章オペレーティングシステム()の基いソフトウェアで 基本ソフトウェア とも呼ばれます 第礎第 章 オペレーティングシステム () の基礎 - の役割と動作 ここでは コンピューターの基本的な構成やオペレーティングシステムの基本的な役割と操作を学習します -- コンピューターの基本構成 現代社会では さまざまな種類のコンピューター機器が各分野で利用されています 身近なものでは パソコン タブレット スマートフォンなどがありますが こうしたコンピューター機器は ハードウェア と ソフトウェア で構成されています ハードウェアとは コンピューターの物理的な構成要素を指します たとえば CPU やメモリなどの内部装置 マウスやプリンターの周辺機器などがあり これらはすべてハードウェアに分類されます それに対して コンピューターを動かすためのプログラムをソフトウェアと呼びます たとえば ハードウェアを動かすための処理手順プログラムや 文書やイラストを作成するプログラムなどがあり これらはすべてソフトウェアに分類されます このように すべてのコンピューター機器はハードウェアとソフトウェアの 2 つの要素から構成されています --2 とアプリケーション ソフトウェアを大きく分けると と アプリケーション の 2 つに分類されます の役割 とは オペレーティングシステム のことで コンピューター機器のシステム全体を管理するためのソフトウェアです 複雑化するコンピューター機器を制御するためには欠かせな
の主な役割としては ハードウェアの管理 ソフトウェアの管理 ファイルの管理などがあります 表 - の役割 役割 ハードウェアの管理 ソフトウェアの管理 ファイルの管理 アプリケーションの役割 コンピューター機器の発展とともにその使用目的も多様化が進んできました 資料の作成 情報の検索 写真の加工など多岐にわたります こうした目的を達成するためには そのための機能を持ったソフトウェアが必要です たとえば コンピューターで文書や表を作成するには ワープロソフトや表計算ソフトなどのソフトウェアを使用します こうした特定の目的のために使用するソフトウェアを総称してアプリケーションと呼びます が 基本ソフトウェア と呼ばれるのに対して アプリケーションソフトウェアは 応用ソフトウェア とも呼ばれます アプリケーションは が提供する機能を利用することを前提として開発されています そのため アプリケーションが正常に動作するためには それに対応した が必要です の種類やバージョンが異なると動作しないアプリケーションもあるので注意しましょう アプリケーションの具体的な役割については第 3 章で学習します --3 ソフトウェアとハードウェアの関係 第 章コンピューターが正常に動作するためには ハードウェアとソフトウェア ( アプリケーション ) が正しく連携することが必要です コンピューター全体のデータの流れは次のとおりです * ユーザーインターフェイス : ユーザーがデータを入力する際の表示形態や 処理の結果をユーザーに提供する 際の表示様式など コンピューターの操作環境のことです 外部記憶装置 ( 第 2 章 2--3 記憶装置の種類と役割 ) P.74 説明 さまざまな種類のハードウェアが競合しないよう管理したり ハードウェアとソフトウェアのデータのやり取りを制御したりする また 新しいハードウェアが接続されたときには 自動的に認識して使用できるようにする 複数のソフトウェアを並行して実行できるよう管理したり ソフトウェアにユーザーインターフェイス * を提供したりする ファイルを外部記憶装置に書き込んだり 外部記憶装置から読み込んだりする - の役割と動作2 第 章
データの流れ. データ入力 2. データ処理 3. データ出力 入力装置 コンピューター本体 出力装置 アプリケーション. データ入力 : 入力装置と呼ばれるハードウェアでさまざまなデータを入力します データは を介してアプリケーションに渡されます 2. データ処理 : ユーザーからの命令や指示によりコマンドが実行されると アプリケーションはデータ処理を行います 3. データ出力 : アプリケーションにより処理されたデータは を介して出力装置と呼ばれるハードウェアで表示 印刷されます 次にそれぞれの処理手順について詳しく見てみましょう データ入力 入力 とは 入力装置を使ってデータをコンピューターに入れる処理のことです データにはさまざまなタイプがあり そのタイプに応じた入力装置を使って入力します たとえば 文字や数値データはキーボード 画像はデジカルカメラ 音声はマイク 映像はデジタルビデオカメラを使って入力します 入力したデータは を介してアプリケーションに渡されます 第 章オペレーティングシステム()の基礎3 入力装置 入力装置 ( 第 2 章 2--4 入力装置 ) P.8 出力装置 ( 第 2 章 2--4 出力装置 ) P.82 アプリケーション 文字映像 画像 音声 入力装置 データの流れ コンピューター本体
コマンド とは アプリケーションに与える命令や指示のことです ユーザーは アプリケーションの持つ機能をコマンドとして実行して さまざまな処理を行います たとえば 文書を印刷したいときには印刷コマンドを 画像を保存したいときには保存コマンドを実行します コマンドを実行するには マウスでコマンドボタンをクリックしたり キーボードでコマンドを直接入力したりします これらの実行命令は を介してアプリケーションに伝えられます ユーザーによってコマンドが実行されると アプリケーションにあらかじめ組み込まれているルールに従ってデータを処理します このような 特定の目的を達成するために決められたルールのことを アルゴリズム といいます たとえば 表計算ソフトの場合 あるセルに対してSUM 関数 * を入力すると 指定したセル範囲の合計が表示されます これは 表計算ソフトにあらかじめ組み込まれている加算ルールに従ってデータ処理が行われるからです 実行命令の流れコンピューター本体アプリケーションコマンドの入力装置実行 アルゴリズム文字画像映像音声データ処理の結果 データの出力 アプリケーションにより処理されたデータは を介して出力装置と呼ばれるハードウェアで表示されます このように コンピューター内で処理された結果を 出力装置を使って表示する処理を 出力 といいます 出力装置には 処理結果を表示するモニター 文書や画像を用紙に印刷するプリンター 音声や音楽を伝えるスピーカーなどがあります * SUM 関数 : マイクロソフト社の表計算ソフト Microsoft Excel ( エクセル ) で使われている関数 指定範囲の合計の値を求めることができます の役割- コマンドの実行とデータ処理第 章と動作4
データの流れ コンピューター本体 アプリケーション データ処理の結果 出力装置 --4 の種類 にはさまざまな種類があり コンピューターの種類や使用目的に合わせてそれぞれ利用されています 表 -2 の種類 の名称 MS-D( エムエスドス ) 特徴 マイクロソフト社が開発した CUI * の アイビーエム社のパソコン PC/AT に採用されたことで全世界に普及し Windows が登場するまで PC/AT 互換機用の として利用されていた Windows( ウィンドウズ ) マイクロソフト社が開発した GUI *2 を採用した Windows 3. が PC/AT 互換機用の標準 として一気に普及した その後 バージョンアップを繰り返して 現在パソコン用の としては最も多く利用されている 第 章オペレーティングシステム()の基礎5 * CUI: Character-based User Interface ( キャラクターベースユーザーインターフェース ) の略 文字で情報を表示し キーボードから文字列 ( コマンド ) を入力して操作を行う方式です *2 GUI: Graphical User Interface ( グラフィカルユーザーインターフェース ) の略 情報を画像やアイコンなどグラフィックで表示し マウスなどのポインティングデバイスから操作が実行できる方式です
章 UNIX ユニックス ア ッ プ ル 社 が 開 発 し た 同 社 の パ ソ コ ン Macintosh Mac 専用の で 洗練された GUI が特徴 主に画像や動 画を扱う業界などで広く利用されている 第 Mac マックオーエス AT&T 社のベル研究所が開発した 高い信頼性を持つ で 学術機関や研究所などのコンピューターで利用されてい る UNIX から派生した が多数あり Linux リナックス や FreeBSD フリービーエスディ などは基本的に無償で入 手できる 図は Linux debian Windows Phone ウィンドウズフォン マイクロソフト社が開発した携帯情報端末用の モバイル 版のオフィスソフト Microsoft Office Mobile が標準搭載さ れており パソコンで作成した文書や表計算シートの閲覧 編 集ができる i アイオーエス アップル社が Mac をベースとして開発した携帯情報端 末用の 同社のスマートフォン iphone やタブレット ipad などに搭載されている Android アンドロイド グーグル社などが中心となり設立した団体 Open Handset Alliance OHA が Linux をベースとして開発した携帯情 報端末用の 基本的に無償で提供されており スマートフォ ンやタブレットなどの携帯情報端末に搭載されている - OSの役割と動作 6