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Christiane Nüsslein-Volhard Nüsslein-Volhard MASAI Ichiro No.279 September 2004

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1. 背景 NAFLD は非飲酒者 ( エタノール換算で男性一日 30g 女性で 20g 以下 ) で肝炎ウイルス感染など他の要因がなく 肝臓に脂肪が蓄積する病気の総称であり 国内に約 1,000~1,500 万人の患者が存在すると推定されています NAFLD には良性の経過をたどる単純性脂肪肝と

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遺伝子の近傍に別の遺伝子の発現制御領域 ( エンハンサーなど ) が移動してくることによって その遺伝子の発現様式を変化させるものです ( 図 2) 融合タンパク質は比較的容易に検出できるので 前者のような二つの遺伝子組み換えの例はこれまで数多く発見されてきたのに対して 後者の場合は 広範囲のゲノム

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6. 研究が終わった後 血液を他の研究に使わせてください 詳しくは ページへ 病には未解決の部分がまだ多く残っています 今後のさらなる研究のため ご協力をお願いいたします ( 必要に応じて ) バンク事業へのご協力をお願いします 遺伝子を扱う研究を推進するため 多くの人の遺伝子の情報を集めて研究に使

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統合失調症モデルマウスを用いた解析で新たな統合失調症病態シグナルを同定-統合失調症における新たな予防法・治療法開発への手がかり-

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報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事

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4. 発表内容 : [ 研究の背景 ] 1 型糖尿病 ( 注 1) は 主に 免疫系の細胞 (T 細胞 ) が膵臓の β 細胞 ( インスリンを産生する細胞 ) に対して免疫応答を起こすことによって発症します 特定の HLA 遺伝子型を持つと 1 型糖尿病の発症率が高くなることが 日本人 欧米人 ア

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2017 年 12 月 15 日 報道機関各位 国立大学法人東北大学大学院医学系研究科国立大学法人九州大学生体防御医学研究所国立研究開発法人日本医療研究開発機構 ヒト胎盤幹細胞の樹立に世界で初めて成功 - 生殖医療 再生医療への貢献が期待 - 研究のポイント 注 胎盤幹細胞 (TS 細胞 ) 1 は

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CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の

インスリンが十分に働かない ってどういうこと 糖尿病になると インスリンが十分に働かなくなり 血糖をうまく細胞に取り込めなくなります それには 2つの仕組みがあります ( 図2 インスリンが十分に働かない ) ①インスリン分泌不足 ②インスリン抵抗性 インスリン 鍵 が不足していて 糖が細胞の イン

平成 29 年 6 月 9 日 ニーマンピック病 C 型タンパク質の新しい機能の解明 リソソーム膜に特殊な領域を形成し 脂肪滴の取り込み 分解を促進する 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長門松健治 ) 分子細胞学分野の辻琢磨 ( つじたくま ) 助教 藤本豊士 ( ふじもととよし ) 教授ら

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ

今後の展開現在でも 自己免疫疾患の発症機構については不明な点が多くあります 今回の発見により 今後自己免疫疾患の発症機構の理解が大きく前進すると共に 今まで見過ごされてきたイントロン残存の重要性が 生体反応の様々な局面で明らかにされることが期待されます 図 1 Jmjd6 欠損型の胸腺をヌードマウス

のとなっています 特に てんかん患者の大部分を占める 特発性てんかん では 現在までに 9 個が報告されているにすぎません わが国でも 早くから全国レベルでの研究グループを組織し 日本人の熱性痙攣 てんかんの原因遺伝子の探求を進めてきましたが 大家系を必要とするこの分野では今まで海外に遅れをとること

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共同研究報告書

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Transcription:

ISSN 1349-1229 No. 301 July 2006 7 p8 p2 p10 MESSAGE p11 TOPICS FIMRe Meeting NHK p12 p5

OHTA Kunihiro 1 5000 1 ADLib Autonomously Diversifying Library DNA DNA DNA DNA DNA DNA DNA DNA 5 4000 DNA DNA DNA Y 1000 2 20002 2000 1000 2 No. 301 July 2006

3 No. 301 July 2006 1987 -MIT B DNA 4 6 B B DT40 DNA DT40 DNA A 1 DT40 DNA ADLib DT40A DNA 1 1 ADLib ADLib g ADLib 1 g DNA V25 VJ C DNA DNA DNA 25 V VJ

DT40 ADLib ADLib ADLib 1 SARS 11/10 ADLib 48 1 2010 5 ADLib ADLib 2005 2 ADLib Ig M IgG ADLib DNA 2004-524174 2002-376555 4 No. 301 July 2006

TANAKA Toshihiro 150 SRC SRC A TG C 4 30 SNP No. 301 July 2006 5

6 No. 301 July 2006 20 SNP 2 SNP 1.8 2002 SNP SNP SNP 1000DNA JSNP SNP http://snp.ims.utokyo.ac.jp 6 5000SNP TNF TNF TNF TNFTNF 2 2 LGALS2SNP 1 2 2 2 LGALS2 SNP 2 LGALS2 A C 1 3 G A 1 3 SNP G SNP A SNP 1.8

づるをたぐるように関連する遺伝子が次々と見つか ってくると考えています 今も その方法を継続し 疾患に関連する遺伝子をたくさん見つけ その中から一つでも患者さんの役に立つことに つながればと思っています ているところです 成果を患者に届ける 今後の研究戦略は 心筋梗塞に関連する遺伝 子は とLGALS2 だけではありません これ からも関連遺伝子を次々に見つけていきます 私 たちの役割は いわば SNPハンター です SNP ハンターが活躍する基盤が 急速に整い つつある 2005 年 10 月 ハップマップという国 際プロジェクトの第1期が終了し 日本人を含む 図2 LGALS2遺伝子と心筋梗塞の関連 心筋梗塞にかかりにくい LGALS2遺伝子のパターン ガレクチン2の 量が減少 翻訳 アジア アフリカ ヨーロッパのそれぞれを起源 とする人について SNP のデータベースが完成し たのだ ハップマッププロジェクトで明らかに なった25万個のSNPを調べれば ゲノムの9割は T チューブリン LGALS2遺伝子 一般的な LGALS2遺伝子のパターン ガレクチン2 翻訳 ですから 心筋梗塞に関連する遺伝子がまた新し く見つかるでしょう 細胞外の タンパクの 量が減少 イントロン1 カバーできるといわれています これまでに私た ちが解析に使ったのは わずか6万5000個のSNP C LGALS2遺伝子 ガレクチン 2 タンパク は タンパクと結合 し チューブリンの上 を伝わって タンパ クを細胞外に輸送す る LGALS2 遺伝子の イントロンにあるSNP が T の 場 合 ガ レ ク チ ン2の量が減少する その結果 細胞外に分 泌される タンパク の量が減少し 心筋梗 塞になりにくくなる チューブリン イントロン1 その一方で もう少し タンパクやガレクチ ン2タンパクと心筋梗塞とのかかわりを追いかけた い気もします と田中チームリーダーは語る しか し それは SRC の使命とは少々ずれているという 研究チームでは 大阪大学大学院医学系研究科 意識もあります 私たちが見つけた遺伝子 タンパ 病態情報内科学 大阪急性冠動脈症候群研究会 ク質に興味を持った研究者が 心筋梗塞の発症ま OACIS の協力で 患者のインフォームドコンセ でをつなぐ研究をしてくれるといいのですが 遺伝子から心筋梗塞の発症までがつながれば オ ア シ ス ントを得た上で血液を提供していただいている 協力していただいた患者さんには 研究成果は 夢 が 一 つ 実 現 す る 健 康 診 断 な ど の 機 会 に 直接還元されません それでも提供してくださる DNAを調べ 心筋梗塞になりやすい遺伝子を持 のは 将来同じ病気になった人たちのために と っている人には喫煙や運動不足など生活習慣に気 いうボランティア精神からだと思います 私たちは をつけるように指導することで 発症予防に役立 その想いに応えたいと思っています つでしょう また 発症してしまった人に対して 最後に 田中チームリーダーの夢を聞いた 疾 も DNA を調べ 生活習慣の改善を指導すれば 患に関連する遺伝子をたくさん見つけ その中か 再発率を下げることができます オーダーメイド ら一つでも患者さんの役に立つことにつながれば 医療の実現に一歩一歩着実に近づいているという と思っています しかし 私たちSNPハンターだけ 感触を持っています の力では 不可能です 私たちは遺伝子をどんど 田中チームリーダーの研究にとって一番大切な ん見つけますから その機能を調べて心筋梗塞と ものを尋ねたら 患者さん という答えが返ってき の関連を検証して予防や治療へとつなげ 患者さ た 私たちの研究は 患者さんから試料を提供し んに届けてくれる人が必要なのです そのための ていただかないと始まりません しかも 環境の影 体制づくりが 今後の課題です 響を排除して遺伝要因を浮かび上がらせるために は 数が必要です 私たちのところには 3000 人 の心筋梗塞の患者さんの試料があります これは SNPと疾患のなりやすさの関係を解析し 自信を 持って成果を公表できる数です 関連情報 2004 年 5 月 6 日プレスリリース http://www.riken.jp/rworld/research/results/2004/040506/index.html No. 301 July 2006 理研ニュース 7

2001BRC BRC BRC BRC BRC BRC 18502 2 1 2851 BRC 1381 BRC BRC BRC BRC BRC OBATA Yuichi BRC 2002 8 No. 301 July 2006

1 BRC 2 BRC 182 133 1,361 493 682 2,851 108 363 583 229 98 1,381 BRC BRC 50 BRC BRC BRC BRC EUCOMM European Conditional Mouse Mutagenesis ProgramKOMP NIH Knockout Mouse Project 5 10 10 30 FIMRe Federation of International Mouse Resources BRC BRC BRC No. 301 July 2006 9

Publishing Director, Nature Publishing Group (NPG) CEO & Representative Director, NPG Nature Asia-Pacific NPG Nature David Swinbanks, Ph. D. 200543 Nature 3000 4 Nature 122 1 MIT 6000 1000Nature 105 1 Nature Science Cell PNAS JACS Physical Review Letters 100 MIT No www.mpg.de/english/portal MIT web.mit.edu www.riken.jp/engn MIT NIH 2000 NPG 10 No. 301 July 2006

T O P I C S FIMRe Meeting 17 Federation of International Mouse Resources FIMRe 5 22 23 FIMRe ES 2004 4 7 1324 FIMRe Web 2 5 16 NHK 300 Agency for Science, Technology and Research A*STAR 9 4 A*STAR 4 24 Philip Yeo A*STAR Philip Yeo A*STAR Edison Liu A*STAR 1. 1962 1 262. 3. 4. 5. DNA 6. 7. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 1. 1964 8 142. 3. 4. JSR 5. 6. 7. No. 301 July 2006 11

TONOMURA Akira 1 100 8 7 No. 301 July 2006 18 7 5 351-0198 2 1 phone: 048-467-4094 fax: 048-462-4715 koho@riken.jp http://www.riken.jp 100%