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欧州諸国における LRT 車両への自転車持込規則とその背景 遠藤俊太郎 正会員カッセル大学土木 環境工学部交通計画 交通システム領域 Universität Kassel, Fachbereich Bauingenieur- und Umweltingenieurwesen, Fachgebiet Verkehrsplanung und -systeme (Mönchebergstraße 7, Kassel, Germany) E-mail:str-endo@jt7.so-net.ne.jp LRT 駅 ( 停留所 ) 端末の交通手段として, 特に, フィーダーバスサービスを提供するだけの需要が見込めない地域においては, 個人交通である自転車の活用が期待できる. これまで多くの都市で行われてきているサイクル & ライドは LRT 乗車駅までのアクセス交通としては有効であるが, 降車駅から目的地までの交通手段を別途検討する必要があり, 自転車の LRT 車内への持込を許容し着地側の移動手段を確保することで,LRT の利用可能性が広がると考えられる. しかし, わが国においては LRT 路面電車への自転車持込の実績が乏しく, ドイツ国内においても, その可否, 追加料金の支払いの必要性など, 対応 規則は地域によって大きなばらつきがある. そこで, 本研究では, ドイツ オーストリア スイスにおける LRT 路面電車への自転車持込規則について整理する. Key Words : Public transport, Railway, LRT, Tramline, Cycle, C&R 公共交通, 鉄道, LRT, 路面電車, 自転車, C&R. はじめに LRT( 次世代型路面電車システム ) は, 利用しやすく環境負荷の小さい都市内公共交通機関として, 欧州をはじめ諸外国においてひきつづき整備が進められており, わが国 ( 日本 ) においても, 複数の都市において導入の検討が進められている. LRT 駅 ( 停留所 ) 端末の交通手段としては, 徒歩のほか, フィーダーバスサービスの提供が想定されるが, 特に一定の需要が見込めない地域においては, 個人交通である自転車の活用が期待できる. わが国でも一般的に行われているサイクル & ライドは出発地から鉄道 LRT バス乗車地点までのアクセス交通としては有効であるが, 降車駅 停留所から目的地までは別途何らかの手段で移動する必要がある. このため, ドイツをはじめ欧州各国においては, 公共交通と連携したレンタサイクルシステムの整備, 鉄軌道と連携したバスサービスの提供等とあわせ, 公共交通への自転車持込を許容することで着地側の移動手段を確保する取り組みもあわせて行われている. 写真 - トラム停留所のレンタサイクルステーション ( ドイツ カッセル ) しかし,LRT 車両への自転車持込の可否, 料金, 利用可能な時間帯等, その対応 規則はドイツ国内において統一されておらず, 各地の実情に応じて個別に定められている. オーストリア, スイス等近隣諸国の例をみても都市ごとに規則が異なっており, これらの事例はわが国において今後鉄軌道線への自転車の車内持込の可否を検討する際の参考になるものと考えられる.

そこで, 本研究においては, 欧州諸国 ( ドイツ, オーストリア, スイス ) におけるLRT 車両への自転車持込規則について, その背景もあわせて整理する. なお, 人口 万未満で単独でトラムネットワークを持つ都市 ( 別の大都市のトラムネットワークに含まれる都市は除く ) はドイツ国内にあるが, 本稿ではドイツにおいて統計上 大都市 として取り扱われている人口 万以上の都市についてのみ取り扱うこととする. また, 本研究の対象とするドイツ オーストリア スイスにおいては LRT との呼称は一般的ではなく, Straßenbahn( 路面電車 ) またはTram( トラム ) とされているため, 以下, 本稿においては トラム と表記することとする. 本文中の日本円換算額は, 本稿執筆時の為替相場 ( 平成 年 月 9 日 時現在,ユーロあたり約.7 円 ) に基づきユーロ= 円で計算している.. 公共交通への自転車持込の状況 () 鉄道ドイツ鉄道 (DB) スイス鉄道(SBB) オーストリア鉄道 (ÖBB) の普通 快速列車は基本的に自転車の持込が可能であるが ( 写真 -),S-Bahn( 都市近郊鉄道 ) 等, 利用者の多い区間においては通勤 通学時間帯の持込を制限するなどの対応がとられている. 長距離列車については編成 種別により対応が異なり, 新幹線に相当するICE( インターシティエクスプレス ) は車内に自転車用のスペースがなく持込不可となっているが,IC( インターシティ ) には自転車積載スペースを有する車輛が連結されている場合があり, 事前に予約をすれば9ユーロ ( 約, 円 ) で持込が可能となっている ( 写真 -). () トラムトラムへの自転車持込については, 前述のとおり料金収受 規制時間帯の有無等, 各地において対応が大きく異なる ( 表 -). 持込可能な場合には, 自転車の積載位置は車椅子 ベビーカー用のスペースと共用の場合が多く ( 写真 -), 混雑時には自転車での利用 ( 乗車 ) ができないこともある. トラム車輛の低床化 (LRV 化 ) は順次進められているが, 従来型の高床車での運用もまだ相当数残されている. これらの車輛は自転車の積載には不向きであるが, 運行車輛により持込が規制される等, 特段の措置がとられる状況はみられない. () バスバスへの自転車持込についても, トラム同様地域によって規則が異なるが, 持込が可能とされる都市 時間帯であっても車両の構造上トラムと比較して積載可能な台数が少なく, 車椅子やベビーカーの利用者がいる場合等, 自転車の持込を拒否されるケースも散見される. 乗車可否の判断は乗務員 ( 運転士 ) に委ねられているため, これとは逆に車内の通路を完全に塞ぐほどの台数を載せてしまう場合もある. 写真 - 長距離列車 (IC) の自転車用区画 (DB) 写真 - 普通 快速列車内の自転車置場 (DB) 写真 - トラム車内の自転車置場 ( カッセル )

表 - ドイツ オーストリア スイスにおけるトラムへの自転車持込規則 都市人口運輸ト自転車持込規則分担率 (%) ( 千人 ) 連合ラ持込料金時間その他自転公共 ム 可否 規制 車 交通 DE Berlin.,9 VBB 有料なし München.78, MVV 〇 - - Köln.7, VRS 〇 有料なし Frankfurt am Main 9, RMV 〇 無料なし Stuttgart, VVS 〇 無料あり 平日 :-8:と:-8: 不可 Düsseldorf 9, VRR 〇 有料あり 平日 9:まで不可 Dortmund 8, VRR 〇 有料あり 平日 9:まで不可 Essen 7, VRR 〇 有料あり 平日 9:まで不可 7 Bremen 8, VBN 〇 有料なし Dresden,8 VVO 〇 有料なし Leipzig 9,8 MDV 〇 有料なし 学生は9:- 翌 : 無料 9 Hannover,9 GVH 〇 無料あり 平日 8:までと:-9: 不可 7 Nürnberg, VGN 〇 有料なし 小児運賃適用 Duisburg 88, VRR 〇 有料あり 平日 9:まで不可 Bochum 7, VRR 〇 有料あり 平日 9:まで不可 Bonn 7,9 VRS 〇 有料なし Bielefeld, VVOWL 〇 無料なし Mannheim,9 VRN 〇 無料なし 平日 :-9: 不可 Karlsruhe 97, KVV 〇 無料あり 平日 :-9: 不可 7 Augsburg, AVV 〇 - - Gelsenkirchen,7 VRR 〇 有料あり 平日 9:まで不可 Braunschweig, VRB 〇 有料なし Chemnitz, VMS 〇 無料なし Krefeld, VRR 〇 有料あり 平日 9:まで不可 7 Halle/Saale,7 MDV 〇 有料なし 8 Magdeburg, marego 〇 無料なし Freiburg im Breisgau 9, RVF 〇 - - 8 8 Oberhausen, VRR 〇 有料あり 平日 9:まで不可 8 Erfurt, VMT 〇 有料なし 8 Rostock, VVW 〇 有料なし Mainz, VMW 〇 無料なし 混雑時間帯の持込自粛を推奨 Kassel 9, NVV 〇 無料なし 7 Saarbrücken 7, saarvv 〇 有料あり 平日 9:まで不可, 小人料金適用 7 Mühlheim an der Ruhr 7, VRR 〇 有料あり 平日 9:まで不可 Ludwigshafen am Rhein, VRN 〇 無料あり 平日 :-9: 不可 7 Potsdam 8,9 VBB 〇 有料なし 9 Neuss, VRR 〇 有料あり 平日 9:まで不可 Heidelberg 9, VRN 〇 無料なし 平日 :-9: 不可 7 Darmstadt 9, RMV 〇 無料なし Würzburg,8 VVM 〇 有料なし 小児運賃適用 Heilbronn, HNV 〇 なし 原則無料 平日 9:まで有料 8 Ulm,7 DING 〇 なし 原則無料 平日 8:まで有料 9 Jena, VMT 〇 有料あり 平日 7:-:と:-8: 不可 Cottbus, VBB 〇 有料なし A Wien.7, VOR 〇 - - 7 Graz 7, Verbund 〇 - - Innsbruck, VVT 〇 無料なし Linz 9, OÖVV 〇 - - CH Zürich 9, ZVV 〇 有料なし 9 Basel 9, TNW 〇 有料あり 8 Bern 7,8 Libero 〇 有料なし Genf 9, unireso 〇 有料なし DE: ドイツ A: オーストリア CH: スイス トラム路線を有する人口 万以上の都市のみ 出典 人口 ( ドイツ ):Statistisches Bundesamt( 連邦統計局 ) 人口 ( オーストリア, スイス ): 各都市 Web サイト 自転車持込規則 : 各運輸連合もしくは運輸事業者 Web サイト

. トラムへの自転車持込規則 () 自転車持込の可否 年末時点で人口が 万に達する都市はドイツ国内に8ある ) が, 半数以上の 都市にトラム路線が存在し, うち 都市でトラムへの自転車持込が可能となっている. ドイツ, オーストリア, スイスのか国における状況は図 -のとおりで, ドイツの大半, スイス全都市で持込が許容されている一方, オーストリアで持込が可能なのは 都市中 都市 ( インスブルック ) のみとなっている. 都市規模別にみると人口 万以上の 都市で持込不可となっているが, 人口 万以上 万未満では全ての都市で持込可能である. 一方, 人口 万未満では 都市が持込不可とされており, 都市規模と持込の可否に相関はみられない ( 図 -). () 持込規制時間帯の設定トラムへの自転車持込を容認している都市においても, 通勤 通学等で混雑する時間帯に限って持込を制限する例がみられ, ドイツでは 都市中 8 都市で規制時間帯が設けられている ( 図 -). 規制は主に朝の通勤 通学時間帯に行われ, 都市では始発から規制が行われている. 最も多くの都市で規制が行われているのは午前 7 時から8 時 分の7 都市で, 午前 9 時には殆どの都市で規制が解除され, 自転車の持込が可能となる. 午後は 時から9 時までの間で規制を実施している例がみられるが, その数は 都市にとどまっている. ドイツ (DE) オーストリア (A) スイス (CH) 万人以上 ~ ~ ~ ~ 人口 ( 万 ) 持込不可 DE 持込不可 A 持込不可 CH 持込可 DE 持込可 A 持込可 CH 図 - トラムへの自転車持込の可否 ( 都市規模別 ) 持込不可持込可図 - トラムへの自転車持込の可否 ( 国別 ) 8 ドイツ (DE) オーストリア (A) スイス (CH) 時間規制あり時間規制なし図 - 持込規制時間帯設定状況 ( 国別 ) 7 写真 - トラムへの自転車持込事例 ( スイス バーゼル ) 7 万人以上 ~ ~ ~ ~ 人口 ( 万 ) 時間規制あり DE 時間規制あり A 時間規制あり CH 時間規制なし DE 時間規制なし A 時間規制なし CH 図 - 持込規制時間帯設定状況 ( 都市規模別 )

始 7 8 9 7 8 9 発 時 始発 ~ 時 ~ 7 時 ~ 時 ~ 時 ~ 時 ~ 図 - 持込規制時間帯 () 料金制度トラム内への自転車持込が許容されているカ国 都市中, 都市が持込を有料としており, 他 都市は原則無料としながら時間を限って有料としている. 都市規模別に見ても, 全ての階級において有料とする都市が無料の都市を上回っていることから, 有料での持込は一般的といえる ( 図 -7). 料金は自転車料金として特別に設定するものと, 普通運賃 ( 大人または小児運賃 ) で代用するものに大別される. 小児運賃適用の都市では自転車が子供として扱われ, 大人一人が自転車一台を持ち込む場合, 本人分の乗車券のほかに小児運賃を支払う ( 乗車券を購入する ) 必要がある.. 持込規制の背景前述のとおり, 持込の可否および持込制限時間 持込料金の有無と都市規模の間には直接的な関係性はみられないことから, あわせて, 都市別の交通分担率 ( 自転車, 公共交通 ) との比較を行った. () 自転車分担率トラム路線を持つドイツ国内の都市で最も自転車の分担率が高いのは8% のフライブルクであるが, 時間帯にかかわらずトラムへの自転車の持込はできない. ドイツ国内でトラムへの自転車持込ができない都市は他にミュンヘンとアウクスブルクがあるが, いずれも自転車分担率は% 台であり, 特に分担率が高いわけではない. 料金徴収, 時間規制の有無をそれぞれ自転車分担率階級別にみると図 -8, 図 -9のとおりとなり, 分担率とこれらの措置の間に強い相関性はみとめられない. () 公共交通分担率公共交通分担率 % 階級別に有料 無料の区分をみると図 -のとおりとなり, 公共交通分担率が% を超える都市全てで持込が有料となっている. 持込規制時間帯の設定状況をみると, 分担率が高位 (~%) と低位 (~%) のグループでは規制時間帯のない都市が多いのに対し, 中位 (~%) グループでは規制を行っている都市が多くなっている. ドイツ (DE) オーストリア (A) スイス (CH) 有料 原則無料 ( 有料時間帯あり ) 無料 図 - 持込料金徴収状況 ( 国別 ) % 以上 ~% ~% ~% ~% ~% データなし 有料 原則無料 無料 図 -8 持込料金徴収状況 ( 自転車分担率階級別 ) 7 7 7 万人以上 ~ ~ ~ ~ 人口 ( 万 ) 有料 DE 有料 A 有料 CH 原則無料 DE 無料 DE 無料 A 無料 CH 図 -7 持込料金徴収状況 ( 都市規模別 ) 7 % 以上 ~% ~% ~% ~% ~% データなし時間規制あり時間規制なし 図 -9 持込規制時間帯設定状況 ( 自転車分担率階級別 )

7 8 7 7 % 以上 ~% ~% ~% ~% データなし の指標には現れてこない項目が想定される. 例えばフライブルクでは都心部に自転車が多くみられ, トラムへの自転車持込を容認すれば混乱を生じることは想像に難くない ( 写真 -). 逆に終日無料のカッセルにおいては自転車の持込により混乱を生じるケースは稀であり, トラムへの自転車持込規則の背景にはそういった 現場の判断 が強く働いているものと想定され, 沿線環境および利用形態 利用実態調査等も含め, 今後の精察が期待される. 図 - 持込料金徴収状況 ( 公共交通分担率階級別 ) 有料原則無料無料 9 8 9 % 以上 ~% ~% ~% ~% データなし 時間規制あり 時間規制なし 図 - 持込規制時間帯設定状況 ( 公共交通分担率階級別 ). わが国への応用可能性と課題 欧州諸国においては, 混雑度が相対的に低い, 車両内はもとより停留所等の乗降空間に余裕がある場合が多い, 鉄道等公共交通への自転車の持込が広く行われている, 等, わが国とは事情が大きく異なり, 国外の事例をそのまま持ち込むことは運用上も設備上も難しいと考えられる. しかし, わが国においても, 一部の鉄道路線において自転車の持込を終日可能としている事例が存在する. 幅広く利用しやすい公共交通の実現に向け, 路面電車の近代化 (LRT 化 ) を行う際には, 国内外の事例を参考にしつつ, 自転車等, 他の交通モードとの連携を強化しLRTの利用可能性を高める工夫も必要である. 本研究においては, ドイツ オーストリア スイス三カ国におけるトラムへの自転車持込への対応と, 人口や公共交通 自転車分担率といった指標との相関は確認できていない. その他の要因としては, 駅 停留所の構造や路線 区間別の混雑状況, 沿線人口密度等, 市レベル 写真 - トランジットモール周辺の駐輪状況 ( ドイツ フライブルク ) 参考文献 ) Envall, P., Backelin, D., Koucky, M.: Carriage of cycles on board trains, Trafikverket, Sweden, 9. ) Statistisches Bundesamt : Einwohnerzahlen der Großstädte Deutschlands, Stand. Dezember (.. 受付 ) Carriage of Cycles on Board Trams: The Regulations and Its Background in European Countries Shuntaro ENDO