スマートシティプロジェクト ( 第 1 回 ) 技術 標準化分科会 ( 第 6 回 ) 通信プロトコルタスクフォース ( 第 6 回 ) IoT 共通基盤技術の確立 実証課題 Ⅱ 効率的かつ安定的な IoT デバイス接続 エリアネットワーク運用管理技術の確立 2016 年 12 月 20 日代表研究機関 : 富士通株式会社共同研究機関 : SMK 株式会社北陸先端科学技術大学院大学 0
はじめに IoT デバイスはどうやってつながるのか? IoT デバイスは それぞれの分野で決められたプロトコルで接続される - DLNA: テレビやビデオレコーダ等のAV 機器を接続する - ECHONET Lite/KNX: 家電や住宅設備等を接続する - Propriety protocol: 標準に沿っていない独自仕様の設備を接続する ビデオ再生 番組選択 スイッチ ON 温度 消費電力 DLNA ECHONET Lite / KNX Propriety protocol 1
IoT デバイス接続に関する課題 ユーザは1つのデバイスで 複数のデバイスにアクセス 制御したい そのためにはプラットフォームが必要となり 以下をサポートする 多種多様なインタフェースやプロトコルに対応したデバイスを接続できる IoTエリアネットワークに接続されるデバイスが安定して利用できる プラットフォーム アプリケーションインタフェース ( 標準 ) デバイスインタフェース DLNA ECHONET Lite KNX Propriety protocol 2
多種多様なインタフェースへの対応 プラットフォームはデバイスとアプリケーションのインタフェースギャップを吸収 デバイスインタフェースでは 多くのトランスポートプロトコルとデータ形式がある アプリケーションインタフェースは Web ベースで 開発者には親しみやすい Web interface Ethernet, Wi-Fi Bluetooth, RS-485/232C, アプリケーション プラットフォーム デバイス HTTP+JSON 多様なトランスポートプロトコルとデータ形式 Web developers: 710,000 Embedded developers: 3,800 (LinkedIn profiles, 2016) 3
IoT デバイスへの Web アクセス Web 技術はアプリケーション開発者に大きなインパクトがある Web 技術でのデバイス操作は IoTアプリケーション開発者にはとても簡単 アプリケーションは デバイスの抽象表現であるThingをHTTPで制御するだけ - HTTPのPUTメソッドを使って Thingに値を書き込む - HTTPのGETメソッドを使って Thingの値を読み出す プラットフォーム PUT アプリケーション GET Thing 抽象表現 デバイス Thing が持つ機能項目は JSON/XML で表現されるアプリケーションは JSON/XML で表現されたデバイスの抽象表現を操作する 4
研究開発の全体像 多種多様な通信規格 データ形式に対応した IoT デバイスを Web による共通のインタフェースで制御可能な Web of Things の実現 見守りエネマネ生産管理 原因分析 自動復旧 Web インタフェース 運用管理 クラウド GW GW エリアネットワーク Wi-Fi Wi- SUN Modbus Wi-Fi BLE Ethernet 住宅 工場 新たな IoT サービス創出のための Web による共通基盤 (Web of Things) と将来の重要課題である安定運用のための管理技術の確立 5
Web 技術による IoT デバイス通信共通化 IoT デバイスを抽象形式で定義し 多様なネットワーク構成にも対応 非 IP 通信で接続される IoT デバイスを扱い産業用途にも適用可能 エリアネットワーク例 シリアル接続 ( 非 IP Modbus 等 ) アプリケーション /PF GW 無線通信モジュール GW に無線モジュール (USB) 搭載し接続 有線接続無線接続 センサデバイス L2SW センサデバイス 有線 LAN AP アクセスポイント (AP) スマートフォン センサデバイスセンサデバイスセンサデバイス スマートフォンが WiFi と Bluetooth 等のブリッジとして機能する 多様なデバイスがエリアネットワークの構成に依存することなく 共通の Web インタフェースで制御可能 6
エリアネットワークの運用管理 従来見えにくかったエリアネットワークの障害を検出 原因分析 デバイス / ネットワークから運用管理情報を収集 エリアネットワークのトポロジーを取得し 障害位置を知らせる サポートセンタ デバイス情報 デバイス ネットワーク運用情報 ( 内部状態 通信状態 ) の通知 障害検出 原因分析 GW AP ネットワーク構成情報 デバイス ネットワーク機器間で情報交換 トポロジー取得 デバイス向けソフトウェア オープン化 デバイス デバイス 運用管理情報 ( デバイス情報 ネットワーク構成情報 ) を収集するプロトコルとして HTIP を活用 エリアネットワーク向けに拡張を行い普及を推進する HTIP: Home network Topology Identifying Protocol 7
HTIP 普及に向けた取組み ネットワーク構成をモニタ可能な HTIP 対応通信モジュール ( 下図 ) HTIP オープンソース化 オープンコミュニティ (CHIRIMEN) との連携 BLE モジュール Sub-1G モジュール 2016 年度製作 メインボード 拡張ボード PW MCU SW SW AC/DC converter Sensor UART1 UART1 JTAG Ether FLASH LED LED SW Sensor Sensor I2C GPIO UART1 Wi-Fi モジュール 基本機能 温 湿度センサー等 通信 センサー拡張部 研究開発を通じて得られたノウハウを HTIP 対応デバイス開発ガイドラインとして公開 8, SMK Corporation,
実験環境 ( 実験住宅 ihouse) センサー 家電 PV/ 蓄電池等 26 種類 200 個以上のデバイス接続 実験住宅外観実験住宅内部 (2F 洋室 ) 電動カーテン LED 照明 エアコン 温湿度 照度センサ 屋外センサ 温湿度センサ 照度センサ 風速センサ 風向センサ 来客センサ 感雨センサ 火災センサ 屋外機器 電気錠 太陽光発電装置 燃料電池 蓄電池 屋内センサ ( 部屋毎 ) 電力センサ 温湿度センサ 照度センサ 開閉センサ 人感センサ 屋内機器 ( 部屋毎 ) 照明 エアコン 電動窓 電動カーテン 電動日よけ ( リビングのみ ) 2017 年度以降は工場での実証を検討中 大規模評価はシミュレーションにて実施 9
まとめ 課題 Ⅱ では 以下の課題に取り組む 1Web 技術を利用した IoT デバイス通信共通化技術 非 IP 通信の装置を含めて Web 技術で通信するインタフェースの共通化 住宅 工場での実フィールド評価と シミュレーションによる大規模化評価実施 2 エリアネットワーク運用管理技術 障害検出に必要な情報を収集し一元管理 ソフトウェア (HTIP) オープン化 収集した運用管理情報から障害原因を分析し 自動的に復旧する技術の開発 研究開発スケジュール WoT デバイス通信共通化 エリアネットワーク運用管理 2016 2017 2018 2019 2020 プラットフォーム開発 WoT 仕様作成 運用情報収集 (HTIP) プロトコル開発 住宅実証 HTIP ソースオープン化 WoT 勧告化工場実証 相互接続 W3C 勧告化 プラットフォーム統合化 事業化 WoT 対応プラットフォーム製品 事業化 ITU-T 勧告化 開発ガイドライン HTIP 対応通信モジュール プラットフォーム製品 10