Arcserve Replication/High Availability 製品の仕組み

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目次 1. Arcserve Replication/High Availability 共通の仕組み 1-1: 同期とレプリケーションについて 1-2: 同期の仕組み ファイルレベル同期 ブロックレベル同期 オフライン同期 1-3: レプリケーションの仕組み 2. Arcserve High Availability スイッチオーバーの仕組み 2-1: IP 移動 2-2: コンピュータ名の切り替え 1 2-3: コンピュータ名の切り替え 2 ~ エイリアスの利用 ~ 2-4: DNS リダイレクト 2-5: コンピュータエイリアスの切り替え 1 ~DNS エイリアス (CNAME) レコードの利用 ~ 2-6: コンピュータエイリアスの切り替え 2 ~NetBIOS 名の利用 ~ 3. アプリケーションデータのレプリケーションの仕組み 3-1: データベースのレプリケーションの仕組み 3-2: Hyper-V シナリオの仕組み 3-2-1: 仮想マシン内 IP アドレスの変更 3-2-2: Hyper-V シナリオの DNS リダイレクト < 参考 > Arcserve Replication と Arcserve High Availability の違い 本資料は Arcserve Replication/High Availability r16.5 SP1 を元に作成しています (2013/12 現在 ) 1 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

Arcserve Replication/High Availability (RHA) はレプリケーションを行うソフトウェアです レプリケーションとは本番サーバ ( マスタサーバ ) にある特定のフォルダやファイルを複製先サーバ ( レプリカサーバ ) に複製する技術です ファイルに対する変更 (I/O) をリアルタイムに捕捉し それらをネットワークを介してレプリカサーバに送ります レプリカサーバで同じデータを保持しているので 障害や災害が発生した際にもサーバを切り替えることで業務を継続することができます Arcserve RHA はマスタサーバ上の指定したファイルやアプリケーションデータを複製します 2 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

1) 同期とレプリケーションはそれぞれ異なる処理です レプリケーションは変更処理のみしか複製しないため レプリケーション開始時にはその前処理として同期を行う必要があります 2) 同期中にマスタサーバのレプリケーション対象領域で行われたデータの変更は スプールに蓄積されて同期終了後にレプリカサーバに反映されます 注意 同期の実行中はマスタサーバのパフォーマンスに影響が出る可能性がありますので 同期は極力業務時間やバッチ処理などを避けて行ってください 3 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

同期の種類 同期には以下の種類があり 複製対象によって使い分けます シナリオによって最適な同期方法がデフォルトで選択されているため 特に理由がない場合には変更する必要はありません ファイルレベル同期 ブロックレベル同期 オフライン同期 ファイルレベル同期の処理の流れ STEP1: マスタサーバとレプリカサーバのファイルのスキャンを行います STEP2: スキャンした結果をシグネチャファイルに書き出します STEP3: シグネチャファイルをベースにマスタサーバで比較をします STEP4: 比較した結果 レプリカサーバにのみに存在するファイルは削除し マスタサーバにしかないファイルはレプリカサーバに転送します マスタサーバにもレプリカサーバにも同名のファイルが存在している場合には サイズ と タイムスタンプ ( 更新時間 ) を比較し 違いがあればマスタサーバのファイルで上書きします レプリカサーバがマスタサーバと完全に同じデータを持った状態になったらレプリケーションの運用が始まります 同期時のオプション [ 同一サイズ / タイムスタンプのファイルを無視 ] サイズとタイムスタンプ ( 更新時間 ) が同じファイルは同一とみなし 転送対象としないことで同期の処理時間を短縮するオプションです ファイルサーバなどファイルレベル同期がデフォルト設定となっているシナリオではこのオプションも有効になっています 4 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

STEP1: マスタサーバとレプリカサーバのファイルをブロックレベルで分割してスキャンを行います STEP2: スキャンした結果をシグネチャファイルに書き出します STEP3: シグネチャファイルをベースにレプリカサーバで比較をします STEP4: レプリカサーバは比較した結果 必要だと判断されたデータブロックのみをマスタサーバに転送要求を出します 転送されたデータが反映されます レプリカサーバがマスタサーバと完全に同じデータを持った状態になったらレプリケーションの運用が始まります 大きいサイズのファイルでも必要なブロックのみが転送されるため ネットワークに大きな負荷をかけずにデータを一致させることができます 注意 ファイルサーバなど大量にファイルの存在する環境でブロックレベル同期を利用すると 1 つ 1 つのファイルをブロックレベルで分割してスキャンを行うため同期処理に時間がかかります ファイルサーバの場合にはファイルレベル同期を利用ください 5 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

STEP1: マスタサーバで VSS スナップショットが取得され 自動的にマウントされます STEP2: マウントされたデータをテープや外付け HDD NAS などの外部ディスクに手作業でコピーします STEP3: データがコピーされた外部媒体を輸送します 輸送している間 マスタサーバの変更は捕捉され レプリカサーバに転送された後 レプリカサーバのスプールディレクトリに保存されます STEP4: 外部媒体からレプリカサーバにフォルダ構造を崩さないようにデータをコピーします STEP5: STEP1 で取得した VSS スナップショットとコピーされたデータが比較されます STEP6: データが一致していることが確認できたら レプリカサーバのスプールディレクトリに保存されたデータが反映されます レプリカサーバがマスタサーバと完全に同じデータを持った状態になったらレプリケーションの運用が始まります 6 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

STEP1: Office 系アプリケーションやデータベースなどのアプリケーションからの書き込みをマスタサーバで稼働する Arcserve RHA のコンポーネント XOMF が捕捉し ジャーナルファイルにその内容を書き出します STEP2: アプリケーションからの書き込みはファイルシステムを介してディスクに書き込まれます STEP3: ディスクからは変更が書き込まれたという確認応答が返ります STEP4: XOMF はディスクからの書き込み確認応答を受け Arcserve RHA エンジン ( エージェント ) を通じてジャーナルファイルをレプリカサーバに転送します STEP5: 転送されたジャーナルファイルには どのファイルに どんな内容を どんな順序 で書き込みを行うかが手順書のように記録されています この内容を忠実にレプリカサーバで再現します このようにマスタサーバの変更をレプリカサーバで再現することで同じデータを常に維持します 補足 データリワインド 機能を利用している場合には リワインドポイントが記録され レプリカのスプールディレクトリに蓄積されます リワインドポイントはジャーナルファイルの全く逆の内容を 逆順序で記録します データの巻き戻しが必要な場合にはこのリワインドポイントをデータに適用することでデータが巻き戻ります リワインド機能は主にデータベースなどのアプリケーションシナリオで利用します 7 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

8 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

5 つのリダイレクションは組み合わせて利用することができます 9 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

このリダイレクションを利用するシステムの例 IP アドレスを指定してアクセスされるデータベースやファイルサーバなど STEP1: レプリカサーバがサービスの停止を検知します STEP2: マスタサーバで利用されていた IP アドレスをレプリカサーバのネットワークアダプタ (NIC) に追加します 上記の例ではスイッチオーバー後に実運用 IP アドレスとして利用されている 192.168.0.10 がレプリカサーバに移動し マスタサーバでは競合が起こらないように移動した IP アドレスが削除されます STEP3: レプリカサーバでアプリケーションサービスを起動します ( ファイルサーバの場合には特に何もしません ) 以降 ユーザやアプリケーションが実運用 IP アドレスを指定して通信を行うと レプリカサーバに自動的に接続します シナリオ作成前にあらかじめマスタサーバに固定される IP アドレスを同一のネットワークアダプタ (NIC) に付与しておきます 注意 このリダイレクションはマスタとレプリカが同一ネットワークセグメント内になければ利用ができません 10 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

このリダイレクションを利用するシステムの例 コンピュータ名を指定してアクセスされるファイルサーバ 名前付パイプを利用してアクセスされる Microsoft SQL Server 稼働するサーバのコンピュータ名に依存しているアプリケーション など STEP1: レプリカサーバがサービスの停止を検知します STEP2: レプリカサーバは自分自身のコンピュータ名をマスタサーバのコンピュータ名に変更します 競合が起こらないようマスタサーバには元のコンピュータ名に接尾詞 -RHA を付け変更します STEP3: レプリカサーバでアプリケーションサービスを起動します ( ファイルサーバの場合には特に何もしません ) 以降 ユーザやアプリケーションがマスタサーバのコンピュータ名を指定して通信を行うと レプリカサーバに自動的に接続します 注意 このリダイレクションは 複数のファイルサーバを 1 台のレプリカサーバに向かってレプリケーションする (N 対 1) 構成の場合には利用することができません 複製対象がファイルサーバの場合には コンピュータ名の切り替え 2 をご利用ください 11 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

このリダイレクションを利用するシステムの例 コンピュータ名を指定してアクセスされるファイルサーバ STEP1: レプリカサーバがサービスの停止を検知します STEP2: レプリカサーバは自分自身のコンピュータ名を維持したまま マスタサーバのコンピュータ名を エイリアス ( 別名 ) として追加します 複数のマスタサーバがスイッチオーバーした場合には それぞれのマスタサーバをエイリアスとして追加します マスタサーバは競合が起こらないよう元のコンピュータ名に接尾詞 - RHA を付けます 以降 ユーザがマスタサーバのコンピュータ名を指定して通信を行うと レプリカサーバに自動的に接続します 複数のファイルサーバを 1 台のレプリカサーバに複製する (N 対 1) 構成の場合に利用します 注意 この方法はファイルサーバシナリオのみ対応しています 12 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

このリダイレクションを利用するシステムの例 ( クライアントが DNS を参照して名前解決をしている環境で ) ホスト名を指定してアクセスされるメールサーバ データベースサーバ Web サーバ アプリケーションなど STEP1: レプリカサーバがサービスの停止を検知します STEP2: レプリカサーバは DNS サーバに対して A レコードの書き換えを要求します DNS サーバは要求に従い マスタサーバのレコードに記載された IP アドレスをレプリカの IP アドレスに書き換えます STEP3: レプリカサーバでアプリケーションサービスを起動します ( ファイルサーバの場合には特に何もしません ) 以降 ユーザやアプリケーションがマスタサーバのホスト名を指定して通信を行うと レプリカサーバに自動的に接続します 13 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

このリダイレクションを利用するシステムの例 ( クライアントが DNS を参照して名前解決をしている環境の ) ファイルサーバなど STEP1: レプリカサーバがサービスの停止を検知します STEP2: レプリカサーバは DNS サーバに対して CNANE レコードの書き換えを要求します DNS サーバは要求に従い CNAME レコードに記載された振り替え先のホスト名 ( 例では MASTER) をレプリカのホスト名 ( 例では REPLICA) に書き換えます STEP3: レプリカサーバでアプリケーションサービスを起動します ( ファイルサーバの場合には Server サービスを起動します ) 以降 ユーザやアプリケーションが DNS エイリアスを指定して通信を行うと レプリカサーバに自動的に接続します 1) シナリオ作成前にあらかじめ DNS エイリアス (CNAME) レコードを作成し マスタサーバを振り替え先に指定しておきます 2) NetBIOS 名のエイリアスが登録されている環境では あらかじめ対象のエイリアスも同時に移動 ( コンピュータエイリアスの切り替え 2) させるよう設定します 注意 このリダイレクションはファイルサーバおよび DNS エイリアス (CNAME) レコードを参照して名前解決ができるアプリケーションでのみ利用できます ファイルサーバシナリオ以外で利用する場合は予め対象アプリケーションが DNS エイリアスを指定してサーバに接続できることを確認してください 14 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

このリダイレクションを利用するシステムの例 NetBIOS 名のエイリアス ( 別名 ) を指定してアクセスされるファイルサーバなど STEP1: レプリカサーバがサービスの停止を検知します STEP2: レプリカサーバは自分自身のコンピュータ名を維持したまま マスタに登録されていた NetBIOS 名のエイリアスを自身のエイリアスとして追加します 複数のマスタサーバがスイッチオーバーした場合には それぞれに登録されていた NetBIOS 名のエイリアスをレプリカサーバ自身に登録します コンピュータ名の競合が起こらないようにマスタサーバのエイリアスを削除します STEP3: レプリカサーバでアプリケーションサービスを起動します ( ファイルサーバの場合には Server サービスを起動します ) 以降 ユーザがマスタサーバに登録されていたエイリアスを指定して通信を行うと レプリカサーバに自動的に接続します 1) NetBIOS 名のエイリアスを事前に登録しておき サーバの利用者がエイリアスを指定してサーバに接続できるようにしておきます 2) Workgroup など DNS エイリアスを利用していない環境で コンピュータ名を変更することができない環境でも利用できます 3) DNS エイリアスも利用されている環境では あらかじめ DNS エイリアスの書き換え ( コンピュータエイリアスの切り替え 1) も行うよう設定します 注意 このリダイレクションはファイルサーバおよび NetBIOS 名のエイリアスを指定して名前解決ができるアプリケーションでのみ利用できます ファイルサーバシナリオ以外で利用する場合は予め対象アプリケーションが NetBIOS 名のエイリアスを指定してサーバに接続できることを確認してください 15 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

注意 1) Microsoft Exchange Server および Oracle データベースはアプリケーションの制限により コンピュータ名の切り替え は利用できません 2) コンピュータエイリアスの切り替え をファイルサーバ以外で利用する際は あらかじめ対象アプリケーションがエイリアスを指定してサーバに接続できることを確認してください 16 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

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STEP1: マスタサーバでトランザクションのコミットによるログファイルへの変更や チェックポイント等によるデータファイルへの変更を捕捉します STEP2: 捕捉した変更をジャーナルファイルを通じてレプリカサーバへ転送し データファイルに変更を再現します コミットされたタイミングで変更を捕捉しているため データの論理的整合性が保たれています また 書き込み順序も保証されているので マスタサーバで行われたデータにする変更は同じ順序でレプリカサーバのデータに適用されます レプリカサーバのデータベースは停止した ( オフライン ) 状態で同期およびレプリケーションが行われます シナリオ実行時 レプリカサーバでデータベースが起動している場合には自動的に停止します 18 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

STEP1: マスタサーバの Hyper-V 上で稼働する仮想マシン上の変更は 仮想マシンデータファイル ( 仮想ハードディスクや構成ファイルなど ) に反映されます STEP2: 仮想マシンデータファイルに対する変更を Arcserve RHA が捕捉し複製します レプリカサーバにはマスタサーバと同じ仮想マシンデータファイルが保存されます 対象の仮想マシンもしくはマスタサーバ ( 物理 ) に障害が発生した場合には レプリカサーバで複製していた仮想マシンを立ち上げることで業務を継続することができます 1) レプリケーション実行中はレプリカサーバの Hyper-V マネージャ上に仮想マシンは登録されていません 2) Arcserve High Availability を利用すると スイッチオーバー時にレプリカサーバの Hyper-V マネージャに仮想マシンを登録し 起動まで自動的に行います 注意 Arcserve Replication (DR シナリオ ) のみ利用している場合には 切り替えの際に仮想マシンの登録を手作業で行う必要があります 19 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

STEP1: スイッチオーバーを実行します STEP2: 仮想マシン内の IP アドレスを変更してから仮想マシンを起動します 1) Hyper-V シナリオの設定に切り換え後に利用する IP アドレスは事前に指定しておきます 2) スイッチバックを行うと元に IP アドレスに書き戻します 20 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

このリダイレクションを利用するシステムの例 ( クライアントが DNS を参照して仮想マシンの名前解決をしている環境で ) ホスト名を指定してアクセスされる Hyper-V 上の仮想マシン STEP1: レプリカサーバがサービスの停止を検知します STEP2; レプリカサーバは DNS サーバに対して仮想マシン用に登録されている A レコードの書き換えを要求します DNS サーバは要求に従い 仮想マシンのレコードに記載された IP アドレスを指定された IP アドレスに書き換えます STEP3: レプリカサーバで仮想マシンを起動します 以降 ユーザやアプリケーションが仮想マシンのホスト名を指定して通信を行うと レプリカサーバ上の仮想マシンに自動的に接続します 1) 仮想マシン内の IP アドレスを自動的に変更する設定 (P20) を行うことで ネットワークセグメントが異なる環境への切り替えにも対応できます 2) 切り替え前と切り替え後に仮想マシンの A レコードに登録する IP アドレスは事前にシナリオに設定しておきます 21 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.

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解説 Arcserve Replication を使用している場合には サーバ管理者は障害が起きたことやレプリカサーバへの接続方法をユーザに通知します それを受けて ユーザはレプリカサーバへ接続先を変更します Arcserve High Availability を利用すると管理者はユーザへの通達などを行う必要がなくなり ユーザはこれまで通りの接続方法で自動的にレプリカサーバにアクセスできるため 管理者 ユーザ共に作業負荷が減ります 23 Copyright 2014 Arcserve(USA),LLC. All rights reserved.