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Transcription:

1 学習指導要領のこれまでとこれから 1 学習指導要領 その意味と役割 学習指導要領は 全国のどの地域で教育を受けても 一定水準の教育を受けられるようにするため 学校教 育法等に基づいて文部科学省が定めたものです 学習指導要領は 各学校で教育課程 カリキュラム を編成する際の基準です 各学校では 学習指導要領や年間の標準授業時数 等を踏まえ 地域や学校の実態に応じて 教育課程 カリキュラム を編成します 幼稚園では幼稚園教育の基準として 幼稚園教育要 領 が定められています 学習指導要領では 各学校段階ごとに それぞれの教 科等の目標や大まかな教育内容を定めています 校種 教科 領域ごとに 解説 が発行され 教科等の 目標や内容等が詳しく記載されています また これに沿って 評価規準の作成 評価方法等の工 夫改善のための参考資料 が作成されています 次のページで 学習指導要領等の記載内容の概要を確認します

( 学習指導要領等の各目次より ) 学習指導要領等の記載内容 幼稚園 ( 幼稚部 ) は 幼稚園 ( 幼稚部 ) 教育要領 教科目標 評価規準 指導内容 配慮事項 備考 幼小中高支援学習指導要領 総則 各教科 ( 小中 ) 各学科に共通する各教科 ( 高 ) 専門学科において開設される各教科 ( 高 ) 道徳 ( 小中支援 ) 外国語活動 ( 小支援 ) 総合的な学習の時間 ( 小中高 ) 特別活動 ( 小中高支援 ) 自立活動 ( 支援 ) 幼小中高支援学習指導要領解説 総説 各教科の目標及び内容 ( 小中 ) 教科の各科目 ( 高 ) 指導計画の作成と内容の取扱い ( 小中 ) 各科目の指導計画の作成と内容の取扱い ( 高 ) 教育課程の編成と指導計画の作成 ( 高 ) 自立活動編 総則等編 ( 支援 ) 小中高評価規準の作成 評価方法等の工夫改善のための参考資料 総説 評価規準に盛り込むべき事項等 ( 小中 ) 科における評価基準の作成 評価方法の工夫改善 ( 高 ) 評価に関する事例について ( 小中 ) ー ー ー すべての教科等の目標が 1 冊にまとめられているので 全体を俯瞰することができる 教科の目標が詳しく記載されているので 専門的に教科等の指導をする際の参考になる 観点別に具体的な評価規準の設定例が示され 全国学力 学習状況調査の問題設計にも利用されている 現行学習指導要領等の資料 ( 文部科学省 web ページ ) http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/index.htm

(2) 学習指導要領 改訂の変遷 学習指導要領はこれまでに 時代の変化や子どもたちの状況 社会の要請等を踏まえ おおよそ 10 年ごとに改訂されてきました 今回は 平成 20 年の全面改訂に続く 8 回目の全面改訂です 改訂は 未来に向けてふさわしい学校教育の在り方を構築するという作業の積み重ねです 学習指導要領改訂 / これまでの変遷 改訂 ( 告示 ) 年キーワード義務教育年間標準時数 学習指導要領は 昭和 22 年に試案として作成され 昭和 33 年に大臣告示の形で定められました 試案 昭和 22(1947) 年 日本国憲法施行 教育を受ける権利 を規定 教育基本法 学校教育法制定 理念は 人格の完成 1 昭和 26(1951) 年経験主義小 5780 中 3045 2 昭和 33(1958) 年系統性小 5821 中 3360 3 昭和 43(1968) 年現代化小 6135 中 3535 4 昭和 52(1977) 年ゆとりと充実小 5785 中 3150 5 平成元 (1989) 年 新しい学力観 小 5785 中 3150 6 平成 10(1998) 年 生きる力 小 5367 中 2940 7 平成 20(2008) 年 バランス 小 5645 中 3045 8 平成 29(2017) 年 学びの地図 小 5785 中 3045 数値の後の矢印は前回との増減等を表しています 学習指導要領の変遷 ( 文部科学省 web ページ ) http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/idea/1304372.htm

3 現行学習指導要領 基本的な考え方 現行学習指導要領では 生きる力 を育むためのポイントとして 学力の三要素のバランスのとれた指導 と 言語活動や体験活動の充実 をあげています 現行学習指導要領は 生きる力 という理念の 共有 と 実現 をめざしています 基本的な考え方 ① 平成10年改訂の 生きる力 の育成を踏襲 ② 基礎的 基本的な知識 技能の習得 思考力 判断力 表現力等 の育成のバランスを重視 ③ 子どもたちの 生きる力 を育むことの必要性や 生きる力 の内容を 教育関係者 保護者 社会で理解のうえ共有することが重要 生きる力 のイメージ図 文部科学省webページより 現行学習指導要領の基本的な考え方の ③が 新学習指導要領の 社会に開かれ た教育課程 5 に引き継が れ 学びの地図 として 枠組みの見直 し がなされました 6

4 新学習指導要領 改訂の背景 新学習指導要領は2030年の社会を見据え 予測困難な時代を生きる子どもたちに必要な資質 能力を育 てる学校教育の実現をめざします 変化が激しい社会において 新しい未知の課題に対応する力を育てることが求められています 3人に1人が65歳以上になり 生産年齢人口比率は約58 に 2030年は どんな社会に なっているのだろう 子どもたちの65 は将来 今は存在していない職業に就く A ケイ(UCLA) 2030(H42) 今後10年から20年程度で 半数近くの仕事が自動化される 2045年には人工知能が 人類を超える シンギュラリティ 未来を予測する 最善の方法は それを発明することだ 次期学習指導要領実施 2020(H32) 新学習指導要領実施 東京五輪 パラリンピック開催 2016(H28) 中央教育審議会答申 小学1年生 小学5年生 20歳 2016年度に小学 校に入学した子ど もたちは 2030年 度には 20歳にな ります

5 新学習指導要領 社会に開かれた教育課程をめざして 社会の変化に目を向け 教育が普遍的にめざす根幹を堅持しつつ 社会の変化を柔軟に受け止めて教育活 動を行っていくために 教育課程の果たす役割が一層重要になります 学校と社会が目標を共有する 社会に開かれた教育課程 の実現をめざします 教育課程において 資質 能力を明確化 子どもたちに未来の創り手となるために必要な知識や力 学 校 教育課程を介して 目標を共有 よりよい学校教育を通じて よりよい社会を創る 教育課程の実施に当たって 目標の実現に向けた連携 社 会 地域の人的 物的資源の活用 社会教育との連携等 これらは後の 新学習指導要領を読 み解く Key Word の項でもとりあげて います 新学習指導要領では 社会に開かれた教育課程 の実現に向け その枠組みが見直されます

(6) 新学習指導要領 枠組みの見直し 今回の改訂では 指導者の視点 ( 教員が何を教えるか ) にとどまらず 学習者の視点 に立ち 子どもたちが学びを通じて 何ができるようになるのか という観点から 学習指導要領の枠組みが見直されました 枠組みの 6 項目 ( 下図の ) は 学びの地図 として 総則の柱になります 学校教育における 学びの全体像 が教員はもちろん 地域や社会の関係者 そして子ども自身が見渡せるものになるのですね 学びの地図 学習指導要領の枠組み 幼児教育 各学校段階間の接続 高等学校 小学校 特別支援学校 中学校 育成をめざす資質 能力 大学等 この ➊~❻ の項目は 中教審答申 の章立てにもなっています 第 1 部第 5 章 ~ 第 10 章

幼稚園 小学校 中学校 高等学校及び特別支援学校の 学習指導要領等の改善及び必要な方策等について 答申 目次 平成28年12月21日 中央教育審議会 はじめに 第1部 学習指導要領等改訂の基本的な方向性 P.3 P.71 第1章 これまでの学習指導要領等改訂の経緯と子供たちの現状 第2章 2030年の社会と子供たちの未来 第3章 生きる力 の理念の具体化と教育課程の課題 第4章 学習指導要領等の枠組みの改善と 社会に開かれた教育課程 第5章 何ができるようになるか 育成を目指す資質 能力 第6章 何を学ぶか 教科等を学ぶ意義と 教科等間 学校段階間のつながりを踏まえた教育課程の編成 第7章 どのように学ぶか 各教科等の指導計画の作成と実施 学習 指導の改善 充実 第8章 子供一人一人の発達をどのように支援するか 子供の発達を踏まえた指導 第9章 何が身に付いたか 学習評価の充実 第10章 実施するために何が必要か 学習指導要領等の理念を実現するために必要な方策 第2部 各学校段階 各教科等における改訂の具体的な方向性 P.72 P.242 第1章 各学校段階の教育課程の基本的な枠組みと 学校段階間の接続 第2章 各教科 科目等の内容の見直し 中教審答申 文部科学省webページ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1380731.htm 平成28年12月21日に中央教育審議会答申が出されました その 目次 を紹介します 本編は242ページで 概要 は29ページにまとめられています