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武蔵 狭山台工業団地周辺大気 環境調査結果について 埼玉県環境科学国際センター 化学物質担当 1

注 ) 材料の種類 名称及び使用量 については 硝酸化成抑制材 効果発現促進材 摂取防止材 組成均一化促進材又は着色材を使用した場合のみ記載が必要になり 他の材料については記載する必要はありません また 配合に当たって原料として使用した肥料に使用された組成均一化促進材又は着色材についても記載を省略す

第 41 巻 13 号 大分県農業気象速報令和元年 5 月上旬 大分県大分地方気象台令和元年 5 月 1 3 日

資料 2-3 平成 28 年 11 月 21 日火力部会資料 相馬港天然ガス発電所 ( 仮称 ) 設置計画 環境影響評価準備書 補足説明資料 平成 28 年 11 月 福島ガス発電株式会社 1

第 41 巻 21 号 大分県農業気象速報令和元年 7 月下旬 大分県大分地方気象台令和元年 8 月 1 日

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局別風向頻度表 期間平成 29 年 4 月 1 日 ~ 平成 30 年 3 月 31 日 項目風向 市町村名 測定局 区分 N NNE NE ENE E ESE SE SSE S SSW SW WSW W WNW NW NNW CALM 合計 南町 度数

局別風向頻度表 期間 2010 年 4 月 1 日 ~2011 年 3 月 31 日 項目風向 単位 % 市町村名 測定局 区分 NNE NE ENE E ESE SE SSE S SSW SW WSW W WNW NW NNW N CALM 合計 南町 度数


第 12 章環境影響評価の結果 12.1 調査の結果の概要並びに予測及び評価の結果

局別風向頻度表 期間 2013 年 4 月 1 日 ~2014 年 3 月 31 日 項目風向 単位 % 市町村名 測定局 区分 NNE NE ENE E ESE SE SSE S SSW SW WSW W WNW NW NNW N CALM 合計 南町 度数

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14 D033 CR:16 15 E015 CR:18 16 E060 CR:15 17 D E E E E E E d E E E B D D

) km 200 m ) ) ) ) ) ) ) kg kg ) 017 x y x 2 y 5x 5 y )

局別風向頻度表 期間平成 28 年 4 月 1 日 ~ 平成 29 年 3 月 31 日 項目風向 市町村名 測定局 区分 N NNE NE ENE E ESE SE SSE S SSW SW WSW W WNW NW NNW CALM 合計 南町 度数

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1 気象状況 (1) 概況 2 月 28 日から 3 月 1 日にかけて 低気圧が急速に発達しながら日本海を北東に進んだ このため 福井県内では 2 月 28 日夜から 3 月 1 日夜遅くかけて強風となり 最大風速は 福井で西南西 14.9m/s(1 日 08 時 12 分 ) 敦賀で北西 16.

長野県農業気象速報(旬報) 平成27年9月上旬

マルチローター及び散布装置の性能一覧 (1) 型式 AC940/AC940-D AC1500 名称 ZionAC940 ZionAC1500 製造会社名 ( 株 ) エンルート 寸法 (W L H)( mm ) 機体 ローターの数 ( 個 ) 6

平成 30 年 2 月の気象概況 2 月は 中旬まで冬型の気圧配置が多く 強い寒気の影響を受け雪や雨の日があった 下旬は短い周期で天気が変化した 県内アメタ スの月降水量は 18.5~88.5 ミリ ( 平年比 29~106%) で 大分 佐賀関 臼杵 竹田 県南部で平年並の他は少ないかかなり少なか

表 1. プリル尿素と大粒尿素のかさ密度 強度 粒径 (mm) かさ密度 (g/cm3) 圧壊硬度 (N)* プリル尿素 1.0~ ~3.4 ( 平均 1.9) 大粒尿素 2.0~ ~34.8 ( 平均 17.8) *: 木屋式硬度計を使って それぞれ


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佐賀県気象月報 平成 29 年 (2017 年 )6 月 佐賀地方気象台

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2 NUREG-1150 PSA PSA OECD (OECD/NEA 2000) 11 PSA Hennicke & Lechtenböhmer (1999) 10 GDP kwh Ewers/Rennings 1992 Friedrich 1993 Krewit

資料 4 H 検討会 木造庁舎計画 設計基準の熱負荷計算について (1) 木造建築物に使用する材料の熱定数表を下に示す 熱伝導率 容積比熱 材料名 λ cρ [W/(m K)] [kj/(m 3 K)] 複合金属サイディング 55% アルミ- 亜鉛めっき鋼板 45 3,600 + 硬質

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8 月の気象概況 上旬と下旬は 高気圧に覆われ概ね晴れの日が多く 強い日射の影響も加わって気温が上がり 日最高気温が 35 以上の猛暑日となる日があった 中旬は 湿った空気の影響で曇りや雨の日が多かった また 台風第 12 号 第 15 号 第 19 号 第 20 号が宮崎県に上陸又は接近し 大雨や

5 月の気象概況 上旬と下旬は 前線を伴った低気圧や気圧の谷等の影響で曇りや雨の日が多く 日降水量が 10mm を超える大雨となった所があった 中旬は 高気圧に覆われて概ね晴れの日が続き 暖かい空気の影響で平年よりも気温が高く推移した また 九州南部 ( 宮崎県を含む ) は26 日ごろ梅雨入り (

1959 ( 昭 34) 9.23~ 26 台 風 第 15 号 ( 伊 勢 湾 台 風 ) 1960 低 気 圧 と 前 ( 昭 35) 線 10.6~ 7 梅 雨 前 線 ( 昭 和 36 年 梅 1961 雨 前 線 豪 雨 ) ( 昭 36) 6.24~ 29 南 部 台 風 第 15 号

10 月の気象概況 期間の前半は 高気圧に覆われて晴れの日と 気圧の谷や前線等の影響で曇りや雨の日が短い周期で経過し 後半は 高気圧に覆われて概ね晴れの日が多かった また 上旬に台風第 25 号や前線の影響で大気の状態が非常に不安定となり 4 日 23 時から24 時にかけて発達した積乱雲により 宮

7 月沖合定線海洋観測結果 令和元年 7 月 11 日岩手県水産技術センター TEL: FAX: 県南部沖 20~50 海里の 100m 深水温は平年より最大 4 程度低め 1. 水温分布 ( 図

別紙

2 月の気象概況 期間の中旬は高気圧に覆われて晴れの日が続いたが 上旬と下旬は低気圧や前線 気圧の谷及び湿った空気の影響で天気は短い周期で変わった 上旬は強い寒気の流れ込みで日最低気温の低い方からの観測史上 1 位を更新した所があった また 中旬と下旬は日最小相対湿度や日最大 1 時間降水量 日最大

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ha ha km2 15cm 5 8ha 30km2 8ha 30km2 4 14


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平成16年6月25日の大雨(気象速報)

7/ /4 7/30 18:00 19:00 7/31 10:00 15:00 7/31 10:00 15:00 8/20 12:30 15:00 8/21 13:00 15:00 ( 49ha) JA () TEL

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風速 ^2 ((m/s)^2) 気圧 (hpa) 観測項目の経時変化 図 2 に各観測項目の時系列を示した. なお, 風速の縦軸は風速の 2 乗 ( 風速 ^2) であり, 項目名末尾のアルファベットは各地点 ( 三宅島 : M, 大島 :

Fr. CO 2 [kg-co 2e ] CO 2 [kg] [L] [kg] CO 2 [kg-co 2e] E E E

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I. 要素技術編 --- 地域の組織化 広域調査法 小型無人ヘリ ( ドローン ) による調査 1) 技術の概要小型無人ヘリ ( ドローン ) は GPS による自律飛行を行うことで圃場上空から鮮明な空撮画像を得ることができます 栽培イネ 漏生イネ 雑草イネは植物学的に同種であるため

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11 鋼板製グレーチング PKT-V( スベリ止 ) PKT-V ボルト固定式スベリ止 50-2 みぞ幅寸法 (200mm) ベアリングバーの高さ (50mm) スベリ止 ボルト固定式 ( 騒音低減用 ) 標準タイプ 普通目 横断溝用 T-25 T-20 T-14 T-6 T-2 歩道用 ルーフドレ


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地域気象観測

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新潟地方気象台対象地域新潟県 平成 28 年 (2016 年 )12 月 22 日から 23 日にかけて 急速に発達した低気圧に関する新潟県気象速報 目次 1 概要 (1) 資料作成の目的 (2) 気象概況 2 気象の状況 (1) 地上天気図および気象衛星赤外画像 (2) レーダーエコー合成図 (3

型番記入方法 ご注文の際は 内へ 1~ の選定項目に合った寸法や記号を記入して下さい ケース型番 UCS - - 上下カバー色パネル色コーナー R 放熱穴ゴム足 例 : 幅 140mm 高さ 4mm 奥行き 180mm で上下カバー パネルがブラック コーナー R 放熱穴無し ゴム足 S の場合 U

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DNA 抽出条件かき取った花粉 1~3 粒程度を 3 μl の抽出液 (10 mm Tris/HCl [ph8.0] 10 mm EDTA 0.01% SDS 0.2 mg/ml Proteinase K) に懸濁し 37 C 60 min そして 95 C 10 min の処理を行うことで DNA

金沢地方気象台対象地域石川県 平成 30 年台風第 21 号に関する石川県気象速報 目 次 1 気象概況 2 気象の状況 3 気象官署と地域気象観測所の極値更新状況 4 特別警報 警報 注意報 気象情報等の発表状況 5 石川県の被害状況等 6 金沢地方気象台の対応状況等 平成 30 年 9 月 7

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i ( 23 ) ) SPP Science Partnership Project ( (1) (2) 2010 SSH

交通模擬車両 路温計測 ( 熱電対 ) 氷膜路面 t =.5 ~ 1.mm 無散布 g/m 2 g/m 2 g/m 2 g/m 2 g/m 2 1m 5m KP=.5 KP=. KP=.4 KP=.55 KP=.7 KP=.85 図 -1 試験コースレイアウト 2 曲線区間約 1

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資料 3-1 風向 風速の異常年検定 [ 本編 p.115 参照 ] 窒素酸化物総量規制マニュアル( 新版 ) ( 公害研究対策センター, 平成 12 年 ) に示される 基準年の異常年検定 に基づき 港陽における風向及び風速の測定結果を統計手法により検定した この結果 平成 24 年度は 平年と比


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ハイギア. アルティ XT/ アルティ XT SS 簡易マニュアル この度は製品をお買い上げ頂き 誠にありがとうございます ここでは ご使用前に確認 設定頂く内容を簡単にご案内致します 各機能の詳細や注意事項等については 製品に付属している取扱説明書をご確認下さい

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4 水稲における追肥等の同時防除技術の確立

4 水稲における追肥等の同時散布技術の確立 [ 調査目的 ] 水稲栽培では 良食味指向が強まる中で 追肥 ( 穂肥 が控えられる傾向があった また 従来の無人ヘリコプターの積載能力の限界から 追肥への無人ヘリコプターの利用はなかった しかし 規制緩和により 小麦と同様に いもち病防除時期に 防除作業と同時に追肥を行うことが可能となった このため 水稲についても と農薬の同時施用技術に関する基礎データの収集 解析を行う Ⅰ 落下分散 [ 調査内容 ] 1 調査場所長野県小諸市山浦農林航空技術センター静岡県浜松市ヤマハ発動機株式会社春野テスト場 2 調査期間平成 28 年 1 月 22 日 2 月 2 日 2 月 17 日 3 散布資材 表 15 散布資材略称 名称 成分 含量 住友 住友尿素入り窒素加里化成 窒素 17% 内アンモニア性窒素 9.1% 水溶性加里 1% クミアイ クミアイ尿素入り窒素加里 窒素 14% 内アンモニア性窒素 9.0% 可溶性リン酸 化成 % 内水溶性リン酸 % 水溶性加里 1% 空散 空散水稲追肥 306 窒素 30% 溶性加里 % 溶性苦土 % 4 使用機種 装置機種 :FAZER 散布装置 : 粒剤 同時処理装置および L-41 5 調査方法飛行ラインに直交する調査線上に 1m 間隔で 21 点 容器および地上約 80 センチメートルの高さに 1 辺 5 センチメートルの箱型のミラコート紙を設置し 中央部を 1 パスづつ散布飛行した 散布液は青色の色素で着色し ミラコート紙に付着した散布液滴の痕跡を画像処理し数値化した 容器にトラップされたは調査点別に計量した あわせて 回収した表面の着色液の付着状況を観察した 飛行諸元の組み合わせはを表 16 に示す なお 調査 1~6 は 調査場所の制約から農薬の散布ができず着色水としたため 7~12 で実際の農薬を散布装置 L-41 を使用して 落下分散状況の確認を行った の吐出量の調査は 散布装置吐出口を袋で覆い ホバリング状態で一定時間吐出させ計量した 散布資材の吐出量 ( メタリング開度または散布ボリウム は 飛行諸元に対応する必要量に近い値に設定した なお 飛行間隔は 7.5m を想定した 飛行速度は散布飛行中の 30m 区間の飛行時間から換算した 飛行高度は 無人ヘリコプターオペレータの達観による 散布中の風向風速は デジタルハンド風向風速計 26D-BⅡ( 株式会社太田計器製作所製 等により測定した なお 風等の影響がない条件での落下分散状況を調査することにより 屋外での調査結果を補完するために 農林航空技術センターの屋内散布装置により 調査を行った - 187 -

高さ 3.25m でレールに懸架した散布装置を 15Km/h の速度で走行させ 直交する調査線上に m 間隔で 17 点容器を設置して トラップされた資材を調査点別に計量した 走行速度は 15Km/h 飛行間隔は 5m を想定した 表 16 散布資材 飛行速度km /h 飛行高度 m 散布量 反復 1 住友 + 13 3 50 kg /ha 3 2 着色水 20 8L/ha 3 クミアイ+ 13 50 kg /ha 4 着色水 20 8L/ha 5 空散 + 13 50 kg /ha 6 着色水 20 8L/ha 7 アミスタートレボン 10 3 8L/ha 2 8 SE 4 8L/ha 9 8 倍 15 3 8L/ha 10 4 8L/ha 11 20 3 8L/ha 12 4 8L/ha [ 調査結果 ] 1 散布条件粒剤散布装置のメタリング開度と吐出量の関係を表 17 に示す この結果により 設定する飛行速度に対応する粒剤散布装置のメタリング開度に調節した 散布条件を表 18 に示す 飛行速度は 計画値に概ね近い値であった また 風速は 実施基準で定められている 3m/s 以下の条件であった 2 落下分散落下分散状況を図 18~19に示す 飛行間隔 5mまたは7.5m 重ねた場合の計算上の変動係数を表 19に示した 住友の同時散布は ともに変動係数は 概ね均一の目安である30% 以下であり 均一な散布が可能であると考える クミアイは 変動係数は問題なかったが の変動係数は 全般に均一な値ではなかった の外見は 住友もクミアイも大きな違いが無いことから 同時散布することが影響したとは考えにくいと思われる 機体横方向からの風の影響により の落下分散との分散にズレが生じていることがあるが 調査時の状況から 瞬間的に基準値を超える風速になったことによるものと思われる アミスタートレボンSEの落下分散は いずれの飛行諸元においても均一な散布であることが確認できた 図 2 同時散布装置の装置は ノズル位置が現行の散布装置 L-41と同様であることから 装置が異なっても落下分散は同様の傾向を示すものと考えられるため 同時散布においても 均一な散布が可能であると考える 屋内での落下分散調査では いずれのも後方から見て左に寄る傾向が認められた 図 2 3 との干渉落下分散調査時に散布した着色液のへの付着状況を観察したところ 付着はわずかであり 状況からのトラップ容器内に付着した着色液にが接触して付着したことも考えられることから 干渉の影響は無いと考える - 188 -

[ まとめ] 3 種のと農薬の落下分散結果は 飛行速度 10km /h~20km/h 飛行間隔 5mまたは7.5mの現行の実施基準の範囲内で均一な散布が可能であることかが確認された と散布液の干渉は少なく 同時散布は可能であると考える 表 17 吐出量調査メタリング資材名開度 吐出量kg / 分 住友 10 8.40 13 12.84 クミアイ 11 8.44 14 18 空散 12 8.64 15 12.29 表 18 調査条件 資材名 飛行高度 飛行速度 実測速度 風向 風速 粒剤メタリンク 散布ホ リウム 1-1 3m 13Km/h 12.9 NW 2.5 10 9 1-2 11.2 NNW 2.3 住友 1-3 12.3 WNW 0.7 + 2-1 20Km/h 18.4 NNW 13 19 水 2-2 18.7 ENE 1.1 2-3 19.4 E 1.7 3-1 13Km/h 13.5 NNW 11 9 3-2 12.6 ENE クミアイ 3-3 12.8 NW + 4-2 20Km/h 19.4 WNW 14 19 水 4-2 20.3 SW 0.9 4-3 19.6 ESE 5-1 13Km/h 12.5 WNW 1.1 12 9 5-2 12.8 SSW 1.2 空散 5-3 12.7 NE 0.6 + 6-1 20Km/h 18.9 ESE 15 19 水 6-2 18.6 SSE 2.1 6-3 19.3 NW 1.7-189 -

表 18 調査条件つづき 資材名 飛行高度 飛行速度 実測速度 風向 風速 粒剤メタリンク 散布ホ リウム 7-1 3 10Km/h 18.9 S 1.2-7-2 19.3 WSW - 8-1 4 18.9 S 1.1-8-1 18.9 WSW 1.3-9-1 3 15Km/h 16.4 WNW 1.1 - アミスター速度連動 9-2 17.7 S - トレホ ンSE 機能に 10-1 4 15.2 SSW - 8 倍依存 10-2 15.2 S 1.7-11-1 3 20Km/h 1 S 1.6-11-2 11.3 SSE 0.6-12-1 4 13.2 W 1.7-12-2 13.2 W 0.6 1~6の飛行方向はNW SE 7~12はWSW ENE 表 19 飛行諸元と変動係数の関係 変動係数 資材名 飛行高度 飛行速度 7.5m 重ね 5m 重ね 1-1 3m 13Km/h 15.5-21.1-1-2 15.3 28.7 26.4 26.9 住友 1-3 14.2 18.7 2 25.7 + 2-1 20Km/h 22.4 2 13.8 21.4 水 2-2 21.9 9.0 12.6 9.9 2-3 31.1 35.2 8.8 27.3 3-1 13Km/h 16.1 103.7 9.9 80.2 3-2 25.8 46.7 15.7 39.6 クミアイ 3-3 20.7 7 6.8 44.9 + 4-2 20Km/h 35.1 50.1 18.6 4 水 4-2 2 20.1 13.8 15.7 4-3 22.3 59.1 21.4 59.1 5-1 13Km/h 13.6 - - 5-2 20.7-27.2 - 空散 5-3 20.1-11.8 - + 6-1 20Km/h 18.5-16.4 - 水 6-2 32.7-23.2-6-3 33.1-8.4-7-1 3 10Km/h - 25.3-2 7-2 - 25.6-22.6 8-1 4-19.1-18.8 8-1 - 24.4-13.5 9-1 3 15Km/h - 33.3-3 アミスター 9-2 - 24.9-13.7 トレホ ンSE 10-1 4-8.7-14.3 8 倍 10-2 - 20.3-15.8 11-1 3 20Km/h - 64.8-28.9 11-2 - 14.7-9.7 12-1 4-1 - 9.2 12-2 - 14.9-11.9-190 -

住友 13 km /h 住友 13 km /h 05 住友 13 km /h 住友 20 km /h 住友 20 km /h 住友 20 km /h 70 クミアイ 13 km /h クミアイ 13 km /h クミアイ 13 km /h 50 70 20 70 15 1 8.0 クミアイ 20 km /h クミアイ 20 km /h 2.5 3.5 1.40 1.20 25 100 0 50 0 0 0 0 0 0 クミアイ 20 km /h 2.5 0.80 0.60 0.40 0.20 0-191 -

空散 13 km /h 空散 13 km /h 空散 13 km /h 0 0 0 0 空散 20 km /h 空散 20 km /h 空散 20 km /h 0 0 0 0-192 -

0 0 150 0 0 0 0 住友 住友 住友 0 0 3.50 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 クミアイ クミアイ クミアイ 0 0 0 0 0 0 0 150 0 0 0 0 0 0 0 3.50 0 0 0 空散 空散 空散 0 0 150 0 3.50 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0-193 -

2.5 アミスター 3m 10 km /h アミスター 3m 10 km /h アミスター 4m 10 km /h 1.6 1.4 1.2 0.8 0.6 0.4 0.2 アミスター 4m 10 km /h アミスター 3m 15 km /h アミスター 3m 15 km /h 2.5 2.5 14 1.4 1.2 0.8 0.6 0.4 0.2 アミスター 4m 15 km /h アミスター 4m 15 km /h アミスター 3m 20 km /h 20 25 2.5 0 アミスター 3m 20 km /h アミスター 4m 20 km /h アミスター 4m 20 km /h 15 15 0 0 0-194 -

Ⅱ 崩壊調査 [ 調査の内容 ] 1 調査場所長野県小諸市山浦農林航空技術センター 2 調査期間平成 28 年 2 月 10 日 3 散布資材 表 20 散布資材 略称 名称 成分 含量 住友 住友尿素入り窒素加里化成 窒素 17% 内アンモニア性窒素 9.1% 水溶性加里 1% クミアイ クミアイ尿素入り窒素加里化成 窒素 14% 内アンモニア性窒素 9.0% 可溶性リン酸 % 内水溶性リン酸 % 水溶性加里 1% 空散 空散水稲追肥 306 窒素 30% 溶性加里 % 溶性苦土 % 4 調査方法テストスタンドに設置したヤマハFAZERの粒剤散布装置 L-4Aに予め目開き 1.4mmの篩にかけ製造 流通過程で生じた粉 欠片を除いたを2kg搭載し 吐出口をビニル袋で覆い全量を吐出させた 回収したを同様の篩にかけ 粉 欠片と篩上に残ったものの重量を計量した 篩の目開き1mm [ 調査結果 ] 落下分散調査において 散布後回収したに割れ粒はほとんど見られなかった 予備調査で 吐出中に粉立ちが認められたことから 粉状のものについて篩分けを行った 表 21 の結果に示すように散布装置によるの崩壊はごくわずかであった 表 21 崩壊状況 資材名 回収量粉 破片崩壊率 (g (g (% n1 住友 1996 3 0.15 n2 1998 2 0.10 n3 2000 2 0.10 n1 クミアイ 2000 2 0.10 n2 2000 1 5 n3 1999 1 5 n1 空散 2000 <1 - n2 1999 <1 - n3 2001 2 0.10 [ まとめ ] 散布装置によるの崩壊などの影響はごくわずかであり 問題はないと考える - 195 -

Ⅲ 腐食調査 [ 調査の内容 ] 1 調査場所長野県小諸市山浦農林航空技術センター 2 調査期間平成 28 年 1 月 30 日 ~2 月 19 日 3 散布資材 表 22 散布資材 略称 名称 成分 含量 住友 住友尿素入り窒素加里化成 窒素 17% 内アンモニア性窒素 9.1% 水溶性加里 1% クミアイ クミアイ尿素入り窒素加里化成 窒素 14% 内アンモニア性窒素 9.0% 可溶性リン酸 % 内水溶性リン酸 % 水溶性加里 1% 空散 空散水稲追肥 306 窒素 30% 溶性加里 % 溶性苦土 % 4 調査方法ヤマハFAZERの粒剤散布装置 L-4Aのインペラを1/3に切断し 片面半分の表面をヤスリで研磨したものおよび散布装置吐出口付近の機体スキッドのボルトとナットの一部分の表面をヤスリで研磨したものをバットに入れたに埋め込んで 定温器の中に入れ 21 日間放置した ボルト ナットは 各ごと5 組とした インペラの材質は アルミ表面に硬質アルマイト処理 ボルト ナットは 鉄表面に亜鉛メッキ [ 調査結果 ] 試験期間中の定温器内の平均気温は2 湿度は64.8% であった 放置期間後 住友 クミアイは 粒が膨潤し インペラ ボルト ナットにこびりついている状態であったので 腐食程度が不明にならない程度に水洗し スポンジ ブラシ等でを落としてから観察した 住友 クミアイはインペラの研磨なし以外は すべて腐食が認められた 研磨ありのインペラは 表面が灰色にささくれ立つ部分が散見された ボルト ナットの研磨なしは 粒が接触していた部分のメッキが白く浮き上がる状況 研磨部分は 錆で赤く変色している状況であった 空散は 腐食が無 ~ 微であり ごくまれに変色した部分が認められる程度であった 表 23 表 23 による金属腐食の有無インペラ ボルト ナット 研磨なし研磨あり 研磨なし 研磨あり 研磨なし研磨あり 住友 無 有 有 有 有 有 クミアイ 無 有 有 有 有 有 空散 無 無 無 ~ 微 無 無 無 ~ 微 [ まとめ ] の種類によっては 資材に直接接するインペラおよび 接触の可能性のある機体スキッド周辺の金属部品に 摩耗等の条件が重なった場合 腐食等の影響を及ぼす場合があるので 洗浄等の注意が必要と考える - 196 -