法人税 住民税及び事業税等に関する会計基準 ( 案 ) について PwC あらた有限責任監査法人第 3 製造 流通 サービス部パートナー市原順二 はじめに 2016 年 11 月 9 日 企業会計基準委員会は企業会計基準公開草案第 59 号 法人税 住民税及び事業税等に関する会計基準 ( 案 )(

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1 PwC s View 特集 : 経営統合 Post Merger Integration(PMI) Vol. 6 January

2 法人税 住民税及び事業税等に関する会計基準 ( 案 ) について PwC あらた有限責任監査法人第 3 製造 流通 サービス部パートナー市原順二 はじめに 2016 年 11 月 9 日 企業会計基準委員会は企業会計基準公開草案第 59 号 法人税 住民税及び事業税等に関する会計基準 ( 案 )( 以下 本会計基準案 ) を公表しました 企業会計基準委員会では 本会計基準案に対する意見を 2017 年 1 月 10 日まで募集しており 寄せられた意見を踏まえ最終的な会計基準を公表する予定です 本稿では 本会計基準案の背景 基本的な考え方 検討された論点等を紹介します なお 本稿における意見部分は筆者の私見であることをあらかじめお断りします 1 検討の経過 2013 年 12 月に開催された企業会計基準委員会において 基準諮問会議より税効果会計に関する実務指針について審議を行うことが提言されたことを受け 2014 年 2 月から審議が開始されました 早期の対応が求められていた繰延税金資産の回収可能性に関して先行して検討され 2015 年 12 月に企業会計基準適用指針第 26 号 繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針 として公表されました 続いて 税効果会計のうち繰延税金資産の回収可能性以外の部分についても会計基準等の開発に着手する一方 税効果会計の適用と関連の深い 法人税 住民税及び事業税の会計処理についても会計基準として開発することとしました 法人税 住民税及び事業税に関する会計基準の開発と 税効果会計に関する会計基準等の開発は一体として行われるべき性格のものであり 両者は並行して検討されてきましたが 法人税 住民税及び事業税の会計基準は 検討論点も多いものではないこと等から 本会計基準案を先行して開発することとし 公表に至っています 2 会計基準案の性格 これまで 法人税 住民税及び事業税の会計処理に関しては 日本公認会計士協会監査 保証委員会実務指針第 63 号 諸税金に関する会計処理及び表示に係る監査上の取扱い ( 以下 監査保証実務指針第 63 号 ) や 日本公認会計士協会会計制度委員会 税効果会計に関するQ&A でも一部触れられていたほか 実務対応報告第 12 号 法人事業税における外形標準課税部分の損益計算書上の表示についての実務上の取扱い でも示されていました 今回の検討は税効果会計に関する会計基準の整備 開発の一環で行 PwC s View Vol. 06. January

3 われているものであり この観点から検討を要する具体的な論点はないことから 本会計基準案では基本的にこれらの内容を引き継いだ上で 必要に応じて必要な整理を図る形で開発されているとしています ( 第 23 項 )( 図表 1 参照 ) このため 本会計基準案全般にわたって これまでの定めを大きく変更するような取り扱いの見直しは実質的に行われていません 以下 具体的に検討された論点について説明いたします 図表 1: 本会計基準案が引き継ぐこととなる従来の会計基準等 会計基準等 日本公認会計士協会監査 保証委員会実務指針第 63 号 諸税金に関する会計処理及び表示に係る監査上の取扱い 実務対応報告第 12 号 法人事業税における外形標準課税部分の損益計算書上の表示についての実務上の取扱い 日本公認会計士協会会計制度委員会 税効果会計に関するQ&A 出所 : 著者作成 3 検討事項 (1) 会計基準 ( 案 ) の適用範囲 主な内容 法人税 住民税及び事業税 源泉所得税及び外国法人税について税額控除を適用した場合の会計処理及び開示更正等による追徴および還付の会計処理 事業税 ( 外形標準課税部分 ) の会計処理及び開示 更正決定および修正申告により過年度の納付税額が変更された場合の会計処理 本会計基準案の名称に掲げられる 法人税 住民税及び事業税等 は 主として 法人税 地方法人税 住民税及び事業税 を置き換えたものであると示されています ( 第 1 項 ) 本会計基準案は基本的に監査保証実務指針第 63 号を引き継いだ形をとっており もともと税効果会計と一体としての法人税 住民税及び事業税の会計処理が議論の中心であることから 法人の利益を課税標準とする税金費用がこの会計基準案の対象となっています そのため 受取利息および受取配当金に対して課される源泉所得税や 外国法人税のうち税額控除の対象となる場合には課税計算上法人税や住民税と一体になることから 本会計基準案の対象に含めていますが 固定資産税 事業所税 特別土地保有税などの会計処理は対象としていません また 消費税の会計処理についても対象とはしていません ( 第 24 項 ) 在外子会社や親会社 ( 国内の企業の在外支店等 ) が所在地国の法令に従い納付する税金について適用対象に含めるかについては会計基準の開発に当たっての検討対象となりました 検討の結果 これらの日本以外の国における税金の 種類は多様であることから対象には含めないこととしています ( 第 25 項 ) が 一方で 親会社および国内子会社が外国の法令にも従い納付する税金のうち外国法人税の表示については 本会計基準案の適用対象に含めています ( 第 13 項 ) (2) 会計処理に関する会計基準上の表現本会計基準案では その事業年度に係る所得等に対する法人税及び住民税及び事業税はその事業年度の損益に計上することを明示しています ( 第 4 項 ) が どのような額を損益に計上すると表現すべきかは会計基準の開発に当たって議論の対象となっています 法人税等に関する会計の実務では 実際に確定申告書によって納付しようとする額を基礎としながらも 各社の置かれている状況に応じて見積もりの要素を加味している実務が根強く残っているという見方もあり 本会計基準案における表現によっては この実務に少なからず影響を与える可能性があるからです 監査保証実務指針第 63 号では 債務側に関して 未納付額 を未払法人税等に計上する という表現を行っていましたが 本会計基準案では 法令に従い算定した額 を損益に計上するという表現を行っています ( 第 4 項 ) 本会計基準案のこの記載が 前述した見積もりの要素を加味する実務に対して一定の見解を示しているか明示しているものではありませんが 本会計基準案の開発の基本的な方向性として 現行の実務に大きな影響を与えることを想定しているものではないとしています ( 第 38 項 ) (3) 更正等による追徴および還付の取り扱い法人税等の実務では 税務調査等により過年度に申告 納付された法人税等が 更正や修正申告により修正されることがあります 監査保証実務指針第 63 号では このような追徴税額や還付税額をどの時点で認識するかが必ずしも明らかでなかったことから 会計基準の中でどのように表すべきかが議論の対象になっています 本会計基準案では 追徴税額については 更正等により追加で徴収される 可能性が高く その徴収税額を合理的に見積もることができる場合には 会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準 における 誤謬 に該当する場合を除き 原則として損益に計上するとしています ( 第 5 項 ) また 還付税額については 更正等により還付されることが 確実に見込まれ その還付税額を合理的に見積もることができる場合には 会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準 における 誤謬 に該当する場合を除き 原則として損益に計上するとしています ( 第 6 項 ) このように 追徴税額と還付税額とでは それらを計上する要件が異なっていますが この取り扱いは 我が国のこれ 32 PwC s View Vol. 06. January 2017

4 までの会計慣行に照らして 監査保証実務指針第 63 号における取り扱いを踏襲しているものとなっています ( 第 31 項 ) 一方 米国会計基準などにおいては不確実な税務ポジションについて将来の発生可能性の程度を勘案して税務上の債務を認識することが求められており 国際財務報告基準においても同様の取り扱いがなされています 本会計基準案においては これらの国際的な会計基準における取り扱いと同様の取り扱いを求めるところまで踏み込むものではなく 上記のとおり 我が国のこれまでの会計慣行に照らして 監査保証実務指針第 63 号における取り扱いを踏襲する としています (4) 追徴税額について課税を不服として法定手段をとる場合の取り扱い企業側が課税当局の判断について不服を申し立てるようなケースでも 監査保証実務指針第 63 号では 法的手段をとる会社の意思のみでは未納付額の不計上あるいは納付税額の仮払処理を行うことは適当ではない とされていました 昨今では 課税当局の判断に対して企業側が不服を申し立てる事例が多くなっており 状況によっては企業側の判断が不服審判等で支持される事例も生じています そのような状況で 課税当局の判断と企業の見解が一致せず 法的手続きが進行している時点での会計処理は実務的にも議論になるところです もっとも 監査保証実務指針第 63 号においても 明確に未納付額の不計上あるいは納付税額の仮払処理を完全に否定しているわけではなく 企業の意思のみで安易に損益計上を免れることは適当ではない としているものです 本会計基準案においてもこの立場を踏襲し 原則として 当該追徴税額を損益に計上するとしています ( 第 5 項 ) しかしながら 実際に未納付額の不計上あるいは納付税額の仮払処理はどのような場合に許容されるかは明らかにしていません 監査保証実務指針第 63 号では 法的手段を採った後の経緯 会社及び課税当局の主張 ( 国外を含む ) 相互協議の成否 裁判になった場合は当該裁判の中での双方の主張等総合的に判断し 追徴税額の還付可能性を判断する必要がある と 監査人の立場での判断の指針を明示してきましたが 企業会計の実務においてはこのような考え方を基礎として総合的に判断することになるものと考えられます 4 適用時期および経過措置 前述のとおり 本会計基準案はこれまで税金等の会計処理に関する実務上の指針とされていた監査保証実務指針第 63 号などの取り扱いを基本的に踏襲するものとしています 実際に 本会計基準案において監査保証実務指針第 63 号等に定めていた会計処理 開示等と異なる取り扱いは示されていません そのため 適用時期について特段の考慮をする必要がなく 本会計基準については 公表日以後適用する とされています ( 第 1 8 項 ) また 通常 新たな会計基準の適用に当たっては 会計方針の変更 として取り扱われるのですが 本会計基準案については 変更されるべき会計処理が想定されていないので 会計方針の変更には該当しないことが明らかにされています ( 第 19 項 ) このようなことから 経過措置についても設ける必要がないため特段の定めがありません 5 今後の予定 本会計基準案については 寄せられた意見を踏まえてさらに検討され 最終的な会計基準として公表されることになる予定です 1 でも記載のとおり 本会計基準案は 税効果会計に関する会計基準の開発の一環で検討され開発されているものですので この会計基準が最終的に確定されたのちには 引き続き税効果会計に関する会計基準の開発 体系的な整備に関する議論が進められるものとされています 市原順二 ( いちはらじゅんじ ) PwCあらた有限責任監査法人第 3 製造 流通 サービス部パートナー 1994 年公認会計士登録 2007 年 7 月より 3 年間 企業会計基準委員会に研究員として出向 2010 年の帰任後は主として製造業の監査業務を担当 著書に 過年度遡及の会計実務 Q&A ( 中央経済社 ) など 日本公認会計士協会税効果会計専門委員 ( 現在 ) メールアドレス :junji.ichihara@pwc.com PwC s View Vol. 06. January

5 PwCあらた有限責任監査法人 東京都中央区銀座 住友不動産汐留浜離宮ビル Tel: Fax: PwC Japan グループは 日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームおよびそれらの関連会社 (PwCあらた有限責任監査法人 京都監査法人 PwCコンサルティング合同会社 PwCアドバイザリー合同会社 PwC 税理士法人 PwC 弁護士法人を含む ) の総称です 各法人は独立して事業を行い 相互に連携をとりながら 監査およびアシュアランス コンサルティング ディールアドバイザリー 税務 法務のサービスをクライアントに提供しています 2017 PricewaterhouseCoopers Aarata LLC. All rights reserved. PwC Japan Group represents the member firms of the PwC global network in Japan and their subsidiaries (including PricewaterhouseCoopers Aarata LLC, PricewaterhouseCoopers Kyoto, PwC Consulting LLC, PwC Advisory LLC, PwC Tax Japan, PwC Legal Japan). Each firm of PwC Japan Group operates as an independent corporate entity and collaborates with each other in providing its clients with auditing and assurance, consulting, deal advisory, tax and legal services.

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