京都市における 2014.11.18 歴史まちづくり に係る取組
千年を超える歴史と伝統 2 City of Kyoto
世界遺産 古都京都の文化財 Kozanji Temple Kinkakuji Temple Kamigamo Shrine Nijo Castle Shimogamo Shrine Ryoanji Temple Ginkakuji Temple Tenryuji Temple Kiyomizu Temple Ninnaji Temple Saihoji Temple Toji Temple Honganji Temple Daigoji Temple 3
京都の都市特性 ~ 多様性と奥深さ ~ 観光都市おもてなし 歴史都市 芸術文化都市 宗教都市 ものづくり都市 ものづくり ( 物質文化 ) ひとづくり都市 ものがたりづくり都市 ものがたりづくり ( 精神文化 ) 両者が相互に刺激を与え, 高め合い, 感性, 匠の技 等が継承 創造 ひとづくり それらの 融合 深化 による 大学 産業界 との融合によるイノベーション まちづくり が京都盆地を中心に 1000 年を超えて継続 発展 大学のまち学生のまち 環境を象徴するまち ( 京都議定書 ) 自然 景観 多文化共生都市人権都市 食文化都市 精神文化の拠点都市 福祉 教育都市 4
京都の維持すべき古都の景観 5
古都保存の取組 古都保存法第 11 条に基づく土地の買入れ 古都特別総面積これまでの買入れ実績 ( 平成 25 年度末時点 ) 総面積 284.8 ヘクタール 清水寺, 金閣寺, 銀閣寺などの背景となる山々の歴史的風土の保存 世界文化遺産の登録 ( 平成 6 年 ) への繋がり 世界遺産風致地区歴史的風土保存区域歴史的風土特別保存地区 6
古都三山保全 再生の取組 市街地を取り囲む三方の山々が生み出す 盆地景 は, 先人達が原風景として捉えてきた京都の景観の基盤 植生の変化 ( 松くい虫による松の立ち枯れ, シイノキの繁殖 ) 景観の変容, 治山治水の問題,CO2 吸収源の問題, 文化継承の危機 ( 例 : 送り火の松明不足 ) ~ 京都三山の森林景観を守り続けるために ~ 三山森林景観保全 再生ガイドライン策定 松くい虫被害状況 ( 小倉 7
小倉山の取組 小倉山再生プロジェクト支援協定 の締結 締結式 ( 平成 25 年 5 月 10 日 ) 景勝 小倉山を守る会 との現地視察 小倉山の取組をモデルケースとして, オール京都市で森林景観づくりの輪を三山全体に広げていく 翌日の新聞記事 8
新景観政策の推進 ( 平成 19 年 9 月 ~) 京都がいつまでも京都であり続けるために 3 眺望景観や借景の保全の取組 眺望景観や 建物の高さ 1 建物の高さ規制の見直し 建物等の 借景 デザイン 新景観政策 5 つの柱と支援策 2 建物等のデザイン基準や規制区域の見直し 歴史的な 町並み 5 京町家などの歴史的建造物の保全 再生 屋外広告物支援制度 4 屋外広告物対策の強化 5つの柱を支える支援制度 9
新景観政策の 5 つの柱 1 大胆な建物の高さ規制強化 (45m 31m,31m 15m など ) 2 建築物のデザイン規制 ( 地域ごとにふさわしいデザイン基準を設定 ) 3 眺望景観 借景の保全 ( 世界遺産や京都御苑等の境内の眺め, 五山の しるし へ の眺め等を保全するため,38 の視点場を設定 ) 4 屋外広告物 ( 屋上看板 電飾看板全面禁止など ) 5 歴史的町並みの保全 再生 ( 京町家の保全 再生など ) さ規制強化景観を守り, 創造する 京都デザイン 旧規制 31m の場合 現在の規制 15m の場合 ( 町並みの連続性 ) 高10
デザイン基準のイメージ図 旧市街地型美観地区 沿道型美観地区 歴史遺産型美観地区 沿道型美観形成地区 11 11
眺望景観の保全 賀茂川右岸から 大文字 の眺め 五山の送り火大文字 標高規制を超える建物 遠景デザイン保全区域 眺望空間保全区域 標高規制を超える建物 近景デザイン保全区域 標高規制ライン (500m) 眺望空間保全区域 近景デザイン保全区域 12
屋外広告物適正化の推進 京都らしい町並み景観を保全するため, 全国でも類を見ないきめ細かな規制を実施 市内全域で 4 万 5 千の建物の屋外広告物 ( 平成 25 年末詳細調査終了 ) 平成 22 年度時点 7 割が新条例不適合 8 割を大きく超えて条例の趣旨に沿ったものに 110 人体制で市内全域の屋外広告物の適正化を目指して取り組んでいる 是正前 ( 四条通 ) 是正後 13
屋外広告物適正化の推進 京都らしい町並み景観を保全するために, グローバル企業もデザインを工夫 景観を守り, 創造する 京都デザイン 14
歴史的な町並みの保全 伝統的な建造物の保全と外観の修理 修景に対する助成の充実 地区指定制度の活用 伝統的建造物保存地区 4 地区 ( 文化財保護法 ) 市条例による地区指定 - 歴史的景観保全修景地区 3 地区 - 界わい景観整備地区 7 地区 ( 来年度に 先斗町地区 を指定予定 ) 祇園新橋地区 嵯峨鳥居本地区 単体としての保全策 景観重要建造物 ( 景観法 ) 現在,67 件を指定 歴史的風致形成建造物 ( 歴史まちづくり法 ) 現在,56 件を指定 山中油店 15
歴史的風致の維持向上 平成 21 年 11 月認定 16
歴史まちづくり ( 歴史的風致 ) 歴史的風致 固有の歴史 伝統を反映した人々の活動とその活動が行われる歴史上価値の高い建造物 その周辺市街地とが一体となった市街地の環境 祈りと信仰のまち京都 世界遺産をはじめとする寺社や身近な祈りの場である寺社に参詣する人々と, それを迎える人々の営みが受け継がれています 神社 仏閣への参詣路 ( 産寧坂 ) 門前の町並み ( 本願寺 ) 暮らしに息づくハレとケのまち京都 四季を彩る祭礼や京町家, 地域のお地蔵さん, 番組小学校などの暮らしの舞台, 京都御苑や二条城などの歴史の舞台において, 暮らしに息づくハレとケの営みが受け継がれています 祭礼 ( 祇園祭月鉾 ) 1 暮らしの中のハレ ( 地蔵盆 ) 2 1,2 出展 京町家の再生 ( 財 ) 京都市景観 まちづくりセンター編写真撮影 : 水野克比古 水野秀比古 水野歌夕 ( 以上水野克比古写真事務所 ), 1 協力 :( 財 ) 月鉾保存会 17
ものづくり 商い もてなしのまち京都 西陣や錦, 花街など, 京町家をはじめとする歴史的な町並みの中で, 伝統を受け継いだものづくりや商い, もてなしの営みが行われています 文化 芸術のまち京都 寺社をはじめ, 京町家などの日々の生活の中でも, 能 狂言や茶の湯, 生け花, 美術などの文化 芸術活動, さらにはそれらを支える様々な営みが受け継がれています やきもののまち ( 五条坂 ) 3 人々で賑わう錦市場 狂言の様子 4 茶道家の表構え 商家の町並み ( 上京小川 ) 洛外に位置する地域都と密接に関わってきたまち 京郊の歴史的風致 伏見や旧街道沿いのまちなど, かつて都と密接に関わってきた地域では, 伝統に培われた祭礼や日々の暮らし, 生業などの営みが受け継がれています 明治時代以降, 近代化を推進した伝統と進取に培われた営み 伝統と進取の気風の地 京町家などの歴史的建造物や近代洋風建築のまちの中で, 明治以降の近代化を推進した伝統と進取の気風に培われた営みが受け継がれています 伏見城下町の酒造業 水運の町並みと十石舟 北山杉の山並み 伝統と進取 ( 時代祭 ) 近代洋風建築のある町並み ( 三条通 ) 3 提供 : 陶器祭運営協議会 4 第 214 回市民狂言会より 18
歴史的風致の維持向上事業 文化財の保存事業 重点区域図 二条城唐門修理事業 上賀茂地区 道路の無電 柱化 美装化 事業 撮影 大島拓也 都市公園事業 淀城跡の内 堀及び公園 の再整備 歴史的市街地 地区 歴史的建造物の保全 再生 事業 歴史的市街地 東寺地区 文化財と その周辺を 守る防災 水利整備 事業 歴史的建造物の修理 修景事業 歴史的市街地 伏見地区 上七軒歌舞練場 修理事業 伝統文化等の保全 活性化事業 市全域 月桂冠旧本社 修理事業 歴史的風致形成建造物に指定し 修理に対して助成を実施 重点区域 五感で感じる和の文化事業 伝統産業 の日 関連事 業 19
無電柱化の推進 昭和 61 年度からスタート 幹線道路に加え景観の保全 再生が望まれる主要な地域において実施 平成 26 年 3 月時点での無電柱化整備延長は約 61 km 上七軒通 無電柱化実績箇所図 ( 平成 26 年 3 月 ) 20
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 2014 年 Travel+Leisure ワールドベストシティで京都が世界 1 位に! 2012 年国内都市として初のベストテン入り (9 位 ) バンコク ( タイ ) フィレンツェ ( イタリア ) 89.14 イスタンブール ( トルコ ) 89.11 ケープタウン ( 南アフリカ 88.64 ) シドニー ( オーストラリア ) 88.52 ローマ ( イタリア ) ニューヨーク ( アメリカ ) 88.12 香港 ( 中国 ) 京都 ( 日本 ) パリ ( フランス ) ~ 海外の権威ある旅行誌で高まる京都の評価 ~ 2014 年遂に世界 1 位に 89.87 88.49 88.03 87.90 87.67 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 2013 年には世界 5 位に躍進 バンコク ( タイ ) イスタンブール ( トルコ ) 89.96 フィレンツェ ( イタリア ) 89.84 ケープタウン ( 南アフリカ 89.57 ) 京都 ( 日本 ) ローマ ( イタリア ) チャールストン ( アメリカ ) 88.65 バルセロナ ( スペイン ) 88.45 パリ ( フランス ) チェンマイ ( タイ ) 90.40 89.31 89.09 88.35 88.15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 京都 ( 日本 ) チャールストン ( アメリカ ) 90.18 フィレンツェ ( イタリア ) 89.99 シェムリアップ ( カンボジア 89.82 ) ローマ ( イタリア ) イスタンブール ( トルコ ) 89.58 セビリア ( スペイン ) 90.21 89.61 89.28 バルセロナ ( スペイン ) 89.18 メキシコシティ ( メキシコ ) 89.07 ニューオーリンズ ( アメリカ 88.74 ) ワールドベストアワード は同誌で 1995 年から始まった 19 年間続く読者投票ランキングで, 世界の観光都市やホテル, クルーズ, 旅行会社, 航空会社等のカテゴリに分かれる 採点ポイントは, 次の 5 項目 1 風景 2 文化 / 芸術 3 レストラン / 食べ物 4 人 5 価値 Travel + Leisure 誌 月刊 100 万部を誇る旅行雑誌で, 北米のリーダー層等が主な読者で, 世界的で最も強い影響力をもつ 21