16 国民年金 国民年金は昭和 3 6 年 4 月に発足し 全ての方に生涯にわたって基礎年金を支給する制度です 病気や事故で障害が残ったときや 生計維持者が死亡したときの不測の事態にも備えます 自営業の方や学生 失業中の方 厚生年金や共済組合に加入している方やその配偶者も 国内に住所がある20 歳以上 60 歳未満の人 ( 外国人も含む ) は 必ず国民年金への加入が必要です 国民年金の事業は 日本年金機構が管掌し その事務の一部を市町村が行っています 1 被保険者 ( 加入者 ) について ( 1 ) 第 1 号被保険者自営業者 農林漁業従事者 学生 無職などの方で 2 0 歳以上 6 0 歳未満の方 ( 2 ) 第 2 号被保険者厚生年金や共済組合に加入している会社員や公務員などの方 ( 3 ) 第 3 号被保険者第 2 号被保険者に扶養されている配偶者で 2 0 歳以上 6 0 歳未満の方 ( 4 ) 任意加入被保険者ア日本国内に居住する 6 0 歳以上 6 5 歳未満の方 ( 高齢任意 ) イ年金受給のための資格期間が不足する 6 5 歳以上 7 0 歳未満の方 ( 特例任意 ) ウ国外に住む 2 0 歳以上 6 5 歳未満の日本人 退職して厚生年金や共済組合を脱退した場合や配偶者の扶養から外れた場合は 第 1 号被保険者への変更手続が必要です 2 保険料について ( 1 ) 第 1 号被保険者の保険料ア定額保険料月額 1 6, 3 4 0 円 ( 平成 3 0 年度 ) イ付加保険料定額保険料のほかに月額 4 0 0 円の付加保険料を納めると 受給時に年金の年額が 納めた月数 2 0 0 円 増えます ( 2 ) 保険料の納付義務者保険料は被保険者本人が納付するのが原則ですが 本人に収入がないときは 世帯主及び配偶者が連帯して負担しなければならないことになっています - 105 -
3 保険料の納付が困難な場合第 1 号被保険者で保険料を納めることが困難な方には 次のような免除の制度があります ただし 免除期間分は 内容に応じて老齢基礎年金の受給額が低くなります ( 1 ) 法定免除障害年金 ( 1 級 2 級 ) を受給している場合や 生活保護法により生活扶助を受けている場合など申請をすれば保険料の納付が免除されます ( 2 ) 保険料免除制度世帯 ( 本人 配偶者 世帯主 ) の前年所得額が一定以下である場合 申請をして承認されると 所得状況に応じて保険料の全額 4 分の 3 半額 4 分の 1が免除されます ( 失業等による特例あり ) 免除期間は 原則毎年 7 月から翌年 6 月までの 1 年単位です ( 3 ) 学生納付特例制度学生本人の前年所得が一定基準以下である場合 申請をして承認されると 在学中の保険料の納付が猶予されます 特例期間は毎年 4 月から翌年 3 月までの年度単位で 毎年更新が必要です 学生納付特例の適用が受けられない学校もありますので 御確認ください ( 4 ) 納付猶予制度 5 0 歳未満で 本人と配偶者の前年所得が一定基準以下である場合 申請をして承認されると 保険料の納付が猶予されます 猶予期間は 原則毎年 7 月から翌年 6 月までの 1 年単位です 平成 2 8 年度 6 月以前の期間は 3 0 歳未満であった期間が対象となります 免除 猶予された期間の保険料は 1 0 年以内であれば後から納付することができます ( 追納 ) ただし 3 年目以降は経過期間に応じた加算額が上乗せされます 4 老齢基礎年金について保険料を納めた期間と免除された期間を合わせて 1 0 年以上ある方が 6 5 歳になったときから支給されます ( 1 ) 受給要件 1 0 年以上の資格期間が必要ですが 資格期間には次のようなものがあります ア国民年金保険料を納めた期間 ( 任意加入で納めた期間も含む ) イ国民年金保険料の免除を受けた期間ウ昭和 6 1 年 4 月からの国民年金の第 2 号被保険者期間エ昭和 6 1 年 4 月からの国民年金の第 3 号被保険者期間オ昭和 3 6 年 4 月から昭和 6 1 年 3 月までの厚生年金 船員保険 共済組合の被保険者期間 ( 昭和 3 6 年 4 月以後に公的年金の加入期間がある場合は 昭和 3 6 年 4 月前の被保険者期間も含む ) また 学生やサラリーマンの妻など 国民年金に任意加入できる方が加入しなかった 2 0 歳以上 6 0 歳未満 - 106 -
の期間は 年金額の計算には反映されませんが 資格期間に入ります ( カラ期間という ) このほか 次のような期間もカラ期間になります 厚生年金保険 船員保険 共済組合から脱退手当金等を受けた期間で 昭和 3 6 年 4 月以後の期間 ( 昭和 6 1 年 4 月以後に免除を含む保険料の納付済期間がある場合に限る ) 昭和 3 6 年 4 月以後の期間で 2 0 歳から 6 0 歳までの間に海外に在住していた期間 ( 2 ) 年金額 ( 平成 3 0 年 4 月から平成 3 1 年 3 月までの額 ) 年額 7 7 9, 3 0 0 円 ( 月額 6 4, 9 4 1 円 ) これは 2 0 歳から 6 0 歳に達するまでの 4 0 年間 全て国民年金保険料を納付した場合の金額です 保険料を納めた期間が 4 0 年に満たない場合は その不足する期間に応じて年金額が減額されます なお 国民年金制度が発足したのは昭和 3 6 年 4 月 1 日ですから そのとき 2 0 歳以上の方 ( 昭和 1 6 年 4 月 1 日以前に生まれた方 ) は 6 0 歳になるまで 4 0 年間加入できません これらの方については 昭和 3 6 年 4 月 1 日以後 6 0 歳になるまでの期間 ( 加入可能年数 ) が全て保険料を納めた期間であれば 年額 7 7 9, 3 0 0 円の年金が受けられます ( 3 ) 年金支給の繰上げと繰下げについて原則として 6 5 歳から支給されますが 希望があれば 6 0 歳からでも繰り上げて支給を受けることができます ( この場合 受けようとする年齢によって年金額が減額されます ) また 66 歳以降から繰下げて支給を受けることもできます ( この場合 受けようとする年齢によって年金額が増額されます ) 5 障害基礎年金について国民年金加入中に病気やけがで障害が残ったときや 2 0 歳前の事故や病気等により法令で定められている障害の状態になった場合に支給されます ( 1 ) 受給要件ア障害の程度が国民年金法で定める障害の 1 級又は 2 級に該当すること イ 2 0 歳から初診日 ( 病気やけがで初めて医師の診断を受けた日 ) の前々月までの保険料納付済み期間 ( 保険料免除期間を含む ) が加入期間の 3 分の 2 以上あること または 初診日の属する月の前々月までの直近 1 年間に保険料の未納がないこと ウ初診日において国民年金に加入していること または 被保険者であった 6 0 歳以上 6 5 歳未満で国内に住所を有していること 2 0 歳前の事故や病気により障害が残り 2 0 歳に達したときに障害等級の 1 2 級に該当する場合は障害基礎年金を受給できます ただし 本人に一定の額を超える所得があるときは 一部又は全額の支給が停止されます - 107 -
( 2 ) 年金額 ( 平成 3 0 年 4 月から平成 3 1 年 3 月までの額 ) ア 1 級障害年額 9 7 4, 1 2 5 円 ( 月額 8 1, 1 7 7 円 ) イ 2 級障害年額 7 7 9, 3 0 0 円 ( 月額 6 4, 9 4 1 円 ) (3) 子の加算障害基礎年金の受給権者に生計を維持されている 1 8 歳未満の子又は 2 0 歳未満で障害の程度が 1 級 2 級の子に対し 次の額が加算されます ア第 1 子 第 2 子 ( 1 人につき ) 各 2 2 4, 3 0 0 円 ( 月額 1 8, 6 9 1 円 ) イ第 3 子以降 ( 1 人につき ) 各 7 4, 8 0 0 円 ( 月額 6, 2 3 3 円 ) 6 特別障害給付金について国民年金制度の発展過程において生じた特別な事情により 障害年金を受給していない障害者の方を対象とした福祉的措置として 平成 1 7 年 4 月から創設された制度です ( 1 ) 対象者ア平成 3 年 3 月以前に国民年金の任意加入対象者であった学生イ昭和 6 1 年 3 月以前に国民年金の任意加入対象であった厚生年金 共済組合加入者の配偶者上記 ア又はイに該当する方で 国民年金に任意加入していなかった期間中に初診日があり 現在 障害基礎年金 1 2 級の障害の状態にある方です 障害基礎年金等を受給している方 6 5 歳以上の方は請求することができません ( 2 ) 支給額 ( 平成 3 0 年度 ) ア 1 級月額 5 1, 4 0 0 円イ 2 級月額 4 1, 1 2 0 円 本人が老齢年金等を受給している場合や本人の所得によっては 支給が調整又は停止されることもあります 7 遺族基礎年金について国民年金加入中の方又は老齢基礎年金を受ける資格期間 ( 原則として 2 5 年 ) を満たした方が死亡したとき その方によって生計を維持されていた 子のある配偶者 又は 子 に支給されます ( 1 ) 受給要件 ( 死亡者が次のいずれかに該当する方 ) ア国民年金加入中の方イ国民年金に加入されたことのある 6 0 歳以上 6 5 歳未満の方 ア イの場合 死亡日の属する月の前々月までの加入期間のうち 保険料の納付済期間 ( 免除等の承認期間を含む ) が 3 分の 2 以上必要です ウ老齢基礎年金の受給権者である方エ老齢基礎年金の受給資格期間を満たした方 特例として 死亡日が平成 3 8 年 3 月 3 1 日までの場合は 死亡日の属する - 108 -
月の前々月までの直近 1 年間に保険料の未納期間がなければ受給できます ( 2 ) 対象者ア死亡した方の配偶者で 1 8 歳未満の子又は 2 0 歳未満で 1 級 2 級の障害のある子と生計を同一にしている方イ死亡した方の 1 8 歳未満の子又は 2 0 歳未満で 1 級 2 級の障害のある子 ただし 配偶者が遺族基礎年金を受給している間は 子の遺族基礎年金は支給が停止されます ( 3 ) 年金額 ( 平成 3 0 年 4 月から平成 3 1 年 3 月までの額 ) ア子のある配偶者へ支給される遺族基礎年金の額 ( ア ) 子が 1 人いる配偶者 1, 0 0 3, 6 0 0 円 ( イ ) 子が 2 人いる配偶者 1, 2 2 7, 9 0 0 円 ( ウ ) 子が 3 人いる配偶者 1, 3 0 2, 7 0 0 円イ子のみに支給される遺族基礎年金の額 ( ア ) 子が 1 人のとき 7 7 9, 3 0 0 円 ( イ ) 子が 2 人のとき 1, 0 0 3, 6 0 0 円 ( ウ ) 子が 3 人のとき 1, 0 7 8, 4 0 0 円 8 寡婦年金について国民年金に加入していて 老齢基礎年金等を受ける資格のある夫が年金を受けずに死亡した場合 夫に生計を維持されていた妻に対し支給する年金です ( 1 ) 受給要件第 1 号被保険者として 保険料納付済期間と免除期間を合わせて 1 0 年以上ある夫との婚姻期間が 1 0 年以上ある妻が 6 0 歳から 6 5 歳になるまで支給されます ( 2 ) 年金額夫が受けるはずであった老齢基礎年金の額の 4 分の 3 に相当する額 9 死亡一時金について国民年金に加入し 保険料を 3 6 月以上納付した方が死亡し その方が年金給付を受けていないときに 生計を同一としていた遺族へ支給される一時金です ( 1 ) 受給要件第 1 号被保険者 ( 任意加入を含む ) として保険料を納付した期間が 3 6 月以上あった方が死亡し その方が老齢基礎年金 障害基礎年金 遺族基礎年金のいずれも受けていないときに生計を同一としていた遺族へ支給されます ( 2 ) 一時金の額保険料納付済期間に応じ 1 2 0,0 0 0 円から 3 2 0,0 0 0 円まで 10 未支給年金について 年金を受けている方が死亡した場合は 死亡した月までの年金を 生計を同一 - 109 -
としていた遺族が請求することができ 次の順位で請求することができます 1 配偶者 2 子 3 父母 4 孫 5 祖父母 6 兄弟姉妹 7 1~ 6 以外の 3 親等内の親族 11 脱退一時金について国民年金の納付又は厚生年金加入期間が 6 月以上あり 受給資格を満たさないまま帰国した外国人のための制度です 帰国後 2 年以内に請求すれば 一時金が支給されます 12 国民年金についてのお問い合わせ 平塚年金事務所 2 2-1 5 1 5 ( 代表 ) 平塚市役所保険年金課国民年金担当 2 1-8 7 7 7 ( 直通 ) - 110 -