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資料 1 協会員に対する処分及び勧告について 平成 29 年 2 月 15 日 協会員名処分等の内容法令等違反販売した私募債 上光証券 過怠金の賦課 1,000 万円勧告 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 取引の信義則に反する行為 メテ ィカル リレーションス 発行私募社債 メテ ィカルナース債 株式会社エハ ートラストメテ ィカルファント 発行私募社債 合同会社フ ライオール普通社債 共和証券 過怠金の賦課 500 万円勧告 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 取引の信義則に反する行為 メテ ィカル リレーションス 発行私募社債 PNB 合同会社発行私募社債 竹松証券 過怠金の賦課 1,000 万円勧告 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 取引の信義則に反する行為 OPTI-MEDEX Note Medical Trend Note 中小企業資金繰支援債券 ASAP ALPHA NOTE ナースケア債 田原証券 過怠金の賦課 1,000 万円勧告 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 取引の信義則に反する行為 OPTI-MEDEX Note Medical Trend Note 中小企業資金繰支援債券 ASAP ALPHA NOTE 六和証券 過怠金の賦課 1,000 万円勧告 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をする行為 取引の信義則に反する行為 OPTI-MEDEX Note Medical Trend Note おきなわ証券 過怠金の賦課 500 万円勧告 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 取引の信義則に反する行為 メテ ィカル リレーションス 発行私募社債 ASAP ALPHA NOTE 山形證券 過怠金の賦課 500 万円勧告 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 取引の信義則に反する行為 ASAP ALPHA NOTE 大熊本証券 過怠金の賦課 500 万円勧告 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 取引の信義則に反する行為 中小企業資金繰支援債券 ASAP ALPHA NOTE 以 上

協会員に対する処分及び勧告について 平成 2 9 年 2 月 15 日 日本証券業協会 本協会は 本日 下記のとおり 法令等違反の事実が認められた協会員に対し 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分及び同第 29 条の規定に基づく勧告を行いました 記 上光証券株式会社 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 1. 事実関係 (1) 株式会社オプティファクターに関連する債券について株式会社オプティファクター ( 以下 オプティ社 という ) は 債券発行を目的とするとして 平成 16 年 3 月にオプティ メディックス リミテッド ( 以下 OPM 社 という ) を英領ヴァージン諸島に 同 17 年 7 月に株式会社メディカル リレーションズ リミテッド ( 以下 MRL 社 という ) を東京に 同 22 年 12 月にメディカル トレンド リミテッド ( 以下 MTL 社 といい この3 社を 発行会社 3 社 という ) を英領ヴァージン諸島に それぞれ設立し 発行会社 3 社の運営を行っている 発行会社 3 社は 診療報酬債権等を買い取り それを 裏付資産 とするとして OP M 社においては平成 16 年 6 月から OPTI-MEDEX Note との MRL 社においては同 19 年 11 月から メディカル リレーションズ発行私募社債 との MTL 社においては同 23 年 2 月から Medical Trend Note との各名称の社債( 以下 発行会社 3 社が発行する社債をそれぞれ OPM 債 MRL 債 及び MTL 債 といい これらを総称して 本件 3 社債 という ) を発行し 資金を調達している 本件 3 社債の発行残高は 平成 27 年 10 月末現在 合計で約 227 億円 ( 投資者数は約 2,470 者 ) となっている 当社は アーツ証券株式会社 ( 東京都中央区 代表取締役川崎正 平成 28 年 1 月 29 日登録取消し 以下 アーツ証券 という ) から紹介 助言 支援等を受け 本件 3 社債のうち 平成 22 年 1 月からMRL 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるMRL 債の販売残高は 平成 27 年 10 月末現在 約 13 億円 ( 投資者数は約 310 者 ) となっている こうした中 オプティ社及び発行会社 3 社は 平成 25 年 3 月以降 その財務状況を確 1

認したところ 決算書に実態が不明又は実在性の確認できない資産や売上が多額に計上 され 実在性のあることが確認できた資産の合計額 は 債券の発行残高に比べて明らかに僅少であることが判明 した等として 同 27 年 11 月 6 日 東京地方裁判所に破産手続開始の申立てを行い MRL 社については同日 オプティ社 OPM 社及びMTL 社については同月 13 日に 破産手続開始決定を受けた 証券取引等監視委員会において 本件 3 社債の実態を検証したところ (a) 発行会社 3 社のいずれにおいても 社債発行の初期より 買い取った診療報酬債権等の残高は社債発行残高に比して著しく僅少であったこと (b)opm 社については平成 17 年 12 月期から MRL 社については同 23 年 4 月期から MTL 社については同 24 年 3 月期から 社債発行によって調達した資金が 診療報酬債権等の買取り以外に オプティ社及びその関連会社の資金等に流用され ( オプティ社及び関連会社を経由したものも含め 発行会社 3 社間の資金の移動も行われた ) 毀損されていったこと (c) その結果 本件 3 社債の新規発行を行わなければ 既発行の本件 3 社債の償還及び利払いを継続的に行うことが困難な状況に至ったことが認められた 当社は 平成 20 年夏頃にアーツ証券からMRL 債の販売について提案を受け アーツ証券及びオプティ社からの商品説明等を踏まえ 同 21 年 11 月に販売することを決定したとしている しかしながら 当社は その決定に当たって 松浦良一代表取締役社長の知人からアーツ証券は信頼できる旨の説明を受け アーツ証券を信頼できるとの判断をしたことを背景に 発行会社の財務に関する書類を十分に入手せず 商品内容や発行会社等の審査を実質的にはほとんど行っていないなど アーツ証券及びオプティ社をただ信頼して 販売を決定したものである また 当社は 上記のとおり 商品内容等の審査をほとんど行わないまま MRL 債の販売を開始した後も アーツ証券等からの報告等をただ信頼するだけで アーツ証券等による説明どおりの商品内容となっているか 発行会社が適切に運営されているかといった事後的なモニタリングをほとんど行っていなかった このように 当社は MRL 債の販売において アーツ証券等をただ信頼し 販売証券会社として自ら適切に商品内容等の審査及びモニタリングを行うことを怠り 発行会社の運営状況等の実態を把握することができなかった こうしたことから 当社は MRL 債について 顧客に対し 事実に反し 本債券発行を目的として設立された特別目的会社 (SPC) が 診療報酬債権等を取得し それらを裏付資産として発行される債券 であり 安全性の高い商品 であると記載した勧誘資料及び契約締結前交付書面を使用して 事実に反し 診療報酬債権等が 裏付資産 であり 安全性の高い商品 である旨を説明し 販売を行った また MRL 社の財務書類については公認会計士による監査が行われていないにもかか 2

わらず 当社がMRL 債の販売の際に使用した上記勧誘資料等には 会計監査 が行われている旨の記載もされている 当社は 顧客に対し MRL 社の財務書類について公認会計士による監査が行われているかのような誤解を与える表示をし MRL 債の販売を行ったものである (2) 株式会社メディケアインベストメントに関連する債券について株式会社メディケアインベストメント ( 東京都千代田区 代表取締役池川一臣 金融商品取引業の登録はない 以下 MCI 社 池川代表 という ) は 診療報酬債権等の買取業務を行うためとして ナーシングケア債 との名称の社債 ( 以下 MCI 債 という ) を発行し 資金を調達している MCI 債の発行残高は 平成 28 年 3 月末現在 約 62 億円となっており そのうち野畑証券株式会社が約 59 億円 IS 証券株式会社が約 2 億円を販売している また MCI 社は TMファンド1 号株式会社及び上光メディカルファンド株式会社 ( 以下 それぞれ TM 社 JM 社 という ) をそれぞれ設立し 運営を行っている 両社 ( 代表取締役はいずれも池川代表 ) は 診療報酬債権等を買い取り それを 裏付資産 とするとして TM 社においては ナースケア債 との JM 社においては メディカルナース債 との各名称の社債 ( 以下 それぞれ TM 債 JM 債 という ) を発行し 資金を調達している TM 債及びJM 債の発行残高は 平成 28 年 3 月末現在 それぞれ約 7 億円 約 22 億円となっており それぞれ竹松証券株式会社 当社が販売している MCI 債 TM 債及びJM 債の実態を検証したところ 以下の事実が認められた MCI 社 TM 社及びJM 社の間で 随意に資金の貸借や診療報酬債権等の売買が行われているなど 当該 3 社は渾然一体となって診療報酬債権等の買取業務の運営を行っている こうした中 MCI 社によるTM 社からの回収困難な介護給付費債権の買取り (TM 債の投資者の損失リスクをMCI 債の投資者に転嫁 ) TM 債の償還資金の捻出のためのT M 社からMCI 社やJM 社への診療報酬債権等の売却等が行われている また 診療報酬債権等の買取り資金の融通のため MCI 社及びJM 社の間において 相互に資金の貸借等が行われている 当社は JM 債の販売に当たって 商品内容や発行会社等の審査を実質的にはほとんど行っておらず 販売を開始した後も事後的なモニタリングをほとんど行っていないことから 上記のJM 債の実態をほとんど把握していない この結果 当社によるJM 債の販売について 以下の問題が認められた 上記実態に関し 当社は 販売用資料等において MCI 社 TM 社及びJM 社が渾然一体となって診療報酬債権等の買取業務の運営を行っている実態に一切言及せ 3

ず JM 社が単独で診療報酬債権等の買取業務の運営を行っているかのような誤解を与える表示を行った また 上記実態にもかかわらず 当社は 販売用資料において 事実に反し 診療報酬債権等を取得し それらを裏付資産として発行される債券 資金使途について 診療報酬債権 介護給付費債権および調剤債権の取得 などと記載し また 比較的安全性の高い商品 と記載し 説明していた (3) 株式会社エバートラストメディカルファンドに関連する債券について当社は 株式会社エバートラストメディカルファンド ( 東京都江戸川区 ) が 診療報酬債権等の買取業務を行うためとして発行している 株式会社エバートラストメディカルファンド発行私募社債 との名称の社債 ( 以下 ET 債 という ) を販売している ET 債の販売残高は 平成 28 年 3 月末現在約 4 億円となっている ET 債については 診療報酬債権等の買取先のうち 買取額の約 7 割を占めている法人 Aが債務超過となっていることが認められた こうした実態について 当社は 上記 (2) の場合と同様 商品内容等の審査及びモニタリング等をほとんど行っていないことから 把握していなかった また 診療報酬債権等の買取先のうち 法人 Bについては 平成 27 年 9 月に破産手続開始決定を受けているが 当社においてもその事実を認識していた 上記実態にもかかわらず 当社は 販売用資料等において 買取対象先は 医療行為等が安定的に継続される見込があり 破綻懸念がない医療機関等に限定しています と記載し 顧客に対し あたかも 破綻懸念がない医療機関等に限定して診療報酬債権等の買い取りを行っているかのような誤解を与える表示を行った また 当社は販売用資料等において 比較的安全性の高い商品 診療報酬等債権の債務者である支払担当機関は ( 株 ) 日本格付研究所のレポートでも国に準ずる信用力を有するとされています と記載し 顧客に対し あたかもET 債が社会保険診療報酬支払基金等と同等のリスクしかないかのような誤解を与える表示を行った (4) 合同会社プライオールに関連する債券について合同会社プライオール ( 東京都中央区 以下 プライオール社 という ) は 一般社団法人日本保釈支援協会 ( 東京都中央区 金融商品取引業の登録はない 以下 JBSA という ) によって設立 運営されており 合同会社プライオール普通社債 との名称の社債 ( 以下 プライオール債 という ) を発行し 資金を調達している プライオール債によって調達した資金は JBSAが行っているとする 保釈保証金の立替 に充てるために JBSAに対して貸付けを行うとしている プライオール債の発行残高は 平成 28 年 3 月末現在 約 17 億円となっており 4

そのうち当社が約 6 億円 野畑証券株式会社が約 11 億円を販売している しかしながら プライオール債によって調達された資金については JBSAからの請求に基づきプライオール社から資金の使途を限定することなくJBSAに貸付が行われており 実際に JBSAにおいて MCI 社の関連会社の社債引受け プライオール社への出資等に用いられるなど 保釈保証金の立替 以外の使途にも充てられていることが認められるた こうした実態について 当社は 上記 (2) の場合と同様 商品内容等の審査及びモニタリングをほとんど行っていないことから ほとんど把握していなかった こうした中 当社は 販売用資料等において こうした実態に一切言及せず プライオール債について 保釈保証金流動化債券 であり プライオール債によって調達した資金は JBSAが行っているとする 保釈保証金の立替 に充てるために JBSAに対して貸付けを行う旨の説明を行い 調達資金は 保釈保証金の立替 以外の使途には充てられないかのような誤解を与える表示を行った 2. 法令等適用上記 1.(1) 及び (2) の行為は 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 に (3) 及び (4) の行為は 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して ( 略 ) 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 に該当するものと認められる また 当該行為は本協会定款第 28 条第 1 項第 4 号に規定する 取引の信義則に反する行為をしたとき に該当するものと認められる 3. 処分及び勧告の内容 以上のことから 上光証券株式会社に対し 次のとおり処分及び勧告を行った (1) 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分 過怠金の賦課 1,000 万円 (2) 定款第 29 条の規定に基づく勧告以下の事項について 書面で報告すること 1 本件に係る責任の所在の明確化を図ること 2 金融商品取引業務を適切に行うための経営管理態勢 業務運営態勢及び内部管理 5

態勢を整備するなど 本件に係る再発防止策を策定し 着実に実施すること 3 本件私募債について 発行会社の破産手続及び財務状況等を適切に把握し 顧客 に対し必要な対応をとること 4. その他 当社は 本件について 平成 28 年 2 月 26 日及び平成 28 年 6 月 17 日 業務改善命令の行 政処分を受けている 以 上 本件に関するお問い合わせ先 : 規律審査部 (.03-3667-8475) 6

協会員に対する処分及び勧告について 平成 2 9 年 2 月 15 日 日本証券業協会 本協会は 本日 下記のとおり 法令等違反の事実が認められた協会員に対し 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分及び同第 29 条の規定に基づく勧告を行いました 記 共和証券株式会社 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 1. 事実関係 (1) 株式会社オプティファクター ( 以下 オプティ社 という ) は 債券発行を目的とするとして 平成 16 年 3 月にオプティ メディックス リミテッド ( 以下 OPM 社 という ) を英領ヴァージン諸島に 同 17 年 7 月に株式会社メディカル リレーションズ リミテッド ( 以下 MRL 社 という ) を東京に 同 22 年 12 月にメディカル トレンド リミテッド ( 以下 MTL 社 といい この3 社を 発行会社 3 社 という ) を英領ヴァージン諸島に それぞれ設立し 発行会社 3 社の運営を行っている 発行会社 3 社は 診療報酬債権等を買い取り それを 裏付資産 とするとして O PM 社においては平成 16 年 6 月から OPTI-MEDEX Note との MRL 社においては同 19 年 11 月から メディカル リレーションズ発行私募社債 との MTL 社においては同 23 年 2 月から Medical Trend Note との各名称の社債( 以下 発行会社 3 社が発行する社債をそれぞれ OPM 債 MRL 債 及び MTL 債 といい これらを総称して 本件 3 社債 という ) を発行し 資金を調達している 本件 3 社債の発行残高は 平成 27 年 10 月末現在 合計で約 227 億円 ( 投資者数は約 2,470 者 ) となっている 当社は アーツ証券株式会社 ( 東京都中央区 代表取締役川崎正 平成 28 年 1 月 29 日登録取消し 以下 アーツ証券 という ) から紹介 助言 支援等を受け 本件 3 社債のうち 平成 25 年 4 月からMRL 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるMRL 債の販売残高は 平成 27 年 10 月末現在 約 4 億円 ( 投資者数は約 60 者 ) となっている こうした中 オプティ社及び発行会社 3 社は 平成 25 年 3 月以降 その財務状況を 1

確認したところ 決算書に実態が不明又は実在性の確認できない資産や売上が多額に計上 され 実在性のあることが確認できた資産の合計額 は 債券の発行残高に比べて明らかに僅少であることが判明 した等として 同 27 年 11 月 6 日 東京地方裁判所に破産手続開始の申立てを行い MRL 社については同日 オプティ社 OPM 社及びMTL 社については同月 13 日に 破産手続開始決定を受けた 証券取引等監視委員会において 本件 3 社債の実態を検証したところ (a) 発行会社 3 社のいずれにおいても 社債発行の初期より 買い取った診療報酬債権等の残高は社債発行残高に比して著しく僅少であったこと (b)opm 社については平成 17 年 12 月期から MRL 社については同 23 年 4 月期から MTL 社については同 24 年 3 月期から 社債発行によって調達した資金が 診療報酬債権等の買取り以外に オプティ社及びその関連会社の資金等に流用され ( オプティ社及び関連会社を経由したものも含め 発行会社 3 社間の資金の移動も行われた ) 毀損されていったこと (c) その結果 本件 3 社債の新規発行を行わなければ 既発行の本件 3 社債の償還及び利払いを継続的に行うことが困難な状況に至ったことが認められた 当社は 平成 24 年 12 月にアーツ証券からMRL 債の販売について提案を受け アーツ証券からの商品説明等を踏まえ 同 25 年 3 月に販売することを決定したとしている しかしながら 当社は その決定に当たって 商品内容や発行会社等の審査を実質的にはほとんど行っていないなど アーツ証券の説明内容をただ信頼して 販売を決定したものである また 当社は 上記のとおり 商品内容等の審査をほとんど行わないまま MRL 債の販売を開始した後も アーツ証券からの報告等をただ信頼するだけで アーツ証券による説明どおりの商品内容となっているか 発行会社が適切に運営されているかといった事後的なモニタリングをほとんど行っていなかった このように 当社は MRL 債の販売において アーツ証券の説明等をただ信頼し 販売証券会社として自ら適切に商品内容等の審査及びモニタリングを行うことを怠り 発行会社の運営状況等の実態を把握することができなかった こうしたことから 当社は MRL 債について 顧客に対し 事実に反し 本債券発行を目的として設立された特別目的会社 (SPC) が 診療報酬債権等を取得し それらを裏付資産として発行される債券 であり 安全性の高い商品 であると記載した勧誘資料及び契約締結前交付書面を使用して 事実に反し 診療報酬債権等が 裏付資産 であり 安全性の高い商品 である旨を説明し 販売を行った また MRL 社の財務書類については公認会計士による監査が行われていないにもかかわらず 当社がMRL 債の販売の際に使用した上記勧誘資料等には 会計監査 が行われている旨の記載もされている 当社は 顧客に対し MRL 社の財務書類について公認会計士による監査が行われて 2

いるかのような誤解を与える表示をし MRL 債の販売を行ったものである (2) 株式会社ページワン ネオ バンク ( 以下 PNB 社 という ) は PNB1 号合同会社及びPNB2 号合同会社 ( 以下 それぞれ PNB1 号社 PNB2 号社 といい 併せて 本件 2 社 という ) を設立し 本件 2 社との間で締結した業務委任契約に基づき 本件 2 社が行う一般売掛債権の買取業務全般を管理 運営している 本件 2 社は 一般事業会社の一般売掛債権の買取業務を行うためとして PNB1 号社において PNB1 号合同会社発行私募社債 を PNB2 号社において PNB2 号合同会社発行私募社債 ( 以下 それぞれ PNB1 号債 PNB2 号債 といい 併せて 本件 2 社債 という ) をそれぞれ発行し 資金を調達している 本件 2 社債は 当社が販売しており その発行残高は 平成 28 年 3 月末現在 それぞれ約 8.9 億円 約 7.5 億円 合計で約 16.4 億円となっている 関東財務局において 本件 2 社債の実態を検証したところ 以下の事実が認められた ア本件 2 社は 裏付資産 として 一般事業会社 ( 以下 クライアント企業 という ) から一般売掛債権を買い取っているとしているが 一般売掛債権の買取業務を開始した当初から クライアン卜企業の一部について 買い取ったとする一般売掛債権が実在しておらず 事実上 クライアント企業に対する無担保での貸付けとなっている なお 平成 28 年 4 月 5 日現在 本件 2 社が買い取ったとする一般売掛債権のうち約 6 割が実在しておらず 無担保での貸付けとなっており 当該貸付額の少なくとも3 分の2 程度が回収不能となっている また 本件 2 社が実際に一般売掛債権を買い取ったものについても イ本件 2 社は クライアン卜企業から買い取る一般売掛債権の債務者 ( 以下 債務者 という ) について 上場企業 上場系列 大手調査会社評点 55 点以上 の企業であることとの基準を設けているが 一般売掛債権の買取業務を開始した当初から 当該基準を満たさない債務者に係る一般売掛債権の買取りが行われている なお 平成 28 年 4 月 5 日現在 約 4 割の債務者が当該基準を満たしていない なお 本件 2 社が買い取る一般売掛債権の支払いについては 債務者が本件 2 社に直接行うものとしているが 債務者から直接支払われているかのように見せかけるため PNB 社からの依頼により クライアント企業の多くが債務者の名を騙って本件 2 社に入金している状況にある 当社は 本件 2 社債の販売に当たって 商品内容や発行会社等の審査をほとんど行っておらず 販売を開始した後も事後的なモニタリングをほとんど行っていないため 上記ア及びイの事実を把握していなかった こうしたことから 当社による本件 2 社債の販売について 以下の問題が認められた 〇上記アに関し 本件 2 社が買い取ったとする一般売掛債権の一部が実在しておら 3

ず 無担保での貸付けとなっていたにもかかわらず 本件 2 社債の販売用資料において 事実に反し 本件 2 社債の 裏付資産 が 発行体の保有する真正譲渡された一般売掛債権 であると記載し 説明していた 〇上記イに関し 本件 2 社が買い取った一般売掛債権の債務者の一部について 上場企業 上場系列 大手調査会社評点 55 点以上 の基準を満たしていない企業であったにもかかわらず 本件 2 社債の販売用資料において 事実に反し 買い取りを行う一般売掛債権の債務者は 当該基準を満たした企業であると記載し 説明していた 2. 法令等適用当社の上記 1.(1) の行為は 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 に 上記 1.(2) の行為は 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示 ( 略 ) をする行為 に該当するものと認められる また 当該行為は本協会定款第 28 条第 1 項第 4 号に規定する 取引の信義則に反する行為をしたとき に該当するものと認められる 3. 処分及び勧告の内容 以上のことから 共和証券株式会社に対し 次のとおり処分及び勧告を行った (1) 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分 過怠金の賦課 500 万円 (2) 定款第 29 条の規定に基づく勧告以下の事項について 書面で報告すること 1 本件に係る責任の所在の明確化を図ること 2 金融商品取引業務を適切に行うための経営管理態勢 業務運営態勢及び内部管理態勢を整備するなど 本件に係る再発防止策を策定し 着実に実施すること 3 本件私募債について 発行会社の破産手続及び財務状況等を適切に把握し 顧客に対し必要な対応をとること 4

4. その他 当社は 本件について 平成 28 年 2 月 26 日及び平成 28 年 6 月 14 日 業務改善命令の行 政処分を受けている 以 上 本件に関するお問い合わせ先 : 規律審査部 (.03-3667-8475) 5

協会員に対する処分及び勧告について 平成 2 9 年 2 月 15 日 日本証券業協会 本協会は 本日 下記のとおり 法令等違反の事実が認められた協会員に対し 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分及び同第 29 条の規定に基づく勧告を行いました 記 竹松証券株式会社 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 1. 事実関係 (1) 株式会社オプティファクターに関連する債券について株式会社オプティファクター ( 以下 オプティ社 という ) は 債券発行を目的とするとして 平成 16 年 3 月にオプティ メディックス リミテッド ( 以下 OPM 社 という ) を英領ヴァージン諸島に 同 17 年 7 月に株式会社メディカル リレーションズ リミテッド ( 以下 MRL 社 という ) を東京に 同 22 年 12 月にメディカル トレンド リミテッド ( 以下 MTL 社 といい この3 社を 発行会社 3 社 という ) を英領ヴァージン諸島に それぞれ設立し 発行会社 3 社の運営を行っている 発行会社 3 社は 診療報酬債権等を買い取り それを 裏付資産 とするとして OP M 社においては平成 16 年 6 月から OPTI-MEDEX Note との MRL 社においては同 19 年 11 月から メディカル リレーションズ発行私募社債 との MTL 社においては同 23 年 2 月から Medical Trend Note との各名称の社債( 以下 発行会社 3 社が発行する社債をそれぞれ OPM 債 MRL 債 及び MTL 債 といい これらを総称して 本件 3 社債 という ) を発行し 資金を調達している 本件 3 社債の発行残高は 平成 27 年 10 月末現在 合計で約 227 億円 ( 投資者数は約 2,470 者 ) となっている 当社は アーツ証券株式会社 ( 東京都中央区 代表取締役川崎正 平成 28 年 1 月 29 日登録取消し 以下 アーツ証券 という ) から紹介 助言 支援等を受け 本件 3 社債のうち 平成 22 年 2 月からOPM 債 同 23 年 3 月からMTL 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるOPM 債及びMTL 債の販売残高は 平成 27 年 10 月末現在 OPM 債が約 20 億円 MTL 債が約 9 億円 合計で約 30 億円 ( 投資者数は約 280 者 ) となっている 1

こうした中 オプティ社及び発行会社 3 社は 平成 25 年 3 月以降 その財務状況を確認したところ 決算書に実態が不明又は実在性の確認できない資産や売上が多額に計上 され 実在性のあることが確認できた資産の合計額 は 債券の発行残高に比べて明らかに僅少であることが判明 した等として 同 27 年 11 月 6 日 東京地方裁判所に破産手続開始の申立てを行い MRL 社については同日 オプティ社 OPM 社及びMTL 社については同月 13 日に 破産手続開始決定を受けた 証券取引等監視委員会において 本件 3 社債の実態を検証したところ (a) 発行会社 3 社のいずれにおいても 社債発行の初期より 買い取った診療報酬債権等の残高は社債発行残高に比して著しく僅少であったこと (b)opm 社については平成 17 年 12 月期から MRL 社については同 23 年 4 月期から MTL 社については同 24 年 3 月期から 社債発行によって調達した資金が 診療報酬債権等の買取り以外に オプティ社及びその関連会社の資金等に流用され ( オプティ社及び関連会社を経由したものも含め 発行会社 3 社間の資金の移動も行われた ) 毀損されていったこと (c) その結果 本件 3 社債の新規発行を行わなければ 既発行の本件 3 社債の償還及び利払いを継続的に行うことが困難な状況に至ったことが認められた 当社は 平成 21 年 5 月にアーツ証券からOPM 債の販売について提案を受け アーツ証券及びオプティ社からの商品説明等を踏まえ 同年 11 月に販売することを決定したとしている しかしながら 当社は その決定に当たって 発行会社の財務に関する書類を全く入手せず 商品内容や発行会社等の審査を実質的にはほとんど行っていないなど アーツ証券及びオプティ社を信頼できるとの竹松俊一代表取締役の経営判断の下 アーツ証券及びオプティ社をただ信頼して 販売を決定したものである こうした状況は 平成 23 年 3 月にMTL 債の販売を決定する際も同様であった また 当社は 上記のとおり 商品内容等の審査をほとんど行わないまま OPM 債及びMTL 債の販売を開始した後も アーツ証券等からの報告等をただ信頼するだけで ブログ等で積極的に紹介する一方 アーツ証券等による説明どおりの商品内容となっているか 発行会社が適切に運営されているかといった事後的なモニタリングはほとんど行っていなかった このように 当社は OPM 債及びMTL 債の販売において アーツ証券等をただ信頼し 販売証券会社として自ら適切に商品内容等の審査及びモニタリングを行うことを怠り 発行会社の運営状況等の実態を把握することができなかった こうしたことから 当社は OPM 債及びMTL 債について 顧客に対し 事実に反し 本債券発行を目的として設立された特別目的会社(SPC) が 診療報酬債権等を取得し それらを裏付資産として発行される債券 であり 安全性の高い商品 であると記載した勧誘資料及び契約締結前交付書面を使用して 事実に反し 診療報酬債権等が 裏 2

付資産 であり 安全性の高い商品 である旨を説明し 販売を行った (2) 中小企業資金繰支援債券 について WADATSUMI BENEFIT LIMITED( 以下 WBL 社 という ) は 平成 25 年 2 月にケイマン諸島に設立され 中小企業の売掛債権を買い取り それを 裏付資産 とするとして 中小企業資金繰支援債券 との名称の社債( 以下 WBL 債 という ) を発行し 資金を調達している WBL 債の発行残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 5.7 億円 ( 投資者数は約 120 者 ) となっている 当社は アーツ証券から紹介 助言 支援等を受け 平成 25 年 8 月から WBL 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるWBL 債の販売残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 0.8 億円 ( 投資者数は約 20 者 ) となっている WBL 社は WBL 債の発行当初より 買い取った売掛債権の残高が社債発行残高に比して僅少な状態が継続するとともに 平成 26 年 9 月以降 買い取った売掛債権について回収遅延が発生するようになった その結果 同 27 年 11 月末現在 売掛債権買取残高は約 2.4 億円にすぎず そのうち約 1.2 億円を直ちに回収することが困難になっている 当社は WBL 債の発行当初から上記のWBL 社の財務状況の実態を認識していた しかしながら 当社は WBL 債の販売のために作成 使用した勧誘資料等において 裏付資産 については 本債券発行により調達した資金を基に売掛債権の取得を行います などと記載する一方 発行会社の信用リスク については抽象的な記載しかせずに 顧客に対し WBL 債の販売を行った 当該勧誘資料等は WBL 社において 売掛債権の買取り又はその回収可能性等に現に問題が生じているにもかかわらず 顧客に対し 当該問題が生じていないとの誤解を与える表示をしたものである (3) ASAP ALPHA NOTE について ASAP ALPHA ( 以下 ASAP 社 という ) は 平成 25 年 3 月にケイマン諸島に設立され 米国に所在する不動産を 収益の根源 とするとして ASAP ALPHA NOTE との名称の社債 ( 以下 ASAP 債 という ) を発行し 資金を調達している そして ASAP 社は 同社子会社の発行する社債 Aを取得し 同子会社は 米国に所在する不動産を取得し 賃料収入を得るとする会社 ( 米国 LLC) の発行する社債 Bを取得している ASAP 債の発行残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 49 億円 ( 投資者数は約 560 者 ) となっている 当社は アーツ証券から紹介 助言 支援等を受け 平成 26 年 4 月から ASAP 債 3

の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるASAP 債の販売残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 13 億円 ( 投資者数は約 150 者 ) となっている しかしながら 上記 LLCについては 決算書類が作成されておらず 財務状況等の実態が不明である 当社も 北陸財務局の検査に対し 上記 LLCの実態を的確に説明できない 当社は 上記 LLCの実態を的確に把握していないにもかかわらず ASAP 債について 収益の根源は本スキームを通じて保有される米国不動産に関連付けられたもの と記載した勧誘資料等を作成 使用することにより 販売証券会社である当社が上記 LLC の実態を的確に把握しているかのような誤解を与える表示をし 顧客に対し その販売を行った (4) 株式会社メディケアインベストメントに関連する債券について株式会社メディケアインベストメント ( 東京都千代田区 代表取締役池川一臣 金融商品取引業の登録はない 以下 MCI 社 池川代表 という ) は 診療報酬債権等の買取業務を行うためとして ナーシングケア債 との名称の社債 ( 以下 MCI 債 という ) を発行し 資金を調達している MCI 債の発行残高は 平成 28 年 3 月末現在 約 62 億円となっており そのうち野畑証券株式会社が約 59 億円 IS 証券株式会社が約 2 億円を販売している また MCI 社は TMファンド1 号株式会社及び上光メディカルファンド株式会社 ( 以下 それぞれ TM 社 JM 社 という ) をそれぞれ設立し 運営を行っている 両社 ( 代表取締役はいずれも池川代表 ) は 診療報酬債権等を買い取り それを 裏付資産 とするとして TM 社においては ナースケア債 との JM 社においては メディカルナース債 との各名称の社債 ( 以下 それぞれ TM 債 JM 債 という ) を発行し 資金を調達している TM 債及びJM 債の発行残高は 平成 28 年 3 月末現在 それぞれ約 7 億円 約 22 億円となっており それぞれ当社 上光証券株式会社が販売している MCI 債 TM 債及びJM 債の実態を検証したところ 以下の事実が認められた MCI 社 TM 社及びJM 社の間で 随意に資金の貸借や診療報酬債権等の売買が行われているなど 当該 3 社は渾然一体となって診療報酬債権等の買取業務の運営を行っている こうした中 MCI 社によるTM 社からの回収困難な介護給付費債権の買取り (TM 債の投資者の損失リスクをMCI 債の投資者に転嫁 ) TM 債の償還資金の捻出のためのTM 社からMCI 社やJM 社への診療報酬債権等の売却等が行われている なお 平成 28 年 3 月末現在 TM 社は債務超過状態となっている 4

当社は TM 債の販売に当たって 商品内容や発行会社等の審査を実質的にはほとんど行っておらず 販売を開始した後も事後的なモニタリングをほとんど行っていないことから 上記のTM 債の実態をほとんど把握していない この結果 当社によるTM 債の販売について 以下の問題が認められた 上記実態に関し 当社は 販売用資料等において MCI 社 TM 社及びJM 社が渾然一体となって診療報酬債権等の買取業務の運営を行っている実態に一切言及せず TM 社が単独で診療報酬債権等の買取業務の運営を行っているかのような誤解を与える表示を行った また 上記実態にもかかわらず 当社は 販売用資料等において TM 社の信用リスクについて抽象的な記載しかせず TM 社の財務状況等に問題が生じていないかのような誤解を与える表示を行った さらに 当社は TM 債の元利払いについて TM 社が発行する債券であるにもかかわらず 契約締結前交付書面に 元利金の支払いは支払基金等からの支払を源泉としており 現行の医療 介護保険制度に対して日本国政府の公約は大きく安全性の高い金融商品 であると記載し 顧客に対し あたかもTM 債が社会保険診療報酬支払基金等と同等のリスクしかないかのような誤解を与える表示を行った 2. 法令等適用上記 1.(1) の行為は 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示 ( 略 ) をする行為 に 上記 1.(2) から (4) の行為は それぞれ 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して ( 略 ) 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 に該当するものと認められる また 当該行為は本協会定款第 28 条第 1 項第 4 号に規定する 取引の信義則に反する行為をしたとき に該当するものと認められる 3. 処分及び勧告の内容 以上のことから 竹松証券株式会社に対し 次のとおり処分及び勧告を行った (1) 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分 過怠金の賦課 1,000 万円 5

(2) 定款第 29 条の規定に基づく勧告以下の事項について 書面で報告すること 1 本件に係る責任の所在の明確化を図ること 2 金融商品取引業務を適切に行うための経営管理態勢 業務運営態勢及び内部管理態勢を整備するなど 本件に係る再発防止策を策定し 着実に実施すること 3 本件私募債について 発行会社の破産手続及び財務状況等を適切に把握し 顧客に対し必要な対応をとること 4. その他 当社は 本件について 平成 28 年 2 月 26 日及び平成 28 年 6 月 17 日 業務改善命令の行 政処分を受けている 以 上 本件に関するお問い合わせ先 : 規律審査部 (.03-3667-8475) 6

協会員に対する処分及び勧告について 平成 2 9 年 2 月 15 日 日本証券業協会 本協会は 本日 下記のとおり 法令等違反の事実が認められた協会員に対し 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分及び同第 29 条の規定に基づく勧告を行いました 記 田原証券株式会社 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 1. 事実関係 (1) 株式会社オプティファクターに関連する債券について株式会社オプティファクター ( 以下 オプティ社 という ) は 債券発行を目的とするとして 平成 16 年 3 月にオプティ メディックス リミテッド ( 以下 OPM 社 という ) を英領ヴァージン諸島に 同 17 年 7 月に株式会社メディカル リレーションズ リミテッド ( 以下 MRL 社 という ) を東京に 同 22 年 12 月にメディカル トレンド リミテッド ( 以下 MTL 社 といい この3 社を 発行会社 3 社 という ) を英領ヴァージン諸島に それぞれ設立し 発行会社 3 社の運営を行っている 発行会社 3 社は 診療報酬債権等を買い取り それを 裏付資産 とするとして OP M 社においては平成 16 年 6 月から OPTI-MEDEX Note との MRL 社においては同 19 年 11 月から メディカル リレーションズ発行私募社債 との MTL 社においては同 23 年 2 月から Medical Trend Note との各名称の社債( 以下 発行会社 3 社が発行する社債をそれぞれ OPM 債 MRL 債 及び MTL 債 といい これらを総称して 本件 3 社債 という ) を発行し 資金を調達している 本件 3 社債の発行残高は 平成 27 年 10 月末現在 合計で約 227 億円 ( 投資者数は約 2,470 者 ) となっている 当社は アーツ証券株式会社 ( 東京都中央区 代表取締役川崎正 平成 28 年 1 月 29 日登録取消し 以下 アーツ証券 という ) から紹介 助言 支援等を受け 本件 3 社債のうち 平成 20 年 5 月からOPM 債 同 23 年 3 月からMTL 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるOPM 債及びMTL 債の販売残高は 平成 27 年 10 月末現在 OPM 債が約 46 億円 MTL 債が約 10 億円 合計で約 56 億円 ( 投資者数は約 710 者 ) となっている 1

こうした中 オプティ社及び発行会社 3 社は 平成 25 年 3 月以降 その財務状況を確認したところ 決算書に実態が不明又は実在性の確認できない資産や売上が多額に計上 され 実在性のあることが確認できた資産の合計額 は 債券の発行残高に比べて明らかに僅少であることが判明 した等として 同 27 年 11 月 6 日 東京地方裁判所に破産手続開始の申立てを行い MRL 社については同日 オプティ社 OPM 社及びMTL 社については同月 13 日に 破産手続開始決定を受けた 証券取引等監視委員会において 本件 3 社債の実態を検証したところ (a) 発行会社 3 社のいずれにおいても 社債発行の初期より 買い取った診療報酬債権等の残高は社債発行残高に比して著しく僅少であったこと (b)opm 社については平成 17 年 12 月期から MRL 社については同 23 年 4 月期から MTL 社については同 24 年 3 月期から 社債発行によって調達した資金が 診療報酬債権等の買取り以外に オプティ社及びその関連会社の資金等に流用され ( オプティ社及び関連会社を経由したものも含め 発行会社 3 社間の資金の移動も行われた ) 毀損されていったこと (c) その結果 本件 3 社債の新規発行を行わなければ 既発行の本件 3 社債の償還及び利払いを継続的に行うことが困難な状況に至ったことが認められた 当社は 平成 20 年 1 月頃にアーツ証券からOPM 債の販売について提案を受け アーツ証券及びオプティ社からの商品説明等を踏まえ 同年 4 月に販売することを決定したとしている しかしながら 当社は その決定に当たって 森田雅人代表取締役の知人からアーツ証券を紹介され アーツ証券を信頼できると判断したことを背景に 発行会社の財務に関する書類を全く入手せず 商品内容や発行会社等の審査を実質的にはほとんど行っていないなど アーツ証券及びオプティ社をただ信頼して 販売を決定したものである こうした状況は 平成 23 年 3 月にMTL 債の販売を決定する際も同様であった また 当社は 上記のとおり 商品内容等の審査をほとんど行わないまま OPM 債及びMTL 債の販売を開始した後も アーツ証券等からの報告等をただ信頼するだけで アーツ証券等による説明どおりの商品内容となっているか 発行会社が適切に運営されているかといった事後的なモニタリングはほとんど行っていなかった このように 当社は OPM 債及びMTL 債の販売において アーツ証券等をただ信頼し 販売証券会社として自ら適切に商品内容等の審査及びモニタリングを行うことを怠り 発行会社の運営状況等の実態を把握することができなかった こうしたことから 当社は OPM 債及びMTL 債について 顧客に対し 事実に反し 本債券発行を目的として設立された特別目的会社(SPC) が 診療報酬債権等を取得し それらを裏付資産として発行される債券 であり 安全性の高い商品 であると記載した勧誘資料及び契約締結前交付書面を使用して 事実に反し 診療報酬債権等が 裏付資産 であり 安全性の高い商品 である旨を説明し 販売を行った 2

(2) 中小企業資金繰支援債券 について WADATSUMI BENEFIT LIMITED( 以下 WBL 社 という ) は 平成 25 年 2 月にケイマン諸島に設立され 中小企業の売掛債権を買い取り それを 裏付資産 とするとして 中小企業資金繰支援債券 との名称の社債( 以下 WBL 債 という ) を発行し 資金を調達している WBL 債の発行残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 5.7 億円 ( 投資者数は約 120 者 ) となっている 当社は アーツ証券から紹介 助言 支援等を受け 平成 25 年 7 月から WBL 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるWBL 債の販売残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 2 億円 ( 投資者数は約 60 者 ) となっている WBL 社は WBL 債の発行当初より 買い取った売掛債権の残高が社債発行残高に比して僅少な状態が継続するとともに 平成 26 年 9 月以降 買い取った売掛債権について回収遅延が発生するようになった その結果 同 27 年 11 月末現在 売掛債権買取残高は約 2.4 億円にすぎず そのうち約 1.2 億円を直ちに回収することが困難になっている 当社は WBL 債の発行当初から上記のWBL 社の財務状況の実態を認識していた しかしながら 当社は WBL 債の販売のために作成 使用した勧誘資料等において 裏付資産 については 本債券発行により調達した資金を基に売掛債権の取得を行います などと記載する一方 発行会社の信用リスク については抽象的な記載しかせずに 顧客に対し WBL 債の販売を行った 当該勧誘資料等は WBL 社において 売掛債権の買取り又はその回収可能性等に現に問題が生じているにもかかわらず 顧客に対し 当該問題が生じていないとの誤解を与える表示をしたものである (3) ASAP ALPHA NOTE について ASAP ALPHA( 以下 ASAP 社 という ) は 平成 25 年 3 月にケイマン諸島に設立され 米国に所在する不動産を 収益の根源 とするとして ASAP ALPHA NOTE との名称の社債 ( 以下 ASAP 債 という ) を発行し 資金を調達している そして ASAP 社は 同社子会社の発行する社債 Aを取得し 同子会社は 米国に所在する不動産を取得し 賃料収入を得るとする会社 ( 米国 LLC) の発行する社債 Bを取得している ASAP 債の発行残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 49 億円 ( 投資者数は約 560 者 ) となっている 当社は アーツ証券から紹介 助言 支援等を受け 平成 25 年 10 月から ASAP 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるASAP 債の販売残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 16 億円 ( 投資 3

者数は約 190 者 ) となっている しかしながら 上記 LLCについては 決算書類が作成されておらず 財務状況等の実態が不明である 当社も 東海財務局の検査に対し 上記 LLCの実態を的確に説明できない 当社は 上記 LLCの実態を的確に把握していないにもかかわらず ASAP 債について 収益の根源は本スキームを通じて保有される米国不動産に関連付けられたもの と記載した勧誘資料等を作成 使用することにより 販売証券会社である当社が上記 LLC の実態を的確に把握しているかのような誤解を与える表示をし 顧客に対し その販売を行った 2. 法令等適用上記 1.(1) の行為は 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示 ( 略 ) をする行為 に 上記 1.(2) 及び (3) の行為は それぞれ 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して ( 略 ) 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 に該当するものと認められる また 当該行為は本協会定款第 28 条第 1 項第 4 号に規定する 取引の信義則に反する行為をしたとき に該当するものと認められる 3. 処分及び勧告の内容 以上のことから 田原証券株式会社に対し 次のとおり処分及び勧告を行った (1) 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分 過怠金の賦課 1,000 万円 (2) 定款第 29 条の規定に基づく勧告以下の事項について 書面で報告すること 1 本件に係る責任の所在の明確化を図ること 2 金融商品取引業務を適切に行うための経営管理態勢 業務運営態勢及び内部管理態勢を整備するなど 本件に係る再発防止策を策定し 着実に実施すること 3 本件私募債について 発行会社の破産手続及び財務状況等を適切に把握し 顧客に対し必要な対応をとること 4

4. その他 当社は 本件について 平成 28 年 2 月 26 日 業務改善命令の行政処分を受けている 以 上 本件に関するお問い合わせ先 : 規律審査部 (.03-3667-8475) 5

協会員に対する処分及び勧告について 平成 2 9 年 2 月 15 日 日本証券業協会 本協会は 本日 下記のとおり 法令等違反の事実が認められた協会員に対し 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分及び同第 29 条の規定に基づく勧告を行いました 六和証券株式会社 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をする行為 記 1. 事実関係 株式会社オプティファクターに関連する債券について株式会社オプティファクター ( 以下 オプティ社 という ) は 債券発行を目的とするとして 平成 16 年 3 月にオプティ メディックス リミテッド ( 以下 OPM 社 という ) を英領ヴァージン諸島に 同 17 年 7 月に株式会社メディカル リレーションズ リミテッド ( 以下 MRL 社 という ) を東京に 同 22 年 12 月にメディカル トレンド リミテッド ( 以下 MTL 社 といい この3 社を 発行会社 3 社 という ) を英領ヴァージン諸島に それぞれ設立し 発行会社 3 社の運営を行っている 発行会社 3 社は 診療報酬債権等を買い取り それを 裏付資産 とするとして OP M 社においては平成 16 年 6 月から OPTI-MEDEX Note との MRL 社においては同 19 年 11 月から メデイカル リレーションズ発行私募社債 との MTL 社においては同 23 年 2 月から Medical Trend Note との各名称の社債( 以下 発行会社 3 社が発行する社債をそれぞれ OPM 債 MRL 債 及び MTL 債 といい これらを総称して 本件 3 社債 という ) を発行し 資金を調達している 本件 3 社債の発行残高は 平成 27 年 10 月末現在 合計で約 227 億円 ( 投資者数は約 2,470 者 ) となっている 当社は アーツ証券株式会社 ( 東京都中央区 代表取締役川崎正 平成 28 年 1 月 29 日登録取消し 以下 アーツ証券 という ) から紹介 助言 支援等を受け 本件 3 社債のうち 平成 21 年 10 月からOPM 債 同 23 年 3 月からMTL 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるOPM 債及びMTL 債の販売残高は 平成 27 年 10 月末現在 OPM 債が約 25 億円 MTL 債が約 8 億円 合計で約 33 億円 ( 投資者数は約 420 者 ) となっている こうした中 オプティ社及び発行会社 3 社は 平成 25 年 3 月以降 その財務状況を確 1

認したところ 決算書に実態が不明又は実在性の確認できない資産や売上が多額に計上 され 実在性のあることが確認できた資産の合計額 は 債券の発行残高に比べて明らかに僅少であることが判明 した等として 同 27 年 11 月 6 日 東京地方裁判所に破産手続開始の申立てを行い MRL 社については同日 オプティ社 OPM 社及びMTL 社については同月 13 日に 破産手続開始決定を受けた 証券取引等監視委員会において 本件 3 社債の実態を検証したところ (a) 発行会社 3 社のいずれにおいても 社債発行の初期より 買い取った診療報酬債権等の残高は社債発行残高に比して著しく僅少であったこと (b)opm 社については平成 17 年 12 月期から MRL 社については同 23 年 4 月期から MTL 社については同 24 年 3 月期から 社債発行によって調達した資金が 診療報酬債権等の買取り以外に オプティ社及びその関連会社の資金等に流用され ( オプティ社及び関連会社を経由したものも含め 発行会社 3 社間の資金の移動も行われた ) 毀損されていったこと (c) その結果 本件 3 社債の新規発行を行わなければ 既発行の本件 3 社債の償還及び利払いを継続的に行うことが困難な状況に至ったことが認められた 当社は 平成 21 年 5 月にアーツ証券からOPM 債の販売について提案を受け アーツ証券からの商品説明等を踏まえ 同年 10 月に販売することを決定したとしている しかしながら 当社は その決定に当たって アーツ証券の提案者が廣瀬久哲代表取締役社長の知人であり 信頼できる人物であると判断したことを背景に 発行会社の財務に関する書類を全く入手せず 商品内容や発行会社等の審査を実質的にはほとんど行っていないなど アーツ証券をただ信頼して 販売を決定したものである こうした状況は 平成 23 年 3 月にMTL 債の販売を決定する際も同様であった また 当社は 上記のとおり 商品内容等の審査をほとんど行わないまま OPM 債及びMTL 債の販売を開始した後も アーツ証券からの報告等をただ信頼するだけで アーツ証券による説明どおりの商品内容となっているか 発行会社が適切に運営されているかといった事後的なモニタリングはほとんど行っていなかった このように 当社は OPM 債及びMTL 債の販売において アーツ証券をただ信頼し 販売証券会社として自ら適切に商品内容等の審査及びモニタリングを行うことを怠り 発行会社の運営状況等の実態を把握することができなかった こうしたことから 当社は OPM 債及びMTL 債について 顧客に対し 事実に反し 本債券発行を目的として設立された特別目的会社(SPC) が 診療報酬債権等を取得し それらを裏付資産として発行される債券 であり 安全性の高い商品 であると記載した勧誘資料及び契約締結前交付書面を使用して 事実に反し 診療報酬債権等が 裏付資産 であり 安全性の高い商品 である旨を説明し 販売を行った 2

2. 法令等適用上記 1. の行為は 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示 ( 略 ) をする行為 に該当するものと認められる また 当該行為は本協会定款第 28 条第 1 項第 4 号に規定する 取引の信義則に反する行為をしたとき に該当するものと認められる 3. 処分及び勧告の内容 以上のことから 六和証券株式会社に対し 次のとおり処分及び勧告を行った (1) 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分 過怠金の賦課 1,000 万円 (2) 定款第 29 条の規定に基づく勧告以下の事項について 書面で報告すること 1 本件に係る責任の所在の明確化を図ること 2 金融商品取引業務を適切に行うための経営管理態勢 業務運営態勢及び内部管理態勢を整備するなど 本件に係る再発防止策を策定し 着実に実施すること 3 本件私募債について 発行会社の破産手続及び財務状況等を適切に把握し 顧客に対し必要な対応をとること 4. その他 当社は 本件について 平成 28 年 2 月 26 日 業務改善命令の行政処分を受けている 以 上 本件に関するお問い合わせ先 : 規律審査部 (.03-3667-8475) 3

協会員に対する処分及び勧告について 平成 2 9 年 2 月 15 日 日本証券業協会 本協会は 本日 下記のとおり 法令等違反の事実が認められた協会員に対し 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分及び同第 29 条の規定に基づく勧告を行いました 記 おきなわ証券株式会社 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 1. 事実関係 (1) 株式会社オプティファクターに関連する債券について株式会社オプティファクター ( 以下 オプティ社 という ) は 債券発行を目的とするとして 平成 16 年 3 月にオプティ メディックス リミテッド ( 以下 OPM 社 という ) を英領ヴァージン諸島に 同 17 年 7 月に株式会社メディカル リレーションズ リミテッド ( 以下 MRL 社 という ) を東京に 同 22 年 12 月にメディカル トレンド リミテッド ( 以下 MTL 社 といい この3 社を 発行会社 3 社 という ) を英領ヴァージン諸島に それぞれ設立し 発行会社 3 社の運営を行っている 発行会社 3 社は 診療報酬債権等を買い取り それを 裏付資産 とするとして OP M 社においては平成 16 年 6 月から OPTI-MEDEX Note との MRL 社においては同 19 年 11 月から メディカル リレーションズ発行私募社債 との MTL 社においては同 23 年 2 月から Medical Trend Note との各名称の社債( 以下 発行会社 3 社が発行する社債をそれぞれ OPM 債 MRL 債 及び MTL 債 といい これらを総称して 本件 3 社債 という ) を発行し 資金を調達している 本件 3 社債の発行残高は 平成 27 年 10 月末現在 合計で約 227 億円 ( 投資者数は約 2,470 者 ) となっている 当社は アーツ証券株式会社 ( 東京都中央区 代表取締役川崎正 平成 28 年 1 月 29 日登録取消し 以下 アーツ証券 という ) から紹介 助言 支援等を受け 本件 3 社債のうち 平成 21 年 12 月からMRL 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるMRL 債の販売残高は 平成 27 年 10 月末現在 約 24 億円 ( 投資者数は約 170 者 ) となっている こうした中 オプティ社及び発行会社 3 社は 平成 25 年 3 月以降 その財務状況を確 1

認したところ 決算書に実態が不明又は実在性の確認できない資産や売上が多額に計上 され 実在性のあることが確認できた資産の合計額 は 債券の発行残高に比べて明らかに僅少であることが判明 した等として 同 27 年 11 月 6 日 東京地方裁判所に破産手続開始の申立てを行い MRL 社については同日 オプティ社 OPM 社及びMTL 社については同月 13 日に 破産手続開始決定を受けた 証券取引等監視委員会において 本件 3 社債の実態を検証したところ (a) 発行会社 3 社のいずれにおいても 社債発行の初期より 買い取った診療報酬債権等の残高は社債発行残高に比して著しく僅少であったこと (b)opm 社については平成 17 年 12 月期から MRL 社については同 23 年 4 月期から MTL 社については同 24 年 3 月期から 社債発行によって調達した資金が 診療報酬債権等の買取り以外に オプティ社及びその関連会社の資金等に流用され ( オプティ社及び関連会社を経由したものも含め 発行会社 3 社間の資金の移動も行われた ) 毀損されていったこと (c) その結果 本件 3 社債の新規発行を行わなければ 既発行の本件 3 社債の償還及び利払いを継続的に行うことが困難な状況に至ったことが認められた 当社は 平成 21 年 11 月にアーツ証券からMRL 債の販売について提案を受け アーツ証券からの商品説明等を踏まえ 同年同月に販売することを決定したとしている しかしながら 当社は その決定に当たって 商品内容や発行会社等の審査を実質的にはほとんど行っていないなど アーツ証券とは過去に良好な関係であったことも背景に アーツ証券をただ信頼して 販売を決定したものである また 当社は 上記のとおり 商品内容等の審査をほとんど行わないまま MRL 債の販売を開始した後も アーツ証券からの報告等をただ信頼するだけで アーツ証券による説明どおりの商品内容となっているか 発行会社が適切に運営されているかといった事後的なモニタリングはほとんど行っていなかった このように 当社は MRL 債の販売において アーツ証券をただ信頼し 販売証券会社として自ら適切に商品内容等の審査及びモニタリングを行うことを怠り 発行会社の運営状況等の実態を把握することができなかった こうしたことから 当社は MRL 債について 顧客に対し 事実に反し 本債券発行を目的として設立された特別目的会社 (SPC) が 診療報酬債権等を取得し それらを裏付資産として発行される債券 であり 安全性の高い商品 であると記載した勧誘資料及び契約締結前交付書面を使用して 事実に反し 診療報酬債権等が 裏付資産 であり 安全性の高い商品 である旨を説明し 販売を行った また MRL 社の財務書類については公認会計士による監査が行われていないにもかかわらず 当社がMRL 債の販売の際に使用した上記勧誘資料等には 会計監査 が行われている旨の記載もされている 当社は 顧客に対し MRL 社の財務書類について公認会計士による監査が行われてい 2

るかのような誤解を与える表示をし MRL 債の販売を行ったものである (2) ASAP ALPHA NOTE について ASAP ALPHA ( 以下 ASAP 社 という ) は 平成 25 年 3 月にケイマン諸島に設立され 米国に所在する不動産を 収益の根源 とするとして ASAP ALPHA NOTE との名称の社債 ( 以下 ASAP 債 という ) を発行し 資金を調達している そして ASAP 社は 同社子会社の発行する社債 Aを取得し 同子会社は 米国に所在する不動産を取得し 賃料収入を得るとする会社 ( 米国 LLC) の発行する社債 Bを取得している ASAP 債の発行残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 49 億円 ( 投資者数は約 560 者 ) となっている 当社は アーツ証券から紹介 助言 支援等を受け 平成 26 年 9 月に ASAP 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるASAP 債の販売残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 1 億円 ( 投資者数は約 10 者 ) となっている しかしながら 上記 LLCについては 決算書類が作成されておらず 財務状況等の実態が不明である 当社も 沖縄総合事務局の検査に対し 上記 LLCの実態を的確に説明できない 当社は 上記 LLCの実態を的確に把握していないにもかかわらず ASAP 債について 収益の根源は本スキームを通じて保有される米国不動産に関連付けられたもの と記載した勧誘資料等を作成 使用することにより 販売証券会社である当社が上記 LLC の実態を的確に把握しているかのような誤解を与える表示をし 顧客に対し その販売を行った 2. 法令等適用当社の上記 1.(1) の行為は 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 虚偽の表示をし 又は重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 に 上記 1.(2) の行為は 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して ( 略 ) 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 に該当するものと認められる また 上記 1. の行為は本協会定款第 28 条第 1 項第 4 号に規定する 取引の信義則に反する行為をしたとき に該当するものと認められる 3

3. 処分及び勧告の内容 以上のことから おきなわ証券株式会社に対し 次のとおり処分及び勧告を行った (1) 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分 過怠金の賦課 500 万円 (2) 定款第 29 条の規定に基づく勧告以下の事項について 書面で報告すること 1 本件に係る責任の所在の明確化を図ること 2 金融商品取引業務を適切に行うための経営管理態勢 業務運営態勢及び内部管理態勢を整備するなど 本件に係る再発防止策を策定し 着実に実施すること 3 本件私募債について 発行会社の破産手続及び財務状況等を適切に把握し 顧客に対し必要な対応をとること 4. その他 当社は 本件について 平成 28 年 2 月 26 日 業務改善命令の行政処分を受けている 以 上 本件に関するお問い合わせ先 : 規律審査部 (.03-3667-8475) 4

協会員に対する処分及び勧告について 平成 2 9 年 2 月 15 日 日本証券業協会 本協会は 本日 下記のとおり 法令等違反の事実が認められた協会員に対し 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分及び同第 29 条の規定に基づく勧告を行いました 記 山形證券株式会社 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 1. 事実関係 ASAP ALPHA NOTE について ASAP ALPHA( 以下 ASAP 社 という ) は 平成 25 年 3 月にケイマン諸島に設立され 米国に所在する不動産を 収益の根源 とするとして ASAP ALPHA NOTE との名称の社債 ( 以下 ASAP 債 という ) を発行し 資金を調達している そして ASAP 社は 同社子会社の発行する社債 Aを取得し 同子会社は 米国に所在する不動産を取得し 賃料収入を得るとする会社 ( 米国 LLC) の発行する社債 Bを取得している ASAP 債の発行残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 49 億円 ( 投資者数は約 560 者 ) となっている 当社は アーツ証券株式会社 ( 東京都中央区 代表取締役川崎正 平成 28 年 1 月 29 日登録取消し ) から紹介 助言 支援等を受け 平成 26 年 5 月から ASAP 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるASAP 債の販売残高は 平成 28 年 3 月末現在 合計で約 6 億円 ( 投資者数は約 80 者 ) となっている しかしながら 上記 LLCについては 決算書類が作成されておらず 財務状況等の実態が不明である 当社も 東北財務局の検査に対し 上記 LLCの実態を的確に説明できない 当社は 上記 LLCの実態を的確に把握していないにもかかわらず ASAP 債について 収益の根源は本スキームを通じて保有される米国不動産に関連付けられたもの と記載した勧誘資料等を作成 使用することにより 販売証券会社である当社が上記 LLCの実態を的確に把握しているかのような誤解を与える表示をし 顧客に対し その販売を行った 1

2. 法令等適用上記 1. の行為は 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して ( 略 ) 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 に該当するものと認められる また 当該行為は本協会定款第 28 条第 1 項第 4 号に規定する 取引の信義則に反する行為をしたとき に該当するものと認められる 3. 処分及び勧告の内容 以上のことから 山形證券株式会社に対し 次のとおり処分及び勧告を行った (1) 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分 過怠金の賦課 500 万円 (2) 定款第 29 条の規定に基づく勧告以下の事項について 書面で報告すること 1 本件に係る責任の所在の明確化を図ること 2 金融商品取引業務を適切に行うための経営管理態勢 業務運営態勢及び内部管理態勢を整備するなど 本件に係る再発防止策を策定し 着実に実施すること 3 本件私募債について 発行会社の破産手続及び財務状況等を適切に把握し 顧客に対し必要な対応をとること 4. その他 当社は 本件について 平成 28 年 6 月 14 日 業務改善命令の行政処分を受けている 以 上 本件に関するお問い合わせ先 : 規律審査部 (.03-3667-8475) 2

協会員に対する処分及び勧告について 平成 2 9 年 2 月 15 日 日本証券業協会 本協会は 本日 下記のとおり 法令等違反の事実が認められた協会員に対し 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分及び同第 29 条の規定に基づく勧告を行いました 記 大熊本証券株式会社 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 1. 事実関係 (1) 中小企業資金繰支援債券 について WADATSUMI BENEFIT LIMITED ( 以下 WBL 社 という ) は 平成 25 年 2 月にケイマン諸島に設立され 中小企業の売掛債権を買い取り それを 裏付資産 とするとして 中小企業資金繰支援債券 との名称の社債( 以下 WBL 債 という ) を発行し 資金を調達している WBL 債の発行残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 5.7 億円 ( 投資者数は約 120 者 ) となっている 当社は アーツ証券株式会社 ( 東京都中央区 代表取締役川崎正 平成 28 年 1 月 29 日登録取消し 以下 アーツ証券 という ) から紹介 助言 支援等を受け 平成 25 年 8 月から WBL 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるWBL 債の販売残高は 平成 28 年 3 月末現在 合計で約 0.8 億円 ( 投資者数は約 20 者 ) となっている WBL 社は WBL 債の発行当初より 買い取った売掛債権の残高が社債発行残高に比して僅少な状態が継続するとともに 平成 26 年 9 月以降 買い取った売掛債権について回収遅延が発生するようになった その結果 同 27 年 11 月末現在 売掛債権買取残高は約 2.4 億円にすぎず そのうち約 1.2 億円を直ちに回収することが困難になっている 当社は WBL 債の発行当初から上記のWBL 社の財務状況の実態を認識していた しかしながら 当社は WBL 債の販売のために作成 使用した勧誘資料等において 裏付資産 については 本債券発行により調達した資金を基に売掛債権の取得を行います などと記載するほか 顧客に対し 回収遅延が発生した売掛債権について全額回収できる見込みであると説明し WBL 債の販売を行った 当該勧誘は WBL 社において 売掛債権の買取り又はその回収可能性等に現に問題が 1

生じているにもかかわらず 顧客に対し 当該問題が生じていないとの誤解を与える表示 をしたものである (2) ASAP ALPHA NOTE について ASAP ALPHA( 以下 ASAP 社 という ) は 平成 25 年 3 月にケイマン諸島に設立され 米国に所在する不動産を 収益の根源 とするとして ASAP ALPHA NOTE との名称の社債 ( 以下 ASAP 債 という ) を発行し 資金を調達している そして ASAP 社は 同社子会社の発行する社債 Aを取得し 同子会社は 米国に所在する不動産を取得し 賃料収入を得るとする会社 ( 米国 LLC) の発行する社債 Bを取得している ASAP 債の発行残高は 平成 27 年 11 月末現在 合計で約 49 億円 ( 投資者数は約 560 者 ) となっている 当社は アーツ証券から紹介 助言 支援等を受け 平成 26 年 12 月から ASAP 債の販売を一般投資家等の顧客に対して行っている 当社によるASAP 債の販売残高は 平成 28 年 3 月末現在 合計で約 2 億円 ( 投資者数は約 20 者 ) となっている しかしながら 上記 LLCについては 決算書類が作成されておらず 財務状況等の実態が不明である 当社も 九州財務局の検査に対し 上記 LLCの実態を的確に説明できない 当社は 上記 LLCの実態を的確に把握していないにもかかわらず ASAP 債について 収益の根源は本スキームを通じて保有される米国不動産に関連付けられたもの と記載した勧誘資料等を作成 使用することにより 販売証券会社である当社が上記 LL Cの実態を的確に把握しているかのような誤解を与える表示をし 顧客に対し その販売を行った 2. 法令等適用当社の上記 1. の行為は 金融商品取引法第 38 条第 8 号 ( 平成 26 年 5 月 30 日法律第 44 号による改正前は同条第 7 号 ) に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第 117 条第 1 項第 2 号に掲げる 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して ( 略 ) 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為 に該当するものと認められる また 当該行為は本協会定款第 28 条第 1 項第 4 号に規定する 取引の信義則に反する行為をしたとき に該当するものと認められる 3. 処分及び勧告の内容 以上のことから 大熊本証券株式会社に対し 次のとおり処分及び勧告を行った 2

(1) 定款第 28 条第 1 項の規定に基づく処分 過怠金の賦課 500 万円 (2) 定款第 29 条の規定に基づく勧告以下の事項について 書面で報告すること 1 本件に係る責任の所在の明確化を図ること 2 金融商品取引業務を適切に行うための経営管理態勢 業務運営態勢及び内部管理態勢を整備するなど 本件に係る再発防止策を策定し 着実に実施すること 3 本件私募債について 発行会社の破産手続及び財務状況等を適切に把握し 顧客に対し必要な対応をとること 4. その他 当社は 本件について 平成 28 年 6 月 14 日 業務改善命令の行政処分を受けている 以 上 本件に関するお問い合わせ先 : 規律審査部 (.03-3667-8475) 3

別紙 協会員の概要 ( 平 29.2.15) 上光証券株式会社 1 所在地 北海道札幌市中央区北一条西 3 丁目 3 番地 2 代表者名 代表取締役社長松浦良一 3 資本金 5 億円 4 店舗数 7 店舗 5 役職員数 74 名 共和証券株式会社 1 所在地 東京都中央区日本橋兜町 8 番地 3 号 2 代表者名 代表取締役社長梅原知彦 3 資本金 5 億円 4 店舗数 4 店舗 5 役職員数 88 名 竹松証券株式会社 1 所在地 石川県金沢市尾張町 1 丁目 1 番 22 号 2 代表者名 代表取締役社長竹松俊一 3 資本金 1 億円 4 店舗数 3 店舗 5 役職員数 39 名 田原証券株式会社 1 所在地 愛知県田原市田原町本町 41 番地 2 代表者名 代表取締役社長森田雅人 3 資本金 1 億円 4 店舗数 4 店舗 5 役職員数 34 名 六和証券株式会社 1 所在地 京都府京都市中京区東洞院通二条下ル瓦之町 397 番 1 2 代表者名 代表取締役社長廣瀬久哲 3 資本金 2.04 億円 4 店舗数 3 店舗 5 役職員数 43 名

おきなわ証券株式会社 1 所在地 沖縄県那覇市久米二丁目 4 番 16 号 2 代表者名 代表取締役社長堀川靖 3 資本金 6.28 億円 4 店舗数 5 店舗 5 役職員数 105 名 山形證券株式会社 1 所在地 山形県山形市七日町二丁目 1 番 41 号 2 代表者名 代表取締役社長佐藤恵子 3 資本金 1 億円 4 店舗数 3 店舗 5 役職員数 40 名 大熊本証券株式会社 1 所在地 熊本県熊本市中央区下通 1 丁目 7 番 19 号 2 代表者名 代表取締役社長出田信行 3 資本金 3.43 億円 4 店舗数 5 店舗 5 役職員数 70 名 ( 注 ) 資本金 店舗数及び役職員数は 平成 28 年 3 月末現在

参考 定款 ( 昭 48.6.7) - 抜粋 - ( 会員の処分等 ) 第 28 条本協会は 会員が次の各号の一に該当すると認めるときは 理事会の決議により 当該会員に対し 処分を行うことができる 1 ( 省略 ) 2 3 法令 法令に基づく行政官庁の処分又は定款その他の規則 総会若しくは理事会の決議若しくはこれらに基づく処分に違反したとき 4 取引の信義則に反する行為をしたとき 5 ( 省略 ) 12 2 本協会は 前項に規定する処分を行おうとするときは 弁明の手続を行うものとする 3 第 1 項に規定する処分の種類は 譴責 過怠金の賦課 会員権の停止若しくは制限又は除名とする 4 前項に規定する過怠金の額は 5 億円を上限とする ただし 第 1 項各号に掲げる行為と相当な因果関係が認められる利得額 ( 損失を回避した場合における当該回避した額を含む 以下 不当な利得相当額 という ) が発生しているときは 当該不当な利得相当額を過怠金の上限の額に加算することができる 5 第 3 項に規定する会員権の停止又は制限をする期間は 6 か月以内とする 6 第 1 項に規定する処分を行うに当たり 会員権の停止又は制限の処分を行うことが相当と認められる場合で 当該処分を行おうとする日の 5 年前の応答日以降に行われた会員権の停止又は制限の期間と通算した期間が 1 年を超えることとなるときは 除名を行うことができる 7 第 4 項ただし書の適用がある場合における 5 億円超の過怠金の賦課による処分及び会員権の停止若しくは制限又は除名の処分は 出席した理事会又は自主規制会議の構成員の議決権の 3 分の 2 以上の多数決により行う 8 第 1 項の規定による処分において 過怠金の賦課及び会員権の停止又は制限は併科することができる 9 会員は 第 1 項の規定により会員権の停止又は制限の処分を受けた場合 その期間中 当該会員の会員権は停止又は制限される 当該会員は その場合においても 会員としての義務はすべてこれを履行しなければならない 10 会員は 第 1 項の処分の通知が到達した日から 10 日以内に 第 76 条の 3 に規定する不服審査会に対し書面をもって 不服の趣旨及び理由を示して 不服の申立てを行うことができる 11 第 1 項 第 2 項及び前項の手続に関し必要な事項は 協会員に対する処分等に係る手続に関する規則 をもって定める ( 会員に対する勧告 ) 第 29 条本協会は 会員又は当該会員を所属金融商品取引業者等とする金融商品仲介業者の法令 法令に基づく行政官庁の処分若しくは定款その他の規則若しくは取引の信義則の遵守の状況又は当該会員の営業若しくは財産の状況が本協会の目的にかんがみて適当でないと認めるときは 当該会員に対し事由を示して勧告を行うことができる - 1 -

定款の施行に関する規則 ( 昭和 48.7.2)- 抜粋 - ( 取引の信義則違反 ) 第 14 条定款第 23 条及び第 28 条第 1 項第 4 号に規定する取引の信義則に反する行為とは 次に掲げる行為その他の行為で 本協会若しくは協会員の信用を失墜し又は本協会若しくは協会員に対する信義に反する行為をいう 1 本協会の業務若しくは他の協会員の営業に干渉し又はこれを妨げること 2 有価証券の売買その他の取引等に関し 詐欺的な行為 不信若しくは不穏当な行為又は著しく不注意若しくは怠慢な事務処理を行うこと 3 株券を買集め その銘柄の株券の大量の所有者であることを利用してその株券の発行会社の関係者に対しその意に反してその株券を有利に売り付けること又はこれに類似する行為を目的とする者の直接又は間接の委託に応じて その銘柄の株券の買付け又は買付けの取次ぎを行うこと 協会員に対する処分等に係る手続に関する規則 ( 平 22.6.28)- 抜粋 - ( 処分の公表 ) 第 15 条本協会は 定款第 28 条第 1 項の規定により処分を行ったときは その旨を各協会員に通知する 2 本協会は 前項の通知を行ったときは これを公表する 3 前項の規定に基づき公表を行う期間は 当該公表を行った日から 5 年間とする - 2 -