平成 27 年度 特定行政書士法定研修 考査問題 解答と解説 本解答と解説は 正式に公表されたものではなく 作成者が独自に作成したものであり 内容の信頼性については保証しない 以下の事項に全て該当 遵守する場合にのみ 利用を許可する 東京都行政書士会葛飾支部会員であること 営利目的でないこと 内容を改変しないこと 上記に該当する場合は 特別な許可を得ていること 本書は無償で利用できるが 著作権は放棄していない
問題 1 正解 3 1 地方公共団体の機関が行う行政指導については 一律して行政手続法の規程は適用されない 2 処分に関する手続として 事前手続 行政手続法 事後手続 行政不服審査法を適用する 4 国会の議決 ( 第三条 1 項 1 号 ) 裁判所の裁判によってされる処分( 第三条 1 項 2 号 ) は適用外 問題 2 正解 3 1 審査基準自体は行政自身が設定した内部的な基準であるにとどまるため 基準に反したとしても当然に違法となるわけではない 2 審査基準の策定を義務付けされているのは 当該許認可等の権限を有する行政庁であり 所管する国の行政機関ではない 4 申請に対する処分をするか否かの審査基準については正しいが 不利益処分をするか否かは処分基準であり 審査基準ではない 問題 3 正解 4 4 不備が甚だしい場合 不備があっても許認可等を拒否すべき判断ができる場合など 補正を求めることなく拒否処分を行うことができる 問題 4 正解 2 2 申請により求められた許認可等を拒否する処分は不利益処分に該当しない (2 条 4 号ロ ) 問題 5 正解 4 1 意見陳述は不利益処分をしようとする場合に行わなければならない (13 条 ) が 申請に対する拒否処分は不利益処分ではない 2 出頭に代えて 陳述書及び証拠書類等を提出することができるが 処分庁が認める必
要はない 3 特にそのような規程はない 問題 6 正解 1 2 形式上の要件に適合していない場合 当該届出をすべき手続き上の義務が履行されていないとなるが 特に補正を求める規程はない 3 そもそも届出には受理の概念がない 4 届出は提出された時点で手続が完了するため その後の行政指導や中止命令などによって対応することになる 問題 7 正解 3 3 行政指導に携わるものは その相手方に対して 当該行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を明確に示さなければならない ( 第 35 条第 1 項 ) 問題 8 正解 2 2 何人でも意見を提出することができ 制限はない 問題 9 正解 4 1 一般概括主義により 一般的に同法に基づく不服審査の請求を認めている 2 同法で適用を除外している 12 の類型の他に 個別法で適用除外としているものも少なくない 3 記載は行政手続法についての適用である 問題 10 正解 3 1 処分庁に上級庁が存在しない場合ではなく 個別の法律に定めがある場合に再調査の請求をすることができる ( 第 5 条 ) 2 再調査の請求が可能であっても 再調査の請求を行わず審査請求を行うことはできる
4 上級庁が存在しない場合の審査請求は処分庁に対して審査請求を行う 問題 11 正解 2 1 何人も違法行為の是正のためにされるべき処分又は行政指導を求めることができ 利害関係は関係なく また審査請求でもない ( 行手法第 36 条の三 ) 3 不作為についての審査請求は申請をしたもののみが行うことができる 4 不作為についての審査請求の期間はなく 不作為が継続する限り いつまでも請求できる 問題 12 正解 3 1 審査請求ができる場合は審査請求ができる旨を教示しなければならない 取消訴訟の前置であるかどうかは関係ない 2 誤った教示により不利益を被らないように 救済措置がとられるだけで却下が許されないわけではない この場合は訴訟の起算日を遅らせる措置がとられる 4 国民の権利利益の救済を目的としている以上 処分と利害関係を有しないものが請求することはできない 問題 13 正解 4 1 社会保険関係の法律などに散見されるように 口頭による請求を認めている場合もある 2 審査請求書には請求人の氏名 住所 対象の処分の内容 処分を知った日など 記載事項が法定されている (19 条 2 項など ) 3 不備がある場合 相当な期間を定めて補正を命じなければならず その期間内に不備が補正されない場合に初めて却下することができる 問題 14 正解 3 1 処分庁自身が審査庁となっても 審理員は直接処分に関与していない職員が指名されるため 弁明書の提出が必要となる 2 審理員の許可を得て参加することができるのであって 参加させなければならないわけではない 4 申立があった場合 または書面での主張が難しいと判断した場合 口頭による意見陳
述の機会を与えなければならない 問題 15 正解 2 ア裁決により 審査請求人の不利益に処分等を変更することを禁じている ( 第 48 条 ) イ正しいウ正しいエ請求に理由がないとの判断がされた場合は 棄却裁決 がなされる 問題 16 正解 2 1 そのような規程はない 3 審査請求人が希望しない場合 諮問を行う必要はない 4 審理員による意見書 行政不服審査会等による答申はいずれも法的には拘束しない 問題 17 正解 2 1 その他当該処分または裁決の無効等の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者で 当該処分もしくは裁決の存否またはその効力の有無を前提とする現在の法律関係に関する訴えによって目的を達することができないもの と規定されている 3 当事者間で公法上の法律関係を争う訴訟類型 であり 私法上ではない 4 義務付け訴訟のうち 非申請型義務付け訴訟では 当該行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるに法律上の利益があればよい 問題 18 正解 3 3 当該処分をした行政庁が国又は公共団体に所属していない場合は 当該行政庁を被告とする ( 第 11 条 2 項 ) 問題 19 正解 1 2 重大な損害を避けるために緊急の必要があるとき にできる 3 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については 民事保全法に規定する仮処分をすることができない ( 第 44 条 ) 4 内閣総理大臣の異議に対する対抗手段はない
問題 20 正解 1 2 必要があると認めるときは 職権で 証拠調べをすることができる ( 第 24 条 ) 3 当該判決の 理由中 ではなく 主文 おいて宣言しなければならない 4 処分又は裁決を取り消す判決は 第三者に対しても効力を有する ( 第 32 条 ) 問題 21 正解 3 ア国家イ正しいウ強制エ強制執行により 問題 22 正解 3 ア正しいイ過去に氏名を代筆させていたことがあったり 口頭で連帯保証人になることを許諾していた場合 成立余地はある ウ正しいエ逆のパターン ( 過去に A が連帯保証人になったことがあったので 今回はしなかった ) では間接事実になる余地があるが このパターンではならない 問題 23 正解 2 2 当事者の陳述の態度や証拠提出の時期など 証拠資料以外の審査過程に現れた一切の状況を斟酌することを弁論の全趣旨の斟酌と言い 自由心証主義の内容の一部となる 問題 24 正解 3 ア主張すべきは1と2であって 3は顕著な事実となり 主張は不要 イ正しいウ正しいエ 否認 ではなく 抗弁( 障害 不発生 ) となる 問題 25 正解 2 1 否認した事実については 主張を否認された側が立証する必要がある
3 顕著な事実等は証拠を提出する必要がない 4 原則的にはできないが 理由があれば可能 問題 26 正解 4 1 訴訟手続に関する書面作成は行政書士は作成できない 2 行政書士が作成した書類に関する審査請求等に限る 3 意思の最終決定権は依頼者にあり 取り下げの代理等 特別な委任が必要なものは 依頼者の委任の趣旨に従うべきである 問題 27 正解 3 ア依頼者の委任の趣旨に従って対応すべきである イ正しいウ特定行政書士の業務とは行政庁が考える円滑な実施と依頼人の利益とが対立する業務である エ正しい 問題 28 正解 4 1 秘密保持に関し 行政書士に責任が生じる可能性がある 2 秘密保持に関し 行政書士に責任が生じる可能性がある 3 秘密保持に関し 行政書士に責任が生じる可能性がある 4 裁判上の証拠提出は 正当な理由 に該当する 問題 29 正解 1 1 どの依頼者に対しても 公正に親切丁寧に報告をすべきである 問題 30 正解 3 ア委任の趣旨の最終意思決定は依頼者にある イ正しいウ正しいエ依頼者とコミュニケーションをはかり 相談して決定することを要する
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