での主要な論点 問題となる理由 データは無体物であり 民法上所有権や占有権の対象とならない 現行法上データ自体が知的財産権の対象となる場合が限定的 データそれ自体には公示制度がなく 一見してその所在や権利関係が明確でない データは複製などが可能 使用による消失などもなく 物理的に誰でも利用可 あるデータに対し利害関係者が多数おり 関わり方も多様 一方 データは広く利活用されてこそ価値がある データが競争力の源泉と成り得るなど その価値が増大している 現在 事業者間の契約の多くではデータに関わる権利に関する取決めがない 事業者間でデータオーナーシップの取扱いが不明確なためデータ流通が進まないという課題に対し 契約ガイドライン を策定 経産省様のガイドライン参照する形で ShipDC が海事セクター向けガイドライン作成中 22

ワークショップ (2017 年 5 月 16 日 ) データ利用に関する論点の一例 データ利用権者 (PU) によるデータの利活用は本来自由 しかしながら 製造者が自社製品に関連するデータ利用の決定に関与できない 結果として 競合他社に自社製品データが提供される恐れ 適正かつ公平性の観点から プラットフォーム運営者等による一定の制限の必要性 検討例 特定船舶 特定製品の識別を困難にするデータの非識別化 匿名加工処置 特定データ項目については統計数値化されたもののみを対象とする データ受領者の属性に基づく利用制限等 参加者による議論を経たコンセンサスの形成が重要 他にも 協調領域と競争領域の定義など 参加者による議論の場の設置を計画中 23

以降のご講演について オープンプラットフォームによる各関係者の取り組み事例をご紹介します PU プラットフォームユーザー 船主 PP プラットフォームプロバイダ シップデータセンター SP ソリューションプロバイダ SU ソリューションユーザー 船主 オペレータ 造船所 船上のデータ収集装置 サービスを提供 販売する会社 送信されたデータの集約 保管 標準化とその提供 その他のデータとの統合 提供 ShipDC のデータを利用したアプリケーション サービスの提供 オペレータ 船舶管理 乗組員 1 古野電気殿 ( 船内データ収集と船陸通信事例 ) 2NAPA Japan 殿 ( 運航システム事例 ) 3 ディーゼルユナイテッド殿 ( 機関システム事例 ) 24

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