主に 労働時間 及び 同一労働同一賃金 に関する法整備 1 時間外労働の上限規制 ( 罰則付き ) 原則 月 45 時間 年 360 時間が上限 特別な事情で超過する場合も 月 100 時間未満 年 720 時間以内 複数月平均 80 時間以内で この 特例が認められるのは年 6 か月以内 施行日

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(3) 始業 終業時刻が労働者に委ねられることの明確化裁量労働制において 使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化する (4) 専門業務型裁量労働制の対象労働者への事前通知の法定化専門業務型裁量労働制の導入に当たり 事前に 対象労働者に対して 1 専

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参考資料No.7 参議院における附帯決議

イドライン が策定されたところです こうした中 平成 30 年 6 月 29 日に第 196 回通常国会で成立した 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ( 以下 働き方改革関連法 という ) に基づく改正後の労働基準法において 建設業については 平成 31 年 4 月の法施行から5

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あおもり働き方改革推進企業認証制度 Q&A 平成 29 年 12 月 14 日 Vol.1 目次 1 あおもり働き方改革推進企業認証制度全般関係 Q1 県外に本社がある場合はどのように申請できるのか P1 2 あおもり働き方改革宣言企業関係 Q2 次世代法に基づく一般事業主行動計画とはどういうものか

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改正労働基準法

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等により明示するように努めるものとする ( 就業規則の作成の手続 ) 第 7 条事業主は 短時間労働者に係る事項について就業規則を作成し 又は変更しようとするときは 当該事業所において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めるものとする ( 短時間労働者の待遇の原

1 なぜ 同一労働同一賃金 が導入されるのか? 総務省統計局労働力調査 ( 詳細集計 ) 平成 30 年 (2018 年 )7~9 月期平均 ( 速報 ) によると 非正規労働者数は 2,118 万人 ( 前年同期比 68 万人増加 ) 正規労働者数は 3,500 万人となっています 役員を除く雇用

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別添

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の業務について派遣先が九の 1 に抵触することとなる最初の日 六派遣先への通知 1 派遣元事業主は 労働者派遣をするときは 当該労働者派遣に係る派遣労働者が九の 1の ( 二 ) の厚生労働省令で定める者であるか否かの別についても派遣先に通知しなければならないものとすること ( 第三十五条第一項関係

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平成 27 年改正の概要 ( サマリー ) 一般労働者派遣事業 ( 許可制 ) 特定労働者派遣事業 ( 届出制 ) 26 業務 期間制限なし 26 業務以外 原則 1 年 意見聴取により最長 3 年まで 規定なし 規定なし 1. 許可制への統一 2. 派遣契約の期間制限について すべての労働者派遣事

て 労働者派遣契約書に休業手当等の支払いに要する費用を確保するための費用負担等に関する事項を記載していないもの (1 派遣元事業所 ) ウ派遣料金額の明示派遣労働者に対して 書面の交付 ファクシミリを利用してする送信又は電子メールの送信の方法により労働者派遣に関する料金の額を明示していないもの (5

滋賀県内企業動向調査 2018 年 月期特別項目結果 2019 年 1 月 滋賀銀行のシンクタンクである しがぎん経済文化センター ( 大津市 取締役社長中川浩 ) は 滋賀県内企業動向調査 (2018 年 月期 ) のなかで 特別項目 : 働き方改革 ~ 年次有給休暇の取得

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中小企業 小規模事業者の 働き方改革 基本的な考え方と改革の必要性 働き方改革の 基本的な考え方 働き方改革 は 働く方々が 個々の事情に応じた多様で柔軟な働き 方を 自分で 選択 できるようにするための改革 我が国が直面する 少子高齢化に伴う生産年齢人口の 減少 働く方のニーズの多様化 などの課題

働き方改革推進の基本方針 平成 29 年 9 月 22 日 一般社団法人日本建設業連合会 政府は 平成 29 年 3 月 28 日に 働き方改革実行計画 を策定した 本計画では 同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善 賃金引上げと労働生産性向上 罰則付き時間外労働の上限規制の導入など長時間労働の是

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中央建設業審議会による提言について ( 平成 24 年 3 月 14 日 ) 建設産業における社会保険の徹底について ( 提言 ) 建設産業においては 下請企業を中心に 雇用 医療 年金保険について 法定福利費を適正に負担しない企業 ( すなわち保険未企業 ) が存在し 技能労働者の医療 年金など

平29・6・13(火) 平成29年度 神奈川県医師会 産業医部会 総会・研修会

働き方改革 魅力ある建設業の構築に向けて 特集 域によっても大きな差があり, 北陸地方や北海道 など一部の地方では平成 28 年 10 月調査の加入率が 80% を超えているのに対し, 大都市部のある関東 地方 (55%) や近畿地方 (60%) は低い加入率に 留まっている ( ) 建設マネジメン

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平成 30 年度の最低賃金引上げ状況 本年 10 月 1 日から 新たな地域別最低賃金が順次発効 本年度の最低賃金は全国加重平均で 874 円となり 昨年度から 26 円 (3.1% に相当 ) 引き上げた 都道府県名 最低賃金時間額引上げ額 円 ( ) 円 発効年月日 北海道 835 ( 810

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( 様式第 1 号 ( 共通 )) 共通事項 ( 事業所情報欄 ) 1 事業主名 ( - ) 2 事業所住所 3 電話番号 ( ) 5 雇用保険適用 - 事業所番号 4 事業所の 担当者 - 都道府県所掌管轄基幹番号枝番号 6 労働保険番号 - ( 代理人 社会保険労務士による提出代行者または事務代

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1. 自主行動計画の策定 世耕大臣から業界団体に対して サプライチェーン全体での 取引適正化 と 付加価値向上 に向けた 自主行動計画 の策定と着実な実行を要請 自動車業界をはじめとして 8 業種 21 団体が計画を策定し 3 月までに公表済み 業種自動車 素形材 (9 団体連名で策定 ) 建設機械

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別添 同一労働同一賃金に関する法整備について ( 報告 ) 1 基本的考え方〇我が国の非正規雇用労働者は 現在 全雇用者の 4 割を占めるに至っている 昨今の雇用情勢の回復等により いわゆる 不本意非正規 である労働者の割合は低下傾向にあるが 一方で 30 歳代半ば以降を中心に 子育て 介護等を背景

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改正労働基準法

Ⅱ 取組み強化のためのアンケート調査等の実施 (1) 建設技能労働者の賃金水準の実態調査国土交通省から依頼を受けて都道府県建設業協会 ( 被災 3 県及びその周辺の7 県を除く ) に対し調査を四半期ごとに実施 (2) 適切な賃金水準の確保等の取組み状況のアンケート調査国は 平成 25 年度公共工事

1. はじめに 中小企業経営者の高齢化が進展する中 事業承継の円滑化は喫緊の課題です 平成 30 年度税制改正において 事業承継の際に生ずる相続税 贈与税の負担を軽減する 非上場株式等についての相続税及び贈与税の納税猶予及び免除の特例 ( 以下 事業承継税制 ) が抜本的に改正されました 本改正では

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36協定で定める時間外労働及び休日労働 について留意すべき事項に関する指針 (労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針)

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過労死等の防止のための対策に関する大綱 ( 平成 30 年 7 月 24 日閣議決定 ) の概要 ~ 過労死をゼロにし 健康で充実して働き続けることのできる社会へ ~ 第 1 はじめに 1 これまでの取組 過労死等防止対策推進法の成立 施行の背景 過労死等の防止のための対策に関する大綱の策定 見直し

女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

制度名 No. 1 ( 働 1) フレックスタイム制度 対象者: 営業職の正社員 労働時間の清算期間: 毎月 1 日から末日までの1か月 1 日の所定労働時間は 8 時間 清算期間内の総労働時間: 1 日あたり8 時間として 清算期間中の労働日数を乗じて得られた時間数 ただし 清算期間内を平均し1

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寄附文化の醸成に係る施策の実施状況 ( 平成 26 年度に講じた施策 ) 別紙 1 < 法律 制度改正 > 総務省 ふるさと納税の制度拡充 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 学校法人等への個人寄附に係る税額控除の要件の緩和 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 特例控除の上限の引上げ

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地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

( 様式第 1 号 ( 共通 )) 共通事項 1 キャリアアップ管理者 情報 ( 氏名 ): 役職 ( 配置日 ): 年月日 2 キャリアアップ管理者 の業務内容 ( 事業所情報欄 ) 3 事業主名 4 事業所住所 ( - ) 5 電話番号 ( ) - 6 担当者 7 企業全体で常時雇用する労働 者

貿易特化指数を用いた 日本の製造業の 国際競争力の推移

第 3 働き方改革 の推進などを通じた労働環境の整備 生産性の向上 非正規雇用労働者の待遇改善 長時間労働の是正 人材育成の強化 人材確保対策の推進 地方創生の推進及び労働者が安全で健康に働くことができる職場づくりなどにより 労働環境の整備 生産性の向上を図る 1 非正規雇用労働者の待遇改善 長時間

資料9

中央教育審議会(第119回)配付資料

育児のための両立支援制度 制度の概要 ( イメージ ) 出生 1 歳 1 歳 6か月 3 歳就学 パパ ママ育休プラス 1 歳 6 か月延長 ( 子の年齢 ) ⑴ 育児休業 Ⅰ Ⅱ 努力義務 ⑵ 短時間勤務制度 ⑶ 所定外労働の免除 努力義務 努力義務 ⑷ 子の看護休暇 ⑸ 法定時間外労働の制限 ⑹

共通事項 1 キャリアアップ 管理者情報 ( 氏名 ): 役職 ( 配置日 ): 年月日 2 キャリアアップ管理者 の業務内容 ( 事業所情報欄 ) 3 事業主名 印 4 事業所住所 ( - ) 5 電話番号 ( ) - 6 担当者 7 奨励金対象労働者数 ( 全労働者数 ) 9 企業規模 ( 該当

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一般社団法人送電線建設技術研究会関西支部社会保険等の加入促進計画 1. はじめに 平成 27 年 4 月 24 日制定 建設産業においては 健康保険 厚生年金保険及び雇用保険 ( 以下 社会保険等 という ) の 1 法定福利費を適正に負担しない企業が存在し 技能労働者の医療 年金など いざというと

項目 3. 長時間労働の是正 4 法改正による時間外労働の上限規制の導入 ( その 1) 36 働く人の視点に立った課題 長時間労働者の割合が欧米各国に比して多く 仕事と家庭の両立が困難 週労働時間 49 時間以上の労働者の割合 : 日 21.3% 米 16.6% 英 12.5% 仏 10.4% 独

外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案に対する附帯決議

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厚生労働省告示第六十四号中小企業等経営強化法平成十一年法律第十八号第十二条第一項の規定に基づき職業紹介事業 ( ) 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指針を次のように定めたので同条第五項の規定に基づき公 表する平成三十一年三月十四日厚生労働大臣根本匠職業紹介事業 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指

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1. 指定運用方法の規定整備 今般の改正により 商品選択の失念等により運用商品を選択しない者への対応として あらかじめ定められた指定運用方法 に係る規定が整備されます 指定運用方法とは 施行日(2018 年 5 月 1 日 ) 以降 新たに確定拠出年金制度に加入された方が 最初の掛金納付日から確定拠

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4-1 育児関連 育児休業の対象者 ( 第 5 条 第 6 条第 1 項 ) 育児休業は 男女労働者とも事業主に申し出ることにより取得することができます 対象となる労働者から育児休業の申し出があったときには 事業主は これを拒むことはできません ただし 日々雇用される労働者 は対象から除外されます

に該当する者に支給されるものに限る ) 移転費及び 3の求職活動支援費の支給対象とすることとされた ( 第 56 条の3 第 1 項第 2 号及び同条第 2 項関係 ) 3 高年齢被保険者 ( 教育訓練を開始した日が高年齢被保険者でなくなった日から1 年以内にある者を含む ) について 教育訓練給付

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

1. 事業者内の不安と問題 下線 は新規施策 1経営者事業者が抱える不安や問題点事業者の対応政府の施策 (1) 人手不足で事業の継続が困難になりかねない (2) 人手不足と賃金高騰等で従業員が採用できない / 定着しない ( 離職する ) 魅力ある職場環境の整備 労働条件 処遇等の見直し ( 働く側

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

目次 問 1 労使合意による適用拡大とはどのようなものか 問 2 労使合意に必要となる働いている方々の 2 分の 1 以上の同意とは具体的にどのようなものか 問 3 事業主の合意は必要か 問 4 短時間労働者が 1 名でも社会保険の加入を希望した場合 合意に向けての労使の協議は必ず行う必要があるのか

プロフェッショナル制度 ) 創設の4つである なかでも 高度プロフェッショナル制度は過重労働を招くとして批判も大きく 今後 国会で改正労働基準法案が審議される際には 創設の是非や制度設計をめぐって大きな議論が生じることが予想される 2. 高度プロフェッショナル制度の特徴 (1) 幅広い適用除外の範囲

①資料3 労働政策審議会各分科会・部会の審議状況について

地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

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規制 制度改革に関する閣議決定事項に係るフォローアップ調査の結果 ( 抜粋 ) 規制 制度改革に係る追加方針 ( 抜粋 ) 平成 23 年 7 月 22 日閣議決定 番号 規制 制度改革に係る追加方針 ( 平成 23 年 7 月 22 日閣議決定 ) における決定内容 規制 制度改革事項 規制 制度

2 取組実績 ( 選択した取組事項について記入すること ) (1) 労働時間等設定改善委員会の設置等労使の話し合いの機会の整備 ( 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法第 7 条第 2 項の規定による衛生委員会のみなしを含む ) 労働時間等設定改善委員会などの設置の有無 名称 話し合いの機会の頻

今回の改正によってこの規定が廃止され 労使協定の基準を設けることで対象者を選別することができなくなり 希望者全員を再雇用しなければならなくなりました ただし 今回の改正には 一定の期間の経過措置が設けられております つまり 平成 25 年 4 月 1 日以降であっても直ちに希望者全員を 歳まで再雇用

1. 元職員による働きかけの規制 ( 第 38 条の 2 関係 )1 1 離職後に営利企業等 1に再就職した元職員(= 再就職者 ) は 離職前 5 年間に在職していた地方公共団体の執行機関の組織等 2の職員に対して 当該営利企業等又はその子法人と在職していた地方公共団体との間の契約等事務 3につい

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

れている者 個人事業所で5 人以上の作業員が記載された作業員名簿において 健康保険欄に 国民健康保険 と記載され 又は ( 及び ) 年金保険欄に 国民年金 と記載されている作業員がある場合には 作業員名簿を作成した下請企業に対し 作業員を適切な保険に加入させるよう指導すること なお 法人や 5 人

Q&A 集 Q1 社会保険等とは何か A1 社会保険等とは 健康保険 ( 協会けんぽ 健康保険組合等 ) 厚生年金保険 及び雇用保険をいいます Q2 国民健康保険組合に加入しているが 社会保険等未加入建設業者となるのか A2 法人や常時 5 人以上の従業員を使用する国民健康保険組合に加入している建設

結果概要 Ⅰ 働き方改革に係る各制度改正について 時間外労働の上限規制等について. 新たな時間外労働の上限規制が導入された場合の影響について 社 % 直近 年を振り返って新たな時間外労働の上限規制に抵触する労働者がいる 0. 直近 年を振り返って新たな時間外労働の上限規制に抵触する労働者はいない,0

Microsoft PowerPoint 徴収一元化

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資料 1 働き方改革関連法の施行に向けた取組 支援について 厚生労働省平成 30 年 8 月 1 日

主に 労働時間 及び 同一労働同一賃金 に関する法整備 1 時間外労働の上限規制 ( 罰則付き ) 原則 月 45 時間 年 360 時間が上限 特別な事情で超過する場合も 月 100 時間未満 年 720 時間以内 複数月平均 80 時間以内で この 特例が認められるのは年 6 か月以内 施行日 2019 年 4 月 1 日 ( 中小企業は 2020 年 4 月 1 日 ) ( 自動車運転 建設 医師等は当面 5 年適用なし 研究開発は条件付で適用除外 ) ( 注 ) 現在も 36 協定 が無い状態では時間外労働はできない 罰則付き ( 注 ) 中小企業に対し 労基署等が労基法にもとづいて 助言 指導 を行う際には 中小企業における労働時間の動向 人材の確保の状況 取引の実態その他の事情を踏まえて行う よう配慮することを義務付け 改正法の附則 2 年次有給休暇の確実な取得 年 5 日の年休について 労働者の希望を踏まえ 使用者が時季指定して与える ( 年休が 10 日以上付与されている者に限る ) 3 月 60 時間超の時間外労働に対する割増賃金 (50% 以上 ) 中小企業も対象となる ( 猶予措置を廃止 ) 施行日 2023 年 4 月 1 日 4 高度プロフェッショナル制度の創設 労働時間 休日 深夜の割増賃金等の規制を適用しない ( 要件 : 職務範囲が明確 年収少なくとも 1,000 万円以上 健康確保措置 本人の同意等 ) 働き方改革関連法のポイント 1 労働時間関係同一労働同一賃金関係 時間外労働 2 ( 労働基準法等関係 ) ( ハ ートタイム労働法 労働契約法 労働者派遣法関係 ) 特例 : 年 6 か月以内月 100 時間未満など 原則月 45 時間 年 360 時間まで 法定労働時間週 40 時間 1 不合理な待遇差を解消 ハ ートタイム 有期雇用労働者について 正規雇用労働者との不合理な待遇を禁止 個々の待遇の性質 目的に照らして適切と認められる事情を考慮 ( 均衡待遇 ) 有期雇用労働者について 正規雇用労働者と 職務内容 職務内容 配置の変更範囲 が同一である場合には均等待遇を義務付け ( 注 : ハ ートタイム労働者には従来からこの規定あり ) 派遣労働者には 派遣先の労働者との均衡 均等待遇 又は一定要件を満たす労使協定による待遇を義務付け 2 待遇に関する説明義務 その他 施行日 2019 年 4 月 1 日 勤務間インターハ ル ( 終業 始業間の休息 ) の努力義務 使用者による労働時間把握を義務付け 施行日 2020 年 4 月 1 日中小企業は 2021 年 4 月 1 日 ( 派遣法以外 ) 正規雇用労働者との待遇差の内容 理由等の説明を義務付け 取引において 短納期発注や発注の内容の頻繁な変更を行わない努力義務 ( 衆議院で追加 ) 等 1

2 改正法の施行期日及び経過措置について 法律 中小企業以外 中小企業 ( 中小企業基本法 ) 雇用対策法 - 政府による労働施策の推進に関する基本方針の策定 平成 30 年 7 月 6 日 ( 附則第 1 条第 1 号 ) 労働基準法 時間外労働の上限規制 その他改正事項 - 年 5 日の年休の確実な取得 - 高度プロフェッショナル制度の創設 中小企業に割増賃金 (50%) を適用 ( 月 60h 超 ) 平成 31 年 4 月 1 日 平成 32 年 4 月 1 日 ( 附則第 3 条第 1 項 ) 平成 31 年 4 月 1 日 平成 35 年 4 月 1 日 ( 附則第 1 条第 3 号 ) 労働安全衛生法 労働時間等設定改善法 じん肺法 - 産業医 産業保健機能の強化 労働時間の把握の実効性確保 - 勤務間インターバルの努力義務 パートタイム労働法 労働契約法 - パートタイム 有期雇用労働者について 正規労働者との不合理な待遇差を禁止 労働者派遣法 - 派遣労働者について 派遣先の労働者との不合理な待遇差を禁止 平成 32 年 4 月 1 日 ( 附則第 1 条第 2 号 ) 平成 31 年 4 月 1 日 平成 32 年 4 月 1 日 ( 附則第 1 条第 2 号 ) 平成 33 年 4 月 1 日 ( 附則第 11 条第 1 項 )

取引条件改善のための対策に関する国会での議論 1. 衆議院における法案の修正 事業主が他の事業主との取引を行う場合に 著しく短い期限の設定及び発注の内容の頻繁な変更を行わないよう配慮に努めることを追加 ( 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法第 2 条第 4 項関係 ) 施行日平成 31 年 4 月 1 日 2. 衆議院における附帯決議 4. 中小企業 小規模事業者の多様な労働実態や人材確保の状況 取引の実情その他の事情を早急に把握する 長時間労働の是正や非正規雇用労働者の待遇改善に向けた賃金 設備投資 資金の手当てを支援するため 予算 税制 金融を含めた支援措置の拡充に向けた検討に努め 規模や業態に応じたきめ細かな対策を講ずること 新設される規定に基づき 下請企業等に対して著しく短い納期の設定や発注内容の頻繁な変更を行わないことを徹底すること 3. 参議院における附帯決議 42. 中小企業や小規模事業者において 関係省庁が連携し 政府全体で中小企業の人材確保や取引条件等の改善に向けて適切な措置を講ずること 中小企業庁とも協力して 働き方改革の推進を中小企業施策の一つの柱に位置付け 長時間労働につながる取引慣行の見直しを含めた業界改革につなげるよう取り組むこと 3

1. 改正法の内容や支援策の周知徹底 今後取り組みをお願いしたいこと 改正法の趣旨 内容や 活用可能な支援策 ( 補助金等 ) を津々浦々まで浸透させるため 所管する業界団体等のルートを経由して周知する その際 各機関の専門家などが幅広く企業を訪問する たとえば所管業界に対する説明会などの機会を活用し 厚生労働省からも対応させていただくので お声がけいただきたい ( 参考 ) これまでに WG で整理された周知ルートほか 企業訪問による労働関係法令 労務管理の見直しに係る周知 助言 相談 チラシ等の情報提供 チラシ等の情報提供 労働関係法令 労務管理の見直しに係る助言 相談 機関 働き方改革推進支援センター 体制 全都道府県に設置 (H30~) 47 ヶ所 機関全国社会保険労務士会連合会 体制 全都道府県 社労士 40,829 人 よろず支援拠点専門家派遣 全都道府県に設置 2.5 万件の派遣 (H28) チラシ等の情報提供 機関 体制 企業訪問による生産性向上に係る助言 相談 チラシ等の情報提供 機関 商工会 商工会議所全国中小企業団体中央会商店街振興組合 認定経営革新等支援機関中小企業診断士協会 体制 商工会 商工会議所 :2,175 単会 中小企業団体中央会 : 全都道府県 加盟組合数 :2,043 箇所 27,203 機関 全都道府県に協会 都道府県市町村 行政相談センター 金融機関 政府系金融機関等 日本税理士会連合会 / 各税理士会 全国労働保険事務組合連合会 全国農業協同組合中央会漁業協同組合 センター : 各都道府県に設置 各協会 ゆうちょ銀行信用保証協会等 全税理士が加盟 加盟組合数 :8,032 組合 農 : 正会員 897 準会員 11 魚 : 加盟組合員数 :960( 沿海地区 ) 2. 取引 職場環境改善の呼びかけ 適正なコスト負担を伴わない 短納期発注や発注内容の頻繁な変更の改善に向けた取り組み ( 発注元となる業界を所管する省庁 ) 中小企業が生産性向上や労務管理 職場環境の改善を進めるための予算等の支援措置 ( 業界を所管する省庁 ) 時間外の上限規制適用に向け 中小企業の行政手続 ( 補助金 社会保険 ) を簡素化 ( 規制室 IT 室 経産省 厚労省 総務省等 ) 資料 2,3 参照 4

周知 把握 検討 対応実施の段階別対応 中小企業 小規模事業者が働き方改革に対応するため 1 働き方改革の内容の周知 2 必要な対応の把握 検討 3 具体的な対応の実施の各段階で支援する仕組みを整備 取引環境の改善等の関連施策を含め 必要な支援策の PDCA サイクルを構築 1 周知 現行法 (36 協定など ) を周知 働き方改革によって何が変わるのか を周知 時間外労働の上限 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等 2 把握 検討 個々の中小企業 小規模事業者において 自社の労務管理の状況を把握 ( 出退勤時間を含む ) 労務管理改善に向けた具体的な対応検討等 H30 年度 全ての中小企業 小規模事業者に対し 就業規則や 36 協定等の労働法制について周知 更に 全ての中小企業が働き方改革の趣旨 内容を理解できるよう 改正法案や改善事例 支援策の周知徹底 働き方改革推進支援センターを中心に 商工会 商工会議所等の支援機関が連携して 個別の相談対応体制を整備 3 対応実施 個々の中小企業 小規模事業者において 36 協定や就業規則等の整備など 支援措置 ( 助成金 補助金等 ) の有効活用 等 社会保険労務士等の専門家が具体的な解決策実施を支援 < 労働法制の理解不足 > 労務管理アドバイス 36 協定 就業規則策定支援等 < 新たな上限規制抵触するおそれ > 生産性向上に対する支援 労務管理の改善への支援 中小企業 小規模事業者を取り巻く環境の改善 ( 取引条件改善等 ) を含めて 必要な支援策について PDCA サイクルを構築 5

簡易版リーフレットによる周知 働き方改革関連改正法周知スケジュール 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 法律の公布 7 月 6 日 省令等の公布 ( 労基法 安衛法の一部 ) 全国労働衛生週間準備月間全国労働衛生週間 (10 月上旬 ) 年次有給休暇取得促進期間 過労死等防止啓発月間過重労働解消キャンペーン 労働局幹部による管内の関係団体へ周知, 周知ルートを通じた周知, 市町村広報誌への掲載依頼 その他 各機会を捉えて周知 12 月 ~3 月 4 月担当省庁 省令等の公布 ( 労基法の一部 同一労働同一賃金 ) 厚労省 経産省 総務省 金融庁 国税庁 農水省 事業所管省庁 詳細版リーフレットによる周知 商工団体等を通じた周知 全国団体に対して実施済み 今後各労働局より実施予定 配布 説明会等 商工会 商工会議所等を通じた周知 厚労省 経産省 総務省 金融庁 国税庁 農水省 事業所管省庁厚労省 経産省 政府広報 政府広報による周知 厚労省 政府広報室 メディアを活用した周知 SNS メールマガジン インターネット広告等を活用した周知 ( 検討中 ) 厚労省 内閣広報室 政府広報室 各種月間等に関連させた周知広報 キャンペーン 月間等の機会をとらえた周知 過労死等防止対策推進シンポジウムにおける周知 厚労省 簡易版リーフレットによる周知 説明会 ( 主に中小企業を対象 ) 厚労省 働き方改革推進支援センター 事業主等からの相談に対応 年度更新 事業主宛に送付する年度更新関係書類に働き方改革関連の資料 厚労省 平成 30 年 4 月から 約 2,600 回規模のセミナーやチラシ配布等を実施 6

労働基準監督機関と公正取引委員会 経済産業省への通報制度の強化策 厚生労働省 労働基準監督機関 ( 都道府県労働局 労働基準監督署 ) ⑵ 通報 ⑷ 報告 公正取引委員会 経済産業省 公正取引委員会 ( 本局 地方事務所等 ) 中小企業庁 経済産業局等 ⑴ 臨検監督 1 以下の労働基準関係法令違反が認められ 労働基準法第 24 条 第 32 条違反等 2 その違反の背景に親事業者による下請法違反行為 特定荷主による物流特殊指定違反行為の存在が疑われ 3 下請事業者 特定物流事業者が通報を希望した場合 ⑶ 立入検査法違反が認められた場合 勧告 公表等 強化策の方向性 臨検監督時の意向確認だけでなく 下請事業者の同意を得られやすい仕組みを工夫するなど 通報制度の強化について公正取引委員会 中小企業庁と調整中 親事業者 特定荷主 下請法第 4 条違反 物流特殊指定に係る独占禁止法第 19 条違反 中小企業 ( 下請事業者 特定物流事業者 ) 上図の強化策のほか 労働基準監督署で把握している短納期発注による長時間労働について特徴的な事例 ( 下請法違反の疑いがあるもの ) を追加収集し 取引関係の所管官庁の相談窓口とともに 全国社会保険労務士会連合会等に情報提供を行う予定 7