(1) 非司法書士対策委員会本年度も法務省との協議が整わなかったためか 不動産登記 商業登記の登記所における非司法書士調査は一切おこなわれなかった 昨年度 当会会員から 兵庫県朝来市の行政書士が不動産登記及び商業登記の申請を反復継続しておこなっているとの情報提供を受け 兵庫県行政書士会に対し当該事実

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個人データの安全管理に係る基本方針

実例報告形式による不動産登記に関する勉強会を開催する (2) 商業登記に関する業務の推進 1 高知県事業承継 人材確保センターからの相談対応 2 商業 法人登記に関する勉強会の実施 実例報告形式による商業 法人登記に関する勉強会を開催する 3 会社法 商業登記に関する無料相談会の実施 会社法施行 1

( 別添 2) 多重債務者相談強化キャンペーン 2019 の実施要領多重債務者対策本部 日本弁護士連合会 ( 以下 日弁連 という ) 日本司法書士会連合会 ( 以下 日司連 という ) 及び日本司法支援センター ( 以下 法テラス という ) が共催で 令和元年 9 月 1 日 ( 日 ) から

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

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平成 24 年度事業報告 はじめに登記取扱件数の減少は 平成 24 年度も変わることなく推移し 年度後半に政権が民主党から自民党に代わり 安倍新総理は積極的な金融政策の実行を掲げ インフレ目標を年 2% と定めた これまでの円高は急速に変化し 円安から株高となって やや出口が見えてきたようなムードに

資料 3 時代の要請を受けた 消費者保護の課題について 平成 31 年 4 月 経済産業省商務 サービスグループ 商取引監督課

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子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

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Q5. 東京で企業内弁護士として勤務しているのですが 大阪で勤務することになりました 大阪弁護士会に登録換えをする場合の手続にかかる時間 費用について教えて下さい A5. まずは 現所属弁護士会に届出る必要がありますが 大阪弁護士会との関係では 常議員会の審理 承認が必要であり その前提として 常議

今年度も本部 支部との連携を強化し 高等学校を中心とした講師派遣を行い 自立した消費者の育成 支援を図ります また 設立当初より取り組んできた学校における消費者教育用テキストの作成及び講座で会得したスキルを活かし 児童 生徒 学生のみならず 教師や保護者等に対する消費者啓発も行っていく予定です (2

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1_【鑑】「生活困窮者自立支援法の施行に伴う多重債務者対策担当分野との連携について(通知)」の一部改正について

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平成 24 年 11 月 13 日 新潟縣信用組合 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 第 1 第 6 条第 1 項第 1 号に規定する法第 4 条及び第 5 条の規定に基づく措置の実施に関する方針の概要 当組合は 地域に根差し 地

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(1) 当該団体が法人格を有しているか 又は法人格のない任意の団体のうち次の1~2の要件を全て満たすもの 1 代表者の定めがあること 2 団体としての意思決定の方法 事務処理及び会計処理の方法 並びに責任者等を明確にした規約その他の規定が定められていること (2) 関係市町村との協議体制を構築してい

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観観産第 号 平成 29 年 12 月 28 日 一般社団法人全国旅行業協会会長 殿 観光庁参事官 ( 産業政策担当 ) 旅行業法の改正に伴う経過措置について 通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律 ( 平成 29 年法律第 50 号 ) により旅行業法 ( 昭和 27 年法律第

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1. 口座管理機関 ( 証券会社 ) の意見概要 A 案 ( 部会資料 23: 配当金参考案ベース ) と B 案 ( 部会資料 23: 共通番号参考案ベース ) のいずれが望ましいか 口座管理機 関 ( 証券会社 ) で構成される日証協の WG で意見照会したところ 次頁のとおり各観点において様々

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

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(2) 熟練技能者等の派遣による若年技能者等に対する実技指導ものづくりマイスター対象職種以外の職種で企業等から実技指導の要請を受けた場合 熟練技能者等を派遣し実施します (3) 学校単位の製作実演のイベント熟練技能者等を小中学校 訓練施設等へ派遣し 製作実演 ものづくり体験等を行う ものづくり体験教

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登録審査機関の審査ポイント

1 納税義務者ご本人が窓口に来られる場合 3 申請者欄に ご本人の住所 ( 運転免許証等の本人確認書類で確認できる住所 ) 氏名 連絡先電話番号をご記入ください ( 使者欄はご記入不要です ) 4 証明 閲覧の対象となる固定資産の納税義務者が ご本人である場合は 申請者に同じ のチェックボックス (

資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

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制定 : 平成 24 年 5 月 30 日平成 23 年度第 4 回理事会決議施行 : 平成 24 年 6 月 1 日 個人情報管理規程 ( 定款第 65 条第 2 項 ) 制定平成 24 年 5 月 30 日 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 定款第 66 条第 2 項の規定に基づき 公益社団法

金融円滑化に対する当金庫の取組状況 平成 27 年 11 月 13 日 高岡信用金庫

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基金通信

平成22年2月●日

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2 センターは 前項の届出を受理したときは 当該利用者の設定を解除するものとする ( 設定票等の再発行 ) 第 7 条利用者は センターが交付した Web-EDI 機能利用情報の書類の再交付を申請するときは 様式 WE-04 号 Web-EDI 機能利用証等再交付申込書 に必要事項を記載して センタ

特定個人情報の取扱いの対応について

お知らせ 柔道整復師の資格を取得される皆さま 関係の皆さまへ 平成 30 年 4 月から 柔道整復療養費の受領委任を取り扱う 施術管理者 になる場合は 実務経験と研修の受講が必要となる方向で 以下のとおり検討しています 柔道整復療養費の受領委任の取扱いを管理する 施術管理者 になるための要件について

社会福祉法人○○会 個人情報保護規程

PowerPoint プレゼンテーション

別紙(例 様式3)案

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

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金融円滑化に関する方針 千葉銀行は 地域金融機関として 金融サービスの提供をつうじて 地域のお客さまニーズにお応えし 地域の発展に貢献する という役割 使命を果たす 姿勢を堅持してまいりました 特に 地域への円滑な資金供給をはじめとする金融仲介機能の発揮やお客さまへの経営健全化支援等による地域密着型

別添 事業者向け放課後等デイサービス自己評価表 及び 保護者等向け放課後等デイサービス評価表 について 放課後等デイサービスガイドライン ( 以下 ガイドライン ) は 放課後等デイサービス事業所における自己評価に活用されることを想定して作成されたものですが 各事業所で簡易に自己評価を行うことができ

JCROA自主ガイドライン第4版案 GCP監査WG改訂案及び意見

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第4回特別研修受講会員各位

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改正犯罪収益移転防止法_パンフ.indd

個人情報保護規定

Transcription:

平成 21 年度事業報告 はじめに平成 20 年度に本格稼働した特例方式による不動産オンラインシステムは 平成 21 年度には申請件数は増加したが 不具合等問題点が洗い出され 更に安定した登記制度構築のための新たな模索の段階に入った 登記オンラインシステムの普及に従いメーリングリストの登録会員も80% 前後となり 紙による情報の時代からIT 化へ急激に変化してきていることを実感する インフルエンザの流行の影響で高等学校などへの消費者講座件数は減少したが 職業講話など新たな取り組みを始めた 兵庫県司法書士会総合センター相談 日司連の法テラスの電話相談は持続し 8 年目に入った神戸学院大学や4 年目になる甲南大学など学術交流も継続した 大阪大学を含め各大学との共同研究も参加会員の努力で成果が発表された 阪神 淡路大震災から15 年のシンポジウムはたくさんの方々に参加を頂き 社会の公器としての司法書士制度をじっくり考える良い機会になった 企画研究部の各種研究会は 地道な努力で 交通事故 労働問題 家事問題 消費者問題など様々な分野を広げると共に 会員のスキルアップにつなげ ADRは 弁護士関与のない近司連の調停センターで行い 取り扱い実績数も増加を見せた 相談事業部は精力的に各地のニーズを捉え 的確に対応すると共に 相談員の養成強化にも力を入れたが 種々様々な市民の要請に応えるのは未だ難しい段階である 研修部は既会員 新人 補助者など様々なメニューを用意し 特に新時代の相談に対応出来る研修は何かを模索した また 組織のより効率的な運営を心がけるため 組織改善につき引き続き意見を聴取 検討 整理した 1. 総務部本年度は前年度の事業増加による部員の負担軽減のため 総務部を総務課と業務課の 2つに分け 部員を増員拡充して対応した 総務部の事業の内 会員の品位保持 執務に関する指導及び連絡に関する事項並びに紛議の調停に関する事項等を業務課が担当し その他の事項を総務課が担当する事とした 総務課においては 本年度は本会館が相談等で来館する市民が年間 1000 名程にもなり 公的色彩を帯びた施設である事から AEDの設置を検討して来たが ようやく会館 1 階に設置することができた また 権利擁護に関する事業を推進するため会則第 3 条 ( 事業 ) の変更及び対外広報委員会が市民事業部から独立する方針に伴う会則の変更等の検討 並びに懲戒事案の公開に伴う情報公開に関する規則 施行細則の変更等の検討をおこなった 業務課においては 本年度も毎週月曜日から金曜日の午後 1 時から5 時まで 副会長 理事とともに市民からの苦情対応をおこなった また 会員に対する指導書や注意勧告処分書の作成 法務局からの調査依頼に対する報告書の作成をおこなった 本年度も苦情 綱紀に関する事案が多く その対応に終始することになった

(1) 非司法書士対策委員会本年度も法務省との協議が整わなかったためか 不動産登記 商業登記の登記所における非司法書士調査は一切おこなわれなかった 昨年度 当会会員から 兵庫県朝来市の行政書士が不動産登記及び商業登記の申請を反復継続しておこなっているとの情報提供を受け 兵庫県行政書士会に対し当該事実の有無について調査を依頼していたが その回答が返ってきた その回答書によると 当該行政書士は当委員会が指摘した不動産登記申請代理をおこなった事実を認め 当該会員を6カ月の会員の権利停止処分としたとのことであった また 当会及び関係各位に迷惑が及ぶことのないよう 兵庫県行政書士会としても会員に対しコンプライアンス等に関する指導をしていくとのことであった 2. 経理部本会会計処理については 一昨年から導入したインターネットバンクの更なる効率的な運用のため 契約内容を見直し 効果的な利用促進をはかった 会費納入手続が本会にて一元化されたため 資金状況の把握に努めるとともに各種管理帳票の整備をおこなった また 各部 委員会等と協力してメール利用による会議資料の事前配信等会議運営の効率化をはかるとともにペーパレス化を推進し 各種事業 会議の増加等に伴い 本会旅費規程に定める会議旅費等の出金手続の見直しをおこなった 3. 企画研究部 (1) 裁判実務研究会部会ごとに研究テーマを定め研究活動をおこなった 研究成果は 報告書の発行 あるいは研修部と連携して実施した実務研修会等において報告した 1 消費者法研究部会本年度の登録部会員は22 名であり 今年度も圓山先生を隔月に講師として招聘し 割賦販売法 特定商取引法の改正について講義いただきながら 消費者相談センターの相談員と生の事例の情報交換や意見交換などを実施した 圓山先生においでいただかない月は 主に研究部員の個別事例の発表と検討をおこない 改正民法の研修会参加者からの伝達研修を実施した また 1 月に本会にて発表された 改正貸金業法の早期完全施行を求める声明 の起案をおこなった 2 交通事故研究部会本年度の第 1 回部会を平成 21 年 7 月 13 日に開催し 研究事業の方向性を協議した 研究部員の構成も新たになったこともあり 基礎知識修得のため入門研究会として9 月から本年 1 月まで月 1 回の割合で開催することとした 入門研究会テーマは 第 1 回責任論 第 2 回損害論 第 3 回過失相殺 第 4 回通勤災

害に於ける事件処理 第 5 回自動車保険について各テーマ担当者を決め研究をすすめた また 9 月 30 日には 交通事故電話 110 番 ( 民事 ) 相談を神戸支部との共催で実施した 3 労働問題研究部会今年度は 従来からの研究部員に新規加入部員 4 名を加えた合計 16 名で部会を構成し 前年度に引き続き個別労働紛争に関する研究活動をおこなった 今年度は特に 実務的な事例検討を中心として実施しており 部員が実際に扱った生の事案 (1 損害賠償債権と賃金の相殺事例における未払賃金請求 2 小規模小売業における残業代請求 ) の検討を6 月から9 月にかけておこなった また 11 月には 毎年実施している労働トラブル110 番を実施し 相談事例の検討をおこなった さらに 3 月には 事例検討を中心とするグループディスカッション形式の研修を実施した 上記に加え 今年度は 本会ホームページに労働問題のコンテンツを掲載するべく 検討をおこなった 今後順次ホームページでの公開を予定している 4 家事事件研究部会当部会は 平成 20 年度の遺言及び遺言執行者の実務上の諸問題を中心として研究を継続しながら 家事事件の相談員養成のための神戸支部の勉強会への実務アドバイザーとしての出席をしてきた 部会の出席者数は平均 17 名くらいで開催日や当日の研究テーマによってかなりの開きがある 部会員の問題提起が少なくなってきたので 平成 21 年 9 月からは研究テーマがあればそれを取り上げることとしながら 遺産分割の問題 特に以前作成した 遺産分割のすべて の記述について訂正を要する箇所や補充すべき事項について研究を重ね その補訂版の草稿が完成したので 遺産分割のすべて 補訂版を小冊子として配布を予定している (2) 不動産登記法研究会 1 成年後見制度と登記実務研究員の実務例を検討し 意見交換をおこなって問題点を整理している 長寿 高齢化が一層進み 成年後見制度の利用者が登記実務においても増加しているため 事例を集積したうえで 重要な研究テーマとして研究活動を継続する 2 第三者のためにする契約の問題 ( 買主の地位の譲渡契約を含む ) について研究員が通達 実務例を説明し 問題点を検討する方法で研究を進めている 第三者のためにする契約に基づく登記手続は 中間省略登記とは異なり通達でも認められているが 司法書士としては 契約内容を精査して慎重に対応する必要があるため 次年度も調査研究を継続する 3 日常業務問題について当研究会は 会員からの個別案件も研究テーマとしており 日常業務問題の照会に

対応するため 照会票 ( 問合せ用紙 ) を作成し 事務局に備え置いた 4 本会ホームページのコンテンツの作成不動産登記関連のコンテンツが不足しているとの指摘があり 研究員全員でQ&A を作成し その掲載を依頼した 5 講師派遣について近司連新人研修会 支部研修会への講師派遣の依頼があり 当研究会の有志を講師として派遣した (3) 企業法務研究会本研究会は 会社法 商業登記法等の会社に関わる法律実務等の研究をおこなっているわけではなく 企業と司法書士の関わり方 言い換えれば どうすれば司法書士が企業から信頼され そして企業に選択してもらえるのか についての研究活動を主におこなった 具体的には 1 講演企画 セミナー 研修会への講師派遣 相談員等の派遣商工会議所等で開催されている会社法関連セミナーへの講師派遣 セミナーの企画提案 相談員の派遣等 中小企業の経営者等に司法書士を身近に感じてもらえるよう対外広報活動や支部研修会への講師派遣をおこなった 2 事業承継支援事業対応各研究員は 中小企業基盤整備機構等が主催する事業承継実務家向けセミナー等に積極的に参加して自己研鑽し 神戸商工会議所 ひょうご産業活性化センター等で開催されている中小企業経営者向けの事業承継セミナー等での講演や相談員の派遣をおこなった 3 ホームページ ( コンテンツ ) の充実司法書士へのアクセス拡充のため 会務 IT 化推進委員会と連携し 兵庫県司法書士会のホームページに掲載する会社法 商業登記 企業法務に関する市民 企業向けのQ&Aの作成をおこなった 4 シリーズ会社法研究会の企画 運営神戸学院大学の先生を講師に招き 10 回シリーズで会社法に関する研修会を開催し 会員の会社実体法への理解を深めていく企画運営をおこなった 5 商業登記所集中化 (80 庁問題 ) への対応商業 法人登記を扱う登記所が各都道府県に1~2ヶ所となることに伴う 中小企業への影響およびその対策等を検討し 集中化実施後の登記事務への対応について協議した 6 一般社団 一般財団対応一般社団 一般財団法の施行に伴い 既存の特例民法法人が一般社団 ( 財団 ) 法人等にスムーズに移行するための問題点等の検討 司法書士の活用等の研究や研修会講師の派遣をおこなった 7 犯罪収益移転防止法対応犯罪収益移転防止法 各司法書士会の会則改正等が商業 法人登記 企業法務等の実務に与える影響を検証し その問題点と対策等の研究をおこなっている

(4) 権利擁護研究会今年度は 平成 21 年 5 月から7 回の研究会を開催し 本年 1 月 30 日にはリーガルサポート兵庫支部 市民事業部自殺対策委員会と連携して事例検討会 ( テーマ : 精神疾患と対応 ) を企画開催した また 権利擁護に関する会員向け司法書士対応マニュアル作りの検討に着手した このマニュアルには 高齢者の権利擁護 依存症 知的障がい 発達障がいと子どもの権利擁護 DV のテーマごとに部員担当を決め それぞれ小委員会形式にて素案作りをすすめた 研究活動の一環として 知的障がい者である被告の刑事裁判の傍聴 触法障がい者や虐待を受けた子どもたちが自給自足をめざしてともに暮らしている滋賀県の茗荷村の視察をおこなった (5) 倫理検討委員会平成 21 年度事業計画に基づき 当委員会において本年度の事業活動として 月報司法書士 に掲載されている 日司連綱紀事案の公表 の中から 近時特に件数の増加が見られる債務整理に関する綱紀事案を 1 報酬 説明義務 2 不当広告 不当誘致 3 他者 補助者による業務取扱 4 不適切な業務執行 業務の遅滞 の4 つの問題点について検討をおこなった (6) 関係機関との実務対応に関する連携簡裁訴訟代理業務の遂行に際し 昨年 12 月 1 日には各支部にも出席者を募り 司法書士代理業務に関する勉強会 を開催した 本勉強会では 訴状 準備書面や各種書式上で留意すべき事項等について説明を受けるとともに相互の意見交換をおこなった また 民事調停制度の活用に関する事項を主な議題として2 月に事務連絡会を開催した 勉強会 連絡会の内容については 各位へ開催後に報告したところである なお 本年 1 月に個人再生申立の参考様式が神戸地裁破産係より示されたこともあり 研修部と連携し 申立時の留意事項に関する研修会を企画した 神戸地方法務局 ( 不動産登記部門 ) においては 昨年 3 月末頃に県内の支局 出張所に登記事項証明等の私書箱交付利用制度が創設されたこともあり その運用方法等について継続して協議をおこなった また オンライン申請による登記の登録免許税特別控除の手続に関して 租税特別措置法第 84 条の5が改正されたが その取り扱い等について意見交換をおこなった 4. 研修部 (1) 会員研修委員会平成 21 年度の会員研修委員会では 予定していた研修が講師の都合によって年度内に実施できなかった為 研修内容 開催時期が偏ってしまった感があった 今年度はこの点を反省し 充実した研修の実施を期するのでご容赦願いたい また 主として研修の受講機会確保を目的として稼働させた 映像配信システム

は 平成 22 年 1 月から近司連でも配信が開始したので大いに利用されたい 1 中央研修会本年度の中央研修会は 報告資料のとおり 成年後見 消費者法関連の研修を実施した 2 年次制研修平成 17 年度から開始された全国統一の年次制研修会は 開催会場地の支部からの運営協力を得て 5 日程 4 会場にて実施した 職業倫理の保持を目的とするこの研修は 5 年に1 度の受講義務が課せられており 司法書士として国民の信頼と期待を高い次元で得るための貴重な研修となっている 参加した会員からも グループディスカッションは 他の司法書士の考え方を知る数少ない機会だと評判が高かった 3 実務研修会等実務研修会及び裁判実務研修会については 報告資料のとおり実施した 開催日程 会場の都合もあり 神戸を中心に開催したが 可能な限り 映像配信システム へ講義内容を配信し 事務所等でも視聴受講できる環境を整えるよう努めた (2) 新人研修委員会本年度は 地元神戸の合格者数が37 名であった そのため 受講生の数は 前年度の60 名を大幅に下回り 第 1 回集合研修が36 名 第 2 回集合研修が34 名であった それに比し 新人研修委員は 前年度と同数を確保しており その分受講生にとっては 第 1 回集合研修時のグループディスカッションや 第 2 回集合研修時の模擬相談において 一人ひとりの発言率も上がり より密度の濃い研修になったのではないかと思われる 新人研修の手法は 前年度をそのまま踏襲し 都合 2 回の集合研修を行った 1 回目は 午前の部で組織の説明 自己紹介を行い 午後の部で 倫理 綱紀案件 司賠責事例の講義を受けてもらい これを踏まえて 少人数でのグループディスカッションを行った 2 回目は 受講生が司法書士役となり 新人研修委員が依頼者となって 6 事例の模擬相談を行った 模擬相談は 実務カラーが強いこともあり 受講生の関心は高く その真剣さが伺えた また 新人研修委員側の解説講義のレベルも非常に高く 受講生が得るものは多かったと自負している 第 1 回集合研修終了後は 交流会を開催した 多くの受講生に参加いただき 飲食をともにし 和やかな雰囲気を作り出すことで お互い本音の語らいができ 意識の共有も図れた 配属研修の希望者は13 名であった 昨年同様 3 月中旬からの実施であり 大変忙しい時期にもかかわらず 指導員各位のご理解 ご協力を賜り 希望者全員が配属指導を受けることが出来た (3) 補助者研修委員会平成 21 年度の研修は 本年 3 月 7 日に執務上の留意すべき事項を重点テーマとしたカリキュラムで綱紀 懲戒事例を中心に講義いただいた その他 補助者体験記と外部講師による接客マナーに関する講義を実施した

5. 市民事業部市民事業部は 市民に向けた法的サービスの提供と対外広報等 市民に対する事業を担当する部門として 平成 21 年度は下記の事業を実施した (1) 消費者講座 出前講座平成 21 年度の高校 短大での消費者講座の実施校は報告資料の通り22 件であった また 職業講話 ( 学校側が健全な職業観 勤労観の育成と職業選択のために実際に職業人を招いて話を聞く機会を設けるもの ) の実施校は5 件であった また 市民向出前講座については12 件であった 消費者講座及び職業講話についての案内文を各学校に3 度郵送した また送付した消費者講座案内が学校側担当者の目にとまるよう講座案内のチラシを作成し 案内文に同封した 本年度の消費者講座実施数の減少の原因は新型インフルエンザの流行により学校側が本来の授業時間確保を優先したためと思われる 一方本年度から正式に取り組みをはじめた職業講話については案内文送付の結果 新規の学校から申込があり実施した 11 月に講師団の登録者増加 充実を目的として 県立明石高等学校教諭山中良秀氏をお招きして講師団連絡会議を開催した 連絡会は 改訂版アンケート分析結果報告とともに多くの会員から積極的に講師体験談を提供いただいたことで 会員講師間 会員講師側と学校現場側ともに率直かつ具体的な情報 意見交換をおこなうことができ より充実した講座実施にむけて大変活発な議論がおこなわれた 講師団連絡会は 各講師の体験や議論の結果を講師全員の共通の財産とすることのできる機会であり今後も継続していきたい 講師団メーリングリストにて 講師間の情報交換に加え 事前の講座実施案内ほか消費者講座関連の教材 シンポジウムや研修の案内などの情報提供を随時おこなった 特に県下全域の講座実施の事前案内は同行希望者に対するより多くの同行機会の提供につながり 結果 講師をお引き受けくださる会員の増加につながった 法教育とのかかわり方の検討については 司法書士法教育ネットワークの賛助団体会員となるとともに 法教育を巡る現状について 法教育問題に詳しい近司連法教育推進委員会委員長から説明をうけるなど情報収集を重ねた 今後とも司法書士としての法教育とのかかわり方や消費者講座との関連性について情報収集と検討を重ね 会員に向けて情報提供していきたい 消費者講座を通じて 高校生等に消費生活の基礎知識を提供すると共に司法書士の存在もアピール出来るので 次年度は各高校 各種団体への広報方法も再検討し さらに充実を図りたい (2) 対外広報活動司法書士制度全般にわたる広報を継続的に展開し かつ 事業活動広報に臨機応変に対応するため 神戸新聞朝刊テレビ欄に休刊日を除き毎朝 広告 ( 特殊雑報 ) を掲載した 事業活動広報については 随時 司法記者クラブにて説明をおこなうとともに 行

政機関等に対し記事の配信をおこなった また 阪神 淡路大震災から15 年目にあたることから 本年 1 月 16 日に 当時の混乱した状況下で立ち上げた相談活動を振り返り 今後のあるべき相談活動を考えるためのシンポジウムを開催した (3) 大学との学術交流事業 1 神戸学院大学平成 13 年 10 月 当時の吉田博会長と田中良三広報部長等の尽力により 神戸学院大学法学部と 神戸学院大学法学部と兵庫県司法書士会との学術交流協定 が締結され 以降 当会の会員が客員教授として 神戸学院大学において講義をおこなっている 本年度の講義は 毎週金曜日に前期はポートアイランドキャンパスにおいて 法実務専門講座 を 後期は有瀬キャンパスにおいて 法実務入門講座 をそれぞれ13 講義実施した 全講義終了後 レポート課題を課し レポートの点数及び出席数を基に履修成績をつけている 本年度は 前期約 40 名 後期約 70 名の履修者であった 2 甲南大学甲南大学で司法書士の講義がはじまったのは 平成 19 年度からで 21 年度は通算 3 年目となった ( 来年度も継続して実施予定 ) 講義の対象は 法学部 2 年生で 2 年次特講 という名称になっており 憲民刑などの必修科目の周辺科目で 学生が興味に応じて学ぶ自由選択科目という位置づけである 平成 21 年度の受講生は約 20 名 うち実際に参加するのは16 7 名程であった 講義の目的は 学生の卒業後のキャリアプランを考える上で 司法書士という職業を知ってもらうことをメインに考えて構成しており 具体的には 同大学卒業の 4 人の司法書士が1 人 3~4 回の講義を実務の話を織り交ぜながらリレー形式で担当した (4) 自殺対策事業平成 21 年度は 大阪会 群馬県会をはじめ全国数単位会で 自殺対策委員会 が設置され 多くの単位会で各地の精神保健福祉センターなどのメディカルモデルとの連携が構築されつつある その意味では 徐々に 自殺総合対策 が浸透してきた 国立精神 神経センター精神保健研究所自殺予防総合対策センター主催の 全国自殺対策ネットワーク協議会 にも日本司法書士会連合会会長が構成委員として選任されている また 厚生労働省の 精神保健と社会的取組の相談窓口の連携のための調査委託事業 に連合会地域連携対策部自死ワーキングチームのメンバーが委嘱されている また 同省主催の 遺族支援のシンポジウム にも同ワーキングチームのメンバーが登壇している このように 自殺総合対策 における司法書士に対する期待は 国や各地の地方公共団体では 益々大きいものとなってきている 兵庫県司法書士会としての平成 21 年度の取組みとしては 兵庫県や神戸市との行政との連携はより強化できたものと考えている 具体的には 相互で研修会参加 自殺対策緊急強化基金を使った 対面相談事業 県主催の講演会と協働してメンタルヘルスと

法律問題の無料相談会を開催した また 県下 13ケ所の保健事務所や市町村の保健所とのより地域に根差した 顔の見える連携 に向けて活動をしてきた 平成 21 年度は 阪神支部と県の芦屋保健事務所とのつながりを構築し 本年 3 月 6 日加古川において 自殺対策官民合同研修会 を開催し 播磨支部とその近隣の県の保健事務所や市の保健所の方々の参加もいただき あらたな 顔の見える連携 に向けてのきっかけづくりをおこなった このような 官民合同研修会 は 来年度以降も県内各地でおこなう予定である 行政とのその他の関係では 神戸市の 自殺対策連絡協議会 に委員として参加した 明石保健事務所の 自殺予防対策連絡協議会 にも昨年度に引き続き参加し 意見交換をおこなった 医療関係者との間に関しては 神戸市医師会の GPネットワーク が本年 3 月 1 日に稼働したことから 平成 22 年度の司法書士会としても GPネットワークとの連携をはかるため 平成 22 年度から1 年間 同ネットワーク登録医師 ( 一般医 精神科医 ) との異業種間合同研修会にむけて準備を進めているところである また 本年 1 月 30 日に事例検討会を兵庫県精神科診療所協会会長 兵庫県精神保健福祉士協会会長 神戸市こころのケアセンター所長を講師に招き開催した この事例検討会には 兵庫県精神保健福祉センターをはじめ各地の保健所の方々にも参加いただき 司法書士業務の生の現場を知っていただいた このように 自殺総合対策 においては メディカルモデルとコミュニティーモデルの社会資源の一つとしての司法書士との連携構築が重要なものと確信している 平成 22 年度からは 新たに民間支援団体とも積極的に意見交換や情報交換をおこなうため 平成 21 年度は ギャンブル アルコール 薬物依存症の自助グループのミーティングや研修会などにも積極的に参加し 顔の見える きっかけづくりをおこなった さらには 日本自殺予防学会や日本社会精神医学会にも当会自殺対策委員会のメンバーが 司法書士の現場 をテーマに発表をおこない 多くの著名な研究者とのつながりを構築した (5) 生活保護対策事業全国的に生活保護受給件数が増加する一方で 本来は生活保護を受けられるはずなのに 受けられずに生活に困窮している人々が多くいる 平成 21 年 2 月 28 日本会において 高齢者 障がい者 ホームレス等に対する生活支援権利擁護助成規程 が施行された これは さまざまな障がいで生活保護の申請に困難をきたしている人が生活保護の申請を行うにあたって 会員が福祉事務所へ同行して申請を支援するなどの活動を行った場合等に助成金を支給する制度である 本年度は この規程が会員に活用されるよう 助成金の請求書式を作成するとともに制度の周知活動を行った 本年度当該助成金の申請は26 件あった 本年 3 月 14 日京都司法書士会館にて行われた 生活困窮者に対する支援を考える研修会 ( 京都司法書士会 近畿司法書士会連合会共催 ) を後援し 委員を派遣し生活困窮者に対する他会等の取り組みを学ぶとともに本会における取り組みを報告した (6) ホームページの更新会務 IT 委員会と連携して 臨時の110 番相談会開催案内や消費者教育講座の案内

等各部 委員会から司法書士の取り組む事業展開の情報を得て更新をおこない 積極的な情報発信をおこなった 6. 会員事業部 (1) 兵庫県司法書士会会報従来のとおり 月 1 回 ( 各月末発行 ) の割合にて 会報 を発行した 会報の内容は 総会 理事会報告 研修 研究報告にかかる情報等の掲載に重点を置いたほか 副会長 各部長による事業執行に関する情報や本会会計顧問のご投稿のもと 資産税 社会保険等 Q&Aを継続して掲載した (2) 親睦事業会員親睦事業として 平成 21 年 11 月 1 日 ( 日 ) に 大阪湾 明石海峡大橋を一望できるランチクルージング を企画 実施した 7. 相談事業部 (1) 兵庫県司法書士会総合相談センター平成 21 年度も前年度に引き続き 県下各地の総合相談センターにおいて 無料相談会を開催した 現在相談会場は40 箇所あり 県民の法律相談に応えている また 日本司法支援センターから回付される日司連電話相談センターの担当を週 4コマ受け持っており これは全国からの相談に対応している 会館において 県下各地から架かってくる司法書士総合相談センターの予約 問い合わせの電話に対応した この件については 司法書士が相談電話に対応することの是非について様々な意見があったので 神戸支部において担当者にアンケート調査がおこなわれた 司法書士が対応することについて前向きな意見が大勢であるが 中には消極的な意見もあり 今後の参考としたい (2) 地域連携事業平成 21 年度は 遠隔地援助の利用は0 件であった 各支部に遠隔地援助の利用についてアンケート調査をおこなったが 現在の規程では利用の機会がほとんど無いことが判明した より利用しやすい規程に改訂する際の参考としたい 内閣府が策定した多重債務問題改善プログラムにおいて 司法書士会も一定の役割を求められているところであるが 当会も兵庫県の多重債務者対策協議会の一員として 9 月から12 月までの4ヶ月間にわたる多重債務者相談キャンペーンに協力し 弁護士 行政職員と共に県下 13カ所での相談会に参加した (3) やしろ司法書士法律相談センター近畿司法書士会連合会の設置する 司法書士法律相談センター は 東播支部会員の運営 協力により運営されている 平成 14 年の開設以降 兵庫県内における司法

書士総合相談センター会場と同様の位置づけととらえている 8. 会務 IT 化推進委員会会務 IT 化推進委員会は 各部にまたがるIT 化事業をバックアップし 各部を主体としながら連絡調整を行い 一括して執行することが望ましい事業については本委員会が策定し 会務のIT 化を推進した (1) 本会ホームページの更新及び活性化 ( 市民事業部対外広報委員会 ) 1 会務 IT 化推進委員会にて 本会ホームページの管理及び必要に応じて随時更新作業をおこなった また 司法書士法改正に伴う会員情報の公開に関して その範囲 方法等を検討し 兵庫県司法書士会ホームページから 日司連ホームページの会員検索にリンクしている部分を 兵庫県会独自の会員検索システムを構築する為のプログラムの作成等を外部の業者に委託する為の業者選定作業をおこなった 2 現在 兵庫県司法書士会ホームページは その更新作業を本委員会若しくは事務局員によっておこなっているが 一部に過重な負担がかかるなどの問題があるため 来年度 (22 年度 ) 中にホームページ更新方法等の再考を含め 仕様変更によるリニューアルをおこなうことを目指して 検討を重ねた結果 ホームページの更新作業に関しては基本的に業者に依頼して更新することとし 緊急に更新する必要等がある場合には 本会事務局員等で随時更新可能とする仕様の構築が依頼できる業者の選定作業をおこなった 3 ホームページのコンテンツの更なる内容充実を図るため 関係各部長に協力を依頼し 又 各部に所属する本委員会の委員から各部への働きかけ等により 市民が見てわかりやすい内容等とする為の新たなコンテンツの作成 内容の拡充等を進めた (2) 本会と会員間及び会員相互間の連絡強化 ( 総務部 ) 1 メーリングリスト ( メールソフト ) を利用して会員に対して通知 会員側での検索作業ができるようにしているところ 今後の加入会員増加の為の方法の検討をおこない 現在把握出来ている運営上の問題点を洗い出し今後の運営方法について検討した 2 従来は 双方向メーリングリストを利用してきたが セキュリティ等に配慮し 単方向 ( 配信のみ ) のメーリングリストへの移行作業を平成 21 年 12 月におこない 平成 22 年 1 月より 新しい単方向メーリングリストによる配信とした (3) メーリングリスト配信文書に伴うペーパレス化の検討について 1 メーリングリスト配信に伴い 現在会員に対しておこなっている文書の郵送を廃止する期限を設定した 2 上記 1の郵送廃止時期は 遅くとも平成 23 年 7 月とし 可能な限り繰り上げる 3 パソコン等の使用ができない会員についての対応を検討した 4 基本的には 文書の郵送は完全撤廃の方向でおこなうことを確認した (4) 研修視聴システムの向上 ( 研修部 )

インターネットを利用した研修視聴システムに関して 技術面で引き続き要請あれば協力を行える態勢を維持した (5) 会員専用のホームページ ( グループウェア ) のシステムの構築 ( 会員事業部 ) 会員専用のホームページ ( グループウェア ) の作成に関して 会員事業部と連動して協議していくことを確認した (6) その他会務 IT 化の一環として 個別に各委員に依頼したソフト作成等の案件に関して必要に応じて正当な対価を支払う基準等に関して引き続き検討をおこなった 9. 法テラス推進委員会当委員会では 民事法律扶助制度に関する各種情報を本会メーリングリスト等を通じて積極的に提供するとともに 民事法律扶助業務に関する研修会を9 月 24 日 ( 於 : 司法書士会館 ) 及び11 月 6 日 ( 於 : 姫路労働会館 ) に実施した 研修会テーマは 法テラスと司法書士 法テラスとの契約について 民事法律扶助の利用について と題し 当委員会委員が担当した 講義の模様は当会研修映像配信システムにて新規契約者向けに継続的に視聴できる体制を整えている また 兵庫県下では神戸 尼崎 姫路の3ヶ所に法テラス地方事務所及び支所があるが 各地域にて相談や受託 受任等が円滑におこなわれるよう支援した 10. 緊急災害対策委員会平成 21 年 8 月の台風 9 号による県西 北部への豪雨により 会員事務所にも被害がもたらされた 豪雨災害に伴う安否確認 被害状況等の把握とともに 被災地の現地調査や相談会の開催を検討した 災害復興にかかる相談会については 兵庫県行政評価事務所の主催する相談会へ西播支部の協力のもと相談員を派遣し 土地家屋調査士会 行政書士会と共催にて相談会を開催した また 日司連市民救援委員会や阪神 淡路まちづくり支援機構とも連携対応をおこなった 11. 組織改善委員会当委員会は 市民が等しく法的サービスを受けそしてよりよい社会生活の実現に少しでも寄与する為に 我々司法書士及びその制度の存続発展が有能である事を十分に認識し 司法書士会を取り巻く環境の変化に機動的に対応していける本会組織とするため また司法書士会組織運営の原動力である支部組織をこれまで以上に活性化し 本会と連携して円滑 機動的に運営するため下記の各項目における問題点の抽出並びにその改善の為の検討を約月 1 回のペースでおこなってきた (1) 本会組織の効率的な運営と基盤整備について

(2) 本会と支部の役割 連携について (3) 支部の組織運営について (4) 今後の組織に関する提言 (5) その他 委員会設置目的に該当する事項なお 上記項目を検討する上で兵庫県における地理的 経済的特徴並びに 本会 支部組織における現状を各委員間において共通の認識とする為に各種資料の作成をおこなった その一端として 兵庫県の特徴 支部区域における司法書士 1 人あたりにおける人口比較 さらには 各支部総会資料 本会定時総会資料等各種資料の分析並びに他県の実地調査等を各委員の基礎資料としている 12. 対話支援センター対策委員会 (1) センター設置毎月第三月曜日を中心に委員会を開催し 本会の対話支援センター設置についての協議を重ねた 群馬会及び静岡会からセンター設置に携わった司法書士を招いて センター設置にいたる経緯や具体的な作業について情報交換をおこない 当会はどのような組織にするのかにつき委員間での意見交換をおこなった その結果 平成 23 年度の総会にむけてセンター設置の提案ができるよう作業を進めていくこととしている (2)ADR 広報委員が当会会報へADR 関連記事を毎月寄稿し 情報発信をおこなった また 各支部研修会へ積極的に委員を講師として派遣し 前 ADR 研究部会作成による裁断型調停と自主交渉援助型調停を比較したロールプレイのDVDを使用し 具体的にADRに向く案件につきADR 会員研修を積極的におこなった (3) 手続実施者等の養成 ADR 実施に携わる人材育成を目標に 本年 1 月には 法と対話 に関する研修会 2 月には トレーニング ( 初級編 ) 3 月には ケースマネージャートレーニング を開催した 13. 司法書士法改正検討委員会本委員会は 日司連次期司法書士法改正大綱 ( 素案 ) に関する意見照会への対応とともに 今後の司法書士法改正向けた会員各位の意見集約や提言等を積極的におこなうため 平成 21 年 10 月 23 日に開催された理事会にて設置された 日司連素案に対する各位からの意見募集を11 月初旬におこない 同年 11 月 24 日に第 1 回目の委員会を開催し 寄せられた意見も参考に日司連からの照会回答期間までに5 回の討議を重ねた 素案の検討においては時間的に非常に厳しいスケジュールであったところから 素案の全てを遺漏なく検討することは出来ないと判断し 定義規定 欠格事由

司法書士の権利 非司法書士の行為等の取り締まりに関する事項については 概ねこれを了とし その旨回答することとした また討議をおこなった事案については 採決により賛否を明確にすることはせず 委員各自の意見 問題意識を述べるに留めた これは 時間的制約のために十分な討議がなされず拙速な結論になることを控えたためであり 司法書士法改正案検討は もっと時間的余裕を持ってじっくりと討議を重ねる必要があるとの判断からである