平成14年7月3日

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1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

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ら退去を迫られやむを得ず転居したのであるから本件転居費用について保護費が支給されるべきであると主張して 本件処分の取消しを求めている 2 処分庁の主張 (1) 生活保護問答集について ( 平成 21 年 3 月 31 日厚生労働省社会援護局保護課長事務連絡 以下 問答集 という ) の問 13の2の

が成立するが 本件処分日は平成 29 年 3 月 3 日であるから 平成 24 年 3 月 3 日以降 審査請求人に支給した保護費について返還を求めることは可能であ る 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件処分に係る生活保護

ウ商業地等である 町の土地の平成 28 年度分の固定資産税の課税標準額は 法附則第 18 条第 5 項及び第 25 条第 5 項の規定により 課税標準となるべき価格に0.7を乗じた額となる なお 岐阜市税条例 ( 昭和 25 年岐阜市条例第 14 号 以下 条例 という ) においては これと異なる

1 審査会の結論 平成 29 年度市民税 県民税税額変更処分 に係る審査請求は棄却するべ きであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要緑区長 ( 以下 処分庁 という ) は 平成 29 年 6 月 1 日 審査請求人に対して 平成 29 年度市民税 県民税賦課決定処分 ( 以下 先行処分 と

11総法不審第120号

がある 7 平成 28 年 3 月 28 日 処分庁は 同日付で審査請求人に対し 借入金収入 円の未申告により生じた保護費過払い分について 法第 78 条第 1 項の規定により費用徴収を行う決定を行い 同年 7 月 7 日 費用徴収決定通知書を審査請求人に手交した 8 審査請求人は 平成 28 年

録された保有個人情報 ( 本件対象保有個人情報 ) の開示を求めるものである 処分庁は, 平成 28 年 12 月 6 日付け特定記号 431により, 本件対象保有個人情報のうち,1 死亡した者の納める税金又は還付される税金 欄,2 相続人等の代表者の指定 欄並びに3 開示請求者以外の 相続人等に関

保険業務に係る情報提供料は 請求人の事業に基づいた収入であるとは いえない 第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項によ り 棄却すべきである 第 5 調査審議の経過 審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日 審議経過 平成 30

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

処分済み

11総法不審第120号

11総法不審第120号

返還の必要性を十分説明しており 手続は適法である 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件の争点は 本件保険が法第 4 条第 1 項に規定する 利用し得る資産 に該当するかどうかであるが その判断に当たっては 処分庁が判断の要素

査請求人 ) が 平成 5 年分所得税確定申告書 ( 以下 本件請求保有個人情報 1 という ) の開示を求めるものである 処分庁は, 本件開示請求に対し, 本件請求保有個人情報 1は文書保存期間 (7 年 ) が満了し, 既に廃棄しているとして, 平成 27 年 12 月 2 2 日付け特定記号第

して 当審査会に対し諮問をした 以上の事案の経緯は 諮問書 審査請求書及び懲戒処分書から認められる 2 関係する法令等の定め (1) 司法書士に対する懲戒及びその手続についてア法 47 条は 司法書士がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局

処分済み

取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない

11総法不審第120号

非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声

11総法不審第120号

第 4 審査関係人の主張の要旨 1 審査請求人の主張審査請求人は 次のとおり 本件処分は 違法又は不当である旨を主張している (1) 審査請求人が 複数の取引先から依頼を受けて行っている翻訳の業務は 法第 72 条の2 第 3 項の規定により個人事業税が課されるべきいずれの事業としても法に定められて

11総法不審第120号

の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

答 申 第 1 審議会の結論名古屋市長 ( 以下 実施機関 という ) が 本件異議申立ての対象となる保有個人情報を一部開示とした決定は 妥当である 第 2 異議申立てに至る経過 1 平成 23 年 12 月 21 日 異議申立人は 名古屋市個人情報保護条例 ( 平成 17 年名古屋市条例第 26

処分済み

11総法不審第120号

く, 未支給年金受給権者の個人情報の開示を求めているとして, 法 12 条 自己を本人とする開示を請求することができる に当たらないため, 開示することはできないことを伝え, 取り下げの意思を確認した しかしながら, 異議申立人は, 不開示である旨の正式な回答がほしいとして, 開示請求を続けたもので

11総法不審第120号

病が原子爆弾の傷害作用に起因する旨の厚生労働大臣の認定を受けなければならない ( 被爆者援護法 11 条 1 項 ) ⑶ 都道府県知事は ⑵ 記載の厚生労働大臣の認定を受け かつ 当該認定に係る負傷又は疾病の状態にあるとの要件に該当することについて都道府県知事の認定を受けた者に対し 医療特別手当を支

第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項に より いずれも棄却すべきである 第 5 調査審議の経過審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日審議経過 平成 30 年 3 月 6 日 諮問 平成 30 年 4 月 26 日審議 ( 第

1 審査請求人の主張 審査請求人は おおむね次のとおり主張し 本件処分が違法不当であ るとして 本件処分の取消しを求めている ⑴ 審査請求人が平成 28 年〇〇月に申し立てた婚姻費用の調停で 参加人から仕送りすべき額は毎月〇〇万円と決まったが 同月 銀行の通帳及びキャッシュカードの使用停止手続がなさ

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第 3 条市長は 前条に規定する申請に基づいて医療費の給付を受けることができる者であることを確認したときは 申請者に重度心身障がい者医療費受給者証 ( 第 2 号様式 以下 受給者証 という ) を交付するものとする 2 前項の受給者証の資格取得日は 市長が交付決定をした日の属する月の翌月の初日 (

に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者とする 3 病院等に入院等したことにより 本市の区域内に住所を変更したと認められる第 1 項各号に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者としない 4 第 1 項及び第 2 項の規定にかかわらず 次の各号のいずれかに該当する者は

19 条の4 第 2 項の規定により, 特別職の公務員であるから, 本件不開示情報は, 公務員としての職務遂行情報であり, 精神保健指定医が, 客観的な生体検査もなく, ただその主観に基づいて, 対象者を強制入院させることができるという性質の資格であること, 本件開示請求に係る精神保健指定医らが対象

11総法不審第120号

1 本件審査請求について (1) 本件審査請求に係る開示請求は, 法に基づき, 処分庁に対し, 本件対象文書の開示を求めたもの ( 以下 本件開示請求 という ) である (2) 本件開示請求を受けて, 処分庁は, 本件対象文書を作成しておらず不存在として, 不開示決定 ( 原処分 ) を行った (

会員に対する処分等に係る手続に関する規則 (2018 年 7 月 30 日制定 ) 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条本規則は 定款第 15 条に規定する会員に対する処分及び不服の申立てに係る手続の施行に関し 必要な事項を定めることを目的とする ( 定義 ) 第 2 条本規則において 次の各号

(3) 父又は母が規則で定める程度の障害の状態にある児童 (4) 父又は母の生死が明らかでない児童 (5) その他前各号に準ずる状態にある児童で規則で定めるもの 3 この条例において 養育者 とは 次に掲げる児童と同居して これを監護し かつ その生計を維持する者であって その児童の父母及び児童福祉

ウ 特定個人 a に訂正してほしいとは, 私は書いてない これも日本年金機構の単純ミスなのか? それとも他に理由があるのか? 事実に基づいて, 説明を求める 私の公共職業安定所における氏名は, カタカナの 特定個人 b のスペースなしで管理されている 私の資格画面も氏名欄はカタカナである 国民年金保

(2)-2 退所時 ( 契約入所の場合 ) 保護者と児童福祉施設等の契約に基づき入所している子どもについては 児童福祉法に基づく障害児施設給付費の支給を行う都道府県が把握していることから 当該都道府県が施設の所在する市町村及び保護者の住所地の市町村へ退所した旨を通知することにより 二重支給を防止し

と事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を 配偶者 には 婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を 婚姻 には 婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含むものとする 5 この条例において 医療保険各法 とは 国民健康保険法 ( 昭和 33 年法律第 192

11総法不審第120号

1 審査会の結論平成 30 年 1 月 12 日付けで審査請求人が行政文書公開請求した 深沢地域整備事業に関し J R 東日本の要望 条件 要請 意向等の文書 ( 復命書含む ) 及び前記の記載がある文書 に対して実施機関鎌倉市長が平成 30 年 3 月 12 日付けで行った行政文書一部公開決定処分

11総法不審第120号

11総法不審第120号

無い (3) 特定市が振興協会会長 Aと市教育委員会とで一体に推進した当該文化事業は事業の実施前と実施後のまちの変化における事業の効果について国への報告義務があり, 公正に適法に事業を行う責務の存在は当該文化事業の目標の1は中心市街地の賑わいの促進にあって中心市街地活性化ソフト事業であって公開されて

の対象として 人事院事務総長引継書 を特定し, 同年 9 月 29 日付け行政文書開示決定通知書を審査請求人に送付した 2 審査請求人が主張する本件審査請求の趣旨及び理由審査請求人は, 事務引継書が1 名分しか存在しないという決定は不自然である, 他の職員についても事務引継書がなければ, 前任者から

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諮問庁 : 株式会社日本政策金融公庫諮問日 : 平成 28 年 2 月 8 日 ( 平成 28 年 ( 独個 ) 諮問第 3 号 ) 答申日 : 平成 28 年 4 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 独個 ) 答申第 1 号 ) 事件名 : 本人に関する融資審査の検討資料の不訂正決定に関する件

1 茨城県認可外保育施設指導監督実施要項(H29.3)

異議申立てしていますが, 協会 ( 原文ママ ) として黙認しています 本件に関しても, 諮問庁は国のトップなのだから, もっともっと労働問題に積極的に取り組み, 労基法厳守で, 場合により, 行政処分すべきである 警察なら, スピード違反すれば即行政処分されますが, 労基法では, 基本強い行政処分

0 月 22 日現在, 通帳紛失の総合口座記号番号 特定番号 A-B~C 担保定額貯金 4 件 ( 特定金額 A): 平成 15 年 1 月 ~ 平成 16 年 3 月 : 特定郵便局 A 預入が証明されている 調査結果の回答書 の原本の写しの請求と, 特定年月日 Aの 改姓届 ( 開示請求者本人

債務のうち所定の範囲内のものを当該事業主に代わって政府が弁済する旨規定する (2) 賃確法 7 条における上記 政令で定める事由 ( 立替払の事由 ) として 賃金の支払の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 51 年政令第 169 号 以下 賃確令 という )2 条 1 項 4 号及び賃金の支払の確

個人情報の取扱いに関する規則 平成 12 年 9 月 29 日 奈良県規則第 2 2 号 改正 平成 13 年 3 月 30 日 規則第 68 号 改正 平成 17 年 3 月 29 日 規則第 30 号 改正 平成 18 年 3 月 31 日 規則第 38 号 改正 平成 27 年 9 月 25

大情審答申第 号

議案第49号-医療福祉費支給に関する条例の一部改正【確定】

11総法不審第120号

ている しかしながら 本件処分は条例の理念と条文の解釈運用を誤った違法なものであり 取り消されなければならない ⑶ 条例第 7 条第 1 項本文は 個人情報の外部提供の原則禁止を規定している また 同条同項ただし書の趣旨は 単に外部提供の原則禁止規定を解除したにとどまる すなわち 当該法令等が存在す

11総法不審第120号

和光市保育の必要性の認定に関する条例施行規則 ( 制定準備資料 ) 資料 2 1 条例第 3 条第 1 項関係 ( 保育の必要性の基準 ) 市長は 小学校就学前子どものうちその保護者のいずれもが次の各号のいずれかの事由 ( 以下 保育の必要性の基準 という ) に該当するものを法第 19 条第 1

11総法不審第120号

(2) 父又は母が死亡した児童 (3) 父又は母が規則で定める程度の障害の状態にある児童 (4) 父又は母の生死が明らかでない児童 (5) その他前各号に準ずる状態にある児童で規則で定めるもの 3 この条例において 養育者 とは 次の各号のいずれかに該当する児童と同居して これを監護し かつ その生

( 補助金の交付申請 ) 第 4 条補助金の交付を受けようとする保護者 ( 以下 申請者 という ) は 大阪狭山市私立幼稚園就園奨励費補助金交付申請書 ( 様式第 1 号 ) を市長に提出しなければならない ( 補助金の交付決定 ) 第 5 条市長は 前条の申請があった場合は 内容を審査し適当と認

答申第203号(公表用)

11総法不審第120号

第一審査会の結論 豊中市教育委員会が行った 内部公益通報に係る調査の実施について ( 報告 ) を不 開示とした決定は妥当ではなく 別紙に記載した部分を除き開示すべきである 第二審査請求の経過 1 開示請求審査請求人は 平成 25 年 7 月 17 日 豊中市情報公開条例 ( 以下 条例 という )

2 当事者の主張 (1) 申立人の主張の要旨 申立人は 請求を基礎づける理由として 以下のとおり主張した 1 処分の根拠等申立人は次のとおりお願い書ないし提案書を提出し 又は口頭での告発を行った ア.2018 年 3 月 23 日に被申立人資格審査担当副会長及び資格審査委員長あてに 会長の経歴詐称等

* 1.請求の要旨

強制加入被保険者(法7) ケース1

11総法不審第120号

第 3 条条例第 3 条第 2 項第 2 号の所得割の額 ( 以下 所得割の額 という ) の算定は 次の各号に掲げる場合に応じ 当該各号に定める方法により行うものとする (1) 地方税法第 314 条の7 並びに附則第 5 条の4 第 6 項及び第 5 条の4の2 第 6 項の規定による控除をされ

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(3) 母子家庭の母又は父子家庭の父の前年 (1 月から9 月までに医療の給付を受けた場合にあっては 前々年をいう 以下同じ ) の所得 ( 規則で定める所得の範囲及び所得の額の計算方法により算出した額をいう 以下同じ ) が その者の所得税法 ( 昭和 40 年法律第 33 号 ) に規定する控除

審査結果 認可基準チェックシート参照 意見を求める事項 本件申請について審査した結果 児童福祉法に基づく認可基準に適合していること 設置者の基準に適合していると判断できることから 児童福祉法第 34 条の 15 第 5 項の規定に基づき 平成 29 年 4 月 1 日付で認可することについて意見を伺

ありどのような証言がなされたのか ( 請求人にとって虚偽と思われる証言が無いか等 ), また産業医が本人の意見を聞かずにどう判断し診療録に記載したのかを知る権利が請求人にはあると考える 3 請求人については, 特定理由等から特定機関等が千葉大学に対して診療録の開示を求める可能性もあり得るが, 千葉大

( 扶養義務者が複数の場合の認定対象者の帰属 ) 第 4 条 認定対象者にかかわる扶養義務者が複数ある場合は 扶養義務者の収入および扶養能力 被保険者の被扶養者としなければならない経緯または理由 生計維持の事実などを総合的に審査して組合がその帰属を判定する なお 夫婦 親子等社会通念上被保険者よりも

( 別紙 ) 答申 : 行文第 24 号 諮問 : 行文第 24-1 号 答申第 1 審査会の結論実施機関が行った本件不開示決定処分については適正であったと認める 第 2 諮問事案の概要 1 行政文書の開示請求異議申立人は 平成 24 年 5 月 7 日 奈良市長 ( 以下 実施機関 という ) に

には 婚姻の届出をしていないが 事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み 婚姻 には 婚姻の届出をしていないが 事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含むものとする 5 この条例において 医療保険各法 とは 国民健康保険法 ( 昭和三十三年法律第百九十二号 ) 高齢者の医療の確保に関する法律 ( 昭

11総法不審第120号

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( 支給対象者等 ) 第 3 条医療費の支給の対象となる者 ( 以下 支給対象者 という ) は 次の各号に該当する母子家庭の母 父子家庭の父及びこれらの者に扶養されている児童並びに養育者に扶養されている父母のない児童とする (1) 本市に住所 ( 配偶者からの暴力を受けること等により本市への住所の

第 4 条市は 助成対象者に係る医療費 ( 入院時食事療養費を除く ) のうち医療保険各法に定める一部負担金 ( 法令の規定に基づく国若しくは地方公共団体の負担による医療に関する給付又は保険者等の負担による高額療養費及び高額介護合算療養費の支給若しくは附加給付がある場合は その額を控除した額とする

平成 30 年 9 月 25 日 諮問 平成 30 年 11 月 13 日審議 ( 第 27 回第 4 部会 ) 平成 30 年 12 月 11 日審議 ( 第 28 回第 4 部会 ) 第 6 審査会の判断の理由審査会は 請求人の主張 審理員意見書等を具体的に検討した結果 以下のように判断する 1

加須市職員の懲戒の手続及び効果に関する条例の一部を改正する条例をここに公布する

取手市ぬくもり医療支援事業に関する条例施行規則 取手市ぬくもり医療支援事業に関する条例施行規則 平成 17 年 10 月 24 日規則第 230 号改正平成 20 年 3 月 21 日規則第 4 号平成 21 年 6 月 17 日規則第 34 号平成 22 年 9 月 15 日規則第 43 号平成

諮問庁 : 防衛大臣諮問日 : 平成 28 年 2 月 25 日 ( 平成 28 年 ( 行情 ) 諮問第 192 号 ) 答申日 : 平成 29 年 1 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 行情 ) 答申第 694 号 ) 事件名 : 洋上で不慮の遭遇をした場合の行動基準 運用上の留意事項等に

独立行政法人大学改革支援・学位授与機構役員退職手当( 改正)

情報公開答申第733号本文(諮問第923号)

もあり 安全で問題のない生活を送るためには家庭の中で請求人一人の力だけでは難しく 周りの大人の支援を必要としている状況である 現在も上記のような状況から 仕事ができずにいる また 本件処分は本件診断書に基づいて行われているが その後本件児童の状態が変わっているので 平成 30 年 3 月 26 日付

号様式 ) によるものとする 2 受給資格者証の有効期間は 子どもが出生した日又は本市へ転入した日から18 歳に達する日以後の最初の3 月 31 日までとする ( 助成の請求等 ) 第 4 条条例第 8 条第 1 項の規定により保険医療機関等が支払を受けようとするときは 診療報酬の例により社会保険診

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

第 3 条この条例において 医療費の助成の対象となる者 ( 以下 対象者 という ) は 中島村に住所を有する子どもの保護者とする ただし 生活保護法 ( 昭和 25 年法律第 144 号 ) の規定により保護を受けている者は この限りではない 2 医療保険各法に規定する医療保険に加入していること

第 5 条市長は 前条に規定する申請書等に基づいて健康管理費を受けることができる者であることを確認したときは 当該資格を認定する 2 市長は 前項により資格を認定した者 ( 以下 受給者 という ) に対し 重障老人健康管理事業対象者証 ( 以下 対象者証 という ) を交付する ( 不認定の通知

横浜市情報公開・個人情報保護審査会答申

京都市ひとり親家庭等医療費支給条例 ( 目的 ) 第 1 条この条例は, 母子家庭の児童及び母, 父子家庭の児童及び父等に対し, 医療費の一部を支給することにより, これらの者の保健の向上を図り, もってひとり親家庭 ( 母子家庭及び父子家庭をいう ) 等の福祉の増進に寄与することを目的とする (

Transcription:

平成 30 年 3 月 22 日 大和市長大木哲様 大和市行政不服審査会 会長 三浦大介 答申書 平成 30 年 1 月 11 日付けで諮問のありました平成 28 年 ( 審 ) 第 1 号 ( 以下 本件審査請求 という ) について 次のとおり答申します なお 本文中の 審理員意見書 は別添のとおりです 1 審査会の結論 本件審査請求について 審理員の審理手続は適正に行われている 本件審査請求を棄却するべきであるとした審査庁の判断は妥当である 2 審理員の審理手続について (1) 審理員の審理手続経過 審理員が行った審理手続は次のとおり 平成 28 年 12 月 9 日処分庁へ審査請求書 ( 写し ) 送付及び弁明書提出要求同月 22 日処分庁から弁明書等受領同月 28 日審査請求人へ弁明書副本送付及び反論書等提出要求平成 29 年 4 月 19 日審査請求人から代理人指定の委任状を受領同月 24 日審査請求人へ再度の反論書等提出要求同日審査請求人の求めにより証拠書類等を交付同年 5 月 12 日審査請求人代理人から反論書等受領同月 15 日処分庁へ反論書 ( 副本 ) 等送付同月 23 日処分庁へ弁明書 (2) 提出要求同年 6 月 5 日処分庁から弁明書 (2) 等受領同月 8 日審査請求人代理人へ弁明書 (2) 副本送付及び反論書 (2) 提出要求同月 30 日審査請求人代理人の求めにより証拠書類等を交付 1

同年同年同年同年 同日審査請求人代理人から口頭意見陳述の申立書受領 7 月 4 日審査請求人代理人から反論書 (2) 等受領同月 5 日処分庁へ反論書 (2)( 副本 ) 等送付 9 月 28 日口頭意見陳述実施 11 月 14 日審査請求人代理人から反論書 (3) 等受領及び処分庁へ当該書類 ( 副本 ) 送付 12 月 13 日審理関係人へ審理手続終結通知同月 28 日審査庁へ審理員意見書提出 (2) 審査会の判断 本件審査請求に係る審理員の審理手続に不適正な点は見当たらない 3 審査庁の諮問時の判断について (1) 審査庁の判断ア事案の概要審理員意見書 第 1 事案の概要 に記載のとおり イ審理関係人の主張の要旨 ( ア ) 審査請求人の主張の要旨 審理員意見書 第 2 1 審査請求人の主張 に記載のとおり ( イ ) 処分庁の主張の要旨 審理員意見書 第 2 2 処分庁の主張 に記載のとおり ウ審査庁の判断 ( ア ) 主文 本件審査請求を棄却する ( イ ) 理由 審理員意見書のとおり (2) 審査会の判断 おおむね審理員意見書に記載のとおり ただし 審理員意見書の 第 3 理 由 を次のとおりとする 2

審理員意見書の 第 3 理由 審査会の判断 1 本件に係る法令等の規定について (1) 子ども 子育て支援法 ( 平成 24 年法律第 65 号 ) ア~オ略カ第 23 条第 4 項 ( 支給認定の変更 ) 市町村は 職権により 支給認定保護者につき 第 19 条第 1 項第 3 号に掲げる小学校就学前子どもに該当する支給認定子どもが満 3 歳に達したときその他必要があると認めるときは 内閣府令で定めるところにより 支給認定の変更の認定を行うことができる キ~コ略 (7) 規則第 8 条 ( 利用者負担額の通知 ) 子ども 子育て支援法施行規則第 7 条 第 9 条第 4 項及び第 11 条第 3 項により準用される同規則第 9 条第 4 項の規定による通知は 利用者負担額等通知書により行うものとする 2 争点本件の争点は ( 中略 ) 本件祖父母の課税額等を合算した処分庁の判断の妥当性である 3 本件変更処分の性質及び手続について (2) 利用者負担額は ( 中略 ) 利用者 審理員意見書 1 本件に係る法令等の規定について (1) 子ども 子育て支援法 ( 平成 24 年法律第 65 号 ) ア~オ略カ~ケ略 (7) 規則第 8 条 ( 利用者負担額の通知 ) ( 利用者負担額の ) 通知は 利用者負担額等通知書により行うものとする 2 争点本件の争点は ( 中略 ) 本件祖父母の課税額等を合算したことが 処分庁による裁量の逸脱 濫用に当たるか否かである 3 本件変更処分の性質及び手続について (2) 利用者負担額は ( 中略 ) 一旦は 3

負担額を決定 通知し 4 本件変更処分に係る利用者負担額の算定についての検討 (1) 利用者負担額に係る階層区分の認定の基礎利用者負担額に係る階層区分の認定の基礎となる世帯の課税額の算定に当たっては ( 中略 ) 旨規定している これは 子ども 子育て支援法が利用者負担額を 当該支給認定保護者の属する世帯の所得の状況その他の事情を勘案して 家計に与える影響を考慮して 定める額としていることを受け 応能負担の考え方により認定することを示していると解される さらに 家計の主宰者である当該支給認定保護者以外の扶養義務者 に該当するか否かの検討基準を要領に定めており 要領第 13 条第 1 項第 1 号は ( 中略 ) 合算しない旨規定している これは 経験則上 同居していれば 両者は相互扶助の関係にあり 生活上も家計上も共同関係にあると考えるのが自然であることから そのように推定したうえで 例外的に生計独立であると主張する者に対して 生計を異にする事実があるかどうかの客観的証明を求めているものと解される これらの規定は ( 中略 ) 前提として 条例の施行に必要な事務の平等な取扱いを具体化するために定められた要領により それらの 羈束行為として利用者負担額を決定 通知し 4 本件変更処分に係る利用者負担額の算定についての検討 (1) 利用者負担額に係る階層区分の認定の基礎利用者負担額に係る階層区分の認定の基礎となる世帯の課税額の算定に当たっては ( 中略 ) 旨規定し 要領第 13 条第 1 項第 1 号は ( 中略 ) 合算しない旨規定している これらの規定は ( 中略 ) 前提として それらの者が ( 中略 ) その内容には相応の合理性がある 4

者が ( 中略 ) その内容には相応の合理性がある (3) この点 審査請求人は ア要領第 13 条第 2 項前段 独立した生計を営むことが認められる書類提出が有る場合 の該当性について 本件変更処分に当たり ( 中略 ) 生計独立性 ( 生計を異にする事実 ) の客観的証明の有無を検討する ( ア ) マニュアルについて 従って 児童扶養手当と保育の給付は 趣旨が異なるとはいえないから マニュアルを児童福祉法及び子ども 子育て支援法に基づく保育の利用者負担額の算定に際し 生計独立性の判断の客観性を担保するために参考として用いること自体が 妥当性を欠くとはいえない そのうえで ( 中略 ) としている 上記各項目は 居住形態や生活に必要な支出といった生活実態等 生計同一性を判断する上で重要な要素であって 基準としての客観性 相当性が認められるから マニュアルが掲げる当該項目には内容的にも妥当性があるというべきである (3) この点 審査請求人は ア要領第 13 条第 2 項前段 独立した生計を営むことが認められる書類提出が有る場合 の該当性について 本件変更処分に当たり ( 中略 ) 生計独立性を検討する ( ア ) マニュアルを用いることの妥当性について 従って 児童扶養手当と保育の給付は 趣旨が異なるとはいえないのであって これを児童福祉法及び子ども 子育て支援法に基づく保育の利用者負担額の算定に当たり生計独立性の判断に用いることが 基準としての妥当性を欠くとはいえない そのうえで ( 中略 ) としているから その認定判断には市町村長の裁量が認められるというべきである そこで 本件における処分庁の当該裁量に基づく判断の妥当性について マニュアルに沿って検討する ( イ ) マニュアルにおける生計の独立性を明らかにする客観的証明についてまず マニュアルで 原則的には同居していれば生計同一と 5

そこで 本件において マニュアルが掲げる1から 6までの各点について該当性を検討する ( イ ) 審査請求人の家計収支について次に 一般に ある者が 独立した生計を営む という場合 当該者の消費生活上の家計収支が独立して成り立っていることが前提となると解されるから これについて検討する 考えられる としているのは 経験則上 同居していれば 両者は相互扶助の関係にあり 生活上も家計上も共同関係にあると考えるのが自然であることから そのように推定したうえで 例外的に生計独立であると主張する者に対して 生計を異にする事実があるかどうかの客観的証明を求めているものと解される これを前提に 生計独立であることを証明する要素として マニュアルが掲げる1 から6までの具体例に 本件祖父母と本件母子が該当するかどうかについては 次のとおりである ( ウ ) 審査請求人の家計収支について次にマニュアルは 1から6 までの要件すべてを満たさなければならないわけではなく 欠けている事項については本人から申立書を提出させ その事実確認のための実態調査を行った上で 判断されたい としているが これは当該具体例が例示列挙であり上記要件のほかに考慮すべき事項があれば考慮した上で判断すべき趣旨と考えられることから その他の事情があればそれについて検討する必要がある 殊にマニュアルでは 収入及び支出すなわち消費生活上の家計が同一であることが一応の基準となる とし 収入のみならず収支両面から生計同一性 6

従って 審査請求人は ( 中略 ) 独立した生計を営んでいると認めることはできないから 本件祖父母と消費生活上の家計が同一であったというべきである ( ウ ) 生活上の関係性についてさらに 実際の生活上も一体性が認められるか否かを検討すれば 審査請求人及び本件子と本件祖父母とは 直系血族であるから 互いに民法上の扶養義務を負うものであり そもそも全くの他人がルームシェア等をする場合と異なり 生活上一体になりやすい関係にあるといえる 審査請求人は ( 中略 ) 存在しなかったというべきである また 住居費については ( 中略 ) 上記 ( ア )4 及び6において検討したとおり ( 中略 ) 相当な利得があったことが認められる 以上のことから 本件母子と本件祖父母は 生活上相互に利益を享受し合う相互扶助の関係性があったことが認められるから 両者の間には実際の生活上も一体性があったというべきである ( エ ) 以上に掲げた事情を総合的に勘案すると 本件母子と本件祖父母は 消費生活上の家計が同 を検討すべきことを示しているから これについて検討する 従って 審査請求人は ( 中略 ) 独立した生計を営んでいると認めることはできないから 消費生活上の家計が同一 であったというべきである ( エ ) 生活上の関係性について審査請求人は ( 中略 ) 存在しなかったというべきである その上で 住居費については ( 中略 ) 上記 ( イ )4 及び6において検討したとおり ( 中略 ) 相当な利得があったことが認められる 以上のことから 本件母子と本件祖父母は 生活上相互に利益を享受し合う相互扶助の関係性があったことが認められ マニュアルにいう 社会通念上 生活に一体性 があったというべきである ( オ ) 以上に掲げた事情を総合的に勘案すると 本件母子と本件祖父母は 同一の住所 居住空間における一体的な生活実態が存 7

一であって かつ 同一の住所 居住空間における一体的な生活実態の存在が認められる反面 ( 中略 ) 処分庁が生計同一と認定した上で 要領第 13 条第 2 項前段の 独立した生計を営むことが認められる書類提出が有る場合 には該当しないとした判断は 相当である イ要領第 13 条第 2 項後段 祖父母が父母を扶養していない場合 の該当性について ( ア )~( ウ ) 略 (4) 以上検討したように ( 中略 ) 利用者負担額の算定に当たっての処分庁の判断は相当であって 不合理な点は見当たらない 在し 消費生活上の家計が同一であって かつ 社会通念上生活に一体性があると認められ ( 中略 ) 処分庁が マニュアルに照らし生計同一と認定した上で 要領第 13 条第 2 項前段 独立した生計を営むことが認められる書類提出が有る場合 には該当しないと判断したことについて裁量権の逸脱 濫用は認められない イ要領第 13 条第 2 項後段 祖父母が父母を扶養していない場合 の該当性について ( ア ) 審査請求人及び本件子と本件祖父母は 直系血族であるから 互いに民法上の扶養義務を負う ( 争いのない事実 ) ( イ )~( エ ) 略 (4) 以上検討したように ( 中略 ) 利用者負担額の算定に当たっての処分庁の判断は相当であり 合理性が認められるから 裁量の逸脱 濫用には当たらない 4 調査審議の経過 (1) 平成 30 年 1 月 11 日諮問書の受領 (2) 平成 30 年 1 月 25 日審議 8