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建築接着工法Ⅲ 1 Ⅲ.1 総則 建築接着工法編 1.1 目的第 Ⅲ 部 建築接着工法編 は 各種建築材料を接着施工するにあたり 最適な かつVOC 排出量の少ない接着剤選定を行う参考とすることを目的としている 接着剤はその用途に応じて 形態や使用方法が異なり 多種多様な製品が市場に出回っている 最近では部材の変化 火気 臭気の観点から無溶剤タイプの変成シリコーン樹脂系やの使用が広まっている これらの中から 使いやすさ 安全性 性能及びコスト等の諸条件を考慮して最適なものを選び かつ 正しく使いこなす必要がある その一助として以下に情報を整理した 1.2 適用範囲本ガイドは 主に内装工事に用いられる接着剤について記述するが 国土交通省 公共建築 ( 改修 ) 工事標準仕様書 や日本建築学会 建築工事標準仕様書 JASS26 内装工事 などとあわせて 使用していただきたい また 接着剤の選定にあたっては 建築材料の種類 施工時の下地条件 施工後の使用条件も重要である これらを満足する中で VOC 排出量の少ない接着剤を選択する Ⅲ

コンクリート下地仕上材の種類一般的な使用ボード類乾燥状態Ⅲ 2 石工事 タイル工事 建築接着工法編 2.1 陶磁器質タイル 石材用接着剤建築現場で手張り方式により陶磁器質タイル及び石材を張り付ける工事に用いられる接着剤は J IS A 5548 陶磁器質タイル用接着剤 に品質 性能が規定されており 施工箇所により使い分けがされる 石工事 タイル工事に使用される接着剤の は接着剤主成分による差異は小さい 施工時の下地条件 モルタル湿潤状態施工後の使用条件 適用接着剤該当 JIS 耐水性を要する箇所耐熱性を要する箇所(浴室 厨房など)(サウナなど)塗布量 陶磁器質タイル 石材 アクリル樹脂系エマルション形 エポキシ樹脂系 変成シリコーン樹脂系 エポキシ樹脂系 変成シリコーン樹脂系 : 優 : 実用可 : 不可 ( タイフ Ⅱ) ( タイフ Ⅰ) ( タイフ Ⅰ) ( タイフ Ⅰ Ⅱ) ( タイフ Ⅰ) ( タイフ Ⅰ) ( タイフ Ⅰ Ⅱ) A B C D E F 1500 45 1200 36 Ⅲ 2

建築接着工法Ⅲ 3 Ⅲ 3 内装工事 建築接着工法編 3.1 木工事木れんが及び巾木など造作工事に用いられる接着剤について記述する 木れんがの接着施工に用いられる接着剤はJIS A 5537 木れんが用接着剤 に 巾木など造作工事に用いられる接着剤はJIS A 5549 造作用接着剤 に品質 性能が規定されている 造作用接着剤では幅広い部材 施工箇所に使用されるため 特に選定に際しては材料 施工後の環境など注意が必要となる 仕上材の種類適用接着剤該当 JIS 施工時の下地条件施工後の使用条件コモ連続荷重のかかる箇所耐水性を要する箇所耐熱性を要する箇所ンクリート下地ルタル非多孔質材料一般的な使用木質材料湿潤状態乾燥状態塗布量 A B C D E F G H 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 1100 440 木れんが エポキシ樹脂系 JIS A 5537 800 24 アクリル樹脂系エマルション形 1100 33 Ⅲ変成シリコーン樹脂系 800 24 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 100 エポキシ樹脂系 アクリル樹脂系エマルション形 変成シリコーン樹脂系 250 7.5 造作材 JIS A 5549 ビニル共重合樹脂系エマルション形 180 5.4 合成ゴム系溶剤形 250 200 180 5.4 シリル化 250 7.5 : 優 : 実用可 : 要注意 : 不可 : 不使用

コンクリート下地ルタル(医療機器 手押し車など)動荷重の移動する場所(せ耐水性を要する箇所耐熱性を要する箇所セルフレベリング下地床(トイっこう一般的な使用(床暖房など)材木質下地金属下地レ 厨房など)表面は乾燥しているが セメント系)の乾燥している種類3.2 床仕上げ材張り工事床仕上げ材を張り付ける接着剤は JIS A 5536 床仕上げ材用接着剤 に品質 性能が規定されている 代表的な床仕上げ材には 木質系床仕上げ材 高分子系張り床材 カーペットがあり 施工環境 仕上げ材種類により接着剤に要求される性能は異なる 施工時の下地条件施工後の使用条件モ適用接着剤 該当 JIS 湿気が残っている塗布量 コンポジションビニル床タイルエポキシ樹脂系 ホモジニアスビニルエポキシ樹脂系 床タイルピュアビエポキシ樹脂系 イルニル床タゴム質系床タイエポキシ樹脂系 ルA B C D E F G H I 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 ビニル共重合樹脂系溶剤形 ビニル共重合樹脂系エマルション形アクリル樹脂系エマルション形 ゴム系ラテックス形 300 9 ビニル共重合樹脂系溶剤形 アクリル樹脂系エマルション形 300 9 ビニル共重合樹脂系溶剤形 140 クロロプレンゴム系溶剤形 ニトリルゴム系溶剤形 : 優 : 実用可 : 不可 : 不使用 JIS A 5536 350 105 450 360 Ⅲ 4

下地ルタル(医療機器 手押し車など)動荷重の移動する場所(せ耐水性を要する箇所耐熱性を要する箇所セルフレベリング下地(トイ床っこう一般的な使用(床暖房など)材木質下地金属下地表面は乾燥しているがレ 厨房など) セメント系)の乾燥している種類建築接着工法Ⅲ 5 施工時の下地条件施工後の使用条件コモ適用接着剤 該当 JIS ンクリート湿気が残っている塗布量 A B C D E F G H I 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 ビニル共重合樹脂系溶剤形 単体エポキシ樹脂系 ニトリルゴム系溶剤形 450 360 ビニル共重合樹脂系エマルション形アクリル樹脂系エマルション形 300 9 Ⅲ繊布積層の ないものを含む)(フェルトを除く) : 優 : 実用可 : 不可 : 不使用 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 ビニル共重合樹脂系溶剤形 ニトリルゴム系溶剤形 450 360 エポキシ樹脂系 450 360 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 ビニル共重合樹脂系溶剤形 クロロプレンゴム系溶剤形 ビニル共重合樹脂系エマルション形 300 9 アクリル樹脂系エマルション形 JIS A 5536 不織布積層ニトリルゴム系溶剤形 ビニル共重合樹脂系エマル ション形 300 9 アクリル樹脂系エマルション形 ゴム系ラテックス形 ビニル床シート(発泡層のあるもエポキシ樹脂系

下地ルタル(医療機器 手押し車など)動荷重の移動する場所(せ耐水性を要する箇所耐熱性を要する箇所セルフレベリング下地(トイ床っこう一般的な使用(床暖房など)材木質下地金属下地表面は乾燥しているがレ 厨房など) セメント系)の乾燥している種類リノリウムエポキシ樹脂系 コルクエポキシ樹脂系 緩衝材なしエポキシ樹脂系 木質系床材エポキシ樹脂系 材つき施工時の下地条件施工後の使用条件コモ適用接着剤 該当 JIS ンクリート湿気が残っている塗布量 A B C D E F G H I 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 ビニル共重合樹脂系溶剤形 ビニル共重合樹脂系エマルション形アクリル樹脂系エマルション形 300 9 緩衝酢酸ビニル樹脂系溶剤形 ビニル共重合樹脂系溶剤形 クロロプレンゴム系溶剤形 450 360 JIS A 5536 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 クロロプレンゴム系溶剤形 アクリル樹脂系エマルション形 120 ~240 240 ~480 9~18 変成シリコーン樹脂系 300 9~18 ~600 60 ~120 クロロプレンゴム系溶剤形 240 ~480 60 ~120 : 優 : 実用可 : 不可 : 不使用 Ⅲ 6

下地ルタル(医療機器 手押し車など)動荷重の移動する場所(せ耐水性を要する箇所耐熱性を要する箇所セルフレベリング下地床(トイっこう一般的な使用(床暖房など)材木質下地金属下地レ 厨房など)表面は乾燥しているが セメント系)の乾燥している種類レジン系エポキシ樹脂系 テラゾー建築接着工法Ⅲ 7 施工時の下地条件施工後の使用条件モコンクリート適用接着剤 該当 JIS 湿気が残っている塗布量 A B C D E F G H I クロロプレンゴム系溶剤形 450 360 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 ビニル共重合樹脂系溶剤形 クロロプレンゴム系溶剤形 450 360 カニトリルゴム系溶剤形 Ⅲーペビニル共重合樹脂系エマルッ ション形トアクリル樹脂系エマルション 300 9 形 JIS A 5536 ゴム系ラテックス形 エポキシ樹脂系 ータペイアクリル樹脂系エマルションッルト形 100 3 カ( ピールアップタイプ ) 人450 360 工芝 クロロプレンゴム系溶剤形 480 180 根太材 ビニル共重合樹脂系エマル 18 ション形アクリル樹脂系エマルション 形 根太材施工時の木質下地は合板 : 優 : 実用可 : 不可 : 不使用クロロプレンゴム系溶剤形エポキシ樹脂系変成シリコーン樹脂系 ニトリルゴム系溶剤形 JIS A 5550 600

3.3 壁 天井ボード張り工事 壁 天井仕上げ材は各種ボード類と壁紙類に大別される 壁紙施工に用いられるでん粉系接着剤は JIS A 6922 壁紙施工用及び建具用でん粉系接着剤 に品質 性能が規定されているが ここでは 発泡プラスチック保温板を除く建築用ボード類を張り付ける接着剤について記述する この接着剤はJIS A 5538 壁 天井ボード用接着剤 に品質 性能が規定されている 施工される材料 使用する接着剤により塗布方法が異なるケースが多く 施工の際は注意する必要がある 3.3.1 壁張り工事 仕上材の種類合板施工時の条件 下地材の種類 ( 乾燥状態 ) (洗面所 流し回りなど)適用接着剤 該当 JIS コンクリートパーティクルボード類AL 釘併用の必要性セメント系ボード類水分の多い下地仮止めまたはせ軽量鉄骨組Cブっこうボード胴縁木組ロック積み モルタル 施工後の条件 A B C D E F G H I J K 耐水性を要する箇所耐熱性を要する箇所(ストーブ回りなど)ーティクルボード合板 繊維合成ゴム系溶剤形 無 120 96 板 パっこうボードセメント系ボード類 有 ドグラスウー酢酸ビニル樹脂系溶剤形 有 250 100 ルボ ロックウールボードー(裏打ちなビシートし)塗布量 有 170 5.1 せ合成ゴム系溶剤形マスチックタイプ 無 220 132 有 170 5.1 有 270 8.1 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 有 250 100 合成ゴム系溶剤形 無 120 96 合成ゴム系溶剤形マスチックタイプ 無 220 132 エポキシ樹脂系 有 変成シリコーン樹脂系 有 有 170 5.1 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 有 250 100 合成ゴム系溶剤形マスチックタイプ 無 220 132 エポキシ樹脂系 有 270 8.1 変成シリコーン樹脂系 有 有 170 5.1 合成ゴム系溶剤形マスチ 無 220 132 ックタイプ塩ニトリルゴム系溶剤形 JIS A 5538 : 優 : 実用可 : 要注意 : 不可 : 不使用 無 120 96 Ⅲ 8

(洗面所 流し回りなど)釘併用の必要性水分の多い下地コンクリート 合板建築接着工法Ⅲ 9 ードなし)3.3.2 天井張り工事 仕上材の種類適用接着剤施工時の条件 施工後の条件 該当 JIS 下地材の種類 ( 乾燥状態 ) モルタ軽量鉄骨野縁せセメント系っこうボード木造野縁ボード類ル ALC耐水性を要する箇所耐熱性を要する箇所(ストーブ回りなど)塗布量 ーティクルボード合板 繊維合成ゴム系溶剤形 有 120 96 板 パ 合成ゴム系溶剤形マスチックタイプ A B C D E F G H I J 有 170 5.1 有 220 132 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 有 250 100 せっ合成ゴム系溶剤形 有 120 96 こう合成ゴム系溶剤形マスチックタ系 有 220 132 ボイプーエポキシ樹脂系 有 8.1 Ⅲ 有 270 変成シリコーン樹脂系 有 8.1 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 有 250 100 JIS A セメ合成ゴム系溶剤形 5538 有 120 96 ント合成ゴム系溶剤形マスチックタ系 有 220 132 ボイプードエポキシ樹脂系 有 類8.1 有 270 変成シリコーン樹脂系 有 8.1 ドグ 酢酸ビニル樹脂系エマルションロラ 有 170 5.1 ッス形クウウー酢酸ビニル樹脂系溶剤形 有 250 100 ールルボボー合成ゴム系溶剤形マスチックタ 有 220 132 ーイプ軟ト質(裏塩打ビニトリルゴム系溶剤形 無 120 96 ちシ: 優 : 実用可 : 要注意 : 不可 : 不使用釘併用の必要性無 : 不要有 : 必要 ド類

断熱材の種類仮止めの必要性水分の多い下地適用接着剤石膏ボード質系3.4 断熱 防露工事建築内部に断熱材を直接取り付ける工事に用いられる接着剤は JIS A 5547 発泡プラスチック保温板用接着剤 に品質 性能が規定されている グラスウールなど繊維系断熱材は接着金物を用いて間接的に取り付けるケースが多い ここでは断熱材を直接取り付ける際に用いられる接着剤の選定基準について記述する 該当 JIS 木施工時下地材 モルタ コンクリート金属系ルALC施工後 耐水性を要する箇所耐熱性を要する箇所塗布量 (g/ m2 ) VO C 量 (g/ m2 ) ポリスチレンフォーム保温 有 7.5 材ポリエチレンフォーム保温材フェノ硬質ウレタンフォーム保温 有 7.5 材 ールフォーム保温材 ロックウー 有 7.5 ル グラスウール酢酸ビニル樹脂系溶剤形 有 250 100 再生ゴム系溶剤形 無 120 96 有 ゴム系ラテックス形 有 変成シリコーン樹脂系 有 170 5.1 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 有 250 100 ゴム系溶剤形 無 120 96 有 ゴム系ラテックス形 有 変成シリコーン樹脂系 有 250 7.5 170 5.1 酢酸ビニル樹脂系溶剤形 有 250 100 ゴム系溶剤形 無 120 96 変成シリコーン樹脂系 JIS A 5547 250 7.5 有 170 5.1 有 : 優 : 実用可 : 要注意 : 不可 : 実用上の組み合わせが少ない仮止めの必要性無 : 不要有 : 必要注 ] 天井部位への接着剤のみによる施工については 断熱材の種類 大きさなどによって ( 例えば裏打ちパネルなど ) 不適当な場合があるので十分注意のこと その際は原則として釘類を併用する 250 7.5 Ⅲ 10