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(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

平成19年12月○日

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平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税務上の措置 ( 手続 )FAQ 平成 30 年 7 月広島国税局 平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税制上の措置 ( 手続 ) 等につきまして 照会の 多い事例を取りまとめましたので 参考としてください 目次 Ⅰ 災害にあった場

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第 5 章 N

用語の意義 この FAQ において使用している用語の意義は 次のとおりです 用語 意義 所得税法 ( 所法 ) 所得税法 ( 昭和 40 年法律第 33 号 ) をいいます 所得税法施行令 ( 所令 ) 所得税法施行令 ( 昭和 40 年政令第 96 号 ) をいいます 改正所令 所得税法施行令の一

(2) みなし相続財産ものか13 第1 章12 2 課税される 相続財産 の範囲 海外にある財産も課税対象となる 贈与税の暦年課税適用財産も 3 年以内は課税対象となる 葬式費用 墓地や墓碑 仏壇 仏具等は非課税 相続税の課税対象となる相続財産は (1) 被相続人が亡くなったときに所有していた財産

例えば毎年 子供 2 人に対し110 万円づつ贈与し続けるのであれば 10 年間で2,200 万円の財産を無税で子供に移すことができます 贈与税の基礎控除額を上手く活用する方法だけでも 計画的に行うことがどれだけ大切なのかご理解いただけると思います とにかく財産を所有している人が高齢になればなるほど

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

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土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

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3 減免の期間及び割合 下表の左欄の期間に終了する事業年度又は課税期間に応じて右欄の減免割合を適用します H27.6.1~H 減免割合 5/6 納付割合 1/6 H28.6.1~H 減免割合 4/6 納付割合 2/6 H29.6.1~H 減免割合 3/6 納

相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

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給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

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平成23年度税制改正の主要項目

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平成 30 年度改正版 平成 30 年 6 月 1 日から平成 31(2019) 年 5 月 31 日までの間に終了する事業年度に ついては 減免割合が 2/6 に変更となりましたので 30 年度改正版をご使用くださ 1 減免の対象 ( 変更はありません ) 詳細は次ページをご覧ください 1 資本金

配偶者の税額軽減特例の有利な受け方 配偶者がいる場合の 相続税の具体的な計算例は以下の通りです 1. 設例 自宅 預貯金等の相続財産の遺産額 =2 億円 法定相続人 = 配偶者 + 子 2 人の合計 3 人 実際の遺産分割は 法定相続分の通りとする 未成年者控除 外国税額控除 生命保険金の非課税枠金

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また 国外財産調書制度は 2013 年 12 月末の国外財産から調書の提出義務が始まりましたので 5,000 万円超の国外財産を保有の方はご留意ください これに関連して 国税庁より 2013 年 11 月 15 日に FAQ が発表されており FAQ は国税庁のホームページで閲覧等できます 資産税ニ

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

金庫株を活用した事業承継対策 1. 概要 非上場株式を相続して相続税が発生する場合は 相続で取得した自社株を相続税の申告期限後 3 年以内に金 庫株すればみなし配当課税しない (= 譲渡所得とする ) 特例があります ( 措置法 9 条の 7) 所得税の特例の内容 ( 自己株式をみなし配当課税しない

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第68回税理士試験 消費税法 模範解答(理論)

税金の時効 税務では 時効のことを更正 決定処分の期間制限 = 除斥期間 といいます その概要は 以下の通りです 1. 国税側の除斥期間 ( 通則法 70) 1 期限内申告書を提出している場合の所得税 相続税 消費税 税額の増額更正 決定処分の可能期間 : 法定申告期限から 3 年 2 無申告の場合

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事業承継税制の全体像は ( 図表 1) の通りである ( 図表 1) 事業承継税制の全体像 経営者 1 代目 経営者 2 代目 一括贈与 大臣認定 贈与税の課税 贈与税の納税猶予の適用 相続税の納税猶予制度と同様 雇用確保を含む 5 年間の事業継続を行い その後も株式を継続保有 生前贈与により株式の

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税法入門コース 相続税 学習スケジュール 回数学習テーマ内容 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 4 回 第 4 回 第 1 章 第 2 章 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 4 章 第 5 章 テーマ 1 相続税 贈与税とは? テーマ 2 用語の説明 テーマ 1 相続人となれる人は? テ

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間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

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改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

第11 源泉徴収票及び支払調書の提出

未成年者控除 障害者控除の見直し 未成年者控除 障害者控除 6 万円 20 歳に達するまでの年数 6 万円 ( 特別障害者 :12 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 10 万円 20 歳に達するまでの年数 10 万円 ( 特別障害者 :20 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 小規模宅地等につ

(4) 今月下旬に所得税法施行令を改正するとともに 法令解釈通達を発遣し 上記のとおり 保険年金 に係る所得税の取扱いを変更いたします 取扱い変更後 所得税の還付の手続きが可能となります なお 納税者の方々には 次の点にご注意いただく必要があります 所得税が納めすぎとなっていた場合の還付手続きには

申告所得税関係 手続名 帳票名平成年分セルフメディケーション税制の明細書 ( 次葉 ) 特定証券投資信託に係る配当控除額の計算書 平成 年分給与所得の源泉徴収票 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分特定口座年間取引報告書 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分公的年金等の源泉徴収票 ( 平成

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<TAC> 無断複写 複製を禁じます ( 税 18) 相上 (8)C10-1 相続税法 上級 演習 8 テキスト 2 第 8 回 - 解答 点 - 第一問 問 1 持分の定めのない法人に対し財産の贈与又は遺贈があった場合において 税負担の不当減少を防 止

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( 外国 ) 同上 ケース ( ) 相続人が取得した全 2 財産に対して課税 ( 外国 ) 国内財産に対しての み課税 ケース ( ) 相続人が取得した全 3 財産に対して課税 ( 外国 ) 同上 ( 平成 25 年度税制改正より ) ケース ( ) 被相続人 相続人いず 4 れも 5 年超居住の場

目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

平成 25 年度税制改正解説相続税 ~ 基礎控除の引き下げ 税率構造の見直し等 法定相続人の数と基礎控除法定相続人の数と基礎控除 法定相続人の数 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人 60,000 千円 70,000 千円 80,000 千円 90,000 千円 100,000 千円 36,000

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き一 修正申告 1 から同 ( 四 ) まで又は同 2 から同 ( 四 ) までの事由が生じた場合には 当該居住者 ( その相続人を含む ) は それぞれ次の 及び に定める日から4 月以内に 当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し かつ 当該期限内に当該申告書の提出により納付


CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

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テキスト編 第 1 章相続税 贈与税とはなにか 目次 1 相続税が課税される理由 1 2 どれくらいの遺産がある場合 相続税は課税されるか 2 3 贈与税が課税される理由 3 4 相続税と贈与税の関係 4 第 2 章相続人と相続分 1 相続人と相続順位 5 2 相続の承認と放棄 14 3 相続人の相

(1) 改正の内容 内容 現行制度 特例制度 納税猶予対象株式 納税猶予税額 発行済議決権株式総数の 3 分の 2 に達するまでの株式 贈与の場合 : 納税猶予対象株式に係る贈与税の全額 相続の場合 : 納税猶予対象株式に係る相続税の 80% 取得した全ての株式 贈与の場合 : 納税猶予対象株式に係

[2] 財務上の影響 自己株式を 取得 した場合には 通常の有価証券の Ⅰ. 株主資本 ように資産に計上することはせず 株主との間の資本取 1. 資本金 引と考え その取得原価をもって純資産の部の株主資本 2. 資本剰余金 (1) 資本準備金 から控除します そのため 貸借対照表上の表示は金額 (2

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総論 地方拠点強化税制とは? 税制等の支援措置を受けるためには? 3ページ 4ページ 拡充型事業とは? 5 ページ 移転型事業とは? 6 ページ 目次 各論 ステップ 1 ( 整備計画 ) 本社機能とは? どのような支援措置があるの? 支援のメリットについて整備計画の認定はいつまでに受ければいいの?

産業廃棄物税は 最終処分される産業廃棄物に課されるものであり 排出事業者から中間処理に委託された廃棄物すべてに課税されるわけではありません 中間処理業者の方が排出事業者から処理料金に含めて受け取る税相当額は 中間処理によって減量化されたり リサイクルされた分を除いた中間処理後に最終処分される産業廃棄

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お知らせ 医療関係職種における籍 ( 名簿 ) 訂正申請に課される登録免許税の取扱いを訂正します 1. 概要 医師 歯科医師 薬剤師等医療関係職種の免許を有する方は 厚生労働省等に備える籍 ( 名簿 ) の登録事項 ( 氏名 本籍地の都道府県名等 ) に変更が生じた場合は 籍 ( 名簿 ) の訂正を

医療法人における事業報告書等の様式について ( 平成 19 年 3 月 30 日医政指発第 号 ) の一部改正 改正後様式 3-1 様式 3-1 改正前 別添 1 ( 下線の部分は改正部分 ) 法人名所在地 医療法人整理番号 法人名所在地 医療法人整理番号 貸 借 対 照 表 貸 借

野村資本市場研究所|顕著に現れた相続税制改正の影響-課税対象者は8割増、課税割合は過去最高の8%へ-(PDF)

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Q&A 〇税制度 Q1 生産緑地地区の指定を受けると 固定資産税は農地評価と聞いていますが 都市計画税はどうでしょうか A1 固定資産税 都市計画税が農地評価 農地課税となります Q2 主たる従事者の死亡や故障等により 生産緑地地区の指定から 30 年経過せずに指定が解除された場合 固定資産税を遡っ

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配偶者がいる人の一次相続と二次相続のデータ 被相続人に配偶者がいる一次相続と 配偶者がいない二次相続の相続税シミュレーションを行います 配偶者の税額軽減は その節税効果が大きいために一次相続で相続税を大幅に減額することができますが 次の二次相続では想定外の相続税が発生することがあります 配偶者がいる

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持分なし医療法人 への移行促進策のご案内 出資者の方にもしものことがあって その相続人から持分の払い戻しを請求されたらどうしよう 病院の運営を頑張ったおかげで法人の資産も増えたけど 持分の払い戻しを請求されたら大変だ こんな悩みをお持ちの医療法人の皆さまへ 持分なし医療法人 への移行を検討しませんか? こんな悩みを解決するために 持分なし医療法人 への移行を検討されてはいかがでしょうか? しかも 今なら 3 年間限定で 税制優遇措置や低利の融資が受けられます 地域医療の要として 今後も安定して医療を提供するためにぜひ ご検討ください 厚生労働省

持分あり医療法人 を経営される理事長の皆様 こんなお悩みありませんか? 持分あり医療法人 とは 出資者が出資した割合に応じて法人資産を払い戻すことができる法人であり 例えば 出資金 400 万円のうち 100 万円出資した人は この法人の純資産の 1/4( 純資産が 1 億円ある場合は 2,500 万円 ) を払い戻すことができます 事例 1 医療法人を設立した際に出資してくれた方々が高齢化してきた 将来 これらの方々が亡くなったとき 出資権も相続されるが このとき相続した人に払い戻されたりなんかしたら 病院がどうなってしまうのか心配だ 事例 2 医療法人を設立した当初は診療所だけだったが 今は病院を運営するまでになった 法人の貸借対照表を見ると 純資産が大きくなっており 出資者に払い戻されたりなんかしたら 病院がどうなってしまうのか心配だ 出資者からの払戻が行われない 持分なし医療法人 への移行を検討しませんか? 今なら 3 年間限定 ( 平成 26 年 10 月 1 日から平成 29 年 9 月 30 日まで ) で税制優遇措置や低利の融資などを受けられます 詳しくは 顧問の税理士 公認会計士などに相談してください ❶

1) 移行計画の認定制度と税制措置の概要 相続人が持分あり医療法人の持分を相続または遺贈により取得した場合 その法人が移行計画の認定を受けた医療法人であるときは 移行計画の期間満了まで相続税の納税が猶予され 持分を放棄した場合は 猶予税額が免除されます また 出資者が持分を放棄したことにより 他の出資者の持分が増加することで 贈与を受けたものとみなして他の出資者に贈与税が課される場合も同様です 1 移行計画の認定制度移行計画の認定制度が実施されるのは 平成 26 年 10 月 1 日から平成 29 年 9 月 30 日の間の 3 年間です 持分なし医療法人への移行を検討する医療法人は この期間内に移行計画を厚生労働省へ申請し 認定を受けてください 2 移行の期限移行計画の認定を受けた医療法人は 認定の日から 3 年以内に持分なし医療法人へ移行してください 認定制度の開始 移行計画の認定 相続の発生 相続 贈与の発生 移行計画の認定 10 カ月以内 認定制度の流れ 納税猶予3 年以内 3 年以内 認定制度の終了 納税猶予1. 移行計画の認定制度および税制措置について 移行計画の認定の日から3 年以内に出資持分を放棄すれば 猶予税額は免除されます 相続に関しては 認定制度の期間内であれば 相続後 相続税の申告期眼 (10 カ月 ) までに移行計画の認定を受け 納税猶予の手続きを行えば 税制措置の対象となります 平成 26 年 10 月 1 日 3 年間 平成 29 年 9 月 30 日 手続きの流れなどについては 次ページの 2) 以降をご覧ください ❷

2) 移行計画の認定から持分なし医療法人への移行までの流れ 持分あり医療法人 厚生労働省 都道府県 持分なし医療法人 への移行の検討 移行計画の申請 定款変更について社員総会で議決 厚生労働省へ移行計画の申請 厚生労働省による移行計画の認定 移行計画の認定を受けた旨を記載した定款変更を都道府県へ申請 都道府県による定款変更の認可 移行に向けた具体的な動き 出資者の持分放棄の手続き 持分の払戻がある場合の対応 持分なし医療法人 への定款変更について社員総会で議決 持分なし医療法人への移行についての定款変更を都道府県へ申請 都道府県による定款変更の認可 持分なし医療法人 定款変更の認可に伴い 持分なし医療法人 への移行が完了 移行完了を厚生労働省へ報告 ❸

3) 移行期間中に相続 贈与が発生した場合の納税猶予などの手続き 1 納税猶予の手続き相続税 贈与税の申告の際 税務署で納税猶予の手続きを行うことができます この特例の適用を受ける場合には 相続税 贈与税の申告書を期限内に提出するとともに 担保を提供する必要があります 申告にあたっては 医療法人から移行計画の認定通知書 移行計画 定款 出資者名簿の交付を受け 申告書に添付してください 申告の際に 担保提供の手続きが必要となりますが 担保提供の際に所有している出資持分の全てを担保として提供する場合は 出資持分を担保として提供することができます この場合 質権設定承諾書等の必要書類を税務署へ提出する必要があります 2 猶予税額免除の手続き移行期限までに出資持分を放棄すれば 猶予税額の免除の手続きを行うことができます 手続きにあたっては 医療法人から放棄申出書 ( 医療法人に提出したもの ) 出資者名簿の交付を受け 届出書に添付して税務署に提出してください 基金拠出型医療法人に移行した場合 猶予税額のうち基金に拠出した額に対応する猶予税額は納付しなければならず 放棄した額に対応する猶予税額は免除されます その際には 上記の書類に加え 定款 持分の時価評価の評価書を提出していただくことになります 注 ) 納税猶予期間に出資持分の一部または全部の払戻を受けた場合は 猶予税額は免除されず 猶予税額と利子税を併せて納付しなければなりません ❹

4) 税額計算の具体例 被相続人が 出資持分 :2 億円 ( 出資額 :1,000 万円 利益剰余分 :1 億 9,000 万円 ) その他財産 :1 億円 合計 3 億円を相続 ( 法定相続人は 1 人とする ) した場合で 出資持分 :2 億円の相続について納税猶予の手続を行い 出資持分を全て放棄して移行期間内に持分なし医療法人に移行したケース 税額計算 平成 26 年 12 月 31 日までの相続に係るもの 1 全ての相続財産から税額を算出 1) 課税遺産 3 億円 -(5,000 万円 +1,000 万円 1 人 )= 2 億 4,000 万円基礎控除 2) 税額計算 2 億 4,000 万円 40% -1,700 万円 = 7,900 万円税率控除額 2 出資持分のみを相続したとして税額を算出 1) 課税遺産 2 億円 -(5,000 万円 +1,000 万円 1 人 )= 1 億 4,000 万円基礎控除 2) 税額計算 1 億 4,000 万円 40% -1,700 万円 = 税率控除額 3,900 万円 ( 猶予税額 ) 3 納税額 7,900 万円 - 3,900 万円 = 4,000 万円 平成 27 年 1 月 1 日からの相続に係るもの 1 全ての相続財産から税額を算出 1) 課税遺産 3 億円 -(3,000 万円 +600 万円 1 人 )= 2 億 6,400 万円基礎控除 2) 税額計算 2 億 6,400 万円 45% -2,700 万円 = 9,180 万円税率控除額 2 出資持分のみを相続したとして税額を算出 1) 課税遺産 2 億円 -(3,000 万円 +600 万円 1 人 )= 1 億 6,400 万円基礎控除 2) 税額計算 1 億 6,400 万円 40% -1,700 万円 = 税率控除額 4,860 万円 ( 猶予税額 ) 3 納税額 9,180 万円 - 4,860 万円 = 4,320 万円 ❺

2. 融資制度について 独立行政法人福祉医療機構による経営安定化資金について 移行計画の認定を受け 持分なし医療法人への移行を進める医療法人において 出資持分の払戻が生じ 資金調達が必要となった場合 独立行政法人福祉医療機構による新たな経営安定化資金の貸付けを受けることができます 貸付限度額 :2 億 5,000 千万円償還期間 :8 年 ( うち据置期間 1 年以内 ) 貸付条件 国の移行計画の認定を受け 持分なし医療法人への移行期間中の医療法人であること 資金の貸付けにあたっては 事前審査及び本審査を受けていただく必要があります 通常の 経営安定化資金 との併用はできません 貸付けの詳細については 独立行政法人福祉医療機構にお問い合わせください ( お問い合わせ先は 次ページを参照してください ) 3. その他 持分なし医療法人への移行については 医療法人による任意の選択を前提としています 持分なし医療法人へ移行した際 相続税法第 66 条第 4 項の規定に該当するときには 医療法人に対して贈与税が課される場合があります 持分なし医療法人への移行にあたっては 平成 23 年 3 月発行の 出資持分のない医療法人への円滑な移行マニュアル をご活用ください 当マニュアルは 厚生労働省 HP にも掲載しています http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/igyou/igyoukeiei/anteika.html ❻

4. 申請 相談窓口 1) 制度の内容についてお聞きになりたいとき 部局名住所電話 FAX 厚生労働省医政局医療経営支援課 100-8916 東京都千代田区霞が関 1-2-2 Tel:03-5253-1111( 代表 )( 内線 2672) 03-3595-2261( 直通 ) Fax:03-3580-9644 2) 融資についてお聞きになりたいとき 団体名住所電話 FAX < 施設の開設地が東日本の場合 > 独立行政法人福祉医療機構医療貸付部医療審査課 < 施設の開設地が西日本の場合 > 独立行政法人福祉医療機構大阪支店医療審査課 105-8486 東京都港区虎ノ門 4-3-13 ヒューリック神谷町ビル 9F 541-0054 大阪市中央区南本町 3-6-14 イトゥビル 3F Tel: 03-3438-9940 Fax: 03-3438-0659 Tel: 06-6252-0219 Fax: 06-6252-0240 3) 移行の具体的な進め方などについてお聞きになりたいとき 団体名住所電話 FAX 公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会事業第二課 102-0075 東京都千代田区三番町 9-15 ホスピタルプラザビル 5F Tel: 03-5275-6996 Fax: 03-5275-6991 ( 注 ) 個々の医療法人の事情に特化した継続的な相談には対応できない場合があります ❼