第 298 回企業会計基準委員会 資料番号 日付 審議事項 (2)-4 DT 年 10 月 23 日 プロジェクト 項目 税効果会計 今後の検討の進め方 本資料の目的 1. 本資料は 繰延税金資産の回収可能性に関わるグループ 2 の検討状況を踏まえ 今 後の検討の進め方につ

Similar documents
Microsoft Word - 公開草案「中小企業の会計に関する指針」新旧対照表

受取利息及び受取配当金等に課される源泉所得税 35 外国法人税 36 適用時期等 38-2-

特集 : 税効果会計の見直しについて 企業会計基準適用指針第 26 号 繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針 の公表について PwCあらた監査法人第 3 製造 流通 サービス部パートナー加藤達也 はじめに 2015 年 12 月 28 日 企業会計基準委員会 ( 以下 ASBJ という ) より

目次 1. 回収可能性適用指針の公表について (1) 公表の経緯 (2) 税効果会計プロジェクトの全体像 (3) 適用時期 2. 回収可能性適用指針の概要 (1) 繰延税金資産の回収可能性の基本的な考え方 (2) 課税所得と一時差異等加減算前課税所得 (3) 企業の分類に応じた取扱い総論 (4) 各

日本基準でいう 法人税等 に相当するものです 繰延税金負債 将来加算一時差異に関連して将来の期に課される税額をいいます 繰延税金資産 将来減算一時差異 税務上の欠損金の繰越し 税額控除の繰越し に関連して将来の期に 回収されることとなる税額をいいます 一時差異 ある資産または負債の財政状態計算書上の

Microsoft Word - 247_資本連結実務指針等の改正

その他資本剰余金の処分による配当を受けた株主の

平成30年公認会計士試験

<4D F736F F D2095AA82A982E882E282B782A289F090E A815B C58CF889CA81762E646F6378>

固定資産の減損損失に係る将来減算一時差異の取扱い 36 役員退職慰労引当金に係る将来減算一時差異の取扱い 37 その他有価証券の評価差額に係る一時差異の取扱い 38 退職給付に係る負債に関する一時差異の取扱い 43 繰延ヘッジ損益に係る一時差異の取扱い 46 繰越外国税額控除に係る繰延税金資産 47

法人税 住民税及び事業税等に関する会計基準 ( 案 ) について PwC あらた有限責任監査法人第 3 製造 流通 サービス部パートナー市原順二 はじめに 2016 年 11 月 9 日 企業会計基準委員会は企業会計基準公開草案第 59 号 法人税 住民税及び事業税等に関する会計基準 ( 案 )(

法人による完全支配関係下の寄附金 1.100% グループ内の法人間の寄附 ( 法法 372) 現行税制上では 寄附金は支出法人では損金計上限度額を超える部分が損金不算入 受領法人では益金算入です 平成 22 年度税制改正により 100% グループ内での支出法人では寄附金全額を損金不算入とし 受領法人

ことが見込まれる当期末に存在する将来加算 ( 減算 ) 一時差異の額 ( 及び該当する場合は 当該事業年度において控除することが見込まれる当期末に存在する税務上の繰越欠損金の額 ) を除いた額のことです ( 下記図表 1 参照 ) 例えば 図表 1 の X2 期の場合 将来の事業年度における課税所得

四半期決算の会計処理に関する留意事項

営業活動によるキャッシュ フロー の区分には 税引前当期純利益 減価償却費などの非資金損益項目 有価証券売却損益などの投資活動や財務活動の区分に含まれる損益項目 営業活動に係る資産 負債の増減 利息および配当金の受取額等が表示されます この中で 小計欄 ( 1) の上と下で性質が異なる取引が表示され

平成26年度 第138回 日商簿記検定 1級 会計学 解説

野村アセットマネジメント株式会社 平成30年3月期 個別財務諸表の概要 (PDF)

図表 1 将来減算一時差異とは 課税所得の計算上 差異が生じたときに加算され 将来解消するときに減算されるものです 税効果会計の適用において最も取り扱う機会が多いのが将来減算一時差異です 貸倒引当金の損金算入限度超過額 賞与引当金及び退職給付引当金の額 減価償却費の損金算入限度超過額 棚卸資産等に係

具体的な組替調整額の内容は以下のとおりです その他の包括利益その他有価証券評価差額金繰延ヘッジ損益為替換算調整勘定 組替調整額 その他有価証券の売却及び減損に伴って当期に計上された売却損益及び評価損等 当期純利益に含められた金額 ヘッジ対象に係る損益が認識されたこと等に伴って当期純利益に含められた金

3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

<4D F736F F D2095BD90AC E31328C8E8AFA8C888E5A925A904D C8E86816A2E646F63>

貸借対照表 (2019 年 3 月 31 日現在 ) ( 単位 : 千円 ) 科目 金額 科目 金額 ( 資産の部 ) ( 負債の部 ) 流動資産 3,784,729 流動負債 244,841 現金及び預金 3,621,845 リース債務 94,106 前払費用 156,652 未払金 18,745

<4D F736F F D20834F838D815B836F838B8F5A94CC81408C768E5A8F9197DE E718CF68D90817A E36>

<4D F736F F D2081A F838D815B836F838B8F5A94CC81408C768E5A8F9197DE8B7982D1958D91AE96BE8DD78F F

平成28年度 第143回 日商簿記検定 1級 会計学 解説

連結貸借対照表 ( 単位 : 百万円 ) 当連結会計年度 ( 平成 29 年 3 月 31 日 ) 資産の部 流動資産 現金及び預金 7,156 受取手形及び売掛金 11,478 商品及び製品 49,208 仕掛品 590 原材料及び貯蔵品 1,329 繰延税金資産 4,270 その他 8,476

平成28年3月期決算の留意事項

第 3 期決算公告 (2018 年 6 月 29 日開示 ) 東京都江東区木場一丁目 5 番 65 号 りそなアセットマネジメント株式会社 代表取締役西岡明彦 貸借対照表 (2018 年 3 月 31 日現在 ) 科目金額科目金額 ( 単位 : 円 ) 資産の部 流動資産 負債の部 流動負債 預金

平成28年度 第144回 日商簿記検定 1級 会計学 解説

完全子会社同士の無対価合併 1. 会社法の規制 100% 子会社同士が合併する場合は 兄弟合併とも言われます 実務上は新設合併はマイナーで 法律上の許認可の関係で一方が存続する吸収合併が一般的です また 同一企業グループ内での組織再編成の場合は 無対価合併が一般的です 簡易合併に該当する場合は 存続

2. 減損損失の計上過程 [1] 資産のグルーピング 減損会計は 企業が投資をした固定資産 ( 有形固定資産のほか のれん等の無形固定資産なども含む ) を適用対象としますが 通常 固定資産は他の固定資産と相互に関連して収益やキャッシュ フロー ( 以下 CF) を生み出すものと考えられます こうし

CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

Transcription:

第 298 回企業会計基準委員会 資料番号 日付 2014 年 10 月 23 日 プロジェクト 項目 税効果会計 今後の検討の進め方 本資料の目的 1. 本資料は 繰延税金資産の回収可能性に関わるグループ 2 の検討状況を踏まえ 今 後の検討の進め方について審議することを目的とする 背景 2. 第 1 回税効果会計専門委員会 ( 以下 専門委員会 という ) において 検討の範 囲及び進め方が審議され 今後の具体的な進め方として 以下のとおり行うこととされた 専門委員に対し 検討の対象とされた実務指針について 現状の取扱いに関する課題の洗い出しを依頼する 現状の取扱いに関する課題が指摘された論点については 専門委員会において 取扱いの見直しを行うか否かについて審議を行う 特に現状の取扱いに関する課題の指摘がない項目については 原則として 現在の日本公認会計士協会の実務指針の内容を踏襲し移管する < 会計制度委員会関係 > (1) 連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針 ( 会計制度委員会報告第 6 号 )( 以下 連結税効果実務指針 という ) (2) 個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針 ( 会計制度委員会報告第 10 号 )( 以下 個別税効果実務指針 という ) (3) 中間財務諸表等における税効果会計に関する実務指針 ( 会計制度委員会報告第 11 号 )( 以下 中間税効果実務指針 という ) (4) 税効果会計に関する Q&A ( 会計制度委員会 )( 以下 税効果 Q&A という ) < 監査 保証実務委員会関係 ( 会計処理に関する部分が含まれるもの )> (5) 繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監査上の取扱い ( 監査委員会報告第 66 号 )( 以下 監査委員会報告第 66 号 という ) (6) その他有価証券の評価差額及び固定資産の減損損失に係る税効果会計の適用における監査上の取扱い ( 監査委員会報告第 70 号 )( 以下 監査委員会報告第 70 号 という ) (7) 諸税金に関する会計処理及び表示に係る監査上の取扱い ( 監査 保証実務委員会実務指針第 63 号 )( 以下 諸税金に関する実務指針 という ) 3. 第 3 回専門委員会では 寄せられた課題については 論点が広範にわたっているた 1

め 各論点の検討にあたっては これらをグルーピングし ( 別紙 1 参照 ) グループごとに検討順位を決定した 具体的には 以下のとおりグルーピングし グループ 1 グループ 2 グループ 3 の順に検討を進め グループ 3 については グループ 2 の検討が進んだ段階でスケジュールを検討することとした グループ 1: 税効果の会計処理に関する論点のうち繰延税金資産の回収可能性に関する論点以外で重要と考えられる論点 グループ 2: 繰延税金資産の回収可能性に関する論点のうち重要と考えられる論点 グループ 3: 個別の特定の取引に関する取扱いなどグループ 1 及びグループ 2 以外の論点 今後の検討の進め方に関する事務局案 4. 全体的な整合性を確保する観点からは 第 2 項に記載している日本公認会計士協会から移管する実務指針を 同時に移管し公開草案を公表することが望まれる しかしながら 組織再編など個別の特定の取引に関する取扱いが含まれるグループ 3 の論点すべての検討が完了するまでには 今後 相当の時間を要することが見込まれる 5. 一方 繰延税金資産の回収可能性に関わるグループ 2 の論点について検討を進め 議論を掘り下げていく中では 監査委員会報告第 66 号に対する問題意識の強さから 繰延税金資産の回収可能性については 先行して早期に公開草案を公表して広く意見を募るべきとの意見が複数聞かれる 6. これらの意見を踏まえ 繰延税金資産の回収可能性に関する実務指針は 先行して移管することとし 残りの実務指針については その後 一括して移管することとしてはどうか 適用指針へ移管する案 7. 仮に 繰延税金資産の回収可能性に関する実務指針は 先行して移管することとした場合 日本公認会計士協会の実務指針から企業会計基準委員会の適用指針への移管方法としては 次のような方法が考えられる 連結税効果実務指針 個別税効果実務指針及び税効果 Q&A は 回収可能性に関する部分を除き 一つの適用指針 ( 仮称として 税効果会計に係る会計基準の適用指針 ) とする 連結税効果実務指針及び個別税効果実務指針のうち回収可能性に関する部分 並びに 監査委員会報告第 66 号及び監査委員会報告第 70 号を 1 つの適用指針 2

( 仮称として 繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針 ) とする 8. 仮にこの案の方法によった場合の 税効果会計の基準体系は 以下のようになると考えられる 最終的な体系 ( 案 ) 税効果会計に係る会計基準 税効果会計に係る会計基準の適用指針( 仮称 )*1 繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針( 仮称 ) 中間財務諸表等における税効果会計に関する適用指針( 仮称 )*2 法人税 住民税及び事業税 等の会計処理に関する適用指針( 仮称 )*3 *1 連結税効果実務指針 個別税効果実務指針及び税効果 Q&A を移管することを暫定的に想定している *2 中間税効果実務指針を移管することを暫定的に想定している *3 諸税金に関する実務指針を移管することを暫定的に想定している ディスカッション ポイント 上記の今後の検討の進め方に関する事務局案について ご意見を伺いたい 以上 3

( 別紙 1) 専門委員より寄せられた課題のグルーピング グループ 1 税効果の会計処理に関する論点のうち繰延税金資産の回収可能性に関する論点以外で重要と考えられる論点 ( 以下 各論点の番号は 現行の実務指針に関する課題の一覧 における課題番号を参照している ) 未実現損益の消去に係る税効果 (1 番 ~3 番 ) 子会社等の留保利益に係る税効果 (6 番 8 番 ~9 番 ) 子会社への投資に係る将来加算一時差異の税効果と繰延税金負債の支払可能性 (4 番及び 21 番 ) 税効果会計に適用される税率が変更された場合の取扱い (16 番 ~17 番 ) グループ 2 繰延税金資産の回収可能性に関する論点のうち重要と考えられる論点主に監査委員会報告第 66 号に関連する論点 例示区分 将来の合理的な見積可能期間など監査委員会報告第 66 号の全般に関する論点 (29 番 ~37 番 ) 例示区分 4 号の 重要な税務上の繰越欠損金 及び 非経常的な特別の原因により発生したもの に関する明確化 (35 番 38 番 ~40 番 ) 例示区分 5 号の 債務超過の状況にある会社 及び 短期間に当該状況の解消が見込まれ ( る ) 場合 に関する明確化 (41 番 ~42 番 ) 個別税効果実務指針第 21 項における繰延税金資産の回収可能性の判断要件についての規定の明確化 (19 番 ) 個別税効果実務指針第 21 項における繰越欠損金及び税額控除の回収可能性に関する規定の明確化 (20 番 ) 監査委員会報告第 66 号第 3 項の繰延税金資産の回収可能性の判断に関する手順を踏まえた課税所得の定義の明確化 (45 番 ) 監査委員会報告第 66 号における例示区分等の繰延税金資産の回収可能性に関する注記 (12 番 ~13 番 ) 主に監査委員会報告第 70 号に関連する論点 4

将来解消見込年度が長期にわたる将来減算一時差異 (43 番 ~44 番 ) その他有価証券の評価差額に係る税効果 (48 番 ) 償却資産の減損損失に係る税効果 (49 番 ) グループ 3 個別の特定の取引に関する取扱いなどグループ 1 及びグループ 2 以外の論点組織再編やグループ税制に関連する論点 100% 子会社間での子会社株式等の売買に係る税効果 (5 番 ) グループ法人税制の適用下で個別財務諸表上で計上された寄付修正事由に対応する投資簿価修正に係る税効果 (14 番 ) 無対価組織再編に係る税効果 (23 番 ~24 番 ) 資産調整勘定又は差額負債調整勘定が生じる場合の税効果 (25 番 ) 国内完全支配子会社又は連結納税対象子会社の株式評価損の税効果 (26 番 ) その他の包括利益に対する課税 ( 連結納税加入時のその他有価証券の時価評価課税 ) (55 番 ) 連結納税離脱の際の税効果 (60 番 ) 回収可能性に関連する論点 個別財務諸表におけるスケジューリングの連結財務諸表の観点からの見直し (10 番 ) 新設会社における回収可能性 (46 番 ) 繰延ヘッジ損失に係る繰延税金資産の回収可能性 (61 番 ) 開示に関連する論点 繰延税金資産の重要な増加減少についての理由の注記 (11 番 ) 繰延税金資産から控除した額の開示 (22 番 ) 未払法人税等と未収還付法人税等の表示 (53 番 ) その他の論点 在外子会社等への投資のヘッジに係る税効果 (7 番 ) 連結税効果実務指針第 48 項の数値例 (15 番 ) 税効果会計に適用される税率が変更された場合の取扱い (18 番 ) 中間財務諸表及び四半期財務諸表における簡便法 (27 番 ~28 番 59 番 ) 5

所得に関連する税金 と 所得に関連しない税金 の分類(50 番 ) 住民税均等割及び付加価値割のうち利益に関連する金額の取扱い (54 番 ) 追徴税額の会計処理 (51 番 ~52 番 ) 対象とする税金の範囲 (56 番 ~58 番 ) 会計基準等の体系など (62 番 ) 検討の中では取り扱わないもの ( 監査に関連するもの ) 監査委員会報告第 66 号における経営者確認書の入手の規定 (47 番 ) 以上 6