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CAD/CAM の臨床現状と変革 421 図 1 CAD/CAM システム化によるメリットとデメリット 図 2 CAD/CAM システムとそれにまつわる概要 図 3 2000 年に日本に入ってきたノーベルバイオケア社のプロセラシステムの概要と症例 図 4 アルミナフレーム材の上に陶材を築盛することにより, 製作された補綴物 1 1 となる. 同システム導入当初は内面の適合精度に問題を抱えてはいたものの, マージンの適合精度が従来の CAD/CAM と比べて飛躍的に向上していたこと, また材料であるアルミナの良好な物性が, このシステムが歯科臨床で普及した大きな要素になったと考えられる. Procera システムが登場する以前にも浸透法によるアルミナを用いたフレーム材は存在していたものの, 前歯から小臼歯までの単冠に使用用途は限定され, 大臼歯およびブリッジに対応する曲げ強度や破壊靭性を有するものではなく, 色調的にも非常に不透明で, 審美的な色調表現をおこなうには多量の歯質の削除を要するなど,2 次的な制約もあった. 特にマージン付近の不透明な反射を抑えるために, 通常よりさらに深く縁下にマージンを設定するなどの工夫が必要で, 時にはポーセレンマージンテクニックを駆使するなど煩雑な作業を伴うことも問題であった. 2000 年当時は高強度材料といわれた浸透法によるアルミナは, Procera システムのアルミナや現行のジルコニアの半分から 2/3 程度の破壊強さであるため 3), 大臼歯には使用できない状況であった. そうしたなか,Procera システムでのアルミナの登場は, 色調的にも天然歯の色調に合わせた補綴物を製作する上で非常に良好な光透過性を有し, 強度も大臼歯にも使用可能な破壊強さを有しているものであった. このアルミナの登場により, 支台歯形成の量が少ない場合でも色調的にも充分満足できるものとなり ( 図 4), マージンを辺縁歯肉付近, 歯肉縁下深くに設定する必要がなく, 補綴物のマージン部をフレーム材のみで製作することが可能になった. しかし, このフレームは透過率が向上しており, 支台歯の色調が最終的な色調に多少なりとも影響を与える. そのため, 支台歯の色調の情報写真とそれに合わせた疑似支台を製作して色調を合わせる技法が注目されはじめた 4, 5) ( 図 5, 6). また, この Procera システムはラボ内に設置できるセンター方式タイプの CAD システムの先駆けとなり, 多数の技工所に技工用モデルスキャナーおよび CAD 装置が導入されることとなった. 一方, この Procera システムによるアルミナフレームは, 症例によっては曲げ強さや破壊靭性における強度の不足による破折を生じたり, ブリッジでは歯数に限界があるなどの課題を残したことから, 結果的には

422 日補綴会誌 8 巻 4 号 (2016) 図 5 それぞれに支台歯の色調 ( 左より ) 有髄支台歯 ファイバーコア 築造による支台歯 メタルコアによる支台歯 図 6 透過率のあるオールセラミックコアフレーム材を使用の場合. 疑似支台歯の製作を行い, 補綴物の色調調整を行うと良い. 一時的なトレンドに留まるものとなった. その後, それらの問題を解決するために登場した材料がジルコニアである. この素材は上記に述べたアルミナの問題点の多くを解決する材料であったため, 市場に一気に普及した. また, ジルコニアは従来のロストワックス法による鋳造法では製作できず,CAD/CAM 装置による加工法が必要な材料であるため, 先述の Procera システムによる CAD 装置のラボサイドへの普及から, 今度は CAM 装置がラボサイドへ普及する転機となった. 加工機を技工所および技工室内に設置するこのインハウス方式により, 加工センターへデータ送信してから補綴物 ( 加工物 ) が届くまでのタイムラグをなくすことが可能となり, 技工の補助的な作業としてのワックスアップやプロビジョナルレストレーションのレジンの流し込み作業などを効率化することが可能となりつつある. また, 技工物の製作量が多くなる場合などは, 従来の加工センターに発注することも可能であるため仕事量の調整にも有用である. 日本国内ではハイブリッドレジン製の CAD/CAM 冠が保険適応となったことが多くの技工現場への CAD/CAM テクノロジーの普及に寄与したと述べたが, 世界的な市場規模で捉えると, ジルコニアの登場が CAD/CAM テクノロジー普及のきっかけとなっている. しかし, インハウス方式の加工機のほとんどはチタンやコバルトクロムなどが加工対象外であり, 性能がセンター方式の加工機に及ばないため, インプラントのジョイント部など, 非常に複雑で高い加工精度が必要なものには適応できない. インハウス方式とセンター方式の両方を上手く取り入れた作業が現在の歯科技工であり,CAD/CAM との共存が技工現場におけるキーワードになった瞬間である. 2.CAD/CAM 材料選択と技工術式 -CAD/CAM の現状と今後現在,CAD/CAM での加工が行える材料は, 有機材料, 無機材料, 金属材料の 3 つに大別できる. 有機材料には, トリニア ( 松風 ) やエンジニアプラスティック系のペクトン ( 大信など ) などがあり, 有機材料であるものの高強度であることで注目を集めている. 国内ではハイブリッドレジン製の CAD/CAM 冠保険導入があり, これも有機材料の普及を後押ししている. 有機材料は研削加工のほか積層加工 (3D プリンティング ) による大量生産技術も登場しており, その加工法にも日々進化が見られている ( 図 7). 一方, 無機材料の代表格がジルコニアである. 著者の臨床現場では, 近年, メタルを使用した補綴装置に比べ, ジルコニアを中心とした補綴の比率が随分と多くなってきている. ジルコニアは, 初期の頃はほとんどのケースで表面に陶材を築盛する焼付けタイプのフレーム材として使用されていたが, 補綴装置の陶材 6 9) のチッピングなどの問題が報告されるようになり, さまざまな対応が行われている.1 つは模型上のワックスにて最終歯冠形態回復後, カットバックしてフレーム形状を決定する方法である. ポイントとしては, 陶材の部分に加わる引っ張り応力をジルコニアフレームで受けることにより, 陶材に加わる力を圧縮応力に換えることで, 陶材のチッピングを防ぐフレームデザインに変えること, また, カットバック後のワックスアップをダブルスキャニングにてジルコニアフレームの製作を行うことなどがあげられる 10 15) ( 図 8). しかし, これには正確なワックスアップにて最終形態の歯冠回復, またはワックスアップのカットバックが必要なため, 時間と手間がかかる点が課題となった. そのような状況から特に臼歯部では, もう 1 つの

CAD/CAM の臨床現状と変革 423 図 7 3D プリンターにより製作されたインプラントガイド用ステント 図 8 ポーセレンの破折には, 咬合接触点の位置, 面積や支台歯形成の形, それに合わせたフレームの形態の作り方が影響を与える. 対応策として, 解剖学的形態を全てジルコニアで再現するフルジルコニアクラウン 16, 17) が強度的な面から臨床に取り入れられるようになった. 一方, 対合歯が天然歯の場合, フルジルコニアクラウンでは対合歯を削ってしまうのではないかと懸念されたため, 臼歯部へのフルジルコニアクラウンの使用はしばらく様子を見るという術者も多かった. しかし, 咬合面の研磨を確実に行うことで対合歯の摩耗を防ぐ事ができるとの報告などもあり, 日本の臨床現場にも最近は定着しつつある. 従来のジルコニアをフルクラウンに用いた場合, 色調的な課題が残される. ジルコニアが登場し始めた当初は, アルミナなどのコア材と比較するとほぼ真っ白 ( 極わずかに青みがかかっているが分からない程度 ) の不透明で, 少し戸惑いを感じるほどであった. しかし, 不透明ではあるがシェードガイドに合わせた色調のジルコニアが開発され, その後さらに, 透過率を高めた材料が登場した. 現在では, 歯頚部付近と中央部 切端部にそれぞれグラデーションが施されたディスク 18) ( 図 9) が開発されている. しかし, これは従来のジルコニアより強度が若干低く, 物性に対する不安が残ることに加え, 表面ステインのみでは色調的にも従来の築盛法による色調表現と比較して完成物のクオリティが若干低いことから, 万能ではないと思われる. ジルコニアのセミシンタの段階で着色浸透材にて着色を施し, その後に焼結する製作法も海外では注目を集め, 徐々に普及しつつあるが, シンタリングファーネスの劣化や, 最終焼成まで色調が確認できないなどの問題点もあり, 現在のところ一般に普及するには至っていない. 次に, 術式のプロセスからの視点で, 従来法と CAD/CAM での加工を整理すると, 以下の現状が見えてくる. 通常, 審美 構造力学を兼ね備えた補綴装 置を作製する場合, はじめにワックスアップでの外形製作を行い, 適正な外形を回復する, そして参考とす 19) るプロビジョナルレストレーションの形態を基準に, その外形から咬合力など力の加わり具合を考慮した設計を行うことにより, 充分な強度を保証する補綴装置の製作を行う. これは従来法と CAD/CAM 加工を問わず, 設計のベースとすべきであると考える. しかし, 現在の CAD の流れとしては, 可能な限り模型上での補綴物製作作業を少なくし, ソフト上で補綴物形態のデザインを行う方向へと向かっているように思われる. あくまで現段階としてではあるが, このようなバーチャルな製作法と, 模型上での作業との間には, 補綴装置の形態に隔たりがある. より完成された形態イメージを表現するには, 模型上の作業と CAD デザインを併用するダブルスキャン方式が良いと考えられる. しかしダブルスキャンシステムの場合, 支台歯とワックスアップのスキャンデータとの間に若干の誤差が生じると思われ, バイト調整が必要になる場合があり, これらのことを考慮すると模型上での作業で製作した補綴装置とデジタルデザインにて製作した補綴装置では調整量に差が出る可能性がある. また臨床では支台歯形態の違い ( 大きさや高さ ) やマージンの形状が異なるため, ジルコニアディスクを用いる場合, マージン部の長さ, 厚みを考慮する必要がある. そして, 支台歯形成が内面の適合やマージン適合に影響を与えることも, よく理解しておく必要がある. 金属材料の加工では, 切削加工と積層加工 ( レーザーシンタリング ) が代表的である. 切削前に切削バーの摩耗量を計測し, 補正するシステムも一部の大型加工機には取り入れられているが, 現状では切削バーの摩耗が適合に影響を及ぼす機械が主流である. とはいえ, 切削加工には大量生産に適した高い生産効率性があり, 面の状態や高い加工精度で, インプラントなどに

424 日補綴会誌 8 巻 4 号 (2016) 図 9 左より 不透明 3 色 (1200MPa) A ピーチホワイト B ピーチライト C ピーチミディアム 透明の 3 色 (840MPa) D パールホワイト E 5L ライト (5 層 ) F 5L ミディアム (5 層 ) 資料提供元 : 株式会社松風 図 10 チタンフレームによるインプラント上部構造 とって多くのメリットを提供してくれた. 従来, インプラントのアバットメント製作では, 歯科技工士がアバットメントの接合部以外の支台部の形を削って製作するか, ゴールドキャップに金合金を鋳接することが主であったが, 歯科技工士や歯科医師が CAD/CAM を操作できるようになったことにより, チタンアバットメントをある程度, 理想的な形態に加工することが可能になった. そして, インプラントアバットメント, 上部構造製作における CAD/CAM テクノロジー発展の最大のメリットは適合面である. 従来, 多歯にわたる上部構造は, ロー着法による連結かレーザー溶接による製作が中心であったが, 術者の多大な労力が必要で, 誰もが容易に行える作業ではなかった. しかし CAD/CAM によるワンピースでの製作が可能となったことにより ( 図 10), 歯科技工士個々の技量の差による模型への適合精度のばらつきなどが最小限に抑えられ, 安定した精度を実現できるようになった. 従来のロー着法では, 金合金やコバルトクロム合金など, ロー着の行える材料を選択せざるを得なかった症例においても, チタンなどが使用可能となり, 大きな恩恵を与えるものとなった. これらが CAD/CAM テクノロジーが臨床で多く応用される要因と考える. 一方, 積層加工では, 金属収縮による応力を残してしまうことによる不十分な適合や面の荒さ, サポート材を除去する手間, 同種金属でも補綴装置の硬度の上昇により物性の変化が生じることなど, 歯科臨床に使用するにはさまざまな問題を残していると考える 20). しかし, 積層加工は切削加工と比べて生産効率が高く, 同種金属でも機械的強度の向上が図れるメリットがあり, 今後これらのメリットを生かしたより進化した加工法へと成長することを期待したい. Ⅲ. おわりに今後, 日本において想定されている急速な歯科技工士不足に対応するため, さまざまな議論が展開されている. 離職率の低下, 歯科技工士学校入学者数の確保, 女性歯科技工士の働きやすい環境作り, そして CAD/ CAM 導入による技工工程の一部機械化などが代表的なところである.CAD/CAM を技工現場に導入することで, 自宅での CAD を使用した補綴物の設計が可能となるなど, 女性も歯科技工士として働きやすい環境が構築されることが予想される. また, 鋳造用埋没材の粉塵などによる健康への悪影響が改善され, 職場環境が整備されることにより離職率の低下が期待されることや, 機械加工による技工作業の効率化により勤務時間が短縮化することなど,CAD/CAM テクノロジーが歯科技工士不足問題に及ぼすインパクトは大きいと考えられる. しかしながら, 従来のアナログ技工からの急激な変化を不安視されている歯科技工士も多いのではないか? と考える. 長年培ってきたさまざまな技工技術が通用しなくなることの懸念はあるが, 著者は最終の技工物形態に仕上げる作業には, 当分は人間の手が必要であると考えている. それと同時に理論や経験上のノウハウは益々重要になるであろうと想定している. CAD/CAM テクノロジーはあくまでも技工作業の一部を支援するシステムである. 審美的, 機能的, 構造力学的, 生物学的考慮ができた補綴装置の完成形態の設計, 加工をすべてコンピューターが担う訳ではではない. 患者一人一人に高品質, 高精度の補綴装置を製作し, 提供するには, 歯科医療のコ デンタルスタッフである歯科技工士が, さまざまな経験とノウハウを CAD/CAM に応用することが理想であろう.

CAD/CAM の臨床現状と変革 425 適切な補綴装置の製作には, 歯科医師および歯科技工士の知識と技術 コンピューター 加工機械がコラボレーションすることが求められる. これにより初めて付加価値が高く, そして生産効率の高い補綴装置の作製が可能となる. 今後, 歯科技工現場の環境改善が, 歯科業界全体に相乗効果を及ぼすことを期待したい. 文 1) Beuer F, Schweiger J, Edelhoff D. Digital dentistry: anoverview of recent developments for CAD/CAM generatedrestorations. Br Dent J 2008; 204: 505 511. 2) 末瀬一彦. 最新 CAD/CAM 歯冠修復治療 CAD/CAM 導入で臨床が変わる!. 補綴臨床別冊 2014;10 19. 3) 新谷明喜, 西山典弘, 西村好美. オールセラミックスレストレーション 基礎からわかる材料 技工 臨床. 歯科技工別冊 : 東京 : 医歯薬出版 ;2005. 4) 山本眞, 大畠一成, 西村好美. オールセラミック レストレーションの可能性 ( 中編 ) 白いメタルの登場で, 何が変わるか.QDT 2003;28(12):32 56. 5) 山本眞, 大畠一成, 西村好美. オールセラミック レストレーションの可能性 ( 後編 ) 白いメタルの登場で, 何が変わるか.QDT 2004;29(2):16 43. 6) Heintze SD, Rousson V. Survival of zirconia- and metal-supported fixed dental prostheses: a systematic review. Int J Prosthodont 2010; 23: 493 502. 7) Beuer F, Stimmelmayr M, Gernet W, Edelhoff D, Güh JF, Naumann M. Prospective study of zirconia-based restorations: 3-year clinical results. Quintessence Int 2010; 41: 631 637. 8) Sailer I, Feher A, Filser F et al. Prospective clinicalstudy of zirconia posterior fixed partial dentures: 3-year follow-up. Quintessence Int 2006; 37: 685 693. 9) Fischer J, Stawarczyk B, Hammerle CH. Flexuralstrength of veneering ceramics for zirconia. J Dent 2008; 36: 316 321. 10) 伊藤雄策, 本多正明, 畠山善行, 宮内修平, 山田真一. インプラント上部構造をめぐって第 3 回上部構造の補綴的問題.QDI 2002;9(3):18 40. 11) 十河厚志. 臨床技工 ʻ 困った問題 ʼ 解決講座インプラン 献 ト編第 7 回インプラント上部の外装マテリアルの破折. QDT 2007;32(7):89 93. 12) 都築優治. 機能性 長期安定性を備えた審美的インプラント上部構造の製作 咬合と力に配慮した構造設計による新しいフレームワークデザイン 前編. 歯科技工 2010;38(7):777 793. 13) 都築優治. 機能性 長期安定性を備えた審美的インプラント上部構造の製作 咬合と力に配慮した構造設計による新しいフレームワークデザイン 後編. 歯科技工 2010;38(8):915 928. 14) 本多正明, 西村好美. 臼歯部の支台歯形成.QDT 2006; 31:61 71. 15) 山本眞. ザ メタルセラミックス. 東京 : クインテッセンス出版 ;1982. 16) Rinke S, Fischer C. Range of indications for translucentzirconia modifications: clinical and technical aspects. Quintessence Int 2013; 44: 557 566. 17) Beuer F, Stimmelmayr M, Güh JF, Edelhoff D, Naumann M. In vitro performance of full-contour zirconia single crowns. Dent Mater 2012; 28: 449 456. 18) Ueda K, Güh JF, Erdelt K, Stimmelmayr M, Kappert H, Beuer F. Light Transmittance by a Multi-coloured Zirconia Material. Dent Mater J 2015; 34: 310 314. 19) 伊藤雄策, 高井基晋, 西村好美, 寺尾登喜雄, 林和樹. ザ プロビジョナルレストレーションズ 補綴物の機能 審美性を追求して. 東京 : クインテッセンス出版 ; 2006. 20) Örtorp A, Jönsson D, Mouhsen A, Vult von Steyern P. The fit of cobalt-chromium three-unit fixed dental prostheses fabricated with four different techniques: a comparative in vitro study. Dental Mater 2011; 27: 356 363. 著者連絡先 : 西村好美 567-0822 大阪府茨木市中村町 15-27 有限会社デンタルクリエーションアート Tel: 072-638-8049 Fax: 072-638-8072 E-mail: dca-yn@dk9.so-net.ne.jp