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行政不服審査法等の改正について KL14190

第 4 章中第 34 条の次に次の 1 条を加える ( 行政指導の中止等の求め ) 第 34 条の 2 法令又は条例等に違反する行為の是正を求める行政指導 ( その根拠 となる規定が法律又は条例 ( 地方自治法第 252 条の17の2 第 1 項又は地方教育行政の組織及び運営に関する法律第 55 条

Taro-議案第13号 行政手続条例の

附則 この規則は 平成 29 年 3 月 1 日から施行する

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処分に関する規則(案)

上陸不許可処分取消し請求事件 平成21年7月24日 事件番号:平成21(行ウ)123 東京地方裁判所 民事第38部

市町村合併の推進状況について

- 2 - ⑷ 保育所又は学童クラブにおいて 保育又は学童クラブの目的を達成するために 児童又はその保護者に対してされる行政指導 ⑸ 市の職員 ( 地方公務員法 ( 昭和 25 年法律第 261 号 ) 第 2 条に規定する地方公務員に該当する職員をいう 以下同じ ) 又は市の職員であった者に対して

い ( ただし 当該書面を交付しないで是正の要求等をすべき差し迫った必要がある場合 は この限りでない ) こととされていることに留意すること (2) その他地方自治法第 245 条の5 第 5 項の規定により 是正の要求を受けた地方公共団体は 当該事務の処理について違反の是正又は改善のための必要な

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

北上市空家等対策規則 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は 北上市空家等対策条例 ( 平成 28 年北上市条例第 17 号 以下 条例 という ) の実施に関し必要な事項を定めるものとする ( 守秘義務 ) 第 2 条条例第 7 条に定める空家等対策審議会の委員は 職務上知り得た秘密を他に漏らしてはな

2006 年度 民事執行 保全法講義 第 4 回 関西大学法学部教授栗田隆

平成11年6月8日

パブリック・コメントが事後となった理由

保険給付に関する決定についての審査請求に係る労働者災害補償保険審査官の決定に対して不服のある者は 再審査請求をした日から 3 か月を経過しても裁決がないときであっても 再審査請求に対する労働保険審査会の裁決を経ずに 処分の取消しの訴えを提起することはできない (H23-4B)

第1回 基本的な手続きの流れと期限について ☆インド特許法の基礎☆

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丙は 平成 12 年 7 月 27 日に死亡し 同人の相続が開始した ( 以下 この相続を 本件相続 という ) 本件相続に係る共同相続人は 原告ら及び丁の3 名である (3) 相続税の申告原告らは 法定の申告期限内に 武蔵府中税務署長に対し 相続税法 ( 平成 15 年法律第 8 号による改正前の

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会員に対する処分等に係る手続に関する規則 (2018 年 7 月 30 日制定 ) 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条本規則は 定款第 15 条に規定する会員に対する処分及び不服の申立てに係る手続の施行に関し 必要な事項を定めることを目的とする ( 定義 ) 第 2 条本規則において 次の各号

(6) 不利益処分広域連合長等が 条例等に基づき 特定の者を名宛人として 直接に これに義務を課し 又はその権利を制限する処分をいう ただし 次のいずれかに該当するものを除く ア略イ申請により求められた許認可等を拒否する処分その他申請に基づき当該申請をした者を名宛人としてされる処分ウ名宛人となるべき

仮訳 / JICA 2012 [ 国章 ] インドネシア共和国最高裁判所 仮処分決定に関する インドネシア共和国最高裁判所規則 2012 年第 5 号 インドネシア共和国最高裁判所は a. 意匠に関する法律 2000 年第 31 号第 49 条から第 52 条 特許に関する法律 2001 年第 14

なお, 基本事件被告に対し, 訴状や上記移送決定の送達はされていない 2 関係法令の定め (1) 道路法ア道路管理者は, 他の工事又は他の行為により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の費用については, その必要を生じた限度において, 他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一

民事訴訟法

( その他 ) 第 11 条この規則に定めるもののほか, 必要な事項は, 市長が別に定める 附則この規則は, 平成 30 年 4 月 1 日から施行する

ものであった また, 本件規則には, 貸付けの要件として, 当該資金の借入れにつき漁業協同組合の理事会において議決されていることが定められていた (3) 東洋町公告式条例 ( 昭和 34 年東洋町条例第 1 号 )3 条,2 条 2 項には, 規則の公布は, 同条例の定める7か所の掲示場に掲示して行

では ここで 行政 とは具体的にどういうことなのだろうか まず 国家の三権を簡単にいうと以下のようになる 立法 ~ 法律を作ること 司法 ~ 裁判をすること 行政 ~ 法を執行すること この 法を執行すること とはどういうことなのか もっとも身近な行政活動として 税金 ( 所得税 ) の徴収を考えて

( 措置完了報告 ) 第 13 条法第 14 条第 1 項から第 3 項までの規定による助言等及び行政代執行法第 3 条第 1 項の規定による戒告に対し措置を行った場合は 措置完了報告書 ( 様式第 14 ) により報告するものとする ( 標識 ) 第 14 条法第 14 条第 11 項の規定による

5 条条例 9 条 2 項の規定による勧告は 空き家等改善勧告書 ( 式 4 ) により行うものとする ( 命令 ) 6 条条例 1 0 条 1 項の規定による命令は 空き家等改善措置命令書 ( 式 5 ) により行うものとする ( 公表の方法 ) 7 条条例 1 1 条 1 項の規定による公表は

- 2 - 二一の遺言書は 法務省令で定める様式に従って作成した無封のものでなければならないものとすること (第四条第二項関係)三一の申請は 遺言者の住所地若しくは本籍地又は遺言者が所有する不動産の所在地を管轄する遺言書保管所(遺言者の作成した他の遺言書が現に遺言書保管所に保管されている場合にあって

鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等に関する規則 平成 19 年 3 月 31 日規則第 15 号 改正 平成 21 年 2 月 16 日規則第 2 号平成 21 年 8 月 25 日規則第 28 号平成 28 年 3 月 25 日規則第 17 号鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等

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第 2 節 監督処分等 ( 監督処分等 ) 第 81 条 国土交通大臣 都道府県知事又は市長は 次の各号のいずれかに該当する者に対して 都市計画上必要な限度において このの規定によってした許可 認可若しくは承認を取り消し 変更し その効力を停止し その条件を変更し 若しくは新たに条件を付し 又は工事

文書管理番号

5-1から3許可・不許可

情報公開に係る事務処理規則 ( 平 18 規則第 16 号平成 18 年 8 月 1 日 ) 改正平 19 規則第 52 号平成 19 年 9 月 21 日平 26 規則第 2 号平成 26 年 5 月 13 日平 26 規則第 22 号平成 27 年 3 月 31 日 第 1 章総則 ( 目的 )

日商協規程集

非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

7 という ) が定める場合に該当しないとして却下処分 ( 以下 本件処分 という ) を受けたため, 被控訴人に対し, 厚年法施行令 3 条の12の7が上記改定請求の期間を第 1 号改定者及び第 2 号改定者の一方が死亡した日から起算して1 月以内に限定しているのは, 厚年法 78 条の12による

到達目標 xlsx

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に含まれるノウハウ コンセプト アイディアその他の知的財産権は すべて乙に帰属するに同意する 2 乙は 本契約第 5 条の秘密保持契約および第 6 条の競業避止義務に違反しない限度で 本件成果物 自他およびこれに含まれるノウハウ コンセプトまたはアイディア等を 甲以外の第三者に対する本件業務と同一ま

第 2 章申請に対する処分 ( 審査基準 ) 第 6 条行政庁は 申請により求められた許認可等をするかどうかをその条例等の定めに従って判断するために必要とされる基準 ( 以下この条及び第 9 条において 審査基準 という ) を定めるものとする 2 行政庁は 審査基準を定めるに当たっては 当該許認可

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2 法人の権利義務の得喪及びその経緯 その他の事 3 通達の制定又は改廃及びその経緯 4 文書の管理等に関する事 ⑴ 許認可等に関する重要な経緯 ⑵ 不利益処分に関する重要な経緯 ⑶ 不服申立てに関する審議会等における検討その他の重要な経緯 ⑷ 国又は行政機関を当事者とする訴訟の提起その他の訴訟に関

4 予備調査委員会は必要に応じて 予備調査の対象者に対して関係資料その他予備調査を実施する上で必要な書類等の提出を求め又は関係者のヒアリングを行うことができる 5 予備調査委員会は 告発の受付から 30 日以内に その調査結果を研究倫理委員会に報告する 6 研究倫理委員会は その調査結果を最高管理責

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- 2 - 第一条農林物資の規格化等に関する法律の規定に基づく公聴会等に関する内閣府令(平成二十一年内閣府令第五十四号)の一部を次のように改正する 第十一条の見出し中 都道府県知事 の下に 又は指定都市の長 を加える (健康増進法に規定する特別用途表示の許可等に関する内閣府令の一部改正)第二条健康増

11総法不審第120号

行政調査の種類 ( 犯則調査を含む ) について 条文を参照して説明することができる ( 法律の根拠の要否を含む ) 行政計画 行政計画の具体例を 条文を参照して説明することができる 行政計画と 委任立法 ( 法規命令等 ) 行政処分の異同を理解している( 法律の根拠の要否を含む ) 都

目  次

づき通知及び公告をした期日又は場所において意見の聴取を行うことができないときは 意見の聴取の期日を延期し 又は場所を変更することができる 4 市長は 前 2 項の規定に基づき 意見の聴取の期日を延期し 又は場所を変更するときは 法 14 条 7 項の規定に準じて通知し かつ 公告する ( 議長 )

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

坂戸市条例第 号

た損害賠償金 2 0 万円及びこれに対する遅延損害金 6 3 万 9 円の合計 3 3 万 9 6 円 ( 以下 本件損害賠償金 J という ) を支払 った エなお, 明和地所は, 平成 2 0 年 5 月 1 6 日, 国立市に対し, 本件損害賠償 金と同額の 3 3 万 9 6 円の寄附 (

130306異議申立て対応のHP上の分かりやすいQA (いったん掲載後「早く申請してください」を削除)

2 当事者の主張 (1) 申立人の主張の要旨 申立人は 請求を基礎づける理由として 以下のとおり主張した 1 処分の根拠等申立人は次のとおりお願い書ないし提案書を提出し 又は口頭での告発を行った ア.2018 年 3 月 23 日に被申立人資格審査担当副会長及び資格審査委員長あてに 会長の経歴詐称等

教員等の懲戒処分に係る審査に関する規程 ( 平成 21 年 9 月 16 日 ) ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 教育公務員特例法 ( 昭和 24 年 1 月 12 日法律第 1 号 以下 法 という ) 第 9 条第 2 項の規定に基づき 沖縄県立看護大学教授会 ( 以下 教授会 という )

情報の開示を求める事案である 1 前提となる事実 ( 当事者間に争いのない事実並びに後掲の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実 ) 当事者 ア原告は, 国内及び海外向けのモバイルゲームサービスの提供等を業とす る株式会社である ( 甲 1の2) イ被告は, 電気通信事業を営む株式会社である

京都大学法科大学院の到達目標(行政法)

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ウ 特定個人 a に訂正してほしいとは, 私は書いてない これも日本年金機構の単純ミスなのか? それとも他に理由があるのか? 事実に基づいて, 説明を求める 私の公共職業安定所における氏名は, カタカナの 特定個人 b のスペースなしで管理されている 私の資格画面も氏名欄はカタカナである 国民年金保

控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し

ら退去を迫られやむを得ず転居したのであるから本件転居費用について保護費が支給されるべきであると主張して 本件処分の取消しを求めている 2 処分庁の主張 (1) 生活保護問答集について ( 平成 21 年 3 月 31 日厚生労働省社会援護局保護課長事務連絡 以下 問答集 という ) の問 13の2の

指針に関する Q&A 1 指針の内容について 2 その他 1( 特許を受ける権利の帰属について ) 3 その他 2( 相当の利益を受ける権利について ) <1 指針の内容について> ( 主体 ) Q1 公的研究機関や病院については 指針のどの項目を参照すればよいですか A1 公的研究機関や病院に限ら

して 当審査会に対し諮問をした 以上の事案の経緯は 諮問書 審査請求書及び懲戒処分書から認められる 2 関係する法令等の定め (1) 司法書士に対する懲戒及びその手続についてア法 47 条は 司法書士がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局

の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

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第 1 節取消訴訟の訴訟要件 処分性 原告適格 狭義の訴えの利益 取消訴訟の訴訟手続的要件第 2 節取消訴訟の排他的管轄 ( 行政処分の公定力 ) 第 3 節取消訴訟の本案審理 違法事由の主張 理由の差替え 基準時

Unit1 権利能力等, 制限行為能力者 ( 未成年 ) 1 未成年者が婚姻をしたときは, その未成年者は, 婚姻後にした法律行為を未成年であることを理由として取り消すことはできない (H エ ) 2 未成年者が法定代理人の同意を得ないで贈与を受けた場合において, その贈与契約が負担付の

参加人は 異議申立人が挙げていない新たな異議申立理由を申し立てても良い (G1/94) 仮 にアピール段階で参加した参加人が 新たな異議申立理由を挙げた場合 その異議申立手続は第 一審に戻る可能性がある (G1/94) 異議申立手続中の補正 EPCにおける補正の制限は EPC 第 123 条 ⑵⑶に

新潟市政府調達に関する苦情の処理手続要領 1 趣旨この要領は, 市の調達機関 ( 市長, 水道事業管理者及病院事業管理者をいう 以下 調達機関 という ) が行う調達であって政府調達に関する協定 ( 平成 7 年条約第 23 号 以下 協定 という ) の対象となる調達に関係する供給者 ( 調達機関

2 センターは 前項の届出を受理したときは 当該利用者の設定を解除するものとする ( 設定票等の再発行 ) 第 7 条利用者は センターが交付した Web-EDI 機能利用情報の書類の再交付を申請するときは 様式 WE-04 号 Web-EDI 機能利用証等再交付申込書 に必要事項を記載して センタ

答 申 第 1 審議会の結論名古屋市長 ( 以下 実施機関 という ) が 本件異議申立ての対象となる保有個人情報を一部開示とした決定は 妥当である 第 2 異議申立てに至る経過 1 平成 23 年 12 月 21 日 異議申立人は 名古屋市個人情報保護条例 ( 平成 17 年名古屋市条例第 26

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Ⅱ. 主な内容 第 1 部公益法人の概況 1. 法人数 平成 29 年 12 月 1 日の公益法人は 9,493 法人 ( 前年比 +35) である 公益法人数の変動は 公益認定又は移行認定により増加し 法人の解散 公益認定の取消し及び合併に伴う減少がある ( 注 ) 公益認定 : 一般法人で公益認

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特定個人情報保護評価書 ( 基礎項目評価書 ) 評価書番号評価書名 23 国民年金関係事務基礎項目評価書 個人のプライバシー等の権利利益の保護の宣言 甲府市は 国民年金関係事務における特定個人情報ファイルの取扱いにあたり 特定個人情報ファイルの取扱いが個人のプライバシー等の権利利益に影響を及ぼしかね

集積回路配置図設計行政法執行弁法 (2001 年 11 月 28 日国家知識産権局令第 17 号公布 ) 第一章総則 第一条集積回路配置図設計 ( 以下 配置図設計 という ) 専有権を保護し 社会主義市場経済の秩序を保護するため 集積回路配置図設計保護条例 ( 以下 条例 という ) 及び関係法律

研究活動における不正行為への対応等に関する規程 ( 目的 ) 第 1 条 本規程は小池化学株式会社 ( 以下 当社 という ) における研究活動での不正行為を防止 すると共に 不正行為が行われ 又はそのおそれがある場合の取扱いに関し 必要な事項を 定める ( 定義 ) 第 2 条本規程において 不正

問 2 次のアからオまでの各記述について 正しいときは を 誤っているときは を選び 所定の解答欄に記入しなさい ( 各 1 点 ) ア会社法の規定により登記すべき事項について 過失で不実の事項を登記した者は その事項が不実であることをもって善意の第三者に対抗することができない イ株式を1 株未満に

2 業務の当該業務に係る事項具体例区分行政文書の類型 法人の権利義務の得喪及びその経緯 (1) 許認可等に関する重要な経緯 (2) 不服申立てに関する審議会等における検討その他の重要な経緯 行政文書開示請求又は保有個人情報開示請求に対する開示決定等処分をするための決裁文書その他当該処分に至る過程が記

第26回 知的財産権審判部☆インド特許法の基礎☆

当法 22 条 2 項,3 項により本件滞納社会保険料等の徴収に関する権限を承継した被告に対し, 本件滞納社会保険料等のうち平成 17 年 5 月分以前のもの ( 以下 本件請求対象社会保険料等 という ) についての納付義務は時効等により消滅しているとして, 本件交付要求のうち本件請求対象社会保険

様式第 2 号 ( 第 7 条関係 ) 住 所 ( 所在地 ) 氏 名 ( 名 称 ) 様 第 号 平成 年 月 日 広島県知事印 産業廃棄物埋立税特別徴収義務者指定通知書 広島県産業廃棄物埋立税条例第 8 条第 2 項の規定により, あなた ( 貴社 ) を平成 年 月 日から産業廃棄物埋立税特別

特集ⅰ 11 条 2 項 ( 総代互選命令 ) ⅱ 13 条 1 項 ( 利害関係人の参加許可 ) ⅲ 13 条 2 項 ( 利害関係人への参加要請 ) ⅳ 16 条 ( 標準審理期間を作成し公にすること ) ⅴ 23 条 ( 審査請求書の補正 ) ⅵ 25 条 ( 執行停止 ) の手続は内閣府情報

処分済み

○公立大学法人尾道市立大学教員人事規程

選択式問題を解く基礎力もつきます そして 通常の5 肢選択式問題を解くことによって 記述式の難しい事例問題も解けるようになっていきます 記述式問題の勉強と5 肢選択式問題の勉強は 互いに影響しあう あざなえる縄のような関係にあります 難しい事例問題を解くのも このような基礎的な問題を解くことによって

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第 2 条ガイアは 関係法令等及びこれに基づく告示 命令によるほか業務要領に従い 公正 中立の立場で厳正かつ適正に 適合審査業務を行わなければならない 2 ガイアは 引受承諾書に定められた期日までに住宅性能証明書又は増改築等工事証明書 ( 以下 証明書等 という ) を交付し 又は証明書等を交付でき

処分済み

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平成 27 年度 特定行政書士法定研修 考査問題 解答と解説 本解答と解説は 正式に公表されたものではなく 作成者が独自に作成したものであり 内容の信頼性については保証しない 以下の事項に全て該当 遵守する場合にのみ 利用を許可する 東京都行政書士会葛飾支部会員であること 営利目的でないこと 内容を改変しないこと 上記に該当する場合は 特別な許可を得ていること 本書は無償で利用できるが 著作権は放棄していない

問題 1 正解 3 1 地方公共団体の機関が行う行政指導については 一律して行政手続法の規程は適用されない 2 処分に関する手続として 事前手続 行政手続法 事後手続 行政不服審査法を適用する 4 国会の議決 ( 第三条 1 項 1 号 ) 裁判所の裁判によってされる処分( 第三条 1 項 2 号 ) は適用外 問題 2 正解 3 1 審査基準自体は行政自身が設定した内部的な基準であるにとどまるため 基準に反したとしても当然に違法となるわけではない 2 審査基準の策定を義務付けされているのは 当該許認可等の権限を有する行政庁であり 所管する国の行政機関ではない 4 申請に対する処分をするか否かの審査基準については正しいが 不利益処分をするか否かは処分基準であり 審査基準ではない 問題 3 正解 4 4 不備が甚だしい場合 不備があっても許認可等を拒否すべき判断ができる場合など 補正を求めることなく拒否処分を行うことができる 問題 4 正解 2 2 申請により求められた許認可等を拒否する処分は不利益処分に該当しない (2 条 4 号ロ ) 問題 5 正解 4 1 意見陳述は不利益処分をしようとする場合に行わなければならない (13 条 ) が 申請に対する拒否処分は不利益処分ではない 2 出頭に代えて 陳述書及び証拠書類等を提出することができるが 処分庁が認める必

要はない 3 特にそのような規程はない 問題 6 正解 1 2 形式上の要件に適合していない場合 当該届出をすべき手続き上の義務が履行されていないとなるが 特に補正を求める規程はない 3 そもそも届出には受理の概念がない 4 届出は提出された時点で手続が完了するため その後の行政指導や中止命令などによって対応することになる 問題 7 正解 3 3 行政指導に携わるものは その相手方に対して 当該行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を明確に示さなければならない ( 第 35 条第 1 項 ) 問題 8 正解 2 2 何人でも意見を提出することができ 制限はない 問題 9 正解 4 1 一般概括主義により 一般的に同法に基づく不服審査の請求を認めている 2 同法で適用を除外している 12 の類型の他に 個別法で適用除外としているものも少なくない 3 記載は行政手続法についての適用である 問題 10 正解 3 1 処分庁に上級庁が存在しない場合ではなく 個別の法律に定めがある場合に再調査の請求をすることができる ( 第 5 条 ) 2 再調査の請求が可能であっても 再調査の請求を行わず審査請求を行うことはできる

4 上級庁が存在しない場合の審査請求は処分庁に対して審査請求を行う 問題 11 正解 2 1 何人も違法行為の是正のためにされるべき処分又は行政指導を求めることができ 利害関係は関係なく また審査請求でもない ( 行手法第 36 条の三 ) 3 不作為についての審査請求は申請をしたもののみが行うことができる 4 不作為についての審査請求の期間はなく 不作為が継続する限り いつまでも請求できる 問題 12 正解 3 1 審査請求ができる場合は審査請求ができる旨を教示しなければならない 取消訴訟の前置であるかどうかは関係ない 2 誤った教示により不利益を被らないように 救済措置がとられるだけで却下が許されないわけではない この場合は訴訟の起算日を遅らせる措置がとられる 4 国民の権利利益の救済を目的としている以上 処分と利害関係を有しないものが請求することはできない 問題 13 正解 4 1 社会保険関係の法律などに散見されるように 口頭による請求を認めている場合もある 2 審査請求書には請求人の氏名 住所 対象の処分の内容 処分を知った日など 記載事項が法定されている (19 条 2 項など ) 3 不備がある場合 相当な期間を定めて補正を命じなければならず その期間内に不備が補正されない場合に初めて却下することができる 問題 14 正解 3 1 処分庁自身が審査庁となっても 審理員は直接処分に関与していない職員が指名されるため 弁明書の提出が必要となる 2 審理員の許可を得て参加することができるのであって 参加させなければならないわけではない 4 申立があった場合 または書面での主張が難しいと判断した場合 口頭による意見陳

述の機会を与えなければならない 問題 15 正解 2 ア裁決により 審査請求人の不利益に処分等を変更することを禁じている ( 第 48 条 ) イ正しいウ正しいエ請求に理由がないとの判断がされた場合は 棄却裁決 がなされる 問題 16 正解 2 1 そのような規程はない 3 審査請求人が希望しない場合 諮問を行う必要はない 4 審理員による意見書 行政不服審査会等による答申はいずれも法的には拘束しない 問題 17 正解 2 1 その他当該処分または裁決の無効等の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者で 当該処分もしくは裁決の存否またはその効力の有無を前提とする現在の法律関係に関する訴えによって目的を達することができないもの と規定されている 3 当事者間で公法上の法律関係を争う訴訟類型 であり 私法上ではない 4 義務付け訴訟のうち 非申請型義務付け訴訟では 当該行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるに法律上の利益があればよい 問題 18 正解 3 3 当該処分をした行政庁が国又は公共団体に所属していない場合は 当該行政庁を被告とする ( 第 11 条 2 項 ) 問題 19 正解 1 2 重大な損害を避けるために緊急の必要があるとき にできる 3 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については 民事保全法に規定する仮処分をすることができない ( 第 44 条 ) 4 内閣総理大臣の異議に対する対抗手段はない

問題 20 正解 1 2 必要があると認めるときは 職権で 証拠調べをすることができる ( 第 24 条 ) 3 当該判決の 理由中 ではなく 主文 おいて宣言しなければならない 4 処分又は裁決を取り消す判決は 第三者に対しても効力を有する ( 第 32 条 ) 問題 21 正解 3 ア国家イ正しいウ強制エ強制執行により 問題 22 正解 3 ア正しいイ過去に氏名を代筆させていたことがあったり 口頭で連帯保証人になることを許諾していた場合 成立余地はある ウ正しいエ逆のパターン ( 過去に A が連帯保証人になったことがあったので 今回はしなかった ) では間接事実になる余地があるが このパターンではならない 問題 23 正解 2 2 当事者の陳述の態度や証拠提出の時期など 証拠資料以外の審査過程に現れた一切の状況を斟酌することを弁論の全趣旨の斟酌と言い 自由心証主義の内容の一部となる 問題 24 正解 3 ア主張すべきは1と2であって 3は顕著な事実となり 主張は不要 イ正しいウ正しいエ 否認 ではなく 抗弁( 障害 不発生 ) となる 問題 25 正解 2 1 否認した事実については 主張を否認された側が立証する必要がある

3 顕著な事実等は証拠を提出する必要がない 4 原則的にはできないが 理由があれば可能 問題 26 正解 4 1 訴訟手続に関する書面作成は行政書士は作成できない 2 行政書士が作成した書類に関する審査請求等に限る 3 意思の最終決定権は依頼者にあり 取り下げの代理等 特別な委任が必要なものは 依頼者の委任の趣旨に従うべきである 問題 27 正解 3 ア依頼者の委任の趣旨に従って対応すべきである イ正しいウ特定行政書士の業務とは行政庁が考える円滑な実施と依頼人の利益とが対立する業務である エ正しい 問題 28 正解 4 1 秘密保持に関し 行政書士に責任が生じる可能性がある 2 秘密保持に関し 行政書士に責任が生じる可能性がある 3 秘密保持に関し 行政書士に責任が生じる可能性がある 4 裁判上の証拠提出は 正当な理由 に該当する 問題 29 正解 1 1 どの依頼者に対しても 公正に親切丁寧に報告をすべきである 問題 30 正解 3 ア委任の趣旨の最終意思決定は依頼者にある イ正しいウ正しいエ依頼者とコミュニケーションをはかり 相談して決定することを要する

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