空気圧の基礎
圧縮と圧力 エジェクタ 真空ポンプ コンプレッサ 真空状態標準状態 ( 大気 ) 圧縮状態 低い分子密度高い 低い圧力 ( 大気圧 ) 高い 真空パッド 発生する圧力差を利用 エアブロー エアシリンダ
圧力単位 圧力の表示 Pa( パスカル ) 油空圧業界 MPa( メガパスカル ) kpa( キロパスカル ) 低圧 低真空 1MPa=1000kPa=1000000Pa 10kgf/cm 2 絶対圧力 (abs) と 0.5MPa abs 0.4MPa G ゲージ圧力 (G) 大気圧 0.1MPa abs 完全真空 0 絶対圧力 真空 0 ゲージ圧力 大気圧 0MPa G 絶対圧力 (abs)= ゲージ圧力 (G) + 大気圧 0.1MPa abs
圧力に関する基本法則 パスカルの原理 圧力と面積と発生する力の関係はいつも比例する 出力 (F)= 面積 (A) 圧力 (P) この場合 圧力は ゲージ圧力 で考えます シリンダの出力式に使用されます 0.5MPaG 出力 F 25N ( 2.5kgf) A 50mm 2 圧縮空気 P(G)
圧力に関する基本法則 ボイルの法則 圧縮によって変化する体積と圧力の関係 ( 温度が一定の場合 ) を表します PV= 一定 P: 圧力 (abs) V: 体積 圧力と体積は反比例する 圧力 : 0.3MPa G 体積 : 5 L この場合 圧力は 絶対圧力 で考えます 0.3MPa (0.3+0.1) 5 (0.3+0.1) 5=(P+0.1) 3 P=0.57MPa G 圧力 :? 体積 : 3 L (P+0.1) 3
大気圧換算 大気圧 圧力 : 0. 3 MPa 体積 : 5 L? L (0.3+0.1) 5 = (0+0.1) V V = 20 L(ANR) 流量の表示単位 : L /min ANR または dm 3 /min ANR ANR とは? 空気の標準状態を示したものです Conditions de l a tmosphere n ormale de r eference ANR 標準参考空気 温度 :20 圧力 : 大気圧 0.1MPa abs 相対湿度 :65%
空気中の水分とドレン 飽和水蒸気量 空気温度と飽和水蒸気量 温度と飽和水蒸気量と発生する水分との関係 280g/m3 229g の水分発生 51g/m3 40 79 温度
10 単位の温度 飽和水蒸気量単位 g/m 3 1 単位の温度 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 90 420.1 433.6 448.5 464.3 480.8 496.6 514.3 532 550.3 569.4 80 290.8 301.7 313.3 325.3 327.2 349.9 362.5 375.9 389.7 404.9 70 197 204.9 213.4 222.1 231.1 240.2 249.6 259.4 269.7 280 60 129.8 135.6 141.5 147.6 159.9 160.5 167.3 174.2 181.6 189 50 82.9 86.9 90.9 95.2 99.6 104.2 108.9 114 119.1 124.4 40 51 53.6 56.4 59.2 62.2 65.3 68.5 71.8 75.3 78.9 30 30.3 32 33.8 35.6 37.5 39.5 41.6 43.8 46.1 48.5 20 17.3 18.3 19.4 20.6 21.8 23 24.3 25.7 27.2 28.7 10 9.4 10 10.6 11.3 12.1 12.8 13.6 14.5 15.4 16.3 0 4.85 5.19 5.56 5.95 6.35 6.8 7.26 7.75 8.27 8.82-0 4.85 4.52 4.22 3.93 3.63 3.4 3.16 2.94 2.73 2.54-10 2.25 2.18 2.02 1.87 1.73 1.6 1.48 1.36 1.26 1.16-20 1.067 0.982 0.903 0.829 0.761 0.698 0.64 0.586 0.536 0.49-30 0.448 0.409 0.373 0.34 0.309 0.281 0.255 0.232 0.21 0.19-40 0.172 0.156 0.141 0.127 0.114 0.103 0.093 0.083 0.075 0.067-50 0.06 0.054 0.049 0.043 0.038 0.034 0.03 0.027 0.024 0.021-60 0.019 0.017 0.015 0.013 0.011 0.0099 0.0087 0.0076 0.0067 0.0058-70 0.0051
空気圧システムの構成 エアドライヤ 動力源側 ( 供給側 ) 空気タンク ( エアタンク ) 空気圧縮機 ( エアコンフ レッサ ) メインラインフィルタ オートスイッチ アフタクーラ 速度調整弁 ( スヒ ート コントローラ ) 圧力スイッチ エアシリンダ 消音器 ( サイレンサ ) 電磁弁 ( ソレノイト ハ ルフ ) 装置側 ( 消費側 ) 残圧抜き手動 3 ポート弁 ルブリケータ 減圧弁 ( レキ ュレータ ) 空気圧フィルタ ( エアフィルタ ) 3 点セット (FRL ユニット )
動力源側を構成する機器 圧縮空気発生部 圧縮空気を生成し 空気圧ラインへ安定供給する 清浄化部 下流の機器および使用目的に応じて圧縮空気の質を整える 空気タンク ( エアタンク ) メインラインフィルタ エアドライヤ 空気圧縮機 ( エアコンフ レッサ ) アフタクーラ
空気圧縮機 ( エアコンフ レッサ ) 大気を吸い込んで圧縮空気を連続的に作る機械 容量型電気モータターボ型容量型 レシプロ スクリュー 圧縮による温度上昇
アフタクーラ 高温化した空気温度を冷却します (40 前後 ) 入口側空気 (HOT AIR) 空冷式アフタクーラ ファンモータ パイロットランプ 押ボタンスイッチ 出口温度計 出口側空気 (COOL AIR) 冷却側空気 クーラ ドレン (DRAIN) 入口空気温度範囲 :5~100 入口空気温度範囲 :5~200 冷却による水蒸気の水滴化 ドレン ( 発生した水分に空気中の異物が混じった液状異物 )
空気 ( エア ) タンク 使用目的 圧縮空気を貯めておくための容器 1 脈動防止 2 蓄圧 3 水分分離 4 異物分離 安全弁 何らかの原因で圧力が異常に上昇した場合に緊急排気させる 安全弁と圧力容器の間には他のバルブを取付けてはならない 第二種圧力容器 ゲージ圧力 0.2 MPa 以上の空気をその内部に保有する容器で 1) 内容積が 40 リットル以上のもの 2) 胴の内径が 200 mm 以上でかつ その長さが 1000 mm を超えるもの が該当する 製作にあたり ( 社 ) ボイラ協会 ( 社 ) ボイラクレーン安全協会の検査が義務付けられている タンク以外にも 上の条件にあてはまれば 第二種圧力容器に該当する
圧縮空気清浄化機器 コンプレッサで圧縮直後の空気の状態 圧縮空気を清浄化する機能 1) 固形の異物や油分を除去する機能 ろ過各種フィルタ 2) 水滴を除去する機能 水分分離 3) 水蒸気状の水分を除去する機能 除湿エアドライヤ
トラブルの原因 エアの清浄化
フィルタ 圧縮空気中の不純物をエレメント ( ろ材 ) でろ過 捕獲します 除去できる異物の最小値を ろ過度 で表示単位 :μm( マイクロメートル ) ろ過度 3μm 粒子径 3μm 以上の大きさの異物を95% 以上除去ろ過原理 直接遮断慣性衝突ブラウン運動による拡散 エレメントの種類 焼結金属エレメント 合成樹脂エレメント 金網エレメント
フィルタ 圧縮空気中の不純物をエレメントのろ材でろ過 捕獲します 除去できる最小の異物の大きさを ろ過度 と言います 単位 :μm( マイクロメートル ) IN ウレタン OUT ろ材 ( ペーパーエレメント ) サイトグラス メインラインフィルタ 3μm ミストセパレータ 0.3μm スーパーミストセパレータ 0.01μm 基本構造 ろ過度以下の異物は除去できない
フィルタの組合わせ 3μm アフタクーラ 必要に応じて組合わせる - 用途 - 一般装置駆動用エア ミストセパレータ + 0.3μm 一般塗装 乾燥一般 + マイクロミストセパレータ + 0.01μm 19 乾燥 清浄 ( 精密部品 )
メンテナンス エレメント交換の目安 P1 P2 目詰まりによる圧力降下 (IN OUT の圧力差 ) が 0.1MPa に達する前 使用開始後 1 年 ( 大型 中型 ) または2 年 ( 小型 ) 経過時 いずれか早い方 2 インチ以下のネジ接続 メインラインフィルタなどは日常の管理を行ないにくいことが多いため 一定期間をもってエレメント交換する事が多い
エアドライヤ 圧縮空気中の水蒸気を取り除きます 除湿 吸着式 膜式
冷凍式ドライヤ 冷媒で 10 以下まで冷却 大気圧露点 -17
吸着式ドライヤ 乾燥剤で水蒸気を吸着 除湿 大気圧露点 -30 以下
膜式ドライヤ 高分子中空糸膜を利用して除湿を行なう 除湿用パージ空気 大気圧露点 -15 ~-60 に対応
締込み継手 チューブ スリーブ インサート チューブ チューブグリップ ユニオンナット スリーブ フレアエッジ チューブホルダ ボデイ ユニオンナット チューブホルダ ボデイ
ワンタッチ管継手 チューブ チャック ガイド パッキン コレット リリースブッシュ しっかり奥まで差込む O リング 打込ハーフ ワンタッチ管継手 配管抜けの原因になります
フラッシング コンプレッサ側 アクチュエータ側
シールテープ シール付管継手 繰返し使用は 2~3 回まで 外した際 剥離したシール剤はブロー等で除去
装置側を構成する機器 エアドライヤ 空気タンク ( エアタンク ) 空気圧縮機 ( エアコンフ レッサ ) メインラインフィルタ オートスイッチ アフタクーラ 速度調整弁 ( スヒ ート コントローラ ) 装置側 圧力スイッチ 消音器 ( サイレンサ ) 電磁弁 ( ソレノイト ハ ルフ ) エアシリンダ 残圧抜き手動 3 ポート弁 ルブリケータ 減圧弁 ( レキ ュレータ ) 空気圧フィルタ ( エアフィルタ ) 3 点セット (FRL ユニット )
空気圧調整ユニット FRL ユニット (3 点セット ) レギュレータ 圧力設定 エアフィルタ 異物除去 ルブリケータ 給油
エアフィルタ 構造と動作原理 ( 異物除去 ) ボディ ディフレクタデフレクタ サイクロン効果 + フィルトレーション ( 遠心分離 ) ( ろ過 ) エレメント エレメント バッフル バッフル ケース ディフレクタ ケースガード バッフル ドレン排出弁 エレメント
ドレンの処理 手動タイプ 自動タイプ フロート ドレンの排出忘れ防止のため 極力定期的な排出を心がける ピストン ( フロート式 ) オートドレン
オートドレンの仕様 初期状態 ( 圧力なし ) エア供給時ドレン溜まると N.O ノーマル オーフ ン N.C ノーマル クロース
使用条件 使用条件 N.O ノーマル オーフ ン 圧力 :0.1MPa 以上 流量 :100l/min ANR 以上 N.C ノーマル クロース 圧力 :AF10.20 0.1MPa 以上 AF30~60 0.15MPa 以上 流量 :100l/min ANR 以下でも可未満でも可
保守点検および注意事項 < エレメント交換 > < 大型 > 圧力降下が 0.1MPa に達した時 または使用開始後 1 年のどちらか早い方 < 小型 > 圧力降下が 0.1MPa に達した時 または使用開始後 2 年経過した時のいずれか早い方です * 圧力降下 : 1 次側と 2 次側の圧力差 差圧計 目詰まりチェッカー 外部漏れチェック ケースやサイトグラスが汚れている場合は中性洗剤で洗浄する ケースに破損がある場合は即交換 ドレン排出機構の作動確認
減圧弁 ( レギュレータ ) 使用目的 装置 ( 作動部 ) への安定した圧力供給 0.4MPa に設定 0.7MPa 0.4MPa 0.7 0.6MPa 影響を受けない
構造と作動原理 ( 直動型 ) 弁体 フィードバック孔 設定前設定開始設定終了
リリーフ機能 二次側圧力が設定値以上に上昇した場合 リリーフ穴から二次側圧力を大気に排出し 設定圧力に戻す機能 リリーフ穴 リリーフ 二次側圧力上昇 設定値に復帰
IN OUT バランス構造使用上の注意 IN OUT 片側 ( 押し側 ) の出力調整 0.3MPa 0.5MPa 0.5MPa
逆流機能付減圧弁 バランス構造の減圧弁にチェック弁を組合わせる
精密型減圧弁 ノズルフラッパ機構 最少設定圧力 :0.005MPa
使用上の注意 取付姿勢 特に制約はありませんが ハンドル下向きでの使用をお勧めします 設定 ロックを解除してから二次側の圧力を確認しながら上昇方向で行なってください 準標準仕様 :0.02~0.2MPa 設定タイプの圧力計は 0.2MPa 用です 0.2MPa 以上の圧力をかけると 圧力計の破損の原因になりますのでご注意ください 安全のため 設定終了後はロックをして下さい 一次側圧力 設定圧力 +0.1MPa 以上を確保してください ロック解除
ルブリケータ 給油 ミスト状の潤滑油をエアにのせて送ります
全量式 可変タイプ ダンパ
作動原理 差圧
使用上の注意 推奨潤滑油 タービン油 1 種 ISO VG32 取り付け姿勢 ケース垂直下向き 流量の確保 最少滴下流量の確保 差圧が不足し油は滴下しない 適正供給油量 加圧下流量 10l で 1 滴程度 配管 二次側での立上り配管は避ける その他 二次側に給油不可の機器がないことを確認して下さい
フィルタレギュレータ 無給油ラインで使用 省スペース 省配管 構造図設定中設定後 設定スプリングダイヤフラム主弁弁スプリングディフレクタエレメントバッフルケース
冷凍式エアドライヤのトラブル 供給エアの温度 流量が 定格を超えると停止する コンデンサの送風を妨げない 埃などを清掃する 過負荷で停止する 外部から常時風があたると 過冷却の可能性 凍結 : エアがシャットされる
保守点検および注意事項 冷媒蒸発温度計 ( 圧力 ) の確認ドレン排出機構の動作チェックコンデンサの目詰まりチェックおよび清掃入口空気温度のチェック周囲温度チェック (40 以下 ) コンデンサの通風状態チェック ハ ルフ 閉 ハ ルフ 開 ハ ルフ 開 ハ ルフ 閉 設置の際はバイパス配管を設けます ( メンテナンス時使用 ) 運転時 メンテナンス時